もみじの花婿
森の中。あのモミジの木が生えていた場所に、俺は裸で座っていた。地面はまるで布団みたいに柔らかい。あたりはガラスみたいなもので囲われ、寒くも暑くもなくて、とても静かだ。
森の風景はよく見える。見ようと思えば、木々の向こう、森の果てやその先の海まで見える。これは人間の目で見ているわけじゃないんだと、何となく察した。
そうか、俺は木と一つになったんだ。シノちゃんの宿るモミジと。
「お兄様」
俺のすぐ左から、シノちゃんが腕に抱きついてくる。
「俺、木になったんだな」
「えへへ……木の精って、本当はコワイ妖怪なんです」
初めて見る、悪戯っぽい笑顔。子供なのに艶やかというか、少しゾクッとした。
「こうやって、自分の木にお婿さんを閉じ込めちゃえば……逃げられないでしょ?」
「そうだな。でも閉じ込められた奴はみんな、逃げる気なんて無いんじゃないか?」
「えへへ。そうなんです、お姉さま方の旦那様たちも、ご自分から……んっ♥」
シノちゃんの体がぴくんと震えた。よく見ると、右手で俺の腕に摑まりながら、左手は着物の裾から股の方へ突っ込んで、そこを弄り回していた。くちゅくちゅと音を立てて、甘い匂いを立ち上らせながら。
「ごめんなさ、いっ……気がついたら、手が勝手に、お股を……♥」
一瞬見せた妖艶さは何処へ行ったのか、また気恥ずかしそうに笑うシノちゃん。俺は迷わず、その着物の裾をまくった。
「わっ」
見られちゃった、と頬を赤らめるシノちゃん。それでもオナニーは止めない。小さな指が、小さな割れ目に食い込んで、小さな陰核をくりくり摩っている。白いふとももに、たらたらと蜜が垂れていた。
俺も自分の股間に手をやって、最大限に勃起した肉棒を扱こうとした。そうしたらシノちゃんは自分のアソコから指を抜いて、俺の肉棒をしっかり掴んできた。アソコの汁がたっぷり付着した指で。
「お兄様のおちんちんは、どんなときでも、必ずシノがお世話いたします。あなたのお嫁さん、ですもの」
責任感たっぷりに宣言し、肉棒を扱いてくれる。出したくて仕方ないところへ、ヌルヌルした指先が優しく撫でさすってきたんだから堪らない。自分でもよく分からない声を出しながら、俺は射精した。
飛んでいく精液を見ながら、シノちゃんが楽しそうに笑っている。肉棒を握る小さな手の感触がくすぐったい。飛び出した白い液体は、まるで無重力みたいに空中を漂っている。最高に気持ちよくて、ぼんやりとそれを見つめていると、笑っていたシノちゃんが唇を窄めた。
漂う精液がシノちゃんの口に向かい、ちゅーっと吸い取られていく。前に舐めてくれたときみたいにゴクゴク飲み干して、シノちゃんはうっとりとした表情を浮かべた。
「お兄様、とても美味しい、です♥」
そう言いながら、股を開いてアソコを見せてくれる。弄るのを止めた割れ目はぴったり閉じて、縦一本の綺麗なスジになっていた。それでも、間から漏れてくる汁は止まらなくて、むせ返りそうな蜜香が立ち上っている。
そして、俺の股間は一向に萎えていなかった。もっと射精したい、もっと気持ちよくなりたい、シノちゃんを気持ちよくしたい。そんなことしか考えられない。
「シノちゃん!」
欲望のまま、華奢な体を押し倒そうとした。笑顔で受け入れてくれると確信していた。
……が、予想外の事態が起きた。にこにこ笑うシノちゃんは、逆に俺を押し倒してきたのだ。細い腕から、全く抵抗できない力が出て、あっさり仰向けにされ、幼い体が馬乗りになってくる。さっき抱っこしたまま歩いたときと違って、その体はずっしりと重かった。
今、気づいた。この木の中じゃ、全部この子の思い通りなんだ。
「焦っちゃダメですよ、お兄様」
大人しくなった俺の上で、シノちゃんがパンパンと手を叩く。
「頑張ったお兄様に、シノたちからご褒美をあげますから」
その瞬間、ぺたぺたという足音が近づいてきた。一人、二人、三人と、素っ裸の女の子が現れる。シノちゃんと同い年くらいで、顔もよく似ていて、髪型も尖った耳も同じ……
いや、シノちゃんその物だ。シノちゃんが四人いる!
