Let's play master and servant
とある森の、アマゾネスたちが住む集落。その内一つの家で、一人の新妻が苦悶していた。
「……どうすれば、テセウスは分かってくれるのだ……」
机に肘を突いて頭を抱えて、うんうんと唸る彼女の名前はグロリア。先日、男狩りを見事成功させ、愛する夫を手に入れ成人として認められた若きアマゾネスである。本来なら幸福の絶頂にあるであろう彼女の顔はしかし、鬱々として晴れない。
「……こんなに私が、男として生きる幸せを説いてやっているというのに……」
グロリアが捕まえた男、テセウスは傭兵だった。
元々自分の力のみを頼る生活を長く続けてきた上、彼の生まれた土地には男尊女卑的というか、封建的というか、「男が家庭を守り、女はそんな男にひたすら尽くす」という価値観が根付いていたらしく、グロリアがどんなに、家庭を守り妻を愛し癒す夫としての役割、その尊さ有意義さを熱く語ろうとも、全く聞く耳を持たないのである。
取り敢えず同居させ、夫婦の関係となることまでは了承させたものの、それ以上、掃除洗濯料理といった家事は全くしようとしない。夜の営みも、テセウスにとっては女性に跨られることなど苦痛でしか無いらしく、互いに満足いく交わりは婚姻以来一度として行えていない。
「……このままでは、部族の皆にも顔向けができん」
強気で男性上位主義的な男を娶ったアマゾネスは、グロリアの集落にも多数存在する。
無論彼女らは例外なく、多少時間は掛かろうとも、必ず夫たちをアマゾネス流の思想に染め上げてきた。自分のこの目で見定めた男を、「強気過ぎて手に負えなかった」などと言っては、末代までの笑いものになろう。グロリアはじわじわと追い詰められつつあった。
「どうも、一人でこう悩んでいると、暗くなっていかんな……テセウスには悪いが、ちょっと酒でも飲みに行くとするか」
夕方から夜に掛けて散々言い争った相手を、それでも気遣うような言葉を残し、グロリアは家をそっと出た。
日が落ちて暫く経つも、未だ深夜とは呼べない時刻。森を出て街のほうまで行けば、ニ、三杯の酒を出してくれる店など、わざわざ探すまでもないだろう。
…
……
………
とある森の、ダークエルフたちが住む集落。その内一つの家で、一人の新妻が苦悶していた。
「……どうすれば、レヴは分かってくれるの……」
机に肘を突いて頭を抱えて、うんうんと唸る彼女の名前はミナ。本来なら幸福の絶頂にあるであろう彼女の顔はしかし、鬱々として晴れない。
「……こんなに私が、ドレイとして生きる幸せを説いてあげているのに……」
ミナが捕まえた男、レヴは教会兵士だった。
魂の底より清廉潔白かつ高潔無比で有るよう、魔物を、性欲を汚らわしいものとして嫌悪するよう教育されてきた彼は、ミナがどんなに激しく責め、苛み、心を折って彼女だけの奴隷に堕とさんと鞭を振るおうとも、心の揺らぎすら見せない。
強気で男性上位主義的な男を娶ったダークエルフは、ミナの集落にも多数存在する。
無論彼女らは例外なく、多少時間は掛かろうとも、必ず夫たちをダークエルフ流の思想に染め上げてきた。自分のこの目で見定めた男を、「強気過ぎて手に負えなかった」などと言っては、末代までの笑いものになろう。ミナはじわじわと追い詰められつつあった。
「どうも、一人でこう悩んでいると、暗くなっていけない……レヴには悪いけど、ちょっとお酒でも飲みに行くとしようかな」
夕方から夜に掛けて散々嫐った相手を、それでも気遣うような言葉を残し、ミナは家をそっと出た。
日が落ちて暫く経つも、未だ深夜とは呼べない時刻。森を出て街のほうまで行けば、ニ、三杯の酒を出してくれる店など、わざわざ探すまでもないだろう。
…
……
………
街の中心部からは遠く離れた、とある酒場。
その立地の悪さ故人間たちが訪れることは少なく、店の外装･内装共に寂れきっており知らない人間が見たら廃墟と見紛うほどである。
が、森に近く、またマスターが極端に無愛想で訪れる客たちにほとんど干渉してこないところなどが森に住む者たちに受け、取り敢えずは閉店の憂き目を免れていた。
そんな安酒場に、二人の魔物娘がほぼ同時に入店してきた。共に褐色の肌と尖った耳を持ち、露出度の高い衣服を纏い、強気で男勝りな雰囲気を漂わせている。片方はダークエルフで、もう片方はアマゾネスである。
二人はそのまま、同じ歩幅でカウンターまで歩き、椅子に座って同じ飲み物を注文した。無愛想ながら仕事の手際は抜群に良いマスターがオーダー通りの酒を供し、女たちはそれを一口含むと、どちらからともなく向かい合い、言葉を発した。
「あなたとは今夜初めて会った筈だけど、なんだか他人のような気がしないわね」
「……実は私も、そう思っていたのだ」
二人は店に入り、席に着いた時から互いの存在を認識していた。
種族は違えど、隣りに座る相手が自分と驚くほど似通った存在であると。
住む場所は違えど、そのスピリッツ、アティチュードの多くに共通するものがあると。
無論、例え同じ種族の者同士でも、感性や価値観が完全に一致することなどありえない。しかし自分と隣の女の間に在る違いこそが、今の自分にとって必要なものなのだと彼女らの本能が告げていた。
「私、ミナっていうの。ダークエルフよ。あなたのお名前は?」
「グロリア。アマゾネスのグロリアだ」
「グロリアさんね。良い名前に似合わない、暗い顔してらっしゃるけど、なにか悩みでも?」
「そういうミナこそ。まるで……おいしい料理が目の前にあるのに、食べ方が分からない、そんな風だぞ」
「かなわないわねぇ。どうして、分かっちゃうのかしら」
「まあ、私も似たようなものだからな」
