染み入る粘体
草原の中を貫く、街道から少し離れた細い道を一人の少女が歩いていた。
軽装の皮鎧に腰に下げた剣は冒険者然とした装いだが、そのあどけなさの残る顔立ちのおかげで、微笑ましさの方が浮かんでくる。
だが彼女の足取りは、長距離を歩き慣れた者のそれであり、彼女がただの冒険者気取りの子供ではないことを示していた。
不意に、彼女の足取りが遅くなり、ついには止まった。
彼女の向かう先に、道幅いっぱい広がった水溜りがあったからだ。
ここ数日、雨は降っていない。仮にこの辺りだけ降ったとしても、道の土に湿った様子はない。
では、なぜこんなところに水溜りが？
ふと彼女の胸中に疑問が起こる。
しかし、彼女は数秒考えたところで、それ以上考えることをやめた。
水溜りの正体がわかったところで、水溜りが消えるわけではないし、避けるか飛び越えるかしなければならないことに変わりはない。
だとすればこんなところでぼんやりしているより、とっとと進んだ方が時間の節約になる。
彼女はそう考えると、道の端に寄って水溜りの脇を通り抜けることにした。
草むらに片足を突っ込みながら、水溜りを踏まぬよう迂回する。
だが、不意に彼女の足が止まった。
「？」
突然動かなくなった足を彼女が見下ろしてみると、そこには自身の足首を握る手があった。
細い指や手首は女のそれである。一瞬草むらに倒れていた女が、彼女に助けを求めているのかという考えが、少女の脳裏を一瞬よぎる。
だが、彼女の足首をつかむ手は青く透き通っており、なおかつ水溜りから生えていた。
道幅いっぱいに広がっていたのは、スライムだったのだ。
彼女がようやくその事実に至った瞬間、水溜りが膨れ上がり、少女に覆いかぶさってきた。
盛り上がった粘液が彼女の肩を突いて押し倒し、足首を握る手が彼女を道の中央へ引きずり寄せた。
そして、水溜りの中央で仰向けに横たわる彼女に跨るように、粘液が凝り固まって形を成していく。
やがて少女の視界に、自身の腹の上に跨る青く透き通ったロングヘアの女の姿が現れた。
歳は二十代半ばほどで、ある種の鋭ささえ感じさせる切れ長の目に細面の顔だちや、肩から腰へと続くスレンダーな体つきは彫像のようで、彼女が一瞬見とれるほど整っていた。
だが、そんな彼女の一瞬の思いも、彼女の肩を押さえる粘液がもぞりと動いたことによって掻き消えた。
粘液は彼女の身を覆う皮鎧の隙間に入り込み、皮鎧の留め具を外したのだ。
「や、あぁぁ！」
彼女は声をあげて粘液を振り払おうと四肢を動かすが、少女の抵抗も空しく、スライムはエビの殻でも剥くようにして、少女の身を守る皮鎧を引き剥がした。
長時間の歩行により、いくらかの汗染みが浮かんだ衣服が晒される。
だがすぐに彼女が横たわる粘液が衣服に染み込み、汗染みとスライムの区別がなくなった。
そして、彼女の衣服にまんべんなく粘液が染み入ったところで、スライムがもぞりと蠢動を始めた。
「ひゃ！？」
ひんやりとした液体が全身をくすぐる感覚に、彼女は裏返った声を漏らす。
スライムに襲われているという恐怖を解すように、スライムは少女を見降ろしながら彼女の衣服にしみった自身を操った。
腕を、太ももを、わき腹を、背中を、うなじを、粘液が擦り、くすぐっていく。
「あ、やっ…ん、ふっ…や、ぁ…」
緊張に硬直していた彼女の体が、スライムの愛撫に合わせて次第に弛緩し、少女の口から漏れる声も次第に甘く上擦ったものになっていく。