乱れた着物を着て俺にのしかかっているシノちゃんに、素っ裸のシノちゃんが三人。みんなが俺の顔を見下ろして、ツルツルの割れ目もさくらんぼ色の乳首も晒したまま、嬉しそうに笑っている。正直、ハーレムとかそういうのはまるで興味無かったんだが……全員がシノちゃんなら、最高かも。
「分かった。シノちゃんに全部任せるよ」
「ふふっ。それじゃあ……あなた!」
着物姿の……本物のシノちゃんが、裸の子の一人を指差す。
「お兄様に、膝枕してあげてください!」
「はぁい、任せてください」
そのシノちゃんは楽しげに移動して座り、俺の頭を持ち上げた。次の瞬間、その細い脚に後頭部を乗せられる。間近で見下ろされながら、手で優しく頬を撫でられた。脇の下がちらちらと見えて、それもまた嬉しい。
「シノは大丈夫ですから、ちゃんと頭の重さを預けて、お力を抜いてくださいね」
「あなたと、あなたは……お兄様に体を触らせてあげてください!」
指示が出されると、二人のシノちゃんが両側に寝転んだ。目のくりくりとした同じ顔に、四方向から見つめられる。
「お兄様。シノのお尻、お好きですか?」
左側の子が耳元で囁きながら、俺の手首を太ももの間に挟んだ。それだけで柔らかくて気持ちいいんだが、少し手をひねれば、小さなお尻を下から鷲掴みにできた。ぷりっとした柔らかさが掌に伝わって、しかもとても温かく火照っている。
「ああ……めっちゃ好き」
「えへへ、やった♥」
そして右側の子は、俺の手を掴んで、自分の胸へ導いた。
「お兄様。シノのおっぱい、ぺたんこですけど……触ってくださいな」
言われるがまま、ピンクの乳首だけが勃った平らな胸に触れてみる。するとほんの少しだけど、指先がプニッとめり込んだ。
「あ、ちゃんと柔らかい」
思わず口に出してしまい、シノちゃんたちにクスクス笑われる。不思議なことに、一見すると本人が言う通りぺたんこなのに、指先で揉めるくらいのおっぱいがちゃんとある。その感触が何だか癖になって、ひたすらプニプニし続けてしまう。
その時、下半身に何か温かいものを感じた。限界までそそり立った股間に、シノちゃんの股間から垂れる蜜がポタポタと降り注いでいた。今にもお互いの性器がくっつきそうだ。
「では、お兄様……」
ほっぺがピンク色になっている。息も荒く、人間なら子供がしちゃいけない淫らな顔で、シノちゃんも興奮している。
細い指先で、片手は俺の肉棒を掴んで、もう片方の手で自分の割れ目を広げて。
「シノのおまんこと、おちんちんを……♥」
シノちゃんは腰を下ろした。先端と入り口がピタッと接触する。
「無理しちゃ駄目だぞ、シノちゃん」
お尻や乳首を弄りながら、念のため声をかける。俺の肉棒はまだ勃っているだころか、普段より二回りくらい大きくなっていて、正直シノちゃんが怪我しないか心配だった。けどシノちゃんは笑顔でコクリと頷いて……
「よい、しょっ♥」
ずぶずぶと音を立て、腰を沈めた。
「あんっ♥」
「きゃん♥」
「ひゃあっ♥」
その瞬間、挿入していない三人のシノちゃんも一斉に感じ始めた。触れている幼い女体がプルプル震えている。
入っている。肉棒は半分くらい、おまんこの中に咥え込まれていた。中はとても狭くて、なのにヌルヌルの蜜のおかげでスムーズにそこまで入ってしまった。そして熱い。シノちゃんの、何と言うか……魔性がこもっているのかもしれない。強く亀頭を締め付ける膣壁の感触……これがセックスか。こんな小さな、しかも人外の女の子が初体験の相手になるなんて、少し前までは想像もしていなかった。
