「リン姉様……兄様は今……どこにいるのかな?」
「さぁ、どこだろうね。　でも、たぶん元気にしてるわよ。」
「…どうしてわかるの?」
「女(魔物)の勘ってやつよ!」
「………………」
「もうレンったら……大丈夫よ!　兄さんのことだもの、きっと今頃、有り余った性欲の塊を仲間達の顔にぶちまけてるところよ!」
「………そうかな?」
「きっとそうよ!　はぁ〜……兄さんの特濃ザーメンが恋しいわ……。　ああ〜んもう!　兄さんの事考えるとムラムラしてくるううう〜!!」

「……兄様…どうか御無事で………。」




「……ん……ちゅ……ちゅる………ふうう。　お、おい…いいのかあ?　ルークがいくら起きねえからって、こんなことをよぉ………。」
「……はむっ……ん……ちゅる……じゅるる……ん………。　そうですよね…やっぱりルークさんが起きるまで、待つべきかと………。」
「ちゅううううううう………………んっ………。　気にすることはない。　この程度の事を咎めたりする様な、器の小さい男ではないだろう。」
「じゅるる……じゅる……ちゅる……んんっ!?　ごほっ!ごほっ!!」　
「おいおい!　大丈夫かよレビィ!?」
「吐き出すがいい。　ムリに飲み込む必要はない。」
「…レビィさん……。」
「……っ……っ………っ………ふぅぅぅ。　吐き出すなど…論外…せっかく出たのだ、勿体ないだろう。」
「「「………………………」」」

「それにしても、全て飲み込むとは………。」
「…レビィさんらしいですね…」
「その強引なところも相変わらずだぜ…。」

「まあ、にしても……………」
「…おいしいですね…」
「来た甲斐があったというものだ。」
「ふむ。　一級品と呼ぶに相応しい。　ここの『ソバ』という食べ物は………。」




『トモノンセンオ』。
とある宿屋の一室に眠る１人の青年。

「………ん…うう〜………………ふあああああぁぁぁぁ………。　どこだ?ここ……」

大欠伸をしながら身体を起こすと、そこは見知らぬ部屋。
それに連れのみんなが見当たらない。
俺が眠ってる間、どうやら町を見つけてくれたようだ。

「………探しに行くか。」

眠気を振り払いながら部屋を出る俺。
ちゃんと礼を言っとかないとな………。
親しき仲にもなんとやらだ。
てか……………俺達の関係を親しいって言うのか?
親しいを通り越して夫婦なんじゃ……………(非公認の一夫多妻?)
いや、そんなことはどうでもイイ。
とにかく外に出よう。

そうして宿の外に出ようとする俺に、
「………おやぁ、旦那様。　もうお体は大丈夫でありんす?」
ストレートのブロンドヘアーが似合う、少し変わった服を身につけた美人に声を掛けられた。

「あ……えっと………」
「ああ…旦那様とは初対面でしたねぇ。　わたくし当旅館の女将で、『九十九　月音』と申します。　どうぞ、以後お見知りおきを…。」
「はぁ、どうも…。」

えっと…『ツクモ　ツキネ』って言ったかな?
どちらにせよ変わった名前だなぁ…。

「外にお出かけでありんすか?」
「あ、はい。　連れを探しに行くつもりです。えと…ツキネさん、どこに行ったかご存じですか?」
「観光に行く…としかぁ申し上げておりませんでしたが…。」
「そうですか…。　じゃぁ俺も、観光がてら探しに行ってきますよ。」
「お役に立てず、申し訳ありません……」
「いえいえ!　お気になさらず!　とゆうかツキネさん………俺の連れに驚きませんでしたか…?」
「いえぇ特には…。　当旅館では、魔物の宿泊も珍しくはありませんから。」
「あ、そうなんですか?　…それじゃぁ行ってきますね!」
「お気を付けてぇ………。」

そう言って外に出る俺を見送る、女将ツキネさん。
その柔らかい表情が、
「……………………………ふふふっ………♪」
魅惑的な笑みに変わったことを、俺は知らない………。





「宿屋もそうだったけど、町も変わってるんだなぁ…。」

今まで見たこともない建造物に、若干の興奮を覚える。
そしてその店並みにも同様に驚く。
ダンゴ?
ウドン?
ソバ?
ミヤゲ?
オンセン?
全てが初めての町、トモノンセンオ。
最初は反対だったけど………こりゃぁ来て正解だったな。

