４単位 『ランチタイム』
昼休み。
それは、俺達生徒の憩いの時間。
昼食をとるも良し。
仲間と好き放題騒ぎ倒すも良し。
午後の講義をサボッて遊びに繰り出そうと計画を練るも良し。
それに………
「うふふ♪ 今日はいつも以上に可愛いらしいわね♪」
「もう、お姉様ったらぁ♪」
「ねぇ……いいでしょ？」
「え？ ちょ、お姉様…こんなところでなんて……恥ずかしいです……///」
「そんなこと言って、本当は見られて興奮するイケナイ娘のくせに……うふふ♪」
「やっ…わたし、イケナイ娘なんかじゃ……ひゃん♪」
「死ぬほど気持ち良くして……あ・げ・る♪」
「「………」」
女の子同士でイチャイチャするのも…………良いのかな？
だって、俺の目の前で凄いディープな愛し方をしている女子カップルがいるんですもの。
おかげで食欲が湧いてこない。
「なぁ、レイラ」
「なんだ？」
「あれ、凄いな」
「あぁ、そうだな」
「レイラはああいうのを見て、どう思う？」
「健全で結構だと思うが」
「健全？ 女の子同士が？」
「お前な……女しかいない女だけの空間で、性欲を持て余した魔物共が行き着く先と言えば、もうアレしかないだろう？」
「ふ〜ん？ そんなもんなのか」
いわゆる百合ってやつ？
レズとも言えるな。
「または男しかいない空間で起こることだってある……逆もまた然りというわけだ」
「そ、それはさすがにないと思うけど？」
「条件は同じだ。十分にあり得る」
「あんまり想像したくないなぁ……」
ちょっと吐き気を覚えたところでこの話題は終了。
気分を変えるため、購買部で買った煙草に火を点ける。
「(´Д`)ｙ―〜〜〜」
「……おい、何をしている？」
「へ？ 何って、煙草吸ってるだけだけど」
「お前はまだ成人を迎えていないはずだが？」
「細かいなぁ、別にイイじゃないかそれくらい。どうせ来年で成人なんだし……」
「ええい！ 今すぐそれを捨てろ！」
「(´Д`).∴ぐほっ！？ −〜 ←煙草」
レイラに背中を思いっきり叩かれ咥えていた煙草を吐き出してしまった。
というか、マジで痛かったぞ今の。
俺の背骨は無事か？
ドラゴンの一撃はシャレにならん。
「いててて……な、何するんだよレイラ！？」
「私がいる限り、お前の違法行為は断じて認めん」
「お、横暴だ！」
「勘違いするな、全てお前のためだ」
くっ、変なとこで真面目だなレイラのやつ……。
だがしかし、俺の胸ポケットにはまだまだたくさんの煙草達が……
「ポケットの中身も寄こすのだ」
「ばれてる！？」
「無駄な抵抗は止めろ。命を削ることになるぞ？」
「……それは煙草の影響で体に害が及ぶことを心配してくれてるの？」
「いや、お前ごとポケットの中身を燃やし尽くすぞ？という意味だ」
「煙草は止めろって言うくせに命は平気で削るんだ！？」
喫煙で不健康になるより、レイラに焼かれる方がよっぽど危険だ。
ここは大人しく言うことを聞いておくとするか……。
はぁ……まだ１本しか吸ってないのに……。
「『アダルトヘブン・スーパーライト』か。なかなか渋いものを選ぶな？」
「それが人間界のと１番良く似てるんだよ」
「ほう？ どれどれ……」
「どれどれって……ちょ！？」
レイラは口から少量の火を煙草の先端に吹きかけ、あろうことか俺の目の前で吸い始めた。
「な、なにしてんだよ！？ それは俺の……」
「(´Д`)ｙ―〜〜〜 ん、なんだ？ 私の体は既に成熟している。人間で言えば成人したということになるな」
「なっ！？」
「(´Д`)ｙ―〜〜〜 うむ、これはなかなか……なんだ？ お前に文句を言われる筋合いはないぞ？ なんせ私は……『成人』しているからな！」
「………」
よし！ 叫ぼう！
アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！！
またある日の昼休み。
「私に隠れてまた性懲りもなく吸っているようだが、早急に止めねば本当に焼いて……」
「わ、わかってるよ……。そんなことより、昼の購買部は凄いって話を聞いたんだけど、レイラは何か知ってる？」
「む？ あぁ、争奪戦のことか」
「争奪戦？ パンとかお弁当とかを生徒達が奪い合う、あれのこと？」
「私も参加したことはないが、恐らくそんなところだろうな」
どこの学校でもあるんだな〜そういうの。
まぁ取り合いしてまで欲しいとは思わないけど。
「思い出した。その争奪戦には、ちょっとしたジンクスがあるらしい」
「ジンクス？」
「確か、１度でもその争奪戦を制した者は、必ず４年間で卒業できるとか」
「いや、それって至極当然のことだと思うんだけど……」
「……お前、この大学の『卒業率』を知らないのか？」
「『卒業率』？ 『就職率』の間違いじゃなくて？」