けど断言できる。俺は今後、仮に人間の女とセックスできたとしても、全く気持ち良くないだろう。そのくらいシノちゃんの中は凄かった。とにかく締め付けられるだけじゃなくて、蜜が肉棒にジンジン染み込んで疼かせてくる。半分飲み込まれているだけで、もう射精したくなってきくる……一度出したばかりなのに。
「あぁ……もっと、もっと頑張らなきゃ……」
「ちょ、シノちゃん……!」
心配する俺を他所に、シノちゃんはさらにズブズブと腰を落とした。熱い感触が肉棒全体を覆って、ついに根元までズッポリ飲み込まれてしまった。小さなお腹が少し膨らんだような気がする。まるで肉棒を食い千切ろうとするかのように、強烈な締め付けだった。
「きゃああんっ、お兄様ぁ……お兄様の、おちん、ちん……♥」
「うお、す、すげぇ……シノちゃんの中……!」
ただ締め付けてくるだけじゃなくて、おまんこ自体が蠢いている。特に一番奥の所では、まるで亀頭をくすぐるみたいに、指先か舌みたいなのが激しく動いていた。ちょっとでも気を抜いたらあっという間に出してしまいそうだ。お兄様と呼ばれているのに、それじゃカッコ悪い。そもそもさっき、あっという間にイかされたばかりだし。
感覚が共有されている三人のシノちゃんも、快感に仰け反っている。
「んきゃ、はぁ♥ もっと、もっと」
「キモチイイ、キモチイイ♥」
左右のシノちゃんが、俺の腕を自分の股間に擦り付け始めた。膝枕してくれてるシノちゃんも自慰を始めたのが、水音で分かる。
「わっ♥ わっ♥ み、みなさんっ! ダメぇ、四人分なんてぇぇっ♥」
着物を激しく乱して、繋がっているシノちゃんがよがる。分身たちの感じてる快感も共有されて、凄い刺激になっているらしい。膣内が激しく脈動して、精液を搾り出しにかかってくる。必死こいて我慢していたが、無理だ。気持ちよすぎる。
「シノちゃんっ、シノちゃんっ、シノちゃんっ!」
「ひゃぁぁぁっ、お兄様っ♥ シノ、シノ、イっちゃう、イっちゃうぅぅ♥」
「シノ、イっちゃう、イっちゃうぅぅ♥」
「シノ、イっちゃう、イっちゃうぅぅ♥」
「シノ、イっちゃう、イっちゃうぅぅ♥」
四人のシノちゃんが一斉にビクビク痙攣して仰け反った。無邪気で色っぽい声に混じって、ぷしゅっと潮を吹く音が聞こえる。そして俺自身の心臓の鼓動と、脈打ちの音も聞こえた。
「あつっ、熱いっ! お兄様の、ごちそう、ごちそうっ♥ 気持ちイイーっ♥」
狭い膣内に精液を吸い上げられていく。俺の出すものによって、シノちゃんは今より更に綺麗な木の精になる……そう言われたのを思い出した。それがたまらなく嬉しい。シノちゃんの中に射精していることが、それがシノちゃんのためになることが。
そう思うと、射精の勢いは衰えなかった。
「シノちゃん、まだ! まだ出る!」
「お兄様っ、いっぱい、いっぱい気持ち良くなってくだ、さ、ふあぁあぁ♥」
甘い匂いでむせ返りそうになりながら、俺はひたすら精液を吐き出す。飛び散る液体で着物を汚しながら、シノちゃんは淫らな笑顔で、涎まで垂らして絶頂を続ける。何度も何度も、股間の割れ目から甘い香りのする蜜が吹き出した。四人分。
腹筋に力を入れて起き上がり、俺の射精を受け止めるシノちゃんの着物に手をかける。紅葉柄の着物を乱暴にひん剥いて、露出させた玉の肌を抱きしめて、キスをする。
「んむぅ♥」
