1stミッションクリア!
サーシャ姉さんサービスカット
「ううっ!…………ゴウさん!とても感動的なお話ありがとうございました!
ううっ!…………お約束通り貧困街を逃走エリアとして解放いたします!あ…………また涙が……」
サーシャはしなやかで細く長い指で涙を拭いながら、貧困街へと続く門の鍵を開けた。
「よっしゃ!ミッションクリアだな!これで逃げやすくなったぜ!」
「ありがとうございます!ゴウさん!」
ハジメとイレイヴが、ゴウにむかって言った。
「それではこれからも逃走頑張ってくださいね。………あでも負けて捕まって魔物娘と一緒に堕落していくのもとても愉悦ですよ。ふふっ♥️」
「ははは…………考えておきます…………」
サーシャの提案にハジメが苦笑いをしながら答えた。
「よし!それじゃあ逃げるぞ!」
イレイヴが言った。それに続いてハジメも歩き始めた。
「………………………」
「…………………?おい!どうしたんですかゴウさん!!」
ゴウはなぜかその場から一歩も動かなかった。
「先に行っててくれ……………僕はもう少しここに残る。」
「は!?」
「ゴウさん!なにいってるんですか!」
イレイヴとハジメがゴウの肩を掴みながら言った。
「ここの子供達…………見てくれよ………」
「…………え?」
ゴウの目線の先を、ハジメは確認した。
「おにいさんのおはなし!おもしろかったー!」
「ウサギさんかわいかったー♥️」
「おにいさんもっとおはなししてー!」
そこにいた教会の子供たちが、みんな元気よくそう言っていた。
「見てくれよ…………あの子達!僕のお話を面白いって言ってくれてるんだ!それだけじゃない!もっとお話を聞きたいって!僕のお話を!もっと聞きたがってくれてるんだ!
僕には!…………それが……………それが、嬉しくて…………嬉しくて!!…………うぅ」
「いやいや!だからって!」
イレイヴの説得を遮ってゴウは、遠い目をしながら語り始めた。
「君たちもあの街から連れてこられたんだろ?じゃあなんとなく察しただろ?GoGoゴウくんなんて、そんな名前のコメディアン聞いたことないって…………」
「え…………………うん、まぁ」
ゆっくりと静かに、しかしどこか力の籠ったゴウの声にハジメとイレイヴはなにも言えなくなってしまった。
「僕はね16歳の頃からこのコメディアンの仕事を15年以上続けて来たんだ………………でも泣かず飛ばすまったく売れず………………最近ではコメディアンしてるときよりも他の仕事してるときの方が多いくらいだし………………親からはそろそろ定職に就けって説教させるし………………相方は5年くらい前に、お前も夢ばっか追うのは辞めてそろそろ現実見ろよって言って解散していったし……………恋人には貴方には将来性の欠片もないって言われてフラれるし…………この前学校にお呼ばれして張り切ってステージにたったら、この時間なら寝てても先生に怒られないから好きってアンケートに描かれるし……………どんどん大成功していく後輩コメディアンはいっぱいいるし……………あとそれに……………」
「わかった!わかりましたから!もうやめてください!心が!心が痛い!!!」
胸を押さえながらハジメが言った。
「………………そんな僕を!そんな僕のお話を!ここの子供達は笑って楽しんで聞いてくれるんだ!面白いって言ってくれるんだ!わかるか!君たちにこの喜びが!僕の気持ちがわかるか!!」
「わかりました!わかりましたから!それじゃあ!俺たち先に逃げてますから!それじゃあ失礼しますね!」
ゴウから逃げるように、ハジメとイレイヴはその場を後にした。
「なぁハジメ…………あの人逃げるかな?」
「……………たぶん逃げないだろうな。きっとあのまま魔物娘たちの虜にさせられるだろうな。
………………まぁ幸せの形は人それぞれだろう。あの人の望んだ結末がこれだっていうなら、俺たちにはどうすることもできないさ。
それよりも俺たちはこのゲームをクリアすることを考えよう。」
「…………そうだな。」
それだけを言い残してハジメとイレイヴは解放されたレスカティエ貧困街へと走っていった。
「ね〜え♥️ゴウおにいさん♥️もっともっとおにいさんのお話聞かせてよぉ♥️」
「ねぇ♥️わたしだけの特別なお話♥️聞きたいな♥️」
「あぁ♥️よし!任せろ!とってときのお話を君たちに聞かせてやるぜ♥️」
「やったぁ♥️」
「ゴウおにいさん♥️好きぃ♥️」
「うふふっ♥️どうやらまたひとつ♥️このレスカティエに幸せな声が増えたようですね♥️」
幸せそうな子供たちとゴウをみてサーシャは呟いた。
「さて…………ミミル、次は貴女のお仕事よ。
今後のゲーム展開、どうなるのかしら。ふふっ♥️楽しみだわぁ♥️」
こうしてこのゲーム最初のミッションは終了した。
「ううっ!…………ゴウさん!とても感動的なお話ありがとうございました!
