第六話 妻達の宴 後編
「ふぅ…食った食った。」
夕食も終え、自室に戻りベッドの上に寝転がった。
レイとルカの作る料理はどれも美味しく手が止まらないほどだった。
本人達は謙遜していたが満更でもない様子で、ヴェン自身も高く評価していた。
聞くところによると普段はヴェンが作っているらしいのだが、忙しい姿を見て何か手伝えないかと二人が名乗り出たらしい。
他にも少しずつだがヴェンが楽に出来るようにと皆手伝っているらしい、ヴェンも大助かりだそうだ。
後から来たラズとロイスは俺の姿を見てかなり驚いていた。
「言ってくれれば…」とかなんとか言いそうだったので俺が話してやるとラズは顔を赤くして俯き、ロイスはいやぁ…と頭を掻きながら照れていた。
その二人を彼女達は「この幸せ者め!」と冷やかしていたが、それと同時に俺への危なげな視線を投げかけてきたので俺はあえて気づかない振りをした。
…触らぬ神になんとやらだ。
そして肝心の聞けなかった部分を皆に聞いたのだが、…簡単にはぐらかされてしまった。
ヴェンに至ってはその様子を見て微笑ましく見ているだけだったし、俺だけ仲間外れにされている気分だ。
「一体なんなんだ…?」
考えても仕方ないのでヴェンに言われた通り待ってみる事にした。
今思えばヴェンは彼女達に会わせる為に俺をここに呼んだのではないだろうか?
それなら辻褄も合うが…そうだとしたら何も遠まわしに言わなくても良いのに…。
俺も彼女達に会えるのはとても嬉しいのだから機会があればいつでも会いたい。
まぁ、今日は皆とも会えたし…ちゃんとした話は明日にでもしよう。
窓の外は暗くなっており、ランプの炎が部屋を照らしてくれていた。
夜も更け、そろそろ寝ようかと思ったとき。
コンコン。
「?」
ノックの音が聞こえ、俺はベッドから身体を起こした。
こんな時間に誰だろうか…?
とりあえずドアを開けてみるとそこには…。
「…レイ?」
「ア、アレス、起きてたのか?」
ドアの向こうには寝巻き姿のレイが立っていた。
尻尾が不規則に揺れ、気のせいか少し緊張してるようだ。
「こんな時間に…どうしたんだ?」
「い、いや…その…えっと…。」
「?」
レイは顔を赤くしてもじもじしながら話し続ける。
「その…私と…。」
レイは少し間を空けて搾り出すように言った。
「私と…『』、してくれないか?」
「…え?」
言うのが恥ずかしいのかレイはさらに顔を真っ赤にしている。
声が小さくて言ってることが良く聞こえない。
「なんだって?」
「だから…『』、してくれ。」
「…悪い、良く聞こえないのだが。」
「だから…その…『』を…。」
「???」
声が小さすぎて肝心の部分が聞こえない。
俺が何回も聞いているとレイはやっと聞こえる声で言った。
「私と…『交尾』、してくれ…。」
「…え?!」
彼女の口からとんでもない言葉を発せられた。
驚きのあまり俺はしばらく言葉が出なかった。
徐々に彼女が近づいてくる。
「いや、そんな事急に言われても…。」
「私じゃ…不服なのか?」
「そうじゃなくて…ほら、皆もいるし…。」
「大丈夫だ、皆寝てるよ…。」
「いや…しかし…。」
レイは近づきながら服をはだけていき、大きく開いた胸元を強調してきた。
俺はなるべく見ないようにしながらも後ずさりしていく。
「アレス…お前が好きだ、私の身体、好きにしていいんだぞ?」
「う、うわぁ…。」
「ほら…触ってくれ。」
どうやら完全にスイッチが入ってしまったようだ。
このままじゃ朝まで相手をする事になりかねない。
嫌ではないが…ここはヴェンの他に彼女達もいるんだぞ?
