神樹の中には
幼い頃から、久野という男は神様のご加護を信じていた。
と言っても、彼はキリスト教徒でもイスラム教徒でもない。当然、怪しげな新興宗教の信徒でもない。特に一つの宗教に入れ込むことのない、一般的な日本人である。
そんな彼が何故神の存在を感じるかというと、その原因は実家の近く、樹齢何千年とも言われる大きな木を御神体として祀る古い神社にあった。
小学校に入る前ぐらいの頃からずっと、何か悩みを抱えている時、その神社に行っておみくじを引くといつも、的確な解決法が書かれてあったのだ。
何故か異性関係の悩みには真っ当な答えが帰って来なかったのだが、それ以外の、例えば学校生活や学業のことなど、様々な面でのサポートを受けていたのだ。
周りの人間に話を聞いてみると、神社のことは知っていてもおみくじのお告げがよく当たるなどと言っているものは一人もいなかった。家族に言ってみても、件の神社で予言や助言を賜ったことなど無いということだった。
神社の近くに住んでいる人間が知らないくらいだから、遠くに住んでいる人間はなおさらだろう。夏祭りや秋祭りのような行事も行われず、大きく古い樹以外に目立つ物の無い神社に、わざわざ遠くから訪れる者などいないからだ。
どうして自分にだけ神社は助言をくれるのか。彼自身には何も神社や神樹に貢献した覚えが無かったため、きっとご先祖様の誰かがいいことをしたのだろうと、それぐらいに考えていた。
無宗教とか無神論とか言われがちな日本人だが、少なくとも彼は、先祖の功徳と神樹の恵みを信じる程度には宗教的だった。
そんな訳でできるだけ長く地元に留まりたいと思っていた久野だが、大学を卒業し社会人になるとなかなか思い通りにはいかない。
今年入社した会社で、隣県にある支社、そこの社員寮に住み込んで働くよう命令されてしまったのだ。
神社から離れてしまうのは名残惜しかったが、だからといって職を辞するわけにもいかない。
会社の上司というものは、どうも聞くところによれば人間の屑みたいなのが少なくないらしい。
誰も聞いてもいない、そして非常に真偽の疑わしい自慢話や犯罪自慢、根拠の無い若者批判や、本来秘すべき自身の嗜虐性向や暴力性の逸話などを延々と嬉しげに語ったりする、実に鬱陶しくて惨めなおっさんが、もう掃いて捨てるほどいるらしい。
地元と神社を遠く離れてそんな中へ飛び込んでいかねばならない自分の境遇に憐れみすら覚える久野だったが、かといって無職でやっていけるはずもなく。
せめて、いつも自分を導いてくれた神に最後に縋りたくて、引越しの日が迫った時、彼は長年世話になった神樹に別れを告げると共に、新天地で上手くやっていくための助言を貰うべく神社へ赴いた。
都会から離れた場所にあり、交通のアクセスも悪いため久野のような地元民以外ほとんどこの神社には寄り付かない。現に、今日も境内には彼以外の参拝者がいなかった。
賽銭箱に小銭を投げ入れ、大きな鈴を鳴らした後におみくじを引く。いつもならば「失せ物」や「学業」の欄に色々と参考にできる言葉が載っているのだが、今回は様子が違った。
本来「吉」とか「大吉」とか書いてあるはずの欄は空白で、普段は具体的なアドバイスがあるはずの「学業」は「心配不要」とだけ書かれてある。「失せ物」は「もう何も探す必要は無い」、「待ち人」は「これ以上貴方を待たせはしない」という具合で、一般的なおみくじとはかけ離れた文言が羅列してあったのだ。
さすがにちょっと不気味に思った久野は、このおみくじをどこか適当に結びつけて、置いて帰る気分にはなれないでいた。
しかし、おみくじの内容が変だといって神社の人間にクレームを付けるのも憚られる。
どうしたものかと思案していると、賽銭箱の向こう、拝殿から一人の女性が現れた。
神社というロケーションに似つかわしい、白い小袖に緋袴を合わせた、いわゆる巫女装束をまとったその女性は久野の方へ歩み寄る。
腰まである長い黒髪が揺れて陽の光を反射しているのが、非常に艶かしかった。
「参拝の方ですね。おみくじをお引きになりましたか？」
「はい。これなんですが」
件の不審なおみくじを見せると、巫女姿の女性がみるみる表情を険しくする。元からちょっと釣り気味の大きな目と、少し細めだが形の良い眉が厳しい印象を作っていく。
色が白く鼻筋の通った、今時珍しいくらいの清楚系美人は、その服に見合った清冽な顔で言った。
「お客様。これは少し、問題かも知れません。よろしければ内の方で、お祓いをさせていただきたいのですが」
「何、そんなまずいことがあるのですか」
普通の神社でなら相手にもしなかっただろう申し出だが、幼い頃から何度も自分に正確なお告げを下してくれた神社である。気にしないで、忘れて帰る気にはなれなかった。
「はい。もしかすると、お客様の今後に大きな影響を及ぼすやも知れません。
遠慮なさらず、どうぞこちらへ。本殿の方へ参りましょう」
美しい巫女に導かれるまま、久野は拝殿に上がり、さらに奥、細い廊下を通って本殿へと這入っていった。