シノちゃんにも目一杯、俺に抱きついてくれた。そのままひたすら、お互い快感に震える。
彼女の小さなお腹が膨らむくらい、精を注ぎ込みながら。
…………
「お湯加減、いかがですか?」
「うん、丁度いい」
シノちゃんがまた風呂を用意してくれたので、二人でくっつきながら入った。ぬるめのお湯の中で、シノちゃんは俺にぴったりくっついて離れない。
木の中の世界から見ると、森の中は前にも増して静かで落ち着く。たまに人……いや、妖怪が通ってシノちゃんと話したりするけど、なんか外の世界からはシノちゃんがモミジの木に抱きついているようにしか見えないらしい。
「……ちょっと、やりすぎちゃいましたね」
照れ臭そうに笑うシノちゃんのお腹は、まだ膨らんでいた。そこに溜まっている精液を漏らすまいと、股間の割れ目はぴったり閉じている。
「お腹、苦しくない?」
「平気です、気持ちイイくらい……お兄様こそ、タマタマとか、痛くないですか?」
「全然平気。なんか、俺も人間じゃなくなったのかな」
「きっとそうですね。シノのお婿さんですから」
小さな樹霊は人懐っこく抱きついてくる。当人が言った通り、おぞましい一面もあるわけだが、俺は人間を辞めることに何の抵抗も無かった。今でも自分は自分だし、そんな俺をシノちゃんが好きだと言ってくれるし。
そう言えば。まだ聞いていないことがあった。
「シノちゃんさぁ。何でこんなに、俺のことを好きになってくれたの?」
「えっと……」
可愛らしく、はにかみ笑いを浮かべるシノちゃん。
「……お兄様、駅でシノの頭、撫でてくださったじゃないですか?」
「ん、ああ」
あの時は夢だと思っていたから、会ったばかりなのに馴れ馴れしかったな。
「あの時、なんだかお腹の奥が、ぴこん、ってしたんです」
「ぴこん?」
「はい、ぴこん、って。だから、この人が欲しいな、って」
上手く説明できないのか、もじもじした様子がまた可愛い。また同じように頭をポンポン撫でてやると、「しばらくお願いします」と言われた。喜んで撫で続けると、うっとりとした表情で俺の胸いたに顔を押し付けてくる。
シノちゃんはあの時から、俺を手中に収めるつもりだったのか。多分、理屈じゃないんだろう。俺も小学生の頃には片思いしている女の子がいたけど、何処が好きだったのか、論理的に説明なんてできないし。
今シノちゃんが他の誰よりも好きなのも、理屈じゃない。
華奢な、けど俺よりよっぽど力の強い体を、そっと撫でていく。小さいけどちゃんと柔らかい胸、膨らんだお腹のおへそ。その下まで手を伸ばしたとき、シノちゃんの手も俺の股間に触れた。
「あ……ボッキ」
クスッと、悪戯っぽい笑み。純真な子だけど、確かに魔性の女の子だ。
「あー♥」
シノちゃんは口を開けて、綺麗に並んだ白い歯と、ピンク色の舌を見せてくれる。俺は立ち上がると、お礼を言ってからその口に肉棒を差し込んだ。
これからずっと、こうやってシノちゃんと遊んだり、癒されたりしながら暮らす。彼女が大樹の精になるまで……いや、それからもずっと。
俺は、自分の居場所を見つけた。
ーーおわり
森の風景はよく見える。見ようと思えば、木々の向こう、森の果てやその先の海まで見える。これは人間の目で見ているわけじゃないんだと、何となく察した。
そうか、俺は木と一つになったんだ。シノちゃんの宿るモミジと。
「お兄様」
俺のすぐ左から、シノちゃんが腕に抱きついてくる。
「俺、木になったんだな」
「えへへ……木の精って、本当はコワイ妖怪なんです」
