新たなる力を求めて、ハロルドはミシェーラの胸に挟まれる
Tips・・・蜃気楼の町ユメハツカ
美しい湖畔の傍にひっそりと佇む町。主神教団が交付する公式地図に記載されている魔王の城に最も直近に位置する町のため、旅人の間では最後の町とも呼ばれている。
湖畔から採れる海藻を加工した海藻灰を原料に、昔ながらの製法で作り上げるユメハツカ石鹸が特産品。
Tips・・・ユメハツカ石鹸
蜃気楼の町ユメハツカの特産品の石鹸。その石鹸は素肌に数回擦り付けるだけでも驚くほどよく滑り、水と合わさると驚くほどよく泡立つ。きめ細やかでもっちりとした、ぬめりの良い泡で洗われる感触は、まさに夢見心地にさせる至福の感触である。
しかしこの石鹸の真価は、ペニスを洗う専用の石鹸であることである。この泡でペニスを洗われてしまった伴侶はすべからくこの石鹸の虜になってしまう。
汚れが落ちてゆく心地良さと、精が込み上げる1歩手前の感覚が精巣をヒクヒクと甘く疼かせ続ける・・・そんな夢見心地の泡手淫が伴侶の心を鷲掴みにして離さないのだ。
Tips・・・房中術と魔力の掛け合わせ
結論は修行にかこつけたハロルドとミシェーラが日々の交わりを熱心に行うための方便。
霧の大陸に言い伝えられる、夫婦の営みにおける教義の1つ。交わりを通じて2人の陰と陽の力がバランスよく釣りあうことにより、より健康的で幸福な人生を歩むことが出来るとされている。
この交わりの際に互いの身体に魔力を通しあうことで、互いの身体に本人由来ではない魔力が少しずつ染み込んでゆく。この異なる魔力が適合しなければ通常少しずつ体外へと発散されてゆくが、魔力同士が適合し混ざり合った場合は本人の体内に新たなる力として定着してゆく。
その力は今までとは比べ物にならない程に強大なものになるだろう。
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勇者レベル77、魔界勇者レベル23、状態:心身ともに絶好調
勇者ハロルドは、特に断りが無ければ夜明けの少し前に目覚める。目覚めると同時に体操を行い、汗ばまない程度に剣の素振りを行い、余計な消耗に注意しながら魔法の鍛錬を行う・・・それがハロルドの日課だった。
全ての日課を終えてから、昇る朝日を眺めながら飲むコーヒーが、旅の最中のちょっとした贅沢だった。
しかし勇者ハロルドは、さっそく朝寝坊をしてしまっていた。いや、正確に言うのならば既にハロルドは目覚めている。だが寝床から起き上がることが出来ず、身じろぎをすることが出来ずにいるというのが正しい表現だろう。何故ならば・・・ハロルドの右腕は同じベッドで眠る愛しい人、ミシェーラの腕枕としての大任を務めていたのだから。
もうハロルドがミシェーラと共に同じベッドで眠るようになってから、早くも3日の時が過ぎていた。後述するが、魔王の城の幻惑の霧が晴れる気配が無かったから・・・この宿に滞在し続けているのだ。
ミシェーラは特に断りが無ければ、朝日が昇ると同時に目覚める。夜明け前のわずかな時間に愛しいミシェーラの寝顔を眺めることが、勇者ハロルドの新たな日課となっていた。
朝日が昇りきった頃、ハロルドとミシェーラは宿の厨房にて朝食の時間を迎えていた。今日のメニューは色とりどりの野菜が美しく彩るポテトサラダ、二人前の大きさでありながら半熟ふわふわに仕上がっているチーズオムレツ、プリっとはじける皮が堪らない肉汁たっぷりボイルドソーセージ、主食は掻き込む手が止まらない甘じょっぱさが最高の匙加減なミルク粥・・・どれもハロルドのお気に入りメニューである。
「では、いただきましょうか」
「今日もありがとうミシェーラ、いただこう」
食事への感謝の祈りを捧げ、食器を手にハロルドは空腹を満たし始める。ポテトサラダは今日も程よい滑らかな歯触りの裏ごし加減。ふわふわのオムレツの優しい味わいと中に仕込まれたチーズの塩味が美味しさを引き立て合っていて、ミルク粥を続けざまに口いっぱいに頬張る。
料理を掻き込む手が止まらない。ミシェーラの作る料理はどれもこれもが美味しすぎて、少々はしたなくも食べ進める手が一向に止まらない。気が付けばハロルドは、最初に盛られた量の朝食を・・・それでもかなりの大盛りではあったのだが、すっかりと平らげてしまった。
勇者ハロルドは、特に断りが無ければ食事を腹八分に留めることを心掛けている。日々満腹になるまで食べてしまえば、いざ不測の事態で空腹に苛まれた時に耐えられなくなるから。今までの旅路の最中、国を挙げての宴の席に呼ばれた時でさえもハロルドはその自戒の心得を破ることなどなかったというのに・・・・・・
「・・・ミシェーラ・・・お代わりを貰えるだろうか」
しかし勇者ハロルドは、朝食を早速お代わりしてしまっていた。
はい、遠慮なく・・・とミシェーラが嬉しそうに微笑みながら、温かな湯気を立てる鍋からミルク粥をハロルドの皿にたっぷりとよそう。既に腹八分は通り越している、そこにこれだけのお代わりを食べれば、満腹は優に通り越して食べすぎてしまうだろう。
「ありがとうミシェーラ・・・それとオムレツをもう少し・・・」
「ふふふ・・・ええ、どうぞ」
それでも食欲が一切我慢できない、ハロルドにとってこれは初めての経験だった。それはミシェーラの料理が美味しすぎたから・・・なんて浅ましい言い訳。今日もまた勇者ハロルドは、少々食べ過ぎた満腹のお腹をさすりながら、食後のお茶を楽しんでしまうのだった。
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腹ごなしも兼ねて勇者ハロルドは蜃気楼の町ユメハツカの外れ、小高い丘の上にある見張り塔の上に訪れていた。
―――――幻惑の霧が・・・魔王の城の周りだけ、晴れている・・・
今なおユメハツカの一帯は幻惑の霧に包み込まれて地表からは遠くまでを見渡せない。だがこの見張り塔の上から単眼鏡を使って覗けば、魔王の城を小さくもハッキリと見ることが出来るのだ。
魔王の城を覆う幻惑の霧が少しでも晴れる兆候が見えたのならば、直ぐにでも出立する・・・そのためにハロルドは毎日のようにこの見張り台へと通うのが日課となっていた。
そして待ちに待ったその時を、魔王の城の霧が晴れているのをハロルドは確かに目撃していたのだ。
―――――勇者様は流石、真面目なお方ですねぇ・・・見渡すばかりが霧ばかりだと分かっていても、わざわざこんな長いハシゴを毎日昇ってくるんですから
―――――そうであります、勇者様の目でもこの霧をんぅっ❤・・・見渡せないのであれば、敵など訪れようもぉっ・・・❤ないでしょうに・・・ひぅ❤
そんな気の抜けた事を言う見張りの兵士たる男女2人を、ハロルドは横目に見ながらこっそりとため息を着いた。男の兵士が女の兵士に不埒な行為を働いているのだ・・・勇者たる自分のすぐ側で。
その女の兵士は尻を撫でさすられ、その股座をまさぐられ続けるも、嫌がるどころかむしろ嬉しそうで・・・2人が既に恋仲で、とうに深い絆で結ばれた間中であることは容易に想像が着いた。
もはやハロルドは咎める気も起こらなかった。兵士の言う通り、魔王の城はおろかユメハツカも幻惑の霧が濃ゆく一帯を包み込んでいる・・・この霧がある限りは害を成す敵など訪れるはずもないだろう。
これ以上2人の邪魔をするのも気が引けて、ハロルドは見張り台を後にした。見張り台のハシゴを下って2人の姿が見えなくなった瞬間、ギシギシと見張り台が不必要な横揺れを始めた。
その揺さぶりに晒されたハロルドはもう一度ため息を付く、2人の情事に当てられたのか・・・股間に血流が集まり出していることを、意識的に目を逸らしながら。ハシゴをゆっくりと1段ずつ降りるのだった。
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ユメハツカの町中をとぼとぼと歩くハロルド、目指す先は自分の荷物や装備一式が置いてある、ミシェーラの居る宿屋なのだが・・・その足取りが重たいのが自分自身でも嫌になる。