そしてズボンに染み入ったスライムの粘液が、自身とは異なる湿り気を少女の両脚の付け根に見つけると、彼女に跨る女がその口の端を釣り上げた。
粘液に体を撫でられるくすぐったさにいくらか霞がかかっていた彼女の脳裏に、自身がスライムに襲われているという事実が浮かび上がり、恐怖がかすかに蘇る。
しかしスライムは彼女の恐怖とは裏腹に、それ以上彼女の両脚の付け根を擦ったりするわけでもなく、全身への愛撫を再開した。
粘液に濡れる衣装の下で、うっすらと浮かんだ肋骨やへそを、布に染み入ったスライムが擦る。
冒険者向けのしっかりとしたつくりの衣装の繊維が、少女の柔らかな肌を刺激する。
「くふっ…ふ、ぅ…んっ…！」
かすかな愉悦の表情を浮かべるスライムの視線を受けながら、少女は懸命にくすぐったさとむずがゆさのもたらす快感を堪え、身もだえと喘ぎ声を押し殺そうとした。
だが、全身を苛む刺激は止むどころか、必死に耐えようとする彼女を徐々に蝕むようにその責めを強めていく。
皮膚表面を這いまわるむずがゆさが、背筋をくすぐりながら伝っていき、快感として脳に届く。
自然と少女の呼吸は荒くなり、じんわりと汗がにじんでくる。
すると彼女を包む粘液は、彼女の汗を舐めとるかのように波打ち、柔らかな刺激を更に彼女にもたらした。
「くひっ、ひっ、ひぅっ…！」
注ぎ込まれる快感と刺激に、もはや吐息は引き攣ったものになり、スライムに押さえ込まれた手足もぶるぶると震えていた。
そして、粘液を纏ったズボンの生地が、彼女の内ももをぞろりと撫であげた瞬間、彼女の全身がびくびくと痙攣した。
両脚の付け根の柔らかな割れ目から僅かな量の飛沫が迸り、下着を通してスライムの粘液に染み入る。
スライムはかすかな笑みを浮かべながら、少女の愛液を静かに受け止めた。
「…っ、はぁはぁはぁ…」
やがて彼女の全身から力が抜け、どこか遠くを見るような眼で、いつの間にか止めていた息を取り返すかのように荒く呼吸を重ねた。
だが、スライムは絶頂の余韻に浸る彼女を許すことなく、責めを再開した。
背筋を、うなじを、わき腹を、少女の反応を確認しながらの愛撫が這い回る。
「や、やめ…ひ、ぃ…！」
未だ全身を満たす快感に新たな刺激が注ぎ込まれ、少女の懇願が半ばで断ち切られた。
長湯した時のようにぼんやりとした意識が、快感により掻き回され、視界が明滅する。
強引に与えられる快感は、もはや彼女にとって苦痛でしかなかった。だが、スライムは喘ぎ悶える彼女の姿に拘泥することもなく、淡々と愛撫を続けた。
「ぃ…ひぃ…ぃっ…！」
「……」
不意に少女の腹に跨るスライムが、肩を地面に押さえつけている腕を離すと、地面に広がる粘液から新たな腕を生やして押えなおした。
そして、肩を押さえていた腕を少女の股間へ近付け、そっと覆い被せた。
掌の形をなしていた粘液が溶け崩れ、彼女のズボンと下着を染み通って、柔らか且つ控えめな茂みの下の亀裂へたどり着く。
そして、下着と肌の間で粘液が指を形作ると、スライムは薄く開き愛液を垂れ流す亀裂に、つぷ、とそれを沈めた。
未成熟ながらも膣肉は柔らかく、僅かな隆起による襞を成していた。
少女の膣は挿し込まれた指を受け入れると、愛液にまみれた粘膜で締め付ける。
それはまるで渇望していた肉棒への歓待のようだったが、スライムの指には何の悦びも与えられない。
スライムはしばし彼女の締め付けを味わうと、ゆっくりと膣を解すように掻き回し始めた。
