読切小説
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暗いところでキスして誰にも言わないで
 太陽が沈み夜も更け、普通の学生なら寝なければならない時刻。
 パジャマを着て不安そうな目の男の子の前に、私は現れます。
 彼の名はユキト。私のかわいいかわいい弟です。
 ここ数年でめっきり男性らしい体格になってきた彼は、しかし私を見て怯えています。
 それも当然でしょうね。今の私は人間ではありませんから。
 鬼火をまとって宙に浮き、服の裾から鋼線を出して撚り合わせて鉄格子にして、男を閉じ込める人間なんていませんからね。

 今日も、こんばんわ。またお姉ちゃんと遊びましょうね。

 ユキトを囲った鉄の檻に私も入り込み、二人っきり。
 寝転んだ彼を押し倒すような体勢を取ると、彼の視線が胸元へ来ているのが分かります。
 たとえ相手が亡霊であっても、大きなおっぱいがあれば見てしまうのは男の子の性ですね。
 生きていたときよりも少し大きくなったそれを右前腕で持ち上げると、気まずそうに視線を逸らされました。
 何も遠慮することは無いのに。
 ただあなたと一緒になりたくて、私は地獄から帰ってきたのに。
 そんないじらしい姿を見せられたら、私の炎も燃え上がってしまいます。
 今の私にとって、着衣と裸の差はさほど大きくありません。
 簡単に胸を露出して、ユキトにサービスして上げられます。

 彼はまだ、幽霊に夜這いされるのに慣れていないようです。
 小さいころにお風呂で見せたこともあった-もちろんその頃は今みたいに膨らんではいませんでしたが-おっぱいを見せるだけでも、唾を飲み込む音が聞こえます。
 もう何度も胸を使って遊んであげましたが未だに慣れないようです。
 まあ、かつての彼は道行く人で胸の大きい女がいるといつもチラチラ目線を向けて、その度に私をイライラさせていたくらいです。
 きっと大きいおっぱいが何より好きなのでしょう。
 こういう身体になってカップ数が上昇して、やっと彼好みの爆乳になれました。
 死ぬ瞬間はそりゃあ辛かったですが、結果オーライという奴です。
 
 さて、いつまでも自分の巨乳で悦に入っていてはいけません。
 夜の限りある時間を有効活用しませんと。
 
 ユキトのパジャマと下着をいっぺんに降ろすと、もう勃起しかけたおちんちんが飛び出てきました。
 服を剥がれて半勃ちを見られて、ユキトは随分恥ずかしそうですが、檻に囚われて自由に動けないのですから仕方ありません。
 お姉ちゃんのおっぱいに勃起したものを挟みこまれても、抵抗できないのです。
 二人を照らす鬼火は熱くはなく、家を燃やしたりもしません。
 そのため私の身体は常に冷たく、自分で触れても分かるくらいひんやりしています。
 そんな低体温なおっぱいに急に触れられると、熱を持った竿はぴくりと震えます。
 血管が収縮するのでしょうか、こうしてあげるといつも一瞬、おちんちんが萎えかけます。
 でも、もちろんそのままにはしておきません。
 胸の前に捕らえた男性器を逃さないよう、カリ首が乳房に食い込むくらい強く、ぎゅぅぅっと圧迫してあげるのです。
 巨乳好きの男の例に漏れず、ユキトもこうしてパイズリしてあげると凄く喜んでくれます。
 しぼみかけていた竿もすぐ復活し、谷間のおっぱいを掻き分けるように勃起してくれます。
 昨日も散々搾り取ったのに、もうガッチガチ。
 幽霊に襲われておちんちん硬くしちゃうのは、男子高校生だからでしょうか。
 弟の勃起を、姉としていつまでも放って置く事はできません。
 じっくり可愛がって、気持ちよく射精させてあげないと。
 ぎゅむぎゅむっと胸を押し付けると、苦しそうな吐息が漏れました。
 良い兆候です。もっともっと感じさせてあげたくなります。
 体を前に倒して圧し掛かるようにすると、胸の奥に裏筋が擦れました。
 ごりっ、という感触で声が出そうになりますが、ユキトの方がより深刻です。
 敏感な部分をちょっと乱暴に刺激されて、一瞬射精しそうになったのです。
 瞬殺は避けたものの、代わりに我慢汁がたっぷり溢れ出て、私のおっぱいと尿道との間に粘っこく糸を引いています。
 自分が気持ちよくなった証を見せ付けられ、彼はまた少し恥ずかしそうにしました。
 何も恥じることは無いのに。弟がお姉ちゃんに愛されることは自然なことなのに。
 なのにこんな、ふいっと顔を背けるような仕草をするのは、ひょっとして誘っているのでしょうか。
 いけない子です。ただでさえおっぱいズリズリでムラムラきてるお姉ちゃんを、更に煽るなんて。
 これはもう、徹底的にイかせてあげないと。
 唾をだらっと垂らして谷間を潤して、ぬちゃぬちゃ音を立てておっぱいを擦り付けます。
 左右互い違いに動かすと、肉に挟まれた先っぽが胸元に飛び出てきます。
 赤黒く膨らんだそこは先走りに塗れててらてら光っています。
 食欲を誘う光景に、また唾液が溢れてきます。
 涎を垂らしながら舌で尿道を一舐めすると、組み伏せた身体がびくっと痙攣しました。
 やっぱり、彼はこれが好きです。
 おっぱいとお口と、両方同時に使って責められるのが好きなんて、贅沢な子です。
 乳房をぬるぬるさせながら、私は更に激しく先端にキスします。
 ちゅっ、ちゅっと音を立てて口付けする度に、竿も私の胸も熱くなります。
 粘っこい汗が出てきました。
 もうそろそろ、限界でしょうか。
 ちらりと視線を向けると、下唇を噛んで耐える表情のユキト。
 愛しい弟の必死の我慢を、崩してやりたくなるのは当然ですね。
 両手に力を込めて胸の締め付けを強めて、亀頭を口に含んで裏側を舌でべろべろ舐めて。
 頬をへこませて尿道を吸うと、それでもう終わりでした。
 身体を硬直させて、ユキトは私に屈しました。
 どくどくという音が聞こえてきそうなほど激しい射精。
 喉奥に大量の白濁液をぶちまけられても、気管を塞がれて苦しむことはありません。
 断続的な射精の度に強く息を吸い込むと、本来以上に大量のザーメンがびゅるびゅると出てきて、私の口をいっぱいにしてくれます。
 舌から喉に広がる、精子の青臭い匂いと味。
 頭がどうにかなってしまいそうですが、衝動的に飲み干すのは何とかこらえます。
 口の中で舌を動かして、唾と精液を混ぜて下顎一杯にザーメン貯めて。
 零さないようそっと口を開いて、精子塗れの口の中を見せてあげます。
 実の姉に射精させられて,自分の精子で口の中真っ白になった姉を見せられて、ユキトがバツの悪そうな顔をします。
 まだまだ近親相姦への抵抗感は抜けきらないようです。
 別にそれはそれで構わないのですが。
 彼が私を拒んだからこそ、こういう形で彼を愛してあげられるようになったわけですし。