宿についてしまえばミシェーラに出立の挨拶をして、今すぐにでも魔王の城へと向かわなければならない。魔王の城までたどり着くまでに再び霧が出るとも限らない、急がねばならないことは明白だったからだ。
だが・・・・・・
―――――ユメハツカの町を出立する気力が湧かない、出立する意思が・・・ミシェーラと離れ離れになるという事実に意思が揺らぎ、決意が何時まで経っても固まらない。
3日前から今日にいたるまで毎日の様にあの見張り台から魔王の城に幻惑の霧がかかっていることを単眼鏡で見て、自分でも無意識に安堵の溜息をついていたのだろう。今日もまた、この町で待つしかないのだと・・・ミシェーラの元にいられるという大義名分に、ハロルドはすっかりと胡坐をかいていたのだ。
それでも迷わず辿り着いてしまう。宿の扉に手をかけたまま、ハロルドはピクリとも動かぬまま、思い切り溜息を3度ついてから・・・ようやく扉を開けるのだった。
カランコロンと来店者を知らせるベルが鳴る。ミシェーラは何時ものフロントの奥の部屋ではなく、表の脇・・・ハロルドの荷物が置かれた傍に立って待っていた。
「・・・魔王の城の霧・・・晴れていたよ」
「そうなのですね・・・では、今一度の出立の時ですね」
それきり会話が続かずに、シンと静まった宿のメインロビー・・・重たく沈黙ばかりが続いてしまう。ハロルドはミシェーラの顔をまともに見ることが出来なかった・・・もう既に身を裂かれてしまいそうなほどに苦しいというのに、別れが余計に惜しくなってしまうからだった。
「それじゃあミシェーラ・・・出立するから・・・また、会おう」
「ええ、ハロルド様・・・ご武運をお祈りしております」
荷物を手に取ったハロルドの鼻腔を、傍にいたミシェーラの香りがくすぐった。気が付けばハロルドはミシェーラの事を思い切り抱きしめていた。手に取った荷物はあらぬ方向に放り投げられ、両の手を使って愛しき温もりを熱く抱き締めてしまう。
辺りを静けさが再び包み込む。ミシェーラを抱き締める手付きが緩む気配はない、否・・・この温もりを手放す決意が固まらない。
―――――使命なんて放り捨てて、このままミシェーラを連れて、何処へなりとも・・・
「ハロルド様・・・?ふふふ・・・このまま私を連れて旅立つおつもりですか?」
―――――図星を・・・突かれた。
「っっ・・・そうだ!君を連れて旅立ちたい!」
心の底からの本音が、こぼれてしまった。この想いは、とても堪え切れるものではなかった。
「可能ならば、君を護りながらでも魔王の城へと・・・だがダメなんだ、自分の力では君を護りながらでは、とても力が足りないんだ・・・だから自分1人で行くしか・・・なくて・・・うぅ・・・ぐっ・・・くそっ・・・」
堰を切ったかのように本音が、弱音が、涙までもが溢れ出てきてしまう。
感情の爆発が抑えきれない、とても堪えきれない、ミシェーラに対し思い切り心の内をぶち撒けてしまうことが・・・止められなかった。
「しかし1人で旅立つには、夜の寂しさに耐えきれない・・・ハロルド様も私と同じなのですね」
ハロルドの涙を指先で拭いながらミシェーラが困ったように微笑み、キスをせがむように軽く上を向く。その愛おしい仕草に、気がつけばハロルドはミシェーラに深くキスをして、互いの舌先がネットリと絡み合う心地良さに酔いしれる。
ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅぷ・・・微かな水音を繰り返しながら、ハロルドとミシェーラは溢れんばかりの愛を交わし合い続ける。
ハロルドの心の内が、激しくせめぎ合い始める。
・・・・・・ミシェーラとずっと、ずっとこうしていたい。
―――――何時までのんびりしているつもりだ?
・・・・・・ミシェーラとずっと、ずっと共に居たい。
―――――ならば早く勇者の責務を果たすべきだ。
・・・・・・ミシェーラとずっと、愛を交わしあっていたい。
頭の中が、纏まらない。ミシェーラの温もりを抱きしめながら、ミシェーラとのキスを楽しみながらも、ハロルドは迷いの渦中にいる。
―――――勇者の責務が重くて仕方ない。
―――――旅立つ決意が揺らぎっぱなしで固まらない。
―――――もう勇者として生きることを諦めたい。
―――――どうしてこんなにも苦しまねばならないのか。
―――――もう勇者としての責務を投げ出したい。
―――――俺は、ミシェーラとずっとずっと、一緒に居たい。
「ミシェーラ・・・・・・俺は・・・・・・一体どうしたら良いんだ?」
気がつけば唇を離していた。それは余りにも意味の重なりすぎた言の葉、ハロルドの心の底からの弱音が、ミシェーラに投げかけられた。
それを受けたミシェーラは、失望するでもなく、慰めの言葉を探すでもなく・・・ただ1つの提案をしてきた。
「では、この町で修行をなさるのは如何でしょう?私を連れて旅立つ力を得られるまで」
それはハロルドの迷いをすべからく解決出来る素晴らしい提案ではあるのだが・・・
「・・・残念だが、自分の強さはもう限界の所まで来ていると感じていてな・・・正直これ以上ともなれば、どう修行したものか分からない」
その提案自体はハロルドも早くから思い付いていた事ではあった。しかし、言った通り何よりもハロルド自身が自分の限界を悟っていた。だからこそこの手は使えないと諦めていたのだ。
「房中術・・・というものがあります、ご存知ですかハロルド様?」
「あぁ、噂程度の物だか」
房中術・・・それは霧の大陸に伝わる男女の営みに対する教義の1つだったと記憶している。一体それが何の修行になるというのだろうか?
「房中術を通して、異なる魔力を掛け合わせる・・・という修行法なるものがあるそうです、それは1足す1が2ではなく4になる程の成果が得られるのだとか」
「魔力を・・・掛け合わせる?・・・自分の物ではない魔力は通常の場合は混じり合うどころか反発しあって身に馴染まない、上手く魔力が混ざり合う事例は・・・ほんのごくわずかな成功例しかないはずだが・・・・?」
ミシェーラもその通りだと頷き、しかし大丈夫なのだと後の句を紡ぎ始める。
「魔力が反発し合うのは、魔力同士が結び付けないからだと言われています・・・逆に言えば、魔力同士の結び付きが堅牢であれば、それは反発し合う事なく、2人の魔力を掛け合わせることが出来るのです・・・それに」
ミシェーラが嬉しそうに、耳元で熱く囁いてみせる。
―――――もう既に、微かですがハロルド様と私の魔力は強固に結び付き、混じりあっているではありませんか。
言われて初めてではないが・・・ハロルドにもその自覚はあった。己の内に、彼女の存在を微かではあるが、ハッキリと感じてはいたのだ。
「幸い私にも、少しですが魔法の心得があります・・・房中術を通して私の魔力をハロルド様に掛け合わせることで、貴方の力は更なる飛躍を遂げることでしょう」
そう微笑みかけてきたミシェーラが、右手をスススと下腹部へと滑らせてくる。
「あ・・・ミシェーラ・・・その・・・」
「習うよりも慣れろ・・・ですよね?」
ミシェーラの右手が目指す先は、迷いなく一直線にハロルドの股間だろう。ハロルドもこのままでは何をされてしまうのかを理解していても、抵抗することなくむしろ脚を開くようにして、ミシェーラの手を受け入れやすくしてしまう。
彼女の手が届くのは、思った以上にすぐの事だった。
もにゅりもにゅり、ミシェーラの手付きでハロルドの玉袋が優しく揉みあげられ、たちまち背筋を甘い心地良さが駆け上ってくる。
「うあっっ・・・ミシェーラっ・・・うぅ・・・こっ・・・これも房中術なのか?」
「ええ、房中術は男女の営みの基本指針・・・ですが、こうして揉みしだくことで、魔力の源たる子種にも馴染ませることも出来るのだとか」
ミシェーラの手によって球袋を転がされ、揉みしだかれる心地良さにハロルドは熱く溜息を着いてしまう。グツグツと性欲が焚き付けられ、グングン反り返ってゆくペニスを、ミシェーラがもう片手を使って嬉しそうに服の上から撫でさする。
「ね?ハロルド様、私もお手伝いしますから・・・共に房中術の修行をしませんか?」
「あ・・・あぁ・・・分かっ・・・た・・・ミシェーラ・・・よろしく頼む・・・」
