沼のほとり、開けた土の上に二つの人影があった。一つは人間の少年で、もう一つは河童のものであった。
二人を囲む地面には、大きな円が描かれている。土俵代わりの円だ。
少年と河童は、相撲を取っているのだ。
辺りの地面には、数度土を蹴った跡が残っており、河童の方が少年より頭一つ分は大きいにも関わらず、二人の間で数度の取り組みが交わされたことがわかる。
そして、河童の濡れた肌やあたりの湿った地面で汚さぬようにするためか、少年は着物を脱ぎ、褌も身につけていなかった。
「さあ、見合って見合って･･･」
河童がそういいながら腰を屈めると、少年もゆっくり腰を落とした。
左右に開く彼の両足の間で、年相応の屹立が小さく揺れる。
河童は、手のひらに収まるほどのそれを一瞥して、軽く唇を舌で湿らせてから続けた。
「はっけよい･･･のこった！」
少年と河童が同時に動き、円の中心でぶつありあう。
「のこった！のこった！」
河童はそう繰り返しながら少年の腰をつかみ、ぐいぐいと体を押しつけた。一方少年も、河童に負けじと両足を踏ん張り、体全体を押しつけていた。
しかし、河童の組み方があくまで相撲のそれであるのに対し、少年はまるで河童にしがみついているようであった。
事実、彼の手は河童の腰ではなく、背中に回っており、彼の顔は河童の乳房の間に埋まっていた。
「のこった、のこった」
片手ですくい上げられるほどの乳房の間を撫でる熱い吐息と、太腿にぐいぐいと押しつけられる肉棒の感触に、河童は軽く微笑んだ。
元々、人間と河童では力が違う上、少年の組み方はただ抱きついているだけだ。彼女がそうしようとしない限り、負ける方が難しかった。
「のこった」
彼女は少年にしばし自分の体を許すと、右足を動かした。地面を踏みしめ、彼の体を支える左足を軽く払ってやる。すると、ぎりぎりのところでつりあっていた少年の体が、動き始める。
ぬるぬると独特のぬめりを帯びた河童の肌を、少年の手が滑り、太腿を肉棒がこする。垂直に力を加える分には問題ないが、一度横滑りしたが最後、河童の体にしがみついて姿勢を立て直すことはできない。
驚きに少年の呼吸が乱れ、彼の顔が乳房の間から腹へと滑り落ちていく。そして少年の手が河童の尻に達し、彼の鼻先がへそに触れたところで、彼の右足が折れて膝が地面にふれた。
「はい、きまり」
少年の腕の輪から、ぬるりと滑り抜けながら河童が微笑んだ。
「これで、六戦六勝だねえ」
「あ、あぁ･･･」
河童の肌のぬめりを身につけたまま、少年が震えた声を漏らす。
「じゃあ、六回目、がんばろうか」
「も、もう出ないよ･･･」
「何言ってるのよ。勝負をやめたかったら、取り組みの前に言いなさいよ」
河童はいくらかあきれたといった様子で少年を見下ろした。
そう、二人は賭をした上で、相撲を取っていたのだ。
少年が勝てば、一年の間河童を家来代わりに自由にできる。しかし河童が勝てば。
「キュウリ一年分か、あんたの精一発。負けたんだから、どっちか出してもらうわよ」
「うぅ･･･」
少年は観念したように声を漏らした。河童の家来がいれば、友達に自慢できると思って応じたこの勝負、繰り返すべきではなかったのだ。
しかし、後悔しても後の祭り。少年はおとなしく、取り決めに従うしかなかった。
「それで、どっち？キュウリ？」
「ち、ちんちんで･･･」
キュウリ一年分など、少年が胴がんばっても用意できるはずもない以上、河童に捧げるものは決まっていた。
「じゃあ今度は、地面に両手と両膝をつけて。四つん這いに」
「こ、こう･･･？」
河童に命じられたまま、少年はその場に四肢を着いた。
「両足をもう少し開いて。そう、そのまま･･･」
河童は少年の後ろに回り込むと、ごろりと地面に仰向けに横たわり、少年の膝の間に頭を差し入れた。
「え？何･･･？」
「あんたは前見てなさい」
河童の行為に、とっさに振り向こうとした少年を、彼女は制止した。
少年は、視界の外で何をされるかわからない不安に苛まれながらも、どうにか視線を前方に向けた。
「ふふふ、出ない出ないって言いながら、元気じゃない」
先ほどまで、自信の太腿に押しつけられていた屹立に、河童は指を触れさせた。
「ん･･･！」
不安感と無意識のうちの期待が、少年の屹立を小さく震わせた。
彼女は一度自分の体を手のひらでこすると、肌ににじむぬめりをたっぷりと手に塗り付け、肉棒を握った。
そして、にゅるにゅるとぬめりを塗り付けながら、手を上下に動かした。
「あぁ、あ･･･！」
