連載小説
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街ルート ミルクと君とオレとハンカチ 後編
「ったくよぉ!ほら、弁当箱出せよ」
そこは台所。
オレこと黒崎ゆうたはリビングでテレビを見ている少女に言った。
「んー。」
彼女は気だるそうに返事をして弁当箱を持ってくる。
「にしても、ほんとあんたはお母さんみたいだよね。」
彼女、オレと同じ年の少女は言った。
「るっせーよ。どっかのお姉さまがぐーたらしてりゃ下がきちっとするのは当たり前だろーが。」
「はいはいご苦労ご苦労。」
そう言って彼女はテレビの前に戻る。
ありふれた日常。
刺激内のない毎日。
そんな中でも好きだった家族の一人。
彼女はオレの双子の姉だった。


「…ん」
目を覚ました。
さっきまで何か懐かしい夢を見ていた気がするが、何だったっけか…?
思い出すと少し悲しくなる夢を、オレは思い出そうとする。が
それは、中断を余儀なくされなかった。
股間に感じる未知の感覚にて。
ねっとりとした何かが絡みつく感覚。
「…んっ!?」
あまりの強い刺激に眉をひそめ、オレは体を起こし、自分の下半身を見た。
「ンモォ〜〜〜〜〜〜♪♪」
…忘れてた。
そうだ、彼女か。
さっき赤いハンカチーフによってやたらと興奮してしまっていたらティさんが、そこにいた。
オレの肉棒を口に含みながら…って
「はぁ!?」
なにこの状況!?
あまりにも突然すぎてわけがわかんねぇ!?
あの、おっとり系のラティさんがなぜ!?
なんて考えは股間への刺激によって掻き消えた。
「ンモォ〜〜〜〜♪」
オレの肉棒を口に含んだまま何かしゃべろうといているが、それがとてつもない快楽へとつながっていく!
「あっ…ちょ、ちょっと…くぅ!」
あまりの気持ちのよさに射精しかける。
これは、すごい…。未知の感覚に戸惑いながらもオレの肉棒は快楽を抗うことなく享受していた。

オレの着ていた服が部屋の隅に丸まっているのを見つける。
引き剥がされたということか…。
あの服はオレがこっちに来たまま変えてはいない、学生服だ。破られたりしたらたまったもんじゃない。

なんて余計な考えをしているといつの間にか彼女は、自分の胸を、乳首をつまみ、左右へ開いていた。広がった谷間には汗の粒がころがっている。
無論、彼女も裸だった。
「!!!」
普段服に隠れていて見えなかった彼女の巨乳が今、オレの目前であらわになっている。白い肌。その中央部にある、現在彼女によってつままれている桜色の乳首。大きいのにその形が崩れずにきれいな丸みを見せてくれるのは魔物独特の体質などによるものなのか…。
そのまま視線を上へ移す。
そこには彼女、ラティさんの顔。
「ンモォ〜〜〜〜♪♪♪」
口から垂らした一筋の涎。
興奮したことにより染まった頬。
愛らしい瞳はトロンとしていて…まさしくそれは
発情した獣、そのものだった。
「ンモォッンモォ〜〜〜〜♪♪」
ラティさんはその持ち上げた胸で、オレの肉棒を谷間に挟み込むような、そんな位置にセットする……ってまさか!
「ンモォ〜〜〜〜♪♪♪♪」
ラティさんは自分の胸から手を離した。
支えを失った二つの大きな肉の塊は、オレの肉棒をバチンッと挟み込んだ。
「―――っ!!」
ダイレクトに伝わってくるぬくもり。そして痛みを感じさせないやわらかさ。
彼女の胸はあまりにも、良すぎだ!
「んぅ!くぅぅ!!」
歯を食いしばって大きな快楽の波に耐える。
出したいほど気持ちがいいのだが、このまま出していいのかよく分らなかった。
が、
パクリ、と言葉で表すならばそんな感じだろう。
再び彼女はオレの肉棒を口にくわえた。
「!!!んぁ!」
情けない声が漏れる。
彼女はそんなオレの声を聞いたのか嬉しそうに、肉棒を吸い始めた。
胸の谷間に挟まれた、オレの分身を。
じゅるるるるるっ!ちゅうぅぅ!
股間から叩きこめれた快楽にとうとうオレの我慢は決壊し、ラティさんの口内へ精を放ってしまった。
どくんどくんっと、脈打つたびに彼女の喉も上下する。
飲んで…いるのか?
射精は終わり、彼女は肉棒から口を離してオレを見た。
「ンモォ〜〜〜〜♡」
とてつもなく卑猥で、艶っぽくて、エロい表情で。
その表情に戦意を消失しかけたオレの分身は再び立ち上がる!
「ンモォ♪♪」
それを見て嬉しそうに身を乗り出してくるラティさん。
いつの間にかオレは彼女に跨られていて、彼女の女の所とオレの男の所が擦り合わされているのに気がついた。
「ちょっ!?」
さすがにそれはまずいだろ!!
いくらなんでもこんな無理やりすぎる行動はないだろ!
興奮してるからってこんな―
そんなオレの心のうちを知ってかしら知らずか彼女は腰をゆっくりとあげていく。
あらわにされる彼女の女。端からどろどろの白い液体を滴らせ、それがオレの棒を濡らしていく。
ゴクッ
気がつけばオレはそれを見て喉を鳴らしていた。心のどこかでこの先を望む自分がいるかのように…。
「ンモォ〜〜♪♪」
そして彼女は腰を下ろす。
オレの肉棒、ただひとつに狙いを定めて…。

