愛しい彼女と人生ゲームと今後の人生
「すいません・・・まだ、進路先が決められなくて・・・」
この学園では２年生の３学期初めに最初の進路希望調査を行い、それをもって３年生の特別カリキュラムが作成される。町の兵士になりたいのならばヴァルキリーの先生へ弟子入りするような剣術のカリキュラムが組まれるといった形だ。
そしていま担任の先生へと共に見下げるのは白紙の進路希望調査・・・提出期限は先週末で、今日で三日ほどオーバーしていることになる。
自分で言うのもなんだが学力だとか内申点だとかは中の上、つまり選り好みしているわけでも今までさぼっていたツケが回ってきたわけでもない。
ただ・・・クロバと共にいるだけだけで・・・それだけで心の底から満足してしまい、挑戦する意欲が・・・熱意が何となく持てずにいるだけだ。
―――――先生が早めにまとめたかったから実際の締め切りはあと３日後だ、それまでゆっくりと悩みなさい。君の人生だ、誰かに言われたから・・・で選ぶ道も良い、自分で決めた道もまた良い・・・だがその選択を将来後悔することだけは無いような道を選ぶんだぞ。
現在午後６時前・・・進路指導室を出て一人廊下を歩いてみる・・・恋人のフォリア・クロバは先に帰って晩御飯の支度をしているだろう。
―――――いつも傍にいて腕に抱き着いてくるクロバ・・・正直歩きにくいのにそのぬくもりがないだけで・・・冬の寒さが身に染みる。
―――――他愛のない雑談でも楽しそうに笑って聞いてくれるクロバ・・・その花開くような笑顔にいつもドキドキさせられる、きっと自分は毎秒一目ぼれしているに違いないだろう。
―――――朝昼晩と毎日栄養たっぷり頬っぺたが落ちそうになるご飯を作ってくれるクロバ・・・苦じゃないのかと一度訪ねてみたら、そりゃあ苦労はありますけど・・・この顔を見てもやめさせたいんですか？・・・なんてこれまた満面の笑顔で微笑みかけてくれた。
―――――毎日疲れ果てて眠りにつくまでセックスをさせてくれるクロバ・・・最近は回数が増えてゆく一方で・・・クロバはより一層美しく・・・淫らになってゆく・・・そのカラダに溺れているのは確実で、だからと言ってこんなにも幸せなセックスを我慢するという選択肢は微塵もない訳で・・・。
そんな物思いにふけって歩いていると現代遊具同好部の部室前にたどり着いた。
―――――そう言えばここで初めてクロバと出会ったんだっけ・・・。
購買部の人気商品であるジャンボホットドックを運良く買えて、昨日夜更かししすぎて昼休みに昼寝をしてしまって食べ損ねて、ようやくの放課後、教室で食べてもよかったけれど、どうせなら温めて食べようとこの部室、今もパンデモニウムとやらで恋人とイチャついているだろう偉大なる先輩が家に余っていたというオーブントースターを寄贈してくれたからこそ自分はクロバと出会うことができたのだ。
空恐ろしいほどの奇跡と奇跡の組み合わせ、どれか一つでも掛け違えていたら今は無かっただろうと思う。
懐から部室のカギを取り出す・・・クロバと出会えたあの日からこの鍵はラッキーアイテムだと思って大切に持ち歩いていた。
クロバと結ばれてからはめっきり来なくなってはいたが、この部屋は大切な部屋なのだ。
鍵を開けて扉を開けて中へと入る・・・しばらく掃除をしていなかったから大変なことになってるだろうなあ・・・と思ったら思わぬ先客、何とクロバが中で掃除をしていたのだ。
なにやら魔法で動くハタキが高所の埃をはたいていたり、落とされた埃を掃除機がひとりでに吸い込んでいったり・・・そんなクロバはテーブルを拭いていたようだ。
「あっ！やっぱりここに来ましたねえ先輩♪進路が決められずに悩んでうろうろ歩いてたんでしょう？」
「クロバには敵わないなあ・・・全くその通りなんだ・・・」
女のカンか・・・自分が分かりやすいだけなのか・・・多分両方だろう。もうこうなったらクロバにも胸の内を明かしてしまおうと思った。今後の人生は・・・クロバと一緒に歩んでいくことだけは決定事項なのだから。
「ふーむ・・・なるほど・・・つまり私と永遠にイチャラブセックスしていたいというのが本音だけど、それだと堕落しすぎていて私に甘え散らかすことになるから、何かの拍子に私に嫌われでもしたら生きていけないから怖い・・・という訳なんですね」
赤裸々に胸の内をさらけ出した、誰かに悩みを打ち明けるという行為はそれだけで胸がスッと軽くなる・・・。
「そんな先輩にいいアイデアがあるんです！うふふ・・・ゲームしましょう？人生ゲーム！」
何処からともなく取り出されたのはハイパー未来予知式人生ゲーム・・・と書かれたゲームソフトとゲーム機だ。
「このゲームは超高精度に未来予知を行ったうえで選んだ先の人生が楽しめちゃうという・・・先輩の人生シュミレーターなのです！」
さっそくソフトをゲーム機へと差し込んで電源を入れる。