流石にそれは皆に悪い…。
「レイ、…すまない!」
何とかレイの横を潜り抜け、部屋の外へと逃げようとしたのだが…。
「アレス…?ちょっとお願いがあるんだが?」
現実はかなり非情であった。
「リ、リザ?!」
「ア、アレス…?」
俺が部屋から逃げようとした先にはリザが立っていた。
恐らく俺が出ようとした瞬間にリザは部屋に入ってきたのだろう。
タイミングが悪いにもほどがある。
というよりなんで下着姿なんだ?!
「どうして…。」
「いや、これは…。」
これは流石に気まずい、俺は何とか言い訳を考えていたのだが先にリザが口を開いた。
「…レイがここに?」
「リザこそ…何故アレスの部屋に?」
「…へ?」
二人は驚いたように目を見張っている。
一体どういうことなんだ?
「リザ…お前は確か『アレスに稽古をつけて貰うから先に寝る』とか言って部屋に戻ったんじゃないのか?」
「レイこそ…『じゃあ私も付き合うから今日は早めに寝よう』とか言って同じように部屋に戻ったではないか?」
俺を挟んで二人は睨み合いを始めた。
どうやら二人とも相手を出し抜こう(?)としていたらしい。
険悪とまでは行かないものの危なげな雰囲気は出始めている。
「それになんだその格好は?まさか戦友を騙してアレスに夜這いをしようとしたのではあるまいな?」
「それは下着姿の貴様も同じだろう?私を出し抜こうとしてもそうはいかんぞ?」
言い争いをする二人を余所に俺はそろりと後ずさりし、部屋から出ようとした。
だが…。
「うん?!」
ぷにゅ。
後頭部に何か柔らかい物が当たった。
振り向こうとした時、それは後ろからそっと抱きしめてきた。
「アレス…。」
「ルー?!」
驚いて名前を呼ぶとそれに気づいた二人がこっちに振り向いた。
二人してルーの姿を捉えると間合いを詰めてきた。
ルーはさも気にしてないという様子で俺に語りかける。
「アレス、こんな所ではうるさくて眠れないだろう?…私の部屋へ行こう、二人で愛を育もうじゃないか。」
「る、ルー、お前もか…。」
見てみるとルーも破れた布を結んだだけのかなり際どい姿だ。
下着もつけていない。
一体皆どうしてしまったんだ?!
「おい待て、何を勝手に一人で進めている?」
「アレスの部屋へと来たのは私が先だ、横取りはやめて貰おうか?」
「アレスは私と一緒に寝たいんだ、大人しく身を引くがいい。」
三人になった途端、場は激変した。
こうなったら最悪俺が力付くででも止めるしか…。
「「「…。」」」
いや無理だ、諦めよう。
こんな状態の三人をどうやって止める気だ?
返り討ちにあうのが関の山だ。
ここは一つ離れて…。
そうして気づかれないようにベッドの前へと来たときだった。
「!?」
急にベッドの下へと引きずり込まれてしまった。
暗い世界が俺の視界を遮る。
「こうなったらアレス自身に決めてもらうではないか。」
「それが一番だな、まぁアレスは私を選ぶだろうが。」
「その言葉、後で後悔するなよ?」
「ではアレス?」
と本人に聞こうとしたとき初めて近くにアレスがいない事に三人は気づいた。
「…アレス?」
どこにいった?と三人が見渡す中、ルーが異変に気づいた。
くいくい。
「「?」」
ルーは二人に合図しベッドのほうを指差した。
見てみるとベッドが微妙に揺れている。
三人は頷くとベッドを静かに持ち上げた、すると…。
「あっ…。」
「あ。」
「んぐぐぐー!!」
ベッドの下にはアレスの他にプリンとルカの姿があった。
プリンはアレスを自分の胸へと押し付け、ルカはアレスのズボンを下ろそうとしていた途中だった。
三人の計六個の目が二人を射抜く。
「あ、あはは…皆さんお揃いで…。」
「おそろいで〜♪」
「…。」
三人は無言のまま二人をベッドの下から引きずり出した。
俺は三人に介抱される形で抱き抱えられている。
正直、窒息死するかと思った。
「あう〜、せっかく上手く行くと思ったのに…。」
「お前達、いつからここにいたのだ?」
「アレスが夕食から戻ってくる前からだよ、隙を見て襲おうと思ったんだけど…まさかレイが来るなんて思わなかったよ。」
「まったく…油断も隙もありはしない。」
「…それをお前が言うのか?」
舌を出して悪びれも無く笑う二人。
ベッドの下は暑かったのか二人とも服を脱いで軽装になっている。
局部だけを隠しただけでそこから見える肌が妙に艶かしい。
「さて、話が逸れたが今からアレスに…。」
そうリザが続けようとした時、浴室の方の扉が勢い良く開いた。
「じゃじゃーん!スラミ〜ちゃん参上ぉ!」
妙な決めポーズをしてスラミーが出てきた。
お前一体何処から入ってきたんだ?!
