やがすり
お風呂から上がった頃、すっかり日が落ちていた。
ミヤさんは僕を座敷へ案内して、夕食にいなり寿司を持ってきてくれた。甘く柔らかな油揚げ、酢飯の酸味、プチプチとした胡麻の食感。とても美味しかったが、食事中にもミヤさんの脚が気になってしまった。入浴前にストッキングを汚してしまったから、打って変わって白い生脚が露出している。それどころかスカートの中はノーパンのはずだ。服を着たとき、予備の下着などを履いている様子はなかったから。
男のそういう視線は、見られる側からすれば非常に分かりやすいらしい。ミヤさんは嫌がったり怒ったりはしないけれど、その代わりまた僕をからかい始めた。正座していて痺れたと言いながらあぐらをかき、暑いと言ってスカートをひらひらさせる。あのとき舐めた、つるりとした割れ目がちらりと見えてしまう。
そうして悶々としながら夕食を済ませて、歯を磨いて……夜が更けてきた頃。
座敷に敷かれた布団の上で、僕は裸になって待っていた。燭台の優しい光で、障子の向こうに影が差した。
「おまたせ」
障子をすっと開けて入ってきたミヤさんは、僕とは違いちゃんと服を着ていた。セーラー服に代わって、水色の着物姿。正式な名前は知らないけど、矢の羽を連ねた文様の生地だ。ピンク色の帯には可愛らしい手毬の柄。
とても綺麗で、清楚にも見えるけど色気があって。やっぱり胸が高鳴る。ミヤさんは狐耳を正面に向けて、僕の胸の音を聞きながら、ゆっくりと僕の前に座る。彼女の顔も赤らんでいて、そしてわくわくしているようだった。
「ほな……うちと、シてくれるんやね?」
「うん」
決心はついた。例え呪いがあっても、僕はミヤさんと繋がりたい。でも、そのためには。
「ミヤさん。僕……これからも、ミヤさんに会えるかな?」
「え……?」
「ずっと、ずっと一緒にいたいんだ。ミヤさんが側にいてくれれば、僕は……」
『ハルくんは勇敢や』……列車の中で聞いた言葉。
「これからも、勇気を出せると思うから。呪いなんて怖くないくらい」
「……ええよ」
そっと、手を握られた。微笑みと共に。
「この着物の柄、『矢絣(やがすり)』言うんよ。どういう意味か分かる?」
首を横に振った。彼女は僕に体を寄せ、覆いかぶさるようにしてぐっと体重をかけてくる。頬にキスをされるとまた力が抜けて、為すがままに押し倒されてしまった。
「放たれた矢は戻らへん。女の子がお嫁に行くとき、旦那さんと仲良く暮らせるように、逃げ帰ってこんでええように……そういう意味で持たせる物なんよ」
僕の腰に跨って、裾をたくし上げる。下は何も履いておらず、あの良い匂いのする割れ目が露わになった。そこからポツッと熱い雫が垂れて、下でそそり立つ肉棒に落ちた。ふわりと、甘酸っぱい香りが漂う。
行灯の明かりに照らされたミヤさんの笑顔はますます可愛くて、そして淫らに見えた。瞳の奥の光も綺麗だ。
「もう後戻りは無し……こっちにいる間も、向こうへ帰った後も、二人一緒やで」
着物の袖が下腹部を撫でていき、指先がそっと、肉棒を掴む。彼女は腰を下ろして、秘部の入り口に亀頭を触れ合わせた。
「んっ」
「あっ」
二人同時に声を出してしまい、ミヤさんがクスッと笑う。そのまま中へ挿れてしまうのかと思ったら、彼女は握った肉棒で女性器をマッサージするかのように、入り口へぐりぐりと擦り付け始めた。
「あぁ……もう、濡れとるけど、もっともっと、おまんこトロトロにした方が……気持ちええやろから……」
気持ち良さそうな息遣い。脱力した僕は身を任せるしかない。両方の性器から滲み出た粘液で、感じるところが滑らかに擦れ合う。熱気を帯びたぬめぬめとした感触に高められ、秘部の突起と触れ合ったりもして、くすぐったい気持ち良さだ。
「あぅ、んんぅ……ハルくんのコレ、ほんまに熱いなぁ……」
「み、ミヤさんのソコの方が、熱いよ……っ!」
「ええ? そう、かなぁ……?」
そんな言葉を交わしているうちに、女の子の穴からはたらたらと愛液が溢れ出し、肉棒全体を濡らしていた。清楚にぴったりと閉じていた割れ目が口を開け、肉棒を奥に飲み込もうとしている。少し滑ればつるんと入ってしまいそうだ。