「よければ、話してくれない? あなたの悩み」
「ミナが先に話してくれるなら、私も話そうか」
「主導権を握られるのは好きじゃないんだけどね。まあ、いいわ。実は……」
ミナは語った。
折角捕まえた男がどうにも扱いづらく、なかなか自分に屈してくれない、と。
言い終えるや否や、グロリアは奇妙な一致に驚きを隠そうともせず、打ち明け話を始めた。
「なんと。私の悩みとそっくりじゃないか。私の方はな……」
新しい夫がどうしても主夫になってくれない、というその悩みはミナの抱える問題とは一見正反対のものにも思えたが、しかしすぐに彼女は、根底にあるものは自分と何ら変わらないことに気づいた。
「『男は家庭を守るもの』ってのは、いまいち私には分からない考え方だけど、あなたの苦しみは分かるわ」
「そう言ってくれるか。私としても、ドレイ云々といった部分は、ちょっとどうかと思わなくもないが……男憎さにやってるわけではないことは分かった」
「そう、そうなのよ! 憎くなんかない。愛してるから、自分だけのものにしたい。それだけなのに。ドレイって言ったって、別に強制労働させようなんて思ってないのに」
「だよなあ! 愛する者に危険な森へ行って欲しくないと思うことの、何がおかしいというんだ! 体力魔力で劣る代わりに細かい作業や精細な手技に長けた男達に相応しい立ち位置を用意してあることの、何がそんなに気に入らんというのだ!」
「折角可愛いんだから、もっと素直に可愛がられればいいのに!」
「よく言った! よく言ったぞミナ!」
酒が入っていい気分になった二人は、ますます上機嫌になっていく。家長として男を扶養するアマゾネスと、主人として男を支配するダークエルフ。スタンスは違えど、これが彼女らなりの愛情表現である。愛を受け入れてもらえない苦しみを、ミナとグロリアは種族の壁を超えて分かち合っていた。
しばらく後。
酒をしこたま飲み、相互理解を大いに深めた二人は、夜が更ける前に帰宅することにした。夫を持つ女としては、あまり夜遅くまで外で遊び歩いているというのも外聞が悪いし、何より今夜の会合で、自分の抱える問題への解決策、その一端を垣間見たように思えたからだ。
「ダークエルフ流のやり方も、なかなかよさそうだな。勉強になったよ」
「いやあ、グロリアの話を聞いて、こっちこそ身につまされたわ。どうもやり方先行で、愛の表現ってのが欠けてたのね、私は」
「二人にとって、有意義な一時だったというわけか。今度出会うときは、お互い良いニュースを持って会いたいものだな」
「本当にね。私も頑張るから、グロリアも、しっかり旦那さんものにするのよ」
「言われずとも」
森の入口付近で別れた二人は共に、迷いが吹っ切れたような爽やかな表情をしていた。
…
……
………
グロリアが自宅の寝室に戻ると、夫のテセウスはまだ起きていた。ベッドメイキングなどされてはおらず、朝起きたときの乱れたままだが、今夜に限ってはそれでも問題ないとグロリアは内心思った。
「お、どこ行ってたんだ? 代わりの男狩りか?」
小生意気な表情で揶揄するテセウスの言葉には耳も貸さず、グロリアは素早い動きで夫をベッドに組み敷き、抵抗する間も与えず縄で両手足を拘束してしまった。
「……え!? なんだ、これ!? おい、グロリア!」
「……どう話しても分かってもらえないようだから、お前には悪いが、実力行使をさせてもらうことにした」
「はぁ!? 散々家庭がどうとか、幸福がどうとか言っといて、結局は暴力かよ! これがお前らの本性かよ!」
「暴力ではない。ただ、お前は私のものだと理解してもらう、それだけのことだ」
「一体なにを……!」
言っているうちに、グロリアはテセウスの衣服を残らず剥ぎとってしまう。無理矢理全裸にされた彼の肉棒は完全に萎えていたが、それでもグロリアは満足気な笑みを見せた。
ベッドに立ち、片足を上げテセウスの股間、男性器を軽く踏む。体重を掛け過ぎないように、痛みを与えないように足の指をやわやわと動かし、裏筋やカリ首の辺りを刺激してやると、持ち主の反抗的な様子とは裏腹に男性器は熱く反応し始めた。
「おい、何のつもりだ」
「お前のような人間のプライドがいかに無意味なものか、私が教えてやる。お前を、もっと素直ないい子にしてやる」
「……!?」
素足で大地を、森を駆け狩りを行うアマゾネスの足裏は、しかし意外な程に柔らかく、グロリアが土踏まずの部分で竿を擦ってやるとテセウスのものは見る間に臨戦態勢となってしまった。勃ち上がりかけたそれを再び足全体で踏みつけ、親指と人差指で亀頭を挟みこむ。
木の枝に両脚のみでしがみつく事すら可能なアマゾネスの足指は、人間のそれよりも遥かに可動範囲が広く、持ち主の意図通り自在に動く。下腿を前後に動かし、肉竿へ摩擦刺激を与えるとともに足指で敏感な尖端を弄り回す。股間を踏み荒らされるという、傍目から見れば悲惨極まりない光景だが、当のテセウスはというと我慢汁を垂れ流し、快楽と屈辱が綯い交ぜになった曰く言い難い表情を浮かべていた。
「もう、こんなに汁を垂らして。わたしのあんよがそんなにいいのか? この、変態め」
「ちがう、これは……」
「何が違うんだ? 私の足の下で、今にもイきそうになってるこの変態おちんぽは、一体誰のだ? 言ってみるがいい」
「黙れ、さっさと足をどけやがれっ」
「いいぞ、その強がる表情が溜まらない……もっともっと強がって、抵抗するといい」
男を見下すその表情は正しく狩人。テセウスは拘束された手足を動かし身を捩り、どうにか逃れようとするも、アマゾネスの結んだ縄がそうやすやすと解けるはずもない。どころか、身体を激しく動かすことで陰茎と足が擦れ、更なる快楽にうめく有様。
