第五話 異世界とそこの住民と
皆さんこんにちは。いやこんばんは、の時間かな
突然ですが、皆さんは目の前で人が泣いていたらどうします?
私はどうしていいかわからず焦ってしまうんです
だから人を泣かせる行為はあまり好きじゃないんです
「ううぅ、見られた・・・見られた・・・グスッ、エック・・・」
通路の端っこで膝を抱いて泣いている女の子が一人
誰だ!泣かせた奴は!?
・・・・ハイ、私でございます
私が原因です
部下であるマミーにあの姿を見られてああなってしまった
まさかナデナデモフモフがこんなことになろうとは・・・・
いや、悪意なんてないですよ、
無力化させるために仕方なくやった気持ち2%と
モフりたかった欲望98%で悪意なんてまったくありません
・・・・でも泣かせたの俺だよなぁ・・・
「え〜っと、大丈夫?」
笑わないで、これで精一杯なんです
女の子を慰めた経験なんてないんだもん
「ウグッ、だ、大丈夫、エック、な訳ない・・・」
うん、予想はできたよ、この返事
でもあれしか思い浮かばなかったんだよ・・・
「父様と母様がいないから、グスッ、私が、スン、頑張らなきゃ、グスッ、ならないのに・・・ッ」
どうやらこの子の両親は不在で、この子がここを守ってるらしい
あれっ?俺ってはたから見たら両親不在を狙った卑怯な墓荒らし?
こんなレッテルは絶対に嫌だ、というか違うし
「あの、ちょっと待って。俺墓荒らしとかじゃないから」
「・・・なら、グスッ、なんなんだ・・・」
何と言われても、ねぇ・・・
ただの通行人Aみたいなものとしか言いようがない
「え〜っと、話せば少し長くなるけど・・・・・」
〜経緯を説明中〜
「〜〜と言う訳で、俺は墓荒らしとかじゃなくてただの通行人A的存在なわけ」
「・・・・・・」
黙っている
それもそうか、気がついたら砂漠にいました、なんて信じてもらえるわけが・・・
「・・・なるほど、事情はわかった。つまりお前は異世界人というわけか」
わかられてしまった
そして“異世界”という日常会話では絶対出てこない単語が出てきた
「異世界人が迷い込む事例は聞いたことがあるが・・・実際に会うのは初めてだ」
え、なにこれ。ここ日本じゃないの?
「そうか、なら侵入者ではないな。早とちりしてしまい申し訳なかった」
そう言って頭を下げる女の子
耳と尻尾が下に垂れている
「あ、いや別に大丈夫です」
こうも素直に謝られたら許すしかない
「異世界人ということは私達のことは知らないな?」
「ええ、まあ、ハイ。初対面の人のことなんて誰にもわからないかと・・」
俺はエスパーか
「そうではなくてだな、種族的な意味だ」
「は?種族?人間じゃないの?」
サソリと猫と犬か狼のコスプレをした人間かと思ってたし
生き返ったマミーも一応人間だし
「人間ではない。私達は魔物だ」
魔物?
ゲームとかに出てくるあの?
そして俺は魔物についての説明を受けた
・・・・なんかすごい世界に来ちゃったな、というのが素直な気持ち
だって、男のアレが好物って・・・ねぇ?
「お前の魔物についての知識は前の世代の魔物のそれに近いな
現在の魔物はそんなことは絶対にしない」
なら怖くはないな。あの魔法とマミーは怖かったけど
「それにしても、パーナの奴め・・仕事をするのはいいが人の話ぐらい聞いてやれ・・」
「話を聞かずに魔法を放ってきたのはパーナさん以外にもいた気がするのですが」
目の前にいるアヌビスとか
「そっ、それについてはさっき謝っただろう!」
「でも話を聞かなかったのは同じですよね」
「うぐっ、それは・・・そうだが・・」
耳と尻尾が再び垂れる
やだまじでかわゆい
「だって、門番を倒して、マミーも罠で倒したし・・侵入者っぽかったんだもん・・」
しょぼくれてる姿マジかわ(以下略)
かわいそうだからそろそろ許そう
「もういいですよ、知らなかったなら仕方ありません」
「・・・本当にすまない」
「いいですってば」
そろそろ泣いちゃいそうだし
「そうだ、元いた世界にはどうやったら帰れます?」
面白そうな世界だが、あちらでの生活もある
それにここ外暑いし
「あ〜、そのことなんだが・・・
異世界人が元の世界に帰った事例は聞いたことがないんだ」
・・・・・・・・・
えっ?