そもそも卒業率ってなんだ？
あったとしても９割強はあると思うんだが。
「この大学の卒業率は…………１％だ」
「…………は？」
「だから、１％だ」
「……ごめん、もう１回お願い」
「１００人中１人！ 正真正銘の１％だ！！」
「………」
………。
「おい、大丈夫か？」
「……ア、ウン。詳シイ説明求ム」
「この大学の在籍生徒数は、創設以来３００万人を超えている。その内の半数以上は正規の手続きをせずに中退、もしくは行方不明となっているらしい」
「……へー」
「まぁ魔物は不真面目な奴らばかりだ。毎年コツコツ単位を取得していく輩の方が珍しい」
「ん、ん〜……ということは、まだ１００万人近くがこの大学にいるってこと？」
「そういうことになるな」
ザ・カオス！
「でもさ、実際そんなに生徒見ないよね？」
「時空ゲートをお前も良く使うだろう？ あれのおかげで、生徒収容数に限界が来ることはない。行方不明というのも、時空ゲートで何所ぞに飛ばされた者達のことだろう」
「えっと、見かけない生徒は別次元の校舎にいるってこと？」
「そういうことだ。学部ごとに次元が分かれているのはお前も知っているはずだ。この大学の学部学科は多種に亘る。１００万人など、あっという間に分断されるだろうな」
話のスケールがでか過ぎて半分理解不能。
というか入学当時にちゃんと説明しろよ理事長！
「ま、まぁこの話は置いておくとして！」
「考えるのを止めたな？」
そうだ、ここは魔界のド真ん中に佇む魔立学校。
非現実的なことなんて日常茶飯事だ。
俺もいい加減慣れないと…………なんだか、頭が痛い。
そうだ…そうだよ、とにかく勝てばいいんだよな？
「要するに争奪戦で勝てば、無事に卒業できるってことだよな？」
「まぁ、お前が験担ぎを信用するかしないかの問題だが」
「よっしゃ！ そうと決まれば早いとこ購買部に行こう！」
「……思考回路が麻痺しているようだな。哀れな奴め」
購買部はどこだ？
なんだか……戦いたくて仕方がない！
購買部にて。
目下、けたたましい叫び声と共に激しい戦闘が行われている。
「昼にここを訪れたことはなかったが、まさかこれ程のものとは……」
「敵は……敵はどこだ！？」
「こいつは放っておくか」
ロイは思考回路がショートし戦闘狂と化している。
戦闘で役立つことを祈るか。
「あなた達も『極上アヘロース弁当』を狙って来たのね！？ 最後の１つは……絶対に渡さないんだからーーー！！」
「ふん、かかってくるがいい！！」
「がああぁぁぁ…全員……皆殺しだーーーーーーーーーー！！！」←※ロイ
エルフＡが現れた！
エルフＢが現れた！
エルフＣが現れた！
コンディションチェンジ発生！
（※イベント内の出来事でキャラクターのステータスが一時的に変動している状態）
・ロイは狂戦士状態で戦闘を開始（攻撃力大幅上昇、自然治癒、指示不可）
・・・・・・・・・・・・
エルフＡはレイラに短剣を投げつけた！
レイラは８のダメージ！（HP72）
エルフＣは弓を引き絞りロイに矢を放った！
ロイは１１のダメージ！（HP48）
ロイはエルフＣに狙いを定めた！
エルフＢはエアルを唱えた！
ロイは１６のダメージ！（HP32）
ロイはエルフＣに魔王の如く殴りかかった！
エルフＣは７３のダメージ！
エルフＣを倒した！
レイラの攻撃！
エルフＢは１４のダメージ！
ロイのキズが治癒していく！（HP42）
・・・・・・・・・・・・
ロイは行動順を無視！
ロイは強烈な回し蹴りを放った！
エルフＡは２７のダメージ！
エルフＡは気絶した！
エルフＢは３１のダメージ！
エルフＢを倒した！
エルフＡは気絶している！
レイラの攻撃！
エルフＡは１６のダメージ！
エルフＡを倒した！
魔物の群れを倒した！
ロイはLvが６に上がった！
レイラはLvが８に上がった！
「ぐううう……があああああああああああああああ！！！」
「凄い暴れっぷりだ……私も巻き込まれないように注意しなければ」
「雑魚を倒してイイ気になっているようね？ でも、わたし達が相手ならどうかしら！」
「おい貴様ら、死にたくなければさっさと逃げるのだな」
「はあ？ あなた何を言ってるの？ ここは戦場よ！？ わたし達はね、相手に背中を見せるような真似は絶対にしないんだから！！」
「ならば！ 私と暴れ種馬の経験値となるがいい！！」
ラミアが現れた！
ワーウルフが現れた！
ブラックハーピーが現れた！
・・・・・・・・・・・・
ブラックハーピーは周囲に漆黒の羽をまき散らした！
敵味方全員の命中率が下がった！
ワーウルフは耳をつんざく程の雄叫びをあげた！
しかしロイには効かなかった！
しかしレイラには効かなかった！
ロイは強烈な回し蹴りを放った！
ラミアは２０のダメージ！