「はい、では・・・2階のお部屋に参りましょう・・・早速ながら、房中術の修業を始めましょう?」
それはミシェーラの淫らな御奉仕を受ける大義名分、この宿に滞在し続けても良い大義名分、ミシェーラを・・・思う存分抱いても良いという大義名分。
ハロルドが無自覚にも喉から手が出るほど欲していた大義名分の数々・・・そのすべてをミシェーラは捧げてくれるのだ・・・断る理由など、ある訳が無かった。
――――――――――――――――――――
宿の2階の奥の部屋・・・ハロルドとミシェーラが共に眠り続けているダブルベッドの上にて、ハロルドは下履も含めたその全てを脱ぎさって、ベッドの上で仰向けに寝転んでいた。大きく開け広げられた脚の、その股ぐら間にミシェーラが身体を潜り込ませ、ハロルドはミシェーラを跨ぐような格好となる。対するミシェーラは宿の制服として着まわしているらしい水色のローブを脱ぎ、自分の心を射止めた上下そろいの深い蒼の下着姿となっている。何度見ても・・・その色香には慣れる気配がない。
まだ指一本たりとも触れられていない、ミシェーラの下着姿を拝んでいるだけ・・・それでもハロルドの股間は、すっかりと怒張しきってしまっていた。
この後にされるであろう奉仕が・・・いや、修行が・・・何なのだろうかを察しがついていたからだった。
「下着姿だけですのに・・・ふふ・・・ハロルド様ったらそんなにこの下着を気に入っていただけたのですね」
「はは・・・ミシェーラの雰囲気にすごくよく似合っていて・・・その、そそられるからな」
嬉しそうにミシェーラが微笑みながら、後ろ手にブラジャーのホックを外す。惜しげもなくハロルドの目の前にさらけ出されるのは豊満で美しく、呼吸だけでも驚くほどに柔らかく揺れ動く・・・ミシェーラの巨大な両乳房だ。
そしてハロルドはその柔らかさを良く知っている。たっぷりと思う存分揉みしだいても、気が付けば再び触りたくなる・・・その魅惑の感触を、ハロルドは身に染みて・・・良く知っている。
「房中術・・・その最初の修業はやはり、私の胸でハロルド様のおちんちんを挟んで・・・心地良く扱くことから始めていきましょう?」
その響きだけで思わずハロルドは生唾を飲み下してしまった。これまで3日も滞在している間にミシェーラと交わっておきながらで今更ながら、ミシェーラにパイズリをされるのはこれが初めてである。
自身の手では存分に堪能したあの柔らかさ・・・己がペニスで味わうその快楽や如何に・・・ハロルドの期待が際限なく高まってゆく。
「さてハロルド様、簡単に房中術による修行の説明を行いますね?」
「あぁ、よろしく頼むよミシェーラ」
「房中術による魔力の掛け合わせは、ハロルド様の魔力が一番高まって、かつ一番ハロルド様が無防備となる瞬間を長時間継続していただく必要があります」
「ふむ、魔力を高めるのは理解できるが・・・無防備になるとはいったいどういう事なんだミシェーラ?」
「つまり、これ以上の奉仕を受ければ射精してしまう・・・その手前のところで留め、そのまま長く辛抱していただく必要があります」
なるほど・・・とハロルドは心の中で合点する。確かに魔力の源は元をたどれば生命の源である。生命の源・・・すなわち“精液“を今まさに発射してしまいそうという所の直前が、一番効率的かつ男ならば誰もが自然と心の底から無防備になるという訳か。
ミシェーラの前で大股開きをして股間をさらけ出しながら大真面目に考えるハロルド・・・今更ながらハロルドはこの“房中術による魔力の掛け合わせ“という修行を大真面目に行い、何時の日か十分に強さを得られたのならば、ミシェーラを連れて旅立つことが出来るのだと本気で考えているのである。
「・・・これからもの凄く焦らされるという事か・・・その、堪え切れずに暴発してしまったら台無しになるのか?」
「いえ、射精してしまう事による弊害はありません・・・それに暴発の心配は無用ですよ?・・・そのための秘策があるのです」
ミシェーラが薄桃色の石鹸を見せてきた、それはこの町の特産品であるユメハツカ石鹸だ。驚くほどに良く泡立ち、モッチリスベスベ滑らかな洗い心地・・・その泡で股間を洗われたあの日の記憶と快感が脳裏をよぎり、思わずヒクンと股間が期待に脈打ってしまう。
「この石鹸でおちんちんを洗ったあの日・・・ハロルド様は4日も禁欲をされていたのにも関わらず、あんなにたっぷりと洗って差し上げても射精はしなかったでしょう?」
「あ・・・あぁ・・・そうか、その石鹸のぬめりならば・・・」
「はい、焦らし続けても苦痛はなく・・・夢見心地のままに御奉仕し続けることが可能なのです・・・もちろん最後は思い切り・・・最高のお射精を約束いたしますよ?」
もう一度ハロルドは生唾を飲み下す羽目になった。“大真面目に修行をしている”つもりでも、その実は“修行にかこつけた淫らな御奉仕をたっぷりと享受してしまう”のだと理解しているからだ。
ミシェーラが胸元の深すぎる谷間にユメハツカ石鹼を挟み込むようにして数回擦り付けた。その動きはこれから我がペニスで存分に味わう感触・・・浅ましい期待にヒクヒクと脈打つのが止められない。
「さてハロルド様、修行の準備が整いました・・・では・・・胸で挟ませていただきますね?」
「・・・・・・頼む」
ミシェーラがその巨大な両乳房を下から抱えるようにして前屈みになる。その谷間へと手の平を真っすぐ突き込んでも、すっぽりと余すところなく全てを包み込んでしまう程に深い谷間が、怒張しきってヒクヒクと武者震いを繰り返すペニスの真上に差し掛かる。
後はゆっくりと下におろすだけ・・・その時になって、その間際になって、ハロルドの勇者としての第六感が危険を知らせんと体感時間を長く引き伸ばした。
―――――あの胸に挟まれてはならない・・・!
―――――それは何故だ?
―――――あの胸に挟まれたら堕落してしまう・・・!
―――――いいや、あの胸に挟まれるのは修行のためだ・・・その心配はいらない。
引き伸ばされた体感時間の中、ミシェーラの両乳房がもうすぐそこまで近づいていた。妙な脳内問答が繰り広げられつつ、ハロルドの目線はミシェーラの両乳房に釘付け状態である。今更もうハロルドは逃げることなど出来はしない、逃げるつもりもない。
もはや勇者ハロルドは、ミシェーラからの淫らな御奉仕に心の底から胸を高鳴らせている、1人の浅ましい欲望まみれの男性である。
―――――ミシェーラを疑うなどあり得ないこと、ミシェーラに全てを任せれば全て上手くいくのだ・・・良いからお前は黙っていろ。
それがハロルドの出した、最終的かつ不可逆的な結論だった。
そのほとんど同時に、ミシェーラの両乳房がハロルドの下腹部を覆いつくすように圧し掛かり、巨大な胸の谷間にハロルドの肉棒が捉えられてしまう。
まだ軽く挟まれている程度なのに驚くほどに気持ちが良い・・・きめ細やかでモッチリと吸い付くような乳房の肌触りが、ハロルドに淡くも心地良い快感をもたらし、肉棒は歓喜の先走りを漏らしてしまう。
「あ・・・あぁ・・・気持ち良い・・・」
「ふふふ・・・ハロルド様、身構えてくださいませ・・・暴発注意ですよ?」
いったい何を?と問いかける前に、ミシェーラはタラりと唾液を肉棒に垂らし、全体に馴染ませるように軽く捏ね合わせた。それはあまりにも甘く心地良く、射精感をひどく促す刺激となってハロルドに襲い掛かる。
「ふぐっっ・・・お・・・おぉ・・・ミシェーラ・・・や・・・優しく・・・」
「ふふふふふ・・・ええ、もう馴染みましたから安心してくださいませ」
慌てて尻に力を入れるようにして身構えたものの、禁欲が重なっていたのならば到底耐えられなかったであろう凄まじい快楽だった・・・何とか暴発こそはやり過ごせたものの、腰が甘ったるく蕩けて更なる先走りが漏れ出てしまう。
「では本格的に・・・修行を開始いたします」
むにゅうっ、ぬちゅっ、ぬじゅっ、にゅるるる・・・ずちゅっ。
「うあぁ・・・・・・ミシェーラ・・・」
もう心地良さのあまりにこぼれ出たため息も何回ついたか分からない。ミシェーラの乳肉にみっちりと包まれ、先端すらも覗かせないままで優しく揉み上げるかのように挟み、ズリズリと扱き上げられる。