「あれ〜、なんで皆ここにいるの〜?」
「「「「それはこっちの台詞だ!!!!!」」」」
ほぼ全員から突っ込まれスラミーは訳も分からず首を傾げた。
スラミーは俺を見つけると嬉しそうに近寄ってくる。
それを発端に皆が俺に詰め寄ってきた。
「さぁ、アレス?お前は誰を抱きたいんだ?」
「勿論私だよな?アレス?」
「アレス、私と一緒に行こう。」
「アレス、あたしが良いよね?」
「だーりん、私だよね〜?」
「アレス〜、抱いて〜?」
「ど、どうすれば…。」
俺がじりじりと追い込まれ、背中に窓が当たったときだった。
バサッ…バサッ…。
「?」
窓の外から羽ばたくような音が聞こえてきた。
気になって窓を開けた瞬間、それは飛び込んできた。
「とおぉー!!!」
「うあぁっ!!」
こちらに目掛けて飛んできたのを確認する暇もなく“それ”は俺の上へと強引に跨った。
「ふふーん、やっぱり夜這いはダイナミックにしないとね〜って…。」
ようやく周囲の状況に気づいた彼女は首を傾げながら言った。
「あれ、ここアレスの部屋だよね?…アレスは?」
そう言われて全員の視線が下へと向いた。
丁度彼女の真下を見てみると…。
「あ…。」
気絶したアレスがそこにいた。
彼が最後に見たのはサラの下着姿だった。
「う、うーん。」
目を覚ましてみると周りで何か言ってるのが聞こえた。
なんとか身体を起こそうとするが…。
「…ん?!」
手が後ろ手に縛られていて動けない、何で俺は縛られているんだ?!
「あ、起きたみたい。」
俺がじたばたしているとルカが俺の身体を起こしてくれた。
自然と頭も冴え、何とか周りも見えてくる。
「アレス…大丈夫か?」
「まったく…窓から蹴破ってくるなどよく考えたな。」
「まさかアレスがいるなんて思っても無かったから…。」
ルーやレイ、サラが俺を覗き込みながら話している。
俺の事を案じてくれているのは分かる…分かるのだが…。
「何故俺は縛られているんだ?」
「それは…。」
リザが言いかけると皆が声を揃えて言った。
「「「「「「「逃げられると困るから。」」」」」」」
俺の身体から嫌な汗が流れ始める。
「アレスが悪いんだよ〜、すぐ逃げ出そうとするんだから〜。」
「ふん、当然だな。皆寄ってたかっていたらアレスも嫌がるだろう。」
「人事みたいに言うな、お前もその一人であろうが。」
「お前もな。」
「お前もな〜♪」
「ちょ、ちょっと待て!」
皆が口々に言い始めたので俺はとりあえず収集をかける。
「もしかしてお前達が最初に言ってたのはこの事だったのか?」
「うーん、ちょっと違うかな?」
「え…違う?」
俺がそう聞くとサラが意味深めいた事を言った。
てっきり寝込みを襲いに来る話かと思っていたのだが。
「確かに私達がこうやって夜這いに来ようとしたのは事実だが、それはお前の後押しがあっての事だ。」
「あ、後押し??」
「そうだよ、誘惑しておいて焦らすなんて…アレスって意外と意地悪なんだね。」
「いや、待て…俺は何も…。」
「無理しなくてもいい、アレスが最近旅に疲れて“ご無沙汰”なのはすでに聞いている。」
「…なんだって?」
旅に疲れてご無沙汰???
