落ちこぼれの少年と、とあるノームの物語
「あ〜あ。また失敗だよ。あいつ・・・」
みんなが、僕を指差してひそひそ話をしている。
「土の呪文すらできないんだって〜。」
「あいつってバカだよな〜。よく不登校にならないな〜・・・別にどっちでも良いけど？あっはっはっは！！！」
「同じ教室にいるだけでも超むかつくんだけど・・・今度みんなでいじめる〜？」
また、いじめの計画だ。
いつもそうだ。みんなが普通に出来る呪文すら成功しないというだけでみんなが僕をバカにする。
先生だって・・・
「大丈夫。きっとできるようになるわ！」
といってくれたのに・・・この前職員室前で・・・他の先生に、
「あの子・・コリンくん？きっと考え方がおかしいのよ。だから魔法もへたなのよ。あ〜あ、早く卒業してくれないかな〜？教えるのもめんどくさいし。」
と、言っていた。
でも、僕は泣かなかった。なぜなら・・・
もう慣れっこだったから。
今年で、魔法小学校４年生になる彼、通称「いじめられっこのコリン」はいつものように一人で家に帰っていた。
すると、いきなり地面から一本のロープが彼の足に巻きついた。
「え？うわっ！！」
一気に、吊り上げられてさかさまになるコリン。
すると、遠くから笑い声がきこえる。
「すげ〜！！さすが、オエちゃんの巻き取り術だ。」
「今日習ったばっかりだったのに、もう使えるんだ〜。いいな〜。」
と、クラスメートの声だった。そして、
「えへへ。でも、やっぱりあの子を的にすると練習しやすいわ〜。あの子見て！間抜けな宙吊り状態よ〜。あはは！！」
と、コリンは足のロープを解こうと腕を伸ばすが届かない。
その光景を見たクラス一の秀才にしてクラス一のいじめっ子である「オエ・ストラリア」は、ニヤニヤしてカリンにこう言った。
「あ？そんなに解きたいなら解いてあげる〜。泥の上でねぇ！！あはっはっは！！」
と、コリンの体が少しずつ近くにあった泥の水溜りに動き出す。
「いやだ。やめて！！おろして！！」
と、コリンが叫ぶもオエはやめようとしない。
ついに彼の体が浮いて今その位置に止まった。
「離さないで！！お願い！！いやだぁぁ！！」
と、次の瞬間・・・ロープが解けた。
彼は、泥の中に頭から突っ込んだ。
「げぽっ・・・・うぶ・・・・おえぇぇ。」
泥を吐き出す泥まみれの彼を見てオエはさらに大声で笑った。
近くの取り巻き達二人もげらげらと笑う。
「あっはっはっは！！！！見た？見た見た？きったな〜い！！」
「うわ！きったなぁ。泥のコリンだ。ウケル〜！！」
「てかさ〜もう学校来んなよ。クラスが穢れる〜！！」
コリンも、ついに怒りを露にして立ち上がり、オエに向けて魔法を詠唱したが、
「ぷすん・・・」と指先から煙しか出ない。失敗だ。
「くそ！くそう！！フレイム！！アイス！！クエイク！！何で、出来ないんだ！！」
と、コリンのお腹の辺りに鈍い衝撃が走った。
そのまま、吹っ飛ぶコリン。
オエが魔法で彼に土の塊をぶつけたのだ。
強度にしてボーリングの玉の硬さの塊を・・・
どさりと、コリンの体が地面に激突する。
「うう・・・げほっ！げほっ！！くそぅ・・・」
むせるコリンを見たオエは笑い涙を出しながら、彼をののしった。
「ふん。へたくそコリンの分際でこのあたしに歯向かうなんて・・・ついに頭を使うのもへたくそになっちゃったのかなぁ〜？はははは！！」
コリンは、悔しくて家に向かって走り出した。
後ろから、オエと取り巻きたちが笑い声を上げる。
悔しい・・・ただその感情が彼の中で渦巻いていた。
が、彼の不運はここだけではない。
家が本当の地獄だった。
家に帰ると、母親が出てきていきなり怒鳴ってきた。
「ああ！また、泥だらけにして！！洗濯するこっちの身にもなりなさい！！それに、先生からさっき電話がかかってきて『彼には才能が無い』って言われたのよ！！どうしてくれるの！！まだお兄ちゃんたちが有名だったからいいものを・・・恥かいたわ本当に！！」