「ふふ・・・ようやくハロルド様のお顔が蕩けましたね・・・先ほどまで小難しい顔をしておりましたから・・・それでいいのですよ、ハロルド様」
ミシェーラが心底嬉しそうに微笑むと、自分もまた心底嬉しくなる。柔乳房を上下に揺さぶり続けられると、身体中が気持ちが良いで満たされてゆく。
ぬちゅ、ずちゅ、にゅじゅっ、じゅぷっ、ぬぢゅっ・・・巨大な乳房が上下に揺さぶり動く度に、やけに湿った水音が繰り返される。ふとミシェーラの谷間の上半分から僅かながら、真っ白な泡が見え隠れし始めた。
この泡と滑り加減をハロルドは身に染みて知っている。言うまでもなく最初に擦り付けたユメハツカ石鹸が、ハロルドの先走りとミシェーラの唾液と混ざり合い、泡立っているのだ。
その泡塗れで扱かれる心地良さは、ハロルドの心を鷲掴みにして離さない魅惑の心地良さ・・・ミシェーラの手で泡洗いされるのも堪らなかったが、ミシェーラの胸で泡扱きされるのもこれまた絶品な心地良さだ。
ミシェーラの胸の中で、ヒクヒクとハロルドのペニスが幸せいっぱいに脈打ち、ぴゅるりぴゅるりと先走りが漏れ出てしまう。
そうすれば更なる水分を纏った石鹸が泡立ちを増し、夢見心地の滑らかさをもって柔乳の感触を際限なく高めつ続けてゆく。
部屋に響くのは淫らな水音のみ、2人の間に会話は無い。しかし、それで良かった。
ハロルドは涎を垂らしているのに気が付けないほどに蕩け、為すがままにミシェーラの柔乳奉仕にドップリと溺れているのだから。ミシェーラもそれが分かっているからこそ、ハロルドの蕩け顔を見つめながら微笑んでいるのだ。
「あぁ・・・気持ちいい・・・」
時折こぼれるのは心からの悦びの声だけ。あとはミシェーラの愛情たっぷり胸奉仕に身も心も委ねるのみ。夢見心地にされる泡まみれの乳牢の中で、ペニスが甘やかされ続ける。至福の悦楽に完全に脱力しきったハロルドはただひたすらに、甘く疼き続ける精巣の感触に酔いしれている。
時を忘れてハロルドは、ミシェーラの御奉仕に溺れてしまう。
「ハロルド様、修行はもう十分に行われました、これからは“ご褒美”の時間でございます」
不意に告げられたミシェーラの宣告、ご褒美の始まりという響きに陶酔しきっていたハロルドの脳みそがほんのわずかにでも再起動を果たした。
「ご・・・ご褒美・・・あぁミシェーラ・・・そんな・・・」
「挟む乳圧を上げ、子種を搾り取らせていただきます・・・これは“ご褒美”ですので我慢は不要ですからね?」
そう微笑みかけたミシェーラはゾクリとする程の色香を放っていて、その美しさにハロルドは呼吸すらも忘れて見蕩れてしまう。
ミシェーラが両の手を左右からぎゅぅっとキツく締め付け始める。先程までの夢見心地の感触が一変して、グングンと射精感を促してくる。先程までの乳奉仕で、射精に至る手前にまで昂っていたのだ・・・最高到達点に至るのに時間は掛からないことは確かだった。
「うぐぅっ・・・おぁ・・・キツ・・・」
「ふふふ、最高の射精をお楽しみくださいませ」
それでもまだ、ほんの少しでも長く、ミシェーラからの乳奉仕を堪能したいから。ハロルドは必死の思いで尻に力を込めて、射精を我慢しようと浅ましい努力を重ねる。
ずりゅっ、ずちゅっっ、ずちゅっっっ・・・キツく締め付けられた柔乳肉がハロルドのペニスを絞りあげる、子種を早く出せと言わんばかりに、凄まじい快楽が襲いかかる。
「あぁ・・・もう・・・出る・・・」
ハロルドの我慢など薄紙1枚もの抵抗にならず、あえなく限界は訪れた。ハロルドの下腹部が甘く蕩ける、玉袋の奥の精巣がギュウギュウと甘痛く縮み上がる。
ミシェーラの泡乳牢の中で、ハロルドのペニスは屈服の白濁を吹き出し始める。
びゅくっ、びゅくくっ、びゅくっ、びゅくくっ、びゅくっ・・・焦らされに焦らされたが故にネットリと濃ゆく、愛情たっぷりの柔乳奉仕でダマになるほど煮詰められた白濁が、ミシェーラの谷間へと吐き出されてゆく。
「ふふふ・・・いっぱい、出ていますね・・・一滴残らずお出しになってくださいね」
ミシェーラが追い打ちをかけるように、甘くむにゅむにゅと乳房を揺さぶる。射精中のペニスが限界を超えて気持ち良さに蕩けきってしまう。これでは意識が飛びかねない、目の前が眩しく明滅してしかたない。子種どころか肺の中の空気までもが、残らず全て絞り出されてしまう。
「あがっ・・・はっ・・・はぐっ・・・あっ・・・うぁ」
「ふふふ、このまま優しく揺さぶり続けますので、射精後の極楽を心ゆくまでお楽しみください」
ミシェーラの甘い追い打ちが止まらない。凄まじい快楽に前後不覚、射精の脈動が永遠に止まらない、本気でそう誤解してしまいそうだった。
時間にしてたっぷりと数十分の間、ハロルドは男の幸せの極地から降りられなかったのだった。
――――――――――――――――――――
何時の間にか、ミシェーラの胸元からハロルドは解放されていた。一切の快感が与えられずとも、凄まじい快楽の余韻がハロルドを今なお蕩けさせている。
「あ・・・あぁ・・・ミシェーラ・・・すごく・・・良かった」
「ふふふ、お疲れ様でした・・・如何でしょう?魔力が馴染んだ感覚があるでしょうか?」
「・・・・・・あぁ、俺の中に・・・確かにミシェーラの魔力が混ざり合い、わずかながら増えた感じがする」
確かにハロルドの力は修行の前よりも増した・・・限界だと思っていた強さが増したのだ、それは紛れもない事実だった。しかしこの修行は強さとしての器の大きさを拡張するためのものではない・・・うまい例えが見つからないが、その力の器の中に満たされている“力の要素”を入れ替えるようなもの・・・そうハロルドは結論付けた。
その入れ替わる“力の要素”が勇者の力であることは、薄々ハロルドも感づいていた。
しかし・・・もうハロルドは・・・
「さてハロルド様、房中術の修行お疲れさまでした・・・しかしもっと大量の魔力が馴染むのには時間がかかると言います・・・つまり毎日の継続的な修行が欠かせません・・・明日もまた、修行を頑張りましょうね?」
「・・・あぁ、よろしく頼むよミシェーラ・・・」
ミシェーラとの修行を断るほどの精神力が・・・ミシェーラの御奉仕を拒否できるだけの勇者の心はもう・・・持ち合わせてはいなかった。
「ではハロルド様・・・少々早いですが夜伽の時間と致しましょう?まだ出し足りない貴方の子種を・・・私にどうぞ注ぎくださいませ・・・修行は1日1度が丁度よいでしょうからね」
―――――言われるまでもない・・・!
ベッドの上で仰向けになり、大股開きでこちらを誘うミシェーラ。ハロルドは鼻息荒くその上から覆いかぶさるようになる。
深い蒼の下着がミシェーラの土手高の股間をむっちりと形どり、ハロルドの欲望を力強く焚きつける。もう既にハロルドのペニスはガチガチに怒張しきって準備万端・・・下着の股布をずらしてミシェーラのナカへと肉棒を突き込んだ。
たちまち肉棒が蕩ける。腰を振り付ける。ミシェーラが悦びの顔になる・・・なんて美しいのだろう・・・もっともっとその顔を見ていたかったのに・・・びゅくり、びゅるるる、どぷどぷぷ・・・ミシェーラの腟内に子種が吐き出されてゆく。ミシェーラがうっとりと子種の熱さに酔いしれている。
まだまだ抱き足りない、まだまだ肉棒はガチガチのまま・・・ミシェーラがねだる様に微笑みかける。ハロルドの心が更に燃え上がる。
2人の交わりは結局、夜の帳が下りてなお終わることがなく、夕食はかなり遅くの時間に、軽く食べるだけに留まるほどに・・・熱く、盛り上がってしまうのだった。
勇者ハロルドは勇者レベルが74にさがってしまった・・・!
勇者ハロルドは魔界勇者レベルが26にあがった・・・!
メインクエストの目的が「魔王の城へと到達する」から「ミシェーラと毎日修行を行う」に変更されました!
勇者ハロルドのミシェーラへの愛情はこれ以上あがらない・・・!だがしかし、勇者ハロルドは限界を超えてミシェーラへの愛情がさらに上昇した・・・!
勇者ハロルドはミシェーラに物凄くとても強く夢中になってしまった・・・!
