素敵なオナホール/おちんちん洗いは合法です
僕とフィーネが足止めを食らっているこの山間の町は、雪を頂く王冠の名前・・・「ウインタークラウン」という。なんでも町の近くにある3つの山が王冠みたいな形をしていて、雪が降る季節になるとそれが真っ白に染まるから、それにあやかってウインタークラウンと名付けられたらしい。
そしてウインタークラウンに臨時で設営された「第9主神教会出張所」にて、僕とフィーネは司祭として日々働くようになって1週間が過ぎようとしていた。そう、1週間も教会として運営してみてハッキリと分かったことがある。
この町の住人はみんな・・・少々ギクシャクしているのだと。理由ははっきりとわかる・・・性欲の欲求不満が原因である。
この町の住人は皆それが分かっていて、それを何とかしたかったのだ。しかし、主神教が深く信仰されているこの町で、内容が内容だけにおいそれと誰かに打ち明けることもできない・・・だから皆、懺悔したかったのだろう。そうでもなければわざわざ高いお金をみんなで出し合って、新しく教会を建てようだなんて思いもしないだろうから。出来たばかりの簡易的な懺悔室は日々満員御礼、僕とフィーネは交代で懺悔担当とそれ以外の業務を分担して日々をこなしている。
そんなあくる日、お昼過ぎて夕方の時間、教会の業務時間が終わろうとしている頃の時である。
「懺悔のお仕事お疲れ様・・・ねえフィーネ、ぶっ続けで申し訳ないけど・・・ちょっと相談したいことがあるんだけど・・・良いかな?」
「うんいいよ・・・っていうか私も相談したいところだった・・・多分私達同じこと考えてるよね?」
懺悔室から退出してゆく最後の1人を見送ってから、フィーネに相談を持ち掛ける。その美しい碧眼が少しだけ困ったように垂れさがっているところを見る限り、懺悔された内容は恐らく主神教を信ずる者にとっては、ある意味でどうにも解決法が見つからないものな訳で・・・
「僕が懺悔されただけでも今日だけで若い男性から5人・・・欲求不満で主神教を信じる意味が分からなくなったって・・・」
「私も同じ・・・新婚夫婦の奥さんが悩んでた・・・夫が日々欲を抑え込んでいるのが見ていて辛いって・・・私達で何か助けになれないかな?」
懺悔の内容は神と神の使いたる聖職者との間だけの秘密・・・これが鉄則ではあるが、それでも僕らはあえて相談し合っている。悩みという物は、ただ誰かに告白するだけでも違うものだが・・・それでも僕らは更にもう一歩・・・みんなのために力になりたかったのだ。
「そもそも主神教自体が禁欲を教えとしているし・・・夫婦で愛し合ってくださいねって提案しようにも、この町のほとんどの人は深く教えを信望していて、子を成すことすらもためらうっていうし・・・」
「そうそう、主神の教えは子種を出す行為すらもダメだってガッチガチに縛っているからなぁ・・・これじゃあ愛し合う2人が我慢するだけになっちゃうからなあ・・・」
若い司祭は2人して悩む。性欲を満たすにはつまるところ・・・愛の営みをするか、自慰行為に耽る必要がある。でもそれは主神の教えに真っ向から相反する行為だから口にするのもおこがましいこと。秘めるべき事だとこの町の住人をきつく縛っている鉄の戒律である。
・・・・・・あれ?なんだかすごい違和感を感じるのは何故だ?
「・・・なんだろう・・・一番いい解決法が喉元まで来てるのに・・・出てこないよエドガー!!!!」
「僕もだよ・・・・・・なんだっけ・・・なんでそもそも僕たちは性欲に困ってないんだっけ・・・主神教会の司祭なのに・・・なんで・・・・・・」
「あーーーーーーーーっっっ!!!!!」
瞬間、2人が顔を見合わせながら、声高らかに天啓が舞い降りる。それは僕らにとってあまりにも日常化していた行為だったからこそ、真っ先に思いつきもしなかった答えであり、この問題を真っ向から解決できる素晴らしく素敵な方法である。
「魔法のオナホールでおちんちんを洗って貰えばいいんだ・・・!この町皆に配ればいいんだ!・・・・・・ってすぐにそんなに用意できるものなのかな?」
「大丈夫!本部には在庫が十分そろってるはずだし、魔法による転送だったらすぐにでもやってくるよ!・・・早速だけどみんなに連絡するね?」
早速フィーネが魔法で第8主神教会と連絡し始めるのを見届けながら、明日の予定を確かめる。ちょうど明日は昼から礼拝の日・・・この町の住民のほとんどが参加するだろうその場において、魔法のオナホールの素晴らしさを説き、そしてみんなへと配ると宣言する・・・そうすれば、皆の欲求不満が完璧な形で解決できるに違いない。
「はい・・・はい・・・!ありがとうございます!ではまた・・・はい・・・私達2人で頑張ります!」
僕が明日の算段を建てたところで、ちょうどフィーネも魔法による連絡を終えたようだ。
「今からたくさん送ってきてくれるって!ねぇエドガー!確か明日はお昼から・・・」
「礼拝の日だったよね!だからその場でみんなに魔法のオナホールの素晴らしさを説いて、配るんだ!」
「うん!そうしよう!・・・ふふふ・・・今更やめるつもりなんてないんだけど、私達ってばすっごい事しようとしちゃってるね♪」
「うん・・・この町の住人の皆さんの・・・生き方を変えようとしているんだ・・・責任重大だよ」
そんな重い言葉とは裏腹に、フィーネは自信たっぷりに満面の笑みを浮かべている。形はどうあれ僕らは善き行いをしようとしているのだから・・・僕だって胸を張るべきである。
ポンッ!という小さな音をたて、僕らの目の前に大きな箱が2つほど現れた。封を解いてみれば中身は一番上に使い方の説明書、薄いピンク色の柔筒と洗浄用ソープがぎっしりと詰まっている。
「魔法って・・・ほんと便利だねぇ・・・」
「エドガーも練習してみる?おちんちん洗いの時間を減らすことになっちゃうけど」
「ははは・・・これからも魔法はフィーネに全権を担っていただきます」
―――――そして翌日、礼拝の時間にて
「謙遜なる信者の皆さま、主神の名のもとに、今日もお集まりいただきましてありがとうございます」
第9主神教会出張所の簡素な礼拝台に立つのはエドガー・フラテリー、傍に寄り添うのはフィーネ・グレイス。若き2人の司祭は堂々たる面持ちで礼拝に集った住人たちに呼びかける。その視線はこの場に集う一人一人の顔を捉え、彼らの内なる苦悩に静かに寄り添っている。
「謙遜なる信者の皆さま、主神の名のもとに、今日もお集まりいただきましてありがとうございます」
前置きの挨拶はこの辺に、早速ながら本題に向けての切っ掛けを切り出し始める。
「この一週間、私はフィーネ司祭と共に、この敬虔な町で皆さまの魂の声を聞いてまいりました・・・懺悔室で聞いたのは、主神への信仰を何よりも重んじながらも、清らかであろうと必死に、耐え忍んでいらっしゃる皆さまの真摯な心です」
エドガーは一呼吸置いた。その場にいるほぼ全ての人間が、顔には出さないものの、内心ドキリとしたことを知っているからだ。
「私たちは知っています。この町ウインタークラウンの住民たる皆さんが、主神の教えに忠実であるがゆえに抱える、深くて、そして清らかな悩みがあることを。心身の健やかさを蝕むほどの『欲求不満』という名の毒が、皆さまの信仰生活に影を落とし始めていることを」