 鼻の方まで精液臭くなってから、私はゆっくりと口内のザーメンを飲んでいきました。
 ごくっ、こくっ、んぐぐっ、と音が響くように。
 自分の出した精液が今、実の姉の胃に向かっていることをちゃんと教えてあげられるように。
 粘液を飲み込む喉の動きも余さず見せてあげられるように。
 じっくり時間をかけて、私は彼の遺伝子を味わいました。

 精飲ショーは彼のお気に召したようで、たっぷり射精した後でもまだ硬くなったままでした。
 私も、身体の内側からイカ臭くされて股がもうびしょびしょです。
 一刻も我慢がなりません。早く彼のものを受け入れたい。
 そう思って跨ると、ふっとユキトが悲しそうな表情を浮かべました。
 何か悔やんでいるのでしょうか。なんにしても、私の弟にそんな顔は似合いません。
 ずぶずぶずぶっ、と騎乗位で竿を飲み込んで、心を蕩けさせてやらねばなりません。
 腰を膝で挟み込むようにして、愛液が漏れ出てベッドにシミを作るくらい準備万端な股間を亀頭に当てて、ゆっくり身体を降ろしていきました。
 今の私に体重と言い得る物は無いはずですが、それでもうまい具合に身体を操ることができます。
 膣の入り口付近を強めに締めて、緩めないままに竿を飲み込んでいくと、追い込まれ始めたおちんちんがびくびくしているのが分かります。
 さすが姉弟というべきか、身体の相性もばっちりで、ただゆっくり挿入していくだけでも気持ち良い。
 恐らくは彼のものの形が上手い具合に私の弱い所をいじめてくれているのでしょうが、それ以上に、遺伝子を濃縮するこの遊びには背徳感があります。
 してはいけないといわれている事ほど、やってて楽しい事はありません。
 かつて姉弟で愛し合うなんてダメだ、と言ったユキトも、禁忌を求める本能からは逃れられないのでしょう。
 ずぶずぶずぶっ、と竿を根元まで飲み込み、彼のおちんちん全てを私のナカに受け入れたとき、ほとんど同時にため息をつきました。
 死んで肉体を失い、亡霊と成り果てた私ですが、それでも子宮の近くまでユキトのおちんちんが届いているのは分かります。
 昔見たときには、ちっちゃくて排尿以外に何の役にも立たないように思えたものですが、こうして大きく、たくましく育ってくれました。
 ただ挿れているだけでも気持ちいいおちんちん、出し入れせずに満足するなんて無理です。
 檻を変形させて私たち二人の体型に合わせて、姉弟だけのための世界を作って、私は腰を動かし始めました。
 パンパンと下品な音が鳴って、まるで死者と生者のセックスを揶揄しているようですが、そんなの知りません。
 たとえこんな姿になっても、感覚は残っているのです。
 膣を貫かれて亀頭が胎に届いて、子宮口を押し広げて子宮にどろどろの子種を注ぎ込んで孕ませようとしているのが分かるんです。
 実際のところ、この姿で妊娠できるのかどうかは分かりません。
 でも、それでも生中出し近親セックスは止められません。
 彼のことが好きなんですから。他の誰にも渡したくないんですから。
 好きな男の種を求めてセックスするのは女として普通のことですから、今の私に負い目はひとつもありません。
 愛液の飛沫を撒き散らして、私は激しく身体を上下させます。
 多すぎる潤滑液が一回身体を往復させるごとに行き場を失って飛び散り、まるで潮を噴いているようです。
 いえ、実際に潮も噴いているのでしょう。
 弟との近親相姦が気持ちよすぎて、生ハメするとそれだけで私はイきっぱなしになるんです。
 太くて長いおちんちんが体内に侵入してきて、子宮口をごりごりっていじめて無理やり開かせて、さあ孕め、今から孕ませるぞとばかりに先走りを出されたら。
 もう、抵抗なんてできません。弟の子供を妊娠すること以外何も考えられなくなります。
 膨らんだ亀頭でこつんこつんと子宮を突かれる度に、私の正気は失われていきます。
 呪われた、濃すぎる血から造られた子を妊娠させられることに、悦びしか感じられません、
 べっとりした我慢汁が子宮に染み込んでいます。
 その少量の汁にまで精子が含まれていることを感じて、私は絶頂しました。
 弟は、男は、女を孕ませようとしている。
 妊娠させて独占して、自分の遺伝子を受け入れるよう強要してくる。
 その事実が私の中の女の悦びを大いにくすぐります。