「ひぐっ！」
疼く体奥を掻き混ぜられる感触に、少女の喉から押しつぶされたような声が漏れる。
膣肉の織り成す襞をひっかき粘膜を擦るたびに、少女の体に力がこもり、びくんびくんと震える。
そして亀裂の上方、皮に収まる小さな肉の粒を、スライムが新たに成した指で圧迫し、擦った。
「ひぁあっ！？」
裏返った悲鳴めいた嬌声とともに、少女は背筋を反り返らせ、一際大きな絶頂に至った。
彼女の膣壁がびくびくと痙攣しながらスライムの指を締め付け、次から次へとあふれ出る愛液がスライムの粘液に染み入っていく。
しかしスライムは彼女の絶頂に構うことなく、膣を掻き回し、陰核を押しつぶしながら擦った。
注ぎ込まれ続ける快感に、彼女の意識は絶頂に押し上げられたままになる。
体表面や、膣壁から這い上る快感に、意識が焼き焦がされていく。
そして、陰核や膣口への責め耐えかね、彼女は失神に至った。
同時に弛緩した尿道から、色づいた液体があふれ出し、下着に染み入っていく。
スライムは迸る彼女の失神の証を粘液に取り込みながら、愛撫を重ねた。
気を失ってもなお、彼女の肢体は与えられる刺激にぴくりぴくりと反応する。
やがて、尿道から漏れ出る液体がその勢いを失い、止まった。
スライムの粘液はしばしの間、迸りの残滓を求めるように尿道口をまさぐっていたが、一滴にも満たない僅かな湿り気さえも吸い上げてしまう。
しかし、それでも粘液は執拗に尿道口を探り続け、ついには粘液を糸状に形成して細い穴へ潜り込ませた。
「へ･･･ぇ･･･？」
腹の中をむずむずと這い登る感触に、少女が声を漏らしながら目を開いた。
そして、いくらか慣れてしまった全身への愛撫や膣を掻き回す指の感触に混ざる、尿道をくすぐる感覚に彼女の意識が向けられていく。
「･･･ぇ･･･へ･･･ひっ!?」
液体しか通らないはずの細い穴を、何かが這い上っているという感覚に彼女の意識が明瞭になった。
細く、長く、もぞもぞと蠢くその動きに、彼女の脳裏をミミズのような細い虫の姿が浮かび上がる。
「いや･･･いや･･･！」
嫌悪感が快感を上回り、彼女は再びスライムから逃れようと身を捻り始めた。
すると、彼女の腹に跨るスライムが、彼女の股間を苛む粘液を残したまま腕を離し、上体を倒して顔を寄せてきた。
嫌悪感に強張る彼女の頬に両手を当て、震える瞳を真っ直ぐに見つめる。
「大丈夫」
スライムの唇から、その姿のように透き通った声が紡がれた。
だが、その言葉の意味に少女の理解が及ぶ前に、スライムの顔が更に接近し、唇が強引に重ね合わされた。
「！？」
とっさに唇を引き締めるが、スライムの唇を成す粘液が唇の間に染み入り、強引に彼女の口を押し開く。
そして粘液で構成された舌が少女の口腔に押し入れられ、同時に尿道を這い登るスライムの糸が膀胱へつきぬける。
粘液の糸は、膀胱に入ってもなお侵入を止めず、少女の体内で渦を巻きながら塊を成していった。
「んんっ！んっ！？」
腹の中で膨れていく異様な感触に、塞がれた少女の唇の間からくぐもった声が漏れる。
スライムは彼女の僅かばかりの抵抗を奪おうとするように、膣内に埋めたままの指を蠢動させ、全身を包む粘液を波打たせた。
彼女の体内に蓄積されていた興奮が、スライムの愛撫によって息を吹き返し、再び彼女から抵抗する気力を奪った。
微かに力がこもる程度だった彼女の四肢が脱力し、粘液の糸に抵抗していた尿道が弛緩する。