しかしワーウルフはひらりと身かわした！
しかしブラックハーピーはひらりと身かわした！
ラミアはロイに巻き付き縛りあげた！
ロイは１３のダメージ！（HP46）
ロイはラミアに拘束された！
レイラは燃え盛る炎を吐き出した！
ブラックハーピーは２８のダメージ！
ワーウルフは２６のダメージ！
ラミアはロイを盾にした！
ロイは２６のダメージ！（HP20）
ロイのキズが治癒していく！（HP30）
・・・・・・・・・・・・
ブラックハーピーはまごまごしている
ワーウルフの攻撃！
レイラは７のダメージ！（HP65）
ロイはラミアに拘束されている！
ラミアがロイを縛りあげる！
ロイは１８のダメージ！（HP12）
「また奴を盾にされるな……さて、どうしたものか」
レイラは大きく息を吸い込んだ！
ロイのキズが治癒していく！（HP22）
・・・・・・・・・・・・
ブラックハーピーから抜け落ちた無数の羽がレイラを襲う！
しかしレイラはひらりと身かわした！
ワーウルフは鋭い爪でレイラを切り裂く！
レイラは１６のダメージ！（HP49）
ロイはラミアの拘束から抜け出した！
ロイはラミアを掴み上げ場外へと投げ飛ばした！
ラミアは戦闘から離脱した！
レイラは燃え盛る炎を息の続く限り吐き出した！
ブラックハーピーは４３のダメージ！
ブラックハーピーを倒した！
ワーウルフは３７のダメージ！
ロイのキズが治癒していく！（HP32）
・・・・・・・・・・・・
ロイはワーウルフに疾風の如く襲いかかった！
ワーウルフは２５のダメージ！
ワーウルフを倒した！
魔物の群れを倒した！
「ふぅ、さすがに連戦は応えるな」
「うっ…うぅ……あ、あれ？ 俺、どうなったんだ？」
「やっと正気に戻ったか、馬鹿者が」
「ぇえ？」
「まぁいい、おかげで随分と楽をさせてもらったからな」
「あ、あぁ……んん？」
な、なんだ？
ちょっと前の記憶が完全に飛んでいる。
我を忘れてたのか？
いやでもレイラの様子を見る限り、彼女に危害を加えることはなかったようだ。
はぁ〜良かった。
「へ〜？ 良くここまで生き残ることができたわね？」
「なんだ、貴様は」
「ま、今日のボスってところかしら？ ふふ♪ 張り合いがなくて退屈してたのよね♪」
「え！？ もうボス！？」
なんか知らぬ間にいろんな敵を倒してきたらしい。
あれ〜なんで覚えてないんだろ？
「あら、君かっこいいね♪ どう？ わたしとイイ事しない？」
「え？ あ、あ〜…ん〜〜っと……」
「さっさと構えろ馬鹿者が！」
「(。゜З゜):ﾞ;｀;:ﾞ;｀;ぶっ！？」
背中を思い切り叩くのはやめてくださいホントに！
「な〜んだ、つまんないの〜。じゃ、大人しくわたしに殺されなさい♪」
「ロイ！ 来るぞ！」
「わ、わかってる！」
ダークエルフが現れた！
コンディションチェンジ発生！
・ロイのステータス正常化
・・・・・・・・・・・・
ロイはダークエルフに正拳突き！
ダークエルフは２８のダメージ！
ダークエルフは鞭で広範囲を攻撃！
ロイは８のダメージ！（HP24）
レイラは７のダメージ！（HP42）
レイラの攻撃！
ダークエルフは１９のダメージ！
・・・・・・・・・・・・
ロイの攻撃！
ダークエルフは１７のダメージ！
ダークエルフはエアルラを唱えた！
ロイは２１のダメージ！(HP3)
レイラは２３のダメージ！(HP19)
レイラは尾を鞭のようにしならせ攻撃した！
ダークエルフは２４のダメージ！
・・・・・・・・・・・・
ロイはローションを使った！
ロイのキズが回復した！（HP43）
ダークエルフは呪いの言葉を呟いた！
ロイは呪われてしまった！
しかしレイラは咄嗟に耳をふさいだ！
レイラはローションを使った！
レイラのキズが回復した！（HP59）
・・・・・・・・・・・・
ロイは呪われている！
ロイの防御力が１になった！
ロイは回し蹴りを放った！
ダークエルフは１８のダメージ！
ダークエルフは棘の鞭で広範囲を攻撃！
ロイは２６のダメージ！（HP13）
レイラは１３のダメージ！（HP46）
レイラは毒におかされた！
「くっ……これは！？」
レイラは燃え盛る炎を吐き出した！
ダークエルフは２４のダメージ！
レイラは毒により９のダメージ！（HP37）
・・・・・・・・・・・・
ロイは呪われている！
ロイの素早さが１になった！
ロイはローションを使った！
ロイのキズが回復した！（HP53）
ダークエルフはクエイクを唱えた！
ロイは４７のダメージ！（HP6）
レイラは２０のダメージ！（HP17）
「ぐあ！？」
「おい！ 無事か！？」
「な、なんとか……！」
レイラの攻撃！
ダークエルフは２０のダメージ！
レイラは毒により９のダメージ！（HP8）
「うっ…ぐ……！？」