 いい、いい、きもちいい、もっとして。
 もっと、ぱんぱんするから、せいしちょうだい。
 おとうとの、どろっどろでコくてクサいせーしでにんしんするから、しきゅーがタプタプになるくらい、いっぱいだして。

 生きていたころなら絶対に言えなかったような卑猥な言葉で誘うと、身体の奥に熱が広がり、視界が真っ白に染まって絶頂しました。
 実の弟の子種が、精子が、遺伝子が私の中に注ぎ込まれています。
 決して作ってはいけないはずの子供を作るために、卵子に向かって一心に走っています。
 精子が卵子に辿り着いて受精したような感覚で、また私はイきました。
 幽体の身で妊娠できるのかどうか、そんなことは知りません。
 ただ私は一人の女として、子宮に注がれた精液に絶頂させられ、受精させられた。
 それだけのことです。
 びくびくと身体を震わせる私はいかにも無力に見えたことでしょうが、それはユキトも同じ。
 今日二回目の、強烈な搾精で息も絶え絶えになっています。
 思春期で、彼の下垂体なども毎日活発に働き、精液をたくさん作っていることでしょう。
 そうして作った精子を、実の姉、それも死んだ姉に残らず吸い取られる。
 そんな彼が少し哀れに思えて、私は体を倒してそっとキスしました。
 唇と唇を合わせる、愛情に満ち溢れたキス。
 ちゅっちゅっと唾の音を鳴らし、舌を絡め合い粘膜をお互いに味わう、後戯としてのキス。
 もしかしたら私の口にまだ精液の味と匂いが残っているかとも思いましたが、それでもユキトは私の口を吸ってくれます。
 ちゅぅちゅぅと音を立てて私の口を味わってくれます。
 呼吸の余裕も必要ですよねと頭を離そうとすると、名残惜しげに首を持ち上げて追いつきキスしようとしてくれる。
 こんなに可愛い弟と、別れるなんて無理です。
 死が二人を分かつまで……いえ、私はもう死んでいますから、何者にも私たちを引き裂くことはできません。
 この世が終わるまでともにいたいと、それだけを願って、私は弟とキスしていました。

 そして、夜明け。
 太陽が出てくるまで延々、キスしたり抱き合ったりセックスしたりしていた私たちですが、もうそろそろ生者の時間。
 死者である私は、活動できない時間がやってきました。
 ほっとしたような、別れ難いような表情のユキトに一際深く激しいキスをして、それで私の持ち時間は切れました。
 でも、嘆くことはありません。
 また日が沈めば、彼との二人きりの時間をたっぷり持てるのですから。
 あの日、ユキトに告白して姉弟では付き合えないといわれて失意のまま町を歩いていたらトラックに轢き殺されて、ウィル・オ・ウィスプとして生まれ変わった日以来。
 私の活動可能時間はどんどん延びてきています。
 前は地平線に太陽が僅かに見えるくらいまでしか活動できなかったのが、今では完全に上りきるまで自由に動けます。
 この調子でいけば、いずれは一日中ユキトと二人でいられるようになるでしょう。
 そうなったら、一体どこへ行こうか。
 どこを安住の地として、近親相姦の甘みに耽ろうか。
 薄れ行く意識の中、私は希望溢れる将来に思いを馳せていました。
15/05/22 13:32更新 / ナシ・アジフ

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