良く見れば道行く人も、女将と同じような……こう…布の様なものを体に巻いている。
そういえば昔、異国から渡ってきたという書物を読んだ記憶があるけど……そこに同じ様な格好をしてる人が描かれていた気がする。
確かぁ………えぇっと………そうだ『キモノ』…だったかな?
『ハカマ』だった気もするけど……………まぁいいか、そんなこと。

周囲から田舎者だと思われるのも癪だったので、あまり興味を顔に出さないように歩く。
とゆうか、意外と大きいなこの町………そう簡単には見つからないな、こりゃ。
まぁ夜になれば皆戻ってくるだろうから、俺もそれまで観光決め込むとしますか。
とは言っても、生憎今は腹が減ってない。
ウドンやらソバやら食べてみたい気もするけど、それはまた後にするか…。


あても無く歩いていると、幾度も目にするミヤゲという文字。
ミヤゲ屋ってなんだ?
見た感じ飲食店ってわけじゃなさそうだ。
とりあえず入ってみるか………。

店の中は広くもなければ狭くもなく、そして謎の品で溢れかえっている。
武器とか防具の類ではないな。
装飾品にも見えるけど、大体は置物のようなものが大半を占めている。
センベー?
オカキ?
オ○イオチャ?
飲食型の回復アイテムらしきものもある。
なるほど、ミヤゲ屋＝道具屋と解釈してもイイみたいだな。
それにしても………いろ〜〜〜んなアイテムがあるなぁ〜…。
テグシ?
センス?
カケジク?
ゲタ?
新○組仮装セット?
じっくり見てたら日が暮れそうなぐらいの品揃えだ。
物珍しく店の品を眺め回していると、
「おいでやすぅ…。　おんやぁ〜色男どすなぁ〜お客はぁん………。」
例によってキモノを身に付け、長い髪を後ろ手に結った、妙に色っぽい女性に声を掛けられた。

「あ……………」
「ありゃぁ〜本当ぉ色男………いつもは社交辞令で言うてるんどすけどぉ、お客はんは本物どすなぁ〜〜。」

どこまでが社交辞令なのかは聞かないでおこう。

「なにかぁお探しどすかぁ?」
「あ、いえ…珍しい物がたくさんあるものですから、興味が沸きまして…。」
「そうどすかぁ〜。　と言いますとお客はん、観光かなにかで来られたと違いますかぁ?」
「まぁ、そんなとこです…。」
「迷いの森を抜けられてぇ?」
「ああ、はい。　一応………。」

……………………?
なんでだ……?
何気ない会話のはずなのに………身の危険を感じる俺１人。
予感というよりは……………『経験』。
無礼を承知で聞いてみるか………。

「あの……失礼ですけど、あなたは………その…………」
「お客はん、やっぱりイイ男どすなぁ…。」
「え……?」
「うちが魔物ではないかぁ……そういうことどすなぁ?」

目を細め、俺を舐めるように見つめ回す。
その目は獲物を見るときのそれ。

「………どうして…?」
「それぐらいわかるどすえぇ…。　お客はんがうちを見る目はぁ、人間の娘を見る目と違うどすえぇ。」
「………………」
「うちの正体を見抜く男はぁ………久しぶりどすなぁ〜…。」
「……え?　ってことは、前にも見抜いた人が…?」
「そうどすなぁ〜………２０年くらい前にぃ、ここへ来た色男がぁ、『あんた、魔物じゃないか?』と、うちを見るなり尋ねてきたことがあったどすなぁ…。」

２０年前?
この人何歳だ………?

「………?　よぉ〜〜く見るとぉ、お客はん………あん時の色男に似とりますなぁ…。」
「え?　そうなんですか?」
「うぅぅん……気のせいやもしれんどす。　どうか気にせんといて下さい…。」
「はぁ………。」

俺以外にも、そうゆう人間がいるのか…。

「そのまま食べて(寝取って)やろうと思ったんどすけどぉ……生憎女連れだったようでぇ、渋々諦めたんどす…。」
「………魔物なんだから、奪えば良かったんじゃ…?」
「他の女の匂いが付いとる男は邪道どすえぇ。」

