連載小説
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英雄色に溺れることなく、勇者の心を磨くッス!!!
前略、大好きな父さん、母さんへ

念願のブレイブハート・アカデミーへ入塾出来たのは、先日書いた手紙の通りッス。それでも今、緊急的に手紙を書いているッス!

もちろん良いお知らせの為ッスよ!!

そうッス!私にも目と目が合うだけで一目惚れ不可避❤出会ったその場でフルソウルリンクの契約が出来るくらい❤魂レベルで相性の良いバディが出来たっす!

その男の子の名前は園崎マコト、同い年の17歳の男の子ッス!ちょっぴり童顔よりの可愛らしい相貌だけど、その心の強さはなんとブレイブハート・アカデミーへの招待状無しの顔パス入塾が認められちゃうほどの強者ッス!

そんなマコトに私はもうそれはそれは心の底からメロメロッス❤初夜なんてもうそれはそれは幸せいっぱいに愛してもらっちゃったッス❤甘々イチャラブゆったりセックスで❤入念に❤丹念に❤愛情たっぷり真心込めて❤私のおまんこはマコトのおちんちんの形にされちゃったッス❤

私のおまんこの1番奥に、おちんちんの先っぽを使ってずっとず〜っとスリスリ❤スリスリ〜って❤子宮口をおちんちんでキスされ続けちゃったッス❤これがまたもう凄いのなんの!気持ち良すぎて❤幸せすぎて❤何回も何回もイッちゃってるのにスリスリ止めてくれなくて❤

結局朝方まで交じり合いっぱなしだったッス❤マコトの金玉空っぽになるまで中出ししてもらったッス❤だいしゅきプレスで10回も中出しして貰っちゃったッス❤

そんな訳だから、ブレイブハート・アカデミーを卒塾できるか退塾するかはまだ分からないけれど、とにかく今後の人生を共に歩む最高のパートナーが私にも出来たッス!

どちらにせよ秋の連休を見計らって、マコトを連れて実家に戻るつもりッスから、その時はよろしく頼むッス!

以上、また手紙書くっす!


ジョアンヌ・クレジオより



追伸。私のおまんこが気持ち良すぎて蕩けちゃってるマコトと、マコトのおちんぽが気持ち良すぎて蕩けちゃってる私を撮った、初夜7回戦目のセックスの写真も同封するッス❤




8月2日、晴れ、朝―――――



ブレイブハート・アカデミーの朝食の時間は朝7時から9時までとなっている。そうは言っても午前中のカリキュラムが9時始業だから、それに間に合うように食堂で食べることが求められる。そしてブレイブハート・アカデミーの食事は原則食堂で食べることになっていて、そのメニューは基本的にバイキング形式である。メニューも豊富で味もいい・・・とはジョアンヌの言葉だ。

で、ここはブレイブハート・アカデミーの食堂の入口入ってすぐの所。腹を空かせた若人達が様々な料理が並んだテーブルに群がっているのがよく見えるところ・・・じゃあ早くお前も料理を取りたまえよ、と言われるのも無理は無いのだが・・・まぁその・・・何と言うか・・・今の僕は恥ずかしながら・・・物凄く上の空なのだ。

「ようマコト!おはようさん!」
「うん・・・おはようコーイチ・・・うん・・・僕・・・起きてる・・・よね?夢じゃ・・・ないんだよね?」

で、気安く話しかけてくるのは大柄も大柄の大男。昨日会ったばかりの話しかけたばかりであろうとも、僕のことを勝手にマブダチ認定してくるナイスガイ、伊織コーイチである。

「おいおい寝ぼけすぎにも程があるっての・・・あ、さては昨晩ジョアンヌちゃんとのエッチが凄すぎて未だに夢うつつ・・・ってか!」

図星を突かれて恥ずかしく頷く。本当に・・・本当に昨晩の事は・・・現在進行形で、今なお、本当に自分の身に起きた出来事だったのかを・・・正直信じられない・・・というか受け止めきれていないというのが本音である。

「マコトってば朝起きてからずっとこうッス!昨晩に引き続き朝ごはんもあ〜んして食べさせてあげる必要があるッスか?私は望むところッスよマコト〜❤」
「あああ・・・ごめんよジョアンヌ・・・大丈夫・・・自分で食べられる・・・かな・・・」