いくつかの質問と何を読み取られているのか分からないスキャンをされてゲームが始まった。
人生ゲームなだけあって最初は赤ちゃんとして生まれたばかりの時からスタートで、サイコロを振ってイベントが起きて・・・またサイコロを振る。
「赤ちゃんの先輩可愛いですねえ・・・キャラクリ上手すぎません？」
右腕に抱き着くようにクロバがしなだれかかってきた。愛しい温もりが手に入ると同時にゲーム内の時系列はちょうど高校生になって少し経った頃になった。
そして自分とクロバはゲームの世界でも出会い、惹かれ合い、そして結ばれていった。
そしていよいよ進路を決めるとき、様々な職業を選択できる。医者・・・アーティスト・・・サラリーマンに動画配信者・・・アイドルに政治家や科学者に先生に・・・たくさんある中でどれも決められずに迷っているとクロバが救いの手を差し伸べてくれた。
―――――うふふ・・・目を閉じてください先輩
言われるがまま目を閉じると何かを選択された音がして・・・頭の中に一気に映像が流れ込んできた。医者になった自分・・・人の命を救うために重大かつ責任感のある仕事・・・その傍らにはナース姿のクロバがいた。
アーティストの自分は絵を描いているようだ、両手が絵の具でベタベタな状態だからか隣でクロバにサンドイッチを食べさせてもらっている様子が見えた。
サラリーマンの自分はOLのクロバと同期だし、動画配信者の自分はクロバと二人であちこちで撮影に行ったりゲーム実況をしていたり・・・。
あらゆる道の傍らにはクロバがいる。
クロバがいてくれる。
そしてどの道を選ぼうとも結末は一つだけだった。クロバが絵札クラスへと昇格した辺りから、クロバとずっとずっとイチャラブセックスするだけの日々・・・非常に魅力的で堕落的な・・・そんな結末を迎えているのだった。
目を開けて現実の世界を見る・・・画面の中の自分はクロバと幸せそうにセックスに溺れている様子だ。
「実はね、先輩が私とずっとずっとイチャラブセックスだけしていたい・・・と願ってしまっているのは半分は私のせいなんです」
どういうことだろうか？クロバが懺悔するように言葉をつづけた。
「先輩は私と契約を結び、今まで数えきれないほどセックスしてきました。だから私の魔力が先輩へとしみ込んでしまって・・・魂のラインへ私の欲望が混線しやすくなってしまったんです」
「私の頭の中には２つの声がしていて・・・一つは先輩と一緒にお出かけデートしたり、仕事も支えになろう！一緒に歩んでいくのだ！・・・と言っているのですが、もう一つの声は・・・私の部屋から出る理由などない、先輩とずっと永遠にセックスだけしていればいい・・・と」
「今はまだ前者の声が大きいだけで、何時かこの声の大きさは逆転してしまうでしょう・・・それがおそらく私がクローバーの絵札クラスへと昇格したときなのでしょう。」
―――――今ならまだ間に合います、契約は・・・その左手薬指を契約を解除すると願いながら指輪を外せば・・・んみゅ？！？！
うるさい口を塞ぐように荒々しくキスを重ねる。ちょっと自分も頭にきている、何をいまさら契約破棄の方法を伝えてくるのだ、あり得ない・・・断じてあり得ない。いいや、湧き上がる怒り衝動を感じる、自分の不甲斐なさ、覚悟が揺らいだせいでクロバにこんなことを言わせてしまったことが情けなくて情けなくて腹が立って仕方ない。
「クロバ、この契約を永遠に解除できない方法ってあるの？」
「あっ！？でも先輩・・・そんなことしたら・・・」
「良いんだクロバ、自分が間違っていたんだよ・・・永遠にクロバとセックスだけしてる日々なんて・・・何を恐れていたのか・・・幸せの極致じゃないか」
「っっっ・・・ダメ・・・わたし・・・あなたのことを・・・あなたの可能性までも奪いたくない・・・でも・・・本当は私も・・・わたしに溺れてほしいの・・・わたしだけにずっとずっとおぼれていてほしいの！！！！」
感極まってクロバの瞳から涙が零れ落ちる・・・もうこれきりだ、今後クロバが流す涙は悲しみじゃない、全部嬉し泣きにして見せると決意する。
「ああ、不安にさせちゃってごめんクロバ・・・心が決まったよ、自分は・・・クロバを笑顔にさせるような仕事をするんだ・・・今スッと心の中から溢れ出てきたんだ・・・」
「私いっつも貴方のお話でゲラゲラ笑っていますよ？お笑い芸人にでもなられたら私腹筋が壊れちゃいそう・・・」
―――――それだ！！！とばかりにお互いの顔を見合わせる
「そうだよクロバ！夫婦漫才すればいいんだよ！」
「ええ！？いくら何でも・・・いえ、うふふふ・・・とっても楽しそうですね！」
二人お互いに微笑み合い、自然と唇を重ね合う。数時間前はあれ程不安でいっぱいだった胸の内が晴れ渡るかのように明るく希望に満ち溢れている。
そうだとも、いずれ引きこもってイチャラブセックスだけしかしない人生だって・・・それならそれとして引きこもるまでにいっぱい人生を楽しめばいいじゃないか・・・本当に今まで何を悩んでいたのや・・・時間がもったいないとはこのことだ。
