オープニングゲーム
レスカティエに連れてこられたハジメたち15人の男はこれから行われる悪魔のゲームについて、ゲームマスターであるクロフェルルから詳しい説明を受けた。
そして説明が終わるとスマートフォンと呼ばれる小さな機械を手渡された。
「なるほどな。ルール的にはシンプルで分かりやすい。要は規模がとんでもなくおっきくなった鬼ごっこだ。ハンター役の魔物娘に捕まらないように2時間を逃げ切れば良いってわけだ。」
手渡された小さな機械スマートフォンの使い方を確認しながらハジメは呟いた。
「くっくっく!そう言うことだな!
さぁこのクロフェルルが要望通りに分かりやすく説明してやったのだ!海よりも深く感謝をするがよい!」
ビシィ!
ぺたんこの胸とぽっこりお腹でふんぞり返りながら、獣の手でハジメのことを指差した。
「ありがとうございます」
(くっ!やっぱり思わず体が動いてしまう!)
そんなことを考えながらハジメは一礼をした。
「くっくっく!説明は終わったな!
と言うわけで!今から逃走中のゲームを始める!………っと、その前に!
オープニングゲームだ!オープニングゲームを始めるのだ!」
幼子の短い腕を大きく広げて、クロフェルルは高らかに宣言した。
まるで数十年と続いた戦争を終わらせる終戦合図のような、そんな素晴らしい宣言っぷりだった。
「オープニングゲーム?なんだそれは?」
ハジメは首を傾げながらクロフェルルに問いかけた。
「くっくっく!
オープニングゲームとは!ゲーム本番に入る前の前戯である!しかしたかが前戯と侮ることなかれ!
このオープニングゲームで良い結果を出せればゲーム本番でかなり有利に動くことができるようになるのだ!
くっくっく!心してかかるがよい!」
クロフェルルはモフモフの手でビシィッと指を指しながら宣誓をした。
「………なるほどな、そういうことか。それで一体どんな内容なんだ?そのオープニングゲームってのは?」
ハジメがクロフェルルに問いかけた。
「くっくっく!
ハジメよ!それをよくぞ聞いたな!では説明しよう!オープニングゲームの内容は我が教団である"黒山羊サバト"に属する精鋭魔物娘たちによるレベルドレインキッスである!」
クロフェルルが楽しそうに説明をした。
「レベルドレインキス?」
「さよう!レベルとはソナタたち人間の生きてきた成長過程を分かりやすく数値化したもの!それを私が用意した精鋭の魔物娘たちに捧げた数だけハンター解放までの時間を引き伸ばせる、というゲームだ!
くっくっく!面白いであろう!?」
そう説明するクロフェルルは、好きな男子にイタズラをする女子のようにこの上なく無邪気ながらも、それでいて男を金づるとしか思っていない夜の女のような性悪で妖艶な、そんなどちらとも取れない破滅的な魅力の笑顔を浮かべていた。
「………要するにチキンレースって訳だな。レベルを吸われ過ぎると弱くなりすぎて逃走どころではなくなるし、吸われるレベルをけちりすぎると直ぐにハンターの魔物娘が放出されてしまう。
自分自身のギリギリを見極めるのが重要なゲームって訳だなこれは。」
ハジメが顎に手を当てながら言った。
「そう言うことだな!くっくっく!ハジメよ!ソナタはなかなか理解が早いな!褒めてやろう!
さぁ!この私が!クロフェルルが褒めてやったのだ!空よりも高く感謝するがよい!」
ビシッ!
「ありがとうございます………くっ!なんでだ!さっきからコイツに命令されるとなぜか断れない!」
ハジメは地団駄を踏んだ。
「さて!それでは実際にソナタたち逃走者のレベルを吸い上げる我が黒山羊サバトの精鋭たちを紹介しよう!