「レ、レイラ！」
「はぁ…はぁ……人の心配より、うっ…自分の心配を、したらどうだ……？」
「っ……」
・・・・・・・・・・・・
ダークエルフは棘の鞭で広範囲を攻撃！
レイラはロイをかばった！
レイラは１２のダメージ！（HP0） 固有特性『竜王の威厳』発動！
レイラは歯を食い縛り再び立ち上がった！（HP45）
レイラは毒により９のダメージ！（HP36）
ロイは呪いから解放された！
ロイは身を守っている！
・・・・・・・・・・・・
ロイは身を守っている！
ダークエルフは棘の鞭で広範囲を攻撃！
レイラはロイをかばった！
レイラは１１のダメージ！（HP25）
レイラは１０のダメージ！（HP15）
レイラは毒により９のダメージ！（HP6）
レイラの体から毒が消えた！
「がはっ！？」
「あはは！ そんなにその男が大事なの〜？」
「はぁ…はぁ……」
「いい加減楽になっちゃえば〜？ そうしたら、わたしが責任を持って彼を引き取ってあげるから♪ あはは！」
「はぁ…はぁ……うっ…はぁ……」
「っ…レイラ……」
レイラが命を懸けて守ってくれているのに……
俺は後ろで……彼女が傷つく姿をただ呆然と眺めていることしかできないのか……？
………
………
………
いやだ……いやだ！ 絶対にいやだ！！
彼女を……レイラを失いたくない！！！
俺が……俺が………………………………
「俺が守るんだああああああああああああああああああああああ！！！！！」
ロイの固有特性『主人公』が『不撓不屈』に変化！
同時に特技、『仁王立ち』を習得した！
・固有特性『不撓不屈』〜瀕死時に発動、敵から受ける全てのダメージを１０分の１に抑える
・特技『仁王立ち』〜味方への攻撃を全て自身が肩代わりする
「……ロイ？」
「レイラ……俺が君を守る。だからその間に、君は残った力であいつを倒してくれ！」
「だ、だがお前は……」
「レイラ！」
「………」
レイラは黙って頷く。
「……勝手に死ぬことは許さんぞ！」
「……了解！」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の前で仁王立ちしている！
ダークエルフは棘の鞭で広範囲を攻撃！
ロイは味方をかばった！
ロイは１のダメージ！（HP5）
しかしロイはダメージを受けない！
レイラは大きく息を吸い込んだ！
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の前で仁王立ちしている！
ダークエルフはクエイクを唱えた！
ロイは味方をかばった！
ロイは２のダメージ！（HP3）
ロイは２のダメージ！（HP1）
レイラはさらに大きく息を吸い込んだ！
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の前で仁王立ちしている！
ダークエルフはロイを前に萎縮している！
レイラは灼熱の炎を吐き出した！
ダークエルフは１３９のダメージ！
ダークエルフを倒した！
魔物の群れを倒した！
ロイはLvが８に上がった！
レイラはLvが９に上がった！
「そ、んな……この、わたしが…負ける…なん…て……」
「はぁ…はぁ……やった、のか？」
「はぁ…はぁ……うん…そう、みたい…だね……」
「！ おい！ しっかりしろ！？」
レイラの問いかけに答える力もなく、俺はその場で崩れ落ちた。
「………」
「……良く…守ってくれたな……ロイ」
「………」
「見直したぞ…………少しだけ、な」
こうして俺達は、『極上アヘロース弁当争奪戦争』を見事に制覇した。
ちなみにこの戦闘のあと俺が目を覚ますのは……なんと２週間も先になる。
ベッドから起き上がった俺の目に真っ先に飛び込んできたのは、恐らく四六時中俺を看病してくれていたのであろうレイラの姿と……。
ロイは大事なもの『期限切れの弁当』を手に入れた！
〜ステータス〜
ロイ：L8（人間）
戦闘スタイル：モンク
固有特性：不撓不屈（瀕死時、敵から受ける全てのダメージを１０分の１に抑える）
人の子（状態異常にかかりやすい）
追記：攻撃力と防御力の伸びが非常に早くHPもそれなりに多い。経験を積むことによって特性が変化・増加していくことも特徴の１つ。主人公らしくバランスの良いキャラ。
HP 83
MP 46
レイラ：Lv9（ドラゴン）
戦闘スタイル：バーサーカー
固有特製：竜王の威厳（戦闘不能になっても１度だけ最大HPの半分の状態で復活）
火に愛されし者（敵から受ける火属性ダメージ全てを無効化）
追記：高い防御力に加え、全種族中トップクラスのHP量を誇る。攻撃力も高いが後半はやや伸び悩む。MPと素早さの低さが目立つ。
HP 102
MP 28
それは、俺達生徒の憩いの時間。