「じゃあ先輩・・・契約をさらに強固な物・・・ハートの女王様ですら解除できない方法を教えますね」
「うん、もう迷いはないよ・・・」
「じゃあ一度指輪を外してください、大丈夫ですから」
言われるがままに左手の薬指から指輪を外す・・・今の今まで契約の指輪が現れてから一度たりとも外そうともしてこなかったからか、少し心理的な抵抗感を感じる。
クロバも自身の指輪を外しこちらへと渡してきた。逆にこちらの指輪をクロバが受け取る。
「今からいう通りに言葉を続けて、言い終わったら指輪を左手の薬指へとはめ込んでください・・・これがその儀式になります」
クロバが左手の薬指へと指輪を近づけて・・・
―――――love through all eternity（永劫の愛を）
左手の薬指へと指輪が収まる・・・今度は自分の番だ
―――――love through all eternity（永劫の愛を）
クロバの左手薬指へと指輪が収まった・・・その瞬間互いの指輪がひときわ大きく輝き、まるで自分自身の体と一体化したかのように外れなくなった。
「えへへへへ・・・これで私たちは何があっても永遠に・・・未来永劫ずっとずっといっしょです！」
「うん・・・これからもよろしくねクロバ・・・僕の可愛いお嫁さん」
「ええ、私の愛しい旦那様！」
途端にドクン！と熱い情欲が流れ込んできた・・・これはクロバから・・・？
「先輩・・・私のドキドキ・・・感じてますよね？契約の副作用じゃないですけど・・・今後はこんなふうにお互いの気持ちが共有されちゃいますから気を付けてくださいね？」
「うん、クロバ・・・君の気持ち・・・伝わっているよ、シよう？今すぐにでも」
部室の扉をの鍵をかける・・・お互いの服へと手をかけて脱がせ合う。何度も何度も見たはずのクロバの裸・・・いつ見ても見とれてしまう美の境地。
するとクロバが自分の右手を左胸へと誘いむにゅりと深く手の平が埋まる。
手の平へ・・・心臓の鼓動を感じた。
―――――私こんなにもドキドキしているんですよ？
言葉もテレパシーの魔法も使わずに気持ちが通じ合う。今日のセックスは・・・今までとは次元が違うのだと空恐ろしくもなってきた。
部室のソファーへ先に腰掛ける、上からクロバが跨ぐようにして対面座位の体位へとなる。そして既にガチガチの肉棒をクロバの花園へと狙いを定めて腰がゆっくりと下ろされて・・・肉棒が熱いぬかるみへと溺れていった。
―――――こんなに気持ちが良かったっけ？
二人して挿入直後から微動だに出来ないまま力強くお互いを抱きしめ合う。非常に幸福度が高い体位・・・お互いがお互いにどんどん惹かれ合っていくのを感じる。
「・・・本当に申し訳ないんだけどさ・・・クロバのナカが気持ちよすぎて微動だに出来ないんだよね・・・ごめんね」
「別に私のナカでメロメロになっているのだから私的にはものすごく嬉しいのですが・・・えへへへ♥・・・実は私も微動だに出来ません♥」
優しく膣壁がうごめき、肉棒がねっとりと蕩けるような快楽に思わず二人してため息がこぼれた。
「あーーー・・・クロバのナカ・・・堪んない・・・気持ちよすぎる・・・」
「えへへへ♥何時ものことですけど、そんなに気持ちが良いのですか？」
今までさんざん味わってきたが、クロバの膣内は大変ものすごく極上な名器である。
挿入し始めの際はふんわりと優しく包み込まれるかのようにお出迎えされるのに、中ほどまで進むと肉棒をぱっくりと咥え込んでぎゅうぎゅう締め付けられる矛盾する道中に加え、たっぷりとしたヒダヒダがカリ首と裏筋を舐めさするように絡みついて甘美な悦楽を与えてくる。歯を食いしばってどうにか堪えて奧まで突きこめば、淫らなツブツブがねちっこく絡みついて亀頭全体が蕩けてひくんひくんと先奔りのしゃっくり、劣情のままに最奥まで突き進んで鈴口にコリッとした子宮口の感触を覚えたら・・・自分はいつもここで快楽のあまり動けなくなってしまうのだ。
そんなクロバのナカは行きは極上、帰りも極上なものだから何時も苦労している・・・贅沢すぎる悩みなのだろうが。
「えへへへへ・・・♥そんなに気持ちいいんです？私のおまんこ・・・味わえるのは貴方だけですよ♥」
「うん・・・だけど日に日に気持ちよさが増しているような気がするんだよね・・・」
「いつも中にいっぱい出してもらっていますから・・・私も先輩も成長する一方ってことですよ♥」
他愛のない話なのだろうがセックスの真っ最中である、あまりにほのぼのとして・・・穏やかなセックス、お互いに喘ぎ声の代わりに快楽のため息が漏れ出るばかりだ。
「あぁ・・・本当に気持ちがいい・・・このままずっと繋がったままでいられるような魔法ってないのクロバ？」
「ええ・・・？先輩とずっと繋がりっぱなしだなんて・・・素敵・・・♥ありますよ・・・一時的にトイレとか行かなくてもよくなる魔法かけちゃいますね♥」