夫のそんな醜態を冷笑しながらも、グロリアは足責めを止めようとはしない。溢れ出るカウパー氏腺液を肉茎に塗り広げ、足との摩擦を少なくすることでさらに激しく追い込んでいく。我慢汁の量が増えるにつれ、テセウスの動きが静まってくると、足癖の悪い新妻はニヤりと嗤った。
「なんだ、もう終わりか? 射精してしまうのか?」
「するわけ、ねぇだろ……こんな、足なんかで……」
「我慢するな。お前ももう苦しくなってきただろう……? 私の足に出してしまっていいぞ。ちんちん踏まれて絶頂する情けない姿、しっかり見てやるからな」
ラストスパート、足の前後運動を一気に早め、親指と中指で鈴口を軽く割開いてやる。粘ついた液を後から後から漏らすその口を人差し指で優しくさすってやると、テセウスが息を飲んだ。
一瞬の後。焦らされ切った男性器から、間欠泉の如く白濁が噴き出た。
断続的に飛び出る、粘度の高い子種汁が、グロリアの脚を白く染める。踏みつけられた陰茎が白濁を吹いて引き攣る様は、酷く滑稽だった。
一通り溜め込んだものを出しきり、満たされた感じの男性器とは裏腹に、テセウスはまるで強姦された少女のような、虚ろな表情を浮かべていた。先程まで拒んでいたはずの女に、よりによって足で絶頂させられてしまったことで、彼の男としての尊厳は大いに揺らいでいた。
その一方で、脚を白く汚されたグロリアは、興奮を隠しきれない様子だった。眼下の虚人を自分の色に染めるべく、殊更に嗜虐的な言葉を紡ぐ。
「やれやれ。本当に足でイくとはな。お前がこんな変態だったとは、私もびっくりだよ。男がどうとか、尊厳がどうとか、随分立派なことを言ってくれたが、なんだあれは。踏まれて射精するM男の分際で」
「……え……? あ……俺は……」
「全く救いがたい変態だな。おまんこでもないのに、足裏の感触がそんなに良かったのか? お前みたいなド変態、魔物どころか人間にすら相手されんだろうな」
「や、めて……やめてくれ……」
「そんな泣きそうな顔をしてくれるなよ。変態でも、ドMでも、足フェチでも、お前は私の夫だからな。いまさら捨てたりはせんさ」
「捨てない……? 本当に……?」
「ああ本当だとも。だから、まずはお前の出したもので汚れてしまった私の脚を、お前自身できれいにしてくれ。嫌だとは言わせんぞ?」
口元に差し出されたグロリアの足先を、テセウスは微かに躊躇しつつも口に含んだ。そのまま、舌を使って足裏、指、指の間に張り付いた精液を舐めとっていく。
拘束された男に無理矢理足を舐めさせる嗜虐趣味極まる光景に、グロリアは知らぬ間に絶頂していた。股の間から本気汁を止めど無く漏らしながら、彼女の情欲はますます増大して行き、夫にやらせたいこと、夫と共にしてみたいことが次から次へと頭の中に湧いてきて、実行するのが追いつかなくなってしまいそうなほどだった。
「押してダメなら引いてみな、と言ったところか」
喉の奥でくつくつと笑いながら、グロリアは今夜の出会いに感謝した。
…
……
………
ミナが自室に戻ると、夫のレヴはまだ起きていた。と言っても、全裸にされ、両手足をベッドに縛り付けられた状態である。いくら夜だからといって、そう易々と眠れはしないだろう。
衣服もなく、身体の自由もない。そんな有様でも、レヴの表情にはまだ抵抗する気概が残っていた。全身を幾度と無く鞭打たれ、朝となく夜となく苛まれた後とは思えないほどの闘志が漲っている。
「……お早いお帰りだな。またぞろ奴隷狩りでもしてきたか?」
瞳に憤怒を滾らせ、囚われの戦士が挑発してみせる。前までのミナならば、問答無用で折檻を加えていたところだ。
しかし彼女は鞭を取り出す素振りを見せない、どころか、革製のボンデージ風衣装を脱ぎ捨て、レヴの脚の間で膝立ちになった。
「ごめんなさいね、レヴ。私、ちょっと貴方のこと、いじめ過ぎてたわ。代わりに今夜は、いっぱい気持よくしてあげるからね」
「何……?」
そういう殊勝な台詞は、まず手足の枷を解いてから言うべきではないのかと言い返す間も与えず、ミナは上体を倒した。連日の責め苦にすっかり疲れきった持ち主の衰弱ぶりを代弁するかのように萎え切った男根を、褐色豊乳の谷間へ迎え入れる。両手で爆乳を支え、唾を垂らすと、ゆっくりと乳房を上下に動かし始めた。
現金なもので、やわらかいおっぱいに擦られ愛撫されることで、レヴの肉茎はたちまち充血し始めた。汗でしっとり湿った柔肌が左右からぎゅっと押し付けられ、竿を擦り立てる。連日の痛苦に半ば慣れかけていたレヴにとって、それは衝撃的と言えるほどの快楽だった。
「ふぅ、ふぅ……射精したくなったら、いつでもイってね? ちゃんとおっぱいで、受け止めてあげるから」
「誰がっ」
ふてぶてしい言葉を吐くも、痛みによって眼前の美女への憎悪を成り立たせていたレヴにとってこのパイズリ奉仕は危険極まりないものだった。
誘拐され、自由を奪われ、奴隷になれとさんざん痛めつけられ、気づかぬうちに屈強の戦士たるレヴの心も限界に近づいていた。それでも、長年教会騎士として鍛えあげてきた心身が痛みに屈することなどあり得ないと、彼は確信していた。
しかし快楽はどうか。魔物は敵だ、と教えられてきたはずなのに、今自分の肉体は褐色エルフの乳ズリを悦んで受けているではないか。囚われている間はずっと射精させてもらえなかったため、早くもレヴの忍耐は限界に近付いている。このまま何度もミナに気持よくされたら、その時こそ自分は堕ちてしまうのではないだろうか。レヴにはそんな恐怖があった。
男の恐れを知ってか知らずか、ミナはますますおっぱい奉仕を激しくする。