昼食をとるも良し。
仲間と好き放題騒ぎ倒すも良し。
午後の講義をサボッて遊びに繰り出そうと計画を練るも良し。
それに………
「うふふ♪ 今日はいつも以上に可愛いらしいわね♪」
「もう、お姉様ったらぁ♪」
「ねぇ……いいでしょ？」
「え？ ちょ、お姉様…こんなところでなんて……恥ずかしいです……///」
「そんなこと言って、本当は見られて興奮するイケナイ娘のくせに……うふふ♪」
「やっ…わたし、イケナイ娘なんかじゃ……ひゃん♪」
「死ぬほど気持ち良くして……あ・げ・る♪」
「「………」」
女の子同士でイチャイチャするのも…………良いのかな？
だって、俺の目の前で凄いディープな愛し方をしている女子カップルがいるんですもの。
おかげで食欲が湧いてこない。
「なぁ、レイラ」
「なんだ？」
「あれ、凄いな」
「あぁ、そうだな」
「レイラはああいうのを見て、どう思う？」
「健全で結構だと思うが」
「健全？ 女の子同士が？」
「お前な……女しかいない女だけの空間で、性欲を持て余した魔物共が行き着く先と言えば、もうアレしかないだろう？」
「ふ〜ん？ そんなもんなのか」
いわゆる百合ってやつ？
レズとも言えるな。
「または男しかいない空間で起こることだってある……逆もまた然りというわけだ」
「そ、それはさすがにないと思うけど？」
「条件は同じだ。十分にあり得る」
「あんまり想像したくないなぁ……」
ちょっと吐き気を覚えたところでこの話題は終了。
気分を変えるため、購買部で買った煙草に火を点ける。
「(´Д`)ｙ―〜〜〜」
「……おい、何をしている？」
「へ？ 何って、煙草吸ってるだけだけど」
「お前はまだ成人を迎えていないはずだが？」
「細かいなぁ、別にイイじゃないかそれくらい。どうせ来年で成人なんだし……」
「ええい！ 今すぐそれを捨てろ！」
「(´Д`).∴ぐほっ！？ −〜 ←煙草」
レイラに背中を思いっきり叩かれ咥えていた煙草を吐き出してしまった。
というか、マジで痛かったぞ今の。
俺の背骨は無事か？
ドラゴンの一撃はシャレにならん。
「いててて……な、何するんだよレイラ！？」
「私がいる限り、お前の違法行為は断じて認めん」
「お、横暴だ！」
「勘違いするな、全てお前のためだ」
くっ、変なとこで真面目だなレイラのやつ……。
だがしかし、俺の胸ポケットにはまだまだたくさんの煙草達が……
「ポケットの中身も寄こすのだ」
「ばれてる！？」
「無駄な抵抗は止めろ。命を削ることになるぞ？」
「……それは煙草の影響で体に害が及ぶことを心配してくれてるの？」
「いや、お前ごとポケットの中身を燃やし尽くすぞ？という意味だ」
「煙草は止めろって言うくせに命は平気で削るんだ！？」
喫煙で不健康になるより、レイラに焼かれる方がよっぽど危険だ。
ここは大人しく言うことを聞いておくとするか……。
はぁ……まだ１本しか吸ってないのに……。
「『アダルトヘブン・スーパーライト』か。なかなか渋いものを選ぶな？」
「それが人間界のと１番良く似てるんだよ」
「ほう？ どれどれ……」
「どれどれって……ちょ！？」
レイラは口から少量の火を煙草の先端に吹きかけ、あろうことか俺の目の前で吸い始めた。
「な、なにしてんだよ！？ それは俺の……」
「(´Д`)ｙ―〜〜〜 ん、なんだ？ 私の体は既に成熟している。人間で言えば成人したということになるな」
「なっ！？」
「(´Д`)ｙ―〜〜〜 うむ、これはなかなか……なんだ？ お前に文句を言われる筋合いはないぞ？ なんせ私は……『成人』しているからな！」
「………」
よし！ 叫ぼう！
アッーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー！！！
またある日の昼休み。
「私に隠れてまた性懲りもなく吸っているようだが、早急に止めねば本当に焼いて……」
「わ、わかってるよ……。そんなことより、昼の購買部は凄いって話を聞いたんだけど、レイラは何か知ってる？」
「む？ あぁ、争奪戦のことか」
「争奪戦？ パンとかお弁当とかを生徒達が奪い合う、あれのこと？」
「私も参加したことはないが、恐らくそんなところだろうな」
どこの学校でもあるんだな〜そういうの。
まぁ取り合いしてまで欲しいとは思わないけど。
「思い出した。その争奪戦には、ちょっとしたジンクスがあるらしい」
「ジンクス？」
「確か、１度でもその争奪戦を制した者は、必ず４年間で卒業できるとか」
「いや、それって至極当然のことだと思うんだけど……」
「……お前、この大学の『卒業率』を知らないのか？」
「『卒業率』？ 『就職率』の間違いじゃなくて？」
そもそも卒業率ってなんだ？
あったとしても９割強はあると思うんだが。