快楽に蕩けた顔でクロバが詠唱する・・・これで離れる理由は無くなった。思う存分クロバの膣内でまったりと楽しませてもらおう。
このままでは学園の消灯時間を超えてなお部室に居残ってしまう・・・クロバとつながったままお姫様抱っこのように担ぎ上げた・・・その衝撃で思わず暴発的に射精してしまい、クロバの膣内へ白濁がたっぷりと吐き出されお互いにオーガズムの極致へと二人手を取り合いながら到達してしまった。
「あぁ・・・いっぱい出てます・・・♥お腹があったかい・・・♥」
「うん・・・いっぱい出してあげるよ・・・まだ出る・・・あぁ・・・」
ひくんひくんとゆったりと肉棒が脈打ち続け精巣がひっきりなしに精液を送り出す。もう自分はインキュバスになってしまっているのだろう、もうクロバのナカへ出すのに弾切れの心配はいらないようだ・・・。
「あがが・・・まだゆっくりと出てる・・・クロバ・・・左手の薬指出して・・・早く・・・早く帰らないとこのままじゃ帰る気持ちすらなくな・・・もういいや、魔法でどうにかしてよクロバ・・・」
「らめですせんぱい・・・♥気持ちよすぎて・・・なにもかんがえられません・・・♥せんぱいが頑張ってお家へ返してください・・・♥」
どうにかこうにか首を傾けてクロバの薬指へとキスをして家へのゲートを開く、一歩ずつ歩くたびに肉棒と膣壁がこすれてびゅるびゅると精液があふれ出る。飲み干せないほどの大量の中出しにクロバはすっかり忘我の境地のようでしがみつくことはできるが後は為すがままの状態だ。
どうにかこうにか何時もの３人掛けのソファーへと座って最後の衝撃、子宮口へとしっかり鈴口がジャストフィット、たっぷりと膣内射精を楽しむ・・・先程から飲み干す間もなくナカに出されて結果、白濁が膣口からこぼれ始めている。
「あぁ・・・先輩の精液がぁ・・・・もったいないよう・・・魔力に変換しきれませんからいったん射精するのやめてください・・・♥」
「ごめんクロバ・・・しばらく止まりそうにないや・・・頑張って貯め込んで・・・いっぱい出してあげるから・・・」
甘ったるい声でクロバがねだる・・・だがもはや壊れた蛇口のように精液はたぷたぷとクロバの膣内へと吐き出され続けてしまう・・・このままでは気が狂ってしまう。そう本気で心配しそうなほど快感が止まない。
結局射精は小一時間続き二人とも脳内の快楽回路はグズグズに蕩け切ってショートしまくっている。クロバのお腹は妊婦さんさながらポッコリと膨らんでいる・・・いくら何でもこんなに出したのか？と驚きを隠せない。
「えへへへ・・・えへへへ・・・♥先輩・・・愛してますぅ・・・♥」
「うん・・・俺も愛してる・・・」
精魂尽き果てたのかクロバは幸せの絶頂の中で眠りについてしまったようだ。
自分も愛しい人のぬくもりを抱きしめながら目を閉じる・・・クロバとの夫婦漫才・・・コンビ名とかどうしようかな・・・まあ二人で考えるべきことだし・・・５分だけ・・・寝ちゃおうか・・・
―――――4年後―――――
クロバは１歳下なのだから自分が一足先に卒業するかと思っていたのだが飛び級制度なるものがあったらしい・・・自分と同じタイミングで卒業したクロバと共に西は天下の台所へ。どこかの劇団へ入団して下積みを積もうとオーディションを受けたら偉い人の目についたのか・・・
―――――よっしゃ、いっちょ夫婦漫才してみーや・・・
そんな鶴の一声であれよあれよと宴席での仕事をもらえたり、下町の美味しいものを探しに行こうロケなんて仕事ももらえたり・・・順風満帆な日々を過ごしていた。
今やクロバは今や絵札クラスにも劣らぬ大魔法使いの名を欲しいがままに・・・より一層の美貌を振りまく羨望の対象へと成長したこともあり、街を歩いてもちょっと自分が傍を離れたらスカウトだのナンパだの声を掛けられることが多くなったのが悩みの種かもしれない。
「ほんまもうしつっこい！もう堪忍してほしいわ・・・って言うんでしょうかね♪これで10連続のスカウトですよ旦那様！」
「方言をしゃべっているクロバもまた可愛いなあ・・・」
二人の左手薬指には契約の指輪とその上に結婚指輪がきらりと輝く。11人目のスカウトはきちんとお手付きだということを察して何も言わずに去ってゆく。
次の漫才のネタを考えようと街中へ出てきたけれど、そうだ、スカウトを断り続けるクロバってのはどうだろう・・・
―――――私ね、こないだ11人連続でスカウトされたんですよ〜
―――――サッカーかいな！？どういうこと！？そんなにスカウトされたんか！？え、ちょっとまってどんなふうに口説かれたのさ？
・・・って感じはベタすぎるかなあ・・・でもクロバなら行けそうな気がするんだよなあ・・・なんてったって自分のお嫁さんのフォリア・クロバは世界一、いや宇宙一のパートナーなのだから。