こんな有様の僕には付き合ってられない・・・というか食欲を優先したコーイチは、皿を片手に料理の並んだテーブルへとまっしぐらに突き進んでいた。代わりにコーイチのバディたるフィオナさんが近寄ってきて、僕が未だに酔っ払ったかのように夢うつつ状態である事を驚いたかのように見つめてくる。

「わぁ・・・メロメロ状態がまだ続いてる・・・凄いねジョアンヌ・・・一体どんなエッチをしたの?」
「えへへ〜❤上からマコトに覆いかぶされて❤おまんこの1番奥におちんちんスリスリされ続けたッス❤いや〜気持ち良すぎて❤幸せいっぱいだったからフィオナも試してみるッスよ〜♪」

2人のヴァルキリーがキャイキャイ猥談に弾むの様が本当に現実味がなくて、未だに目が覚めたら自宅のベッドの上じゃないのかと疑ってしまう。

だけども2人の猥談にあてられたのか、股間に淡く疼くような感覚を覚えてしまう。昨晩は本当の意味で一滴残らず搾り出したはずだというのに、脳裏にジョアンヌの温もりがよぎっただけで、股間に力が半分足らずくらいに漲ってしまう。

それが昨晩の夢みたいだったひと時が決して夢ではなく、現実だったのだという何よりも確固たる証拠であり、今の僕にとっての悩みの種というか迷いの根源というか・・・

―――――ダメだ・・・僕・・・もう完全にジョアンヌに溺れちゃってる・・・

なんて火を見るよりも明らかな自身の状況にため息が出そうになる。しっかりしろと頬を強めに2度叩き、頭を左右にブンブン振って気を紛らわせようと試みる。しっかりしろ自分、何時までも鼻の下を伸ばしきった情けない顔をしていては、僕が成りたい男らしい男ではないのだから。

「ふふふ・・・バディがムラムラ〜ってしている気配を察知したッス❤朝ごはん食べたらまた部屋に戻ってイチャラブエッチするッス?大丈夫ッスよマコト〜❤私は何時でも大歓迎ッス〜❤」
「あっちょっ・・・うぁっ・・・うっ・・・やっ・・・やめておくよ・・・」

頭をもたげかけた性欲を見抜かれて恥ずかしい。そんな僕の気持ちを知ってか知らずか、どちらにせよジョアンヌは・・・僕の事を甘やかしたいようだ。それも結構、かなり。何処となく察してはいたものの一安心。僕がジョアンヌに溺れてしまう事で、情けのない男だなと嫌われる心配は一切必要ないのだと改めて気付かされる。

とはいえこのままジョアンヌに溺れ切ってしまえば、行きつく先は僕の人としての尊厳の喪失・・・それも超絶幸せな形で。言葉にするのもはばかられるような甘やかされ生活は・・・僕の望むところではないのだ。

「さ・・・さぁ!早く朝ごはん食べようかジョアンヌ・・・時間も有限だからね!」
「ぬっふっふっ〜我慢できなくなったら何時でも言うッスよ❤ま、今日はこの辺にして、早く朝ごはん食べようッス!」

どうかこうにか無理やりながら、ようやくの思いで気を取り直した僕らは、お皿を片手に料理を取りにゆくのだった。



8月2日、晴れ、午前中―――――



「昨日案内された時にはまともに見てなかったけど、机も椅子も全部二人掛け仕様なんだね」
「当然のことッスね!もちろん席順だって自由ッス!だからこそバディ同士は隣合わせに座る以外ありえないッスよ〜♪」

キーンコーンカーンコーンと全国統一なのか、国の教育機関が制定した制作仕様がそうなっているだけなのか、ともかく聞き覚えのあるチャイムが一日の始まりを告げる。そんな僕らは今、ブレイブハート・アカデミーの第一教室に腰かけて1限目の授業を受けようとしている訳だ。

