読切小説
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コント【不動産屋】
客は 人間の颯太
店員は刑部狸の小鈴が演じています


客「すみません、家を探しに来たんですけど」
店員「いらっしゃいませ、どういった家をお探しですか?」
客「一人暮らしを始めようと思って、家を探しに来たんだけど」
店員「それではこちらに、年齢、希望する場所、予算、希望条件、結婚しているかどうかと、女性経験について記入してください」
客「 年齢は22歳で、予算は6万ぐらいで、場所は都内で、3LDK、商店街から15分ぐらいで、それで今は独身で、女性経験もない…って最後の関係ないだろう」
店員「えっとそれでしたらこちらはどうでしょう、パンデモニウムで、家賃8万」
客「いやちょっと待て、なんでいきなり魔界になっているんだよ、しかも少し高いし、条件違うだろうが!」
店員「でも、人間界へのゲートも近くにあるから、すぐに人間界にこれますよ」
客「だったら最初から人間界に住めばいいだけだろうが・・まったくほかにないのかよ」

店員「でしたらこの中からお選びください」そういってカタログを取り出す
客「なんだ結構あるじゃないか、お、この物件ピッタリじゃないか」
店員「どれですか?」
客「この3LDKで家賃4万円っていうの商店街にも近いな。」
店員「でしたらこちらになさいます?」
客「でも待てよこの条件にしては安すぎるな何かあったんじゃないか?」
店員「はい実は前の住人母娘4人家族だったのですが・・色々ありまして・・・。」
客「おい、まさか!」
店員「自殺してしまったんですよ」
客「だからこんなに安いんだな、霊とかは出ないだろうな?」
店員「あ、それは大丈夫です」
客「本当か?」
店員「はい母娘4人ともゾンビになって、今も住んでますよ」
客「待て待て!」
店員「どうしましたか?」
客「どうかしましたじゃねえよ、今も住んでるの?」
店員「はい、ゾンビと同棲という形になりますがよろしいでしょうか?」
客「いいわけないだろう!というか心中するほど追い詰められていたのに、なんで今も暮らしていけるんだよ?」
店員「あ、それは大丈夫です、魔物支援基金がありますから」
客「え、そんなのあるの?」
店員「はい、魔物がこの世界に正式に来た時、最初のころいろいろありましてね・・そのさいに以前からこの世界に住んでいた魔物たちなどから寄付金がありまして」
客「そういうことがあったのか、それって今もあるというわけか・」
店員「はい、だいぶ落ち着いた今でも、魔物になった人たちなどに支援をしているんですよ」
客「なるほどそれで今も住んでいるのか・・じゃねえよどうなってるんだよ?」
店員「あ、すみません一部誤まりがありました、お母さんはゾンビじゃなくて、ワイトでしたね。」
客「いや、どうでもいいよそんなこと、ワイトはゾンビの上級魔物なんだから大して変わんねえだろう」
店員「やっぱりゾンビと一緒は嫌ですか」
客「別に嫌いな魔物とかはないし、そういう問題じゃねえんだよ、俺は一人暮らしの家を探しているんだ、それに第一勝手に同棲することになったら元住んでいた住人に迷惑がかかるだろうが」
店員「別に気にしないと思いますけれどね。」
客「いや勝手に決めつけるなよ、ほかにないのかよ?」

店員「でしたらこちらはどうですか?」
客「何々、4LDKで家賃4万でペット可おまけにこっちも商店街近くか、いいじゃねえか」 
店員「ですが実はこちらもいわくつきでして・・」
客「またかよ、今度はどういう事情なんだ?」
店員「以前の住人は、愛犬家の女子高生だったんですが、重い病にかかり・・」
客「まさか、このまま・・」
店員「そのあと、クーシーになった愛犬に甘噛みされて同じくクーシーになったみたいですね、で今も住んでいますね」
客「甘噛みって、噛まないようにしつけてなかったのかよ、というか、今も住んでいるのかよ」
店員「はい、近所でも仲良しの姉妹みたいだって、有名ですよ」
客「そういえば病気のほうはよくなっているのか?」
店員「はい、というか人間の病気なんて、魔物化すればたいてい治りますよ、体の頑丈さが違いますからね」
客「まあ、元気になってよかったな・・」
店員「クーシー姉妹?と同棲する形になりますがよろしいでしょうか?」
客「いや、良い分けないだろう。さっきから言ってるけど俺は一人暮らしの家を探しているんだ、それに住人がいるところに勝手に言ったら相手に迷惑だってさっきも言っただろうが!」