この学園では２年生の３学期初めに最初の進路希望調査を行い、それをもって３年生の特別カリキュラムが作成される。町の兵士になりたいのならばヴァルキリーの先生へ弟子入りするような剣術のカリキュラムが組まれるといった形だ。
そしていま担任の先生へと共に見下げるのは白紙の進路希望調査・・・提出期限は先週末で、今日で三日ほどオーバーしていることになる。
自分で言うのもなんだが学力だとか内申点だとかは中の上、つまり選り好みしているわけでも今までさぼっていたツケが回ってきたわけでもない。
ただ・・・クロバと共にいるだけだけで・・・それだけで心の底から満足してしまい、挑戦する意欲が・・・熱意が何となく持てずにいるだけだ。
―――――先生が早めにまとめたかったから実際の締め切りはあと３日後だ、それまでゆっくりと悩みなさい。君の人生だ、誰かに言われたから・・・で選ぶ道も良い、自分で決めた道もまた良い・・・だがその選択を将来後悔することだけは無いような道を選ぶんだぞ。
現在午後６時前・・・進路指導室を出て一人廊下を歩いてみる・・・恋人のフォリア・クロバは先に帰って晩御飯の支度をしているだろう。
―――――いつも傍にいて腕に抱き着いてくるクロバ・・・正直歩きにくいのにそのぬくもりがないだけで・・・冬の寒さが身に染みる。
―――――他愛のない雑談でも楽しそうに笑って聞いてくれるクロバ・・・その花開くような笑顔にいつもドキドキさせられる、きっと自分は毎秒一目ぼれしているに違いないだろう。
―――――朝昼晩と毎日栄養たっぷり頬っぺたが落ちそうになるご飯を作ってくれるクロバ・・・苦じゃないのかと一度訪ねてみたら、そりゃあ苦労はありますけど・・・この顔を見てもやめさせたいんですか？・・・なんてこれまた満面の笑顔で微笑みかけてくれた。
―――――毎日疲れ果てて眠りにつくまでセックスをさせてくれるクロバ・・・最近は回数が増えてゆく一方で・・・クロバはより一層美しく・・・淫らになってゆく・・・そのカラダに溺れているのは確実で、だからと言ってこんなにも幸せなセックスを我慢するという選択肢は微塵もない訳で・・・。
そんな物思いにふけって歩いていると現代遊具同好部の部室前にたどり着いた。
―――――そう言えばここで初めてクロバと出会ったんだっけ・・・。
購買部の人気商品であるジャンボホットドックを運良く買えて、昨日夜更かししすぎて昼休みに昼寝をしてしまって食べ損ねて、ようやくの放課後、教室で食べてもよかったけれど、どうせなら温めて食べようとこの部室、今もパンデモニウムとやらで恋人とイチャついているだろう偉大なる先輩が家に余っていたというオーブントースターを寄贈してくれたからこそ自分はクロバと出会うことができたのだ。
空恐ろしいほどの奇跡と奇跡の組み合わせ、どれか一つでも掛け違えていたら今は無かっただろうと思う。
懐から部室のカギを取り出す・・・クロバと出会えたあの日からこの鍵はラッキーアイテムだと思って大切に持ち歩いていた。
クロバと結ばれてからはめっきり来なくなってはいたが、この部屋は大切な部屋なのだ。
鍵を開けて扉を開けて中へと入る・・・しばらく掃除をしていなかったから大変なことになってるだろうなあ・・・と思ったら思わぬ先客、何とクロバが中で掃除をしていたのだ。
なにやら魔法で動くハタキが高所の埃をはたいていたり、落とされた埃を掃除機がひとりでに吸い込んでいったり・・・そんなクロバはテーブルを拭いていたようだ。
「あっ！やっぱりここに来ましたねえ先輩♪進路が決められずに悩んでうろうろ歩いてたんでしょう？」
「クロバには敵わないなあ・・・全くその通りなんだ・・・」
女のカンか・・・自分が分かりやすいだけなのか・・・多分両方だろう。もうこうなったらクロバにも胸の内を明かしてしまおうと思った。今後の人生は・・・クロバと一緒に歩んでいくことだけは決定事項なのだから。
「ふーむ・・・なるほど・・・つまり私と永遠にイチャラブセックスしていたいというのが本音だけど、それだと堕落しすぎていて私に甘え散らかすことになるから、何かの拍子に私に嫌われでもしたら生きていけないから怖い・・・という訳なんですね」
赤裸々に胸の内をさらけ出した、誰かに悩みを打ち明けるという行為はそれだけで胸がスッと軽くなる・・・。
「そんな先輩にいいアイデアがあるんです！うふふ・・・ゲームしましょう？人生ゲーム！」
何処からともなく取り出されたのはハイパー未来予知式人生ゲーム・・・と書かれたゲームソフトとゲーム機だ。
「このゲームは超高精度に未来予知を行ったうえで選んだ先の人生が楽しめちゃうという・・・先輩の人生シュミレーターなのです！」
さっそくソフトをゲーム機へと差し込んで電源を入れる。
いくつかの質問と何を読み取られているのか分からないスキャンをされてゲームが始まった。
人生ゲームなだけあって最初は赤ちゃんとして生まれたばかりの時からスタートで、サイコロを振ってイベントが起きて・・・またサイコロを振る。
