ハジメVSレスカティエ乙女騎士
「ちぃぃっ!くっそぉぉぉ!!!」
ダッダッダッダッ!!!
ファイナルミッションが始まってから8分近い時間がたった頃だった。
ハジメはレスカティエの街を、数人の氷華騎士団の魔界乙女たちに追われながら、全力疾走で逃げ回っていた。
「まてぇ!まてぇ!」
「逃げたわよ!回り込んで捕まえて!」
「いや!?こっちに来てません!」
「逃げられた!?」
「あそこにいました!」
「追うのよ!絶対に捕まえるの!」
ハジメを追いかける氷華騎士団の乙女騎士たちとハンター役のデビルたちは徐々に増えはじめ、合わせて10人近い人数で一丸になってハジメを追いかけていた。
「見失った!あの人どこに行ったの!?」
「ついさっきまで居たんだからまだ遠くには行ってないはずよ!」
「きっとどこかに隠れてるのよ!」
(はぁっ!はぁっ!……………………ちっ!もう少し!あともう少しなんだ!頼む!見失ってくれ!)
偶然見つけた大きな木箱の影にとっさに隠れて、追っ手の動向を息を殺して伺いながら、ハジメは走って乱れた息を必死に整えた。
「えぇ!みんな!!またひとり逃走者さんが捕まったって!!」
「と言うことは……………私たちが追ってる人が最後のひとりじゃないの!!」
「私が探し出すわ!絶対に私の旦那様にして見せるんだから!」
ハジメを追っていた氷華騎士団の魔物娘たちは、その確保状況を見て今まで以上にざわつき始めた。
そして今まで以上に血眼になって鼻息を荒くして、最後の逃走者であるハジメを探した。
(くっ!マジかよ!?また誰か捕まったのか!?遂に俺が最後のひとりってか!…………………頼む!焦ってこのまま俺の事を見失ってくれ!)
ハジメがそう物陰から祈っていると……………
スンスンッ!
スンスンッ!
「…………………!!みんな!見つけたわ!あそこよ!」
「ナイスよ!プリメーラ!!」
「最後の逃走者さんは私のものだぁ♥️」
「くそっ!」
バッ!
明るい緑色の体毛を纏ったワーウルフの魔物娘、プリメーラによってハジメの場所が明かされてしまった。
咄嗟にハジメは木箱の影から跳び出して、再び全力で走り出した。
「逃がさんっ!!このキルシュが相手だ!!」
シュッ!!
「ぐっ!!あ、あぶねぇ!!」
ハジメが木箱の影から跳び出していった直後
艶があり美しい黒い長髪をなびかせピンク色のリボンで纏めて、身体には全身に黒と赤の鎧のようなものを纏った魔物娘、キルシュが左手に持った剣で………………いや左手と一体化した剣で、ハジメを斬りつけてきた。
間一髪の所でなんとかその剣を避けたハジメは、そのまま崖から転げ落ちるように走り続けた。
「蚯蚓千本!!(スネイク・ラヴズ・サウザント)」
シュルシュルッ!!
「なにっ!?なんだこれはっ!?」
突然綺麗な声が響いた次の瞬間、地面から大量のぬめった触手が生えたきた。
どろりと淫らな液を垂らすその触手を、ハジメはジャンプして建物の上によじ登って、なんとか避けることに成功した。
「ああああ!!なにこれぇ♥️」
シュルシュルシュルッ!
「いやぁぁぁん♥️これは!フランツィスカ様の触手だわぁ!!」
ジュルリッ!ジュルリッ!
ハジメを追っていた魔物娘の何人かが、生えてきた触手に巻き込まれ絡め取られて行った。
「やった!?ラッキー!!」
「あら?ごめんなさい。」
フランツィスカがうっかりしたその隙を利用して、塀の上を走ってハジメは追っ手から一気に距離を稼いだ。
「ワォォォン!!逃がさないわよ!喰らいなさい!
淫乱と暴色と純愛の矢!(ケルベロッス・ラブアロー)」
緑色のワーウルフ、プリメーラが鮮やかに光り輝く3本の矢を放った。
「私は絶対に貴方を逃がさないっ!