会場の空気がわずかにざわつく。エドガーはまっすぐに住人を見据え、さらに言葉を続ける。
「ここに皆様も知っての通り、主神の教えは禁欲を説きます・・・それは、不純な愛の交わりや、子種を無駄にする行為を避けるためです・・・しかし、信者の皆さま、どうか考えてみてください・・・主神は、人が生きる喜び、その活力を奪うことを望まれたでしょうか? 否! 主神は、私たちに清らかな心と、健やかな体で、信仰に励むことを望んでおられるはずです!」
エドガーは壇上に置かれた二つの箱の一つに、そっと手を置いた。フィーネはエドガーの横で、静かに頷いている。
「私たちは、主神教会の本部、そして第8主神教会からの助言を受け、皆さまのこの清らかな悩みを解決するための、一つの新しい道を、「清めの儀式」を、もたらしました」
エドガーは箱の蓋を、ゆっくりと開けた。そこには、薄いピンク色の柔筒がびっしりと詰まっている。集まった信者たちの視線が、一斉にその箱の中身に吸い寄せられた。
「これこそが、主神の名のもとに作られし・・・『清めの柔筒(きよめのやわつつ)』です!」
エドガーは箱の蓋を開けたまま、言葉に力を込めた。ここからが一番大事なところであるから。住民の皆さまに納得して使ってもらうために、この清めの柔筒がどれほど素晴らしい物かを説かねばならないからだ。
「主神が私達に与えた身体の『欲』というものは、私達が生きてゆくために必要な真っ当な物ですが、ある意味で『濁り』にもなり得ます・・・それは、清らかな魂を保とうと努力する皆さまにとって、時に重すぎる枷となることを、私たちは知っています」
ざわめきが静まり、聴衆は固唾をのんで次の言葉を待っている。彼らはこの若き司祭が、教義に反する何かを説いているのではないかと警戒しながらも、ずっとずっと抑圧され続けていたこの環境が変化するのではないかと期待しているのだ。
「この柔筒は、秘匿すべき性愛の営みを行うための道具では、決してありません・・・これは、皆さまの体に溜まり、健全な精神活動を妨げようとする『過剰な欲の濁り』を、物理的に清め、洗い流すための、新しい浄化の儀式の道具なのです」
エドガーは、横に控えるフィーネに目配せをした。フィーネは隣の台に置かれていた、使用方法が書かれた羊皮紙の巻物を恭しく掲げ、皆の前に広げてみせる。
「皆さま、主神の教えが最も重視するのは、『信仰に励む清らかな心』です・・・しかし、心に焦燥や苦痛がありながら、どうして清らかでいられるでしょうか?」
この場にいる皆がフィーネの掲げる使用法に夢中になっている様を見て、エドガーはさらに踏み込んだ。
「私たちは、この『清めの柔筒』を、『主神への奉納行為』として定義します・・・これは、誰かを傷つけることも、子種を無駄にすることもなく、ただ身体に溜まったエネルギーを『清らかな形で解放する』ための、神聖な自己浄化の儀式です」
彼は柔筒を一つ手に取り、ゆっくりと、しかしはっきりと皆に見せた。もうこの場の皆がその柔筒に夢中になる。もうこの場の誰一人として、エドガーとフィーネが口にする教えに・・・疑いを持とうとするものはいなかった。
「使い方は簡単です、詳しくは付属する説明書をご参照を・・・まずはこの柔筒を握りながら、貴方の愛する人の事を思い浮かべてください・・・これは最初の一度だけで大丈夫・・・そして次に専用のソープを適量塗布し、身体の『濁りの源である幹を』を上下に擦り洗うように使用します・・・この擦り洗いの際に、非常に稀な事ながら、決して自らの意思では無いものの、偶然にも射精してしまうことがあるでしょう」
“偶然にも射精してしまう“・・・ここに集う皆が知る禁忌の行為をエドガーが口にした瞬間、この場の空気がピリッと引き締まる。最後の総仕上げ、ウインタークラウンの住人を縛る鎖を完全に断つべくして・・・次の一言に全てがかかっている。
「皆様に先んじて、私もこの清めの柔筒をフィーネ司祭と協力して試してみましたが・・・やはり偶然にも射精をしてしまいました・・・そのことを神に告白してみたところ、自分の意思でない偶然だったのならば・・・罪はない・・・そう神は天啓を降ろしてくださいました」
エドガー司祭ですらも偶然にも射精してしまった・・・しかもその罪は主神の名のもとに許されていた。このあまりにも大胆な告白と解釈に、礼拝堂の隅々から押し殺したような息をのむ音が聞こえてきた。否定の言葉は一切出てこない、彼らの目には長年の重い鎖から解放されるかもしれないという、希望の光が宿り始めていた。
「私たちはこの儀式を通して、皆さまが、より清らかで、より満たされた心で、主神の愛と教えに集中できるようになると確信しています!!もう、罪悪感に苛まれながら、深夜、密かに苦しむ必要はありません・・・この行為は、主神によって許され、祝福された、清めの儀式なのですから!」
エドガーは両手を広げ、慈愛に満ちた表情で礼拝を締めくくった。思わず会場に集う皆から歓喜の拍手が巻き起こる。良かった・・・みんな納得してくれたのだとホッと胸を撫でおろしながら、拍手に負けないように声を張って最後の仕上げに取り掛かる。
「今日、この後、お集まりの皆さま全員に、この『清めの柔筒』と説明書、そして洗浄用ソープを無料でお配りいたします!どうか、これを受け入れ、新しい清らかな生活を始めてください!それが、私達司祭からの、主神の愛を広めるための、最大の奉仕です!」
今日一番に最高の盛り上がりに惜しみない拍手が鳴り響き続ける・・・そしてたっぷりの時間の後に鳴りやんだ一瞬の静寂の後、それは地響きのような歓喜のざわめきへと変わる。それは長年の苦しみからの解放を予感させる、切実な安堵の音だった。彼らの心にあったのは、「これは罪ではないのか」という恐れではなく、「これでようやく救われる」という確かな希望だった。長年の重圧から解放された信者たちの表情には、うっすらと涙ぐむ者、安堵の息を漏らす者など、様々な感情が溢れている。
「フィーネ司祭、お願いします!」
エドガーの合図を受け、フィーネは満面の笑みで、礼拝台に山積みになった「清めの柔筒」の箱の前に進み出た。
「では、『清めの柔筒』を、一人一人にお配りいたします。お受け取りになった方は、今日からでも、清めの儀式に励みましょう!」
人々は我先にと押し寄せることはなかった。主神教を信仰する彼らの列は、熱狂の中にも規律を保っていた。しかし、その足取りは明らかに早かった。
列の先頭にいたのは、まだまだ働き盛りの年齢なのに、顔に深い皺が刻まれた初老にみえる鍛冶屋だった。彼は日頃から寡黙で、厳格な信仰者として知られていた・・・その厳格さが見た目以上に老け込ませて見せているのだろう。
「司祭様・・・本当に・・・本当に、これは・・・」
鍛冶屋は震える手で、フィーネから柔筒とソープ、そして説明書を受け取った。
「もちろんです、鍛冶屋さん・・・これは主神が与えた、清らかな儀式です。これであなたは、さらに力強く、清らかな心で仕事に励めるようになります」
フィーネの優しい言葉に、鍛冶屋は声を出さずに深々と頭を下げた。彼の目には、長年抑えつけてきた苦悩が溶け出したような、涙の光が宿っていた。