ミヤさんも、そろそろ良いと思ったのだろう。僕の目を見て、潤んだ瞳で笑みを浮かべる。そしてゆっくりと、腰を沈めた。清楚な着物を着たまま、下品に大きく股を開いた姿勢で。
「ふ、んんぃ♥」
「あ、熱っ!」
思わず声に出してしまった。彼女の内側は、火傷するのではと思うくらい熱く感じた。とても柔らかい膣が、ちゅるちゅると音を立てて蠢いて、ペニスをもっと奥まで誘い込もうとする。
けれど柔らかくて優しいだけじゃなくて、しっかりと肉棒を締め付けてきた。ミヤさんが僕の体にぺたんとお尻をつけたとき、ペニスは完全に姿を消した。
「ふああああっ! は、入ったぁ……♥」
「み、ミヤさん……これ、すごい……!」
再び僕たちは手を繋ぎ、互いの目を見ながら、一つになれた悦びを感じた。ミヤさんの顔が歪んで見えたが、それは思わず涙が出てしまったからだ。よく分からないけれど、彼女と本当にセックスしているんだという感動と、膣内の予想以上の気持ち良さのせいだろうか。ミヤさんは喘ぎながら上体を倒して、頬を伝う涙を舌で舐めとってくれた。動物が傷口を舐めるように。
「あはぁ……気持ちええなぁ……これぇ……♥」
「うんっ、気持ち、いいっ……!」
ただ繋がっているだけで、玉の中のものを吸い出されそう。そう思うくらい、甘くて熱い締め付けだった。中のひだが蠢いて、優しくくすぐるような感触を与えてくる。
そして何より、ミヤさんの笑顔。快感に蕩けて、涙目になって、よだれまで垂らしながら僕を見下ろす笑顔。たまらなく淫らで、たまらなく愛おしい。
「あぁ……二人で卒業やなぁ。ほな、頑張って腰、動かさんと……」
「ちょ、ちょっと待って!」
少し腰を浮かせかけた彼女に、咄嗟にそう言った。なんだか気持ち良すぎて、あっという間にイってしまいそうだった。
「その、ごめん。気持ち良すぎて、動かれたら……すぐ出そう」
「んっ、あははっ。ほな、しばらくこのままでいよっか……」
じっくり楽しみたいし……そう言って頬ずりしてくるミヤさん。柔らかなほっぺが僅かに汗ばんでいる。少し情けなかったけど、彼女の優しさが胸に染みた。
そう思ったのも束の間。急にミヤさんの中が『ぐにゃっ』と大きく蠢いた。
「あうっ!?」
「んん〜? どないしたの、ハルくん?」
互いの息が顔にかかる超至近距離で、また悪戯っぽい笑みを浮かべるミヤさん。膣内がペニスを締め付けながら、ぐにゃぐにゃと大きく蠢く。細かいひだというか、肉の粒々のようなものが、まるで何十本もの指先のように動いて、亀頭を、肉棒をくすぐってくる。ぐちゅっ、ぐちゅっといやらしい音を立てながら。
ミヤさんも気持ち良さそうな息遣いをしながら、四つの耳で僕の鼓動と喘ぎ声を聞いて楽しんでいる。
「ちょっ、うっ! ミヤさん、動かさ、ないでっ……!」
「え〜? うち、腰動かさへんよ?」
「そ、そうじゃなくむっ!?」
懇願する僕の口は、ミヤさんの口に塞がれた。熱い吐息と唾液を流し込まれ、舌を絡め取られる。膣の動きが余計に激しさを増す。気持ち良さのあまり悲鳴をあげても、その声さえミヤさんに食べられてしまった。
ちゅっぽん、と音を立てて唇が離れると、サウナ上がりのように蕩けたミヤさんの顔があった。
「ふわぁ……♥ どないしたの?」
「はっ、うっ、だからんむっ!?」
またキスで犯され、唇が離れて、「もう、どないしたの?」と笑顔で尋ねられる。
やっぱり、僕をからかって楽しんでいる。でも悔しいことに、それがたまらなく快感で、出したいものがどんどん込み上げる。ミヤさんの膣に抱かれて、肉棒がどくんと脈打った。
「で、出るぅぅっ!」
脈打ちの音さえ彼女に聞こえてしまうかも……そう思うほど、激しい射精だった。風呂場で二回も抜かれたのに、そのときより激しい。しかもさらに気持ちいい射精。
「んっきゃぁぁ♥ き、きたぁ、熱いぃぃ♥」
ミヤさんも甲高い声を上げて、僕の上で悶える。いつの間にか僕は彼女を抱きしめて、というより、その華奢で柔らかい体にしがみついて、体を密着させたまま射精の快感を味わっていた。
女の子のそこを『蜜壺』と言ったりするけど、ミヤさんのは本当にその通りだった。とろとろの蜜を滴らせて、ひだが蠢いて、僕の出したものを吸い込んでいく。