両手で乳房を掴み中心に寄せ、さらに上半身も深く倒すことでレヴの男根はむちむち爆乳に埋もれて見えなくなってしまった。ミナのハリのある乳肌は肉茎にぴったりと張り付き、肉同士が完全に密着しているかのようにすら思える。醜い男性器が美しさと祝いさを兼ね備えた美爆乳にサンドされているという視覚的刺激も、男にとっては致命的だった。
乳たぶがカリ首に擦れる度レヴの口から隠しきれない呻きが漏れるようになってくると、ミナは柔らかく微笑んで射精を促した。
「そろそろ出るんだ? じゃあ、我慢なんかしなくていいよ。私のおっぱいに、精液一杯、中出ししてね」
「う……!」
レヴ自身を優しく責める褐色のおっぱい。そこに白い精液をぶっかければ、さぞ扇情的な絵面になるだろう。そんなふうに想像してしまったことで、ますます彼は追い詰められた。意地のみで耐えようとするレヴに、ミナは無情な追い打ちをかける。
「ほんと、意地っ張り。それならもう、我慢なんてさせてあげないんだから」
そういうと彼女は乳房を抱え直し、身体を少し起こした。助かったか、とレヴが安堵しかけた一瞬、双乳が交互に、左右互い違いの動きで陰茎を責め立ててきた。
「……!」
「声も出ない? じゃあ、もう諦めてイっちゃいなよ。ね?」
今までのパイズリ奉仕が倍速になったかのような、凄まじい快感。しっとり濡れたやわちちがミナの手の中でむにゅりむにゅりと自在に変形し、まるで一種の搾精器のように蠢き、肉棒を扱く。レヴは、我慢しようと思うことすら出来なかった。
「ああ、もう……」
「はい、どうぞ♪」
射精の瞬間、ミナはおっぱいで男性器全体を包みこみ、圧迫した。巨乳に潰された鈴口から噴出する大量の白濁液が、淫乳ダークエルフの谷間に溢れ、零れ、褐色肌を白く汚す。断続的に射出される半固形状のザーメン汁が、胸に張り付き、垂れ落ちる。淫猥極まる光景と、射精の度に痙攣する竿が精液まみれの乳肌に擦れる快感で、レヴの反抗心はほとんど砕かれてしまった。
しかし、魔物娘はそれすら構わず、自信の大好物に夢中になっていた。
「美味しそうな精液がこんなにいっぱい……ちゅるっ、ちゅるるっ、ずずっ……」
上半身にぶちまけられた子種汁を嬉しげに舐めとるミナ。自分で自分の乳房を掴み、乳首や乳肌を舐めしゃぶる様は自慰にも似て、今まで見たどんな猥本よりも淫靡だった。
そんな淫乱すぎる彼女に当てられたか、レヴの肉棒は射精直後だというのにまだ虚脱しようとしない。どころか、自分の出した汚濁を嬉々として舐め味わうミナの媚態を見るにつけ、出す前よりも硬度を増していくようにも思える。まるで十代少年のようなそれを見ると、ミナは心底嬉しげに微笑むと、レヴの上に跨ってきた。
「今度はこっちに、頂戴ね」
「……あ、あ……」
反り立つそれをじっくりと膣内へ迎え入れ、ミナは腰を落とす。一度イった後だと言うのに、おちんちんを咥え込まれて昇天しそうな顔をしている男の顔を見ると、それだけで彼女は大いに満たされた。
乳遊びと違い、こっちの方は加減がしにくい。彼女自身もそろそろ我慢の限界が近付いていることだし、ここは一気に行かせてもらおう、と内心呟いた。
完全に腰を落としきり、肉茎を全て膣に収めてやると、もうレヴの息が荒くなり始めた。淫乱エルフの肉筒は男性自身をきつく抱擁し、無数の襞で表面全体を撫でさする。それは人の世界には無い、魔性の愛撫。
このまま入れているだけでも間もなく絶頂してしまいそうな、どこか虚ろな目をしている彼には構わず、膝立ちの体勢で腰を降る。ベッドの弾力を活かした上下運動を不意に加えられ、レヴは思わず苦鳴をあげる。自分の下で男がうめく声を聞いて、ミナの嗜虐心は否応なく掻き立てられ、陰唇は愛液を多量に分泌する。ぐちゃり、ぐちゃりと濡れた音を立てて男性器を貪るその穴は、男のことなど構いもしない。
レヴの四肢が痙攣するように動き始めたことで、ミナは絶頂が近いのを知る。彼女としても、長時間パイズリ奉仕し続けていい加減収まりがつかなくなってきたところである。まずは未来の夫から膣内射精を頂こうと、両手を付き腰振りに注力する。間もなくレヴは、魂が抜けそうな声で慈悲を請うてきた。
「……ミナ……もう、駄目だ……頼む……」
「いいよっ、私の膣中に、出してっ……! 一緒に、イこ……?」
「そんな……俺はっ……ああっ!!」
彼女が頼むまでもなく、既に限界を超えていたレヴは抗おうともしない。何十回目かのピストン運動で、淫膣の中に大量の白濁をぶちまけた。
魔物娘が最も愛するものを胎内に注入され、ミナの身体が歓喜に震える。
「イイッ、イイのぉ 私もいくうぅっ! レヴの精子、最高ぉっ!」
エクスタシーに達したミナの股間は潮吹きと見紛うほど大量の淫蜜を垂れ流し、ベッドに大きなシミを作るほどである。二人でイきながらも、精を貪る魔物娘の本能は腰の運動を止めず、愛液と精液で異常な潤滑を得た魔膣は射精中のペニスからすら更なる精を搾り取ろうと蠢く。 限度を超えて与えられる快楽に、無力な男はたまらず泣き声を挙げた。
「もうやめて、助けて……死んじまうよ、ミナ……!」
「あ、はは……レヴのおひんひん、きもちひぃ……もっともっと、ちょうらい……?」
男の精にトリップするミナを見て、レヴはもう戦うことをやめた。
この女が俺に与えるもの全てを受け入れよう。代わりに、俺の全てをこの女にやろう。快楽に染まった頭では、それ以上難しいことは考えられなくなってしまっていたのだ。
やっと一回目の膣内射精が終わった、と思う間もなく、腰の底から新たなものがせり上がってくる。四肢の力を抜き、乱れる美女に全てを委ねる気になったとき、彼の教会騎士としての、人間としての一生は終わりを告げた。
「(引いてダメなら押してみな、って感じ?)」