店員「そうですか‥いい物件だと思うんですけどね、でしたらこちらはどうでしょうか?」
客「どんな物件だ?」
店員「商店街近くで、家賃4万で4LDK・・」
客「おおいい物件じゃないか」
店員「メイド付きのおすすめ物件ですよ」
客「待て待て、最後おかしいだろう…メイド付き物件ってなんだよ、そんなのきいたことないぞ」
店員「え、最近増えているんですよ、メイド付き物件、それに昔もあったらしいですよ」
客「いや聞いたことねえよ、どこにあったんだよ。」
店員「確かネパールですね。」
客「ずいぶん遠いな。」
店員「まあ過去のメイド物件の話はこれぐらいにして、いい物件だと思うんですよね。可愛い犬耳の‥‥」
客「犬耳ということはキキーモラか?」
店員「ヘルハウンドのメイドさんがお世話してくれるんですから。」
客「待て待て、確かヘルハウンドってあの人間には絶対に懐かないといわれているあのヘルハウンドのことか?」
店員「はいそのヘルハウンドのことですねえ。」
客「メイドには絶対に向いてなさそうだけど本当に大丈夫なのか?」
店員「あ、すみません情報に誤りがありました。」
客「またかよ、今度は何なんだ?」
店員「ヘルハウンドは妹のほうで、キキーモラのお姉ちゃんがいました。」
客「それなら安心・・というかそもそもなんでキキーモラの妹にヘルハウンドがいるんだ?」
店員「えっと、資料によると、群れからはぐれたヘルハウンドがキキーモラの家まで迷い込んだそうなんです。」
客「なるほど、でも暴れたんじゃないのか?」
店員「はい暴れたみたいですけれど、その10分後、○○(キキーモラの名前)お姉さま♡と呼ぶぐらい懐いたそうです。」
客「えー、待て待てなに、わずか10分で?そのキキーモラなにしたの?」
店員「さあ詳しくは知らないですけれど、すごいテクニックらしいですよ」
客「すごい気になるんだけどそのキキーモラのテクニック。」
店員「では、この犬耳メイド姉妹と同棲という形にするということでよろしいでしょうか?」
客「確かに少し気になるが、何度も言ってるが俺は一人暮らしの家を探しているんだ。というかさっきから変な物件しかないじゃないか、もう帰るぞ」

店員「わかりましたでは最後に隠し持っていたとっておきの物件を出しましょう。」
客「今度こそちゃんとした物件なんだろうな?」
店員「10SDKで家賃5万円」
客「確かにすごすぎ、こういうのを探していたんだよ」
店員「すごいでしょう」
客「ああ、すごいこの物件に決めたぞ」
店員「私の実家なんですけどね」
客「お前の家かよ、いい加減にしろ」
二人『どうもありがとうございました』

16/10/27 06:17更新 / ガイア

■作者メッセージ
スタッフ「お疲れさまでした。」

颯太「いやあ思ったより受けてたな。ぶっつけ本番でやるといったからどうなるかと思ったけどよ」
小鈴「そりゃあそうよ、今回は自信作よ。」
颯太「しかし今回の役結構リアルだったな、俺も実際一人暮らしの引っ越し考えてたからな。」
小鈴「そのことなんだけど実は楽屋で合わせたい人たちがいるんだけど。」
颯太「なんか急だな。」そう言いながら楽屋のドアを開けるとそこには

さっきの話に出てきたのと同じメンツがそろっていた
颯太「え、なにこれさっきの作り話じゃなかったのかよ?」

ワイト「この人があなたたちの新しいパパになる人よ」
ゾンビ娘1「思ったより格好いいw」
ゾンビ娘2「私もしたい・・」
ゾンビ娘3「おいしそう・・」

颯太「いや娘たちのセリフおかしいだろう、っていうか結婚前提?」

クーシー1「この人が私たちの新しい飼い主になる人なんだねw」
クーシー2「いっぱい遊んでほしいなw」

颯太「いやさっきの話が本当ならどっちかが本当の飼い主だろう!」

ヘルハウンド「お姉さま、この方が私たちのご主人様になる人なんですね」
キキーモラ「ええそうよ、きちんとご奉仕してあげなくてはいけませんよ」

颯太「本当にヘルハウンドのメイドなんだな、というかキャラが変わりすぎてないか?」

小鈴「私のことも忘れないでね?そうそうワイトの奥さん以外みんな処女らしいわよ」

颯太「いやなんの話だよ?」

みんな『『『さあ、何処の(誰と)物件に(同棲)するの????』』』

この後思ったよりも評判が良かったので刑部狸の小鈴は本当に不動産屋を始めました


初投稿ですので変なところがあるかもしれません アイデアはまだまだあるので自分のペースで投稿していこうと思います

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