と、また兄弟たちの話が始まった。
コリンには、もう成人で自立している二人の兄がいる。
一人は、国の中でも一・二を争う有名校を主席で卒業し、魔物研究所というところで所長として働いている。
もう一人は、魔法の実技で一人でドラゴン（♂）を消し飛ばした実力者として伝説になっているほどのハンターだ。
まさに、エリートの中のエリート。
コリンが兄弟とは思えないほどの有名人となっている。
「で・・・でも・・・・服の泥ｈ「言い訳なんか聞きたくありません！！ほら！さっさと着替えてらっしゃい！！」
と、言い返そうとするコリンを母はぴしゃりと黙らせるとため息をついて小声でつぶやいた。
「はぁ・・・・生まれてこなければよかったのに・・・・」
その言葉に、コリンは全身の血が引いたような感覚がした。
眩暈もする。気持ち悪い。
ついに、コリンは家を飛び出した。泣きそうな顔で・・・
コリンが、去った後に母親はこんなことを考えていた。
「・・・・・・どこかで事故死でもしてくれないかなぁ・・・・面汚し。」
コリンは、走り続けた。とにかく走った。
そして、森の中で開けた場所に出るとしゃがんで泣いた。
それから、泣き終えた彼は立ち上がりつぶやいた。
「・・・・・・・・・練習・・・・・するんだ。」
と、彼は立ち上がり目の前に子供と同じくらいのわらで作った人形を立てた。
ここは、彼の練習場所。誰にも見せたことが無い。
人形の目の前に立つと指に力をこめて魔法を唱えた。
「絶対・・・成功するんだ・・・・フレイム！！」
が、またもや煙のみ。彼はめげずに練習した。
「フレイム！！フレイム！！フレイム！！・・・・・くそう。」
いくらやっても煙しか出ない。が彼は練習を続けた。
と、彼をこっそり見つめる魔物がいた。ノームだ。
彼の必死の練習を木の陰から見ている。
そのノームが小さく呟いた。
「彼・・・・力・・・・・入れすぎ・・・・・」
そのまま彼を見つめるノーム。コリンは気づかずに練習していた。
それから一時間後・・・・・
コリンは、息切れをしていた。疲れたのかその場に座り込む。
彼の唱えた数は１０００回以上。
しかし、煙しか出てこなかった。
一度も成功しなかったのだ。
「なんで・・・・なんで・・・・ダメなんだよぉ・・・ぐすっ・・・ひくっ」
ついに泣き出すコリン。すると、どこからか声が聞こえてきた。
「さっきから・・・・・・力・・・・・入れすぎ・・・・・」
その声に驚いたコリンは立ち上がり辺りを見回した。
「だ・・・だれ？どこにいるの？見ないでよ！！」
少し置いて返事が返ってくる。
「指先・・・・違う・・・・手・・・全体に・・・力を・・・込める。」
と、どうやら魔法のやり方を言っているようだ。
「手全体って・・・こんなふう・・・かな？」
コリンは、指先でなく手のひら全体にゆっくり力を込めて呪文を唱えた。
「フレイム！！」
ぷすん・・・・また失敗だ。
コリンは、ついに膝から崩れ落ちた。
彼は絶望の眼差しで地面を見ていた。
「そ・・そんな・・・・・やっぱり・・・・やっぱり・・・・・・僕は・・・・・お・おちこぼれなんだぁぁぁぁぁぁ！！！！」
ついに、頭を抱えて発狂するコリン。
するとさっきの声の主がこう言った。
「もう・・・・あきらめる・・・・のか？」
コリンの精神は、もうどん底に落ち込んでいた。
「ああぁぁぁああああぁぁぁぁぁあああああああぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！」
コリンは、地面を殴りつけて叫ぶ。
「なんで・・・なんでだよぉぉ！！できないんだよぉ！！このままいじめられるだけなんだよぉ・・・・ぐす・・・・・ひくっ・・・・・ひくっ」
森の中でありったけ叫ぶコリン。声の主はそのまま続けた。
「どうやら・・・体質的に・・・魔力が・・・流れ・・・にくい・・・ようだ。」