教卓にはブレイブハート・アカデミーの塾長さん、後ろの大型スクリーンにはオリエンテーション・認定勇者を目指して〜と映し出されている。

「よし、では授業を始める・・・といっても後ろのスクリーンを見ればわかる通り、諸君らにとって記念すべき1限目はブレイブハート・アカデミーにおける認定勇者となるための様々な説明の回となる」

―――――勇者になるための・・・っていったいどんな授業をするんだろう・・・やっぱり剣や魔法の稽古とかなのかな?
―――――それもあるッスけど、国語数学からなる基本の5教科もあるッスよ?勇者たるもの文武両道ッスからね

何て小声でつぶやいた独り言をジョアンヌが補足説明してくれる。夏休みなのに勉強はしっかりするんだなとちょっぴり肩を落としてしまうのはどうか許してほしい。

「まずは諸君らの目指す先たる認定勇者になることの条件について説明しよう・・・と言っても条件は単純明快だ、この塾の最後の1日である8月31日が終わるまで・・・諸君らの心が色に溺れ切ってしまわない事である!」

・・・・・・色に・・・溺れ切ってしまわない事?

「英雄色を好むということわざは知っているな?英雄と呼ばれるほどに活力に漲っている者は、往々にして性欲も漲っているという教訓だ」

そりゃそのことわざを聞いたことはあるけれど、それが勇者になる事と何の関係があるのだろうか?

「これがかなり重大な問題でな・・・せっかく一人前の勇者と認められた者達の・・・その勇者の性欲を魔の存在達につけ込まれて、勇者が行方をくらましてしまう事案が後を絶たないのだ」

いや、貴女たちもその魔の存在っていうか魔物娘の一員なのでは・・・?なんて言葉は今絶対に言ってはいけないのだと妙な確信があった。何というかそれを言ってしまえば全てがひっくり返りそうだというか・・・多分、他の皆も同じことを想像していたに違いないだろう。

「そこで我らが主神様の天啓が舞い降りた!我らの勇者達が、2度と他の魔の存在につけ込まれる心配のないように、我らがヴァルキリーの女体を以て!女体に対する対抗手段を勇者に叩き込めばよいのだと!」

嫌な予感というか、ねっとりとした熱い視線が真横から感じる。振り向かずとも分かる、この視線の出どころは隣に座っているジョアンヌから発せられているものだと。他のバディの皆も同じように勇者候補達へ熱視線が送られているのが目の端に写っている。

「英雄色に溺れることなく、勇者の心を磨くこと・・・それがブレイブハート・アカデミーの最大の理念である!!!」

絶対に本末転倒になっている。だけどもこのセリフも・・・決して口にしてはいけないのだと確信があった。

「諸君らが現在どれだけ"色に溺れているか"はYMPの値・・・通称ユーシャ・メロメロ・ポイントを以て視覚化される!・・・そして"色に溺れている"と見なされるしきい値は100YMPであるから、諸君らはコレを超えてしまわぬように、十分に注意を払う事だ!」

100YMP・・・それが体感的に高いのか低いのかは分からないし、何よりもどうやって現在値を調べるのだろう?

なんて皆の考えは当然お見通しなのか、ポケットに入れたスマホが答えを告げてくれた。

「現時刻を以て公式アプリからYMP値の現在値を確認できる機能が解放されたはずだ、せっかくだから一度皆も現状を把握してみようか」

促されるがままに取り出してみた画面にはアプリ更新完了の表記。公式アプリのYMPポイント確認のタブを押すと、測定中・・・とぐるぐるハートが回るアイコンが出てきた。結果が待ちきれないのか、ジョアンヌが楽し気に画面を覗き込んでいる。

「いやはやYMPどれだけ溜まってるかワクワク物ッスね!」
「いや・・・100行ってたらダメなんだから少ない方が良いんじゃ・・・えっ?!?!?」

―――――貴方から「5000YMP」が検出されました!

総評:かーーーなーーーり、バディにメロメロみたいですね!お幸せに!!!

スマホの画面を見て愕然としてしまう。先程聞いたばかりなのに、聞き間違え出なければ"100が色に溺れている"と見なされる値だと説明されたはずだ。だというのに僕の値は5000・・・50倍も大幅オーバーしているではないか!!