そしてそのまま、少女はスライムの愛撫に身を任せ、注ぎ込まれる快感に身悶えする。
膣は緩み、愛液はほぼ垂れ流しのようにあふれ出て、膀胱の尿は溜まったそばから流れ出ていった。
スライムは粘液で彼女の汗を舐めとり、愛液を啜り、尿を吸い取っていく。
そして、快感と体液の交換がしばしの間続いたところで、少女の内に渇きが芽生えていた。垂れ流しの体液を啜り取られた上、口中の粘液が唾液まで吸い取っているのだ。
快感に溺れた彼女の意識でも分かるほど、渇きは酷いものになっていた。
すると、彼女の舌や口腔の動きから渇きを察したのか、スライムは愛撫の手を休めて、口中に挿し入れた粘液の塊をさらに奥へと押し込み、無理やり嚥下させた。
彼女の喉を清涼感のある粘液が流れ落ちていき、渇きが癒される。
飲まされた粘液は、まるで彼女の身体の隅々に行き渡るようだった。
彼女が一通り粘液を嚥下したところで、スライムは己の身体を断ち切ると、中断していた愛撫を再開させた。
飲まされたスライムの粘液によるものか、彼女の膣からは再び滴があふれ出し、人割と浮かぶ汗もその量を増す。
そして、スライムは延々と愛撫を加え、体液を啜り、代わりに自身の粘液を嚥下させ続けた。
スライムと少女が体液を交わすうち、天頂にあったはずの日は傾き、やがて夜になっていた。
だが、それでもスライムは責めの手を緩める様子はなかった。
全身を覆う粘液は、彼女の皮膚を撫で、舐める動きから、粘液自体を刷り込むようなものに変っていた。
膣に押し込まれた指は、もはや男根ほどの太さになっており、その表面から生えた幾本もの細かな触手が、未成熟な膣壁の襞に埋まっている。
尿道に挿しこまれた粘液の糸も、いつの間にか紐ほどの太さになっており、時折色づいた液体が粘液の中を流れていく。
彼女の膣に食い込み、膀胱を満たし、全身を覆う粘液が、彼女の漏らす愛液を尿を汗を啜っていく。
そして時折、スライムは自身の粘液を飲み込ませ、水分を補ってやる。
もはや彼女の意識には快感を覚える余地などなく、与えられた刺激に体液を垂れ流すだけの人形でしかなかった。
だがスライムは肉人形と化した少女に容赦なく責めを加え、己の粘液を削って飲み込ませていく。
輝く星の下、徐々に縮んでいくスライムと意識の溶け崩れていく肉人形が、交わり続けていた。
朝と昼の間ほどのころ、草原を横切る街道から離れた道を、驢馬が引く一台の荷車がのろのろと進んでいた。
すると、荷馬車の御者が、道の先に転がる何かを見つけた。
目を凝らしながら距離を縮めると、御者はそれが人であることに気が付いた。
水溜りの真ん中に、ずぶ濡れの少女が転がっているのだ。
彼は驢馬を止めると荷車を降り、彼女の下へ駆け寄った。
「おい、大丈夫か！？」
「あぁ、う…」
背中に手をまわして抱え上げ、声を掛けるが、少女は虚ろな目で虚空を見つめながら、ぼんやりとした声を漏らすだけだった。
「スライムにやられたのか…」
彼女の横たわる水溜りから、この草原にすむ魔物にもてあそばれたと彼は判断すると、彼女を抱え上げて荷車に載せた。
「待ってろ、今医者の所まで運んでやるからな」
彼は背後の彼女にそう話しかけると、手綱を操り驢馬を進ませた。
驢馬と荷車の車輪が、スライムの残したものであろう水溜りを踏みしめ、道を進んでいく。
だが、男は知らなかった。スライムは移動の際に水分を残さないということを。
「……」
揺れる馬車の上で、少女は唇の端を釣り上げた。