「赤ちゃんの先輩可愛いですねえ・・・キャラクリ上手すぎません？」
右腕に抱き着くようにクロバがしなだれかかってきた。愛しい温もりが手に入ると同時にゲーム内の時系列はちょうど高校生になって少し経った頃になった。
そして自分とクロバはゲームの世界でも出会い、惹かれ合い、そして結ばれていった。
そしていよいよ進路を決めるとき、様々な職業を選択できる。医者・・・アーティスト・・・サラリーマンに動画配信者・・・アイドルに政治家や科学者に先生に・・・たくさんある中でどれも決められずに迷っているとクロバが救いの手を差し伸べてくれた。
―――――うふふ・・・目を閉じてください先輩
言われるがまま目を閉じると何かを選択された音がして・・・頭の中に一気に映像が流れ込んできた。医者になった自分・・・人の命を救うために重大かつ責任感のある仕事・・・その傍らにはナース姿のクロバがいた。
アーティストの自分は絵を描いているようだ、両手が絵の具でベタベタな状態だからか隣でクロバにサンドイッチを食べさせてもらっている様子が見えた。
サラリーマンの自分はOLのクロバと同期だし、動画配信者の自分はクロバと二人であちこちで撮影に行ったりゲーム実況をしていたり・・・。
あらゆる道の傍らにはクロバがいる。
クロバがいてくれる。
そしてどの道を選ぼうとも結末は一つだけだった。クロバが絵札クラスへと昇格した辺りから、クロバとずっとずっとイチャラブセックスするだけの日々・・・非常に魅力的で堕落的な・・・そんな結末を迎えているのだった。
目を開けて現実の世界を見る・・・画面の中の自分はクロバと幸せそうにセックスに溺れている様子だ。
「実はね、先輩が私とずっとずっとイチャラブセックスだけしていたい・・・と願ってしまっているのは半分は私のせいなんです」
どういうことだろうか？クロバが懺悔するように言葉をつづけた。
「先輩は私と契約を結び、今まで数えきれないほどセックスしてきました。だから私の魔力が先輩へとしみ込んでしまって・・・魂のラインへ私の欲望が混線しやすくなってしまったんです」
「私の頭の中には２つの声がしていて・・・一つは先輩と一緒にお出かけデートしたり、仕事も支えになろう！一緒に歩んでいくのだ！・・・と言っているのですが、もう一つの声は・・・私の部屋から出る理由などない、先輩とずっと永遠にセックスだけしていればいい・・・と」
「今はまだ前者の声が大きいだけで、何時かこの声の大きさは逆転してしまうでしょう・・・それがおそらく私がクローバーの絵札クラスへと昇格したときなのでしょう。」
―――――今ならまだ間に合います、契約は・・・その左手薬指を契約を解除すると願いながら指輪を外せば・・・んみゅ？！？！
うるさい口を塞ぐように荒々しくキスを重ねる。ちょっと自分も頭にきている、何をいまさら契約破棄の方法を伝えてくるのだ、あり得ない・・・断じてあり得ない。いいや、湧き上がる怒り衝動を感じる、自分の不甲斐なさ、覚悟が揺らいだせいでクロバにこんなことを言わせてしまったことが情けなくて情けなくて腹が立って仕方ない。
「クロバ、この契約を永遠に解除できない方法ってあるの？」
「あっ！？でも先輩・・・そんなことしたら・・・」
「良いんだクロバ、自分が間違っていたんだよ・・・永遠にクロバとセックスだけしてる日々なんて・・・何を恐れていたのか・・・幸せの極致じゃないか」
「っっっ・・・ダメ・・・わたし・・・あなたのことを・・・あなたの可能性までも奪いたくない・・・でも・・・本当は私も・・・わたしに溺れてほしいの・・・わたしだけにずっとずっとおぼれていてほしいの！！！！」
感極まってクロバの瞳から涙が零れ落ちる・・・もうこれきりだ、今後クロバが流す涙は悲しみじゃない、全部嬉し泣きにして見せると決意する。
「ああ、不安にさせちゃってごめんクロバ・・・心が決まったよ、自分は・・・クロバを笑顔にさせるような仕事をするんだ・・・今スッと心の中から溢れ出てきたんだ・・・」
「私いっつも貴方のお話でゲラゲラ笑っていますよ？お笑い芸人にでもなられたら私腹筋が壊れちゃいそう・・・」
―――――それだ！！！とばかりにお互いの顔を見合わせる
「そうだよクロバ！夫婦漫才すればいいんだよ！」
「ええ！？いくら何でも・・・いえ、うふふふ・・・とっても楽しそうですね！」
二人お互いに微笑み合い、自然と唇を重ね合う。数時間前はあれ程不安でいっぱいだった胸の内が晴れ渡るかのように明るく希望に満ち溢れている。
そうだとも、いずれ引きこもってイチャラブセックスだけしかしない人生だって・・・それならそれとして引きこもるまでにいっぱい人生を楽しめばいいじゃないか・・・本当に今まで何を悩んでいたのや・・・時間がもったいないとはこのことだ。