ずりゅん

そんな音がしたかと思えばオレの分身は全て彼女の中に埋まっていた。
途中、何かの抵抗を感じたがその感覚はすぐに塗り替えられる。
主に、快楽に。
「んああぁぁぁぁ!!?」
彼女の中はきつい、しかし痛みはなく。
女の中はあつく、しかし心地よく。
オレに膨大な量の快楽を送り出してきた!
あまりの良さにさっき出したばかりの欲望が、再び彼女に向かって放たれる。
「ンモォォォォォォォォ♪♪」
ビクビクと体を震わせるラティさん。
イったのかな…?
「ンモォウ♪♪」
恍惚の表情を浮かべた彼女はそのままオレに覆いかぶさってきた。
オレの顔を両手で抱き寄せ、唇を貪る。
「!!」
丹念にオレの口内を舐め尽くし、舌と舌を絡ませて、そしてオレの唾液を吸っていく。
それはあまりにも激しい口付けで、恋人たちがするような優しいものとはかけ離れすぎていた。
理性はすでに存在しない。
いつの間にか彼女によって削がれ、溶かされ、沈んでいった。
っと、ようやく彼女は口を離す。
満足したのか、飽きたのか…いや、表情から見ても飽きているわけではなさそうだ。
「ンモォ〜〜〜〜〜〜♪♪」
ボインッ
顔面にとんでもない重い衝撃が伝わった。
だがそれは硬くなく、むしろ柔らかい。
温かく、安心感を与えるもの。
鼻腔に女性独特の甘い香りが入ってきた。
見なくてもわかる。
これはさっきまでオレの息子がお世話になっていたものだと。
すなわち、男の夢の塊だと。
「ンモォォ〜〜〜〜♪♪」
胸を強く押し付けられる。
考えるまでもなく、オレは本能の赴くままにそれを啜る。
ちゃんと乳首に舌を這わせ、もう一方の胸は手で揉みしだく。
よく女性の胸はマシュマロのようだと比喩されるが、彼女のはマシュマロなんかよりもずっと柔らかかった。
「ンモォォォォ♪♪」
不意にラティさんが声をあげた。
何かと思い胸から顔を離そうとすると口の中に、手の中に温かいものが溢れ出してきた。
それは白く、まるでミルクのよう…。
そうだ、ミルクだ。
以前、レグルさんに聞いたがホルスタウロスとはオレのいた世界の乳牛に近いわけで、彼女が毎日配ってくれるミルクはつまるところ彼女のミルクということらしい。
その話を聞いて以来、まともに牛乳を口にできなくなってしまったが…。
と、いうことはこれが、彼女の、ラティさんのミルク…。
うっわ…甘っ。
甘くて、とても甘すぎて。
その甘美な味に酔いしれた。
不思議と飲めば飲むほどオレの肉棒が硬さを取り戻していく…。
…夫婦に人気があるわけだな…。
「ンモォォ〜〜♪♪」
それに気づいた彼女は腰を激しく打ち付けてくる。
時にはきつく締め上げ、時には舐め尽すかのように彼女の中は律動していった。