「ふっふっふっ〜この値は想定通りッスけど想定以上でもあるッス❤マコト、この値は皆にナイショにするッスよ?・・・私に考えが有るッス❤」
「え、ナイショってちょっ・・・それに考えって何?」
「後のお楽しみッスよ❤」

周りの皆も一様に驚いた様子でスマホを見つめていたり、バディに耳打ちされてコクコクと首を縦に振っていたりしている・・・もしやこのYMPという値は100なんて簡単に超えてしまうのでは・・・

「マコトの想像通りッス❤私と初めてのエッチであんなにメロメロになってた癖に❤100なんて簡単に超えちゃうに決まってるッスよ❤それにしたって初っ端から5000YMPって・・・もう・・・❤マコトってば・・・そんなに私の事が・・・❤あぁもう感激ッス❤本当に大大大好きッス・・・❤」

そう言葉にしながら頬を赤らめて、ウットリと惚けているジョアンヌにこちらまでも見惚れてしまう。

もはやここが教室の中で、授業中だなんて頭からスッパリと抜け落ちてしまいそうで・・・口付けをせがむように軽く上を向くジョアンヌに吸い寄せられるように僕は・・・・・・

「総員!傾聴せよ!バディ同士が親睦を深め合うのは放課後以降が規則である!・・・気持ちはわかるが、メリハリも大切だ!」

塾長の喝により、未然に阻止されるのだった。



8月2日、晴れ、放課後―――――



「授業終わったッス〜♪今日も一日お疲れ様ッス〜♪」
「いや〜まさか本当に国語数学からなる基本5教科に、お昼を挟んで剣の稽古もするんだねぇ・・・」

授業内容は正直言って驚く程に普遍的な国語数学からなる基本5教科だった・・・それに先生ヴァルキリーの教え方が物凄く分かりやすく、途中からは夏休みの宿題を進めさせてもらえるという到せり尽くせりである。

お昼休みを挟んで剣の稽古とまぁ17時までみっちりと時間をフル活用・・・これだけ聞けばせっかくの夏休みなのに遊ばずに勉強漬けの日々かよ・・・とならないのは、ひとえにジョアンヌが隣の席で共に学んでいるから。

真面目に授業を受けているジョアンヌの横顔を、今なお直視しがたい圧倒的美少女の横顔をチラチラと見ちゃったりして、ついついジッと見つめてしまって気付かれて。真面目に授業を受けるッスよって頬っぺたにキスを貰ったりして・・・なんて一部少々不真面目な態度も取ったりもしたが、概ねブレイブハート・アカデミーでの一日を堪能出来たと言えるだろう。

「マコト!ミルカモでお茶しながら今後の重要達成目標について説明したいッス!良いッスよね?」
「うん、それはいいけど重要達成目標って?」
「YMPの事、それからYGPの事も説明したいッスね・・・今日は説明ばかりで申し訳ないッスけど、どれも今後の塾生活に欠かせない大切なお話ッス!」
「もちろん聞かせてもらうよ!じゃあミルカモに行こうか」


――――――――――――――――――――


そして僕らはミルクレープとカモミール・・・通称ミルカモへとやってきた。

ジョアンヌが頼んだメニューは当然虜の果実山盛りパンケーキ、僕はせっかくだから店名のミルクレープを頼んでみることにしている。

これから頼んだメニューが届くまで、ジョアンヌからの説明を聞くことになるのだが・・・

「まずはブレイブハート・アカデミーでの専用通貨であるユーシャ・ガンバッタ・ポイント、略してYGPから説明するッス・・・ブレイブハート・アカデミーの放課後は様々なサブクエストが受注出来るッス」
「サブクエスト・・・って言われるとRPGゲームで、お使いか何か頼み事をクリアしたら報酬が貰えるよって・・・アレのこと?」
「その認識で大丈夫ッス!それで貰える報酬が基本的にYGPとなる訳ッス!」

何だか本当にゲーム気分になってしまう。まぁどのサブクエストだって遊びではないのだろうが。

「サブクエストは公式アプリの掲示板から確認できるッス、私が内容を知っているような有名どころから、依頼文からは想像もつかないような事をさせられる・・・通称オシオキ確定クエストもあるッス!だから最初の内は私が知っているサブクエストを選ぶことを強くオススメするッス!」
「え?サブクエストってクリア出来なかったら何かペナルティとかあったりするの?」
「クリア条件未達時には、第三者委員会を通してやむを得ない事情があったと認められない限り、ペナルティのオシオキになっちゃうッス!そのペナルティはとても恐ろしいモノになるッス!」

ペナルティがある、しかもそのオシオキはとても恐ろしいモノ・・・一体どんなオシオキなのだろうか?