体の凹凸が少ないほうが和装は似合うという風説を覆すように、その巫女は豊かな胸を誇りながらも自然に巫女服を着こなしていた。
白穂と名乗ったその女に自分の名前を告げ、本殿へ向かう途中に会話をしたのだが、小袖の袷から零れそうなほど大きな乳房に始終気を取られっぱなしであった。
身体が上下するのに合わせて、胸元の母性がたゆんたゆんと揺れている。巫女服を着るときに下着を着けないというのは、この女に限っては正しいらしい。
「そういえば。久野様は、この神社へは、何度かいらっしゃったことがありますか」
「はい、小さい頃から、何度も。
ところで、白穂さんはここの……巫女さん、なんですか？」
「少し違います。私は神社ではなく、神社の御神体の、あの神樹に仕える者なのです」
「ほほう。専門の従者が居るなんて、やっぱりあの樹は大したものなんですね」
「ありがとうございます。……それで、この神社には神主も巫女もおりませんので、私が管理しているということなのです」
神主のいない神社が存続できるのかという点に久野は疑問を持ったが、部外者が深く突っ込むことでもないし、自分に何度も神託を下してくれたこの神社なら、そういう変わったことがあっても別に不思議でもないということで納得した。
「さあ、こちらへ。此処から先が本殿になりますが、どうぞお寛ぎになって下さい」
案内されたのは畳敷きの大きな広間。飾り気がなく、見上げても見えないほど天井が高いことを除けば、ちょうど旅館の宴会場のような空間だった。
どこから取り出したのか、大きな布団を敷いた白穂はその上に座るよう、久野に促した。
巫女服を着た、眼を見張るような美女の前で布団に座るというのは若い男性たる久野にとって想像力を喚起されすぎるものだったが、彼女の振る舞いが余りに堂に入っていて、迷いというものが一切感じられなくて、抵抗する気にもなれずそのまま座らされてしまった。
布団の上にあぐらをかいた久野の前で、白穂が正座し、三指を突いて頭を下げる。身体を前に傾けた際にちらりと垣間見えた胸の谷間に興奮させられながら、問うた。
「ええと、さっき、祓うって仰ってましたけど……それはやはり、白穂さんが？」
「はい。今から私が、清めの儀を執り行います」
言うなり白穂が、身体を低くしたままずいっとにじり寄ってきたので、久野は驚いた。布団の上で女が男に迫る図は、儀式というには余りに淫らすぎた。
「ちょっ、白穂さん、何して……」
「大丈夫ですよ、久野様。何も問題ありませんから、どうぞ私に任せて……」
ぐいぐい身を寄せてくる白穂に気圧されて、久野は身体を後ろに倒し手を布団へついた。
それこそが白穂の狙いだったのだろう、緋袴の帯を緩め小袖の胸元をはだけ、今までに見たどんなグラビアアイドルよりも大きくて綺麗な一対の乳房を露わにして、更に久野のズボンに手を伸ばす。服と下着を一度にずり降ろされて、彼の混乱は頂点に達した。
「何やってんですか、やめてくださいよ……」
「大丈夫、大丈夫ですからね……すぐ、気持ちよくして差し上げますから」
赤ん坊の頭ほどもある大きな乳房で陰茎を挟み込まれ、ふにゅんっと左右から圧迫されて勃起を促されると、もう彼には抗う気力が無くなった。
小さくなっていたものが、柔らかくて大きなおっぱいの間でみるみる硬く大きくなっていく。胸の谷間を割り開いていくような勃起は今までに体験したことのない快感をもたらした。
「ふふふ、素直でいい子です。そのまま大人しくしていて下さいね」
マシュマロみたいに柔らかな巨乳で圧迫されると息が詰まるほどの快感が襲った。
つややかな黒髪とは対照的に、雪のように真っ白な肌。胸も例外ではなく、七難隠す美しい乳で自分の醜いものを挟み込まれているという、視覚的な刺激が強烈。
勿論刺激的なのは見た目だけではない。すべすべで滑らかで絹のような感触のおっぱいに挟み込まれ、左右からむぎゅぅっと圧搾されるとパイズリという性戯を初めて受けた彼は耐え切れず先走りを漏らす。
粘ついた透明の液で谷間を汚され、白穂は破顔した。
「私の胸で感じてくれたんですね。嬉しいです……もっとご奉仕しますね。余計なことなんて何にも考えないで、私の胸だけ感じていて下さいね」
そう言うなり、左右の手、乳房を掴んだ手を交互に上下させ、激しく陰茎を扱き上げてきた。
挟まれているだけでもそのうち漏らしてしまいそうなほど気持ちよかったのに、こんなふうに摩擦されては大量に溢れてくる我慢汁を止められない。ぬるぬるする液体が乳と竿の間で潤滑液の役割を果たし、さらなる快感と液の分泌を促す。
掴んだ五本の指が食い込み、溢れた肉が行き場を求めて指の間からはみ出るほどしなやかな乳肉に責め立てられ、もう射精は避けられないと観念した久野に、更に白穂は追い打ちを掛けてきた。
「まだまだ、久野様にはもっと気持ちよくなってもらいますよ……ほら、こういうのはどうです」
一瞬乳を陰茎から離した白穂は、牛の乳を搾る時のように乳房を掴み、乳首を人差し指と親指で強く挟む。
すると、信じがたいことにそこから白い液体が噴き出てきた。