そこにいたのは二匹の獣。
本能に従い快楽を貪る野獣だった。


「あのぉ」
事が終わり、ようやく落ち着きを取り戻してくれたラティさんは申し訳なさそうにオレに声をかけた。
「本当にすいませんでしたぁ!!」
「あ、ああ。いいっすよ。大丈夫っすよ。全然」
全然大丈夫じゃなかった。
だって、こんな、一方的なレイプみたいな行為…。
オレ、初めてはもっと優しくしてもらいたかった…。
目から汗が流れた気がした。
うん、汗…。
心のどこかにはこーゆーのもいいな、なんて思っているオレがいたが…。
「全然大丈夫っすから。」
部屋の隅にあった服を拾い上げ、彼女のほうを向いた。
「誤らなきゃいけないのはオレのほうですし。」
「え?」
顔を上げるラティさん。
「興奮していたとはいえ、オレみたいな奴とするのは嫌でしたでしょ?」
「そ、そんなことないっ!!」
ラティさんには珍しい、怒鳴り声があがった。
「誕生日にお祝いしに来てくれて嬉しかったぁ!毎日私から牛乳を受け取ってくれるのが嬉しかったぁ!ずっと君みたいな優しい子と一緒になりたいって想ってたぁ!ずっと、いたいって、一緒にいたいってぇ!」
「…え?」
意味が分らない。いや、分ってはいるんだ。
ただ、その言葉が信じられなくて。
だってその言葉は、オレが、一番ラティさんから聞きたかった言葉だから。

「あなたのことが大好きですぅ!!」

時が止まった、気がした。

やっべ、すごく嬉しい…!!
嬉しいんだ…だけど、心のどこかで喜べない自分がいた。
「ありがとうございます。」
できる限り、にこやかな表情を作り俺は答えた。
「でも、いいんですか?オレは―」
言葉が、止まる。
この先は、彼女に言っていいのか分らないから…。
…でも、彼女は想いを伝えてくれた。
……なら、オレも、それ相応の覚悟を決めて。
「オレは、ここの国よりかはるか遠くから来ました。それも、誰もが名を知らないほどにずっと遠くに…。」
「…」
「レグルさん達からは息子って呼ばれていますけど…本当の息子じゃないんです。」
「…」
「オレは…もしかすればそこへ帰りたいって願うことがあります。いや、帰ろうって行動を起こすかもしれません…。」
「…」
「それでもあなたは、ラティさんは―

オレとともに世界の果てまで来てくれますか?」

大きな問題だろう。今住む土地を捨て、オレと未知なる世界へ旅立ってくれるのかと、そう聞いているのだから。
しかし、彼女は悩む素振りさえ見せず、真っ直ぐにオレの瞳を見つめていった。

「はぁい!!あなたとずっと一緒ならぁどこだってついていきますぅ!!」

屈託のないその笑みで。
彼女はオレに答えてくれた。
自然とその笑顔につられてオレも笑顔になる。そして
「ありがとう…。」
そう言った。


ここで終わればなんともきれいなストーリーだったろう。
しかし、オレはまだまだ若い学生。
性欲の泉は枯れることを知らず…。
「…あ////////」
「ん…?…あっ!!」
いやはやお恥ずかしいことにオレの息子は空気を読んでくれなった…。
もう死にたい…。
「あのぉ////////」
もじもじと手を動かすラティさん。
「ユぅタ君のを見てたらぁ…そのぉ…////」
そっと手をどかした。
自分の、ラティさんの下半身から。
「っ!」
「私も我慢ならないんですぅ…。だから」
そこから見えた彼女の女はいやらしく白い液体を流していた。
…さっきオレが散々出したものなんだけど。
気のせいか、その白いオレの欲望がどことなく赤く、いやピンクに染まっていた。
それってもしかして…
「あの、もしかするとなんですが…ラティさんって…初めて…だったり?」
「////////」
顔を赤く染めるラティさん。うん、かわいい。
「あ、その…実はオレも…初めてなんですよ…」
「ふぇ?」
赤い顔をこちらに向けてくる彼女。
羞恥によって染まったその顔…うん、そそります。
「ふふふ。二人してぇ、散々な初めてだったねぇ」
「はは…はい。…あの、ですから今度はちゃんとあなたとしたいんですけど…。」
「うん////////」
かわいらしくそっと顔を近づける。
オレはそれに答えるかのように彼女の唇に自分の唇を重ねた。
何度目か分らないキス。
それでもそのキスは、まるで恋人同士がするかのように甘く、優しいものだった……。