「ブレイブハート・アカデミーのペナルティは男磨きの刑、つまりローションガーゼでおちんちんの先っぽをピカピカに磨くことッス!磨くのは1回のオシオキにつき大抵100回ッスね」
「ひぇぇ・・・それってジョアンヌが磨いてくれるの?」
「もちろんそうッスけど・・・マコトはソレをお望みッス?私は構わないッスけど・・・」
「ヒッッ?!そんな趣味は無いってば!!」

男にとって聞くだけで背筋と股間が震え上がるような・・・とても恐ろしいペナルティだった。ジョアンヌの言う通り、サブクエストを選ぶ時は気を付けなければ。

「さて、続いてマコトの心がどれだけ色に溺れているかを示す値、ユーシャ・メロメロ・ポイント、略してYMPの説明ッス!・・・1番大切な話ッスからよーく覚えておくッスよ?」
「うん・・・初めての計測で物凄くオーバーしてたけど・・・超えてたら何か不味いの?」
「まず、この値は8月31日まではさほど重要視されていないッス、例え今の値を先生方や塾長に見せたって、すぐさま退塾とかにはならないッスよ」

無意識にホッと胸を撫で下ろしてしまうのは、やはり数値通りにジョアンヌに対してメロメロだからなのだろう。もはや僕はジョアンヌと離れ離れなんて・・・考えただけでもゾッとしてしまうのだから。

「ってじゃあなんで秘密にするのさ?」
「逆の立場になってみるッス!・・・色に溺れています!って相談してきた勇者候補の心は・・・ピカピカに磨きなおすべきっすよね?」
「・・・・・・なるほど、絶対に言わないよジョアンヌ」
「それが良いッス・・・で、来たる8月31日の日に、私達には3通りの結末が待ち受けているッス!」
「3通り・・・それって?」
「まず1つ目、YMPの値が100以下であれば・・・公認勇者としてマコトは卒塾出来るッス、いわゆるノーマルエンドッスね」

・・・・・・公認勇者に成れたのにノーマルエンドなのか。っていうか本当にエンディングが複数あるRPGゲームみたいなノリなのだなと1人納得する。

「2つ目、YMPが100以上だったら、"色に溺れてしまった"勇者の性欲を保護観察する名目で、バディは責任を持って共に退塾になるッス!」
「共に退塾・・・ってヴァルキリーにとってそれは不名誉な事になるんじゃないの?」
「そんな事ないッスよ!これは通称寿退塾と呼ばれるルートであり、ハッピーエンドッス♪・・・ほとんどの皆が自然と辿る結末ッスから、今後の私達が辿る結末であるとも十分有り得るッスよ♪」

ジョアンヌと共に退塾・・・保護観察とは言うものの、その実はジョアンヌと今後も一緒に居られるハッピーエンドか・・・

「そして・・・3つ目の結末!8月31日までにYMPを100万貯めることッス!」
「100万・・・今は5000だからまだまだ先に思えるけど・・・100万YMPを貯めるとどうなるの?」
「寿退塾ルートと特段の結末は変わらないッスけど、過去に100万YMPを貯めたバディ達は・・・その全員が最終的に行方をくらましているみたいッス!そして私が目指したいルートでもあるッス!」

行方をくらましてしまうルートなのに目指したいとはどういうことなのだろう。塾長は行方をくらましてしまう勇者達を憂いていたはずなのに。

「ジョアンヌがそのルートを目指したい・・・理由を聞いてもいい?」
「大丈夫ッスよ!・・・ええと、私が天界にいた頃の話ッス、私にヴァルキリーとしての立ち振る舞いや武術を仕込んでくれた尊敬すべき大先輩が居たッス!」
「尊敬すべき大先輩・・・まさかその大先輩って・・・行方をくらませてるの?」
「マコトは察する力が高いッスねぇ・・・その通りッス!私がブレイブハート・アカデミー配属になる1年前、その大先輩はバディと共に100万YMPを貯めて、行方をくらましてしまった・・・と知らされたッス!」