愛と血で染まった性剣!(ブラッディ・ラブソード)」
左手と一体化した大きな剣を震いながら、キルシュは鋭い剣撃を放った。
「今度は必ず捕まえて見せますわ!
蚯蚓百万本!(スネイク・ラブズ・ミリオネア)」
全身を触手と粘液で包まれている魔物娘のフランツィスカがそう言うと、地面からドロドロにぬめった触手が先程よりも大量に生えてきた。
「お前ら逃走者を直接襲わないんじゃ無かったのかよぉぉぉぉぉおおお!!」
ダッダッダッダッ!!!
「直接えっちなことはしてませんのでセーフですわ!」
断末魔のような叫び声をあげながら、ハジメは必死に走り続けた。
「貴女たち!そこまでです!」
「え!?ウィルマリナ様!?」
突如愛しい男にお姫様抱っこされたウィルマリナが表れた。そしてハジメを追いかける氷華騎士団員の行く手を遮った。
「私たちとあの方との逃亡戦は、あの方の勝ちです。」
ウィルマリナは静かに語った。(夫にお姫様抱っこされながら。)
「そんなぁ…………ここまでなんですかぁ?」
「……………いいえ
終わったのは、私たちとの逃亡戦、です。」
ウィルマリナは静かに力強く語った。(お姫様抱っこされながら。)
「え?そうか!ここから先は……………」
「ええ、ここから先は……………ふふっ♥️」
チュッ!!
ウィルマリナはそういうと静かに微笑んだ。(お姫様抱っこされてキスしながら。)
「ハァ………………ハァ………………
なんだか分かんないけど振り切ったみたいだな!」
後方を確認しながら、ハジメは言った。
「よし!東門だ!見えてきた!ここを抜ければ……………東門をくぐって外に出れば!俺の勝ちだ!!」
大きくそびえ立つ門を目に入れて、限界を迎えている身体にムチを打ち、足を力強く動かした。
「くくくっ♥️流石だな♥️ハジメ♥️」
「……………………っ!?なっ!お、お前は!?」
「くくくっ♥️久しいなぁハジメよ♥️1時間56分ぶりだな♥️」
東門のすぐ下に、ソイツはいた。
ダッダッダッダッ!!!
ファイナルミッションが始まってから8分近い時間がたった頃だった。
ハジメはレスカティエの街を、数人の氷華騎士団の魔界乙女たちに追われながら、全力疾走で逃げ回っていた。
「まてぇ!まてぇ!」
「逃げたわよ!回り込んで捕まえて!」
「いや!?こっちに来てません!」
「逃げられた!?」
「あそこにいました!」
「追うのよ!絶対に捕まえるの!」
ハジメを追いかける氷華騎士団の乙女騎士たちとハンター役のデビルたちは徐々に増えはじめ、合わせて10人近い人数で一丸になってハジメを追いかけていた。
「見失った!あの人どこに行ったの!?」
「ついさっきまで居たんだからまだ遠くには行ってないはずよ!」
「きっとどこかに隠れてるのよ!」
(はぁっ!はぁっ!……………………ちっ!もう少し!あともう少しなんだ!頼む!見失ってくれ!)
偶然見つけた大きな木箱の影にとっさに隠れて、追っ手の動向を息を殺して伺いながら、ハジメは走って乱れた息を必死に整えた。
「えぇ!みんな!!またひとり逃走者さんが捕まったって!!」
「と言うことは……………私たちが追ってる人が最後のひとりじゃないの!!」
「私が探し出すわ!絶対に私の旦那様にして見せるんだから!」
ハジメを追っていた氷華騎士団の魔物娘たちは、その確保状況を見て今まで以上にざわつき始めた。
そして今まで以上に血眼になって鼻息を荒くして、最後の逃走者であるハジメを探した。
(くっ!マジかよ!?また誰か捕まったのか!?遂に俺が最後のひとりってか!…………………頼む!焦ってこのまま俺の事を見失ってくれ!)
ハジメがそう物陰から祈っていると……………
スンスンッ!
スンスンッ!
「…………………!!みんな!見つけたわ!あそこよ!」
「ナイスよ!プリメーラ!!」
「最後の逃走者さんは私のものだぁ♥️」
「くそっ!」
バッ!