美しい湖畔の傍にひっそりと佇む町。主神教団が交付する公式地図に記載されている魔王の城に最も直近に位置する町のため、旅人の間では最後の町とも呼ばれている。
湖畔から採れる海藻を加工した海藻灰を原料に、昔ながらの製法で作り上げるユメハツカ石鹸が特産品。
Tips・・・ユメハツカ石鹸
蜃気楼の町ユメハツカの特産品の石鹸。その石鹸は素肌に数回擦り付けるだけでも驚くほどよく滑り、水と合わさると驚くほどよく泡立つ。きめ細やかでもっちりとした、ぬめりの良い泡で洗われる感触は、まさに夢見心地にさせる至福の感触である。
しかしこの石鹸の真価は、ペニスを洗う専用の石鹸であることである。この泡でペニスを洗われてしまった伴侶はすべからくこの石鹸の虜になってしまう。
汚れが落ちてゆく心地良さと、精が込み上げる1歩手前の感覚が精巣をヒクヒクと甘く疼かせ続ける・・・そんな夢見心地の泡手淫が伴侶の心を鷲掴みにして離さないのだ。
Tips・・・房中術と魔力の掛け合わせ
結論は修行にかこつけたハロルドとミシェーラが日々の交わりを熱心に行うための方便。
霧の大陸に言い伝えられる、夫婦の営みにおける教義の1つ。交わりを通じて2人の陰と陽の力がバランスよく釣りあうことにより、より健康的で幸福な人生を歩むことが出来るとされている。
この交わりの際に互いの身体に魔力を通しあうことで、互いの身体に本人由来ではない魔力が少しずつ染み込んでゆく。この異なる魔力が適合しなければ通常少しずつ体外へと発散されてゆくが、魔力同士が適合し混ざり合った場合は本人の体内に新たなる力として定着してゆく。
その力は今までとは比べ物にならない程に強大なものになるだろう。
――――――――――――――――――――
勇者レベル77、魔界勇者レベル23、状態:心身ともに絶好調
勇者ハロルドは、特に断りが無ければ夜明けの少し前に目覚める。目覚めると同時に体操を行い、汗ばまない程度に剣の素振りを行い、余計な消耗に注意しながら魔法の鍛錬を行う・・・それがハロルドの日課だった。
全ての日課を終えてから、昇る朝日を眺めながら飲むコーヒーが、旅の最中のちょっとした贅沢だった。
しかし勇者ハロルドは、さっそく朝寝坊をしてしまっていた。いや、正確に言うのならば既にハロルドは目覚めている。だが寝床から起き上がることが出来ず、身じろぎをすることが出来ずにいるというのが正しい表現だろう。何故ならば・・・ハロルドの右腕は同じベッドで眠る愛しい人、ミシェーラの腕枕としての大任を務めていたのだから。
もうハロルドがミシェーラと共に同じベッドで眠るようになってから、早くも3日の時が過ぎていた。後述するが、魔王の城の幻惑の霧が晴れる気配が無かったから・・・この宿に滞在し続けているのだ。
ミシェーラは特に断りが無ければ、朝日が昇ると同時に目覚める。夜明け前のわずかな時間に愛しいミシェーラの寝顔を眺めることが、勇者ハロルドの新たな日課となっていた。
朝日が昇りきった頃、ハロルドとミシェーラは宿の厨房にて朝食の時間を迎えていた。今日のメニューは色とりどりの野菜が美しく彩るポテトサラダ、二人前の大きさでありながら半熟ふわふわに仕上がっているチーズオムレツ、プリっとはじける皮が堪らない肉汁たっぷりボイルドソーセージ、主食は掻き込む手が止まらない甘じょっぱさが最高の匙加減なミルク粥・・・どれもハロルドのお気に入りメニューである。
「では、いただきましょうか」
「今日もありがとうミシェーラ、いただこう」
食事への感謝の祈りを捧げ、食器を手にハロルドは空腹を満たし始める。ポテトサラダは今日も程よい滑らかな歯触りの裏ごし加減。ふわふわのオムレツの優しい味わいと中に仕込まれたチーズの塩味が美味しさを引き立て合っていて、ミルク粥を続けざまに口いっぱいに頬張る。
料理を掻き込む手が止まらない。ミシェーラの作る料理はどれもこれもが美味しすぎて、少々はしたなくも食べ進める手が一向に止まらない。気が付けばハロルドは、最初に盛られた量の朝食を・・・それでもかなりの大盛りではあったのだが、すっかりと平らげてしまった。
勇者ハロルドは、特に断りが無ければ食事を腹八分に留めることを心掛けている。日々満腹になるまで食べてしまえば、いざ不測の事態で空腹に苛まれた時に耐えられなくなるから。今までの旅路の最中、国を挙げての宴の席に呼ばれた時でさえもハロルドはその自戒の心得を破ることなどなかったというのに・・・・・・
「・・・ミシェーラ・・・お代わりを貰えるだろうか」
しかし勇者ハロルドは、朝食を早速お代わりしてしまっていた。
はい、遠慮なく・・・とミシェーラが嬉しそうに微笑みながら、温かな湯気を立てる鍋からミルク粥をハロルドの皿にたっぷりとよそう。既に腹八分は通り越している、そこにこれだけのお代わりを食べれば、満腹は優に通り越して食べすぎてしまうだろう。
「ありがとうミシェーラ・・・それとオムレツをもう少し・・・」
「ふふふ・・・ええ、どうぞ」
それでも食欲が一切我慢できない、ハロルドにとってこれは初めての経験だった。それはミシェーラの料理が美味しすぎたから・・・なんて浅ましい言い訳。今日もまた勇者ハロルドは、少々食べ過ぎた満腹のお腹をさすりながら、食後のお茶を楽しんでしまうのだった。
―――――――――――――――――――
腹ごなしも兼ねて勇者ハロルドは蜃気楼の町ユメハツカの外れ、小高い丘の上にある見張り塔の上に訪れていた。
―――――幻惑の霧が・・・魔王の城の周りだけ、晴れている・・・
今なおユメハツカの一帯は幻惑の霧に包み込まれて地表からは遠くまでを見渡せない。だがこの見張り塔の上から単眼鏡を使って覗けば、魔王の城を小さくもハッキリと見ることが出来るのだ。
魔王の城を覆う幻惑の霧が少しでも晴れる兆候が見えたのならば、直ぐにでも出立する・・・そのためにハロルドは毎日のようにこの見張り台へと通うのが日課となっていた。
そして待ちに待ったその時を、魔王の城の霧が晴れているのをハロルドは確かに目撃していたのだ。
―――――勇者様は流石、真面目なお方ですねぇ・・・見渡すばかりが霧ばかりだと分かっていても、わざわざこんな長いハシゴを毎日昇ってくるんですから
―――――そうであります、勇者様の目でもこの霧をんぅっ❤・・・見渡せないのであれば、敵など訪れようもぉっ・・・❤ないでしょうに・・・ひぅ❤
そんな気の抜けた事を言う見張りの兵士たる男女2人を、ハロルドは横目に見ながらこっそりとため息を着いた。男の兵士が女の兵士に不埒な行為を働いているのだ・・・勇者たる自分のすぐ側で。
その女の兵士は尻を撫でさすられ、その股座をまさぐられ続けるも、嫌がるどころかむしろ嬉しそうで・・・2人が既に恋仲で、とうに深い絆で結ばれた間中であることは容易に想像が着いた。
もはやハロルドは咎める気も起こらなかった。兵士の言う通り、魔王の城はおろかユメハツカも幻惑の霧が濃ゆく一帯を包み込んでいる・・・この霧がある限りは害を成す敵など訪れるはずもないだろう。
これ以上2人の邪魔をするのも気が引けて、ハロルドは見張り台を後にした。見張り台のハシゴを下って2人の姿が見えなくなった瞬間、ギシギシと見張り台が不必要な横揺れを始めた。
その揺さぶりに晒されたハロルドはもう一度ため息を付く、2人の情事に当てられたのか・・・股間に血流が集まり出していることを、意識的に目を逸らしながら。ハシゴをゆっくりと1段ずつ降りるのだった。
―――――――――――――――――――
ユメハツカの町中をとぼとぼと歩くハロルド、目指す先は自分の荷物や装備一式が置いてある、ミシェーラの居る宿屋なのだが・・・その足取りが重たいのが自分自身でも嫌になる。
宿についてしまえばミシェーラに出立の挨拶をして、今すぐにでも魔王の城へと向かわなければならない。魔王の城までたどり着くまでに再び霧が出るとも限らない、急がねばならないことは明白だったからだ。
だが・・・・・・
―――――ユメハツカの町を出立する気力が湧かない、出立する意思が・・・ミシェーラと離れ離れになるという事実に意思が揺らぎ、決意が何時まで経っても固まらない。