初めて見る、悪戯っぽい笑顔。子供なのに艶やかというか、少しゾクッとした。
「こうやって、自分の木にお婿さんを閉じ込めちゃえば……逃げられないでしょ?」
「そうだな。でも閉じ込められた奴はみんな、逃げる気なんて無いんじゃないか?」
「えへへ。そうなんです、お姉さま方の旦那様たちも、ご自分から……んっ♥」
シノちゃんの体がぴくんと震えた。よく見ると、右手で俺の腕に摑まりながら、左手は着物の裾から股の方へ突っ込んで、そこを弄り回していた。くちゅくちゅと音を立てて、甘い匂いを立ち上らせながら。
「ごめんなさ、いっ……気がついたら、手が勝手に、お股を……♥」
一瞬見せた妖艶さは何処へ行ったのか、また気恥ずかしそうに笑うシノちゃん。俺は迷わず、その着物の裾をまくった。
「わっ」
見られちゃった、と頬を赤らめるシノちゃん。それでもオナニーは止めない。小さな指が、小さな割れ目に食い込んで、小さな陰核をくりくり摩っている。白いふとももに、たらたらと蜜が垂れていた。
俺も自分の股間に手をやって、最大限に勃起した肉棒を扱こうとした。そうしたらシノちゃんは自分のアソコから指を抜いて、俺の肉棒をしっかり掴んできた。アソコの汁がたっぷり付着した指で。
「お兄様のおちんちんは、どんなときでも、必ずシノがお世話いたします。あなたのお嫁さん、ですもの」
責任感たっぷりに宣言し、肉棒を扱いてくれる。出したくて仕方ないところへ、ヌルヌルした指先が優しく撫でさすってきたんだから堪らない。自分でもよく分からない声を出しながら、俺は射精した。
飛んでいく精液を見ながら、シノちゃんが楽しそうに笑っている。肉棒を握る小さな手の感触がくすぐったい。飛び出した白い液体は、まるで無重力みたいに空中を漂っている。最高に気持ちよくて、ぼんやりとそれを見つめていると、笑っていたシノちゃんが唇を窄めた。
漂う精液がシノちゃんの口に向かい、ちゅーっと吸い取られていく。前に舐めてくれたときみたいにゴクゴク飲み干して、シノちゃんはうっとりとした表情を浮かべた。
「お兄様、とても美味しい、です♥」
そう言いながら、股を開いてアソコを見せてくれる。弄るのを止めた割れ目はぴったり閉じて、縦一本の綺麗なスジになっていた。それでも、間から漏れてくる汁は止まらなくて、むせ返りそうな蜜香が立ち上っている。
そして、俺の股間は一向に萎えていなかった。もっと射精したい、もっと気持ちよくなりたい、シノちゃんを気持ちよくしたい。そんなことしか考えられない。
「シノちゃん!」
欲望のまま、華奢な体を押し倒そうとした。笑顔で受け入れてくれると確信していた。
……が、予想外の事態が起きた。にこにこ笑うシノちゃんは、逆に俺を押し倒してきたのだ。細い腕から、全く抵抗できない力が出て、あっさり仰向けにされ、幼い体が馬乗りになってくる。さっき抱っこしたまま歩いたときと違って、その体はずっしりと重かった。
今、気づいた。この木の中じゃ、全部この子の思い通りなんだ。
「焦っちゃダメですよ、お兄様」
大人しくなった俺の上で、シノちゃんがパンパンと手を叩く。
「頑張ったお兄様に、シノたちからご褒美をあげますから」
その瞬間、ぺたぺたという足音が近づいてきた。一人、二人、三人と、素っ裸の女の子が現れる。シノちゃんと同い年くらいで、顔もよく似ていて、髪型も尖った耳も同じ……
いや、シノちゃんその物だ。シノちゃんが四人いる!