イマナンテオッシャイマシタ?
「近くの町ににも異世界人が何人かいるし・・この世界ではよくあるんだ。だがここから指定した異世界へ行くことは出来ないらしいんだ・・・」
・・・・・・・え、えええぇぇぇ〜〜〜〜・・・・
じゃあ何?一生この世界で暮らすの!?
知り合いも友人もいない
お金も知識もない
・・・・詰んだ。どうやらそっちに逝くのは近いな金太郎(※金魚)よ・・・
「・・・他に行くあてがないならしばらくここに住んだらどうだろうか?」
「あぁ、なんか見える。あれが死後の世界なんだ・・・って、えっ?イマナント?」
「だからこの世界に慣れるまでここに住まわせてやる、と言ったんだ」
「お願いします、ぜひそうさせて下さいアヌビス様」
土下座してます
情けないが命が懸かっているんだから仕方ない
「別にそんなことはしなくていい。顔を上げてくれ」
顔を上げたら女神がいました。ああ、神々しくて涙出そう
「ただし、三つ条件がある」
「なんでしょうか、なんなりと」
「一つ目、敬語とかは止めてくれ、お前は部下じゃないし、私のことはエナと呼べ
二つ目、先ほどの私の情けない姿は絶対に秘密だ
三つ目は・・・・・」
お安い御用。情けない姿ってのは耳を揉んだ時の姿と泣き姿かな?
「それで三つ目は・・・・・てくれ///」
ん?ちょっと聞こえない。なんて言った?
「ごめん、三つ目はなんて言った?ちょっと聞こえなかった」
「だ、だから・・その・・・///」
こっちに来て耳元で囁く
なんか顔が赤い
「・・・後でまた耳を揉んでくれないか・・・?///」
「・・・・・・・」
人生で初めて吐血を吐きそうになりました
ノックアウト寸前です
突然ですが、皆さんは目の前で人が泣いていたらどうします?
私はどうしていいかわからず焦ってしまうんです
だから人を泣かせる行為はあまり好きじゃないんです
「ううぅ、見られた・・・見られた・・・グスッ、エック・・・」
通路の端っこで膝を抱いて泣いている女の子が一人
誰だ!泣かせた奴は!?
・・・・ハイ、私でございます
私が原因です
部下であるマミーにあの姿を見られてああなってしまった
まさかナデナデモフモフがこんなことになろうとは・・・・
いや、悪意なんてないですよ、
無力化させるために仕方なくやった気持ち2%と
モフりたかった欲望98%で悪意なんてまったくありません
・・・・でも泣かせたの俺だよなぁ・・・
「え〜っと、大丈夫?」
笑わないで、これで精一杯なんです
女の子を慰めた経験なんてないんだもん
「ウグッ、だ、大丈夫、エック、な訳ない・・・」
うん、予想はできたよ、この返事
でもあれしか思い浮かばなかったんだよ・・・
「父様と母様がいないから、グスッ、私が、スン、頑張らなきゃ、グスッ、ならないのに・・・ッ」
どうやらこの子の両親は不在で、この子がここを守ってるらしい
あれっ?俺ってはたから見たら両親不在を狙った卑怯な墓荒らし?
こんなレッテルは絶対に嫌だ、というか違うし
「あの、ちょっと待って。俺墓荒らしとかじゃないから」
「・・・なら、グスッ、なんなんだ・・・」
何と言われても、ねぇ・・・
ただの通行人Aみたいなものとしか言いようがない
「え〜っと、話せば少し長くなるけど・・・・・」
〜経緯を説明中〜
「〜〜と言う訳で、俺は墓荒らしとかじゃなくてただの通行人A的存在なわけ」
「・・・・・・」
黙っている
それもそうか、気がついたら砂漠にいました、なんて信じてもらえるわけが・・・
「・・・なるほど、事情はわかった。つまりお前は異世界人というわけか」
わかられてしまった
そして“異世界”という日常会話では絶対出てこない単語が出てきた
「異世界人が迷い込む事例は聞いたことがあるが・・・実際に会うのは初めてだ」
え、なにこれ。ここ日本じゃないの?