軽装の皮鎧に腰に下げた剣は冒険者然とした装いだが、そのあどけなさの残る顔立ちのおかげで、微笑ましさの方が浮かんでくる。
だが彼女の足取りは、長距離を歩き慣れた者のそれであり、彼女がただの冒険者気取りの子供ではないことを示していた。
不意に、彼女の足取りが遅くなり、ついには止まった。
彼女の向かう先に、道幅いっぱい広がった水溜りがあったからだ。
ここ数日、雨は降っていない。仮にこの辺りだけ降ったとしても、道の土に湿った様子はない。
では、なぜこんなところに水溜りが？
ふと彼女の胸中に疑問が起こる。
しかし、彼女は数秒考えたところで、それ以上考えることをやめた。
水溜りの正体がわかったところで、水溜りが消えるわけではないし、避けるか飛び越えるかしなければならないことに変わりはない。
だとすればこんなところでぼんやりしているより、とっとと進んだ方が時間の節約になる。
彼女はそう考えると、道の端に寄って水溜りの脇を通り抜けることにした。
草むらに片足を突っ込みながら、水溜りを踏まぬよう迂回する。
だが、不意に彼女の足が止まった。
「？」
突然動かなくなった足を彼女が見下ろしてみると、そこには自身の足首を握る手があった。
細い指や手首は女のそれである。一瞬草むらに倒れていた女が、彼女に助けを求めているのかという考えが、少女の脳裏を一瞬よぎる。
だが、彼女の足首をつかむ手は青く透き通っており、なおかつ水溜りから生えていた。
道幅いっぱいに広がっていたのは、スライムだったのだ。
彼女がようやくその事実に至った瞬間、水溜りが膨れ上がり、少女に覆いかぶさってきた。
盛り上がった粘液が彼女の肩を突いて押し倒し、足首を握る手が彼女を道の中央へ引きずり寄せた。
そして、水溜りの中央で仰向けに横たわる彼女に跨るように、粘液が凝り固まって形を成していく。
やがて少女の視界に、自身の腹の上に跨る青く透き通ったロングヘアの女の姿が現れた。
歳は二十代半ばほどで、ある種の鋭ささえ感じさせる切れ長の目に細面の顔だちや、肩から腰へと続くスレンダーな体つきは彫像のようで、彼女が一瞬見とれるほど整っていた。
だが、そんな彼女の一瞬の思いも、彼女の肩を押さえる粘液がもぞりと動いたことによって掻き消えた。
粘液は彼女の身を覆う皮鎧の隙間に入り込み、皮鎧の留め具を外したのだ。
「や、あぁぁ！」
彼女は声をあげて粘液を振り払おうと四肢を動かすが、少女の抵抗も空しく、スライムはエビの殻でも剥くようにして、少女の身を守る皮鎧を引き剥がした。
長時間の歩行により、いくらかの汗染みが浮かんだ衣服が晒される。
だがすぐに彼女が横たわる粘液が衣服に染み込み、汗染みとスライムの区別がなくなった。
そして、彼女の衣服にまんべんなく粘液が染み入ったところで、スライムがもぞりと蠢動を始めた。
「ひゃ！？」
ひんやりとした液体が全身をくすぐる感覚に、彼女は裏返った声を漏らす。
スライムに襲われているという恐怖を解すように、スライムは少女を見降ろしながら彼女の衣服にしみった自身を操った。
腕を、太ももを、わき腹を、背中を、うなじを、粘液が擦り、くすぐっていく。
「あ、やっ…ん、ふっ…や、ぁ…」
緊張に硬直していた彼女の体が、スライムの愛撫に合わせて次第に弛緩し、少女の口から漏れる声も次第に甘く上擦ったものになっていく。