次に柔筒を受け取ったのは、懺悔室で夫の悩みを打ち明けた新婚の奥さんだった。彼女は柔筒を両手で包み込むように大切に抱きしめると、エドガーに向かって、深く頭を下げた。
「これで、主人は・・・・・・私も、救われます。本当に、ありがとうございます・・・・・・」
彼女は涙を拭い、急いで夫の待つ家へと走り去って行った。
「ねえ、エドガー。すごいことになっちゃったね」
柔筒を配りながら、フィーネは興奮を隠せない様子でこっそりと囁いた。彼女の碧眼は、感動と、少しの悪戯っぽい輝きを帯びている。
「うん・・・でも、これが僕らがやるべきことだったんだ」
エドガーはそう頷いた。僕たちは罪悪感に苛まれていた町の人々を救うために、生き方そのものを変えてしまったのだ。それが善き行いであったと確信はしているものの、このことは僕らが責任を以て受け止めるべき変化である。
清めの柔筒を配り終わる頃には、二つの大きな箱は空になっていた。町の住人たちは皆、まるで秘密の宝物でも手に入れたかのように、柔筒を大切に抱え、足早に家路を急いでいった。教会出張所には、清々しい静寂が戻ってきた。
「今夜が楽しみだね・・・エドガー・・・」
そう呟いたフィーネの横顔は、女神のごとき慈愛に満ち満ちていた。
―――――そして、その日の夜
ウインタークラウンの町はいつもより早く、静けさに包まれた。
夕食の時間を終え、町行く人々もすぐに自分の家の中に引きこもった。通りには人影がなく、街灯の光だけが雪を頂く王冠の山々を静かに照らしている。
誰もが、初めて手に入れた「清めの柔筒」を使う準備に取り掛かっていた。
窓のわずかな隙間から漏れる光の数だけ、町中には、「罪悪感のない、清らかな解放」の営みが始まろうとしていた。それは、苦痛を伴う禁欲に差し伸べられた福音・・・日々の忍耐が主神によって祝福された儀式へと変わった瞬間だった。
そんな街の景色をエドガーとフィーネは2人で身を寄せ合いながら、第9主神教会出張所の窓から静かな夜の街を眺めていた。
「・・・静かだね、誰も外に出てない」
「うん・・・みんな、清めの儀式に集中しているんだろうね・・・みんな待ちきれなかったんだよ」
「みんな声を魔法で覗き聞いてみる?もちろんちょっとだけね?」
「ははは・・・ちょっとだけね」
2人して気になるのは町の皆が救われたかどうか・・・そうは言っても今日の多分この秘密の盗み聞きは最初で最後だと確信していた。フィーネの手が僕の手に合わさる様に結ばれた瞬間・・・聴覚が一気に魔法によって強化された。
シンシンと降りしきる雪の舞う音すらも聞こえてきそうな中、その静けさの中に確かな水音が聞こえてくる。
―――――ちゅぷっ、ちゅぷっ、にゅぷぷっ、にゅるっ、ちゅぷんっ
―――――あぁぁ・・・いい・・・凄く・・・気持ち良い・・・もっと・・・もっと・・・
―――――ええ愛しい貴方・・・これからはいっぱい・・・いっぱい洗って差し上げますからね❤
―――――おおでるっ・・・でるぞっ・・・うぁぁぁぁっっ・・・でるっっ・・・
―――――ふふふ・・・いっぱい出てる❤貴方ってばそんなに幸せそうな顔をしちゃって・・・❤出しちゃうのは偶然だしワザとじゃない・・・仕方のなかったことですものね・・・❤
―――――あぁぁ・・・気持ち良かった・・・その・・・もう一回・・・頼めるかな?
―――――ええ、私もまだまだ洗い足りないの・・・❤もう一回綺麗に洗ってあげるわね❤
それ以外の場所からも静かな水音が響き、人々から幸せそうな吐息が聞こえてくる。エドガーとフィーネがもたらした「清めの柔筒」によって町全体が鬱屈とした閉鎖的な雰囲気に対し、確かな救いがもたらされたのだった。
そしてフィーネの手が離れ、盗み聞きの時間はここまでとなる。
「ふふふ・・・私達も、儀式に励むとする?」
フィーネは柔らかな声でエドガーに尋ねた。もちろん返事は決まりきったものだ。
「そうだねフィーネ・・・おちんちん・・・洗ってくれるかな?」
「もちろんだよ❤これからも私達は『清めの柔筒』の素晴らしさを示す『模範』とならなきゃいけないからね❤」
若き司祭二人は、明日の朝、清らかな心で再び業務に励むために、今宵もまた、主神の教えに則った「清めの儀式」・・・もとい、おちんちん洗いを行うため、連れ立って私室へと向かうのだった。
――――――――――――――――――――
外は雪が降りしきる中、暖炉の火が暖かく部屋を快適に保つ。ダブルベッドにぺたりと寄り添いながら座る2人の内、エドガーだけはズボンを下着ごと脱ぎ終えている。そんな彼の股間は期待を隠せないように、既に半分足らず程度に漲りを見せていた。
「さぁエドガー、今日も一日お疲れ様でした」
「フィーネもお疲れさまでした」
「・・・えへへ・・・それじゃあいつも通り・・・おちんちんをおっきくしてもらおうかな❤」
「えへへ・・・うん、お願いするよフィーネ・・・」
一瞬の静寂の後、愛しい伴侶のために、フィーネ・グレイスはシスター服のスカートのまま・・・大きくその股を開け広げて見せる。
「はい、見てもいいよエドガー・・・❤うぅ・・・今日の下着・・・どうかな❤」
「・・・あぅ・・・❤凄く・・・僕好みで良いっ❤」
「えへへ・・・良かったぁ♥️一目見ただけでメロメロにさせちゃった❤」
はしたなく開けっぴろげられた両腿の間、エドガー・フラテリーが彼女の股間を柔らかく包む薄緑の下着を間近で目に焼き付ける。薄緑色の下着は白いタータンチェック柄の下着、お子様の履くような下着よりはお洒落、かと言って大人の女性が身に付けるようなレース仕立ての下着でも無い。しかしてその薄緑色の下着がフィーネの可愛らしさをグッと引き立てている。イケナイ事を強いている、聖職者に有るまじき行為を強いている背徳感が、エドガーの心をくすぐってくる。
既にさらけ出されているエドガーの股間、その中心の男根はあっという間にガチガチに硬く、反り返ってしまった。
「えへへへ・・・恥ずかしいっ❤恥ずかしいけど・・・我慢っ❤」
「あぁぁぁぁぁ❤️フィーネぇぇ・・・何時までも見てられる・・・フィーネの下着・・・こういうのが1番ドキドキするっ❤」
「もうっ❤恥ずかしいんだからあんまり言わないでぇ❤うぅ・・・っっ❤エドガーの視線熱い・・・❤大股開き・・・恥ずかしいっ❤」
浅ましい男の欲望、うら若き乙女のスカートの中を覗きたい。恥ずかしいと羞恥心に悶えながらも、本心からの拒絶はない。なぜならば、愛する人の性癖を、自分自身が致命的に歪めてしまったのだから。愛するエドガーに・・・重度の下着フェチを煩わせてしまった責任を取らねばならないのだから。だから今日もフィーネはエドガーのために、穴が飽きそうなほどに見つめ続けられている羞恥心を堪え続けている。
「もうそろそろ良いでしょエドガーっ❤・・・恥ずかしいの我慢出来ないっ❤」
「ヤダっ・・・フィーネの下着・・・まだまだ見足りないっ・・・はい脚は閉じさせないからね」
昼の礼拝で見せた大人顔負けの堂々たる姿は何処へ行ってしまったのやら・・・年頃らしい少年少女に戻ったかのようなやり取りが繰り広げられる。あくまでも等身大の自分自身・・・スケベでエッチなイケナイ行為を楽しみ合う2人は甘ったるくイチャ付き合う。