その言葉に、コリンはさらに叫ぶ。
「じゃあどうすればいいんだよ？どうすればふつうに魔法が使えるんだよ？落ちこぼれの僕に、ぼくにぃぃぃ！！！！！！」
声がかれても叫び続けた。
するとうつむくコリンを誰かが撫でた。
コリンが頭を上げると、目の前に一匹のノームがいた。
そのノームは、コリンの頭を撫でるとふっと微笑み彼を抱き上げた。
「ふわ・・・だ・誰？」
驚くコリン。そのノームはゆっくりと話す。
「ずっと・・・地面から・・・みてた・・・・・いじめの・・・・ところも。」
ノームは、コリンの頭をさらに撫でる。
「ま・さか・・・・・あの泥？」
コリンは、自分がさっき落ちた泥の水溜りがこの魔物だということを知った。
「ああ・・・私の・・一部・・・だ・・・・・かわいそうな・・・・コリン・・・・・いいから・・・泣きなさい・・・私の・・・・腕の中で。」
と、やさしく言葉をかけながら頭を撫でるそのノームにいつの間にかコリンは心が落ち着き始めていた。
まるで、地球そのものに抱かれたような暖かい感覚。
コリンの今までの悲しみや苦しみや悔しさが一気にこみ上げてきて、コリンはとうとうそのノームの腕の中で泣きじゃくった。
ノームはただ、やさしく頭を撫でて彼の悲しみを受け止めた。
そのまま、数分が経ち・・・
落ち着いたコリンはノームの腕からそっと地面に降り立ち、その顔は笑っていた。
ノームも、微笑んで目の前の頭を撫でた。
「ふ・ふふ。あはは。あの・・・・ありがとう。あなたの名前は？」
「クレイ・・・・・・よ。」
その口数の少ないノームにコリンは自分の心の内を打ち明けた。
それを、ただクレイは聞いていた。
コリンは、このとき人生で初めて安心感を感じていた。
「あの・・・・どうして、僕のことを？落ちこぼれなのに・・・あっ。」
コリンは、驚いた。クレイが、彼のほほに付いていた泥をぬぐったのだ。
「ただ・・・・かわいそう・・・・・と・・・思った。」
クレイは、次に彼の服についていた泥も落としてくれた。
コリンはただクレイに任せていた。
と、クレイがコリンのズボンに目線を向けていた。
コリンは恥ずかしそうにクレイに言った。
「あ・・・・あの！ここはいいですから・・・本当にありがとうございます。」
が、クレイはコリンのズボンに目を向けたままだ。
気まずくなったコリンは帰ろうとするが手をクレイにつかまれ押し倒された。
「クレイさん？・・・・・あの・・・・・この状態は・・・・恥かしいんだけど？」
が、クレイは彼の耳にそっと呟いた。
「大丈夫・・・・けいやく・・・・・すれば・・・・・まほう・・・・使える・・・・けいやく・・・・・する？」
が、コリンにはまったく聞こえていない。
ただ、コリンはクレイから漂う甘い匂いと耳に呟かれたときに息がそよ風のように流れたのを感じて真っ赤になっていた。
「え？けいやく？・・・・・だめだよ。こんな落ちこぼれ・・んむ！！」
いきなり、クレイがキスをしてきた。
目をぐるぐるさせるコリンにさらに呟いた。
「あなた・・・・守る・・・・・これからも・・・・・だから・・・・けいやく・・・・・しよ？」
クレイは、さらにキスをした。
コリンは、ただクレイに体をゆだねていた。
森の中で、二人の声だけが響く。
「んむ・・・・・んん・・・・・むちゅ・・・・・ちゅぱ・・・・・・」
「はぶ・・・・・んはぁ・・・・んん・・・・・・ぷはぁ・・・・・・」
そして、今度はコリンの耳の穴に舌をもぐらせた。
コリンの口から声が漏れる。
「ひゃん！！・・・・・あっ・・・ああ・・・・まっ・・て・・・くすぐったいよぉ・・・」
「んふ・・・・ちゅぱ・・・・・・じゅる・・・・・じゅるるる！！！！！・・・かわいい。」
と、クレイは顔を離すと今度は彼の股間を見た。
そこには、もうギンギンになっている。
「くす。もしかして・・・・はじめて？」
