読切小説
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悪魔大いに嗤う
 近頃めっきり朝起きるのが苦手になってきた俺は、今日もじゅるじゅるという水音とともに眼を覚ました。
 見下ろすと、布団が盛り上がっている。めくってみると、朝の生理現象にしゃぶりつく裸の少女がいた。

「おはよ。朝勃ち、頂いてるわよ」
「あ、ああ」

 今は、部屋の明るさと太陽の高さから言って朝というより昼に近いぐらいの時間だろうが、それでも朝勃ちと呼ぶべきなのだろうか。
 そんなどうでもいいことを考えている余裕はすぐに無くなる。
 竿の裏筋を、長い舌でツツツっと舐め上げられたからだ。

「……!」
「んは……んふふ。イきたい? 出そうなら、いつでも出してくれていいからね」

 俺が目を覚ますよりも早くから熱烈に奉仕してくれていたこの少女の名はフィネ。
 彼女の外見年齢は、人間で言えば十代前半といったところだ。
 しかし、青黒い肌や暗赤色の瞳、漆黒の翼などが示す通りフィネは人間ではない。
 彼女はデビルなのだ。日々の生活に疲れた俺が、古本屋でなんとなく買った本の手順に従って呼び出した悪魔なのだ。

「ん……んぐ、ぷは……どう? 出せそう?」
「うん、もう少し、で」
「そう。じゃあ今日の一発目、しっかり搾ってあげるからね」

 一発目と言っても、昨晩は三時か四時くらいまでフィネとセックスしていたはずだから、これが今日初めというわけではないのだが。
 身体に比例して小さな口と喉とで、フィネは驚くほど大胆なフェラチオをしてくれる。
 亀頭が気管を塞ぐんじゃないかと思うくらい深く竿を咥え込み、唇で根本や中程を刺激し、舌先で雁首や尿道口を突き、大きく息を吸い込んでくれる。
 起きたばかりで無防備な身体は、悪魔の口淫にそう長く抗えない。
 唾を垂れ流しながらフィネが頭を振り、唇で陰茎を撫でて舌を巻きつけ、じゅっぱじゅっぱと水音を鳴らされると、息をするのも忘れる。
 先端の、特に弱い部分をフィネが責めてくる。
 舌だけでなく、唇の裏や頬の裏、口全体を使って粘膜愛撫してくれる。
 一心不乱にフェラチオしながら、チラチラとこちらに向ける視線がいやらしい。
 深紅の眼は喜びと嗜虐心に満ち、俺を感じさせて屈服させるのが心底嬉しいようだ。
 こんな可愛らしい少女に屈服したくない男なんかいない。
 ちろちろと鈴口を舐められて、あっさり俺は絶頂した。

「……! ん、んぐ……! ふぅ、ふ……!」

 口の中に精液をぶち撒けられて、フィネの眼が濁った。
 やや頬を膨らませ気味にして、搾りたてのザーメンをこぼさないようにしている。
 精液を口の中に貯めつつ、まだイッている最中の男性器を吸引。
 ただでさえ起き抜けの一発は勢いがあるのに、こんなに強くバキュームされてはいっそう激しく射精させられてしまう。
 長く続く快感はちょっとした運動並みに俺の体力を奪った。

「んー……ふ。れぇんぶ、れた?」
「出た、出たよ……もう……」
「そ。らあ、いたらきまぁふ……」

 精子を口に含んだ舌足らずな口調で、フィネは言う。
 俺に目線を合わせて目を逸らせないようにした後、ぶくぶくぶくと精液でうがいを始めた。
 どろどろの白濁液が、今まさにフィネの口の中で唾と混ぜ合わされている。
 臭くて粘っこい子種汁を、中学一年生くらいの少女が弄び、味わっている。
 一頻りぶくぶく言わせて、精液塗れで真っ白になった口の中をもう一回見せてくれた後、フィネはゆっくりとザーメンを飲み込み始めた。

「んぐっ……ごくっ。ん、くっ……ぷはぁ。
 あはは、濃いぃわね。喉に張り付きそう……」

 うっとりした目つきと紅潮した頬。今日の口内射精も満足してもらえたようだ。

 精液を飲み終えた後、フィネはベッドまで朝食を持ってきてくれた。
 パン、バター、焼いたウインナーにサラダ。
 起き抜けの、ぼーっとした感覚がまだ抜けきっていない。
 起きて着替えれば多少はマシなのだろうが、フィネがそれを許してくれないのだ。
 そうして彼女は、俺に寄り添う。いつものことだが、今日の朝食も二人でじっくり時間を掛けて食べるのだ。
 量は二人分だが、食器は一セット。
 またいつもの様に「あーん」で食べさせてくれるのかと思ったが、今回は少し違った。
 ウインナーにフォークを突き刺し、口へ運び咀嚼し、飲み込むのかと思ったその時。
 フィネは強引に俺にキスしてきたのだ。

「……くひ、あけて」
「……!?」

 そして俺の口に、ドロドロになった食べ物が流れ込んでくる。
 フィネの唾をたっぷりまぶされて、フィネの体温と同じくらい温くなった流動食。
 噛むことさえ人にしてもらっての食事はなんだか新鮮だった。