頭の中まで蕩けそうな快感に浸りながら、その出したものの行く先を想像した。今更ながら避妊具を付けていないことを思い出す。もしかしたらミヤさんの方で何かしているかもしれないけれど。そもそも人間でない女の子との間に子供ができるかは分からない。
いや、温泉で誘われたとき、彼女ははっきり「子作り」と言った気がする。
もし妊娠してしまったら……いや、妊娠してほしい。
大きくなったお腹を撫でさせてほしい。
赤ちゃんが生まれて、一緒に喜びたい。
おっぱいをあげているミヤさんを見たい。
これからずっと一緒に。
そんなビジョンが一瞬見えた。そして次第に正気に戻ってくると、ミヤさんが僕に体重を預けて、荒く息をしていることに気づいた。とても気持ち良さそうに。
「あはぁ……おまんこの中、火傷する思うたわー♥ 」
のしかかったまま、顔中にキスの雨を降らせてくるミヤさん。僕の顔はもう彼女のよだれでべとべとだ。いつの間にかミヤさんの胸元がはだけていて、柔らかい胸が当たっている。互いの鼓動が聞こえる。
ミヤさんはしばらく余韻に浸っていたが、やがてゆっくりと体を起こした。結合部からは互いの体液が混じったものが飛び散り、せっかくの綺麗な着物も汚れていた。彼女が腰を上げ、肉棒が蜜壺からぬるりと引き抜かれる。
「ああ……」
粘液まみれの股間に、外気が冷たく感じた。女性器からは白濁がたらりと垂れたが、割れ目がすぐさまぴったりと閉じる。ぬらぬらとてかる白いふとももが凄くエッチだ。
その下で、僕のそれはまだ最大限に勃起していた。快感のあまり脱力した体にもどんどん力が戻ってくる。
「にひひ。さっき食べたの、魔法のおいなりさんやったんよ。ハルくんのおちんぽは朝までビンビンやで」
「あ、朝まで……?」
話しながら、彼女は立ち上がって、部屋の箪笥に手をついた。そしてお尻を突き出し、裾をめくって……青白い尻尾の生えた、あの可愛いお尻を突き出してくる。乱れた自分を見せびらかすように。
「そ。朝まで、ずーっとできるんよ」
彼女の声に、汗の匂いに吸い寄せられるかのように、僕も立ち上がった。
「ハルくんも嬉しいやろ? それとも、うちがイタズラばっかするから嫌なってもうた?」
「ううん。もっと……もっとしたい」
張りのあるお尻に手を添える。ミヤさんは嬉しそうに尻尾を振った。そちらにも触ってみるとふかふかで、優しい感触だ。
「今度はハルくんが、好きにしてええよ」
どうぞ、と言ってお尻を、そしてその下で愛液を垂らす割れ目を突き出してきた。
お尻を手で揉んで、その谷間を開いてみる。すぼまったお尻の穴も見えた。温泉されたことのお返しに、そこへ挿れてみようかとも思った。けど、またさっきの蜜壺を味わいたいという欲求の方が上だった。朝までできるなら、まだ色々試せるだろうし。
彼女のお尻は特別大きいとは思わないけれど、丸く膨らんでいて、僕のモノが後ろから女性器まで届くか心配だった。でもやってみると、ちゃんと入り口へ挿入することができた。何だか男性器が少し大きくなっているような気がする。気のせいか、これもいなり寿司の効果なのか……。
「んっはぁぁ……おかーえりぃ……♥」
奥までしっかり挿入すると、彼女は嬉しそうに声を上げた。おしりが僕の下半身へぽよんと当たる。やっぱり気持ちいい。股間が蕩けそうだ。
「んぅ、中でビクビクして……もうお射精してまうの? いっぱい犯して、うちのことアンアン言わせてくれてもええんやで……?」
「がん……ばる……」
挑発するようにお尻を小さく振るミヤさん。そんなことを言われたら頑張るしかない。このまま出してしまいそうだけど、今しがた一回やったばかりだから何とか踏ん張れる。
肉棒を奥へ吸い込もうとする膣に逆らい、ぐっと腰を引く。
「ふぁぁっ♥」
膣の壁に肉棒が擦れる。ミヤさんが可愛らしく喘ぎ、尻尾の毛……少なくとも毛のように見えるものが逆立つ。弾力のあるお尻を掴んで、もう一回押し込む。
「きゃぁぁん♥」
腰がお尻に音を立ててぶつかった。すぼまった膣内を肉棒で押しひらく感触が気持ちいい。
「ど、どう……?」
「んはぁ……もっと、乱暴にしても、ええよ……♥」
彼女がそう言ってくれたので、さらに引いて、押し込んでを繰り返す。お尻に腰をぶつけ、弾力に跳ね返されるように腰を引き、また突く。