「この大学の卒業率は…………１％だ」
「…………は？」
「だから、１％だ」
「……ごめん、もう１回お願い」
「１００人中１人！ 正真正銘の１％だ！！」
「………」
………。
「おい、大丈夫か？」
「……ア、ウン。詳シイ説明求ム」
「この大学の在籍生徒数は、創設以来３００万人を超えている。その内の半数以上は正規の手続きをせずに中退、もしくは行方不明となっているらしい」
「……へー」
「まぁ魔物は不真面目な奴らばかりだ。毎年コツコツ単位を取得していく輩の方が珍しい」
「ん、ん〜……ということは、まだ１００万人近くがこの大学にいるってこと？」
「そういうことになるな」
ザ・カオス！
「でもさ、実際そんなに生徒見ないよね？」
「時空ゲートをお前も良く使うだろう？ あれのおかげで、生徒収容数に限界が来ることはない。行方不明というのも、時空ゲートで何所ぞに飛ばされた者達のことだろう」
「えっと、見かけない生徒は別次元の校舎にいるってこと？」
「そういうことだ。学部ごとに次元が分かれているのはお前も知っているはずだ。この大学の学部学科は多種に亘る。１００万人など、あっという間に分断されるだろうな」
話のスケールがでか過ぎて半分理解不能。
というか入学当時にちゃんと説明しろよ理事長！
「ま、まぁこの話は置いておくとして！」
「考えるのを止めたな？」
そうだ、ここは魔界のド真ん中に佇む魔立学校。
非現実的なことなんて日常茶飯事だ。
俺もいい加減慣れないと…………なんだか、頭が痛い。
そうだ…そうだよ、とにかく勝てばいいんだよな？
「要するに争奪戦で勝てば、無事に卒業できるってことだよな？」
「まぁ、お前が験担ぎを信用するかしないかの問題だが」
「よっしゃ！ そうと決まれば早いとこ購買部に行こう！」
「……思考回路が麻痺しているようだな。哀れな奴め」
購買部はどこだ？
なんだか……戦いたくて仕方がない！
購買部にて。
目下、けたたましい叫び声と共に激しい戦闘が行われている。
「昼にここを訪れたことはなかったが、まさかこれ程のものとは……」
「敵は……敵はどこだ！？」
「こいつは放っておくか」
ロイは思考回路がショートし戦闘狂と化している。
戦闘で役立つことを祈るか。
「あなた達も『極上アヘロース弁当』を狙って来たのね！？ 最後の１つは……絶対に渡さないんだからーーー！！」
「ふん、かかってくるがいい！！」
「がああぁぁぁ…全員……皆殺しだーーーーーーーーーー！！！」←※ロイ
エルフＡが現れた！
エルフＢが現れた！
エルフＣが現れた！
コンディションチェンジ発生！
（※イベント内の出来事でキャラクターのステータスが一時的に変動している状態）
・ロイは狂戦士状態で戦闘を開始（攻撃力大幅上昇、自然治癒、指示不可）
・・・・・・・・・・・・
エルフＡはレイラに短剣を投げつけた！
レイラは８のダメージ！（HP72）
エルフＣは弓を引き絞りロイに矢を放った！
ロイは１１のダメージ！（HP48）
ロイはエルフＣに狙いを定めた！
エルフＢはエアルを唱えた！
ロイは１６のダメージ！（HP32）
ロイはエルフＣに魔王の如く殴りかかった！
エルフＣは７３のダメージ！
エルフＣを倒した！
レイラの攻撃！
エルフＢは１４のダメージ！
ロイのキズが治癒していく！（HP42）
・・・・・・・・・・・・
ロイは行動順を無視！
ロイは強烈な回し蹴りを放った！
エルフＡは２７のダメージ！
エルフＡは気絶した！
エルフＢは３１のダメージ！
エルフＢを倒した！
エルフＡは気絶している！
レイラの攻撃！
エルフＡは１６のダメージ！
エルフＡを倒した！
魔物の群れを倒した！
ロイはLvが６に上がった！
レイラはLvが８に上がった！
「ぐううう……があああああああああああああああ！！！」
「凄い暴れっぷりだ……私も巻き込まれないように注意しなければ」
「雑魚を倒してイイ気になっているようね？ でも、わたし達が相手ならどうかしら！」
「おい貴様ら、死にたくなければさっさと逃げるのだな」
「はあ？ あなた何を言ってるの？ ここは戦場よ！？ わたし達はね、相手に背中を見せるような真似は絶対にしないんだから！！」
「ならば！ 私と暴れ種馬の経験値となるがいい！！」
ラミアが現れた！
ワーウルフが現れた！
ブラックハーピーが現れた！
・・・・・・・・・・・・
ブラックハーピーは周囲に漆黒の羽をまき散らした！
敵味方全員の命中率が下がった！
ワーウルフは耳をつんざく程の雄叫びをあげた！
しかしロイには効かなかった！
しかしレイラには効かなかった！
ロイは強烈な回し蹴りを放った！
ラミアは２０のダメージ！
しかしワーウルフはひらりと身かわした！