「じゃあ先輩・・・契約をさらに強固な物・・・ハートの女王様ですら解除できない方法を教えますね」
「うん、もう迷いはないよ・・・」
「じゃあ一度指輪を外してください、大丈夫ですから」
言われるがままに左手の薬指から指輪を外す・・・今の今まで契約の指輪が現れてから一度たりとも外そうともしてこなかったからか、少し心理的な抵抗感を感じる。
クロバも自身の指輪を外しこちらへと渡してきた。逆にこちらの指輪をクロバが受け取る。
「今からいう通りに言葉を続けて、言い終わったら指輪を左手の薬指へとはめ込んでください・・・これがその儀式になります」
クロバが左手の薬指へと指輪を近づけて・・・
―――――love through all eternity（永劫の愛を）
左手の薬指へと指輪が収まる・・・今度は自分の番だ
―――――love through all eternity（永劫の愛を）
クロバの左手薬指へと指輪が収まった・・・その瞬間互いの指輪がひときわ大きく輝き、まるで自分自身の体と一体化したかのように外れなくなった。
「えへへへへ・・・これで私たちは何があっても永遠に・・・未来永劫ずっとずっといっしょです！」
「うん・・・これからもよろしくねクロバ・・・僕の可愛いお嫁さん」
「ええ、私の愛しい旦那様！」
途端にドクン！と熱い情欲が流れ込んできた・・・これはクロバから・・・？
「先輩・・・私のドキドキ・・・感じてますよね？契約の副作用じゃないですけど・・・今後はこんなふうにお互いの気持ちが共有されちゃいますから気を付けてくださいね？」
「うん、クロバ・・・君の気持ち・・・伝わっているよ、シよう？今すぐにでも」
部室の扉をの鍵をかける・・・お互いの服へと手をかけて脱がせ合う。何度も何度も見たはずのクロバの裸・・・いつ見ても見とれてしまう美の境地。
するとクロバが自分の右手を左胸へと誘いむにゅりと深く手の平が埋まる。
手の平へ・・・心臓の鼓動を感じた。
―――――私こんなにもドキドキしているんですよ？
言葉もテレパシーの魔法も使わずに気持ちが通じ合う。今日のセックスは・・・今までとは次元が違うのだと空恐ろしくもなってきた。
部室のソファーへ先に腰掛ける、上からクロバが跨ぐようにして対面座位の体位へとなる。そして既にガチガチの肉棒をクロバの花園へと狙いを定めて腰がゆっくりと下ろされて・・・肉棒が熱いぬかるみへと溺れていった。
―――――こんなに気持ちが良かったっけ？
二人して挿入直後から微動だに出来ないまま力強くお互いを抱きしめ合う。非常に幸福度が高い体位・・・お互いがお互いにどんどん惹かれ合っていくのを感じる。
「・・・本当に申し訳ないんだけどさ・・・クロバのナカが気持ちよすぎて微動だに出来ないんだよね・・・ごめんね」
「別に私のナカでメロメロになっているのだから私的にはものすごく嬉しいのですが・・・えへへへ♥・・・実は私も微動だに出来ません♥」
優しく膣壁がうごめき、肉棒がねっとりと蕩けるような快楽に思わず二人してため息がこぼれた。
「あーーー・・・クロバのナカ・・・堪んない・・・気持ちよすぎる・・・」
「えへへへ♥何時ものことですけど、そんなに気持ちが良いのですか？」
今までさんざん味わってきたが、クロバの膣内は大変ものすごく極上な名器である。
挿入し始めの際はふんわりと優しく包み込まれるかのようにお出迎えされるのに、中ほどまで進むと肉棒をぱっくりと咥え込んでぎゅうぎゅう締め付けられる矛盾する道中に加え、たっぷりとしたヒダヒダがカリ首と裏筋を舐めさするように絡みついて甘美な悦楽を与えてくる。歯を食いしばってどうにか堪えて奧まで突きこめば、淫らなツブツブがねちっこく絡みついて亀頭全体が蕩けてひくんひくんと先奔りのしゃっくり、劣情のままに最奥まで突き進んで鈴口にコリッとした子宮口の感触を覚えたら・・・自分はいつもここで快楽のあまり動けなくなってしまうのだ。
そんなクロバのナカは行きは極上、帰りも極上なものだから何時も苦労している・・・贅沢すぎる悩みなのだろうが。
「えへへへへ・・・♥そんなに気持ちいいんです？私のおまんこ・・・味わえるのは貴方だけですよ♥」
「うん・・・だけど日に日に気持ちよさが増しているような気がするんだよね・・・」
「いつも中にいっぱい出してもらっていますから・・・私も先輩も成長する一方ってことですよ♥」
他愛のない話なのだろうがセックスの真っ最中である、あまりにほのぼのとして・・・穏やかなセックス、お互いに喘ぎ声の代わりに快楽のため息が漏れ出るばかりだ。
「あぁ・・・本当に気持ちがいい・・・このままずっと繋がったままでいられるような魔法ってないのクロバ？」
「ええ・・・？先輩とずっと繋がりっぱなしだなんて・・・素敵・・・♥ありますよ・・・一時的にトイレとか行かなくてもよくなる魔法かけちゃいますね♥」
快楽に蕩けた顔でクロバが詠唱する・・・これで離れる理由は無くなった。思う存分クロバの膣内でまったりと楽しませてもらおう。
