読切小説
[TOP]
パイロゥちゃんは煽りたい!
パ「だからぁ!ざぁ〜こ♥」

男「えっと……映画を観て買い物もしたいのかな?」

パ「それはマーゴ」

男「じゃあ……豚の背脂が欲しいのかな?」

パ「それはラード」

男「それなら…… アングロサクソン人のウェスト回りのサイズだったり?」

パ「それはヤード」

男「うぅ〜ん……覇王龍のことかな?」

パ「それはズァーク」

男「それとも……三塁だったり?」

パ「それはサード」

男「とすると……サメでは?」

パ「それはシャーク」

男「あぁ!クロフネが得意な馬場だね!」

パ「それはダート」

男「じゃあ……平成の1thガンダムのことかな?」

パ「それはシード」

男「もしかして……何かの破片でも落ちているのかな?」

パ「それはシャード」

男「言っておくけど……僕は無能じゃあないよ」

パ「それはナード。そんなことわかっているよ」

男「あっ!イギリスの旧グリニッジ天文台を通って南極と北極とを結ぶ線を基準とし、この経線を含む平面と、任意の経線を含む平面とが、地球の中心に対してなす角度のことだね!」

パ「それは経度。めちゃくちゃ早口だったね」

男「和音について知りたいのなら、今度教えてあげるよ」

パ「それはコード」

男「そこの積み荷のことが気になるのかい?」

パ「それはカーゴ」

男「吟遊詩人を目指しているのなら、ガンダルヴァさんあたりに師事するのが良いんじゃあないかな」

パ「それはバード」

男「何事も悪戦苦闘の後に味わえる達成感が堪らないよね。簡単じゃあ歯応えが無いよ」

パ「それはハード」

男「君は小柄だから大きい車よりも小さい車の方が運転しやすいと思うな」

パ「それはカート」

男「お小遣い稼ぎがしたいのかな?僕が良いところを紹介してあげるよ」

パ「それはパート」

男「文書を作りたいのなら、オススメのアプリがあるよ」

パ「それはワード」

男「秋は良いねぇ、食べ物が美味しいし」

パ「それはハート」

男「株式の動向が気になるのかい?」

パ「それはチャート」

男「うぅむ……君がなんて言っていたのか全く聞き取れなかったよ」

パ「んもぉ!ちゃんと聞いていてよね!」

男「ごめんごめん……それで、なんて言っていたんだい?」

パ「まったく……いいよ。もう一度言ってあげる。ただし……」

ガシッ グイッ

男「!?」

パ「こうやって、耳元で……」

男「ちょっ、近いって!」

パ「絶対に聞き取れるように、二度と忘れないように……」

男「ちゃんと聞くから!だから一旦離れ……って力強っ!」

パ「じゃあ……しっかり聞いてね……」

パ「ざぁ〜こ♥」
23/05/13 22:18更新 / ヴィダルサスーンモンスーン

■作者メッセージ
閲覧ありがとうございました。

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33