綺麗にくびれた腰を見れば分かる通り、白穂は絶対に妊婦ではない。にもかかわらず噴出して股間と竿と亀頭を真っ白に染めた母乳が、彼の判断力を奪った。
「ぬるぬるしていて、いい匂いでしょう？ 私のお乳、たっぷり味わって下さいね」
たしかに彼女の言う通り、本来無臭であるはずの母乳からは微かに甘いような、清々しいような香気が感じられた。雨上がりの木立のような爽やかさと樹液を煮詰めたような甘ったるさの交じり合った香りは他に無いもので、久野は一度吸い込んだだけでこの匂いを好きになった。
変わっているのは匂いだけではないらしく、水のようにサラサラしているはずの母乳が粘液のように男性器にこびりついて垂れ落ちない。ミルク塗れになったものを再びおっぱいで挟まれると、先ほどとは比べ物にならない気持ちよさが生まれた。
まるでローションのような、蜜のような母乳が竿から亀頭までしっかり塗り広げられ、男性器が埋まってしまうやわちちに挟み込まれて、敏感なカリ首を胸で擦ってぬるぬる責められる。
耐えようと思うことも止めてくれと言うこともできず、久野は射精した。
ミルク漬けにされた陰茎から白くて汚い液体が噴き出る。射精の瞬間、白穂がおっぱいをぎゅっと締め付けてくれたため、彼の精液は残らず胸の谷間に注がれた。
いつもの数倍長い射精で、大量の精液を出してしまう。左右から押しつぶされたおっぱいの間に精液が溜まり、そこから腹の方へ流れ落ちていく。
絶頂している最中のものを胸で抱きしめられたため、断続的な射精が起こる度に、男性器がひくついて跳ねる度に、母乳と精液でベトベトになったおっぱいが亀頭に当たり、エクスタシーの最中でも再び性感を刺激されてしまう。
いきながら感じさせられ、やっと射精を終えて胸から解放された時も、まだ久野は萎えられていなかった。
「たくさん出ましたね。でも、まだまだ。久野様をお救いするには、もうひとつやるべきことがあります」
大きくて綺麗な胸に散々ぶっかけられて猶笑顔の白穂はそう言うと立ち上がり、緋袴を抓んで彼の腰を跨いだ。
上と同じく、下半身にも下着をつけていないとしたら、彼女がこれからやろうとしているとこは一つしか無い。慌てて久野は言った。
「ちょ、ちょっと待って下さい！ なんで僕と、そんなこと！」
「あら、久野様は私とするの、お嫌ですか？ 私では、満足して頂けませんか？」
「とんでもない、白穂さんはすごく綺麗で……って、そうじゃなくて！ 僕達、今日会ったばかりじゃないですか！ なんでこんな……！」
「会ったばかりだなんてとんでもない。私は久野様のこと、幼い頃から存じ上げておりますよ」
まだニコニコとした柔らかい笑みを崩していない白穂の雰囲気が変わった。
どこがどう変わったとは言い難いのだが、強いていうならば「本気を出した」という感じを、久野は受けた。
「久野様が初めてここに来た頃……まだ小学校にも入っていらっしゃらなかった時分から、ずっとこうしたいと思っていたのですよ」
「なっ……！ 白穂さん、あなたは一体……！」
「私は人間ではありません。あの神樹に憑いた樹精、異国の言葉でドリアードと呼ばれる者なのです」
見た目は人間とほとんど変わらないのだが、しかし白穂が人外の存在であると聞かされて、久野はなんとなく得心した。
幼い頃から神樹の神託に慣れ親しんでいたせいで、彼の中に人外の神秘的なものを受け入れる土壌が育っていたこともあるし、白穂の人間離れした美しさが、人ではないという言葉を裏打ちしていたのもまた理由の一つだ。
人間でないと言われて、怯えることも逃げることもない久野を見て白穂が嬉しげに頷く。袴を持ち上げ、細くて形の良いふくらはぎを少し見せつけ、言った。
「もうお分かりでしょうが、今までずっと久野様をお助けしたおみくじ。あれも、私のやったことです」
「しかし、何故俺を……？ 特に神樹に貢献したような覚えは、無いんだが」
「理由なんて簡単です。好きになってしまったんですよ、久野様のことが。初めて見た時に。
まあ、その時はまだ久野様、とても小さくていらっしゃったから……立派な大人になるまで、見守らせてもらったわけです」
「俺のことは、ずっと前から知っていたと……そういうわけか」
「はい。久野様がここへいらした時からずっと、久野様のことだけ考えてきました」
「そんなに……いや、しかし。大人になるまでって、二十年近くも待ってくれていたんですか？」
「その程度、大したことはありません。私は樹の精、世紀を越えて生きるものですよ。十年や二十年など、あっという間のことです」
会話しながらも、貞淑そうだった白穂の息は荒くなり、頬は紅潮していく。股から水音を鳴らしながら、布団へ膝をついた。
「だから、いいですよね……久野様のことを、ずっと待ってたんです。ずっと、こうしたいって……だから、しても、いいですよね……！」
「……！」
返答を待たず、白穂は腰を下ろして陰唇を久野の亀頭に触れさせ、そのまま一気に咥え込んだ。
