連載小説
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草原を歩く=スライムにレイプされる
「はぁ、はぁ、はぁ」

穏やかな風が吹く草原地帯。
ここは大陸でもっとも過ごしやすく恵まれた地と言われているが、今のサイカにとってはこの草原地帯を歩くことは拷問のようなものだった。
彼の身体はアルラウネの蜜で濡れており、乾いた箇所もその媚薬効果のために凄まじい快感を与えてくる。

「ひぃ、ふぅ!」

そうして快楽の拷問に晒されながら、サイカは草原を歩き続ける。
もしアルラウネの蜜に苦しめられなければ、サイカはこの草原地帯の光景に見とれているところだ。
所々自生する木々には木の実や野イチゴのようなベリー類が吊るされ、そこかしこの地面には薬草や毒消し草なども生えている。
なぜサイカがそのようなことが分かるかと言うと、特に理由はない。
それらを目にしただけで、そういうものだと理解できるのだ。
おそらく、あの金髪の少女がサイカに知識を植え付けたのだろう。
しばらく草原を歩いていると、前方に灰色の人工物群が見えた。

「あっ! ま、町だ!」

サイカは喜んだ。
早くこの蜜を洗い流したい……
たびたび吹く風に悶えながら、サイカは歩みを早めた。
町まであともう少しという時、少し木々の密度が高い、舗装されているような道を歩いていると、突然、茂みの中から何かが飛び出してきた!

「うわぁ!?」

サイカがそう叫んだ時には、すでにサイカの姿は林道には無かった……

                ※

「う…むぅ…」

サイカは自身に何が起こったのかを把握することも出来ず、あれよあれよという間に、体を拘束されてしまった。
よく見てみると、サイカを拘束している物体は薄い青色の粘性を持った液体のようだった。
その液体の感触はまるで、元いた世界にあったスライムのようにも感じる……
口を塞がれ、両手を後ろに、足をピンと伸ばされた状態で寝かされて拘束されたサイカは、ふと自分の足元に視線を向けた。
そこには一人の女性が立っていた。
その女性はサイカを拘束している液体と同じ色と感触で出来た液体で形作られている。
その体はグラビアアイドルも顔負けの魅力的な体型であり、女性はゆっくりとサイカに覆いかぶさってくる。

「……人間……精液……」

そう言って、その女性はサイカのズボンをおろし、流れるような仕草で自らの秘所でサイカの巨根を包み込んだ。

「んんんんっ!?」

アルラウネの蜜による媚薬効果によって、さんざん焦らされながら草原を歩き続けてきたサイカには、目の前の女性から送られてくる快楽は、あまりにも刺激が強すぎた。
女性はサイカの悲鳴に構うことなく、膣のように形作られたモノでサイカの巨根をしごきあげる。

「フーッ! ふ! んんっ!」
「ふぅ!…んひっ💛…気持ちいい…ひあっ!」

女性はサイカの巨根にすっかり夢中になった様子で、やがてその膣が大きく躍動するのをサイカは感じた。

「んっ!?」

そうしてサイカは、女性の中に精をまき散らした。

「んおおぉぉっ!!」
「あひぃぃぃい!」

サイカと女性は同時に嬌声を上げ、サイカは女性の膣内に精をまき散らす。
しかし、巨根から吐き出された精液は子宮にはいかず、女性の胸くらいの高さまで上っていった。

「ふぅ…ふぅ…」
「は…は…気持ちよかった……」

荒々しく息をするサイカに、女性は満足したように抱き着く……
ふと見ると、女性は体内に出された精液をシュッと一瞬で消化したようだった。
だが、サイカの性欲はまったく収まらない。
未だに巨根は三十センチ程あり、陰嚢もパンパンに膨らんでいる。
本能が『射精しろ』とせわしなく命令を送るなか、サイカはこの女性ともう一回セックスが出来ないか淡い期待を寄せていたが、無駄だった。
女性はしばらくサイカに抱き着くと、そっと離れてサイカの拘束を解いた。

「アタシ…スライム…」

それだけ言って、女性はサイカが持っていたリュックサックに、形を変えて入り込もうとした。

「ちょ、ちょっと! 何してるの!?」

サイカが女性の、まだ人間の部分になっている肩の部分を掴んで問いただすと、女性はさも当然といった態度で口を開いた。

「あなたの精子はおいしい……これからも時々食べさせてほしい」

そう言って、再びリュックサックに潜り込もうとする。

「ちょっ! ダメだってば!」
「固いことは気にしない……」

そんなやり取りが数分程続き、やがてサイカが根負けし、女性を連れていくことになった。

「まぁ……君を連れていくとして……名前はなんていうの?」

リュックサックの荷物の隙間に潜り込み、ぴったりと収まって目だけを出した女性に対して、サイカは呆れたように質問する。

「…スラ子」
「えっ!?」
「じゃ、よろしく……」

そう言って、女性は変形した肉体から触手を生やし、器用にリュックサックの蓋を閉めてしまった。

「あ、ちょっと!」

サイカがグイグイと開けようとするが、一向に開く気配がない。

「……はぁ」

サイカは失意のなか、リュックを背負って町の門まで向かうのであった……
17/03/01 10:33更新 / カーマ
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■作者メッセージ
ここまで読んでくださって、ありがとうございます!
次の投稿は非エロになってしまう可能性もありますが、頑張らせて頂きます!

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