「んひゃぁっ、はうぅ♥ そう、あんっ、じょうず、上手やでっ、きゃあんっ!」
甲高く喘ぐミヤさんが、ますます情欲を高める。自分が気持ち良くなりたい、ミヤさんを気持ち良くしたい。もう一心不乱に腰を動かした。
「ミヤさんっ、ミヤさんっ! 好き……!」
「うんっ、はっ、うちも、うちも好きやでぇ♥」
喘ぎ声に混じって、じゅぼじゅぼと淫らな水音が響く。ミヤさんが悶えてよがる度、乱れた着物の裾がひらひらと踊る。股間から出る汁が畳にボタボタ垂れているけど、気にしない。浴槽で射精しても大丈夫だと言われたくらいだし。
イきそうになると少しペースを落として、また激しくする。とにかく楽しみたかった。
列車の中から手玉に取られてきたけど、今のミヤさんは僕に犯され、手も足も出ない。そう思うと余計に興奮した。
けれど、手も足も出なくても、ミヤさんは僕に悪戯を仕掛けることができた。
「わっ!?」
急に玉袋がくすぐったくなった。ミヤさんの尻尾が僕の腰に巻きついて、股間に到達していたのだ。
「にひひ……こちょこちょこちょ〜」
尻尾の先で敏感なところをくすぐられ、射精したいという欲求が急に高まった。
出すなら一番奥、できるだけ奥、少しでも彼女の卵子に近いところがいい。そんな欲望に突き動かされ、ズンっと一気に肉棒を突き入れた。
「んっはぁぁ♥ はわ、ひくっ、すごいの、きてまうっ♥」
箪笥に手をついたままのミヤさんがフラつきかけたので、咄嗟に抱きしめる。はだけた胸元に手が触れる。反射的に揉んでしまう。
「あ、あ♥ あぁぁぁぁ♥」
ミヤさんがガクガクと震え、膣内がぎゅっと締まった。蜜壺の奥が亀頭に吸い付いてくる。また『メス汁』が吹き出した。
彼女はイったんだ。そして僕も。
「んんぁぁっ♥ 出てるっ、熱いっ、せーえきぃ……♥」
「ミヤさん! ミヤさん! ミヤさんっ! 妊娠してっ! ミヤさん!」
今日、四回目の射精。彼女の一番奥に叩きつけた。僕たちは繋がったまま畳の上に倒れ、悦びを噛みしめる。意識が飛びそうで、ただひたすらミヤさんのおっぱいを揉んでいた。
気がつくと、いつの間にかまた布団の上でミヤさんに組み敷かれていた。着物はすっかり乱れ、胸を小さく揺らしながら、また僕の顔についばむようなキスをしてくれる。
「んふ……ほな、もっかいうちが上で……♥」
彼女は僕の頭の下に枕をねじ込んで、繋がるところが見えやすくしてくれた。でも今度は後ろを向いて、尻尾を振りながら、ぐにっとお尻の谷間を広げて見せる。
「ハルくん、さっきココが気になっとったんやろ? ヘンタイさんやな♥」
「……ミヤさんこそ」
「あはっ、せやな。うちらお似合いやな」
相変わらずそそり立つ肉棒目掛けて、笑顔で腰を下ろすミヤさん。こんどは股間ではなく、お尻の穴。
膣よりずっと狭い穴へ、僕のペニスが突き刺さっていく。女性器みたいなぬめるひだは無いけど、かなり強い締め付けだった。
「んっ、ほぉっ……♥」
「だ、大丈夫?」
「へーきへーき……なんか、不思議な感じやな、コレ……♥」
しっかり全部入ると、ミヤさんはそのまま僕の上に仰向けに寝転んできた。こちらを振り向いて、何度目かのキスを交わす。お尻の穴での締め付けが気持ちいい。
彼女を抱きしめて、その股間へ手を伸ばす。先ほどイったばかりの女性器を指先でなぞって、突起をくすぐる。
「んむっ♥ んーっ♥」
喘ぎながらも唇を離さないミヤさん。そうしてイチャついている間もお尻の穴がぎゅうぎゅうと締まる。
やがてはそのまま、またどくどくと精液を漏らしてしまった。背徳感と快感が一緒に湧き上がった。
その次はミヤさんが仰向けになって、股を大きく開いた。この世界で性病の心配は無いと言われたので、そのまま女性器へ三回目の挿入。
そうしてまた互いに果てると、小休止を挟んでミヤさんが僕の股間を足でいじくり回してきた。最初は足袋を履いたまま、仕上げは素足。本当なら屈辱的なんだろうけど、悪戯っぽい笑みにほだされて、全て受け入れてしまった。
彼女の足が白濁でベトベトになった後は、また僕の方から責めさせてくれた。
嬌声が絶えないままに、夜は過ぎて行った。