このままでは学園の消灯時間を超えてなお部室に居残ってしまう・・・クロバとつながったままお姫様抱っこのように担ぎ上げた・・・その衝撃で思わず暴発的に射精してしまい、クロバの膣内へ白濁がたっぷりと吐き出されお互いにオーガズムの極致へと二人手を取り合いながら到達してしまった。
「あぁ・・・いっぱい出てます・・・♥お腹があったかい・・・♥」
「うん・・・いっぱい出してあげるよ・・・まだ出る・・・あぁ・・・」
ひくんひくんとゆったりと肉棒が脈打ち続け精巣がひっきりなしに精液を送り出す。もう自分はインキュバスになってしまっているのだろう、もうクロバのナカへ出すのに弾切れの心配はいらないようだ・・・。
「あがが・・・まだゆっくりと出てる・・・クロバ・・・左手の薬指出して・・・早く・・・早く帰らないとこのままじゃ帰る気持ちすらなくな・・・もういいや、魔法でどうにかしてよクロバ・・・」
「らめですせんぱい・・・♥気持ちよすぎて・・・なにもかんがえられません・・・♥せんぱいが頑張ってお家へ返してください・・・♥」
どうにかこうにか首を傾けてクロバの薬指へとキスをして家へのゲートを開く、一歩ずつ歩くたびに肉棒と膣壁がこすれてびゅるびゅると精液があふれ出る。飲み干せないほどの大量の中出しにクロバはすっかり忘我の境地のようでしがみつくことはできるが後は為すがままの状態だ。
どうにかこうにか何時もの３人掛けのソファーへと座って最後の衝撃、子宮口へとしっかり鈴口がジャストフィット、たっぷりと膣内射精を楽しむ・・・先程から飲み干す間もなくナカに出されて結果、白濁が膣口からこぼれ始めている。
「あぁ・・・先輩の精液がぁ・・・・もったいないよう・・・魔力に変換しきれませんからいったん射精するのやめてください・・・♥」
「ごめんクロバ・・・しばらく止まりそうにないや・・・頑張って貯め込んで・・・いっぱい出してあげるから・・・」
甘ったるい声でクロバがねだる・・・だがもはや壊れた蛇口のように精液はたぷたぷとクロバの膣内へと吐き出され続けてしまう・・・このままでは気が狂ってしまう。そう本気で心配しそうなほど快感が止まない。
結局射精は小一時間続き二人とも脳内の快楽回路はグズグズに蕩け切ってショートしまくっている。クロバのお腹は妊婦さんさながらポッコリと膨らんでいる・・・いくら何でもこんなに出したのか？と驚きを隠せない。
「えへへへ・・・えへへへ・・・♥先輩・・・愛してますぅ・・・♥」
「うん・・・俺も愛してる・・・」
精魂尽き果てたのかクロバは幸せの絶頂の中で眠りについてしまったようだ。
自分も愛しい人のぬくもりを抱きしめながら目を閉じる・・・クロバとの夫婦漫才・・・コンビ名とかどうしようかな・・・まあ二人で考えるべきことだし・・・５分だけ・・・寝ちゃおうか・・・
―――――4年後―――――
クロバは１歳下なのだから自分が一足先に卒業するかと思っていたのだが飛び級制度なるものがあったらしい・・・自分と同じタイミングで卒業したクロバと共に西は天下の台所へ。どこかの劇団へ入団して下積みを積もうとオーディションを受けたら偉い人の目についたのか・・・
―――――よっしゃ、いっちょ夫婦漫才してみーや・・・
そんな鶴の一声であれよあれよと宴席での仕事をもらえたり、下町の美味しいものを探しに行こうロケなんて仕事ももらえたり・・・順風満帆な日々を過ごしていた。
今やクロバは今や絵札クラスにも劣らぬ大魔法使いの名を欲しいがままに・・・より一層の美貌を振りまく羨望の対象へと成長したこともあり、街を歩いてもちょっと自分が傍を離れたらスカウトだのナンパだの声を掛けられることが多くなったのが悩みの種かもしれない。
「ほんまもうしつっこい！もう堪忍してほしいわ・・・って言うんでしょうかね♪これで10連続のスカウトですよ旦那様！」
「方言をしゃべっているクロバもまた可愛いなあ・・・」
二人の左手薬指には契約の指輪とその上に結婚指輪がきらりと輝く。11人目のスカウトはきちんとお手付きだということを察して何も言わずに去ってゆく。
次の漫才のネタを考えようと街中へ出てきたけれど、そうだ、スカウトを断り続けるクロバってのはどうだろう・・・
―――――私ね、こないだ11人連続でスカウトされたんですよ〜
―――――サッカーかいな！？どういうこと！？そんなにスカウトされたんか！？え、ちょっとまってどんなふうに口説かれたのさ？
・・・って感じはベタすぎるかなあ・・・でもクロバなら行けそうな気がするんだよなあ・・・なんてったって自分のお嫁さんのフォリア・クロバは世界一、いや宇宙一のパートナーなのだから。
24/05/26 14:36更新 / たっぷりとしたクリーム
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