「私はその大先輩にお礼を言いたいッス!何せ今の私がブレイブハート・アカデミーへ入塾できる程の実力が身に付けられたのは先輩のおかげに他ならないッス!そして何よりも!!!ブレイブハート・アカデミーへ入れたからこそ!!!私はマコトに出会うことが出来たッスよ〜〜❤」

そう言いながら横から抱き着いてきて、スリスリと頬を擦り付けてくるジョアンヌ。今までだったら公共の場でこんなにイチャつく度胸なんてなかっただろうに、今では何事もなく受け止められている・・・僕がそれだけジョアンヌにメロメロだからだろうか?だからこそYMPは5000なんて値をたたき出したのだろうか。

「だから、私は同じく100万YMPを貯めたら大先輩と再会出来るんじゃないかなって信じてるッス!証拠も何も無いけれど、ホントに再会出来ると確信してるッス!」
「なるほどね・・・他に手掛かりはないって訳なの?」
「そうッス!だから偉大なる先輩の足跡を辿る・・・そういう訳ッスけど・・・もちろん果たせなくても全然問題ないッス!今はマコトの事が絶対絶対絶対に第一優先ッスからね♪」

なんてジョアンヌからの説明を聞いているうちに頼んだメニューがやってきた。長ったらしい説明はここまでだと言わんばかりにジョアンヌがナイフとフォークを手に取って、満面の笑みでいただきますと祈りをささげた。昨日はロクに味も分からなかったが・・・今度は上の空ではない。ジョアンヌとの放課後、ミルカモでお茶をする・・・なんて最高の贅沢な時間を楽しむのだった。



8月2日、晴れ、夜―――――



「ふはぁ・・・良いお湯だった・・・」
「火照った身体を今のうちに冷ますっすよ・・・でも心は熱くホットのままっすよ・・・」

ブレイブハート・アカデミー2日目の夜の時間。僕とジョアンヌはお揃いで色違いのパジャマを身に纏い、お風呂上りで湯だった身体を扇風機の風で冷やしていた。もちろん混浴・・・だけどお風呂場の中では特段エッチな事はしていない。というのもYMPを効率的に上昇させるためとのこと、これはジョアンヌ自らの提案であり・・・よって僕もジョアンヌもちょっぴり欲求不満というか生殺し状態である。

恥ずかしながら股間も半分漲っていて武者震いまでし始めそう。昨晩の初めてのエッチを思えば・・・今晩だって気が急いてしまう。

「・・・マコトのスケベ❤エッチ❤大好きッス❤」
「ちょっと・・・ジョアンヌだってかなりスケベじゃないか!YMPを効率的に上昇させるためには、エッチする前に可能な限りお互いがムラムラしておくべきだって・・・」
「えへへへ・・・だからもう私も限界ッス・・・❤だからマコト・・・今夜もいっぱいエッチ・・・するッスよ❤」

その言葉を皮切りに、お互いにパジャマのズボンを下着ごと脱ぎ降ろす。お風呂場では自制するのだと押し殺していたスケベ心が解き放たれ、たちまちジョアンヌのおまんこに目が吸い寄せられる・・・昨晩間近で拝んだはずなのに、土手高のマン肉とその割れ目からちらりと覗く美しいサーモンピンクが僕の心をかき乱す。

「えへへ・・・マコトのおちんちんもすっかり元気いっぱいっすね・・・❤」
「ははは・・・じゃあ今日もまた・・・ジョアンヌの一番奥にスリスリって・・・」
「それもいいッスけど、今夜は私に主導権を貰えないッスか?」