3日前から今日にいたるまで毎日の様にあの見張り台から魔王の城に幻惑の霧がかかっていることを単眼鏡で見て、自分でも無意識に安堵の溜息をついていたのだろう。今日もまた、この町で待つしかないのだと・・・ミシェーラの元にいられるという大義名分に、ハロルドはすっかりと胡坐をかいていたのだ。
それでも迷わず辿り着いてしまう。宿の扉に手をかけたまま、ハロルドはピクリとも動かぬまま、思い切り溜息を3度ついてから・・・ようやく扉を開けるのだった。
カランコロンと来店者を知らせるベルが鳴る。ミシェーラは何時ものフロントの奥の部屋ではなく、表の脇・・・ハロルドの荷物が置かれた傍に立って待っていた。
「・・・魔王の城の霧・・・晴れていたよ」
「そうなのですね・・・では、今一度の出立の時ですね」
それきり会話が続かずに、シンと静まった宿のメインロビー・・・重たく沈黙ばかりが続いてしまう。ハロルドはミシェーラの顔をまともに見ることが出来なかった・・・もう既に身を裂かれてしまいそうなほどに苦しいというのに、別れが余計に惜しくなってしまうからだった。
「それじゃあミシェーラ・・・出立するから・・・また、会おう」
「ええ、ハロルド様・・・ご武運をお祈りしております」
荷物を手に取ったハロルドの鼻腔を、傍にいたミシェーラの香りがくすぐった。気が付けばハロルドはミシェーラの事を思い切り抱きしめていた。手に取った荷物はあらぬ方向に放り投げられ、両の手を使って愛しき温もりを熱く抱き締めてしまう。
辺りを静けさが再び包み込む。ミシェーラを抱き締める手付きが緩む気配はない、否・・・この温もりを手放す決意が固まらない。
―――――使命なんて放り捨てて、このままミシェーラを連れて、何処へなりとも・・・
「ハロルド様・・・?ふふふ・・・このまま私を連れて旅立つおつもりですか?」
―――――図星を・・・突かれた。
「っっ・・・そうだ!君を連れて旅立ちたい!」
心の底からの本音が、こぼれてしまった。この想いは、とても堪え切れるものではなかった。
「可能ならば、君を護りながらでも魔王の城へと・・・だがダメなんだ、自分の力では君を護りながらでは、とても力が足りないんだ・・・だから自分1人で行くしか・・・なくて・・・うぅ・・・ぐっ・・・くそっ・・・」
堰を切ったかのように本音が、弱音が、涙までもが溢れ出てきてしまう。
感情の爆発が抑えきれない、とても堪えきれない、ミシェーラに対し思い切り心の内をぶち撒けてしまうことが・・・止められなかった。
「しかし1人で旅立つには、夜の寂しさに耐えきれない・・・ハロルド様も私と同じなのですね」
ハロルドの涙を指先で拭いながらミシェーラが困ったように微笑み、キスをせがむように軽く上を向く。その愛おしい仕草に、気がつけばハロルドはミシェーラに深くキスをして、互いの舌先がネットリと絡み合う心地良さに酔いしれる。
ちゅぷ、ちゅぷ、ちゅぷ・・・微かな水音を繰り返しながら、ハロルドとミシェーラは溢れんばかりの愛を交わし合い続ける。
ハロルドの心の内が、激しくせめぎ合い始める。
・・・・・・ミシェーラとずっと、ずっとこうしていたい。
―――――何時までのんびりしているつもりだ?
・・・・・・ミシェーラとずっと、ずっと共に居たい。
―――――ならば早く勇者の責務を果たすべきだ。
・・・・・・ミシェーラとずっと、愛を交わしあっていたい。
頭の中が、纏まらない。ミシェーラの温もりを抱きしめながら、ミシェーラとのキスを楽しみながらも、ハロルドは迷いの渦中にいる。
―――――勇者の責務が重くて仕方ない。
―――――旅立つ決意が揺らぎっぱなしで固まらない。
―――――もう勇者として生きることを諦めたい。
―――――どうしてこんなにも苦しまねばならないのか。
―――――もう勇者としての責務を投げ出したい。
―――――俺は、ミシェーラとずっとずっと、一緒に居たい。
「ミシェーラ・・・・・・俺は・・・・・・一体どうしたら良いんだ?」
気がつけば唇を離していた。それは余りにも意味の重なりすぎた言の葉、ハロルドの心の底からの弱音が、ミシェーラに投げかけられた。
それを受けたミシェーラは、失望するでもなく、慰めの言葉を探すでもなく・・・ただ1つの提案をしてきた。
「では、この町で修行をなさるのは如何でしょう?私を連れて旅立つ力を得られるまで」
それはハロルドの迷いをすべからく解決出来る素晴らしい提案ではあるのだが・・・
「・・・残念だが、自分の強さはもう限界の所まで来ていると感じていてな・・・正直これ以上ともなれば、どう修行したものか分からない」
その提案自体はハロルドも早くから思い付いていた事ではあった。しかし、言った通り何よりもハロルド自身が自分の限界を悟っていた。だからこそこの手は使えないと諦めていたのだ。
「房中術・・・というものがあります、ご存知ですかハロルド様?」
「あぁ、噂程度の物だか」
房中術・・・それは霧の大陸に伝わる男女の営みに対する教義の1つだったと記憶している。一体それが何の修行になるというのだろうか?
「房中術を通して、異なる魔力を掛け合わせる・・・という修行法なるものがあるそうです、それは1足す1が2ではなく4になる程の成果が得られるのだとか」
「魔力を・・・掛け合わせる?・・・自分の物ではない魔力は通常の場合は混じり合うどころか反発しあって身に馴染まない、上手く魔力が混ざり合う事例は・・・ほんのごくわずかな成功例しかないはずだが・・・・?」
ミシェーラもその通りだと頷き、しかし大丈夫なのだと後の句を紡ぎ始める。
「魔力が反発し合うのは、魔力同士が結び付けないからだと言われています・・・逆に言えば、魔力同士の結び付きが堅牢であれば、それは反発し合う事なく、2人の魔力を掛け合わせることが出来るのです・・・それに」
ミシェーラが嬉しそうに、耳元で熱く囁いてみせる。
―――――もう既に、微かですがハロルド様と私の魔力は強固に結び付き、混じりあっているではありませんか。
言われて初めてではないが・・・ハロルドにもその自覚はあった。己の内に、彼女の存在を微かではあるが、ハッキリと感じてはいたのだ。
「幸い私にも、少しですが魔法の心得があります・・・房中術を通して私の魔力をハロルド様に掛け合わせることで、貴方の力は更なる飛躍を遂げることでしょう」
そう微笑みかけてきたミシェーラが、右手をスススと下腹部へと滑らせてくる。
「あ・・・ミシェーラ・・・その・・・」
「習うよりも慣れろ・・・ですよね?」
ミシェーラの右手が目指す先は、迷いなく一直線にハロルドの股間だろう。ハロルドもこのままでは何をされてしまうのかを理解していても、抵抗することなくむしろ脚を開くようにして、ミシェーラの手を受け入れやすくしてしまう。
彼女の手が届くのは、思った以上にすぐの事だった。
もにゅりもにゅり、ミシェーラの手付きでハロルドの玉袋が優しく揉みあげられ、たちまち背筋を甘い心地良さが駆け上ってくる。
「うあっっ・・・ミシェーラっ・・・うぅ・・・こっ・・・これも房中術なのか?」
「ええ、房中術は男女の営みの基本指針・・・ですが、こうして揉みしだくことで、魔力の源たる子種にも馴染ませることも出来るのだとか」
ミシェーラの手によって球袋を転がされ、揉みしだかれる心地良さにハロルドは熱く溜息を着いてしまう。グツグツと性欲が焚き付けられ、グングン反り返ってゆくペニスを、ミシェーラがもう片手を使って嬉しそうに服の上から撫でさする。
「ね?ハロルド様、私もお手伝いしますから・・・共に房中術の修行をしませんか?」
「あ・・・あぁ・・・分かっ・・・た・・・ミシェーラ・・・よろしく頼む・・・」
「はい、では・・・2階のお部屋に参りましょう・・・早速ながら、房中術の修業を始めましょう?」
それはミシェーラの淫らな御奉仕を受ける大義名分、この宿に滞在し続けても良い大義名分、ミシェーラを・・・思う存分抱いても良いという大義名分。