明るい緑色の体毛を纏ったワーウルフの魔物娘、プリメーラによってハジメの場所が明かされてしまった。
咄嗟にハジメは木箱の影から跳び出して、再び全力で走り出した。
「逃がさんっ!!このキルシュが相手だ!!」
シュッ!!
「ぐっ!!あ、あぶねぇ!!」
ハジメが木箱の影から跳び出していった直後
艶があり美しい黒い長髪をなびかせピンク色のリボンで纏めて、身体には全身に黒と赤の鎧のようなものを纏った魔物娘、キルシュが左手に持った剣で………………いや左手と一体化した剣で、ハジメを斬りつけてきた。
間一髪の所でなんとかその剣を避けたハジメは、そのまま崖から転げ落ちるように走り続けた。
「蚯蚓千本!!(スネイク・ラヴズ・サウザント)」
シュルシュルッ!!
「なにっ!?なんだこれはっ!?」
突然綺麗な声が響いた次の瞬間、地面から大量のぬめった触手が生えたきた。
どろりと淫らな液を垂らすその触手を、ハジメはジャンプして建物の上によじ登って、なんとか避けることに成功した。
「ああああ!!なにこれぇ♥️」
シュルシュルシュルッ!
「いやぁぁぁん♥️これは!フランツィスカ様の触手だわぁ!!」
ジュルリッ!ジュルリッ!
ハジメを追っていた魔物娘の何人かが、生えてきた触手に巻き込まれ絡め取られて行った。
「やった!?ラッキー!!」
「あら?ごめんなさい。」
フランツィスカがうっかりしたその隙を利用して、塀の上を走ってハジメは追っ手から一気に距離を稼いだ。
「ワォォォン!!逃がさないわよ!喰らいなさい!
淫乱と暴色と純愛の矢!(ケルベロッス・ラブアロー)」
緑色のワーウルフ、プリメーラが鮮やかに光り輝く3本の矢を放った。
「私は絶対に貴方を逃がさないっ!
愛と血で染まった性剣!(ブラッディ・ラブソード)」
左手と一体化した大きな剣を震いながら、キルシュは鋭い剣撃を放った。
「今度は必ず捕まえて見せますわ!
蚯蚓百万本!(スネイク・ラブズ・ミリオネア)」
全身を触手と粘液で包まれている魔物娘のフランツィスカがそう言うと、地面からドロドロにぬめった触手が先程よりも大量に生えてきた。
「お前ら逃走者を直接襲わないんじゃ無かったのかよぉぉぉぉぉおおお!!」
ダッダッダッダッ!!!
「直接えっちなことはしてませんのでセーフですわ!」
断末魔のような叫び声をあげながら、ハジメは必死に走り続けた。
「貴女たち!そこまでです!」
「え!?ウィルマリナ様!?」
突如愛しい男にお姫様抱っこされたウィルマリナが表れた。そしてハジメを追いかける氷華騎士団員の行く手を遮った。
「私たちとあの方との逃亡戦は、あの方の勝ちです。」
ウィルマリナは静かに語った。(夫にお姫様抱っこされながら。)
「そんなぁ…………ここまでなんですかぁ?」
「……………いいえ
終わったのは、私たちとの逃亡戦、です。」
ウィルマリナは静かに力強く語った。(お姫様抱っこされながら。)
「え?そうか!ここから先は……………」
「ええ、ここから先は……………ふふっ♥️」
チュッ!!
ウィルマリナはそういうと静かに微笑んだ。(お姫様抱っこされてキスしながら。)
「ハァ………………ハァ………………
なんだか分かんないけど振り切ったみたいだな!」
後方を確認しながら、ハジメは言った。
「よし!東門だ!見えてきた!ここを抜ければ……………東門をくぐって外に出れば!俺の勝ちだ!!」
大きくそびえ立つ門を目に入れて、限界を迎えている身体にムチを打ち、足を力強く動かした。
「くくくっ♥️流石だな♥️ハジメ♥️」
「……………………っ!?なっ!お、お前は!?」
「くくくっ♥️久しいなぁハジメよ♥️1時間56分ぶりだな♥️」
東門のすぐ下に、ソイツはいた。
19/06/30 06:40更新 / J2
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