やっぱり魔物にもこだわりがあんのか……。
まぁ知ってるけど。

「………お客はんもハズレどすなぁ…。　いろんな女の匂いが染みついてるどすえぇ…。」

やっぱわかるんだ。

「まぁ、久しぶりにこんな色男と話せたんどす、良しとするどすえぇ。」
「はぁ………。」

よかった………。
どうやら今回はパーティ入りを回避できたようだ。
とゆうかこの人………………
「………うちの正体が見たいんどすかぁ?」
また読まれた。

「見せて減るもんでもありまへんしぃ……ここは色男のお客はんに免じてぇ、特別どすえぇ………。」

そう言うと………キモノ美人の足下から、複数の足が………。


『ジョロウグモ』
アラクネの仲間??
詳細不明………


「どうどすかぁ?　自慢の美脚どすえぇ。」
「!?　…ははっ……お綺麗ですね…。」

現れた８本の美脚?に少し驚く俺。

「この事はぁ他言無用で………。」
「………はぁ。」


店主の正体もわかったところで、俺はセンベーやらオカキやらを適当に選んで購入。
お礼の意も兼ねて、みんなに買っていこうと思ったわけ。

「まいどぉ…今度とも御贔屓にぃ。」

と店を出ようとする俺に、
「ああ、お客はん?　今日はこの町にお泊まりの予定でぇ?」
「あ、はい。　向こうの宿で泊まるつもりですけど…。」
「ならぁツキ姉さんとはぁ面識があるいうことどすなぁ?　うちは宜しくやっていると、伝えてくれるとぉ嬉しいどすなぁ…。」
「…わかりました。　たぶんまた会うと思いますから、その時にでも。」
「助かりますなぁ〜♪」
ちょっとした言伝を頼まれ、店を後にする。




なんだかんだで、あの道具屋でかなりの時間を使ったようだ。
まだ見たいところもあるので、できるだけ早足で観光を続けた。

そして日も傾き……………。




「みんなどこ行ってたんだよ?」
「貴様が起きないのでな、私達は一足先に町を探索していた。」
「あ、そう…。　で、どうだった?」
「…とても面白かったですよ…。　本当は、ルークさんとご一緒したかったのですが………」
「まあ今回は仕方ねえだろ。　また明日みんなで行けばいいだけの話しだしな。」　
「明日はちゃんと起こしてくれよ?」
「きちんと起こしてやる、安心しろ。　それはともかく………ソバという食べ物は珍味だったな。」
「ああ!　アルクの姉さん、６杯も追加頼んでたしな!」
「…レビィさんは、喉に詰まらせていましたしね…」
「エ、エステル………///」
「え、レビィが!?　………くくく………レビィが……ねぇ………ぷっ…くく………」
「き、貴様あああ………………!!」
「あ、あ、わ、悪かった!!　悪かったからぁ!　こ、こっちに来るなあああ!」
「殺す…………絞め殺す……………!!!」

っぐを………!?
しまったぁ………つい笑っちまったばっかりに………。
てか……………死ぬ…………………………………………………………。




一騒動あった後、俺達はツキネ女将の魚介料理を堪能した。
魚は昔から良く食べてたけど、魚を生で食べることには驚いた。
他のみんなは普通に食べていたが………。
普段では味わえない異国風の料理に、俺は静かに舌鼓を打った。

俺は食事の席で、クモ美人さんの伝言を女将に伝えた。
そしてその後、ツキネさんが必要以上にニコニコしていたのは何故なのだろうか………?





「いやあ〜〜〜いきかえる〜〜〜………はぁぁぁぁ………。」

俺は今、ツキネさんの勧めで『オンセン』に入っている。
話しに聞いた通り、今までの疲労が取れていくのがわかる。

「にしても、ツキネさんの料理…旨かったなぁ………。」

すっかり気が抜けてしまっている俺１人。
しかし…………………次はどこを目指そうか………。
もうヘルゼンを出て一月が過ぎた。
世界を変える……なんて言って旅に出て、それから俺は何となく旅を続けてきた。
何となくと言うわりには、しっかりと仲間?が増えている気もするけど………。

「…………………………潮時…なのかなぁ…。」

正直俺としては、もう少し旅を続けたい。
みんなと旅をするのは楽しいし、俺の知らないものが溢れているこの世界を、もっと見ていたい。
まぁでも旅をやめるのには、それなりの覚悟が必要なわけだけど………。

レビィ→旅が終了後、故郷に俺を連れて行く予定。
エステル→いつまでも俺に付いていく予定。
フライヤ→俺の女になってくれる予定。
アルク→新居が決まり次第、俺を服従する予定。
マスター→???