ハロルドが無自覚にも喉から手が出るほど欲していた大義名分の数々・・・そのすべてをミシェーラは捧げてくれるのだ・・・断る理由など、ある訳が無かった。
――――――――――――――――――――
宿の2階の奥の部屋・・・ハロルドとミシェーラが共に眠り続けているダブルベッドの上にて、ハロルドは下履も含めたその全てを脱ぎさって、ベッドの上で仰向けに寝転んでいた。大きく開け広げられた脚の、その股ぐら間にミシェーラが身体を潜り込ませ、ハロルドはミシェーラを跨ぐような格好となる。対するミシェーラは宿の制服として着まわしているらしい水色のローブを脱ぎ、自分の心を射止めた上下そろいの深い蒼の下着姿となっている。何度見ても・・・その色香には慣れる気配がない。
まだ指一本たりとも触れられていない、ミシェーラの下着姿を拝んでいるだけ・・・それでもハロルドの股間は、すっかりと怒張しきってしまっていた。
この後にされるであろう奉仕が・・・いや、修行が・・・何なのだろうかを察しがついていたからだった。
「下着姿だけですのに・・・ふふ・・・ハロルド様ったらそんなにこの下着を気に入っていただけたのですね」
「はは・・・ミシェーラの雰囲気にすごくよく似合っていて・・・その、そそられるからな」
嬉しそうにミシェーラが微笑みながら、後ろ手にブラジャーのホックを外す。惜しげもなくハロルドの目の前にさらけ出されるのは豊満で美しく、呼吸だけでも驚くほどに柔らかく揺れ動く・・・ミシェーラの巨大な両乳房だ。
そしてハロルドはその柔らかさを良く知っている。たっぷりと思う存分揉みしだいても、気が付けば再び触りたくなる・・・その魅惑の感触を、ハロルドは身に染みて・・・良く知っている。
「房中術・・・その最初の修業はやはり、私の胸でハロルド様のおちんちんを挟んで・・・心地良く扱くことから始めていきましょう?」
その響きだけで思わずハロルドは生唾を飲み下してしまった。これまで3日も滞在している間にミシェーラと交わっておきながらで今更ながら、ミシェーラにパイズリをされるのはこれが初めてである。
自身の手では存分に堪能したあの柔らかさ・・・己がペニスで味わうその快楽や如何に・・・ハロルドの期待が際限なく高まってゆく。
「さてハロルド様、簡単に房中術による修行の説明を行いますね?」
「あぁ、よろしく頼むよミシェーラ」
「房中術による魔力の掛け合わせは、ハロルド様の魔力が一番高まって、かつ一番ハロルド様が無防備となる瞬間を長時間継続していただく必要があります」
「ふむ、魔力を高めるのは理解できるが・・・無防備になるとはいったいどういう事なんだミシェーラ?」
「つまり、これ以上の奉仕を受ければ射精してしまう・・・その手前のところで留め、そのまま長く辛抱していただく必要があります」
なるほど・・・とハロルドは心の中で合点する。確かに魔力の源は元をたどれば生命の源である。生命の源・・・すなわち“精液“を今まさに発射してしまいそうという所の直前が、一番効率的かつ男ならば誰もが自然と心の底から無防備になるという訳か。
ミシェーラの前で大股開きをして股間をさらけ出しながら大真面目に考えるハロルド・・・今更ながらハロルドはこの“房中術による魔力の掛け合わせ“という修行を大真面目に行い、何時の日か十分に強さを得られたのならば、ミシェーラを連れて旅立つことが出来るのだと本気で考えているのである。
「・・・これからもの凄く焦らされるという事か・・・その、堪え切れずに暴発してしまったら台無しになるのか?」
「いえ、射精してしまう事による弊害はありません・・・それに暴発の心配は無用ですよ?・・・そのための秘策があるのです」
ミシェーラが薄桃色の石鹸を見せてきた、それはこの町の特産品であるユメハツカ石鹸だ。驚くほどに良く泡立ち、モッチリスベスベ滑らかな洗い心地・・・その泡で股間を洗われたあの日の記憶と快感が脳裏をよぎり、思わずヒクンと股間が期待に脈打ってしまう。
「この石鹸でおちんちんを洗ったあの日・・・ハロルド様は4日も禁欲をされていたのにも関わらず、あんなにたっぷりと洗って差し上げても射精はしなかったでしょう?」
「あ・・・あぁ・・・そうか、その石鹸のぬめりならば・・・」
「はい、焦らし続けても苦痛はなく・・・夢見心地のままに御奉仕し続けることが可能なのです・・・もちろん最後は思い切り・・・最高のお射精を約束いたしますよ?」
もう一度ハロルドは生唾を飲み下す羽目になった。“大真面目に修行をしている”つもりでも、その実は“修行にかこつけた淫らな御奉仕をたっぷりと享受してしまう”のだと理解しているからだ。
ミシェーラが胸元の深すぎる谷間にユメハツカ石鹼を挟み込むようにして数回擦り付けた。その動きはこれから我がペニスで存分に味わう感触・・・浅ましい期待にヒクヒクと脈打つのが止められない。
「さてハロルド様、修行の準備が整いました・・・では・・・胸で挟ませていただきますね?」
「・・・・・・頼む」
ミシェーラがその巨大な両乳房を下から抱えるようにして前屈みになる。その谷間へと手の平を真っすぐ突き込んでも、すっぽりと余すところなく全てを包み込んでしまう程に深い谷間が、怒張しきってヒクヒクと武者震いを繰り返すペニスの真上に差し掛かる。
後はゆっくりと下におろすだけ・・・その時になって、その間際になって、ハロルドの勇者としての第六感が危険を知らせんと体感時間を長く引き伸ばした。
―――――あの胸に挟まれてはならない・・・!
―――――それは何故だ?
―――――あの胸に挟まれたら堕落してしまう・・・!
―――――いいや、あの胸に挟まれるのは修行のためだ・・・その心配はいらない。
引き伸ばされた体感時間の中、ミシェーラの両乳房がもうすぐそこまで近づいていた。妙な脳内問答が繰り広げられつつ、ハロルドの目線はミシェーラの両乳房に釘付け状態である。今更もうハロルドは逃げることなど出来はしない、逃げるつもりもない。
もはや勇者ハロルドは、ミシェーラからの淫らな御奉仕に心の底から胸を高鳴らせている、1人の浅ましい欲望まみれの男性である。
―――――ミシェーラを疑うなどあり得ないこと、ミシェーラに全てを任せれば全て上手くいくのだ・・・良いからお前は黙っていろ。
それがハロルドの出した、最終的かつ不可逆的な結論だった。
そのほとんど同時に、ミシェーラの両乳房がハロルドの下腹部を覆いつくすように圧し掛かり、巨大な胸の谷間にハロルドの肉棒が捉えられてしまう。
まだ軽く挟まれている程度なのに驚くほどに気持ちが良い・・・きめ細やかでモッチリと吸い付くような乳房の肌触りが、ハロルドに淡くも心地良い快感をもたらし、肉棒は歓喜の先走りを漏らしてしまう。
「あ・・・あぁ・・・気持ち良い・・・」
「ふふふ・・・ハロルド様、身構えてくださいませ・・・暴発注意ですよ?」
いったい何を?と問いかける前に、ミシェーラはタラりと唾液を肉棒に垂らし、全体に馴染ませるように軽く捏ね合わせた。それはあまりにも甘く心地良く、射精感をひどく促す刺激となってハロルドに襲い掛かる。
「ふぐっっ・・・お・・・おぉ・・・ミシェーラ・・・や・・・優しく・・・」
「ふふふふふ・・・ええ、もう馴染みましたから安心してくださいませ」
慌てて尻に力を入れるようにして身構えたものの、禁欲が重なっていたのならば到底耐えられなかったであろう凄まじい快楽だった・・・何とか暴発こそはやり過ごせたものの、腰が甘ったるく蕩けて更なる先走りが漏れ出てしまう。
「では本格的に・・・修行を開始いたします」
むにゅうっ、ぬちゅっ、ぬじゅっ、にゅるるる・・・ずちゅっ。
「うあぁ・・・・・・ミシェーラ・・・」
もう心地良さのあまりにこぼれ出たため息も何回ついたか分からない。ミシェーラの乳肉にみっちりと包まれ、先端すらも覗かせないままで優しく揉み上げるかのように挟み、ズリズリと扱き上げられる。
「ふふ・・・ようやくハロルド様のお顔が蕩けましたね・・・先ほどまで小難しい顔をしておりましたから・・・それでいいのですよ、ハロルド様」