ロリっ娘デーモン達だ!いでよ!」
クロフェルルがそう言うと
「はぁ〜い♥」
「ヨロシクお願いしまぁす♥」
どこからともなく数人の幼い魔物娘が現れた。
ツヤがあり黒く美しく光る長くて綺麗な髪
まるで炎のように燃えるような真っ赤な美しい瞳
頭から生えた不思議な形をしたツノ
腰のあたりから生えたコウモリのような羽
人間離れした青紫の皮膚
10代前半の少女のような幼い顔と身体
それには不釣り合いなほど不思議で妖艶な大人の様な魅力をまとった笑顔
そんなとても美しい少女の魔物娘が現れた。
「なんだって!?デーモンだって!?」
「かなりの上位種族じゃねぇか!?」
「でも、ちっちゃいな……」
現れた幼いながら妖艶な魔物娘たちに参加者たちはざわついた。
この娘たちにレベルを吸われる、そんな背徳的なことをイヤでも考えてしまう。その破滅的な好奇心に男たちの体は自然と熱くなってしまう。
(落ち着け………冷静になれ………自分を見失うな………)
深呼吸したハジメの口内に、甘ったるい綿菓子のような空気が入ってきた。
「さて…………キャストも出揃ったところで!オープニングゲーム参加者を募ろうか!何名でも構わんぞ!我こそはと思う者は前にでよ!」
「えへへ❤」
「ねぇ〜え❤私たちと気持ちいことしましょうよ❤」
クロフェルルとロリっ娘デーモン達はものすごくイヤらしいにやけた顔でこちらのことを見た。
「しゃらくせぇ!そんなもん俺がやってやる!」
ざわつく男たちを押し退けて、大声でイレイヴが前に出た。
「イレイヴ!」
「へっ!ハジメさん!まぁ俺に任せておきな!たっぷりと30分くらい時間を稼いでやるぜ!」
「…………わかった!俺もやる!ここで少しでも時間を稼ごう!」
イレイヴに続いてハジメが前に出た。
「まった!そのゲーム僕も参加しよう!」
男たちの中から、20くらいの歳の男が前に出てきた。
「キミは?」
「僕はフータという者だ。僕にも協力をさせてくれ。ほんの少しでもみんなの役に立ちたいんだ!」
「あぁ!ヨロシクたのむ!フータ!一緒に頑張ろう!」
こうしてイレイヴ、ハジメに続いてフータの3人がオープニングゲームに参加を表明した。
「ほほう?勇敢な男が3人もいるとは今回はなかなかに期待ができる逃走者たちであるな!他に参加者はいるのか?
おらんか…………まぁそれもよかろう!それではオープニングゲームスタートだ!」
「きゃははぁ♥」
「おにいちゃん♥わたしのおにいちゃんになってぇ♥」
クロフェルルのその言葉を合図にデーモンの少女たちは一斉にハジメ、イレイヴ、フータに跳びかかった。
そして説明が終わるとスマートフォンと呼ばれる小さな機械を手渡された。
「なるほどな。ルール的にはシンプルで分かりやすい。要は規模がとんでもなくおっきくなった鬼ごっこだ。ハンター役の魔物娘に捕まらないように2時間を逃げ切れば良いってわけだ。」
手渡された小さな機械スマートフォンの使い方を確認しながらハジメは呟いた。
「くっくっく!そう言うことだな!
さぁこのクロフェルルが要望通りに分かりやすく説明してやったのだ!海よりも深く感謝をするがよい!」
ビシィ!
ぺたんこの胸とぽっこりお腹でふんぞり返りながら、獣の手でハジメのことを指差した。
「ありがとうございます」
(くっ!やっぱり思わず体が動いてしまう!)
そんなことを考えながらハジメは一礼をした。
「くっくっく!説明は終わったな!
と言うわけで!今から逃走中のゲームを始める!………っと、その前に!
オープニングゲームだ!オープニングゲームを始めるのだ!」
幼子の短い腕を大きく広げて、クロフェルルは高らかに宣言した。
まるで数十年と続いた戦争を終わらせる終戦合図のような、そんな素晴らしい宣言っぷりだった。
「オープニングゲーム?なんだそれは?」
ハジメは首を傾げながらクロフェルルに問いかけた。
「くっくっく!
オープニングゲームとは!ゲーム本番に入る前の前戯である!しかしたかが前戯と侮ることなかれ!
このオープニングゲームで良い結果を出せればゲーム本番でかなり有利に動くことができるようになるのだ!
くっくっく!心してかかるがよい!」
クロフェルルはモフモフの手でビシィッと指を指しながら宣誓をした。
「………なるほどな、そういうことか。それで一体どんな内容なんだ?そのオープニングゲームってのは?」
ハジメがクロフェルルに問いかけた。
「くっくっく!