しかしブラックハーピーはひらりと身かわした！
ラミアはロイに巻き付き縛りあげた！
ロイは１３のダメージ！（HP46）
ロイはラミアに拘束された！
レイラは燃え盛る炎を吐き出した！
ブラックハーピーは２８のダメージ！
ワーウルフは２６のダメージ！
ラミアはロイを盾にした！
ロイは２６のダメージ！（HP20）
ロイのキズが治癒していく！（HP30）
・・・・・・・・・・・・
ブラックハーピーはまごまごしている
ワーウルフの攻撃！
レイラは７のダメージ！（HP65）
ロイはラミアに拘束されている！
ラミアがロイを縛りあげる！
ロイは１８のダメージ！（HP12）
「また奴を盾にされるな……さて、どうしたものか」
レイラは大きく息を吸い込んだ！
ロイのキズが治癒していく！（HP22）
・・・・・・・・・・・・
ブラックハーピーから抜け落ちた無数の羽がレイラを襲う！
しかしレイラはひらりと身かわした！
ワーウルフは鋭い爪でレイラを切り裂く！
レイラは１６のダメージ！（HP49）
ロイはラミアの拘束から抜け出した！
ロイはラミアを掴み上げ場外へと投げ飛ばした！
ラミアは戦闘から離脱した！
レイラは燃え盛る炎を息の続く限り吐き出した！
ブラックハーピーは４３のダメージ！
ブラックハーピーを倒した！
ワーウルフは３７のダメージ！
ロイのキズが治癒していく！（HP32）
・・・・・・・・・・・・
ロイはワーウルフに疾風の如く襲いかかった！
ワーウルフは２５のダメージ！
ワーウルフを倒した！
魔物の群れを倒した！
「ふぅ、さすがに連戦は応えるな」
「うっ…うぅ……あ、あれ？ 俺、どうなったんだ？」
「やっと正気に戻ったか、馬鹿者が」
「ぇえ？」
「まぁいい、おかげで随分と楽をさせてもらったからな」
「あ、あぁ……んん？」
な、なんだ？
ちょっと前の記憶が完全に飛んでいる。
我を忘れてたのか？
いやでもレイラの様子を見る限り、彼女に危害を加えることはなかったようだ。
はぁ〜良かった。
「へ〜？ 良くここまで生き残ることができたわね？」
「なんだ、貴様は」
「ま、今日のボスってところかしら？ ふふ♪ 張り合いがなくて退屈してたのよね♪」
「え！？ もうボス！？」
なんか知らぬ間にいろんな敵を倒してきたらしい。
あれ〜なんで覚えてないんだろ？
「あら、君かっこいいね♪ どう？ わたしとイイ事しない？」
「え？ あ、あ〜…ん〜〜っと……」
「さっさと構えろ馬鹿者が！」
「(。゜З゜):ﾞ;｀;:ﾞ;｀;ぶっ！？」
背中を思い切り叩くのはやめてくださいホントに！
「な〜んだ、つまんないの〜。じゃ、大人しくわたしに殺されなさい♪」
「ロイ！ 来るぞ！」
「わ、わかってる！」
ダークエルフが現れた！
コンディションチェンジ発生！
・ロイのステータス正常化
・・・・・・・・・・・・
ロイはダークエルフに正拳突き！
ダークエルフは２８のダメージ！
ダークエルフは鞭で広範囲を攻撃！
ロイは８のダメージ！（HP24）
レイラは７のダメージ！（HP42）
レイラの攻撃！
ダークエルフは１９のダメージ！
・・・・・・・・・・・・
ロイの攻撃！
ダークエルフは１７のダメージ！
ダークエルフはエアルラを唱えた！
ロイは２１のダメージ！(HP3)
レイラは２３のダメージ！(HP19)
レイラは尾を鞭のようにしならせ攻撃した！
ダークエルフは２４のダメージ！
・・・・・・・・・・・・
ロイはローションを使った！
ロイのキズが回復した！（HP43）
ダークエルフは呪いの言葉を呟いた！
ロイは呪われてしまった！
しかしレイラは咄嗟に耳をふさいだ！
レイラはローションを使った！
レイラのキズが回復した！（HP59）
・・・・・・・・・・・・
ロイは呪われている！
ロイの防御力が１になった！
ロイは回し蹴りを放った！
ダークエルフは１８のダメージ！
ダークエルフは棘の鞭で広範囲を攻撃！
ロイは２６のダメージ！（HP13）
レイラは１３のダメージ！（HP46）
レイラは毒におかされた！
「くっ……これは！？」
レイラは燃え盛る炎を吐き出した！
ダークエルフは２４のダメージ！
レイラは毒により９のダメージ！（HP37）
・・・・・・・・・・・・
ロイは呪われている！
ロイの素早さが１になった！
ロイはローションを使った！
ロイのキズが回復した！（HP53）
ダークエルフはクエイクを唱えた！
ロイは４７のダメージ！（HP6）
レイラは２０のダメージ！（HP17）
「ぐあ！？」
「おい！ 無事か！？」
「な、なんとか……！」
レイラの攻撃！
ダークエルフは２０のダメージ！
レイラは毒により９のダメージ！（HP8）
「うっ…ぐ……！？」
「レ、レイラ！」
「はぁ…はぁ……人の心配より、うっ…自分の心配を、したらどうだ……？」