一体何を言って…。
「へ、違うの?だって魔王様が最近アレスが飢えているって…。」
「魔王様が気を利かしてここに呼んで、私達で癒して欲しいと…。」
「ちょっと待て…私も同じような事を言われたぞ?」
「そのために食後に精力剤まで飲んで…。」
「…。」
ヴェン…アトデコロス…。
あいつ一体何を考えて…。
「待て…精力剤?」
夕食後の事を思い出す。
「アレス、これを飲んでおいてくれ。」
「これは?」
「安眠剤だ、これからの旅に必要かもしれないからテストで飲んでおいてくれ。」
「わかった、ありがとう。」
そうして渡された液体…。
「まさか…。」
おそるおそる下に視線を向けると…。
「げっ!?」
俺のズボンから突き出そうと勢いで股間が膨らんでいた、今まで全く気が付かなかった…。
「うわぁ…おっきい〜♪」
「最初に会った時より大きい…。」
「…あたしのに入るかな?」
「…ごくり。」
「フフフ、もう待ちきれないんだ?」
「あぁ、なんて逞しい…。」
「あは〜♪胸で挟めるかな?」
皆が恍惚とした目で見つめている。
俺は恥ずかしいとも惨めとも思える気持ちで一杯だった。
「さて本題に入ろう、誰が始めに抱いてもらう?」
「勿論私が最初だな、まず初めにアレスの部屋に来たのだから。」
「それ言ったらあたし達が最初でしょ?ねえプリン様?」
「ん〜、そうだったっけ?」
「もう、プリン様〜。」
「ここは公平にくじ引きなんてどうだ?」
「運任せで決めるのか?それではモラルに欠けてしまう。」
「ならば、決闘で決めるというというのは?」
「さすが我が戦友…実にいい考えだ、私は賛成する。」
「全く…、どうしてこうトカゲと馬は野蛮な考えしか出来ないのかしら?」
「「お前が言うな、色情魔。」」
「はう〜、早くしたいよ〜♪」
「こらスラミー、まだ決まっていないだろう?」
「ぶぅ〜。」
皆が互い互いに意見を言い合い、まとまらない状況だ。
いったいどうしてこんな事になったんだ?
俺が余所に考えているとサラが皆に言った。
「皆!ここは一つ、女の魅力で決めるってのはどう?」
「女の魅力?」
口々に口論していた皆がサラの言葉に耳を傾けた。
それを確認し、サラは話を続ける。
「そ、こうして口論しても夜が明けちゃうから、男が喜ぶ女の魅力で勝負よ。」
「しかし…魅力なんて目に見えないものだ、どうやって競うのだ?」
「あら、一番目に付くものがあるじゃない?」
「?」
皆が首を傾げる中、サラは自分の胸を両手で持ち上げて言った。
「“これ”の大きさで勝負するのよ♪」
「…なるほど。」
皆がうんうんと頷いて納得する中、ルカが一人だけ手を上げて意義を申し立てた。
「意義あり!!」
「却下よ?多数決には従いなさい。」
「だってそんなことしたら間違いなくあたしがビリじゃん?!」
「あら、それは仕方ないわ…今後の成長に期待ね♪」
「あたしはもう成人だ!!!」
キーッ!!と腕を振り回して怒るルカをサラは軽くあしらった。
違う所では…。
「ふん、どうやら私がこの中ではトップのようだな。」
「貴様の目は節穴か?どう考えても私の方が大きい、お前は良くて三番目だな。」
「二人とも、悪いが私のほうが大きい、無駄な争いは見苦しいぞ?」
「お前のは大きいのではなく垂れているのだ、その分は減点だ。」
「なんだと?」
三人は胸を持ち上げながら火花を散らしていた。
そうかと思えば…。
「プリンちゃんはおっぱい大きいね〜?いいな〜?」