「やあぁぁっ❤脚押さえないでぇ❤恥ずかしいのっ❤恥ずかしいの我慢出来ないっ❤恥ずかしいの我慢するの限界なのにぃっ❤」
「えへへへ・・・❤悪いけどもう少しだけ見させてねフィーネ・・・❤あぁ・・・ほんと堪らないなぁ・・・❤」
「やだっ❤やだっ❤恥ずかしいっ❤エドガーっ❤やっ・・・うぅ・・・❤エドガーのいじわるっ❤」
嫌だ嫌だと言いながらも、その声色は歓喜の心を隠しきれていない。自らの伴侶が、曲がりなりにも自分自身に夢中である事が堪らなく嬉しいのだ。もはやフィーネにとって拒否感など微塵もない、羞恥心はフィーネの心をくすぐるスパイスと成り果てていた。エドガーの為の下着見せサービス・・・エドガーが喜んでくれる事が、フィーネにとっても心の底から喜ばしいことなのだ。
その後、フィーネの下着見せサービスを存分に堪能したエドガーが押さえた脚を離した。しかしフィーネは脚を閉じることなくその場で惚けていた。
「フィーネ・・・脚閉じないの?」
「・・・んぁっ・・・そっそうだね、ありがとうエドガー・・・じゃなくて!もう!すっごく恥ずかしかったんだから!」
ポカポカと胸板を叩かれる・・・凄く可愛い、僕のお嫁さんはなんて可愛らしいのだと頬が緩むのが止められない。
「もう・・・じゃあおちんちんを洗ってあげるっ❤・・・2人で一緒に息を合わせてね・・・❤」
「うん・・・夜はフィーネも一緒に気持ちよく・・・僕たちだけのセックスを楽しもう・・・❤」
2人でダブルベッドの上にコロリと仰向けに、天を雄々しく向くように反り返ったガチガチの肉棒にそっとピンク色の柔筒があてがわれる。そのフィーネの手を上から優しく包み込むエドガー・・・そして言葉が無くとも2人は息を合わせて、ピンク色の柔筒をエドガーのおちんちんへと挿入していった。
―――――ふぁぁぁぁぁつ・・・❤
にゅぷぷぷっ・・・とスムーズに柔筒がエドガーのおちんちんを飲み込んでゆく。2人そろって幸福感に満ち満ちたため息を零してしまう。フィーネがダークプリーストとして完全覚醒した時から解放された機能、このピンク色の柔筒はフィーネのおまんこと感触も快楽もシンクロするようになったこの機能を使って・・・僕とフィーネは僕たちだけの愛あるセックスを楽しみ始める。
「ふやぁぁぁ・・・❤奥をコツコツするの好き❤ゃぁぁぁっ❤エドガーのおちんちんでコツコツされるの好きぃぃっっ❤」
「くうっ・・・僕だって先っぽばかり・・・❤フィーネの奥をこりゅこりゅするの・・・気持ち良すぎるっっ❤」
穏やかに柔筒を2人で上下に動かし続ける・・・快楽に蕩け切った艶声を上げ続けるエドガーとフィーネ。窓の外を降りしきる雪すらも溶かしてしまう程に、2人だけのセックスは緩やかに、そして2人の絆を高め合う様に・・・緩やかに高まってゆく。
「あーーーっ・・・❤ごめんねエドガー・・・もう私イッちゃう・・・❤」
「うぅ・・・いいよフィーネ・・・僕だってもう・・・我慢できないっ・・・でるっ❤」
2人の柔らかな吐息が、温かい部屋の空気に溶けていく。フィーネは全身の力を振り絞るように、柔筒を強く握りしめ、エドガーもまた、その手を上から包み込み、最後の力を込めた。先ほどよりも少しだけ強く、ピンク色の柔筒がにゅぷっとエドガーのおちんちんを締め付ける・・・それが甘ったるくエドガーを絶頂へと押し上げるように導いた。
それは抗いようのない、魂を鷲掴みにするような快感の津波だった。エドガーの体はベッドの上で弓なりに反り、足先までがピィンと硬直する。全身の熱とエネルギーが、下腹部からこみ上げてくる。ただ一点、ピンク色の柔筒の奥深くへとめがけて、激しい噴流となって叩きつけられる。
―――――ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ❤
激しく脈打つ下半身とは裏腹に、エドガーとフィーネのオルガズムは穏やかに・・・されど深い深淵へと沈み込まんばかりに甘く、幸せに、2人を蕩けさせた。
2人で繰り返し荒く乱れた息を繰り返す・・・言葉にしなくても以心伝心、まだまだ・・・たったの一度きりで終わる訳が無い、まだまだ・・・おちんちんは洗い足りない。
「えへへへ・・・❤まだまだおちんちん・・・洗うよね、エドガー❤」
「うんっ❤・・・お願いするよフィーネ・・・まだまだおちんちん洗ってほしいっ❤」
シンシンと降りしきる雪の中、ウインタークラウンの夜は静かに更けてゆく。されどどの家の窓の中だけは熱く盛り上がり続けている。ウインタークラウン中から響く静かな水音は・・・まだまだ終わりそうになかったのだった。
―――――そして、翌朝。ウインタークラウンの町にて
朝日が雪を頂く王冠の山々を照らし、町に降り注いだ。雪が止んだ後の空気は澄み切っており、いつもなら鬱屈とした重い空気が漂う通りに、今日は清々しいほどの活力が満ちていた。
第9主神教会出張所のドアを開け、エドガーとフィーネが連れ立って外に出る。昨晩のおちんちん洗い・・・今までだって毎日のように繰り返していたけれど、とにかく清めの儀式の成果も相まって、二人の顔もまた清らかで満たされた輝きを放っていた。
「ふふふ、ねえエドガー・・・なんだか、空気がいつもより透き通っているみたい」
フィーネは柔らかな笑顔で言った。
「そうだね・・・でも透き通っているのは、空気だけじゃないみたいだよ」
彼らの目に映るのは、昨日までとは全く違うウインタークラウンの風景だった。道を歩く人々の足取りは軽く、顔には抑圧された苦悩の影がない。誰もが、口角を上げ、わずかな微笑みを浮かべている。
そして教会の前を通りかかったのは、昨日柔筒を受け取ったばかりの初老に見える程に老け込んでいた鍛冶屋だった。そんな彼は昨日とは見違えるほど、その背筋が伸び、顔の皺も和らいで見える。手には大きなハンマーを担いでいるが、その重さを感じさせない軽快さだ。
「おはようございます、司祭様!今日は体が軽くて、力もみなぎっている!昨日の『清めの儀式』は、本当に素晴らしい恵みでした!」
彼は心底からの感謝を込めて、そう叫んだ。その声は活気に満ちており、まるで十歳は若返ったかのようだ。エネルギッシュに満ち溢れたその若々しさ・・・それが彼の本来の姿だったのだろう。
「それは何よりです、鍛冶屋さん。それが主神の愛なのです」
エドガーは穏やかに返した。罪悪感からの解放が、彼らの肉体と精神にもたらした効果は、予想以上だった。
「ねえ、見てエドガー・・・あの新婚の奥さんだよ」
フィーネが指さす先には、夫と寄り添いながら市場に向かう新婚の奥さんの姿があった。昨日までは夫の欲求不満に悩んでいた彼女も、今日は晴れやかな表情で、夫の手にそっと自分の手を重ねている。夫もまた、穏やかな笑顔で彼女を見つめ返していた。
「清めの柔筒」は、夫婦の間にあった重い壁を取り払い、彼らの愛の営みを「罪」から「祝福された清めの儀式」へと変えたのだ。
エドガーとフィーネは顔を見合わせ、満足そうに頷き合った。ウインタークラウンの人々の営みを大きく変えてしまった2人だが・・・その善行はウインタークラウンにとって大成功であり、これからの日々をますます幸せに・・・活気あふれる街並みへと変えたのだった。