騎乗位搾精に溺れながら、ミナは今夜の出会いに感謝した。
「……どうすれば、テセウスは分かってくれるのだ……」
机に肘を突いて頭を抱えて、うんうんと唸る彼女の名前はグロリア。先日、男狩りを見事成功させ、愛する夫を手に入れ成人として認められた若きアマゾネスである。本来なら幸福の絶頂にあるであろう彼女の顔はしかし、鬱々として晴れない。
「……こんなに私が、男として生きる幸せを説いてやっているというのに……」
グロリアが捕まえた男、テセウスは傭兵だった。
元々自分の力のみを頼る生活を長く続けてきた上、彼の生まれた土地には男尊女卑的というか、封建的というか、「男が家庭を守り、女はそんな男にひたすら尽くす」という価値観が根付いていたらしく、グロリアがどんなに、家庭を守り妻を愛し癒す夫としての役割、その尊さ有意義さを熱く語ろうとも、全く聞く耳を持たないのである。
取り敢えず同居させ、夫婦の関係となることまでは了承させたものの、それ以上、掃除洗濯料理といった家事は全くしようとしない。夜の営みも、テセウスにとっては女性に跨られることなど苦痛でしか無いらしく、互いに満足いく交わりは婚姻以来一度として行えていない。
「……このままでは、部族の皆にも顔向けができん」
強気で男性上位主義的な男を娶ったアマゾネスは、グロリアの集落にも多数存在する。
無論彼女らは例外なく、多少時間は掛かろうとも、必ず夫たちをアマゾネス流の思想に染め上げてきた。自分のこの目で見定めた男を、「強気過ぎて手に負えなかった」などと言っては、末代までの笑いものになろう。グロリアはじわじわと追い詰められつつあった。
「どうも、一人でこう悩んでいると、暗くなっていかんな……テセウスには悪いが、ちょっと酒でも飲みに行くとするか」
夕方から夜に掛けて散々言い争った相手を、それでも気遣うような言葉を残し、グロリアは家をそっと出た。
日が落ちて暫く経つも、未だ深夜とは呼べない時刻。森を出て街のほうまで行けば、ニ、三杯の酒を出してくれる店など、わざわざ探すまでもないだろう。
…
……
………
とある森の、ダークエルフたちが住む集落。その内一つの家で、一人の新妻が苦悶していた。
「……どうすれば、レヴは分かってくれるの……」
机に肘を突いて頭を抱えて、うんうんと唸る彼女の名前はミナ。本来なら幸福の絶頂にあるであろう彼女の顔はしかし、鬱々として晴れない。
「……こんなに私が、ドレイとして生きる幸せを説いてあげているのに……」
ミナが捕まえた男、レヴは教会兵士だった。
魂の底より清廉潔白かつ高潔無比で有るよう、魔物を、性欲を汚らわしいものとして嫌悪するよう教育されてきた彼は、ミナがどんなに激しく責め、苛み、心を折って彼女だけの奴隷に堕とさんと鞭を振るおうとも、心の揺らぎすら見せない。
強気で男性上位主義的な男を娶ったダークエルフは、ミナの集落にも多数存在する。
無論彼女らは例外なく、多少時間は掛かろうとも、必ず夫たちをダークエルフ流の思想に染め上げてきた。自分のこの目で見定めた男を、「強気過ぎて手に負えなかった」などと言っては、末代までの笑いものになろう。ミナはじわじわと追い詰められつつあった。
「どうも、一人でこう悩んでいると、暗くなっていけない……レヴには悪いけど、ちょっとお酒でも飲みに行くとしようかな」
夕方から夜に掛けて散々嫐った相手を、それでも気遣うような言葉を残し、ミナは家をそっと出た。
日が落ちて暫く経つも、未だ深夜とは呼べない時刻。森を出て街のほうまで行けば、ニ、三杯の酒を出してくれる店など、わざわざ探すまでもないだろう。
…
……
………
街の中心部からは遠く離れた、とある酒場。
その立地の悪さ故人間たちが訪れることは少なく、店の外装･内装共に寂れきっており知らない人間が見たら廃墟と見紛うほどである。
が、森に近く、またマスターが極端に無愛想で訪れる客たちにほとんど干渉してこないところなどが森に住む者たちに受け、取り敢えずは閉店の憂き目を免れていた。
そんな安酒場に、二人の魔物娘がほぼ同時に入店してきた。共に褐色の肌と尖った耳を持ち、露出度の高い衣服を纏い、強気で男勝りな雰囲気を漂わせている。片方はダークエルフで、もう片方はアマゾネスである。
二人はそのまま、同じ歩幅でカウンターまで歩き、椅子に座って同じ飲み物を注文した。無愛想ながら仕事の手際は抜群に良いマスターがオーダー通りの酒を供し、女たちはそれを一口含むと、どちらからともなく向かい合い、言葉を発した。
「あなたとは今夜初めて会った筈だけど、なんだか他人のような気がしないわね」
「……実は私も、そう思っていたのだ」
二人は店に入り、席に着いた時から互いの存在を認識していた。
種族は違えど、隣りに座る相手が自分と驚くほど似通った存在であると。
住む場所は違えど、そのスピリッツ、アティチュードの多くに共通するものがあると。
無論、例え同じ種族の者同士でも、感性や価値観が完全に一致することなどありえない。しかし自分と隣の女の間に在る違いこそが、今の自分にとって必要なものなのだと彼女らの本能が告げていた。
「私、ミナっていうの。ダークエルフよ。あなたのお名前は?」
「グロリア。アマゾネスのグロリアだ」
「グロリアさんね。良い名前に似合わない、暗い顔してらっしゃるけど、なにか悩みでも?」
「そういうミナこそ。まるで……おいしい料理が目の前にあるのに、食べ方が分からない、そんな風だぞ」
「かなわないわねぇ。どうして、分かっちゃうのかしら」
「まあ、私も似たようなものだからな」
「よければ、話してくれない? あなたの悩み」
「ミナが先に話してくれるなら、私も話そうか」