………………………………………………。
今この事を考えるのは止そう!!
なんだか生きる兆しがみるみる内に薄れていくような気がしてならない。
はぁぁぁ…………どうしたもんか………。

オンセンにある岩場に背を預け、星の見える夜空をただぼうっと見つめていると、
「む………何やら独特な匂いがするぞ…。」
「…女将さんは『イオウ』と仰っていましたけど…」
「気にする程ではないだろう。　だがアルクは鼻が利くしな…。　大丈夫か?」
「多少鼻に衝くが、問題ない。　次期に慣れる。」
「アタイは別に気にならねえけどなあ…。　んなことより、早く入ろうぜ!」

……………!?
な、な、なああああっ!!??
なんであいつらがここに………!?
ここは男湯のはず……………って、そういえばこの時間は混浴だったな………。
てか早く隠れないと………!!!
やばい……どうする……どうするよ俺!?

…………………………ってゆうのが普通のリアクション。
仲間が人間だったらこんな典型的なイベントになってたはずだけど…。
俺の場合はもちろん違います。
隠れたりしたら、逆に何されるかわからない状況にいる事を理解して欲しい。

とゆうわけで、腹を括ってその場に留まる俺。


「…あ、ルークさん……!」
俺を見つけ、すぐ隣に座り込むエステル。(ほぼ密着状態)
積極的なエステルに若干の喜びを覚える俺。

「………………………///」
それとは対照的に、タオルで自分の裸体を精一杯隠すレビィ。
いつもは強気のコイツがまさか………。
若干のギャップ萌えを感じる俺。
俺のことレイプしておきながら、なにを今更………と思わなくもない。

「おいおいレビィ、なに恥ずかしがってんだ?」
「一端の戦士なら、こういう状況で自らをさらけ出すのも、修行の一貫だと思うが?」
容赦なくツッコミを入れるアルクとフライヤ。
ちなみにこの２人は………まさしく生まれたままの姿。
まぁもともと裸みたいな格好してるから、あんまり違和感ないけど。
でも……………………………イイ。
男を欲情させるには十分過ぎる程の熟れた身体。
……………………………い、いかんいかん!!
自重せねば………。


「…………………はぁぁ。」
「………どうかしましたか…?」
「あ、いやぁ……なんでも………」
「これからの事を悩んでいる………そういったところか?」

!!
この狼………心を覗ける能力でもあるのか?
こうもピタリと当てるとは………さすがアヌビス。

「ああ、まぁ………次はどこに行こうかなぁ……ってさ。」
「アタイはどこにでも付いてくぜ!!」
「…小生も………」
この２人は俺に依存ってところか。

「「任せよう」」
残りの２人も同じく。

結局俺の判断次第ってわけね。
とは言っても………さて、どこに行くか………。
とりあえず、
「……………悪い、一晩考えさせてくれ…。」
これで逃れた。




「………………………」

皆が寝静まった後、俺はベットの上で胡座をかきながら１人思考を巡らせていた。

「うぅ〜〜〜〜〜〜〜〜ん……………」

……………ダメだ。
次の行き先どころか、これからどうするべきか、それすらわからなくなっていく。
このまま旅を続けたとして、俺に待っている運命は間違いなく………『死』。
いや決して冗談じゃない。
今までの流れからすると、旅を続ければ続けるほど仲間が増えていき、魔物コンプリートも夢ではない。
ようするに、俺の『死亡率』が上がるということ。
４人でも大変なのに、これからもっと増えるなんて………正直まったく考えられない。
まったく、いつ修羅場が起きてもおかしくないのに………良く生きてるよなぁ俺。
きっと死んだ親父の加護かなにか付いてるんだな、きっと。

「はぁ……………。」

どうしても考えが浮かばない俺。
すると………
……………カチャ……………パタン
扉の閉開する音。
うん??
誰か出てったのか?
いや、そんな気配はしなかった。
と、ゆうことは……………外から誰かが侵入してきた………恐らくこれが正しい。
泥棒か………?
………くそ…暗くて良く見えん!