「どう? 美味しい?」
「ん、美味しいよ」
「そう、よかった。まだまだたくさんあるからね。しっかり食べさせてあげる」

 ドレッシングのかかったサラダを、フィネが口に含む。
 人に噛んでもらった野菜でも食物繊維は摂れるのだろうかと、俺はそんなことを考えていた。


 食事が済んだら次は風呂だ。
 といっても、いちいち湯を貯めるのは面倒なのでシャワーだが、もう風邪を引くような身体でもないし、どっちでもいい。
 適当に服を脱いで浴室に入ると、フィネは既に石鹸を泡立てていた。

「はい、どうぞ。久し振りに、身体洗ってあげるわ」

 椅子に腰掛けて洗われるのを待つ。
 もはや抵抗は無い。この可愛い女の子といちゃつける幸福感だけだ。
 背後に回り、フィネは肩甲骨や背骨にそっと触れる。
 次の瞬間には、薄い肉の層が押し付けられていた。

「ほーら、どう? 気持ちいい? あたしのおっぱいで、全身キレイにしてあげるからね」

 ぺったんこで慎ましい、ようやく膨らみかけてきた感じの胸。
 泡まみれのその胸が背中に押し付けられて、首筋が熱くなる。
 石鹸水がぬるぬる滑って、硬い乳首が背筋に擦れる。
 かつては普通の男と同じく大きめの胸が好きだったはずの俺だが、今やすっかりこのちっぱいの虜だ。

「ふふん。どう、あたしの胸。すごいでしょう。こういうのスキでしょう」
「……うん」
「そうよね。もうそんなに、ビンビンにしてるんだものね。仕方ない子」

 かわいいかわいい悪魔っ娘に平たい胸を押し付けられて、落ち着いてなんかいられない。
 既に完全に復活していた陰茎をフィネは嬉しげに見下ろす。
 背中の愛撫を中断し、前へ回りこんで脚の間に陣取る。
 白い泡まみれになった胸を見ると、先走りが漏れた。

「じゃあ……こっちも、洗ってあげるわね。すぐにイカせてあげるから、待っててね」

 胸を竿に押し付ける、いわゆるパイズリ。
 勿論フィネのAAカップで俺のものを挟み込むなんて到底不可能だから、胸骨に押し付けたり乳首を当てたり、一般的なパイズリとはかなり異なった絵面になる。
 一見すると涙ぐましいというか健気な感じだが、実際やられている方としては、そんな余裕は全く無い。
 胸筋の上に僅かに乗った脂肪、まるで幼児のようになだらかな胸は、見ているだけでもガチガチになるほどいやらしい。
 それを股に押し付けられる、泡まみれにされるとくれば、長く耐えることはできない。
  裏筋をずりっずりっと撫で上げられ、唇を噛む。
 首元で震える亀頭を見て、フィネは舌先をちろっと見せた。

「……あーあ。せっかく洗ってあげてるのに、すぐベタベタにしちゃうのね。
 でも、それでいいのよ。……あなたのためなら、なんでもしてあげるから。いくらでも気持ちよくなっていいんだからね」

 あまりにも優しく柔らかい声、言葉。
 克己とか忍耐とか信念とか、かつて人並みに持っていたはずのそれら大切なものがどろどろに溶けて流れ出ていくのを感じる。
 自分よりずっと幼いこんな少女にいいようにされてしまうことに、悦びすら覚える。
 促されるまま、気持よくされてしまうのだ。

「もう出るのね。いいわよ、そのまま……」

 囁き声が浴室に響く。
 淫靡な残響に抗えないまま、俺は射精した。
 あまりにも未発達な胸に、濃厚な精液が降り注ぐ。
 おっぱいにこびりついてなかなか垂れ落ちないザーメンを見て、小悪魔はくつくつと嗤った。

「ほーら、まだ出るんでしょ? あたしの胸で、しっかり抜いてあげる」

 絶頂している最中の竿をそっと撫で擦る。
 亀頭に胸が押し付けられて、その暖かさでまた達する。
 石鹸と混ざり合った精液は、一層粘度を増し、フィネの胸をベッタベタに汚していった。

 散々遊んで、しっかり身体も洗ってもらった後。
 風呂からあがると、体温が上がったせいでなんだかだるい。
 またベッドに戻って寝転ぶと、フィネも寄ってくる。
 昼間から寝るなとか、そんな小言めいたことは一切言わない。
 むしろ、俺が怠惰になればなるほど彼女は嬉しそうにするのだ。

「ん〜? また寝るの? じゃああたしが抱き枕になってあげる」

 いつの間にか裸になっていたフィネが、俺の胴に抱きついてきた。
 少女から大人への一歩を踏み出したばかりといった感じの、かなり幼い肉体。
 俺にロリコンのケは無かったはずだが、こんな可愛い、しかも全裸の女の子に密着されればどうしても興奮してしまう。
 既に二回も抜いてもらったばかりだというのに、もう完全回復してしまったものを下腹部に押し当てられて、フィネが嬉しそうに微笑んだ。