ううっ!…………お約束通り貧困街を逃走エリアとして解放いたします!あ…………また涙が……」
サーシャはしなやかで細く長い指で涙を拭いながら、貧困街へと続く門の鍵を開けた。
「よっしゃ!ミッションクリアだな!これで逃げやすくなったぜ!」
「ありがとうございます!ゴウさん!」
ハジメとイレイヴが、ゴウにむかって言った。
「それではこれからも逃走頑張ってくださいね。………あでも負けて捕まって魔物娘と一緒に堕落していくのもとても愉悦ですよ。ふふっ♥️」
「ははは…………考えておきます…………」
サーシャの提案にハジメが苦笑いをしながら答えた。
「よし!それじゃあ逃げるぞ!」
イレイヴが言った。それに続いてハジメも歩き始めた。
「………………………」
「…………………?おい!どうしたんですかゴウさん!!」
ゴウはなぜかその場から一歩も動かなかった。
「先に行っててくれ……………僕はもう少しここに残る。」
「は!?」
「ゴウさん!なにいってるんですか!」
イレイヴとハジメがゴウの肩を掴みながら言った。
「ここの子供達…………見てくれよ………」
「…………え?」
ゴウの目線の先を、ハジメは確認した。
「おにいさんのおはなし!おもしろかったー!」
「ウサギさんかわいかったー♥️」
「おにいさんもっとおはなししてー!」
そこにいた教会の子供たちが、みんな元気よくそう言っていた。
「見てくれよ…………あの子達!僕のお話を面白いって言ってくれてるんだ!それだけじゃない!もっとお話を聞きたいって!僕のお話を!もっと聞きたがってくれてるんだ!
僕には!…………それが……………それが、嬉しくて…………嬉しくて!!…………うぅ」
「いやいや!だからって!」
イレイヴの説得を遮ってゴウは、遠い目をしながら語り始めた。
「君たちもあの街から連れてこられたんだろ?じゃあなんとなく察しただろ?GoGoゴウくんなんて、そんな名前のコメディアン聞いたことないって…………」
「え…………………うん、まぁ」
ゆっくりと静かに、しかしどこか力の籠ったゴウの声にハジメとイレイヴはなにも言えなくなってしまった。
「僕はね16歳の頃からこのコメディアンの仕事を15年以上続けて来たんだ………………でも泣かず飛ばすまったく売れず………………最近ではコメディアンしてるときよりも他の仕事してるときの方が多いくらいだし………………親からはそろそろ定職に就けって説教させるし………………相方は5年くらい前に、お前も夢ばっか追うのは辞めてそろそろ現実見ろよって言って解散していったし……………恋人には貴方には将来性の欠片もないって言われてフラれるし…………この前学校にお呼ばれして張り切ってステージにたったら、この時間なら寝てても先生に怒られないから好きってアンケートに描かれるし……………どんどん大成功していく後輩コメディアンはいっぱいいるし……………あとそれに……………」
「わかった!わかりましたから!もうやめてください!心が!心が痛い!!!」
胸を押さえながらハジメが言った。
「………………そんな僕を!そんな僕のお話を!ここの子供達は笑って楽しんで聞いてくれるんだ!面白いって言ってくれるんだ!わかるか!君たちにこの喜びが!僕の気持ちがわかるか!!」
「わかりました!わかりましたから!それじゃあ!俺たち先に逃げてますから!それじゃあ失礼しますね!」
ゴウから逃げるように、ハジメとイレイヴはその場を後にした。
「なぁハジメ…………あの人逃げるかな?」
「……………たぶん逃げないだろうな。きっとあのまま魔物娘たちの虜にさせられるだろうな。
………………まぁ幸せの形は人それぞれだろう。あの人の望んだ結末がこれだっていうなら、俺たちにはどうすることもできないさ。
それよりも俺たちはこのゲームをクリアすることを考えよう。」
「…………そうだな。」
それだけを言い残してハジメとイレイヴは解放されたレスカティエ貧困街へと走っていった。
「ね〜え♥️ゴウおにいさん♥️もっともっとおにいさんのお話聞かせてよぉ♥️」
「ねぇ♥️わたしだけの特別なお話♥️聞きたいな♥️」
「あぁ♥️よし!任せろ!とってときのお話を君たちに聞かせてやるぜ♥️」
「やったぁ♥️」
「ゴウおにいさん♥️好きぃ♥️」
「うふふっ♥️どうやらまたひとつ♥️このレスカティエに幸せな声が増えたようですね♥️」
幸せそうな子供たちとゴウをみてサーシャは呟いた。
「さて…………ミミル、次は貴女のお仕事よ。
今後のゲーム展開、どうなるのかしら。ふふっ♥️楽しみだわぁ♥️」
こうしてこのゲーム最初のミッションは終了した。
19/01/21 22:21更新 / J2
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