と、さっきまで無表情だったクレイがなにやらエロい目でコリンを見ていた。
「う・・・・・見ちゃダメ！！あ・・・ちょっ・・・・ズボン返して！！あ、ああ、パンツまで下ろさないで！！うわ！地面からつるみたいなものが！あ、ああああぁぁぁぁ！！！！」
パンツまで脱がされた。
満足そうに見つめるクレイの前には恥かしさから顔を両手で覆っている素っ裸のコリンがいた。
「うう・・・・・恥かしい・・・・パンツ・・・・・」
「ふ。地面よ・・・・彼の四肢を・・・・・拘束せよ。」
と、クレイが地面に手を当てるとさっきのつるが彼両手足首を捕まえて強引に広げる。
「ああ！！見ないでぇ・・・・・はずかしいよぉ・・・・」
コリンは涙目で訴えるが逆効果だった。
クレイはそそり立つそれをつかんで上下にこすりながら、彼の無法備になった乳首にしゃぶりついた。
「じゅるるるるっ！！！じゅる・・・・ぴちゃぴちゃ・・・・かりっ！！」
「ひゃぁぁぁぁ！！！！ああ！！ああああ！！んひゃう！！」
情けない声を出したコリンは自分の声に恥かしく思った。
と、彼の乳首から口を離したクレイはもう限界までたったコリンのあれをおっぱいではさんでこすった。
ずりっ！！ずりずりずりずり・・・・・
コリンもさっきの責めで限界が来ていたのだろう。すぐに射精してしまった。
白い濃い液体がクレイの胸にかかった。
クレイは、その液体をおいしそうに飲み干すと、コリンの上に馬乗りになりまだそそり立つそれをつかんでこう言った。
「はあ・・・・仕上げ・・・・・だ・・・・・一気に・・・・・けいやく・・・・・しよう？・・・・・いい？」
コリンは真っ赤になってうつむくと、コクリと小さく頷いた。
クレイがゆっくりと腰を落とす。
まず先端が触れた。それだけで、クレイは声を漏らした。
そして、中ほどまで入ってくるとコリンが始めての感覚に声を漏らす。
「ひゃあ！！・・・・・・あぁ・・何・・こりぇ・・暖かくてぇ・・やわらかい・・・・気持ちいいよぉ・・・・」
その言葉に一気にテンションが上がったクレイはゆっくりだが腰を下ろすスピードを上げていった。口から声が漏れる。
「んはぁ・・・・・・いい・・・・・さい・・・・こう・・・・・こ・・りん・・・あつい・・・・んん！！」
そして、ついに全部入った。
クレイは、大きく息を漏らすと彼に覆いかぶさるようにのしかかった。
丁度、大きな胸がコリンの顔に押し付けられている。
コリンは、やわらかく暖かいおっぱいに顔をうずめた。
吐息が、彼女の胸を刺激してクレイはぴくぴくと震えた。
「ん・・・・・んん！！息がぁ・・・・・・かかって・・・・・しんどう・・・・くるぅぅ！！」
彼女は、彼の頭を力いっぱい抱きしめて吐息を感じた。
するとコリンは、彼女の乳首に吸い付いてすすり始めた。
ずるる！！・・・・じゅじゅ！！じゅるる！！
クレイは、我慢できずに声を上げる。
「はぁ！！・・・・・ああ！！！ち・くび・・・・いい！！・・・・もっと・・・・すって・・・・・あはぁ！！」
そのまま、最後にコリンは乳首を甘噛みした。
・・・・・・・こりゅん！！
クレイの体に電撃のようなものが走りクレイはいってしまった。
体が、プルプルと、震える。
「あ、はあ・・・っか・・・・・あ・・・・・ん・・・・・」
そしてクレイがいった瞬間、彼女の中もきゅきゅっ！！としまり、コリンもいってしまった。
どくん！！・・・・どくん・・どくん・・・どくどくどく・・・・・
クレイの中に一気に射精したコリンも体を小刻みに震わせてぐったりと力が抜けた。
「はあ・・・・・あ・なかに・・・そそがれ・・・・・てる・・・・あたたかい・・・・」
「はあ・・・はあ・・・中が・・クレイのなかが・・・・僕のを吸ってる・・・」
そして、そのまま二人はこの快感の余韻に浸っていた。
ちゅんちゅん・・・
朝日が差す森の中でコリンは目が覚めた。
コリンは体を起こすと辺りを見回して見つけた。