丈の長い袴に隠されて挿入している様は全く見えないが、それが却って興奮を煽る。見えない陰唇がどれほど淫らに花開いているのか、想像するだけでもうカウパーが漏れる。
しかも、パイズリ遊びで白穂の方も欲情していたのだろうか、膣が思っていた以上に濡れており、きついのにすんなり挿入できて、膣内の男性器に強烈な締め付けが加わるという理想的な状況となっていた。
一度腰を落とされ、竿の根本まで膣に飲み込まれてそれで白穂に夢中になってしまった久野だったが、彼女の手が緩まることは無い。膝をしっかりとついて、騎乗位の体位で猛然と腰を振り立て始めた。
一度射精した後でなければ五秒と耐え切れなかったであろう、強烈な快楽。思わず呻くと、巫女服の陵辱者が喘ぎながら嬉しげに笑った。
「ふ、ふふっ、久野様、気持ちいいんですね？ いいですよ、いっぱいよがって下さいね……そのほうが、私も……や、うぅんっ……気持ちよく、なれますからね……ひ、いぃっ……」
端正な顔を蕩けさせて騎乗位セックスに溺れる白穂の姿は何よりも美しい。じゅぷっ、じゅぷっと二人の股間からくぐもった水音が響き、淫らな水飛沫で袴に少しづつシミがついていくのがたまらなく淫らだ。
細かい膣襞と強い締りで悩殺されっぱなしの久野へ、白穂はさらに攻勢を掛ける。先程精液を絞りとった魅惑の豊乳を掴み、乳首を彼の、快楽でだらしなくも半開きになった口へ向けたのだ。
「……久野様、飲んで下さい……！ 私の母乳、赤ちゃんみたいに飲んで、夢中になって……！」
その言葉と同時に、またしても白穂の乳首から濃厚な乳汁が噴き出る。甘い匂いを強く放つその液体が、久野の喉を潤す。
彼女の母乳はまさしく甘露と呼ぶべきもので、一般的な人間の母乳とは違い、甘くて濃厚でなにより美味しい。
三筋に分かれて噴出する乳汁を口で受け止めて飲み下して、まるで白穂の子供になったような気分だったが、それも悪い気はしなかった。
巨乳巫女さんに授乳されたことで何か変なスイッチが入ったのか、久野の陰茎はますますその硬さを増した。
母性の象徴であり、いくら搾っても搾り切れなさそうな大きな胸から分泌されるミルクを飲むことで、彼の男性はより奮い立つのだ。
存在ごと包み込むような、果てしない母性に囚われた久野はたまらず、濃厚なミルクを漏らす胸にしゃぶりついた。硬くしこった乳首を咥えて甘噛みして、赤子がするように吸ってみると、以前よりずっとたくさんの乳汁が口内に溢れた。
「やっ……！ あ、ふふ、いい、ですよ……！ もっと、赤ちゃんみたいに吸って……！ 私が久野様の、ママになって差し上げますから、いっぱいおっぱい飲んで、下さいね……」
白穂は胸をちゅぱちゅぱされながら器用にも腰を振り続けていた。
物心ついて以来初めて、女性に授乳される快楽を知ってしまった久野はもう戻れない。搾乳セックスにはまりつつある白穂とともに、行くところまで行くしか無い。
「ん……！ う、む……！」
「あふ、もう、出ちゃいそうですか……！ ひっ、いいですよ、ろ、どうぞ存分に、私の、やんっ、ナカに、子宮に……！」
汗だくになって身体を痙攣させて、絶頂へ上り詰めながら白穂は膣内射精を許可した。
魔物の母乳を散々飲まされて異常に興奮した久野が力任せに女の体を突き上げる。ミルクを啜りながら欲望に任せて腰を振ったことで、すぐに限界が訪れた。
「……！！」
「あああっ！ お願い、どうぞ、中に、そのまま中に、いぃっ……！」
乞われるまま、久野は白穂の膣の一番奥で射精した。
大量の母乳を飲んだせいか、二度目の射精は一度目のそれと比べても量が減っていない。思春期男子のような大量の精液が、巫女の膣奥に撒き散らされ、二人の股間を白く汚す。
魔物が何より欲する濃厚な子種汁を子宮に直接注入されたことで白穂もまた絶頂していた。身体を硬直させ、膣を締め付けて今捕まえている旦那様を絶対に逃さないよう拘束する。今まで以上の勢いで乳首から母乳が噴出し、久野の口と胸元を白く染めた。
しばらくは二人、何も言わずただお互いの身体とエクスタシーを感じあっていた。
やっと二人が落ち着いた頃。随分長居してしまったように思った久野は部屋を見回した。
しかし、入ってきたはずの入り口がいつの間にか無くなっており、四方は全て壁に囲まれている。
不審がる彼に、汗の染みた小袖から両腕を抜き上半身裸になって、袴を淫液でべとべとにしたままの、余りに扇情的な白穂が言った。
「大丈夫ですよ、久野様。もう久野様は、外のことなんて何も考えなくていいんです」
最初の清楚な出で立ちが嘘に思えるほど、欲望と執着に濁った瞳。
絶句する彼を放って、さらに畳み掛ける。
「ここにいれば……この本殿、神樹の内部にいれば、絶対安全ですから。私がずっと、ずぅっとお世話しますから。
だから、外のことなんてどうだっていいんですよ。行きたくないところなんて、行かなくていいんです。
久野様はここで私が、一生お守りしますから……安心して、身を委ねて下さいね」
胸から精液と乳汁を滴らせながら、虚ろな瞳で巫女が笑う。再び彼を求めてにじり寄ってくる美女を、拒めるはずも無かった。