そしてウインタークラウンに臨時で設営された「第9主神教会出張所」にて、僕とフィーネは司祭として日々働くようになって1週間が過ぎようとしていた。そう、1週間も教会として運営してみてハッキリと分かったことがある。
この町の住人はみんな・・・少々ギクシャクしているのだと。理由ははっきりとわかる・・・性欲の欲求不満が原因である。
この町の住人は皆それが分かっていて、それを何とかしたかったのだ。しかし、主神教が深く信仰されているこの町で、内容が内容だけにおいそれと誰かに打ち明けることもできない・・・だから皆、懺悔したかったのだろう。そうでもなければわざわざ高いお金をみんなで出し合って、新しく教会を建てようだなんて思いもしないだろうから。出来たばかりの簡易的な懺悔室は日々満員御礼、僕とフィーネは交代で懺悔担当とそれ以外の業務を分担して日々をこなしている。
そんなあくる日、お昼過ぎて夕方の時間、教会の業務時間が終わろうとしている頃の時である。
「懺悔のお仕事お疲れ様・・・ねえフィーネ、ぶっ続けで申し訳ないけど・・・ちょっと相談したいことがあるんだけど・・・良いかな?」
「うんいいよ・・・っていうか私も相談したいところだった・・・多分私達同じこと考えてるよね?」
懺悔室から退出してゆく最後の1人を見送ってから、フィーネに相談を持ち掛ける。その美しい碧眼が少しだけ困ったように垂れさがっているところを見る限り、懺悔された内容は恐らく主神教を信ずる者にとっては、ある意味でどうにも解決法が見つからないものな訳で・・・
「僕が懺悔されただけでも今日だけで若い男性から5人・・・欲求不満で主神教を信じる意味が分からなくなったって・・・」
「私も同じ・・・新婚夫婦の奥さんが悩んでた・・・夫が日々欲を抑え込んでいるのが見ていて辛いって・・・私達で何か助けになれないかな?」
懺悔の内容は神と神の使いたる聖職者との間だけの秘密・・・これが鉄則ではあるが、それでも僕らはあえて相談し合っている。悩みという物は、ただ誰かに告白するだけでも違うものだが・・・それでも僕らは更にもう一歩・・・みんなのために力になりたかったのだ。
「そもそも主神教自体が禁欲を教えとしているし・・・夫婦で愛し合ってくださいねって提案しようにも、この町のほとんどの人は深く教えを信望していて、子を成すことすらもためらうっていうし・・・」
「そうそう、主神の教えは子種を出す行為すらもダメだってガッチガチに縛っているからなぁ・・・これじゃあ愛し合う2人が我慢するだけになっちゃうからなあ・・・」
若い司祭は2人して悩む。性欲を満たすにはつまるところ・・・愛の営みをするか、自慰行為に耽る必要がある。でもそれは主神の教えに真っ向から相反する行為だから口にするのもおこがましいこと。秘めるべき事だとこの町の住人をきつく縛っている鉄の戒律である。
・・・・・・あれ?なんだかすごい違和感を感じるのは何故だ?
「・・・なんだろう・・・一番いい解決法が喉元まで来てるのに・・・出てこないよエドガー!!!!」
「僕もだよ・・・・・・なんだっけ・・・なんでそもそも僕たちは性欲に困ってないんだっけ・・・主神教会の司祭なのに・・・なんで・・・・・・」
「あーーーーーーーーっっっ!!!!!」
瞬間、2人が顔を見合わせながら、声高らかに天啓が舞い降りる。それは僕らにとってあまりにも日常化していた行為だったからこそ、真っ先に思いつきもしなかった答えであり、この問題を真っ向から解決できる素晴らしく素敵な方法である。
「魔法のオナホールでおちんちんを洗って貰えばいいんだ・・・!この町皆に配ればいいんだ!・・・・・・ってすぐにそんなに用意できるものなのかな?」
「大丈夫!本部には在庫が十分そろってるはずだし、魔法による転送だったらすぐにでもやってくるよ!・・・早速だけどみんなに連絡するね?」
早速フィーネが魔法で第8主神教会と連絡し始めるのを見届けながら、明日の予定を確かめる。ちょうど明日は昼から礼拝の日・・・この町の住民のほとんどが参加するだろうその場において、魔法のオナホールの素晴らしさを説き、そしてみんなへと配ると宣言する・・・そうすれば、皆の欲求不満が完璧な形で解決できるに違いない。
「はい・・・はい・・・!ありがとうございます!ではまた・・・はい・・・私達2人で頑張ります!」
僕が明日の算段を建てたところで、ちょうどフィーネも魔法による連絡を終えたようだ。
「今からたくさん送ってきてくれるって!ねぇエドガー!確か明日はお昼から・・・」
「礼拝の日だったよね!だからその場でみんなに魔法のオナホールの素晴らしさを説いて、配るんだ!」
「うん!そうしよう!・・・ふふふ・・・今更やめるつもりなんてないんだけど、私達ってばすっごい事しようとしちゃってるね♪」
「うん・・・この町の住人の皆さんの・・・生き方を変えようとしているんだ・・・責任重大だよ」
そんな重い言葉とは裏腹に、フィーネは自信たっぷりに満面の笑みを浮かべている。形はどうあれ僕らは善き行いをしようとしているのだから・・・僕だって胸を張るべきである。
ポンッ!という小さな音をたて、僕らの目の前に大きな箱が2つほど現れた。封を解いてみれば中身は一番上に使い方の説明書、薄いピンク色の柔筒と洗浄用ソープがぎっしりと詰まっている。
「魔法って・・・ほんと便利だねぇ・・・」
「エドガーも練習してみる?おちんちん洗いの時間を減らすことになっちゃうけど」
「ははは・・・これからも魔法はフィーネに全権を担っていただきます」
―――――そして翌日、礼拝の時間にて
「謙遜なる信者の皆さま、主神の名のもとに、今日もお集まりいただきましてありがとうございます」
第9主神教会出張所の簡素な礼拝台に立つのはエドガー・フラテリー、傍に寄り添うのはフィーネ・グレイス。若き2人の司祭は堂々たる面持ちで礼拝に集った住人たちに呼びかける。その視線はこの場に集う一人一人の顔を捉え、彼らの内なる苦悩に静かに寄り添っている。
「謙遜なる信者の皆さま、主神の名のもとに、今日もお集まりいただきましてありがとうございます」
前置きの挨拶はこの辺に、早速ながら本題に向けての切っ掛けを切り出し始める。
「この一週間、私はフィーネ司祭と共に、この敬虔な町で皆さまの魂の声を聞いてまいりました・・・懺悔室で聞いたのは、主神への信仰を何よりも重んじながらも、清らかであろうと必死に、耐え忍んでいらっしゃる皆さまの真摯な心です」
エドガーは一呼吸置いた。その場にいるほぼ全ての人間が、顔には出さないものの、内心ドキリとしたことを知っているからだ。
「私たちは知っています。この町ウインタークラウンの住民たる皆さんが、主神の教えに忠実であるがゆえに抱える、深くて、そして清らかな悩みがあることを。心身の健やかさを蝕むほどの『欲求不満』という名の毒が、皆さまの信仰生活に影を落とし始めていることを」
会場の空気がわずかにざわつく。エドガーはまっすぐに住人を見据え、さらに言葉を続ける。