「主導権を握られるのは好きじゃないんだけどね。まあ、いいわ。実は……」
ミナは語った。
折角捕まえた男がどうにも扱いづらく、なかなか自分に屈してくれない、と。
言い終えるや否や、グロリアは奇妙な一致に驚きを隠そうともせず、打ち明け話を始めた。
「なんと。私の悩みとそっくりじゃないか。私の方はな……」
新しい夫がどうしても主夫になってくれない、というその悩みはミナの抱える問題とは一見正反対のものにも思えたが、しかしすぐに彼女は、根底にあるものは自分と何ら変わらないことに気づいた。
「『男は家庭を守るもの』ってのは、いまいち私には分からない考え方だけど、あなたの苦しみは分かるわ」
「そう言ってくれるか。私としても、ドレイ云々といった部分は、ちょっとどうかと思わなくもないが……男憎さにやってるわけではないことは分かった」
「そう、そうなのよ! 憎くなんかない。愛してるから、自分だけのものにしたい。それだけなのに。ドレイって言ったって、別に強制労働させようなんて思ってないのに」
「だよなあ! 愛する者に危険な森へ行って欲しくないと思うことの、何がおかしいというんだ! 体力魔力で劣る代わりに細かい作業や精細な手技に長けた男達に相応しい立ち位置を用意してあることの、何がそんなに気に入らんというのだ!」
「折角可愛いんだから、もっと素直に可愛がられればいいのに!」
「よく言った! よく言ったぞミナ!」
酒が入っていい気分になった二人は、ますます上機嫌になっていく。家長として男を扶養するアマゾネスと、主人として男を支配するダークエルフ。スタンスは違えど、これが彼女らなりの愛情表現である。愛を受け入れてもらえない苦しみを、ミナとグロリアは種族の壁を超えて分かち合っていた。
しばらく後。
酒をしこたま飲み、相互理解を大いに深めた二人は、夜が更ける前に帰宅することにした。夫を持つ女としては、あまり夜遅くまで外で遊び歩いているというのも外聞が悪いし、何より今夜の会合で、自分の抱える問題への解決策、その一端を垣間見たように思えたからだ。
「ダークエルフ流のやり方も、なかなかよさそうだな。勉強になったよ」
「いやあ、グロリアの話を聞いて、こっちこそ身につまされたわ。どうもやり方先行で、愛の表現ってのが欠けてたのね、私は」
「二人にとって、有意義な一時だったというわけか。今度出会うときは、お互い良いニュースを持って会いたいものだな」
「本当にね。私も頑張るから、グロリアも、しっかり旦那さんものにするのよ」
「言われずとも」
森の入口付近で別れた二人は共に、迷いが吹っ切れたような爽やかな表情をしていた。
…
……
………
グロリアが自宅の寝室に戻ると、夫のテセウスはまだ起きていた。ベッドメイキングなどされてはおらず、朝起きたときの乱れたままだが、今夜に限ってはそれでも問題ないとグロリアは内心思った。
「お、どこ行ってたんだ? 代わりの男狩りか?」
小生意気な表情で揶揄するテセウスの言葉には耳も貸さず、グロリアは素早い動きで夫をベッドに組み敷き、抵抗する間も与えず縄で両手足を拘束してしまった。
「……え!? なんだ、これ!? おい、グロリア!」
「……どう話しても分かってもらえないようだから、お前には悪いが、実力行使をさせてもらうことにした」
「はぁ!? 散々家庭がどうとか、幸福がどうとか言っといて、結局は暴力かよ! これがお前らの本性かよ!」
「暴力ではない。ただ、お前は私のものだと理解してもらう、それだけのことだ」
「一体なにを……!」
言っているうちに、グロリアはテセウスの衣服を残らず剥ぎとってしまう。無理矢理全裸にされた彼の肉棒は完全に萎えていたが、それでもグロリアは満足気な笑みを見せた。
ベッドに立ち、片足を上げテセウスの股間、男性器を軽く踏む。体重を掛け過ぎないように、痛みを与えないように足の指をやわやわと動かし、裏筋やカリ首の辺りを刺激してやると、持ち主の反抗的な様子とは裏腹に男性器は熱く反応し始めた。
「おい、何のつもりだ」
「お前のような人間のプライドがいかに無意味なものか、私が教えてやる。お前を、もっと素直ないい子にしてやる」
「……!?」
素足で大地を、森を駆け狩りを行うアマゾネスの足裏は、しかし意外な程に柔らかく、グロリアが土踏まずの部分で竿を擦ってやるとテセウスのものは見る間に臨戦態勢となってしまった。勃ち上がりかけたそれを再び足全体で踏みつけ、親指と人差指で亀頭を挟みこむ。
木の枝に両脚のみでしがみつく事すら可能なアマゾネスの足指は、人間のそれよりも遥かに可動範囲が広く、持ち主の意図通り自在に動く。下腿を前後に動かし、肉竿へ摩擦刺激を与えるとともに足指で敏感な尖端を弄り回す。股間を踏み荒らされるという、傍目から見れば悲惨極まりない光景だが、当のテセウスはというと我慢汁を垂れ流し、快楽と屈辱が綯い交ぜになった曰く言い難い表情を浮かべていた。
「もう、こんなに汁を垂らして。わたしのあんよがそんなにいいのか? この、変態め」
「ちがう、これは……」
「何が違うんだ? 私の足の下で、今にもイきそうになってるこの変態おちんぽは、一体誰のだ? 言ってみるがいい」
「黙れ、さっさと足をどけやがれっ」
「いいぞ、その強がる表情が溜まらない……もっともっと強がって、抵抗するといい」
男を見下すその表情は正しく狩人。テセウスは拘束された手足を動かし身を捩り、どうにか逃れようとするも、アマゾネスの結んだ縄がそうやすやすと解けるはずもない。どころか、身体を激しく動かすことで陰茎と足が擦れ、更なる快楽にうめく有様。