と言っても、彼はキリスト教徒でもイスラム教徒でもない。当然、怪しげな新興宗教の信徒でもない。特に一つの宗教に入れ込むことのない、一般的な日本人である。
そんな彼が何故神の存在を感じるかというと、その原因は実家の近く、樹齢何千年とも言われる大きな木を御神体として祀る古い神社にあった。
小学校に入る前ぐらいの頃からずっと、何か悩みを抱えている時、その神社に行っておみくじを引くといつも、的確な解決法が書かれてあったのだ。
何故か異性関係の悩みには真っ当な答えが帰って来なかったのだが、それ以外の、例えば学校生活や学業のことなど、様々な面でのサポートを受けていたのだ。
周りの人間に話を聞いてみると、神社のことは知っていてもおみくじのお告げがよく当たるなどと言っているものは一人もいなかった。家族に言ってみても、件の神社で予言や助言を賜ったことなど無いということだった。
神社の近くに住んでいる人間が知らないくらいだから、遠くに住んでいる人間はなおさらだろう。夏祭りや秋祭りのような行事も行われず、大きく古い樹以外に目立つ物の無い神社に、わざわざ遠くから訪れる者などいないからだ。
どうして自分にだけ神社は助言をくれるのか。彼自身には何も神社や神樹に貢献した覚えが無かったため、きっとご先祖様の誰かがいいことをしたのだろうと、それぐらいに考えていた。
無宗教とか無神論とか言われがちな日本人だが、少なくとも彼は、先祖の功徳と神樹の恵みを信じる程度には宗教的だった。
そんな訳でできるだけ長く地元に留まりたいと思っていた久野だが、大学を卒業し社会人になるとなかなか思い通りにはいかない。
今年入社した会社で、隣県にある支社、そこの社員寮に住み込んで働くよう命令されてしまったのだ。
神社から離れてしまうのは名残惜しかったが、だからといって職を辞するわけにもいかない。
会社の上司というものは、どうも聞くところによれば人間の屑みたいなのが少なくないらしい。
誰も聞いてもいない、そして非常に真偽の疑わしい自慢話や犯罪自慢、根拠の無い若者批判や、本来秘すべき自身の嗜虐性向や暴力性の逸話などを延々と嬉しげに語ったりする、実に鬱陶しくて惨めなおっさんが、もう掃いて捨てるほどいるらしい。
地元と神社を遠く離れてそんな中へ飛び込んでいかねばならない自分の境遇に憐れみすら覚える久野だったが、かといって無職でやっていけるはずもなく。
せめて、いつも自分を導いてくれた神に最後に縋りたくて、引越しの日が迫った時、彼は長年世話になった神樹に別れを告げると共に、新天地で上手くやっていくための助言を貰うべく神社へ赴いた。
都会から離れた場所にあり、交通のアクセスも悪いため久野のような地元民以外ほとんどこの神社には寄り付かない。現に、今日も境内には彼以外の参拝者がいなかった。
賽銭箱に小銭を投げ入れ、大きな鈴を鳴らした後におみくじを引く。いつもならば「失せ物」や「学業」の欄に色々と参考にできる言葉が載っているのだが、今回は様子が違った。
本来「吉」とか「大吉」とか書いてあるはずの欄は空白で、普段は具体的なアドバイスがあるはずの「学業」は「心配不要」とだけ書かれてある。「失せ物」は「もう何も探す必要は無い」、「待ち人」は「これ以上貴方を待たせはしない」という具合で、一般的なおみくじとはかけ離れた文言が羅列してあったのだ。
さすがにちょっと不気味に思った久野は、このおみくじをどこか適当に結びつけて、置いて帰る気分にはなれないでいた。
しかし、おみくじの内容が変だといって神社の人間にクレームを付けるのも憚られる。
どうしたものかと思案していると、賽銭箱の向こう、拝殿から一人の女性が現れた。
神社というロケーションに似つかわしい、白い小袖に緋袴を合わせた、いわゆる巫女装束をまとったその女性は久野の方へ歩み寄る。
腰まである長い黒髪が揺れて陽の光を反射しているのが、非常に艶かしかった。
「参拝の方ですね。おみくじをお引きになりましたか？」
「はい。これなんですが」
件の不審なおみくじを見せると、巫女姿の女性がみるみる表情を険しくする。元からちょっと釣り気味の大きな目と、少し細めだが形の良い眉が厳しい印象を作っていく。
色が白く鼻筋の通った、今時珍しいくらいの清楚系美人は、その服に見合った清冽な顔で言った。
「お客様。これは少し、問題かも知れません。よろしければ内の方で、お祓いをさせていただきたいのですが」
「何、そんなまずいことがあるのですか」
普通の神社でなら相手にもしなかっただろう申し出だが、幼い頃から何度も自分に正確なお告げを下してくれた神社である。気にしないで、忘れて帰る気にはなれなかった。
「はい。もしかすると、お客様の今後に大きな影響を及ぼすやも知れません。
遠慮なさらず、どうぞこちらへ。本殿の方へ参りましょう」
美しい巫女に導かれるまま、久野は拝殿に上がり、さらに奥、細い廊下を通って本殿へと這入っていった。
体の凹凸が少ないほうが和装は似合うという風説を覆すように、その巫女は豊かな胸を誇りながらも自然に巫女服を着こなしていた。