「スラミ〜ちゃんも充分おっきいよ〜♪」
「へへ〜、ありがと〜!」
「えへ〜。」
なにやら和やかに話している。
そして誰も俺を助けようとはしない。
…涙が出てきそうだ。
そうこうしている内にどうやら順番が決まったらしい。
順番は以下の通りだ。
1.プリン
2.サラ
3.ルー
4.レイ
5.リザ
6.スラミー
7.ルカ
「すごい…流石プリン様!!」
「へへ〜、ありがと〜♪」
「ま、こんな所かな?流石に一番は無理だったけど。」
「まぁ、当然の結果だな。」
「く、だがまぁ…中盤までには入れたのでよしとしよう。」
「む、無念…。」
「あは〜♪駄目だったよ〜、でもいっか。」
勝ち誇る者、うなだれる者、気にしない者、まるで修羅場にいるような気分だ。
俺が賞品と言うのが気に食わないが…。
「じゃあ、私が初め〜、えい!!」
「うわっ!」
プリンに強引にズボンを下ろされ、盛り立つ肉棒が元気よく姿を現した。
「おぉ…。」と皆が感漢の声を上げる。
「はは〜♪おっきいね〜、じゃあ、自慢の胸で挟んであげるね?」
そう言ってプリンは自分の大きな胸で肉棒を挟み込んだ。
柔らかな感触が俺を包み込む。
「お、おぅ…。」
「あん、こんなにびくびくさせて…気持ちいいの?」
嬉しそうにふくよかな胸を上下させるプリン。
吸い付くような感触に俺は早くも脱力感に囚われる。
すぐにでも射精してしまいそうだ。
「駄目よプリン!!」
「ひゃん。」
もう少しというところでサラがプリンを引き剥がした。
寸前のところで止められたせいで射精出来ず、ひどくもどかしい。
「も〜、良いとこだったのに〜!」
「後にも控えてるんだから、出すのは最後よ?」
「ぶぅ〜。」
「しょうがないわね…スラミー、揉んであげて?」
「は〜い♪」
「あ、そんな…いやん♪」
後ろでスラミーがプリンの乳を揉み、プリンは淫靡な声を上げた。
それを背に今度はサラが俺の前へと屈んだ。
「フフ、私だって胸には自信あるんだからね?」
そして同じようにサラの胸が俺の肉棒を包み込んだ。
揉み解すようにして、ゆっくりと肉棒をしごき始める。
「ん…、すっごく固い…びくびく動いて、いやらしい♪」
「ん、く…。」
寸前で止められたせいかさっきよりも増して快感を感じる。
彼女が胸でしごく度に身体がびくんと跳ね、息も絶え絶えになって来た。
もう、出てしまいそうだ…。
「よし、そこまでだ。」
後ろで伺っていたルーがサラを俺から引き剥がした。
サラはまだ名残惜しそうにすがり付こうとする。
「やだ!まだもうちょっとだけ…。」
「なにがもうちょっとだ!この淫乱女め!!」
「やんっ!今そこは、ぁあん!!」
後ろから迫ってきたルカに秘部を掻き回され、快楽に浸るサラ。
そして今度はルーが俺の前へと屈んだ。
「る、ルー…?」
「安心しろアレス…私が気持ちよくしてやるからな?」
そう言ってルーは胸を挟み込みゆっくりと上下に揺らした。
時折先っぽを舌で転がしながらしごき始める。
「す、すごい…。」
「どうだアレス?いつでも私の胸に出していいんだぞ?」
ゆっくりと優しく包む彼女の胸に早くも射精しそうになる。
先っぽを舐められ、我慢できなくなったときだった。
「もういいだろ?次は私の番だ。」
「く、もう少しだと言うのに…。」
またもや寸止めをされ、射精を止められる。
ルーの前にレイが割って入り、俺の肉棒を掴んだ。
彼女の息は荒く、目も据わっていた。
「はぁ…はぁ…アレスの…!」