そしてズボンに染み入ったスライムの粘液が、自身とは異なる湿り気を少女の両脚の付け根に見つけると、彼女に跨る女がその口の端を釣り上げた。
粘液に体を撫でられるくすぐったさにいくらか霞がかかっていた彼女の脳裏に、自身がスライムに襲われているという事実が浮かび上がり、恐怖がかすかに蘇る。
しかしスライムは彼女の恐怖とは裏腹に、それ以上彼女の両脚の付け根を擦ったりするわけでもなく、全身への愛撫を再開した。
粘液に濡れる衣装の下で、うっすらと浮かんだ肋骨やへそを、布に染み入ったスライムが擦る。
冒険者向けのしっかりとしたつくりの衣装の繊維が、少女の柔らかな肌を刺激する。
「くふっ…ふ、ぅ…んっ…！」
かすかな愉悦の表情を浮かべるスライムの視線を受けながら、少女は懸命にくすぐったさとむずがゆさのもたらす快感を堪え、身もだえと喘ぎ声を押し殺そうとした。
だが、全身を苛む刺激は止むどころか、必死に耐えようとする彼女を徐々に蝕むようにその責めを強めていく。
皮膚表面を這いまわるむずがゆさが、背筋をくすぐりながら伝っていき、快感として脳に届く。
自然と少女の呼吸は荒くなり、じんわりと汗がにじんでくる。
すると彼女を包む粘液は、彼女の汗を舐めとるかのように波打ち、柔らかな刺激を更に彼女にもたらした。
「くひっ、ひっ、ひぅっ…！」
注ぎ込まれる快感と刺激に、もはや吐息は引き攣ったものになり、スライムに押さえ込まれた手足もぶるぶると震えていた。
そして、粘液を纏ったズボンの生地が、彼女の内ももをぞろりと撫であげた瞬間、彼女の全身がびくびくと痙攣した。
両脚の付け根の柔らかな割れ目から僅かな量の飛沫が迸り、下着を通してスライムの粘液に染み入る。
スライムはかすかな笑みを浮かべながら、少女の愛液を静かに受け止めた。
「…っ、はぁはぁはぁ…」
やがて彼女の全身から力が抜け、どこか遠くを見るような眼で、いつの間にか止めていた息を取り返すかのように荒く呼吸を重ねた。
だが、スライムは絶頂の余韻に浸る彼女を許すことなく、責めを再開した。
背筋を、うなじを、わき腹を、少女の反応を確認しながらの愛撫が這い回る。
「や、やめ…ひ、ぃ…！」
未だ全身を満たす快感に新たな刺激が注ぎ込まれ、少女の懇願が半ばで断ち切られた。
長湯した時のようにぼんやりとした意識が、快感により掻き回され、視界が明滅する。
強引に与えられる快感は、もはや彼女にとって苦痛でしかなかった。だが、スライムは喘ぎ悶える彼女の姿に拘泥することもなく、淡々と愛撫を続けた。
「ぃ…ひぃ…ぃっ…！」
「……」
不意に少女の腹に跨るスライムが、肩を地面に押さえつけている腕を離すと、地面に広がる粘液から新たな腕を生やして押えなおした。
そして、肩を押さえていた腕を少女の股間へ近付け、そっと覆い被せた。
掌の形をなしていた粘液が溶け崩れ、彼女のズボンと下着を染み通って、柔らか且つ控えめな茂みの下の亀裂へたどり着く。
そして、下着と肌の間で粘液が指を形作ると、スライムは薄く開き愛液を垂れ流す亀裂に、つぷ、とそれを沈めた。
未成熟ながらも膣肉は柔らかく、僅かな隆起による襞を成していた。
少女の膣は挿し込まれた指を受け入れると、愛液にまみれた粘膜で締め付ける。
それはまるで渇望していた肉棒への歓待のようだったが、スライムの指には何の悦びも与えられない。
スライムはしばし彼女の締め付けを味わうと、ゆっくりと膣を解すように掻き回し始めた。
「ひぐっ！」
疼く体奥を掻き混ぜられる感触に、少女の喉から押しつぶされたような声が漏れる。