……………………ドサ!!
うおおおお!!??
な、なんだ!?
なにかが俺を押し倒す感触が!!!
………ん?
この人は……………………
「……こんな夜更けに、１人で考え事かやぁ………?」
女将だった。

「ちょ!?　なにして…むぐぅ!??」
熱〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜いディープキス。

「……ふぅ……大きな声出しますと……お連れの方が目を覚ますでありんす……」
「………………………」

納得。

「ツキネさん…………どうしてここに………?」
「旦那様を抱きに………それだけでありんす………。」
「………………………」

果たしてこれが『それだけ』の内に入るのか………。

「な、なにも………ここじゃなくても………」
「あら………ということは……抱いてくれるのかや?」
「あぁいや………そうゆうわけじゃ………」

危険過ぎるだろ!!!
察しろよ、女将!!!

「ふふっ………こういった状況で事に及ぶのも………悪くないでありんす………。」
「いやだから………」

まったく話しを聞いてくれない。
………待てよ………この人………尻尾が……………３本!?


『稲荷(いなり)』
妖狐の仲間?
詳細不明……………


そして………
「まずは………お口でいただくとするかや………」
パクリ!!!
食われた。
俺のが。

「んん………ほおきい………じゅる……ほんなの……ちゅる……はひめて……」

くわえながら喋らないでください!!
非常に気持ちイイんですけど………声が出てしまいます!!

「じゅる……じゅ……じゅるる……ちゅうう………………ふふ………」

お掃除しながら、上目遣いで俺を見つめてくる。
………色々と技を心得てるようだ………。
って、まずい!!　で、出る……………!!!

「………ん……んぶっ!?」
ごびゅっ!!　どびゅっ!　どぷっ!　びゅる!　びゅうう…………

ツキネさんの口の中に大量に流れ込む俺のザーメン。
それを、
「んっ……!　ごくっ……ごくっ……んく………んっ………ん……………」
器用に飲み干していく。

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」

声を出せない状況の中、快楽の波を必死に堪える。

「ん……………うぷっ…………………ふふっ………全部……飲み込んだでありんす………」

苦しそうに、そしてどこか満足そうに俺を見つめてくる。

「ふふっ………次は………ツキネの中に………出してもらう…かや……」
「ちょ……ちょっと……ま………」
「んんん!!　くぅ…………やっぱり…………大きいでありんす………!」

間髪入れずに、堅さの残る俺のペニスを馬乗り状態で下の口から飲み込んでいく。

「くっ………うう………………はぁぁ……………全部…………入ったでありんす……」

何度経験したのか、この状況………。
これから２人の激しい行為を、皆さんにお聞かせしたいのですが(嘘)、以下同文……………とゆうことで勘弁してやってください。　　　　　　　ＢＹ　ルーク




「はぁ……はぁ……はぁ……………」

終わった………………。
今………何時だ………?
わからない………。
だけど……まだみんな起きる気配はない………。
……………………うわぁ………やっちゃったなぁ………。

目の前には、身体中を俺の精液で汚されたツキネさんが快楽の余韻に浸っている。
膣からは止めどなく精液が溢れ出ている。

「あぁ……はぁ…………♪　旦那…様あん♪」

すっかりとろけきっている女将。
あれ…………………尻尾が５本になってる……………。
増えたのか………?
まさかな……………。
あああああ!　んなことより!　早くこの人どうにかしないと!!
ええっと………ええと………あああ………そうだ!　オンセンだ!!!

女将をベットのシーツでグルグル巻きにして抱き上げ、俺はオンセンに急いだ……………。




「それで……なんでいきなり夜這いなんかを………?」

どうやら早朝まで混浴の時間が続いているらしく、俺とツキネさんは２人でオンセンにつかっている。
幸い俺達以外は誰もいない。

「本当に申し訳ないでありんす………。　旦那様が良い男だと聞いて、つい………。」
「俺がイイ男って………一体誰が………?」
「土産屋のジョロウグモからの言伝は、良い男が現れた………との合図になっているでありんす……。」

………なるほど。
だから伝言を伝えた後、ツキネさんが嬉しそうな顔してたのか………。

「まぁそれはさておき…………どうして…あの場で?」
「………夜這いは女のロマンかや!」

豊満な胸を張って強く言い切る。

「………そうですか………。」
「ところで旦那様……ツキネが来る前に、何か考え事をされていたように見えたでありんすが………」

しまったそうだったあああああ!!!