なんとジョアンヌが主導権を求めて・・・っていうか、昨晩のあのエッチだってほとんど僕が主導だったなんて言えないような気もするが・・・それはともかくとして。

「うん、じゃあジョアンヌに任せるよ・・・どうやってエッチするの?」
「ありがとうッス!おちんちんをメロメロにする、最高の甘々エッチを堪能してほしいッス・・・❤じゃあマコトのおちんちんの上に跨る様にして・・・そうッス・・・そのままお互い真正面から抱きしめ合うかのようにして・・・」

僕とジョアンヌは対面座位の恰好のまま、ゆっくりと腰をおろして・・・驚くほどスムーズにおちんちんはジョアンヌのナカに深々と挿入されたのだった。

お風呂上がりでちょっぴりまだ熱々なおまんこのナカ・・・おちんちんがとても心地よく感じられてうっとりとしていると、ジョアンヌの両手が僕の背に回り、そのままぎゅうっと抱きしめられる。

胸板にぎゅうっと押し付けられるジョアンヌの胸の柔らかさに、スケベ心が暴走して思わずこちらも抱きしめ返してしまう・・・これで自然と一寸の隙間もなく抱きしめ合う恰好になった・・・ジョアンヌが満足げに微笑みかけてくるところを見ると、どうやらこの体位が今日のやってみたいエッチの形のようだ。

「そうッス・・・隙間もない程にぎゅーーってするッス❤今日はこうやってお互いにぎゅーーって抱きしめ合いながらエッチするッス❤」
「あっ・・・うぁっ・・・うっ・・・これ・・・やば・・・❤」

僕の中で警鐘が鳴り響かされようとしている。このままでは8月31日までなんてとても持たない・・・本当の本当に骨抜きの腑抜けにされてしまう・・・そんな甘々なエッチをされてしまうのだと・・・しかしもう今更理性は身体をコントロールすることなど不可能なわけで・・・

「今日は腰をヘコヘコさせる必要も無いッス❤私がおまんこをきゅっ❤きゅっ❤って締め付けてあげるッス・・・名付けて甘々おちんちんマッサージ❤マコトのおちんちんをこれでメロメロにしちゃうッスよ〜❤」

真正面から抱きしめ合いながら、おちんちんはジョアンヌのおまんこの中に。ぐにゅぐにゅと軽く締め付けられるナカの感触がとても穏やかで、とても心地良くて・・・おちんちんをメロメロにする、最高に甘やかされるエッチという言葉は伊達ではなかったのだと思い知らされてしまう。

―――――だ・・・ダメだ・・・これダメ・・・ジョアンヌで溺れちゃう・・・気持ちよすぎて・・・全部どうでもよくなっちゃう・・・

なんてなけなしの理性が必死に警告するも、その声は終ぞメロメロ状態の脳みそまで伝達されることなく・・・潰えてしまった。身も心も・・・ジョアンヌに明け渡してしまった。

「あぁっ・・・気持ちいい・・・❤ジョアンヌっ・・・あうっ❤気持ちいいっ❤」
「えへへ〜❤おちんちんマッサージ気に入って貰えて良かったッス❤マコトの幸せそうに蕩けきった顔・・・堪らないッス❤私まで幸せいっぱいになっちゃうッス❤」

掛け値なし、おちんちんマッサージが気持ち良すぎる。身動ぎすらも許さぬ程に密着しているジョアンヌの温もりも相まって、零れてしまう喘ぎ声もふにゃふにゃに骨抜きにされてしまう。

「ふふふ・・・ほら、ちゅーするッス❤んちゅっ❤」

骨抜き状態の僕に更なる追い討ち、ジョアンヌが唇を食むように優しくキスを繰り返し・・・それだけで終わるはずが無いだろうと優しいキスはねちっこさを増してゆく。

「んむぅっ・・・❤ひょあんぬ・・・んむぁぁ・・・❤」

思わず開いてしまった口内へとジョアンヌの舌先がにゅるり、にゅるるっ、にゅるるんっ・・・なすがままにした先同士が絡み合い、背筋を駆け上る悦楽が堪らない。

「んみゅあっ❤ひょあんぬ・・・❤ひょあんぬぅっ・・・❤」
「んにゃほと・・・ひひっふよ・・・ほにょまま・・・にゃひゃひゃし・・・ひゃへへもらうっひゅ❤」

もはやジョアンヌへの愛情が溢れかえって噴火してしまいそうで、必死にジョアンヌの名を呼びたくなる。けれどもジョアンヌのディープキスはまだ続いていて、絡み合う舌先では互いに上手く発音できない。