膣肉の織り成す襞をひっかき粘膜を擦るたびに、少女の体に力がこもり、びくんびくんと震える。
そして亀裂の上方、皮に収まる小さな肉の粒を、スライムが新たに成した指で圧迫し、擦った。
「ひぁあっ！？」
裏返った悲鳴めいた嬌声とともに、少女は背筋を反り返らせ、一際大きな絶頂に至った。
彼女の膣壁がびくびくと痙攣しながらスライムの指を締め付け、次から次へとあふれ出る愛液がスライムの粘液に染み入っていく。
しかしスライムは彼女の絶頂に構うことなく、膣を掻き回し、陰核を押しつぶしながら擦った。
注ぎ込まれ続ける快感に、彼女の意識は絶頂に押し上げられたままになる。
体表面や、膣壁から這い上る快感に、意識が焼き焦がされていく。
そして、陰核や膣口への責め耐えかね、彼女は失神に至った。
同時に弛緩した尿道から、色づいた液体があふれ出し、下着に染み入っていく。
スライムは迸る彼女の失神の証を粘液に取り込みながら、愛撫を重ねた。
気を失ってもなお、彼女の肢体は与えられる刺激にぴくりぴくりと反応する。
やがて、尿道から漏れ出る液体がその勢いを失い、止まった。
スライムの粘液はしばしの間、迸りの残滓を求めるように尿道口をまさぐっていたが、一滴にも満たない僅かな湿り気さえも吸い上げてしまう。
しかし、それでも粘液は執拗に尿道口を探り続け、ついには粘液を糸状に形成して細い穴へ潜り込ませた。
「へ･･･ぇ･･･？」
腹の中をむずむずと這い登る感触に、少女が声を漏らしながら目を開いた。
そして、いくらか慣れてしまった全身への愛撫や膣を掻き回す指の感触に混ざる、尿道をくすぐる感覚に彼女の意識が向けられていく。
「･･･ぇ･･･へ･･･ひっ!?」
液体しか通らないはずの細い穴を、何かが這い上っているという感覚に彼女の意識が明瞭になった。
細く、長く、もぞもぞと蠢くその動きに、彼女の脳裏をミミズのような細い虫の姿が浮かび上がる。
「いや･･･いや･･･！」
嫌悪感が快感を上回り、彼女は再びスライムから逃れようと身を捻り始めた。
すると、彼女の腹に跨るスライムが、彼女の股間を苛む粘液を残したまま腕を離し、上体を倒して顔を寄せてきた。
嫌悪感に強張る彼女の頬に両手を当て、震える瞳を真っ直ぐに見つめる。
「大丈夫」
スライムの唇から、その姿のように透き通った声が紡がれた。
だが、その言葉の意味に少女の理解が及ぶ前に、スライムの顔が更に接近し、唇が強引に重ね合わされた。
「！？」
とっさに唇を引き締めるが、スライムの唇を成す粘液が唇の間に染み入り、強引に彼女の口を押し開く。
そして粘液で構成された舌が少女の口腔に押し入れられ、同時に尿道を這い登るスライムの糸が膀胱へつきぬける。
粘液の糸は、膀胱に入ってもなお侵入を止めず、少女の体内で渦を巻きながら塊を成していった。
「んんっ！んっ！？」
腹の中で膨れていく異様な感触に、塞がれた少女の唇の間からくぐもった声が漏れる。
スライムは彼女の僅かばかりの抵抗を奪おうとするように、膣内に埋めたままの指を蠢動させ、全身を包む粘液を波打たせた。
彼女の体内に蓄積されていた興奮が、スライムの愛撫によって息を吹き返し、再び彼女から抵抗する気力を奪った。
微かに力がこもる程度だった彼女の四肢が脱力し、粘液の糸に抵抗していた尿道が弛緩する。
そしてそのまま、少女はスライムの愛撫に身を任せ、注ぎ込まれる快感に身悶えする。