「良ければこのツキネ………相談に乗ってさしあげるでありんす!」
「は、はぁ………」

………まぁ、いいか。
話すだけなら………。




「…………………と、言うわけです。」
「それは………随分と過酷な状況に………。」

やっぱり過酷なんだ、俺の人生。

「正直、そろそろ限界かなぁ…と………。」
「……お父上様の旅の軌跡を辿るため………だったかや?」
「はい………。」
「今すぐ旅をやめるべきでありんす!」
「………えっ???」

予想外の返答。

「………お父上様の後を追う旅で、もし旦那様が死ぬようなことがあれば………きっと、あの世にいるご両親がお嘆きになるでありんす………。」
「……………………」

…………………………確かに。
親父のマネしてたら死んじまったよ!っなんて言い訳にもならないからな…。

「とは言っても……俺はこれからどうすればイイのか、皆目見当もつきませよ……。」

このまま死を迎えるのを待つなんて御免だ………。

「責任を……………責任を取るしか、方法はありんせん………。」
「……へっ?　責任??」
「そうかや。」
「責任を取る…………と言うと?」
「それは………………………」

ツキネさんのとんでもない解決法に、俺はただただ唖然としている他なかった………。




「………お!　戻ってきやがった!!」
「…わたしに何の報告も無しに出かけるとは………どうやら仕置きが必要のようだな………」
「…ア、アルクさん…落ち着いて………」
「それで、貴様はどこへ行っていたのだ?」
「あ、いやぁ……ちょっとその……朝風呂に………」
「朝風呂だと?」
「へええ…なかなか粋なことするじゃねえか?」
「何故わたしを誘わなかった?」

わたし『達』だろ、アルク………。

「いや、だから……寝てるとこ起こすのも…気が引けたとゆうか……」
「無用な気遣いだ。」
「あ、そう………」

さすがに手厳しいなアルク………。

「ま、まぁ今回の事は悪かった!　俺も…その………夜通し悩んで(励んで)たから……。」
「む………そうだったな。」
「貴様のことだ、まだ決まっていないのだろう?」
「いや……………決めたよ…………………ちゃんとな。」←【無意識に超男らしくなってる】
「「「「……………………………………///」」」」←【そんな俺に見惚れている】

……………え?
どうしてそこで黙っちゃうんだよ、この４人。
俺なんか変な事言ったか…?

「と、とりあえず!　まずは朝飯食って、それから町に出よう!　結論は後で話すから!」

素直に頷いてくれる４戦士。
…………………………………???
なんか変な事したか?　俺………。




日が昇り切る前に旅立つことにした。
ツキネさんにはお世話になったので、帰り際に挨拶をしていった。
勇気を出せと言われた。　マジな顔で………。
それぐらいこの作戦は飛び抜けてるからな………。
ある意味人生を賭けてるようなもんだし…。
正直成功率は……………………５割…いや、４割………いや、いって３割。

改めて思う……………………成功率低!!??
それでも………俺にはこれしか道がない。
腹を括るのは、これが人生で最後になるかもしれん……。
あるのは死か、それとも……………………………………………………





「……………みんな聞いてくれ………。」

迷いの森を歩き出口を目指す途中で、俺は勝負に出た。
ちなみにこの森、とにかく真っ直ぐ進めば出られるらしい………が、今はそんな事どうでもイイ。

「旅を……………終わらせようと思う………。」
「………なに?」
「………え…?」
「………あ…?」
「………む…?」

様々な反応ありがとう。

「どういうことだ…?」
皆を代表してアルクが問う。

「旅はやめる………でも、行き先は決まった。」
「「「「????」」」」

そして少し間を置いて、
「俺の……………俺の故郷に………来ないか………?」
行き先を告げる。

「貴様の…故郷?」
「あぁ………。」

問題は行き先じゃない。
ここからだ………………。

「……………俺は………………俺は…………………………………………」

























　　　　　　　　　　　　　　　　　　　「みんなに俺の子を産んでほしい!!」


一夫多妻を前提に………………………………………………………プロポーズした。

■作者メッセージ
試験が無事終了しました!
そしてこの話しも遂に最終回を迎えました!
……………これ以上は話しが構成できないと判断した結果です。
もう１人はいける………と思っていましたが、どうやら限界のようでした。

ちなみに中途半端に終わらせたのはもちろん、後日談を書きたいからです。
もう頭の中で書き上がっているので、そう時間はかからないと思います。
完結まで、もうしばらくの辛抱を……………。

感想・意見お待ちしております。　では………。