乱れた着物を着て俺にのしかかっているシノちゃんに、素っ裸のシノちゃんが三人。みんなが俺の顔を見下ろして、ツルツルの割れ目もさくらんぼ色の乳首も晒したまま、嬉しそうに笑っている。正直、ハーレムとかそういうのはまるで興味無かったんだが……全員がシノちゃんなら、最高かも。
「分かった。シノちゃんに全部任せるよ」
「ふふっ。それじゃあ……あなた!」
着物姿の……本物のシノちゃんが、裸の子の一人を指差す。
「お兄様に、膝枕してあげてください!」
「はぁい、任せてください」
そのシノちゃんは楽しげに移動して座り、俺の頭を持ち上げた。次の瞬間、その細い脚に後頭部を乗せられる。間近で見下ろされながら、手で優しく頬を撫でられた。脇の下がちらちらと見えて、それもまた嬉しい。
「シノは大丈夫ですから、ちゃんと頭の重さを預けて、お力を抜いてくださいね」
「あなたと、あなたは……お兄様に体を触らせてあげてください!」
指示が出されると、二人のシノちゃんが両側に寝転んだ。目のくりくりとした同じ顔に、四方向から見つめられる。
「お兄様。シノのお尻、お好きですか?」
左側の子が耳元で囁きながら、俺の手首を太ももの間に挟んだ。それだけで柔らかくて気持ちいいんだが、少し手をひねれば、小さなお尻を下から鷲掴みにできた。ぷりっとした柔らかさが掌に伝わって、しかもとても温かく火照っている。
「ああ……めっちゃ好き」
「えへへ、やった♥」
そして右側の子は、俺の手を掴んで、自分の胸へ導いた。
「お兄様。シノのおっぱい、ぺたんこですけど……触ってくださいな」
言われるがまま、ピンクの乳首だけが勃った平らな胸に触れてみる。するとほんの少しだけど、指先がプニッとめり込んだ。
「あ、ちゃんと柔らかい」
思わず口に出してしまい、シノちゃんたちにクスクス笑われる。不思議なことに、一見すると本人が言う通りぺたんこなのに、指先で揉めるくらいのおっぱいがちゃんとある。その感触が何だか癖になって、ひたすらプニプニし続けてしまう。
その時、下半身に何か温かいものを感じた。限界までそそり立った股間に、シノちゃんの股間から垂れる蜜がポタポタと降り注いでいた。今にもお互いの性器がくっつきそうだ。
「では、お兄様……」
ほっぺがピンク色になっている。息も荒く、人間なら子供がしちゃいけない淫らな顔で、シノちゃんも興奮している。
細い指先で、片手は俺の肉棒を掴んで、もう片方の手で自分の割れ目を広げて。
「シノのおまんこと、おちんちんを……♥」
シノちゃんは腰を下ろした。先端と入り口がピタッと接触する。
「無理しちゃ駄目だぞ、シノちゃん」
お尻や乳首を弄りながら、念のため声をかける。俺の肉棒はまだ勃っているだころか、普段より二回りくらい大きくなっていて、正直シノちゃんが怪我しないか心配だった。けどシノちゃんは笑顔でコクリと頷いて……
「よい、しょっ♥」
ずぶずぶと音を立て、腰を沈めた。
「あんっ♥」
「きゃん♥」
「ひゃあっ♥」
その瞬間、挿入していない三人のシノちゃんも一斉に感じ始めた。触れている幼い女体がプルプル震えている。
入っている。肉棒は半分くらい、おまんこの中に咥え込まれていた。中はとても狭くて、なのにヌルヌルの蜜のおかげでスムーズにそこまで入ってしまった。そして熱い。シノちゃんの、何と言うか……魔性がこもっているのかもしれない。強く亀頭を締め付ける膣壁の感触……これがセックスか。こんな小さな、しかも人外の女の子が初体験の相手になるなんて、少し前までは想像もしていなかった。