ミヤさんは僕を座敷へ案内して、夕食にいなり寿司を持ってきてくれた。甘く柔らかな油揚げ、酢飯の酸味、プチプチとした胡麻の食感。とても美味しかったが、食事中にもミヤさんの脚が気になってしまった。入浴前にストッキングを汚してしまったから、打って変わって白い生脚が露出している。それどころかスカートの中はノーパンのはずだ。服を着たとき、予備の下着などを履いている様子はなかったから。
男のそういう視線は、見られる側からすれば非常に分かりやすいらしい。ミヤさんは嫌がったり怒ったりはしないけれど、その代わりまた僕をからかい始めた。正座していて痺れたと言いながらあぐらをかき、暑いと言ってスカートをひらひらさせる。あのとき舐めた、つるりとした割れ目がちらりと見えてしまう。
そうして悶々としながら夕食を済ませて、歯を磨いて……夜が更けてきた頃。
座敷に敷かれた布団の上で、僕は裸になって待っていた。燭台の優しい光で、障子の向こうに影が差した。
「おまたせ」
障子をすっと開けて入ってきたミヤさんは、僕とは違いちゃんと服を着ていた。セーラー服に代わって、水色の着物姿。正式な名前は知らないけど、矢の羽を連ねた文様の生地だ。ピンク色の帯には可愛らしい手毬の柄。
とても綺麗で、清楚にも見えるけど色気があって。やっぱり胸が高鳴る。ミヤさんは狐耳を正面に向けて、僕の胸の音を聞きながら、ゆっくりと僕の前に座る。彼女の顔も赤らんでいて、そしてわくわくしているようだった。
「ほな……うちと、シてくれるんやね?」
「うん」
決心はついた。例え呪いがあっても、僕はミヤさんと繋がりたい。でも、そのためには。
「ミヤさん。僕……これからも、ミヤさんに会えるかな?」
「え……?」
「ずっと、ずっと一緒にいたいんだ。ミヤさんが側にいてくれれば、僕は……」
『ハルくんは勇敢や』……列車の中で聞いた言葉。
「これからも、勇気を出せると思うから。呪いなんて怖くないくらい」
「……ええよ」
そっと、手を握られた。微笑みと共に。
「この着物の柄、『矢絣(やがすり)』言うんよ。どういう意味か分かる?」
首を横に振った。彼女は僕に体を寄せ、覆いかぶさるようにしてぐっと体重をかけてくる。頬にキスをされるとまた力が抜けて、為すがままに押し倒されてしまった。
「放たれた矢は戻らへん。女の子がお嫁に行くとき、旦那さんと仲良く暮らせるように、逃げ帰ってこんでええように……そういう意味で持たせる物なんよ」
僕の腰に跨って、裾をたくし上げる。下は何も履いておらず、あの良い匂いのする割れ目が露わになった。そこからポツッと熱い雫が垂れて、下でそそり立つ肉棒に落ちた。ふわりと、甘酸っぱい香りが漂う。
行灯の明かりに照らされたミヤさんの笑顔はますます可愛くて、そして淫らに見えた。瞳の奥の光も綺麗だ。
「もう後戻りは無し……こっちにいる間も、向こうへ帰った後も、二人一緒やで」
着物の袖が下腹部を撫でていき、指先がそっと、肉棒を掴む。彼女は腰を下ろして、秘部の入り口に亀頭を触れ合わせた。
「んっ」
「あっ」
二人同時に声を出してしまい、ミヤさんがクスッと笑う。そのまま中へ挿れてしまうのかと思ったら、彼女は握った肉棒で女性器をマッサージするかのように、入り口へぐりぐりと擦り付け始めた。
「あぁ……もう、濡れとるけど、もっともっと、おまんこトロトロにした方が……気持ちええやろから……」
気持ち良さそうな息遣い。脱力した僕は身を任せるしかない。両方の性器から滲み出た粘液で、感じるところが滑らかに擦れ合う。熱気を帯びたぬめぬめとした感触に高められ、秘部の突起と触れ合ったりもして、くすぐったい気持ち良さだ。
「あぅ、んんぅ……ハルくんのコレ、ほんまに熱いなぁ……」
「み、ミヤさんのソコの方が、熱いよ……っ!」
「ええ? そう、かなぁ……?」
そんな言葉を交わしているうちに、女の子の穴からはたらたらと愛液が溢れ出し、肉棒全体を濡らしていた。清楚にぴったりと閉じていた割れ目が口を開け、肉棒を奥に飲み込もうとしている。少し滑ればつるんと入ってしまいそうだ。
ミヤさんも、そろそろ良いと思ったのだろう。僕の目を見て、潤んだ瞳で笑みを浮かべる。そしてゆっくりと、腰を沈めた。清楚な着物を着たまま、下品に大きく股を開いた姿勢で。