それでも何を伝えたいのかは言わずとも以心伝心。それが涙が出てしまいそうな程に嬉しくて、幸せで・・・あっと言う間に僕は達してしまった。

「ひょあんぬ・・・ヘリゅ・・・❤」

おちんちんがビクンビクンと脈打ち始め、僕の下半身の最奥からジョアンヌの最奥目掛けて熱が迸る。

下腹部が甘く甘く蕩けてしまう感触が身体中を幸福感で満たしてゆく。愛しくて愛しくて堪らない女の子の感触に包まれながら、その最奥に吐き出してしまう愉悦感が僕の心をズブズブに堕落させてゆく。

―――――YMPなんて見なくてもわかる、僕の心がジョアンヌからの愛で解きほぐされてゆく。

―――――YMPがぐんぐんと急上昇した確信がある、僕の心がジョアンヌへの愛しさで満たされてゆく。

まだたった1度射精しただけ、スーパーギンギンZだって今日も買ったその場で飲み干した。まだ・・・まだだ・・・と身体の奥底から湧き出る欲望が、僕の炎が全身を焼き焦がそうと燃え上がりかけて・・・・・・

「マコト・・・❤もう1回おちんちんマッサージするッス❤まだまだおちんちんのコリが解せてないッス❤」
「あぁっジョアンヌ・・・お願い・・・❤もっと・・・もっと・・・❤」

言葉からして滲み出る感情が、ジョアンヌからの甘々大好き愛してるという響きの前に、最高に幸せで満たされた・・・屈服をした。

身体中の我慢という力が解かれてしまった。ヒクンヒクンと甘く疼く下半身の中心・・・吹き出す欲望を遮る我慢は何も無い、何も出来ない。

「今夜は愛情たっぷりおちんちんマッサージ❤朝までしっぽり❤マコトの金玉空っぽにしちゃうぞコース❤・・・覚悟するッスよ❤大好きなマコト❤」
「あぁぁぁ・・・僕だってジョアンヌの事が・・・❤大好き・・・❤」

2度目の絶頂もすぐそこまで来てしまった。あんまりにも心が満たされすぎて、達してしまうまでの時間が短すぎるのだ。

「おっ・・・ぁぁあ・・・出てるっ・・・❤」

ドクンドクン・・・再びおちんちんが歓喜に打ち震え、2度目の吐精も最高に気持ち良く・・・ジョアンヌのナカへと吐き出されてゆく。

「えへへ〜❤温かいマコトの精子が私のお腹に満たされてゆくッス・・・❤幸せおもらし射精・・・❤わたしまで幸せ感じちゃうッス・・・❤」

ろくに抽挿されずとも関係ない、ジョアンヌも快楽で蕩けきった顔付きで、己の胎に吐き出される熱に悦んでいる。その蕩けた顔付きがあんまりにも美しすぎて、気がつけば僕は・・・

・・・んちゅぅっ❤

教室では出来なかったキス・・・しかしもう誰にも邪魔されることはない。

今度は僕から舌先をジョアンヌの口内へと差し込んでみる。一瞬驚いたかのように舌先がピクリと震えたが、すぐさまねっとりと熱く舌先が絡み合い始める。

愛の言葉は必要なかった。僕らは身も心も繋がりあっていた。

もう僕らの繋がりを断つ唯一の手段は朝の目覚まし時計しか有り得ない。そう、僕自身が朝までジョアンヌとエッチする気満々な事に特段驚きもしていない。

―――――あぁ・・・ジョアンヌとずっと・・・ずっと・・・エッチしていられたら良いのにな・・・

なんて"色に溺れきった"思考をしてしまうくらいにはもう・・・僕の心はジョアンヌ1色だったのだから。
25/10/14 08:17更新 / たっぷりとしたクリーム
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■作者メッセージ
説明パートが長くなってしまいました・・・許して・・・許して・・・
とにかく、今後2人はたくさんイチャラブスケベな塾生活を送ることになる訳ですね!

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