ぬめりごしに、彼女の柔らかな手のひらが少年を刺激する。やや皮があまり気味の竿も、控えめな膨らみの裏筋も、剥き慣れていない桃色の亀頭も、いっしょくたに粘液が包み込み、柔らかな摩擦を加える。
少年の股間から、むずむずした感覚が腹の奥へと這い登り、彼の体を小さく震わせる。
「うぅ･･･ん･･･！」
少年は目をぎゅっとつぶり、低く声を漏らした。軟らかな土を掴みながら、手を握りしめ、背筋を伝わる快感に耐える。
「ほらほら、我慢しても辛いだけだから、素直になりなさいよ」
指を一本ずつ締めては緩めさせ、扱く動きに変化を加えながら、河童は少年の下腹の下で笑った。
すると、彼女の言葉に応えるように、粘液に包み込まれた肉棒が、ピクピクと細かく震え始めた。
河童は口を開き、舌を突き出しながら、上下に動かしていた手を止めて少年の射精に備えた。
そして、彼の亀頭を粘液越しにこすった瞬間、彼が低く声を漏らしながら体全体に力を込め、屹立をひときわ大きく震わせた。
河童の手の中で肉棒が一瞬膨張する。しかし、それだけだった。
「･･･っ･･･っ･･･！」
「･･･あれ･･･？」
脈打てど、鈴口からじわりと透明な滴を滲ませるだけの肉棒に、河童は首を傾げた。
だが、すぐに彼女は答えに行き着いた。彼の言葉通り、もう出ないのだ。
今日一日で、すでに五回も射精させている。六度目が出なくなってもおかしくはないのだ。
「うーん、もう少しがんばりなさいよ」
「ひぅ！」
肉棒を握られたまま、睾丸を河童に掴まれ、少年は体を震わせた。
彼女は極力力を込めないようにしながらも、手の中の二つの肉の玉を見聞するようにいじった。気のせいかもしれないが、二度目の射精の際に触ったときより、多少縮んだような気がする。
やはりここにため込んでいた分を放ってしまったのだろうか？
「どうしようかしら･･･」
これでは少年が気持ちよくなっただけで、相撲の賭の取り立てにならない。どうやって精をもらおうかと思案していると、河童の脳裏にある話が浮かび上がった。
それは、河童の曾祖母から聞いた話だった。何でも、大昔に河童が川でおぼれている男の尻子玉を取ろうと尻に手を入れた際、その男は突然射精したという。それも一度や二度ではなく、小便でもするように延々と射精が続き、尻子玉を引き抜く頃には屹立から精液の網が広がり、川の水が白く濁るほどだったらしい。
確かに少年は、今日だけで五度も射精しているが、川の水を濁らせるどころか、湯呑み半分ほども出ていない。話半分、少年の命の安全を考えてさらに半分したとしても、まだ余裕はあるはずだ。
「うん、これがいい」
河童は少年の睾丸から手を離すと、会陰を指でたどって、彼の尻に手を近づけた。
「え？何？」
「精が出なかったから、絞り出してやるのよ」
不安がる少年に、彼の丸い尻を軽く撫でながら、河童が説明する。
「人間の尻の中には尻子玉があって、それを引き抜かれると、男は一生分の精液を出しながら死ぬのよ」
「や、やだぁ･･･」
河童の言葉に、少年は涙声で首を振った。
「大丈夫、引き抜きはしないわ･･･でも、射精するまで軽くいじるわよ」
少年の尻の谷間、必死に力がこもる窄まりに指先を当て、軽く擦りながら河童は優しげな声音で語り掛けた。
しかし、尻穴に触れる異物を進入させまいと、彼は肛門を引き締めていた。
「ほら、力抜かないと手が入らないわよ」
「い･･･いや･･･だ･･･！」
歯を食いしばり、尻に力を込めながら、少年がうめく。河童はたっぷりと尻の穴に肌のぬめりを擦り込み、指先を肛門に当てながら思案した。
さて、どうしたものか。このまま突っ込んでは怪我させてしまう。
がちがちに引き締まった括約筋を軽く押しながら考えていると、少年が一瞬ひきつった声を漏らした。
「ひぅ･･･」
力を込めるうち、自然と止めていた息を継いだのだ。するとその瞬間、彼の窄まりから力だ抜けた。
河童は、一瞬の脱力を逃がすことなく、粘液の滑りを借りながら、少年の肛門に指を差し入れた。
「ひぐっ！」
胎内に入ってきた異物に、少年は声を漏らしながら肛門を引き締める。根本まで達するかと思われていた河童の人差し指が、肛門の締め付けに動きを止めた。
「うぁ、あぁ、あ、ああ」
「あいたたたたたた･･･」
肛門の違和感に意味をなさない声を漏らし続ける少年に、河童の苦痛の声が重なる。指が鬱血するほど締め付けられているからだ。
痛みはある。だが、締め付けているのは肛門だけで、その奥は彼女の指を柔らかく受け入れていた。