「ここに皆様も知っての通り、主神の教えは禁欲を説きます・・・それは、不純な愛の交わりや、子種を無駄にする行為を避けるためです・・・しかし、信者の皆さま、どうか考えてみてください・・・主神は、人が生きる喜び、その活力を奪うことを望まれたでしょうか? 否! 主神は、私たちに清らかな心と、健やかな体で、信仰に励むことを望んでおられるはずです!」
エドガーは壇上に置かれた二つの箱の一つに、そっと手を置いた。フィーネはエドガーの横で、静かに頷いている。
「私たちは、主神教会の本部、そして第8主神教会からの助言を受け、皆さまのこの清らかな悩みを解決するための、一つの新しい道を、「清めの儀式」を、もたらしました」
エドガーは箱の蓋を、ゆっくりと開けた。そこには、薄いピンク色の柔筒がびっしりと詰まっている。集まった信者たちの視線が、一斉にその箱の中身に吸い寄せられた。
「これこそが、主神の名のもとに作られし・・・『清めの柔筒(きよめのやわつつ)』です!」
エドガーは箱の蓋を開けたまま、言葉に力を込めた。ここからが一番大事なところであるから。住民の皆さまに納得して使ってもらうために、この清めの柔筒がどれほど素晴らしい物かを説かねばならないからだ。
「主神が私達に与えた身体の『欲』というものは、私達が生きてゆくために必要な真っ当な物ですが、ある意味で『濁り』にもなり得ます・・・それは、清らかな魂を保とうと努力する皆さまにとって、時に重すぎる枷となることを、私たちは知っています」
ざわめきが静まり、聴衆は固唾をのんで次の言葉を待っている。彼らはこの若き司祭が、教義に反する何かを説いているのではないかと警戒しながらも、ずっとずっと抑圧され続けていたこの環境が変化するのではないかと期待しているのだ。
「この柔筒は、秘匿すべき性愛の営みを行うための道具では、決してありません・・・これは、皆さまの体に溜まり、健全な精神活動を妨げようとする『過剰な欲の濁り』を、物理的に清め、洗い流すための、新しい浄化の儀式の道具なのです」
エドガーは、横に控えるフィーネに目配せをした。フィーネは隣の台に置かれていた、使用方法が書かれた羊皮紙の巻物を恭しく掲げ、皆の前に広げてみせる。
「皆さま、主神の教えが最も重視するのは、『信仰に励む清らかな心』です・・・しかし、心に焦燥や苦痛がありながら、どうして清らかでいられるでしょうか?」
この場にいる皆がフィーネの掲げる使用法に夢中になっている様を見て、エドガーはさらに踏み込んだ。
「私たちは、この『清めの柔筒』を、『主神への奉納行為』として定義します・・・これは、誰かを傷つけることも、子種を無駄にすることもなく、ただ身体に溜まったエネルギーを『清らかな形で解放する』ための、神聖な自己浄化の儀式です」
彼は柔筒を一つ手に取り、ゆっくりと、しかしはっきりと皆に見せた。もうこの場の皆がその柔筒に夢中になる。もうこの場の誰一人として、エドガーとフィーネが口にする教えに・・・疑いを持とうとするものはいなかった。
「使い方は簡単です、詳しくは付属する説明書をご参照を・・・まずはこの柔筒を握りながら、貴方の愛する人の事を思い浮かべてください・・・これは最初の一度だけで大丈夫・・・そして次に専用のソープを適量塗布し、身体の『濁りの源である幹を』を上下に擦り洗うように使用します・・・この擦り洗いの際に、非常に稀な事ながら、決して自らの意思では無いものの、偶然にも射精してしまうことがあるでしょう」
“偶然にも射精してしまう“・・・ここに集う皆が知る禁忌の行為をエドガーが口にした瞬間、この場の空気がピリッと引き締まる。最後の総仕上げ、ウインタークラウンの住人を縛る鎖を完全に断つべくして・・・次の一言に全てがかかっている。
「皆様に先んじて、私もこの清めの柔筒をフィーネ司祭と協力して試してみましたが・・・やはり偶然にも射精をしてしまいました・・・そのことを神に告白してみたところ、自分の意思でない偶然だったのならば・・・罪はない・・・そう神は天啓を降ろしてくださいました」
エドガー司祭ですらも偶然にも射精してしまった・・・しかもその罪は主神の名のもとに許されていた。このあまりにも大胆な告白と解釈に、礼拝堂の隅々から押し殺したような息をのむ音が聞こえてきた。否定の言葉は一切出てこない、彼らの目には長年の重い鎖から解放されるかもしれないという、希望の光が宿り始めていた。
「私たちはこの儀式を通して、皆さまが、より清らかで、より満たされた心で、主神の愛と教えに集中できるようになると確信しています!!もう、罪悪感に苛まれながら、深夜、密かに苦しむ必要はありません・・・この行為は、主神によって許され、祝福された、清めの儀式なのですから!」
エドガーは両手を広げ、慈愛に満ちた表情で礼拝を締めくくった。思わず会場に集う皆から歓喜の拍手が巻き起こる。良かった・・・みんな納得してくれたのだとホッと胸を撫でおろしながら、拍手に負けないように声を張って最後の仕上げに取り掛かる。
「今日、この後、お集まりの皆さま全員に、この『清めの柔筒』と説明書、そして洗浄用ソープを無料でお配りいたします!どうか、これを受け入れ、新しい清らかな生活を始めてください!それが、私達司祭からの、主神の愛を広めるための、最大の奉仕です!」
今日一番に最高の盛り上がりに惜しみない拍手が鳴り響き続ける・・・そしてたっぷりの時間の後に鳴りやんだ一瞬の静寂の後、それは地響きのような歓喜のざわめきへと変わる。それは長年の苦しみからの解放を予感させる、切実な安堵の音だった。彼らの心にあったのは、「これは罪ではないのか」という恐れではなく、「これでようやく救われる」という確かな希望だった。長年の重圧から解放された信者たちの表情には、うっすらと涙ぐむ者、安堵の息を漏らす者など、様々な感情が溢れている。
「フィーネ司祭、お願いします!」
エドガーの合図を受け、フィーネは満面の笑みで、礼拝台に山積みになった「清めの柔筒」の箱の前に進み出た。
「では、『清めの柔筒』を、一人一人にお配りいたします。お受け取りになった方は、今日からでも、清めの儀式に励みましょう!」
人々は我先にと押し寄せることはなかった。主神教を信仰する彼らの列は、熱狂の中にも規律を保っていた。しかし、その足取りは明らかに早かった。
列の先頭にいたのは、まだまだ働き盛りの年齢なのに、顔に深い皺が刻まれた初老にみえる鍛冶屋だった。彼は日頃から寡黙で、厳格な信仰者として知られていた・・・その厳格さが見た目以上に老け込ませて見せているのだろう。
「司祭様・・・本当に・・・本当に、これは・・・」
鍛冶屋は震える手で、フィーネから柔筒とソープ、そして説明書を受け取った。
「もちろんです、鍛冶屋さん・・・これは主神が与えた、清らかな儀式です。これであなたは、さらに力強く、清らかな心で仕事に励めるようになります」
フィーネの優しい言葉に、鍛冶屋は声を出さずに深々と頭を下げた。彼の目には、長年抑えつけてきた苦悩が溶け出したような、涙の光が宿っていた。
次に柔筒を受け取ったのは、懺悔室で夫の悩みを打ち明けた新婚の奥さんだった。彼女は柔筒を両手で包み込むように大切に抱きしめると、エドガーに向かって、深く頭を下げた。