白穂と名乗ったその女に自分の名前を告げ、本殿へ向かう途中に会話をしたのだが、小袖の袷から零れそうなほど大きな乳房に始終気を取られっぱなしであった。
身体が上下するのに合わせて、胸元の母性がたゆんたゆんと揺れている。巫女服を着るときに下着を着けないというのは、この女に限っては正しいらしい。
「そういえば。久野様は、この神社へは、何度かいらっしゃったことがありますか」
「はい、小さい頃から、何度も。
ところで、白穂さんはここの……巫女さん、なんですか？」
「少し違います。私は神社ではなく、神社の御神体の、あの神樹に仕える者なのです」
「ほほう。専門の従者が居るなんて、やっぱりあの樹は大したものなんですね」
「ありがとうございます。……それで、この神社には神主も巫女もおりませんので、私が管理しているということなのです」
神主のいない神社が存続できるのかという点に久野は疑問を持ったが、部外者が深く突っ込むことでもないし、自分に何度も神託を下してくれたこの神社なら、そういう変わったことがあっても別に不思議でもないということで納得した。
「さあ、こちらへ。此処から先が本殿になりますが、どうぞお寛ぎになって下さい」
案内されたのは畳敷きの大きな広間。飾り気がなく、見上げても見えないほど天井が高いことを除けば、ちょうど旅館の宴会場のような空間だった。
どこから取り出したのか、大きな布団を敷いた白穂はその上に座るよう、久野に促した。
巫女服を着た、眼を見張るような美女の前で布団に座るというのは若い男性たる久野にとって想像力を喚起されすぎるものだったが、彼女の振る舞いが余りに堂に入っていて、迷いというものが一切感じられなくて、抵抗する気にもなれずそのまま座らされてしまった。
布団の上にあぐらをかいた久野の前で、白穂が正座し、三指を突いて頭を下げる。身体を前に傾けた際にちらりと垣間見えた胸の谷間に興奮させられながら、問うた。
「ええと、さっき、祓うって仰ってましたけど……それはやはり、白穂さんが？」
「はい。今から私が、清めの儀を執り行います」
言うなり白穂が、身体を低くしたままずいっとにじり寄ってきたので、久野は驚いた。布団の上で女が男に迫る図は、儀式というには余りに淫らすぎた。
「ちょっ、白穂さん、何して……」
「大丈夫ですよ、久野様。何も問題ありませんから、どうぞ私に任せて……」
ぐいぐい身を寄せてくる白穂に気圧されて、久野は身体を後ろに倒し手を布団へついた。
それこそが白穂の狙いだったのだろう、緋袴の帯を緩め小袖の胸元をはだけ、今までに見たどんなグラビアアイドルよりも大きくて綺麗な一対の乳房を露わにして、更に久野のズボンに手を伸ばす。服と下着を一度にずり降ろされて、彼の混乱は頂点に達した。
「何やってんですか、やめてくださいよ……」
「大丈夫、大丈夫ですからね……すぐ、気持ちよくして差し上げますから」
赤ん坊の頭ほどもある大きな乳房で陰茎を挟み込まれ、ふにゅんっと左右から圧迫されて勃起を促されると、もう彼には抗う気力が無くなった。
小さくなっていたものが、柔らかくて大きなおっぱいの間でみるみる硬く大きくなっていく。胸の谷間を割り開いていくような勃起は今までに体験したことのない快感をもたらした。
「ふふふ、素直でいい子です。そのまま大人しくしていて下さいね」
マシュマロみたいに柔らかな巨乳で圧迫されると息が詰まるほどの快感が襲った。
つややかな黒髪とは対照的に、雪のように真っ白な肌。胸も例外ではなく、七難隠す美しい乳で自分の醜いものを挟み込まれているという、視覚的な刺激が強烈。
勿論刺激的なのは見た目だけではない。すべすべで滑らかで絹のような感触のおっぱいに挟み込まれ、左右からむぎゅぅっと圧搾されるとパイズリという性戯を初めて受けた彼は耐え切れず先走りを漏らす。
粘ついた透明の液で谷間を汚され、白穂は破顔した。
「私の胸で感じてくれたんですね。嬉しいです……もっとご奉仕しますね。余計なことなんて何にも考えないで、私の胸だけ感じていて下さいね」
そう言うなり、左右の手、乳房を掴んだ手を交互に上下させ、激しく陰茎を扱き上げてきた。
挟まれているだけでもそのうち漏らしてしまいそうなほど気持ちよかったのに、こんなふうに摩擦されては大量に溢れてくる我慢汁を止められない。ぬるぬるする液体が乳と竿の間で潤滑液の役割を果たし、さらなる快感と液の分泌を促す。
掴んだ五本の指が食い込み、溢れた肉が行き場を求めて指の間からはみ出るほどしなやかな乳肉に責め立てられ、もう射精は避けられないと観念した久野に、更に白穂は追い打ちを掛けてきた。
「まだまだ、久野様にはもっと気持ちよくなってもらいますよ……ほら、こういうのはどうです」
一瞬乳を陰茎から離した白穂は、牛の乳を搾る時のように乳房を掴み、乳首を人差し指と親指で強く挟む。
すると、信じがたいことにそこから白い液体が噴き出てきた。