膣は緩み、愛液はほぼ垂れ流しのようにあふれ出て、膀胱の尿は溜まったそばから流れ出ていった。
スライムは粘液で彼女の汗を舐めとり、愛液を啜り、尿を吸い取っていく。
そして、快感と体液の交換がしばしの間続いたところで、少女の内に渇きが芽生えていた。垂れ流しの体液を啜り取られた上、口中の粘液が唾液まで吸い取っているのだ。
快感に溺れた彼女の意識でも分かるほど、渇きは酷いものになっていた。
すると、彼女の舌や口腔の動きから渇きを察したのか、スライムは愛撫の手を休めて、口中に挿し入れた粘液の塊をさらに奥へと押し込み、無理やり嚥下させた。
彼女の喉を清涼感のある粘液が流れ落ちていき、渇きが癒される。
飲まされた粘液は、まるで彼女の身体の隅々に行き渡るようだった。
彼女が一通り粘液を嚥下したところで、スライムは己の身体を断ち切ると、中断していた愛撫を再開させた。
飲まされたスライムの粘液によるものか、彼女の膣からは再び滴があふれ出し、人割と浮かぶ汗もその量を増す。
そして、スライムは延々と愛撫を加え、体液を啜り、代わりに自身の粘液を嚥下させ続けた。
スライムと少女が体液を交わすうち、天頂にあったはずの日は傾き、やがて夜になっていた。
だが、それでもスライムは責めの手を緩める様子はなかった。
全身を覆う粘液は、彼女の皮膚を撫で、舐める動きから、粘液自体を刷り込むようなものに変っていた。
膣に押し込まれた指は、もはや男根ほどの太さになっており、その表面から生えた幾本もの細かな触手が、未成熟な膣壁の襞に埋まっている。
尿道に挿しこまれた粘液の糸も、いつの間にか紐ほどの太さになっており、時折色づいた液体が粘液の中を流れていく。
彼女の膣に食い込み、膀胱を満たし、全身を覆う粘液が、彼女の漏らす愛液を尿を汗を啜っていく。
そして時折、スライムは自身の粘液を飲み込ませ、水分を補ってやる。
もはや彼女の意識には快感を覚える余地などなく、与えられた刺激に体液を垂れ流すだけの人形でしかなかった。
だがスライムは肉人形と化した少女に容赦なく責めを加え、己の粘液を削って飲み込ませていく。
輝く星の下、徐々に縮んでいくスライムと意識の溶け崩れていく肉人形が、交わり続けていた。
朝と昼の間ほどのころ、草原を横切る街道から離れた道を、驢馬が引く一台の荷車がのろのろと進んでいた。
すると、荷馬車の御者が、道の先に転がる何かを見つけた。
目を凝らしながら距離を縮めると、御者はそれが人であることに気が付いた。
水溜りの真ん中に、ずぶ濡れの少女が転がっているのだ。
彼は驢馬を止めると荷車を降り、彼女の下へ駆け寄った。
「おい、大丈夫か！？」
「あぁ、う…」
背中に手をまわして抱え上げ、声を掛けるが、少女は虚ろな目で虚空を見つめながら、ぼんやりとした声を漏らすだけだった。
「スライムにやられたのか…」
彼女の横たわる水溜りから、この草原にすむ魔物にもてあそばれたと彼は判断すると、彼女を抱え上げて荷車に載せた。
「待ってろ、今医者の所まで運んでやるからな」
彼は背後の彼女にそう話しかけると、手綱を操り驢馬を進ませた。
驢馬と荷車の車輪が、スライムの残したものであろう水溜りを踏みしめ、道を進んでいく。
だが、男は知らなかった。スライムは移動の際に水分を残さないということを。
「……」
揺れる馬車の上で、少女は唇の端を釣り上げた。
10/09/14 17:31更新 / 十二屋月蝕