「っ……」
・・・・・・・・・・・・
ダークエルフは棘の鞭で広範囲を攻撃！
レイラはロイをかばった！
レイラは１２のダメージ！（HP0） 固有特性『竜王の威厳』発動！
レイラは歯を食い縛り再び立ち上がった！（HP45）
レイラは毒により９のダメージ！（HP36）
ロイは呪いから解放された！
ロイは身を守っている！
・・・・・・・・・・・・
ロイは身を守っている！
ダークエルフは棘の鞭で広範囲を攻撃！
レイラはロイをかばった！
レイラは１１のダメージ！（HP25）
レイラは１０のダメージ！（HP15）
レイラは毒により９のダメージ！（HP6）
レイラの体から毒が消えた！
「がはっ！？」
「あはは！ そんなにその男が大事なの〜？」
「はぁ…はぁ……」
「いい加減楽になっちゃえば〜？ そうしたら、わたしが責任を持って彼を引き取ってあげるから♪ あはは！」
「はぁ…はぁ……うっ…はぁ……」
「っ…レイラ……」
レイラが命を懸けて守ってくれているのに……
俺は後ろで……彼女が傷つく姿をただ呆然と眺めていることしかできないのか……？
………
………
………
いやだ……いやだ！ 絶対にいやだ！！
彼女を……レイラを失いたくない！！！
俺が……俺が………………………………
「俺が守るんだああああああああああああああああああああああ！！！！！」
ロイの固有特性『主人公』が『不撓不屈』に変化！
同時に特技、『仁王立ち』を習得した！
・固有特性『不撓不屈』〜瀕死時に発動、敵から受ける全てのダメージを１０分の１に抑える
・特技『仁王立ち』〜味方への攻撃を全て自身が肩代わりする
「……ロイ？」
「レイラ……俺が君を守る。だからその間に、君は残った力であいつを倒してくれ！」
「だ、だがお前は……」
「レイラ！」
「………」
レイラは黙って頷く。
「……勝手に死ぬことは許さんぞ！」
「……了解！」
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の前で仁王立ちしている！
ダークエルフは棘の鞭で広範囲を攻撃！
ロイは味方をかばった！
ロイは１のダメージ！（HP5）
しかしロイはダメージを受けない！
レイラは大きく息を吸い込んだ！
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の前で仁王立ちしている！
ダークエルフはクエイクを唱えた！
ロイは味方をかばった！
ロイは２のダメージ！（HP3）
ロイは２のダメージ！（HP1）
レイラはさらに大きく息を吸い込んだ！
・・・・・・・・・・・・
ロイは敵の前で仁王立ちしている！
ダークエルフはロイを前に萎縮している！
レイラは灼熱の炎を吐き出した！
ダークエルフは１３９のダメージ！
ダークエルフを倒した！
魔物の群れを倒した！
ロイはLvが８に上がった！
レイラはLvが９に上がった！
「そ、んな……この、わたしが…負ける…なん…て……」
「はぁ…はぁ……やった、のか？」
「はぁ…はぁ……うん…そう、みたい…だね……」
「！ おい！ しっかりしろ！？」
レイラの問いかけに答える力もなく、俺はその場で崩れ落ちた。
「………」
「……良く…守ってくれたな……ロイ」
「………」
「見直したぞ…………少しだけ、な」
こうして俺達は、『極上アヘロース弁当争奪戦争』を見事に制覇した。
ちなみにこの戦闘のあと俺が目を覚ますのは……なんと２週間も先になる。
ベッドから起き上がった俺の目に真っ先に飛び込んできたのは、恐らく四六時中俺を看病してくれていたのであろうレイラの姿と……。
ロイは大事なもの『期限切れの弁当』を手に入れた！
〜ステータス〜
ロイ：L8（人間）
戦闘スタイル：モンク
固有特性：不撓不屈（瀕死時、敵から受ける全てのダメージを１０分の１に抑える）
人の子（状態異常にかかりやすい）
追記：攻撃力と防御力の伸びが非常に早くHPもそれなりに多い。経験を積むことによって特性が変化・増加していくことも特徴の１つ。主人公らしくバランスの良いキャラ。
HP 83
MP 46
レイラ：Lv9（ドラゴン）
戦闘スタイル：バーサーカー
固有特製：竜王の威厳（戦闘不能になっても１度だけ最大HPの半分の状態で復活）
火に愛されし者（敵から受ける火属性ダメージ全てを無効化）
追記：高い防御力に加え、全種族中トップクラスのHP量を誇る。攻撃力も高いが後半はやや伸び悩む。MPと素早さの低さが目立つ。
HP 102
MP 28
12/02/05 03:44更新 / HERO
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