そしてそのまま口の中にへと咥えた。
「んぐ、んんっ、んぶう…。」
手でしごきながら激しく吸引し、俺の肉棒を涎でいっぱいにした。
じゅぽじゅぽと音を立て淫らに咥える彼女を見て、また射精しそうになる。
だが…。
「もう我慢できない、次は私だ!」
「ぷはぁ…駄目…もっと!!」
「あらぁ?レイちゃんたらそんなに淫らになって…これで我慢してね?」
「いやぁ!?何か…入って…ああっ!!」
駄々をこねるレイにサラは自分の尻尾をレイの秘部へと挿入した。
レイがよがり狂っている間にリザが俺の前へと来る。
「アレス…、本当は私は虐められる方が好きなんだ、だから後でいっぱい虐めてくれよ?」
そう言ってリザは肉棒を丁寧に舐め始めた。
先っぽから裏筋、根元から袋へと順に舌で舐め回していく。
「う、うあ…ああ。」
予想外な快楽に興奮が募り、射精したい気持ちで一杯になる。
「はう〜、次はあたしだよ〜?」
「な…ひぁ!!…あぁ。」
後ろから現れたスラミーに尻尾をまさぐられ、リザは力なく崩れてしまった。
スラミーは嬉しそうに俺を見つめる。
「ダーリン?よくがんばったね〜♪えらいえらい♪」
「お、おまえな…。」
「大丈夫だよ〜?私がすごく気持ちいことしてあげるから〜♪」
そう言ってスラミーは俺の肉棒を掴み、上下にしごいてきた。
滑りとした彼女の手がリズミカルに上下にシェイクする。
「そういえばアレスのまだ咥えて無かったよね?私のお口、気持ちいいんだよ〜?」
言うとスラミーは大きく口を開けて俺の肉棒を丸呑みにしてしまった。
生暖かい彼女の口内と不思議な感触に俺の身体は跳ね上がった。
「ほう?ひもひい??」
「う…うあ…!」
もう射精してしまいそうになり、身体を強張らせた。
しかし…またしても。
「あ、駄目駄目駄目!!あたしの分がなくなっちゃう!」
「ぷきゅ〜。」
ルカはスラミーを無理やり引き剥がし後ろに投げ飛ばした。
プリンが何とか受け止めたものの、スラミーが上に圧し掛かってしまい、じたばたとしている。
「アレス…あたしのために我慢してくれたんだね?」
「い、いや…俺は。」
「良いの良いの♪あたし、いっぱいサービスするから!」
そうしてルカはおもむろに股を開き…。
「おい待て!何を抜け駆けして挿れようとしている?!」
「挿れるんじゃないの、こうやって…。」
俺の肉棒を秘部の部分でこすり始めた。
「ちょっとそれはずるくないか?!」
「胸が無いあたしの特権、んあっ!!これぐらいは…当然でしょ?」
彼女の秘部から愛液が滲み出し、いやらしい水音を立ててこすりつける。
挿入した感覚に似て、もう何も考えられないほどだった。
ルカ自身も息を荒くして腰を振っている。
「ん、はぁ…んあっ!気持ちいとこに当たって…あん!」
「うう…もう!」
身体は限界を超え、遂に射精した。
肉棒から絶え間なく精が流れ、俺の胸元へと降りかかる。
「あん、もったいない!」
胸元に零れた精に彼女達は群がった。
俺の身体に付いた精を綺麗に舐め取っていく。
敏感になった俺の身体は彼女達の舌が触れるたびに反応した。
「お前ら…そんな…くっ!」
「ん、すっごく濃い…。」
「はぁ…匂いもすごい良い…。」
「こんなに出して…気持ちよかったんだな…。」
「はぁ…はぁ…アレスのおち〇ぽ汁…。」
「これだけで…妊娠しちゃいそ〜。」
「〜♪もっと舐めたいな〜。」
「あたしも、舐めさせてよぉ…。」
至る所を舐めきった彼女達はしばらくその味と臭いに酔いしれていた。