綺麗にくびれた腰を見れば分かる通り、白穂は絶対に妊婦ではない。にもかかわらず噴出して股間と竿と亀頭を真っ白に染めた母乳が、彼の判断力を奪った。
「ぬるぬるしていて、いい匂いでしょう？ 私のお乳、たっぷり味わって下さいね」
たしかに彼女の言う通り、本来無臭であるはずの母乳からは微かに甘いような、清々しいような香気が感じられた。雨上がりの木立のような爽やかさと樹液を煮詰めたような甘ったるさの交じり合った香りは他に無いもので、久野は一度吸い込んだだけでこの匂いを好きになった。
変わっているのは匂いだけではないらしく、水のようにサラサラしているはずの母乳が粘液のように男性器にこびりついて垂れ落ちない。ミルク塗れになったものを再びおっぱいで挟まれると、先ほどとは比べ物にならない気持ちよさが生まれた。
まるでローションのような、蜜のような母乳が竿から亀頭までしっかり塗り広げられ、男性器が埋まってしまうやわちちに挟み込まれて、敏感なカリ首を胸で擦ってぬるぬる責められる。
耐えようと思うことも止めてくれと言うこともできず、久野は射精した。
ミルク漬けにされた陰茎から白くて汚い液体が噴き出る。射精の瞬間、白穂がおっぱいをぎゅっと締め付けてくれたため、彼の精液は残らず胸の谷間に注がれた。
いつもの数倍長い射精で、大量の精液を出してしまう。左右から押しつぶされたおっぱいの間に精液が溜まり、そこから腹の方へ流れ落ちていく。
絶頂している最中のものを胸で抱きしめられたため、断続的な射精が起こる度に、男性器がひくついて跳ねる度に、母乳と精液でベトベトになったおっぱいが亀頭に当たり、エクスタシーの最中でも再び性感を刺激されてしまう。
いきながら感じさせられ、やっと射精を終えて胸から解放された時も、まだ久野は萎えられていなかった。
「たくさん出ましたね。でも、まだまだ。久野様をお救いするには、もうひとつやるべきことがあります」
大きくて綺麗な胸に散々ぶっかけられて猶笑顔の白穂はそう言うと立ち上がり、緋袴を抓んで彼の腰を跨いだ。
上と同じく、下半身にも下着をつけていないとしたら、彼女がこれからやろうとしているとこは一つしか無い。慌てて久野は言った。
「ちょ、ちょっと待って下さい！ なんで僕と、そんなこと！」
「あら、久野様は私とするの、お嫌ですか？ 私では、満足して頂けませんか？」
「とんでもない、白穂さんはすごく綺麗で……って、そうじゃなくて！ 僕達、今日会ったばかりじゃないですか！ なんでこんな……！」
「会ったばかりだなんてとんでもない。私は久野様のこと、幼い頃から存じ上げておりますよ」
まだニコニコとした柔らかい笑みを崩していない白穂の雰囲気が変わった。
どこがどう変わったとは言い難いのだが、強いていうならば「本気を出した」という感じを、久野は受けた。
「久野様が初めてここに来た頃……まだ小学校にも入っていらっしゃらなかった時分から、ずっとこうしたいと思っていたのですよ」
「なっ……！ 白穂さん、あなたは一体……！」
「私は人間ではありません。あの神樹に憑いた樹精、異国の言葉でドリアードと呼ばれる者なのです」
見た目は人間とほとんど変わらないのだが、しかし白穂が人外の存在であると聞かされて、久野はなんとなく得心した。
幼い頃から神樹の神託に慣れ親しんでいたせいで、彼の中に人外の神秘的なものを受け入れる土壌が育っていたこともあるし、白穂の人間離れした美しさが、人ではないという言葉を裏打ちしていたのもまた理由の一つだ。
人間でないと言われて、怯えることも逃げることもない久野を見て白穂が嬉しげに頷く。袴を持ち上げ、細くて形の良いふくらはぎを少し見せつけ、言った。
「もうお分かりでしょうが、今までずっと久野様をお助けしたおみくじ。あれも、私のやったことです」
「しかし、何故俺を……？ 特に神樹に貢献したような覚えは、無いんだが」
「理由なんて簡単です。好きになってしまったんですよ、久野様のことが。初めて見た時に。
まあ、その時はまだ久野様、とても小さくていらっしゃったから……立派な大人になるまで、見守らせてもらったわけです」
「俺のことは、ずっと前から知っていたと……そういうわけか」
「はい。久野様がここへいらした時からずっと、久野様のことだけ考えてきました」
「そんなに……いや、しかし。大人になるまでって、二十年近くも待ってくれていたんですか？」
「その程度、大したことはありません。私は樹の精、世紀を越えて生きるものですよ。十年や二十年など、あっという間のことです」
会話しながらも、貞淑そうだった白穂の息は荒くなり、頬は紅潮していく。股から水音を鳴らしながら、布団へ膝をついた。
「だから、いいですよね……久野様のことを、ずっと待ってたんです。ずっと、こうしたいって……だから、しても、いいですよね……！」
「……！」
返答を待たず、白穂は腰を下ろして陰唇を久野の亀頭に触れさせ、そのまま一気に咥え込んだ。
丈の長い袴に隠されて挿入している様は全く見えないが、それが却って興奮を煽る。見えない陰唇がどれほど淫らに花開いているのか、想像するだけでもうカウパーが漏れる。