「これで、主人は・・・・・・私も、救われます。本当に、ありがとうございます・・・・・・」
彼女は涙を拭い、急いで夫の待つ家へと走り去って行った。
「ねえ、エドガー。すごいことになっちゃったね」
柔筒を配りながら、フィーネは興奮を隠せない様子でこっそりと囁いた。彼女の碧眼は、感動と、少しの悪戯っぽい輝きを帯びている。
「うん・・・でも、これが僕らがやるべきことだったんだ」
エドガーはそう頷いた。僕たちは罪悪感に苛まれていた町の人々を救うために、生き方そのものを変えてしまったのだ。それが善き行いであったと確信はしているものの、このことは僕らが責任を以て受け止めるべき変化である。
清めの柔筒を配り終わる頃には、二つの大きな箱は空になっていた。町の住人たちは皆、まるで秘密の宝物でも手に入れたかのように、柔筒を大切に抱え、足早に家路を急いでいった。教会出張所には、清々しい静寂が戻ってきた。
「今夜が楽しみだね・・・エドガー・・・」
そう呟いたフィーネの横顔は、女神のごとき慈愛に満ち満ちていた。
―――――そして、その日の夜
ウインタークラウンの町はいつもより早く、静けさに包まれた。
夕食の時間を終え、町行く人々もすぐに自分の家の中に引きこもった。通りには人影がなく、街灯の光だけが雪を頂く王冠の山々を静かに照らしている。
誰もが、初めて手に入れた「清めの柔筒」を使う準備に取り掛かっていた。
窓のわずかな隙間から漏れる光の数だけ、町中には、「罪悪感のない、清らかな解放」の営みが始まろうとしていた。それは、苦痛を伴う禁欲に差し伸べられた福音・・・日々の忍耐が主神によって祝福された儀式へと変わった瞬間だった。
そんな街の景色をエドガーとフィーネは2人で身を寄せ合いながら、第9主神教会出張所の窓から静かな夜の街を眺めていた。
「・・・静かだね、誰も外に出てない」
「うん・・・みんな、清めの儀式に集中しているんだろうね・・・みんな待ちきれなかったんだよ」
「みんな声を魔法で覗き聞いてみる?もちろんちょっとだけね?」
「ははは・・・ちょっとだけね」
2人して気になるのは町の皆が救われたかどうか・・・そうは言っても今日の多分この秘密の盗み聞きは最初で最後だと確信していた。フィーネの手が僕の手に合わさる様に結ばれた瞬間・・・聴覚が一気に魔法によって強化された。
シンシンと降りしきる雪の舞う音すらも聞こえてきそうな中、その静けさの中に確かな水音が聞こえてくる。
―――――ちゅぷっ、ちゅぷっ、にゅぷぷっ、にゅるっ、ちゅぷんっ
―――――あぁぁ・・・いい・・・凄く・・・気持ち良い・・・もっと・・・もっと・・・
―――――ええ愛しい貴方・・・これからはいっぱい・・・いっぱい洗って差し上げますからね❤
―――――おおでるっ・・・でるぞっ・・・うぁぁぁぁっっ・・・でるっっ・・・
―――――ふふふ・・・いっぱい出てる❤貴方ってばそんなに幸せそうな顔をしちゃって・・・❤出しちゃうのは偶然だしワザとじゃない・・・仕方のなかったことですものね・・・❤
―――――あぁぁ・・・気持ち良かった・・・その・・・もう一回・・・頼めるかな?
―――――ええ、私もまだまだ洗い足りないの・・・❤もう一回綺麗に洗ってあげるわね❤
それ以外の場所からも静かな水音が響き、人々から幸せそうな吐息が聞こえてくる。エドガーとフィーネがもたらした「清めの柔筒」によって町全体が鬱屈とした閉鎖的な雰囲気に対し、確かな救いがもたらされたのだった。
そしてフィーネの手が離れ、盗み聞きの時間はここまでとなる。
「ふふふ・・・私達も、儀式に励むとする?」
フィーネは柔らかな声でエドガーに尋ねた。もちろん返事は決まりきったものだ。
「そうだねフィーネ・・・おちんちん・・・洗ってくれるかな?」
「もちろんだよ❤これからも私達は『清めの柔筒』の素晴らしさを示す『模範』とならなきゃいけないからね❤」
若き司祭二人は、明日の朝、清らかな心で再び業務に励むために、今宵もまた、主神の教えに則った「清めの儀式」・・・もとい、おちんちん洗いを行うため、連れ立って私室へと向かうのだった。
――――――――――――――――――――
外は雪が降りしきる中、暖炉の火が暖かく部屋を快適に保つ。ダブルベッドにぺたりと寄り添いながら座る2人の内、エドガーだけはズボンを下着ごと脱ぎ終えている。そんな彼の股間は期待を隠せないように、既に半分足らず程度に漲りを見せていた。
「さぁエドガー、今日も一日お疲れ様でした」
「フィーネもお疲れさまでした」
「・・・えへへ・・・それじゃあいつも通り・・・おちんちんをおっきくしてもらおうかな❤」
「えへへ・・・うん、お願いするよフィーネ・・・」
一瞬の静寂の後、愛しい伴侶のために、フィーネ・グレイスはシスター服のスカートのまま・・・大きくその股を開け広げて見せる。
「はい、見てもいいよエドガー・・・❤うぅ・・・今日の下着・・・どうかな❤」
「・・・あぅ・・・❤凄く・・・僕好みで良いっ❤」
「えへへ・・・良かったぁ♥️一目見ただけでメロメロにさせちゃった❤」
はしたなく開けっぴろげられた両腿の間、エドガー・フラテリーが彼女の股間を柔らかく包む薄緑の下着を間近で目に焼き付ける。薄緑色の下着は白いタータンチェック柄の下着、お子様の履くような下着よりはお洒落、かと言って大人の女性が身に付けるようなレース仕立ての下着でも無い。しかしてその薄緑色の下着がフィーネの可愛らしさをグッと引き立てている。イケナイ事を強いている、聖職者に有るまじき行為を強いている背徳感が、エドガーの心をくすぐってくる。
既にさらけ出されているエドガーの股間、その中心の男根はあっという間にガチガチに硬く、反り返ってしまった。
「えへへへ・・・恥ずかしいっ❤恥ずかしいけど・・・我慢っ❤」
「あぁぁぁぁぁ❤️フィーネぇぇ・・・何時までも見てられる・・・フィーネの下着・・・こういうのが1番ドキドキするっ❤」
「もうっ❤恥ずかしいんだからあんまり言わないでぇ❤うぅ・・・っっ❤エドガーの視線熱い・・・❤大股開き・・・恥ずかしいっ❤」
浅ましい男の欲望、うら若き乙女のスカートの中を覗きたい。恥ずかしいと羞恥心に悶えながらも、本心からの拒絶はない。なぜならば、愛する人の性癖を、自分自身が致命的に歪めてしまったのだから。愛するエドガーに・・・重度の下着フェチを煩わせてしまった責任を取らねばならないのだから。だから今日もフィーネはエドガーのために、穴が飽きそうなほどに見つめ続けられている羞恥心を堪え続けている。
「もうそろそろ良いでしょエドガーっ❤・・・恥ずかしいの我慢出来ないっ❤」
「ヤダっ・・・フィーネの下着・・・まだまだ見足りないっ・・・はい脚は閉じさせないからね」
昼の礼拝で見せた大人顔負けの堂々たる姿は何処へ行ってしまったのやら・・・年頃らしい少年少女に戻ったかのようなやり取りが繰り広げられる。あくまでも等身大の自分自身・・・スケベでエッチなイケナイ行為を楽しみ合う2人は甘ったるくイチャ付き合う。
「やあぁぁっ❤脚押さえないでぇ❤恥ずかしいのっ❤恥ずかしいの我慢出来ないっ❤恥ずかしいの我慢するの限界なのにぃっ❤」
「えへへへ・・・❤悪いけどもう少しだけ見させてねフィーネ・・・❤あぁ・・・ほんと堪らないなぁ・・・❤」