夫のそんな醜態を冷笑しながらも、グロリアは足責めを止めようとはしない。溢れ出るカウパー氏腺液を肉茎に塗り広げ、足との摩擦を少なくすることでさらに激しく追い込んでいく。我慢汁の量が増えるにつれ、テセウスの動きが静まってくると、足癖の悪い新妻はニヤりと嗤った。
「なんだ、もう終わりか? 射精してしまうのか?」
「するわけ、ねぇだろ……こんな、足なんかで……」
「我慢するな。お前ももう苦しくなってきただろう……? 私の足に出してしまっていいぞ。ちんちん踏まれて絶頂する情けない姿、しっかり見てやるからな」
ラストスパート、足の前後運動を一気に早め、親指と中指で鈴口を軽く割開いてやる。粘ついた液を後から後から漏らすその口を人差し指で優しくさすってやると、テセウスが息を飲んだ。
一瞬の後。焦らされ切った男性器から、間欠泉の如く白濁が噴き出た。
断続的に飛び出る、粘度の高い子種汁が、グロリアの脚を白く染める。踏みつけられた陰茎が白濁を吹いて引き攣る様は、酷く滑稽だった。
一通り溜め込んだものを出しきり、満たされた感じの男性器とは裏腹に、テセウスはまるで強姦された少女のような、虚ろな表情を浮かべていた。先程まで拒んでいたはずの女に、よりによって足で絶頂させられてしまったことで、彼の男としての尊厳は大いに揺らいでいた。
その一方で、脚を白く汚されたグロリアは、興奮を隠しきれない様子だった。眼下の虚人を自分の色に染めるべく、殊更に嗜虐的な言葉を紡ぐ。
「やれやれ。本当に足でイくとはな。お前がこんな変態だったとは、私もびっくりだよ。男がどうとか、尊厳がどうとか、随分立派なことを言ってくれたが、なんだあれは。踏まれて射精するM男の分際で」
「……え……? あ……俺は……」
「全く救いがたい変態だな。おまんこでもないのに、足裏の感触がそんなに良かったのか? お前みたいなド変態、魔物どころか人間にすら相手されんだろうな」
「や、めて……やめてくれ……」
「そんな泣きそうな顔をしてくれるなよ。変態でも、ドMでも、足フェチでも、お前は私の夫だからな。いまさら捨てたりはせんさ」
「捨てない……? 本当に……?」
「ああ本当だとも。だから、まずはお前の出したもので汚れてしまった私の脚を、お前自身できれいにしてくれ。嫌だとは言わせんぞ?」
口元に差し出されたグロリアの足先を、テセウスは微かに躊躇しつつも口に含んだ。そのまま、舌を使って足裏、指、指の間に張り付いた精液を舐めとっていく。
拘束された男に無理矢理足を舐めさせる嗜虐趣味極まる光景に、グロリアは知らぬ間に絶頂していた。股の間から本気汁を止めど無く漏らしながら、彼女の情欲はますます増大して行き、夫にやらせたいこと、夫と共にしてみたいことが次から次へと頭の中に湧いてきて、実行するのが追いつかなくなってしまいそうなほどだった。
「押してダメなら引いてみな、と言ったところか」
喉の奥でくつくつと笑いながら、グロリアは今夜の出会いに感謝した。
…
……
………
ミナが自室に戻ると、夫のレヴはまだ起きていた。と言っても、全裸にされ、両手足をベッドに縛り付けられた状態である。いくら夜だからといって、そう易々と眠れはしないだろう。
衣服もなく、身体の自由もない。そんな有様でも、レヴの表情にはまだ抵抗する気概が残っていた。全身を幾度と無く鞭打たれ、朝となく夜となく苛まれた後とは思えないほどの闘志が漲っている。
「……お早いお帰りだな。またぞろ奴隷狩りでもしてきたか?」
瞳に憤怒を滾らせ、囚われの戦士が挑発してみせる。前までのミナならば、問答無用で折檻を加えていたところだ。
しかし彼女は鞭を取り出す素振りを見せない、どころか、革製のボンデージ風衣装を脱ぎ捨て、レヴの脚の間で膝立ちになった。
「ごめんなさいね、レヴ。私、ちょっと貴方のこと、いじめ過ぎてたわ。代わりに今夜は、いっぱい気持よくしてあげるからね」
「何……?」
そういう殊勝な台詞は、まず手足の枷を解いてから言うべきではないのかと言い返す間も与えず、ミナは上体を倒した。連日の責め苦にすっかり疲れきった持ち主の衰弱ぶりを代弁するかのように萎え切った男根を、褐色豊乳の谷間へ迎え入れる。両手で爆乳を支え、唾を垂らすと、ゆっくりと乳房を上下に動かし始めた。
現金なもので、やわらかいおっぱいに擦られ愛撫されることで、レヴの肉茎はたちまち充血し始めた。汗でしっとり湿った柔肌が左右からぎゅっと押し付けられ、竿を擦り立てる。連日の痛苦に半ば慣れかけていたレヴにとって、それは衝撃的と言えるほどの快楽だった。
「ふぅ、ふぅ……射精したくなったら、いつでもイってね? ちゃんとおっぱいで、受け止めてあげるから」
「誰がっ」
ふてぶてしい言葉を吐くも、痛みによって眼前の美女への憎悪を成り立たせていたレヴにとってこのパイズリ奉仕は危険極まりないものだった。
誘拐され、自由を奪われ、奴隷になれとさんざん痛めつけられ、気づかぬうちに屈強の戦士たるレヴの心も限界に近づいていた。それでも、長年教会騎士として鍛えあげてきた心身が痛みに屈することなどあり得ないと、彼は確信していた。
しかし快楽はどうか。魔物は敵だ、と教えられてきたはずなのに、今自分の肉体は褐色エルフの乳ズリを悦んで受けているではないか。囚われている間はずっと射精させてもらえなかったため、早くもレヴの忍耐は限界に近付いている。このまま何度もミナに気持よくされたら、その時こそ自分は堕ちてしまうのではないだろうか。レヴにはそんな恐怖があった。
男の恐れを知ってか知らずか、ミナはますますおっぱい奉仕を激しくする。
両手で乳房を掴み中心に寄せ、さらに上半身も深く倒すことでレヴの男根はむちむち爆乳に埋もれて見えなくなってしまった。ミナのハリのある乳肌は肉茎にぴったりと張り付き、肉同士が完全に密着しているかのようにすら思える。醜い男性器が美しさと祝いさを兼ね備えた美爆乳にサンドされているという視覚的刺激も、男にとっては致命的だった。