次の日


目の前、食事処ハンカチーフから一人の大柄な男性が出てきた。
「ふぅー!!いやぁ!人助けをした次の日の朝は気分がいいぜ!」
なんとも面白そうに、清清しく笑ってくれるレグルさんことオレの親父。
バンッ!と
オレは「ミルミルオーレ」の店のドアを強く開け放った!
二つの店は真正面に向かい合っている。
いま、オレの数十メートル先はレグルさんの姿があった。
「!おう息子よ!昨日は帰ってこなかったがどうしたんだ!!やったか!
それともヤったのか!?」
朝っぱらからこの人はぁ!
ダンッと
オレは地面を強く蹴り、駆け出した。
目指すはレグルさんただ一人。
「うぅぅぅぅぅぉおやぁじぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!!!!」
「おう!!ようやくそれらしく呼んでくれるようになぺっ」
言葉が変になった。
当然だ。顔面に拳がめり込んでいる人間がまともな言葉を言えるわけがねぇ。
「じゃかわしいわぁぁぁぁ!!」
必殺 怒りのクロ拳!!
拳を振りぬきレグルさんをぶっ飛ばす!!
昨日オレがされたのとはまったく逆方向の、店内に向かってすっ飛んでいく!
ガラッバァン!!
あっ!扉外れちまったよ…。
まぁいいか。今は扉じゃない。今は…
「ぐぅ、息子よ!まさか父を殴るまでになるとはな!!成長したじゃねえか!!これぞ青春だな!あ!性春か!!」
「字が違うわ!…ったく、どーゆーことっすか!?レグルさん!昨日のプレゼントは!!」
レグルさんに昨日渡された紙袋を見せる。
ってこれ。オレ達の汗や涎や精液や愛液がついちゃってる!?
「がははは!!その様子だとヤったらしいな!!」
「茶化さないでくださいよ!!」
「なに、プレゼントはお前のことだったんだがな!!」
「…は?」
拍子抜けするような答えだった。
「前から見ていて思っていたんだ!お前らは相思相愛らしいのにどちらも押しが弱すぎる!だからここは俺が後押ししてやろうと思ってな!!」
「なんつー世話焼き親父だ…。」
普通子供の色恋にまで介入してこねーだろ。
「お前は本当にラティさんのことが好きだったみたいだしな!!」
「!!えっ!?何でわかったの!?」
「おいおい、親父に対してぐもんだぜ!お前はラティさんの外見よりも中身を重視していたじゃねぇか!!」
そういえば…レグルさんと一緒に話したな。
あのとき何で目を丸くしたのか今わかったぞ!
「いやぁ!息子に親父からの粋なプレゼントだ!!」
「レグルさん…いや、親父…!!」
オレはゆっくりレグルさんに歩み寄る。
「来い!息子よ!!」
そして、駆け出す。
「親父ぃぃぃ!!」
無論、右手に拳を握り締め。

「行き過ぎるわぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

必殺 クロ拳 アッパーカット 炸裂!!

「はぁ…。」
天井に刺さったレグルさんをおいといて、大きなため息をついた。
「あのぉ…」
そこで、身を縮めて店に入ってくる魔物が一人。
オレの想い人(人?)であり、昨夜心のうちを通じ合わせた彼女ラティさんがいた。
「うん?どうしたんですか?」
「そのぉ…。今日配る分のお乳を出したいんですけどぉ…そのぉ…//////」
ああ、言いたいことがわかった。
「あ…えっと、オレでよければ手伝わせてください…/////」
「うん…そのぉ、よろしくお願いしますぅ、ユぅタ君////////」



数年後親魔物国マルクトにて世界的に有名な牛乳屋ができる。
ハーピー便の利用により世界各地まで配達してくれる牛乳屋。
店主はおっとりとしたホルスタウロスであり、彼女のミルクは世界でもトップに躍り出るほどに美味という話だ。
そのホルスタウロスの夫にはこの大陸には珍しい黒髪黒目の男がいた。
常に二人で寄り添う姿は長年ともに生きてきた夫婦同然であったという……。


「ねぇ、ユぅタ君」
「はい?何ですかラティさん。」
「その…よかったの?故郷に帰らなくって…。」
「…ああ、それですか。」
「時々ぃどこか遠くを見つめてるように見えるよぉ?」
「んー…。まぁ残してきた家族が少し心配なんですよ。」
「ふぇ!?家族!?」
「ええ、姉二人に父と母。計五人家族だったんですよ。」
「そそそれなのにぃ!いいのぉ!?帰らなくてぇ!?」
「いやいや、だって今帰ったりしたらラティさんの体に響くでしょう?」
「…うん」
「ラティさんと、オレ達の子を残していけるはずがないじゃないですか。」
「ユぅタ君…/////」
「愛してますよ、ラティさん。…ずっと一緒ですからね。」
「…はい/////」


       
         「ミルクロオーレ」
          ただいま開店中

           HAPPY END
11/01/16 17:17更新 / ノワール・B・シュヴァルツ
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■作者メッセージ
後編および街ルートホルスタウロス編はここまでです。ここまで読んでくださった方ありがとうございます!まだまだエロさにリアリティが出てこない…。頑張らないと…。次回はゆうたが剣の先生であるデュラハンに恋をしたら…なんていうお話。期待してくれている人!期待に答えられるように頑張ります!頑張るので……拍手、もらえませんでしょうか?リクエストやアドバイス心待ちにしています!

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