「やだっ❤やだっ❤恥ずかしいっ❤エドガーっ❤やっ・・・うぅ・・・❤エドガーのいじわるっ❤」
嫌だ嫌だと言いながらも、その声色は歓喜の心を隠しきれていない。自らの伴侶が、曲がりなりにも自分自身に夢中である事が堪らなく嬉しいのだ。もはやフィーネにとって拒否感など微塵もない、羞恥心はフィーネの心をくすぐるスパイスと成り果てていた。エドガーの為の下着見せサービス・・・エドガーが喜んでくれる事が、フィーネにとっても心の底から喜ばしいことなのだ。
その後、フィーネの下着見せサービスを存分に堪能したエドガーが押さえた脚を離した。しかしフィーネは脚を閉じることなくその場で惚けていた。
「フィーネ・・・脚閉じないの?」
「・・・んぁっ・・・そっそうだね、ありがとうエドガー・・・じゃなくて!もう!すっごく恥ずかしかったんだから!」
ポカポカと胸板を叩かれる・・・凄く可愛い、僕のお嫁さんはなんて可愛らしいのだと頬が緩むのが止められない。
「もう・・・じゃあおちんちんを洗ってあげるっ❤・・・2人で一緒に息を合わせてね・・・❤」
「うん・・・夜はフィーネも一緒に気持ちよく・・・僕たちだけのセックスを楽しもう・・・❤」
2人でダブルベッドの上にコロリと仰向けに、天を雄々しく向くように反り返ったガチガチの肉棒にそっとピンク色の柔筒があてがわれる。そのフィーネの手を上から優しく包み込むエドガー・・・そして言葉が無くとも2人は息を合わせて、ピンク色の柔筒をエドガーのおちんちんへと挿入していった。
―――――ふぁぁぁぁぁつ・・・❤
にゅぷぷぷっ・・・とスムーズに柔筒がエドガーのおちんちんを飲み込んでゆく。2人そろって幸福感に満ち満ちたため息を零してしまう。フィーネがダークプリーストとして完全覚醒した時から解放された機能、このピンク色の柔筒はフィーネのおまんこと感触も快楽もシンクロするようになったこの機能を使って・・・僕とフィーネは僕たちだけの愛あるセックスを楽しみ始める。
「ふやぁぁぁ・・・❤奥をコツコツするの好き❤ゃぁぁぁっ❤エドガーのおちんちんでコツコツされるの好きぃぃっっ❤」
「くうっ・・・僕だって先っぽばかり・・・❤フィーネの奥をこりゅこりゅするの・・・気持ち良すぎるっっ❤」
穏やかに柔筒を2人で上下に動かし続ける・・・快楽に蕩け切った艶声を上げ続けるエドガーとフィーネ。窓の外を降りしきる雪すらも溶かしてしまう程に、2人だけのセックスは緩やかに、そして2人の絆を高め合う様に・・・緩やかに高まってゆく。
「あーーーっ・・・❤ごめんねエドガー・・・もう私イッちゃう・・・❤」
「うぅ・・・いいよフィーネ・・・僕だってもう・・・我慢できないっ・・・でるっ❤」
2人の柔らかな吐息が、温かい部屋の空気に溶けていく。フィーネは全身の力を振り絞るように、柔筒を強く握りしめ、エドガーもまた、その手を上から包み込み、最後の力を込めた。先ほどよりも少しだけ強く、ピンク色の柔筒がにゅぷっとエドガーのおちんちんを締め付ける・・・それが甘ったるくエドガーを絶頂へと押し上げるように導いた。
それは抗いようのない、魂を鷲掴みにするような快感の津波だった。エドガーの体はベッドの上で弓なりに反り、足先までがピィンと硬直する。全身の熱とエネルギーが、下腹部からこみ上げてくる。ただ一点、ピンク色の柔筒の奥深くへとめがけて、激しい噴流となって叩きつけられる。
―――――ふぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁっっっ❤
激しく脈打つ下半身とは裏腹に、エドガーとフィーネのオルガズムは穏やかに・・・されど深い深淵へと沈み込まんばかりに甘く、幸せに、2人を蕩けさせた。
2人で繰り返し荒く乱れた息を繰り返す・・・言葉にしなくても以心伝心、まだまだ・・・たったの一度きりで終わる訳が無い、まだまだ・・・おちんちんは洗い足りない。
「えへへへ・・・❤まだまだおちんちん・・・洗うよね、エドガー❤」
「うんっ❤・・・お願いするよフィーネ・・・まだまだおちんちん洗ってほしいっ❤」
シンシンと降りしきる雪の中、ウインタークラウンの夜は静かに更けてゆく。されどどの家の窓の中だけは熱く盛り上がり続けている。ウインタークラウン中から響く静かな水音は・・・まだまだ終わりそうになかったのだった。
―――――そして、翌朝。ウインタークラウンの町にて
朝日が雪を頂く王冠の山々を照らし、町に降り注いだ。雪が止んだ後の空気は澄み切っており、いつもなら鬱屈とした重い空気が漂う通りに、今日は清々しいほどの活力が満ちていた。
第9主神教会出張所のドアを開け、エドガーとフィーネが連れ立って外に出る。昨晩のおちんちん洗い・・・今までだって毎日のように繰り返していたけれど、とにかく清めの儀式の成果も相まって、二人の顔もまた清らかで満たされた輝きを放っていた。
「ふふふ、ねえエドガー・・・なんだか、空気がいつもより透き通っているみたい」
フィーネは柔らかな笑顔で言った。
「そうだね・・・でも透き通っているのは、空気だけじゃないみたいだよ」
彼らの目に映るのは、昨日までとは全く違うウインタークラウンの風景だった。道を歩く人々の足取りは軽く、顔には抑圧された苦悩の影がない。誰もが、口角を上げ、わずかな微笑みを浮かべている。
そして教会の前を通りかかったのは、昨日柔筒を受け取ったばかりの初老に見える程に老け込んでいた鍛冶屋だった。そんな彼は昨日とは見違えるほど、その背筋が伸び、顔の皺も和らいで見える。手には大きなハンマーを担いでいるが、その重さを感じさせない軽快さだ。
「おはようございます、司祭様!今日は体が軽くて、力もみなぎっている!昨日の『清めの儀式』は、本当に素晴らしい恵みでした!」
彼は心底からの感謝を込めて、そう叫んだ。その声は活気に満ちており、まるで十歳は若返ったかのようだ。エネルギッシュに満ち溢れたその若々しさ・・・それが彼の本来の姿だったのだろう。
「それは何よりです、鍛冶屋さん。それが主神の愛なのです」
エドガーは穏やかに返した。罪悪感からの解放が、彼らの肉体と精神にもたらした効果は、予想以上だった。
「ねえ、見てエドガー・・・あの新婚の奥さんだよ」
フィーネが指さす先には、夫と寄り添いながら市場に向かう新婚の奥さんの姿があった。昨日までは夫の欲求不満に悩んでいた彼女も、今日は晴れやかな表情で、夫の手にそっと自分の手を重ねている。夫もまた、穏やかな笑顔で彼女を見つめ返していた。
「清めの柔筒」は、夫婦の間にあった重い壁を取り払い、彼らの愛の営みを「罪」から「祝福された清めの儀式」へと変えたのだ。
エドガーとフィーネは顔を見合わせ、満足そうに頷き合った。ウインタークラウンの人々の営みを大きく変えてしまった2人だが・・・その善行はウインタークラウンにとって大成功であり、これからの日々をますます幸せに・・・活気あふれる街並みへと変えたのだった。
25/11/03 22:30更新 / たっぷりとしたクリーム
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