連載小説
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1話 もんすたぁ?
村を出てから暫くたった頃、俺は数十キロ離れた草原を歩いていた。
手には村で支給された地図とコンパス、そして杖である。 地図とコンパスはなんとなく解るがなんで杖なんかを俺に寄越したのだろうか。
自慢ではないが俺は、魔法を使ったことは一度もない。 村の中には何人か魔法を使える家系の者がいるのだが、うちはゼロに等しいのだ。 
まぁ、貰った物だから悪く言えんが正直邪魔である。

「う〜んと地図によると、もう少し歩いたらカラントに辿り着くんだな」

カラントは俺の村の隣村(襲われた村の反対側)で漁港が盛んで有名な場所だ。この村から週に1回は魚が送られてくるので村では知らない奴なんていないに等しい。
これから向かう先の事を考えていると、遠くのほうで何かが動いているのが見えた。 青くてうねうねしている物。簡単に説明するとその言葉が一番合っている気がする。あれが魔物なのだろうか。
仕方が無いので、もう少し近づいてみようと思い変な物の近くにあった茂みに隠れてみる。

「・・・何だあれ。あれが魔物だと?」

遠くからで見えなかったがうねうねしている物は青い人間、しかも女性で裸だった。時折、腰から下が液状化していくので人間では無い事は確信を持てる。しかし、俺が思っていた魔物とは似てない。それどころか可愛い、可愛すぎる。
俺が、その生物に釘付けになっていたせいかその生物は徐々にこちらに近づいていた事に気が付かなかった。

「ねぇ、君は誰?」

俺が我に帰ったときにはその生物は俺を上から覗いていた。
沈黙、これが俺の人生の中で一番永く感じた沈黙だったのかもしれない。 俺はすぐさま後ろに遠のいて、お礼をした後に全速力で走った。




「だからと言って、何で地図とコンパスを置いてくるんだよ。俺の馬鹿」

走ってから数分手に持っている物を確認しようとしていると先ほど持っていた地図とコンパスが無くなっているのに気づいた。 まぁ、原因は解っているので来た道を歩いている。

(またさっきの青い女性がそこにいたらどうしようか。その前に魔物かを確認してからだな。違かったら良しとして、そうだったら・・・・)

そんなことを思いながらその場所に辿り着くと、青い女性がその場に座り込んで(?)何かを見ているようで、なんとも声を掛けずらい雰囲気であった為、暫く見ているとあっちが俺に気づいてくれた。





「魔王様討伐ねぇ、へぇー」

「あまり驚いていない様に見えますが、冗談じゃないんだぞ」

「誰も冗談なんて思ってないわよ」

「信じてないな。なんだったら、あんたを先に退治しても良いんだぞ」

「あらやだ怖い」

ぷにぷにしながら俺の前を歩く(?)女性。 彼女は最近人間化した魔物らしい。どうしてあんな所にいたのかと聞くと、よく解らないがお腹が空いていたので食べ物を探していたらしい。 
そして俺は今、彼女の後に続いて歩いている。先ほど驚かせてしまったお詫びをしたいとの事だった。 

(しかし、魔王交代ですべての魔物が女性になるなんてな。カラントに着いたら連絡でもしてみるか)

「ほら、あそこだよ」

考え事をしている俺の先にいる彼女が、目の前にある洞窟を指差す。

「へぇー、案外良い所に住んでんだな。 雨除けには最適かもしれん」

中に入ると奥はそんなに無いが鬱蒼としており、外よりも涼しい感じだった。

「今日はここで野宿だな。悪いけど俺もここにおじゃまさせてもら・・・」

荷物を傍に置いた瞬間、青い彼女に覆い被されてしまう。この行動に俺は彼女が魔物である事を再認識させられた。

(あぁ、お詫びをするなんて嘘だったんだ。食物を探してた彼女にとって俺は餌にしかならない。お袋、村長、村のみんな・・・元気でな)

脳裏に浮かんだ人たちに詫びの言葉を贈った後、俺は目を瞑る。 ・・・・おかしい。彼女に覆い被されたのに食べられている感覚が全く無い。 むしろ、なんか気持ち良よかった。
恐る恐る目を開くと、驚愕の光景がそこにあった。

「なにやってんだ?あんたは」

「んぁ? んぉふぁんをふぁんふぁんお」

俺の性器を頬張りながら彼女は俺の質問に答える。しかし、よく解らなかった。
そんな事を考えている間にも彼女は、美味しそうに性器を攻め立てる。俺も我慢の限界が来たので口に出してしまった。




「だから、お腹が空いていて貴方のソコから良い匂いがして気付いたらしゃぶっちゃった♥」

「しゃぶっちゃった♥。じゃないから、いきなり襲われてこっちはビックリしたから」

射精した後、性器から彼女を引き剥がすようにし向い会うように座る。先ほどの行動を問いただすと、何で怒られているのか解ってないみたいできょとんとしていた。

「済まんが一回整理させてくれ。 君達、魔物は最近になって体が女性みたいに変わり、食べ物も人間の精に変わった。と」

俺の言葉に彼女は頭を縦に振る。 うん、嘘は言っていないみたいだな。

「人間の精、しかも男性の精が好まれてそれを食して永らくの命を得るんだな」

俺の言葉に言葉を返す彼女。しかし、彼女の視線は俺の性器を見続けている。・・先ほどの話で何が言いたいのかは解ったが一応聞いてみようか。

「あたし、まだお腹空いてるの」












洞窟内に響く水滴の音、通り抜ける風、そして俺の性器を美味しそうに咥える青い女性。いつもだったら、家の手伝いを終えて布団で寝ている頃だが・・

「感傷に浸ってないでさ、精子を出してくれない?」

「もう5回は射精しただろうが。これ以上やられると俺がやばいから」

「ぶー、そんなんじゃ満足できないよ。・・・だったら、攻め方を変えるもん」

「んがっ??」

彼女がにんまりと笑うと俺の性器の周りにある彼女の一部がうねる様に動き出した。通常ではできない動きもスライムである彼女にとっては難しくは無いらしい。

「あふん♥ ほら出たじゃん。 それじゃあ動くからね♥」

「ちょ、うねりながら動かされたら、があぁぁっぁ」

俺の叫びにも似た呻きと共に大量の精子が再び彼女の膣内に吐き出されていった。 彼女も絶頂を迎えたのか顔を蕩かせながら俺の口にキスをしてくる。




今では、こんな感じになってしまったが俺の役目は魔王討伐。
彼女ともいつかは決別の時が来るのだろうか。

「ねぇ、もう1回、しよう♥」


・・その前に俺が生きていたらの話だが


14/05/26 11:16更新 / kirisaki
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■作者メッセージ
こんにちは kirisakiです。

遅くなってすいませんでした。
それでは、また次回に

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