ミシェーラが心底嬉しそうに微笑むと、自分もまた心底嬉しくなる。柔乳房を上下に揺さぶり続けられると、身体中が気持ちが良いで満たされてゆく。
ぬちゅ、ずちゅ、にゅじゅっ、じゅぷっ、ぬぢゅっ・・・巨大な乳房が上下に揺さぶり動く度に、やけに湿った水音が繰り返される。ふとミシェーラの谷間の上半分から僅かながら、真っ白な泡が見え隠れし始めた。
この泡と滑り加減をハロルドは身に染みて知っている。言うまでもなく最初に擦り付けたユメハツカ石鹸が、ハロルドの先走りとミシェーラの唾液と混ざり合い、泡立っているのだ。
その泡塗れで扱かれる心地良さは、ハロルドの心を鷲掴みにして離さない魅惑の心地良さ・・・ミシェーラの手で泡洗いされるのも堪らなかったが、ミシェーラの胸で泡扱きされるのもこれまた絶品な心地良さだ。
ミシェーラの胸の中で、ヒクヒクとハロルドのペニスが幸せいっぱいに脈打ち、ぴゅるりぴゅるりと先走りが漏れ出てしまう。
そうすれば更なる水分を纏った石鹸が泡立ちを増し、夢見心地の滑らかさをもって柔乳の感触を際限なく高めつ続けてゆく。
部屋に響くのは淫らな水音のみ、2人の間に会話は無い。しかし、それで良かった。
ハロルドは涎を垂らしているのに気が付けないほどに蕩け、為すがままにミシェーラの柔乳奉仕にドップリと溺れているのだから。ミシェーラもそれが分かっているからこそ、ハロルドの蕩け顔を見つめながら微笑んでいるのだ。
「あぁ・・・気持ちいい・・・」
時折こぼれるのは心からの悦びの声だけ。あとはミシェーラの愛情たっぷり胸奉仕に身も心も委ねるのみ。夢見心地にされる泡まみれの乳牢の中で、ペニスが甘やかされ続ける。至福の悦楽に完全に脱力しきったハロルドはただひたすらに、甘く疼き続ける精巣の感触に酔いしれている。
時を忘れてハロルドは、ミシェーラの御奉仕に溺れてしまう。
「ハロルド様、修行はもう十分に行われました、これからは“ご褒美”の時間でございます」
不意に告げられたミシェーラの宣告、ご褒美の始まりという響きに陶酔しきっていたハロルドの脳みそがほんのわずかにでも再起動を果たした。
「ご・・・ご褒美・・・あぁミシェーラ・・・そんな・・・」
「挟む乳圧を上げ、子種を搾り取らせていただきます・・・これは“ご褒美”ですので我慢は不要ですからね?」
そう微笑みかけたミシェーラはゾクリとする程の色香を放っていて、その美しさにハロルドは呼吸すらも忘れて見蕩れてしまう。
ミシェーラが両の手を左右からぎゅぅっとキツく締め付け始める。先程までの夢見心地の感触が一変して、グングンと射精感を促してくる。先程までの乳奉仕で、射精に至る手前にまで昂っていたのだ・・・最高到達点に至るのに時間は掛からないことは確かだった。
「うぐぅっ・・・おぁ・・・キツ・・・」
「ふふふ、最高の射精をお楽しみくださいませ」
それでもまだ、ほんの少しでも長く、ミシェーラからの乳奉仕を堪能したいから。ハロルドは必死の思いで尻に力を込めて、射精を我慢しようと浅ましい努力を重ねる。
ずりゅっ、ずちゅっっ、ずちゅっっっ・・・キツく締め付けられた柔乳肉がハロルドのペニスを絞りあげる、子種を早く出せと言わんばかりに、凄まじい快楽が襲いかかる。
「あぁ・・・もう・・・出る・・・」
ハロルドの我慢など薄紙1枚もの抵抗にならず、あえなく限界は訪れた。ハロルドの下腹部が甘く蕩ける、玉袋の奥の精巣がギュウギュウと甘痛く縮み上がる。
ミシェーラの泡乳牢の中で、ハロルドのペニスは屈服の白濁を吹き出し始める。
びゅくっ、びゅくくっ、びゅくっ、びゅくくっ、びゅくっ・・・焦らされに焦らされたが故にネットリと濃ゆく、愛情たっぷりの柔乳奉仕でダマになるほど煮詰められた白濁が、ミシェーラの谷間へと吐き出されてゆく。
「ふふふ・・・いっぱい、出ていますね・・・一滴残らずお出しになってくださいね」
ミシェーラが追い打ちをかけるように、甘くむにゅむにゅと乳房を揺さぶる。射精中のペニスが限界を超えて気持ち良さに蕩けきってしまう。これでは意識が飛びかねない、目の前が眩しく明滅してしかたない。子種どころか肺の中の空気までもが、残らず全て絞り出されてしまう。
「あがっ・・・はっ・・・はぐっ・・・あっ・・・うぁ」
「ふふふ、このまま優しく揺さぶり続けますので、射精後の極楽を心ゆくまでお楽しみください」
ミシェーラの甘い追い打ちが止まらない。凄まじい快楽に前後不覚、射精の脈動が永遠に止まらない、本気でそう誤解してしまいそうだった。
時間にしてたっぷりと数十分の間、ハロルドは男の幸せの極地から降りられなかったのだった。
――――――――――――――――――――
何時の間にか、ミシェーラの胸元からハロルドは解放されていた。一切の快感が与えられずとも、凄まじい快楽の余韻がハロルドを今なお蕩けさせている。
「あ・・・あぁ・・・ミシェーラ・・・すごく・・・良かった」
「ふふふ、お疲れ様でした・・・如何でしょう?魔力が馴染んだ感覚があるでしょうか?」
「・・・・・・あぁ、俺の中に・・・確かにミシェーラの魔力が混ざり合い、わずかながら増えた感じがする」
確かにハロルドの力は修行の前よりも増した・・・限界だと思っていた強さが増したのだ、それは紛れもない事実だった。しかしこの修行は強さとしての器の大きさを拡張するためのものではない・・・うまい例えが見つからないが、その力の器の中に満たされている“力の要素”を入れ替えるようなもの・・・そうハロルドは結論付けた。
その入れ替わる“力の要素”が勇者の力であることは、薄々ハロルドも感づいていた。
しかし・・・もうハロルドは・・・
「さてハロルド様、房中術の修行お疲れさまでした・・・しかしもっと大量の魔力が馴染むのには時間がかかると言います・・・つまり毎日の継続的な修行が欠かせません・・・明日もまた、修行を頑張りましょうね?」
「・・・あぁ、よろしく頼むよミシェーラ・・・」
ミシェーラとの修行を断るほどの精神力が・・・ミシェーラの御奉仕を拒否できるだけの勇者の心はもう・・・持ち合わせてはいなかった。
「ではハロルド様・・・少々早いですが夜伽の時間と致しましょう?まだ出し足りない貴方の子種を・・・私にどうぞ注ぎくださいませ・・・修行は1日1度が丁度よいでしょうからね」
―――――言われるまでもない・・・!
ベッドの上で仰向けになり、大股開きでこちらを誘うミシェーラ。ハロルドは鼻息荒くその上から覆いかぶさるようになる。
深い蒼の下着がミシェーラの土手高の股間をむっちりと形どり、ハロルドの欲望を力強く焚きつける。もう既にハロルドのペニスはガチガチに怒張しきって準備万端・・・下着の股布をずらしてミシェーラのナカへと肉棒を突き込んだ。
たちまち肉棒が蕩ける。腰を振り付ける。ミシェーラが悦びの顔になる・・・なんて美しいのだろう・・・もっともっとその顔を見ていたかったのに・・・びゅくり、びゅるるる、どぷどぷぷ・・・ミシェーラの腟内に子種が吐き出されてゆく。ミシェーラがうっとりと子種の熱さに酔いしれている。
まだまだ抱き足りない、まだまだ肉棒はガチガチのまま・・・ミシェーラがねだる様に微笑みかける。ハロルドの心が更に燃え上がる。
2人の交わりは結局、夜の帳が下りてなお終わることがなく、夕食はかなり遅くの時間に、軽く食べるだけに留まるほどに・・・熱く、盛り上がってしまうのだった。
勇者ハロルドは勇者レベルが74にさがってしまった・・・!
勇者ハロルドは魔界勇者レベルが26にあがった・・・!
メインクエストの目的が「魔王の城へと到達する」から「ミシェーラと毎日修行を行う」に変更されました!
勇者ハロルドのミシェーラへの愛情はこれ以上あがらない・・・!だがしかし、勇者ハロルドは限界を超えてミシェーラへの愛情がさらに上昇した・・・!
勇者ハロルドはミシェーラに物凄くとても強く夢中になってしまった・・・!
25/07/20 15:04更新 / たっぷりとしたクリーム
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