「あーあ。ここ、こんなにしてちゃ眠れないわよね。
 スッキリしよっか」

 薄い寝間着は簡単に脱がされ、フィネの匂いが染み付いた男性器が顕になる。
 早くも先走りを漏らすそれを見て、悪魔は舌なめずりした。

「あは、おいしそ。……いただきまぁす……」

 膝立ちになって腰を跨ぐ。
 開かれた脚、腿と腿との間に粘液が糸を引いている。
 潤滑液をダラダラ垂れ流す陰唇が押し当てられる。
 粘膜同士が触れ合うと、くちゅっといういやらしい音が鳴った。

「動かないでいいから、楽にしていてね。
 じゃあ、いくわよ」

 軽い身体が、一気に降りてきた。
 そのまま、びっしょびしょに濡れた肉筒が俺の竿を咥えこんでいく。
 幼い外見に違わずフィネの膣は狭めでよく締まる。
 よく濡れたロリまんこにいきなり搾られて、思わず射精しそうになった。

「……ん? 我慢したの? もー、そんなのいいのに。出したい時に出しちゃっていいのよ?」

 俺の忍耐をあざ笑うように、フィネはゆっくりと腰を使い始めた。
 いわゆる騎乗位の体勢だが、身体をやや前傾させて、上下だけでなく前後の動きも取り入れている。
 ぐっちゃ、ぐっちゃと膣壁が竿を愛撫する。
 裏筋の辺りに少し体重がかかってきゅうきゅう責めてくる。
 激しく動いても全く揺れない、薄く慎ましいおっぱいが可愛い。
 外はいい天気だ。昼日中から太陽の光を浴びてするセックスがこんなに気持ちいいとは。

「ほらあ、気持ちいい? 気持ちいいんでしょ。おちんちん、あたしのナカでビクビク言ってるもんねー」

 見下ろしてくるフィネの目つきは、支配者のようでもあり保護者のようでもある。
 この紅い眼に見守られている限り、俺には何の心配も要らないのではないかとさえ思える。
 食事も風呂も何もかも、生活のすべてを管理されて、性欲処理までしてもらえばいいのだと思ってしまう。
 膣の奥の方、少し柔らかくなった部分が亀頭に当たる。
 ひときわデリケートな部分が擦れ合うと、それだけでもイってしまいそう。
 ぐらついている俺の忍耐を、悪魔は優しくへし折ってくれる。

「ほーら、我慢は身体に毒よ。早く精子、あたしの子宮にピュッピュしちゃって。
 遠慮しないで。したいときはいつでも、中出ししてくれていいんだから」

 優しく誘う声には全く抗えない。
 促されるまま、俺はフィネの膣内に射精した。
 口に出したのと同じくらい大量の精液が、少女の胎内に注がれる。
 狭い膣内、その奥に向けて子種が流れ込んでいく。
 子宮を白濁で汚されて、フィネは慈母のように微笑んだ。

「よしよし。しっかり射精できたわね。えらいえらい。
 じゃあ、私と一緒にお昼寝しましょうか。ずっとくっついててあげるから、安心してね」
「でも……こんなんで、本当にいいのかなあ」

 射精直後で少し冷静になったせいか、つい心配になってしまった。
 フィネが来てくれて以来、もうずっとこんな生活を続けているのだから。
 遅くに起きてエッチして、朝昼兼用の食事をとってエッチして寝て、適当に夕飯を食べたら深夜までエッチして。
 フィネが来る前までは俺も働いていたはずだが、あれは今どうなっているのだろう。
 そんな懸念を、久し振りに抱いた。

「ふふ。大丈夫よ。大丈夫。何にも心配要らないわよ。あたしがずっと守ってあげるんだから」
「本当に? ……本当に、何もしなくていいのか」
「何もしてないなんてこと、無いわよ。毎日しっかり、あたしとエッチしてるじゃない」
「ええ……?」
「納得出来ない? じゃあ、考えてみてよ。
 仕事はしないけれどいつも家にいてくれて、したいときにはいつでも、何回でもイチャラブエッチさせてくれるお嫁さん。
 嫌々とかじゃなくて、何回してもラブラブで、すんごく乱れてくれるお嫁さん。
 それって結構、良いお嫁さんだと思わない? 理想的な奥さんだと思わない?」

 するすると、フィネの言葉が脳に浸透していく。
 かなり極端な考えであり、またそれは俺の力を奪う猛毒のような言葉だったが、拒むことなど不可能だった。

「……うん。そうか。それもそうだな」
「でしょ? あなたはあたしを裏切らない、絶対に。
 だからあたしも、あなたのこと一生面倒見てあげる。
 あなたの人生から、あたし以外の面倒なこと全部、取り除いてあげちゃうんだから」

 柔らかい声に包まれて、俺の意識は安らぎに沈んでいく。
 フィネの小さな体を抱きしめて、その体温に耽溺しながら、俺は外の世界のことを忘れて微睡んでいった。
15/04/27 23:14更新 / ナシ・アジフ

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