しかも、パイズリ遊びで白穂の方も欲情していたのだろうか、膣が思っていた以上に濡れており、きついのにすんなり挿入できて、膣内の男性器に強烈な締め付けが加わるという理想的な状況となっていた。
一度腰を落とされ、竿の根本まで膣に飲み込まれてそれで白穂に夢中になってしまった久野だったが、彼女の手が緩まることは無い。膝をしっかりとついて、騎乗位の体位で猛然と腰を振り立て始めた。
一度射精した後でなければ五秒と耐え切れなかったであろう、強烈な快楽。思わず呻くと、巫女服の陵辱者が喘ぎながら嬉しげに笑った。
「ふ、ふふっ、久野様、気持ちいいんですね？ いいですよ、いっぱいよがって下さいね……そのほうが、私も……や、うぅんっ……気持ちよく、なれますからね……ひ、いぃっ……」
端正な顔を蕩けさせて騎乗位セックスに溺れる白穂の姿は何よりも美しい。じゅぷっ、じゅぷっと二人の股間からくぐもった水音が響き、淫らな水飛沫で袴に少しづつシミがついていくのがたまらなく淫らだ。
細かい膣襞と強い締りで悩殺されっぱなしの久野へ、白穂はさらに攻勢を掛ける。先程精液を絞りとった魅惑の豊乳を掴み、乳首を彼の、快楽でだらしなくも半開きになった口へ向けたのだ。
「……久野様、飲んで下さい……！ 私の母乳、赤ちゃんみたいに飲んで、夢中になって……！」
その言葉と同時に、またしても白穂の乳首から濃厚な乳汁が噴き出る。甘い匂いを強く放つその液体が、久野の喉を潤す。
彼女の母乳はまさしく甘露と呼ぶべきもので、一般的な人間の母乳とは違い、甘くて濃厚でなにより美味しい。
三筋に分かれて噴出する乳汁を口で受け止めて飲み下して、まるで白穂の子供になったような気分だったが、それも悪い気はしなかった。
巨乳巫女さんに授乳されたことで何か変なスイッチが入ったのか、久野の陰茎はますますその硬さを増した。
母性の象徴であり、いくら搾っても搾り切れなさそうな大きな胸から分泌されるミルクを飲むことで、彼の男性はより奮い立つのだ。
存在ごと包み込むような、果てしない母性に囚われた久野はたまらず、濃厚なミルクを漏らす胸にしゃぶりついた。硬くしこった乳首を咥えて甘噛みして、赤子がするように吸ってみると、以前よりずっとたくさんの乳汁が口内に溢れた。
「やっ……！ あ、ふふ、いい、ですよ……！ もっと、赤ちゃんみたいに吸って……！ 私が久野様の、ママになって差し上げますから、いっぱいおっぱい飲んで、下さいね……」
白穂は胸をちゅぱちゅぱされながら器用にも腰を振り続けていた。
物心ついて以来初めて、女性に授乳される快楽を知ってしまった久野はもう戻れない。搾乳セックスにはまりつつある白穂とともに、行くところまで行くしか無い。
「ん……！ う、む……！」
「あふ、もう、出ちゃいそうですか……！ ひっ、いいですよ、ろ、どうぞ存分に、私の、やんっ、ナカに、子宮に……！」
汗だくになって身体を痙攣させて、絶頂へ上り詰めながら白穂は膣内射精を許可した。
魔物の母乳を散々飲まされて異常に興奮した久野が力任せに女の体を突き上げる。ミルクを啜りながら欲望に任せて腰を振ったことで、すぐに限界が訪れた。
「……！！」
「あああっ！ お願い、どうぞ、中に、そのまま中に、いぃっ……！」
乞われるまま、久野は白穂の膣の一番奥で射精した。
大量の母乳を飲んだせいか、二度目の射精は一度目のそれと比べても量が減っていない。思春期男子のような大量の精液が、巫女の膣奥に撒き散らされ、二人の股間を白く汚す。
魔物が何より欲する濃厚な子種汁を子宮に直接注入されたことで白穂もまた絶頂していた。身体を硬直させ、膣を締め付けて今捕まえている旦那様を絶対に逃さないよう拘束する。今まで以上の勢いで乳首から母乳が噴出し、久野の口と胸元を白く染めた。
しばらくは二人、何も言わずただお互いの身体とエクスタシーを感じあっていた。
やっと二人が落ち着いた頃。随分長居してしまったように思った久野は部屋を見回した。
しかし、入ってきたはずの入り口がいつの間にか無くなっており、四方は全て壁に囲まれている。
不審がる彼に、汗の染みた小袖から両腕を抜き上半身裸になって、袴を淫液でべとべとにしたままの、余りに扇情的な白穂が言った。
「大丈夫ですよ、久野様。もう久野様は、外のことなんて何も考えなくていいんです」
最初の清楚な出で立ちが嘘に思えるほど、欲望と執着に濁った瞳。
絶句する彼を放って、さらに畳み掛ける。
「ここにいれば……この本殿、神樹の内部にいれば、絶対安全ですから。私がずっと、ずぅっとお世話しますから。
だから、外のことなんてどうだっていいんですよ。行きたくないところなんて、行かなくていいんです。
久野様はここで私が、一生お守りしますから……安心して、身を委ねて下さいね」
胸から精液と乳汁を滴らせながら、虚ろな瞳で巫女が笑う。再び彼を求めてにじり寄ってくる美女を、拒めるはずも無かった。
12/09/04 23:28更新 / ナシ・アジフ