ふとサラがぼそっと耳打ちした。
「そろそろ、アレスも動きたくなったでしょ?」
そう言ってサラは俺を縛っていた縄を解いてくれた。
ゆっくりと俺は立ち上がる。
「すごい…。」
「出したばかりなのに…もう元気になってる。」
見てみると確かに俺の肉棒は盛り立っていた。
精力剤のおかげだろうか、今の俺は疲れ知らずのようだ。
当然、興奮もまだまだ冷めてない。
「もう…止まらないぞ?」
俺が見渡すと彼女達は思い思いに秘部を自分で開いてみせた。
「良いよ〜?いっぱい気持ちよくなってね♪」
「早く…挿れて?」
「さぁ、アレス…来てくれ。」
「それで私を…激しく突いてくれ!」
「あぁ…アレス…早く…!!」
「ダーリン♪来て?」
「アレス…♪」
そうして俺は今まで我慢してきた理性を、爆発させた。
「もっと、おっぱいに、あんっ!しゃぶりついて〜!」
「ひゃん!あんっ…気持ちい、気持ちい!!」
「あぁ…アレス…アレス!」
「はぁ…好き、アレス…好きなのぉ!」
「あんっ!もっと叩いてっ、強く、んあ!!」
「らめぇ〜、きもひいよ〜。」
「駄目…こわれる、もっと…ゆっくり…ああっ!」
順番に彼女達に挿れていき何回も中で射精をした。
何回出しても興奮は収まらず、俺は彼女達と交わり続けた。
彼女達も負けじとしきりに腰を振り続ける。
「サラ?!そんな挿れてるときに…ふわぁ!!」
「リザちゃんは尻尾が弱いからね〜♪…こうして擦ってあげると…。」
「ひぎぃ!!駄目っ!イっちゃう、イっちゃうのぉ!!!」
サラが尻尾を擦った途端、リザの蜜壷は締まりを増し…俺は堪らず射精をした。
「はん…こんなに溢れて…勿体無いじゃない。」
「フフ、私にも…味合わせてくれ。」
「んっ?!ルー、そんな急に…んぶうっ!!」
リザの膣内から零れ出た精をサラが舐め取り、それをルーが口付けで貪った。
それを余所に俺は次の蜜壷に挿入する。
「はぁ…アレス…気持ち良い。」
レイは俺の肉棒を蜜壷で咥え込み、しきりに腰を振った。
その後ろからスラミーが近づく。
「スラミー、何を!?」
「ふふ〜ん♪レイちゃんの可愛いお尻み〜つけた♪」
「ひやっ!!お尻に…冷たいのが…ぁあ!!」
スラミーはレイのお尻に手を入れ、優しく愛撫した。
それに追い討ちをかける様にしてルカがレイの背中に跨る。
「ほら、もっと気持ちよくしてあげるよ?」
「だ、駄目…む、胸は…、ひぐっ!!」
後ろに跨ったルカはレイの胸を円を書くように強く揉み始めた。
レイの身体が跳ね、蜜壷の締まりも強くなっていく。
「あん、アレス〜♪」
「うおっ?!」
急にプリンに後ろから抱きつかれ、背中にふくよかな弾力が当たった。
俺は身体を少し強張らせてしまい、腰を強く突き上げる形になった。
「…!!!い、イグっ!!!!」
「う、おおっ!!」
レイが絶頂と同時に蜜壷がきゅっと締まり、彼女の一番奥で射精をした。
どくどくと彼女の中に子種が注ぎ込まれ、レイは大きく身体を反り上げた。
「ら、らめ…なかにひっぱい…ひから…ぬけへ。」
がくがくと身体を震わせ、レイはそのまま力なく倒れた。
そうしてまた俺は違う蜜壷へと挿入する。
七人の妻と一人の夫の宴は酒池肉林の如く交わり、快楽を貪りあった。
正直内容は殆ど覚えてはいなかった。
俺が正気に戻ったのは日が出始めた頃のことだった。
場所は変わり、ここはとある者の部屋。
コンコン。
「ん?ふわぁ〜…今、開けるよ。」
こんな朝早くから誰だろう?