締め付けもなく、温もりを帯びた軟らかな肉が、ふんわりと指を包み込んでいる。このふわふわしたぬるま湯のような中のどこかに、知り子玉があるのだろうか。
「んー･･･」
河童は、指をさらに押し込もうとして止めた。指を深く突っ込むのは、次の息継ぎの瞬間だ。その前に、彼の腸内を探らせてもらおう。
河童は軽く指を曲げ、指先で腸壁に触れた。粘膜は河童の指をふにゃりと受け入れ、濡れた腸壁で指先を包み込んだ。
「ぁ･･･！」
体内でうごめく異物感に、少年が苦しげにうめく。その瞬間、わずかに彼の肛門がゆるんだ。
河童は、一瞬の緩みを逃すことなく、少年の奥へと指を押し込んだ。
濡れた指が根本まで彼の尻に埋まり、河童の眼前で肉棒が震える。
「さぁて、どこかしら･･･」
「うぅぅ･･･あぅ･･･！」
手の中の屹立の脈動を感じながら、河童は少年の腸内を探った。
腸壁を、柔らかな指先で軽く圧迫しながら、どこに尻子玉があるのか探す。しかし、彼女の指先は濡れた粘膜を擦るばかりで、尻子玉らしきものは見あたらなかった。
「んっ･･･うぅ･･･」
「おかしいわねえ」
苦しげに少年が声を漏らすのを聞き流しながら、河童は指を折り曲げ、肛門の近くを探った。そのまま、少しずつ腸越しに辺りを確かめながら、彼の体内を探す。
すると腸壁の一面、彼の会陰部の裏辺りに、なにやら弾力のあるものを彼女は感じた。
「これかしら･･･？」
「んぁ！あぁ！」
指先で軽く押してやった瞬間、少年が声を上げ、手の中で肉棒が美君と震えた。同時に、尻子玉と思しきものも少しだけ堅くなった気がする。
「なるほど、そうみたいね」
少年の反応に、河童はそれが尻子玉であることと、なぜ抜かれた人間が死んでしまうのかを理解した。腸壁の向こう側にあるのだ。これを引き抜こうとすれば、腸を破って手を突っ込むしかない。そんなことをすれば、よほど頑丈でない限り死んでしまうだろう。
河童は、腸壁を破らぬよう心がけながら、少年の尻子玉をくいと圧迫した。
「うぁ、あぁぁ･･･！」
少年の体がガクガク震え、屹立の先端から先走りが溢れ出す。
どうやらそれほど心地の良いものらしい。
「ふふ、あんなに嫌がっていたのに、気持ちいいみたいね」
「そ、そんなの･･･うぁぁ･･･！」
河童が円を描くように、尻子玉の周りを軽くくすぐるだけで、少年の否定の言葉は半ばから甘いあえぎ声に変わった。
少年の肉棒は、もはや射精寸前のように震えている。
これで七度目の絶頂のはずなのに、我慢させるのがかわいそうなまで肉棒は限界に達しているようだった。
「ほら、これでさっきの負け分ね」
肉棒を握る指を軽くうごめかせながら、河童は尻子玉をぐいと押した。
その瞬間、少年の睾丸が縮みあがり、腸壁越しに尻子玉が小さく震え、肉棒から精液が迸った。
河童は、顔向けて降り注ぐ驚くほどの量の精液に、一瞬驚きながらも口を開いて白濁を口内に受け止めた。
「うぁ･･･！あぁ･･･！」
少年の腹の奥から一通り精液が迸ると、彼は全身を弛緩させ、仰向けに横たわる河童に下腹を押しつけた。
「ちょ、ちょっと･･･！」
彼の肛門から指を引き抜き、少年の下から逃れながら、河童は少年の精液を飲み干した。
さすがに大量というほどではなかったが、一度は枯れ果てたとは思えないほどの精液だった。
だが、その負担は大きかったらしく、少年は土俵の上で横たわり、半ば失神するように眠っていた。
「全く･･･たっぷり出して満足しちゃって･･･」
微かに股間がぬめりを帯びるのを感じながらも、河童は眠る少年に苦笑した。
そして、彼の顔から背筋をたどり、丸みを帯びた尻で彼女の目が止まった。
尻の谷間には、河童の肌のぬめりと少年の腸液により、微かに濡れた肛門があった。その窄まりを見るうち、河童の胸中にある衝動が芽生えた。
「つ･･･次に備えて練習しておいてもいいわよね･･･」
鬱血するほど指を締めあげられたのだ。もう少し、指に慣れさせてやった方がいいかもしれない。
うつ伏せになる少年の側に、河童はしゃがみ込んだ。

■作者メッセージ
少年「寝てる･･･あいだに･･･！おしり、ひろげ･･･るの･･･やめて･･･！」
女騎士「寝てる･･･あいだに･･･！しりを、ひろげ･･･るの･･･やめろ･･･！」
エルフ「寝てる･･･あいだに･･･！おしり、のあな･･･ひろげ･･･ないで･･･！」
髭の男「寝てる･･･あいだに･･･！ケツアナ、ひろげ･･･るの･･･やめて･･･くれぇ･･･！」
みんな違って、みんないい。