ハジメよ!それをよくぞ聞いたな!では説明しよう!オープニングゲームの内容は我が教団である"黒山羊サバト"に属する精鋭魔物娘たちによるレベルドレインキッスである!」
クロフェルルが楽しそうに説明をした。
「レベルドレインキス?」
「さよう!レベルとはソナタたち人間の生きてきた成長過程を分かりやすく数値化したもの!それを私が用意した精鋭の魔物娘たちに捧げた数だけハンター解放までの時間を引き伸ばせる、というゲームだ!
くっくっく!面白いであろう!?」
そう説明するクロフェルルは、好きな男子にイタズラをする女子のようにこの上なく無邪気ながらも、それでいて男を金づるとしか思っていない夜の女のような性悪で妖艶な、そんなどちらとも取れない破滅的な魅力の笑顔を浮かべていた。
「………要するにチキンレースって訳だな。レベルを吸われ過ぎると弱くなりすぎて逃走どころではなくなるし、吸われるレベルをけちりすぎると直ぐにハンターの魔物娘が放出されてしまう。
自分自身のギリギリを見極めるのが重要なゲームって訳だなこれは。」
ハジメが顎に手を当てながら言った。
「そう言うことだな!くっくっく!ハジメよ!ソナタはなかなか理解が早いな!褒めてやろう!
さぁ!この私が!クロフェルルが褒めてやったのだ!空よりも高く感謝するがよい!」
ビシッ!
「ありがとうございます………くっ!なんでだ!さっきからコイツに命令されるとなぜか断れない!」
ハジメは地団駄を踏んだ。
「さて!それでは実際にソナタたち逃走者のレベルを吸い上げる我が黒山羊サバトの精鋭たちを紹介しよう!
ロリっ娘デーモン達だ!いでよ!」
クロフェルルがそう言うと
「はぁ〜い♥」
「ヨロシクお願いしまぁす♥」
どこからともなく数人の幼い魔物娘が現れた。
ツヤがあり黒く美しく光る長くて綺麗な髪
まるで炎のように燃えるような真っ赤な美しい瞳
頭から生えた不思議な形をしたツノ
腰のあたりから生えたコウモリのような羽
人間離れした青紫の皮膚
10代前半の少女のような幼い顔と身体
それには不釣り合いなほど不思議で妖艶な大人の様な魅力をまとった笑顔
そんなとても美しい少女の魔物娘が現れた。
「なんだって!?デーモンだって!?」
「かなりの上位種族じゃねぇか!?」
「でも、ちっちゃいな……」
現れた幼いながら妖艶な魔物娘たちに参加者たちはざわついた。
この娘たちにレベルを吸われる、そんな背徳的なことをイヤでも考えてしまう。その破滅的な好奇心に男たちの体は自然と熱くなってしまう。
(落ち着け………冷静になれ………自分を見失うな………)
深呼吸したハジメの口内に、甘ったるい綿菓子のような空気が入ってきた。
「さて…………キャストも出揃ったところで!オープニングゲーム参加者を募ろうか!何名でも構わんぞ!我こそはと思う者は前にでよ!」
「えへへ❤」
「ねぇ〜え❤私たちと気持ちいことしましょうよ❤」
クロフェルルとロリっ娘デーモン達はものすごくイヤらしいにやけた顔でこちらのことを見た。
「しゃらくせぇ!そんなもん俺がやってやる!」
ざわつく男たちを押し退けて、大声でイレイヴが前に出た。
「イレイヴ!」
「へっ!ハジメさん!まぁ俺に任せておきな!たっぷりと30分くらい時間を稼いでやるぜ!」
「…………わかった!俺もやる!ここで少しでも時間を稼ごう!」
イレイヴに続いてハジメが前に出た。
「まった!そのゲーム僕も参加しよう!」
男たちの中から、20くらいの歳の男が前に出てきた。
「キミは?」
「僕はフータという者だ。僕にも協力をさせてくれ。ほんの少しでもみんなの役に立ちたいんだ!」
「あぁ!ヨロシクたのむ!フータ!一緒に頑張ろう!」
こうしてイレイヴ、ハジメに続いてフータの3人がオープニングゲームに参加を表明した。
「ほほう?勇敢な男が3人もいるとは今回はなかなかに期待ができる逃走者たちであるな!他に参加者はいるのか?
おらんか…………まぁそれもよかろう!それではオープニングゲームスタートだ!」
「きゃははぁ♥」
「おにいちゃん♥わたしのおにいちゃんになってぇ♥」
クロフェルルのその言葉を合図にデーモンの少女たちは一斉にハジメ、イレイヴ、フータに跳びかかった。
18/12/16 17:31更新 / J2
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