「そうか、なら侵入者ではないな。早とちりしてしまい申し訳なかった」
そう言って頭を下げる女の子
耳と尻尾が下に垂れている
「あ、いや別に大丈夫です」
こうも素直に謝られたら許すしかない
「異世界人ということは私達のことは知らないな?」
「ええ、まあ、ハイ。初対面の人のことなんて誰にもわからないかと・・」
俺はエスパーか
「そうではなくてだな、種族的な意味だ」
「は?種族?人間じゃないの?」
サソリと猫と犬か狼のコスプレをした人間かと思ってたし
生き返ったマミーも一応人間だし
「人間ではない。私達は魔物だ」
魔物?
ゲームとかに出てくるあの?
そして俺は魔物についての説明を受けた
・・・・なんかすごい世界に来ちゃったな、というのが素直な気持ち
だって、男のアレが好物って・・・ねぇ?
「お前の魔物についての知識は前の世代の魔物のそれに近いな
現在の魔物はそんなことは絶対にしない」
なら怖くはないな。あの魔法とマミーは怖かったけど
「それにしても、パーナの奴め・・仕事をするのはいいが人の話ぐらい聞いてやれ・・」
「話を聞かずに魔法を放ってきたのはパーナさん以外にもいた気がするのですが」
目の前にいるアヌビスとか
「そっ、それについてはさっき謝っただろう!」
「でも話を聞かなかったのは同じですよね」
「うぐっ、それは・・・そうだが・・」
耳と尻尾が再び垂れる
やだまじでかわゆい
「だって、門番を倒して、マミーも罠で倒したし・・侵入者っぽかったんだもん・・」
しょぼくれてる姿マジかわ(以下略)
かわいそうだからそろそろ許そう
「もういいですよ、知らなかったなら仕方ありません」
「・・・本当にすまない」
「いいですってば」
そろそろ泣いちゃいそうだし
「そうだ、元いた世界にはどうやったら帰れます?」
面白そうな世界だが、あちらでの生活もある
それにここ外暑いし
「あ〜、そのことなんだが・・・
異世界人が元の世界に帰った事例は聞いたことがないんだ」
・・・・・・・・・
えっ?
イマナンテオッシャイマシタ?
「近くの町ににも異世界人が何人かいるし・・この世界ではよくあるんだ。だがここから指定した異世界へ行くことは出来ないらしいんだ・・・」
・・・・・・・え、えええぇぇぇ〜〜〜〜・・・・
じゃあ何?一生この世界で暮らすの!?
知り合いも友人もいない
お金も知識もない
・・・・詰んだ。どうやらそっちに逝くのは近いな金太郎(※金魚)よ・・・
「・・・他に行くあてがないならしばらくここに住んだらどうだろうか?」
「あぁ、なんか見える。あれが死後の世界なんだ・・・って、えっ?イマナント?」
「だからこの世界に慣れるまでここに住まわせてやる、と言ったんだ」
「お願いします、ぜひそうさせて下さいアヌビス様」
土下座してます
情けないが命が懸かっているんだから仕方ない
「別にそんなことはしなくていい。顔を上げてくれ」
顔を上げたら女神がいました。ああ、神々しくて涙出そう
「ただし、三つ条件がある」
「なんでしょうか、なんなりと」
「一つ目、敬語とかは止めてくれ、お前は部下じゃないし、私のことはエナと呼べ
二つ目、先ほどの私の情けない姿は絶対に秘密だ
三つ目は・・・・・」
お安い御用。情けない姿ってのは耳を揉んだ時の姿と泣き姿かな?
「それで三つ目は・・・・・てくれ///」
ん?ちょっと聞こえない。なんて言った?
「ごめん、三つ目はなんて言った?ちょっと聞こえなかった」
「だ、だから・・その・・・///」
こっちに来て耳元で囁く
なんか顔が赤い
「・・・後でまた耳を揉んでくれないか・・・?///」
「・・・・・・・」
人生で初めて吐血を吐きそうになりました
ノックアウト寸前です
12/08/17 22:53更新 / 野良猫
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