私は何気なく扉を開けた。
そこに立っていた人物を見て一瞬で眠気と顔色がさめた。
体中から冷や汗がにじみ出る。
「…。」
「あ、アレ−」
そこで私の記憶は途切れた。
「精子のサンプル?」
「そ、そうだ…。」
元の顔が分からない位に顔を腫らしたヴェンが言った。
俺は正座をした彼の前に腕を組んで仁王立ちしている。
他には震えながらヴェンの顔の手当てをするロイスとラズだけだ。
「そんなもの取ってどうするんだ?」
「クローンを作って成長促進剤を作ろうと思ったのだ、彼女達の子供はまだ小さい時は親の精を貰わなくてはならないからな。」
「それで彼女達にあんなこと言ったのか?」
「より精密なサンプルが必要だったのだ、まさか全員一緒にとは私も思わなかったが…。」
「精力剤まで飲ませて…おかげで干からびる所だ。」
「私もこんな目に…、でも聞いた話だと君も随分その気に…。」
「…なんか言ったか?」
「い、いや何も…。」
俺が睨みつけるとヴェンは反省したようにうなだれた。
弁解するようにロイスが語り始める。
「あ、あの、アレスさん?ヴェンさんは…悪気があった訳じゃないんですよ。」
「そんな事は分かってる、だが秘密にされていたのが気に食わない。」
「それは仕方ないですよ?言ったらアレスさん嫌がるだろうし。」
「嫌がりはしないさ、ただ…もっと順序が欲しかったぜ?」
「それは…そうですけど。」
「いやもういい、もう過ぎた事だしな…。それで?サンプルは手に入ったのか?」
「え、ええ…なんとか。」
見るとラズが白い液体の入った試験管を持っている事に気づいた。
物が物だけに少し恥ずかしいが、仕方あるまい。
「じゃあ、俺は旅に戻るとしようか。」
「なんだ、もう行ってしまうのか?」
「ああ、長居してる暇もないしそれに…。」
「それに?」
「別れが辛くなるのは…な。」
「…そうか。」
俺だってここにずっと居られたらどんなに幸せだろうと思う。
しかしこうしてる間にも彼女達が危険に晒されていると考えると落ち着かない。
皆には悪いが…、ここは黙って旅立とう。
「分かった、では元居た場所に送れば良いのだな?」
「ああ、ヴェン…世話になったな。」
「気にする事じゃない、私も騙して悪かった。…また会える日を楽しみにしてるよ。」
俺とヴェンは互いに手を取り合い、抱擁した。
やはり彼ともしばらく会えなくなると思えると寂しい。
「ラズ、ロイス、元気でな?」
「はい、アレスさんもお気をつけて。」
「アレス、がんばってね?」
「ああ、任せろ。」
寂しさ紛れに二人の頭を撫でてやるとくすぐったい様子で笑った。
これで…。
「じゃあ、頼む。」
「うむ。」
ヴェンが何かの呪文を唱え始めた時だった。
「「「「「「「アレス!!」」」」」」」
「?!」
不意に扉が開け放たれ、彼女達が部屋に流れ込んできた。
俺の姿を見つけ、泣きそうな顔で手を握り締める。
「馬鹿…、別れも言わずに行く奴があるか!」
「せめて…挨拶だけでもいわせてよ…。」
「さよならも無いなんて…寂しいよ…。」
「皆…!」
途端に涙が零れそうになるのを押さえ、俺は彼女達を抱きしめた。
また会えることを約束するように、強く…強く。
そうして俺の身体が光り始めた。
「アレス…、また来てね?」
「ダーリン、ライムも待ってるからね♪」
「アレス…私は無事を祈ってるよ。」
「私達は…ずっと、待ってるからな。」
「…わかった、必ず…またここに帰ってくる!!」
光が強くなり、大きく弾けた。
気が付けば地面に立ち、何事も無かったかのように世界は存在する。
すこし立ち眩みをしながらも俺は一歩一歩、力強く歩み進めていく。
そして俺はまた、旅路へと戻っていった。
この果てしない旅に。
11/09/09 12:27更新 / ひげ親父
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