けど断言できる。俺は今後、仮に人間の女とセックスできたとしても、全く気持ち良くないだろう。そのくらいシノちゃんの中は凄かった。とにかく締め付けられるだけじゃなくて、蜜が肉棒にジンジン染み込んで疼かせてくる。半分飲み込まれているだけで、もう射精したくなってきくる……一度出したばかりなのに。
「あぁ……もっと、もっと頑張らなきゃ……」
「ちょ、シノちゃん……!」
心配する俺を他所に、シノちゃんはさらにズブズブと腰を落とした。熱い感触が肉棒全体を覆って、ついに根元までズッポリ飲み込まれてしまった。小さなお腹が少し膨らんだような気がする。まるで肉棒を食い千切ろうとするかのように、強烈な締め付けだった。
「きゃああんっ、お兄様ぁ……お兄様の、おちん、ちん……♥」
「うお、す、すげぇ……シノちゃんの中……!」
ただ締め付けてくるだけじゃなくて、おまんこ自体が蠢いている。特に一番奥の所では、まるで亀頭をくすぐるみたいに、指先か舌みたいなのが激しく動いていた。ちょっとでも気を抜いたらあっという間に出してしまいそうだ。お兄様と呼ばれているのに、それじゃカッコ悪い。そもそもさっき、あっという間にイかされたばかりだし。
感覚が共有されている三人のシノちゃんも、快感に仰け反っている。
「んきゃ、はぁ♥ もっと、もっと」
「キモチイイ、キモチイイ♥」
左右のシノちゃんが、俺の腕を自分の股間に擦り付け始めた。膝枕してくれてるシノちゃんも自慰を始めたのが、水音で分かる。
「わっ♥ わっ♥ み、みなさんっ! ダメぇ、四人分なんてぇぇっ♥」
着物を激しく乱して、繋がっているシノちゃんがよがる。分身たちの感じてる快感も共有されて、凄い刺激になっているらしい。膣内が激しく脈動して、精液を搾り出しにかかってくる。必死こいて我慢していたが、無理だ。気持ちよすぎる。
「シノちゃんっ、シノちゃんっ、シノちゃんっ!」
「ひゃぁぁぁっ、お兄様っ♥ シノ、シノ、イっちゃう、イっちゃうぅぅ♥」
「シノ、イっちゃう、イっちゃうぅぅ♥」
「シノ、イっちゃう、イっちゃうぅぅ♥」
「シノ、イっちゃう、イっちゃうぅぅ♥」
四人のシノちゃんが一斉にビクビク痙攣して仰け反った。無邪気で色っぽい声に混じって、ぷしゅっと潮を吹く音が聞こえる。そして俺自身の心臓の鼓動と、脈打ちの音も聞こえた。
「あつっ、熱いっ! お兄様の、ごちそう、ごちそうっ♥ 気持ちイイーっ♥」
狭い膣内に精液を吸い上げられていく。俺の出すものによって、シノちゃんは今より更に綺麗な木の精になる……そう言われたのを思い出した。それがたまらなく嬉しい。シノちゃんの中に射精していることが、それがシノちゃんのためになることが。
そう思うと、射精の勢いは衰えなかった。
「シノちゃん、まだ! まだ出る!」
「お兄様っ、いっぱい、いっぱい気持ち良くなってくだ、さ、ふあぁあぁ♥」
甘い匂いでむせ返りそうになりながら、俺はひたすら精液を吐き出す。飛び散る液体で着物を汚しながら、シノちゃんは淫らな笑顔で、涎まで垂らして絶頂を続ける。何度も何度も、股間の割れ目から甘い香りのする蜜が吹き出した。四人分。