「ふ、んんぃ♥」
「あ、熱っ!」
思わず声に出してしまった。彼女の内側は、火傷するのではと思うくらい熱く感じた。とても柔らかい膣が、ちゅるちゅると音を立てて蠢いて、ペニスをもっと奥まで誘い込もうとする。
けれど柔らかくて優しいだけじゃなくて、しっかりと肉棒を締め付けてきた。ミヤさんが僕の体にぺたんとお尻をつけたとき、ペニスは完全に姿を消した。
「ふああああっ! は、入ったぁ……♥」
「み、ミヤさん……これ、すごい……!」
再び僕たちは手を繋ぎ、互いの目を見ながら、一つになれた悦びを感じた。ミヤさんの顔が歪んで見えたが、それは思わず涙が出てしまったからだ。よく分からないけれど、彼女と本当にセックスしているんだという感動と、膣内の予想以上の気持ち良さのせいだろうか。ミヤさんは喘ぎながら上体を倒して、頬を伝う涙を舌で舐めとってくれた。動物が傷口を舐めるように。
「あはぁ……気持ちええなぁ……これぇ……♥」
「うんっ、気持ち、いいっ……!」
ただ繋がっているだけで、玉の中のものを吸い出されそう。そう思うくらい、甘くて熱い締め付けだった。中のひだが蠢いて、優しくくすぐるような感触を与えてくる。
そして何より、ミヤさんの笑顔。快感に蕩けて、涙目になって、よだれまで垂らしながら僕を見下ろす笑顔。たまらなく淫らで、たまらなく愛おしい。
「あぁ……二人で卒業やなぁ。ほな、頑張って腰、動かさんと……」
「ちょ、ちょっと待って!」
少し腰を浮かせかけた彼女に、咄嗟にそう言った。なんだか気持ち良すぎて、あっという間にイってしまいそうだった。
「その、ごめん。気持ち良すぎて、動かれたら……すぐ出そう」
「んっ、あははっ。ほな、しばらくこのままでいよっか……」
じっくり楽しみたいし……そう言って頬ずりしてくるミヤさん。柔らかなほっぺが僅かに汗ばんでいる。少し情けなかったけど、彼女の優しさが胸に染みた。
そう思ったのも束の間。急にミヤさんの中が『ぐにゃっ』と大きく蠢いた。
「あうっ!?」
「んん〜? どないしたの、ハルくん?」
互いの息が顔にかかる超至近距離で、また悪戯っぽい笑みを浮かべるミヤさん。膣内がペニスを締め付けながら、ぐにゃぐにゃと大きく蠢く。細かいひだというか、肉の粒々のようなものが、まるで何十本もの指先のように動いて、亀頭を、肉棒をくすぐってくる。ぐちゅっ、ぐちゅっといやらしい音を立てながら。
ミヤさんも気持ち良さそうな息遣いをしながら、四つの耳で僕の鼓動と喘ぎ声を聞いて楽しんでいる。
「ちょっ、うっ! ミヤさん、動かさ、ないでっ……!」
「え〜? うち、腰動かさへんよ?」
「そ、そうじゃなくむっ!?」
懇願する僕の口は、ミヤさんの口に塞がれた。熱い吐息と唾液を流し込まれ、舌を絡め取られる。膣の動きが余計に激しさを増す。気持ち良さのあまり悲鳴をあげても、その声さえミヤさんに食べられてしまった。
ちゅっぽん、と音を立てて唇が離れると、サウナ上がりのように蕩けたミヤさんの顔があった。
「ふわぁ……♥ どないしたの?」
「はっ、うっ、だからんむっ!?」
またキスで犯され、唇が離れて、「もう、どないしたの?」と笑顔で尋ねられる。
やっぱり、僕をからかって楽しんでいる。でも悔しいことに、それがたまらなく快感で、出したいものがどんどん込み上げる。ミヤさんの膣に抱かれて、肉棒がどくんと脈打った。
「で、出るぅぅっ!」
脈打ちの音さえ彼女に聞こえてしまうかも……そう思うほど、激しい射精だった。風呂場で二回も抜かれたのに、そのときより激しい。しかもさらに気持ちいい射精。
「んっきゃぁぁ♥ き、きたぁ、熱いぃぃ♥」
ミヤさんも甲高い声を上げて、僕の上で悶える。いつの間にか僕は彼女を抱きしめて、というより、その華奢で柔らかい体にしがみついて、体を密着させたまま射精の快感を味わっていた。
女の子のそこを『蜜壺』と言ったりするけど、ミヤさんのは本当にその通りだった。とろとろの蜜を滴らせて、ひだが蠢いて、僕の出したものを吸い込んでいく。
頭の中まで蕩けそうな快感に浸りながら、その出したものの行く先を想像した。今更ながら避妊具を付けていないことを思い出す。もしかしたらミヤさんの方で何かしているかもしれないけれど。そもそも人間でない女の子との間に子供ができるかは分からない。