乳たぶがカリ首に擦れる度レヴの口から隠しきれない呻きが漏れるようになってくると、ミナは柔らかく微笑んで射精を促した。
「そろそろ出るんだ? じゃあ、我慢なんかしなくていいよ。私のおっぱいに、精液一杯、中出ししてね」
「う……!」
レヴ自身を優しく責める褐色のおっぱい。そこに白い精液をぶっかければ、さぞ扇情的な絵面になるだろう。そんなふうに想像してしまったことで、ますます彼は追い詰められた。意地のみで耐えようとするレヴに、ミナは無情な追い打ちをかける。
「ほんと、意地っ張り。それならもう、我慢なんてさせてあげないんだから」
そういうと彼女は乳房を抱え直し、身体を少し起こした。助かったか、とレヴが安堵しかけた一瞬、双乳が交互に、左右互い違いの動きで陰茎を責め立ててきた。
「……!」
「声も出ない? じゃあ、もう諦めてイっちゃいなよ。ね?」
今までのパイズリ奉仕が倍速になったかのような、凄まじい快感。しっとり濡れたやわちちがミナの手の中でむにゅりむにゅりと自在に変形し、まるで一種の搾精器のように蠢き、肉棒を扱く。レヴは、我慢しようと思うことすら出来なかった。
「ああ、もう……」
「はい、どうぞ♪」
射精の瞬間、ミナはおっぱいで男性器全体を包みこみ、圧迫した。巨乳に潰された鈴口から噴出する大量の白濁液が、淫乳ダークエルフの谷間に溢れ、零れ、褐色肌を白く汚す。断続的に射出される半固形状のザーメン汁が、胸に張り付き、垂れ落ちる。淫猥極まる光景と、射精の度に痙攣する竿が精液まみれの乳肌に擦れる快感で、レヴの反抗心はほとんど砕かれてしまった。
しかし、魔物娘はそれすら構わず、自信の大好物に夢中になっていた。
「美味しそうな精液がこんなにいっぱい……ちゅるっ、ちゅるるっ、ずずっ……」
上半身にぶちまけられた子種汁を嬉しげに舐めとるミナ。自分で自分の乳房を掴み、乳首や乳肌を舐めしゃぶる様は自慰にも似て、今まで見たどんな猥本よりも淫靡だった。
そんな淫乱すぎる彼女に当てられたか、レヴの肉棒は射精直後だというのにまだ虚脱しようとしない。どころか、自分の出した汚濁を嬉々として舐め味わうミナの媚態を見るにつけ、出す前よりも硬度を増していくようにも思える。まるで十代少年のようなそれを見ると、ミナは心底嬉しげに微笑むと、レヴの上に跨ってきた。
「今度はこっちに、頂戴ね」
「……あ、あ……」
反り立つそれをじっくりと膣内へ迎え入れ、ミナは腰を落とす。一度イった後だと言うのに、おちんちんを咥え込まれて昇天しそうな顔をしている男の顔を見ると、それだけで彼女は大いに満たされた。
乳遊びと違い、こっちの方は加減がしにくい。彼女自身もそろそろ我慢の限界が近付いていることだし、ここは一気に行かせてもらおう、と内心呟いた。
完全に腰を落としきり、肉茎を全て膣に収めてやると、もうレヴの息が荒くなり始めた。淫乱エルフの肉筒は男性自身をきつく抱擁し、無数の襞で表面全体を撫でさする。それは人の世界には無い、魔性の愛撫。
このまま入れているだけでも間もなく絶頂してしまいそうな、どこか虚ろな目をしている彼には構わず、膝立ちの体勢で腰を降る。ベッドの弾力を活かした上下運動を不意に加えられ、レヴは思わず苦鳴をあげる。自分の下で男がうめく声を聞いて、ミナの嗜虐心は否応なく掻き立てられ、陰唇は愛液を多量に分泌する。ぐちゃり、ぐちゃりと濡れた音を立てて男性器を貪るその穴は、男のことなど構いもしない。
レヴの四肢が痙攣するように動き始めたことで、ミナは絶頂が近いのを知る。彼女としても、長時間パイズリ奉仕し続けていい加減収まりがつかなくなってきたところである。まずは未来の夫から膣内射精を頂こうと、両手を付き腰振りに注力する。間もなくレヴは、魂が抜けそうな声で慈悲を請うてきた。
「……ミナ……もう、駄目だ……頼む……」
「いいよっ、私の膣中に、出してっ……! 一緒に、イこ……?」
「そんな……俺はっ……ああっ!!」
彼女が頼むまでもなく、既に限界を超えていたレヴは抗おうともしない。何十回目かのピストン運動で、淫膣の中に大量の白濁をぶちまけた。
魔物娘が最も愛するものを胎内に注入され、ミナの身体が歓喜に震える。
「イイッ、イイのぉ 私もいくうぅっ! レヴの精子、最高ぉっ!」
エクスタシーに達したミナの股間は潮吹きと見紛うほど大量の淫蜜を垂れ流し、ベッドに大きなシミを作るほどである。二人でイきながらも、精を貪る魔物娘の本能は腰の運動を止めず、愛液と精液で異常な潤滑を得た魔膣は射精中のペニスからすら更なる精を搾り取ろうと蠢く。 限度を超えて与えられる快楽に、無力な男はたまらず泣き声を挙げた。
「もうやめて、助けて……死んじまうよ、ミナ……!」
「あ、はは……レヴのおひんひん、きもちひぃ……もっともっと、ちょうらい……?」
男の精にトリップするミナを見て、レヴはもう戦うことをやめた。
この女が俺に与えるもの全てを受け入れよう。代わりに、俺の全てをこの女にやろう。快楽に染まった頭では、それ以上難しいことは考えられなくなってしまっていたのだ。
やっと一回目の膣内射精が終わった、と思う間もなく、腰の底から新たなものがせり上がってくる。四肢の力を抜き、乱れる美女に全てを委ねる気になったとき、彼の教会騎士としての、人間としての一生は終わりを告げた。
「(引いてダメなら押してみな、って感じ?)」
騎乗位搾精に溺れながら、ミナは今夜の出会いに感謝した。
11/08/16 18:10更新 / ナシ・アジフ