腹筋に力を入れて起き上がり、俺の射精を受け止めるシノちゃんの着物に手をかける。紅葉柄の着物を乱暴にひん剥いて、露出させた玉の肌を抱きしめて、キスをする。
「んむぅ♥」
シノちゃんにも目一杯、俺に抱きついてくれた。そのままひたすら、お互い快感に震える。
彼女の小さなお腹が膨らむくらい、精を注ぎ込みながら。
…………
「お湯加減、いかがですか?」
「うん、丁度いい」
シノちゃんがまた風呂を用意してくれたので、二人でくっつきながら入った。ぬるめのお湯の中で、シノちゃんは俺にぴったりくっついて離れない。
木の中の世界から見ると、森の中は前にも増して静かで落ち着く。たまに人……いや、妖怪が通ってシノちゃんと話したりするけど、なんか外の世界からはシノちゃんがモミジの木に抱きついているようにしか見えないらしい。
「……ちょっと、やりすぎちゃいましたね」
照れ臭そうに笑うシノちゃんのお腹は、まだ膨らんでいた。そこに溜まっている精液を漏らすまいと、股間の割れ目はぴったり閉じている。
「お腹、苦しくない?」
「平気です、気持ちイイくらい……お兄様こそ、タマタマとか、痛くないですか?」
「全然平気。なんか、俺も人間じゃなくなったのかな」
「きっとそうですね。シノのお婿さんですから」
小さな樹霊は人懐っこく抱きついてくる。当人が言った通り、おぞましい一面もあるわけだが、俺は人間を辞めることに何の抵抗も無かった。今でも自分は自分だし、そんな俺をシノちゃんが好きだと言ってくれるし。
そう言えば。まだ聞いていないことがあった。
「シノちゃんさぁ。何でこんなに、俺のことを好きになってくれたの?」
「えっと……」
可愛らしく、はにかみ笑いを浮かべるシノちゃん。
「……お兄様、駅でシノの頭、撫でてくださったじゃないですか?」
「ん、ああ」
あの時は夢だと思っていたから、会ったばかりなのに馴れ馴れしかったな。
「あの時、なんだかお腹の奥が、ぴこん、ってしたんです」
「ぴこん?」
「はい、ぴこん、って。だから、この人が欲しいな、って」
上手く説明できないのか、もじもじした様子がまた可愛い。また同じように頭をポンポン撫でてやると、「しばらくお願いします」と言われた。喜んで撫で続けると、うっとりとした表情で俺の胸いたに顔を押し付けてくる。
シノちゃんはあの時から、俺を手中に収めるつもりだったのか。多分、理屈じゃないんだろう。俺も小学生の頃には片思いしている女の子がいたけど、何処が好きだったのか、論理的に説明なんてできないし。
今シノちゃんが他の誰よりも好きなのも、理屈じゃない。
華奢な、けど俺よりよっぽど力の強い体を、そっと撫でていく。小さいけどちゃんと柔らかい胸、膨らんだお腹のおへそ。その下まで手を伸ばしたとき、シノちゃんの手も俺の股間に触れた。
「あ……ボッキ」
クスッと、悪戯っぽい笑み。純真な子だけど、確かに魔性の女の子だ。
「あー♥」
シノちゃんは口を開けて、綺麗に並んだ白い歯と、ピンク色の舌を見せてくれる。俺は立ち上がると、お礼を言ってからその口に肉棒を差し込んだ。
これからずっと、こうやってシノちゃんと遊んだり、癒されたりしながら暮らす。彼女が大樹の精になるまで……いや、それからもずっと。
俺は、自分の居場所を見つけた。
ーーおわり
25/09/22 22:04更新 / 空き缶号
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