いや、温泉で誘われたとき、彼女ははっきり「子作り」と言った気がする。
もし妊娠してしまったら……いや、妊娠してほしい。
大きくなったお腹を撫でさせてほしい。
赤ちゃんが生まれて、一緒に喜びたい。
おっぱいをあげているミヤさんを見たい。
これからずっと一緒に。
そんなビジョンが一瞬見えた。そして次第に正気に戻ってくると、ミヤさんが僕に体重を預けて、荒く息をしていることに気づいた。とても気持ち良さそうに。
「あはぁ……おまんこの中、火傷する思うたわー♥ 」
のしかかったまま、顔中にキスの雨を降らせてくるミヤさん。僕の顔はもう彼女のよだれでべとべとだ。いつの間にかミヤさんの胸元がはだけていて、柔らかい胸が当たっている。互いの鼓動が聞こえる。
ミヤさんはしばらく余韻に浸っていたが、やがてゆっくりと体を起こした。結合部からは互いの体液が混じったものが飛び散り、せっかくの綺麗な着物も汚れていた。彼女が腰を上げ、肉棒が蜜壺からぬるりと引き抜かれる。
「ああ……」
粘液まみれの股間に、外気が冷たく感じた。女性器からは白濁がたらりと垂れたが、割れ目がすぐさまぴったりと閉じる。ぬらぬらとてかる白いふとももが凄くエッチだ。
その下で、僕のそれはまだ最大限に勃起していた。快感のあまり脱力した体にもどんどん力が戻ってくる。
「にひひ。さっき食べたの、魔法のおいなりさんやったんよ。ハルくんのおちんぽは朝までビンビンやで」
「あ、朝まで……?」
話しながら、彼女は立ち上がって、部屋の箪笥に手をついた。そしてお尻を突き出し、裾をめくって……青白い尻尾の生えた、あの可愛いお尻を突き出してくる。乱れた自分を見せびらかすように。
「そ。朝まで、ずーっとできるんよ」
彼女の声に、汗の匂いに吸い寄せられるかのように、僕も立ち上がった。
「ハルくんも嬉しいやろ? それとも、うちがイタズラばっかするから嫌なってもうた?」
「ううん。もっと……もっとしたい」
張りのあるお尻に手を添える。ミヤさんは嬉しそうに尻尾を振った。そちらにも触ってみるとふかふかで、優しい感触だ。
「今度はハルくんが、好きにしてええよ」
どうぞ、と言ってお尻を、そしてその下で愛液を垂らす割れ目を突き出してきた。
お尻を手で揉んで、その谷間を開いてみる。すぼまったお尻の穴も見えた。温泉されたことのお返しに、そこへ挿れてみようかとも思った。けど、またさっきの蜜壺を味わいたいという欲求の方が上だった。朝までできるなら、まだ色々試せるだろうし。
彼女のお尻は特別大きいとは思わないけれど、丸く膨らんでいて、僕のモノが後ろから女性器まで届くか心配だった。でもやってみると、ちゃんと入り口へ挿入することができた。何だか男性器が少し大きくなっているような気がする。気のせいか、これもいなり寿司の効果なのか……。
「んっはぁぁ……おかーえりぃ……♥」
奥までしっかり挿入すると、彼女は嬉しそうに声を上げた。おしりが僕の下半身へぽよんと当たる。やっぱり気持ちいい。股間が蕩けそうだ。
「んぅ、中でビクビクして……もうお射精してまうの? いっぱい犯して、うちのことアンアン言わせてくれてもええんやで……?」
「がん……ばる……」
挑発するようにお尻を小さく振るミヤさん。そんなことを言われたら頑張るしかない。このまま出してしまいそうだけど、今しがた一回やったばかりだから何とか踏ん張れる。
肉棒を奥へ吸い込もうとする膣に逆らい、ぐっと腰を引く。
「ふぁぁっ♥」
膣の壁に肉棒が擦れる。ミヤさんが可愛らしく喘ぎ、尻尾の毛……少なくとも毛のように見えるものが逆立つ。弾力のあるお尻を掴んで、もう一回押し込む。
「きゃぁぁん♥」
腰がお尻に音を立ててぶつかった。すぼまった膣内を肉棒で押しひらく感触が気持ちいい。
「ど、どう……?」
「んはぁ……もっと、乱暴にしても、ええよ……♥」
彼女がそう言ってくれたので、さらに引いて、押し込んでを繰り返す。お尻に腰をぶつけ、弾力に跳ね返されるように腰を引き、また突く。
「んひゃぁっ、はうぅ♥ そう、あんっ、じょうず、上手やでっ、きゃあんっ!」
甲高く喘ぐミヤさんが、ますます情欲を高める。自分が気持ち良くなりたい、ミヤさんを気持ち良くしたい。もう一心不乱に腰を動かした。
「ミヤさんっ、ミヤさんっ! 好き……!」
「うんっ、はっ、うちも、うちも好きやでぇ♥」
喘ぎ声に混じって、じゅぼじゅぼと淫らな水音が響く。ミヤさんが悶えてよがる度、乱れた着物の裾がひらひらと踊る。股間から出る汁が畳にボタボタ垂れているけど、気にしない。浴槽で射精しても大丈夫だと言われたくらいだし。
イきそうになると少しペースを落として、また激しくする。とにかく楽しみたかった。
列車の中から手玉に取られてきたけど、今のミヤさんは僕に犯され、手も足も出ない。そう思うと余計に興奮した。
けれど、手も足も出なくても、ミヤさんは僕に悪戯を仕掛けることができた。
「わっ!?」
急に玉袋がくすぐったくなった。ミヤさんの尻尾が僕の腰に巻きついて、股間に到達していたのだ。
「にひひ……こちょこちょこちょ〜」
尻尾の先で敏感なところをくすぐられ、射精したいという欲求が急に高まった。
出すなら一番奥、できるだけ奥、少しでも彼女の卵子に近いところがいい。そんな欲望に突き動かされ、ズンっと一気に肉棒を突き入れた。
「んっはぁぁ♥ はわ、ひくっ、すごいの、きてまうっ♥」
箪笥に手をついたままのミヤさんがフラつきかけたので、咄嗟に抱きしめる。はだけた胸元に手が触れる。反射的に揉んでしまう。
「あ、あ♥ あぁぁぁぁ♥」
ミヤさんがガクガクと震え、膣内がぎゅっと締まった。蜜壺の奥が亀頭に吸い付いてくる。また『メス汁』が吹き出した。
彼女はイったんだ。そして僕も。
「んんぁぁっ♥ 出てるっ、熱いっ、せーえきぃ……♥」
「ミヤさん! ミヤさん! ミヤさんっ! 妊娠してっ! ミヤさん!」
今日、四回目の射精。彼女の一番奥に叩きつけた。僕たちは繋がったまま畳の上に倒れ、悦びを噛みしめる。意識が飛びそうで、ただひたすらミヤさんのおっぱいを揉んでいた。
気がつくと、いつの間にかまた布団の上でミヤさんに組み敷かれていた。着物はすっかり乱れ、胸を小さく揺らしながら、また僕の顔についばむようなキスをしてくれる。
「んふ……ほな、もっかいうちが上で……♥」
彼女は僕の頭の下に枕をねじ込んで、繋がるところが見えやすくしてくれた。でも今度は後ろを向いて、尻尾を振りながら、ぐにっとお尻の谷間を広げて見せる。
「ハルくん、さっきココが気になっとったんやろ? ヘンタイさんやな♥」
「……ミヤさんこそ」
「あはっ、せやな。うちらお似合いやな」
相変わらずそそり立つ肉棒目掛けて、笑顔で腰を下ろすミヤさん。こんどは股間ではなく、お尻の穴。
膣よりずっと狭い穴へ、僕のペニスが突き刺さっていく。女性器みたいなぬめるひだは無いけど、かなり強い締め付けだった。
「んっ、ほぉっ……♥」
「だ、大丈夫?」
「へーきへーき……なんか、不思議な感じやな、コレ……♥」
しっかり全部入ると、ミヤさんはそのまま僕の上に仰向けに寝転んできた。こちらを振り向いて、何度目かのキスを交わす。お尻の穴での締め付けが気持ちいい。
彼女を抱きしめて、その股間へ手を伸ばす。先ほどイったばかりの女性器を指先でなぞって、突起をくすぐる。
「んむっ♥ んーっ♥」
喘ぎながらも唇を離さないミヤさん。そうしてイチャついている間もお尻の穴がぎゅうぎゅうと締まる。
やがてはそのまま、またどくどくと精液を漏らしてしまった。背徳感と快感が一緒に湧き上がった。
その次はミヤさんが仰向けになって、股を大きく開いた。この世界で性病の心配は無いと言われたので、そのまま女性器へ三回目の挿入。
そうしてまた互いに果てると、小休止を挟んでミヤさんが僕の股間を足でいじくり回してきた。最初は足袋を履いたまま、仕上げは素足。本当なら屈辱的なんだろうけど、悪戯っぽい笑みにほだされて、全て受け入れてしまった。
彼女の足が白濁でベトベトになった後は、また僕の方から責めさせてくれた。
嬌声が絶えないままに、夜は過ぎて行った。
21/12/13 20:32更新 / 空き缶号
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