自分の横にクレイが眠っていた。
すー・・・すー・・・と寝息が聞こえる。
と、クレイも目が覚めたようだ。
体を起こしてコリンを見ると微笑んだ。
そして、小声で呟いた。
「おはよう・・・・・マスター。」
こうして、彼女は正式にコリンの精霊となったのだ。
それから・・・・・・・
いつの間にか時は流れ、卒業式。
コリンは、胸に赤いバラをさして式に参加していた。
彼は、今日で卒業だ。
そして、校長からの最優秀生徒の発表が行われた。
静まり返る体育館。
校長の声だけが響く・・・・・
「最優秀首席生徒の発表を行います。この賞は『学習・実技・精神』の三つの項目でもっとも優秀な成績を持った生徒に与えられる賞です。この賞を授与した生徒は『国立・魔道賢者付属中学校』への推薦を得ることが出来ます。では、発表します・・・・・・・最優秀首席生徒は・・・・・・」
校長の声が体育館の隅々に響き渡る。
そして、
「・・・・・・・『コリン・マックエンダー』。」
コリンは、あの契約の後でクレイにこんなことを言われた。
「マスターの・・・・魔力は・・・・正常に・・・・・戻しました・・・・これで・・・ふつうに・・・・まほうが・・・使える・・・はずです。」
確かにそうだった。
多少のミスはあったけれども、コリンは通常の魔法を無詠唱（呪文を唱えなくても）で放てる所まで成長していた。
おかげで、今までいじめてきたやつらに仕返しすることが出来た。
仕返しその一〜オエ〜
「へたくそコリンはへったくそ〜。きゃはは！！」
相変わらず侮辱するオエの足元に軽い自爆魔法を仕掛けておいた。
放てば、オエはべそをかいてあろうことか漏らしていた。
周りの取り巻き達も今のコリンには勝てないと悟ったのかオエから離れていた。
オエは、仕返ししようと考えているようだが行動までは起こせないようだった。
仕返しその二〜先生〜
「はあ〜無駄だろうけど、コリンくん。あの人形に炎系呪文を当ててみて？」
と、めんどくさそうに言ってきた。
コリンは、小さな火の玉を指先で作りわら人形の内部に埋め込んで起爆させた。
すると、わら人形どころか大きなクレーターが出来ていた。
ついでに近くにあった他の人形も消し飛ばしてしまった。
先生は、腰を抜かして慌ててコリンから離れた。
これで、もう馬鹿にされないだろうと思った。
が、この後でクレイに怒られた。
「魔法は・・・仕返しの・・・道具じゃ・・・・ないです・・・」
なので、これ以上の仕返しはやめておいた。
そして彼は卒業して未来へ進んでいく。
その腰には、クレイのシンボルである土で出来た人形を下げていた。
これは、単なる召還アイテムらしい・・・
彼は、落ちこぼれから一気に有名人になっていた。
もう彼は一人じゃない・・・・
みんなが、僕を指差してひそひそ話をしている。
「土の呪文すらできないんだって〜。」
「あいつってバカだよな〜。よく不登校にならないな〜・・・別にどっちでも良いけど？あっはっはっは！！！」
「同じ教室にいるだけでも超むかつくんだけど・・・今度みんなでいじめる〜？」
また、いじめの計画だ。
いつもそうだ。みんなが普通に出来る呪文すら成功しないというだけでみんなが僕をバカにする。
先生だって・・・
「大丈夫。きっとできるようになるわ！」
といってくれたのに・・・この前職員室前で・・・他の先生に、
「あの子・・コリンくん？きっと考え方がおかしいのよ。だから魔法もへたなのよ。あ〜あ、早く卒業してくれないかな〜？教えるのもめんどくさいし。」
と、言っていた。
でも、僕は泣かなかった。なぜなら・・・
もう慣れっこだったから。
今年で、魔法小学校４年生になる彼、通称「いじめられっこのコリン」はいつものように一人で家に帰っていた。
すると、いきなり地面から一本のロープが彼の足に巻きついた。
「え？うわっ！！」
一気に、吊り上げられてさかさまになるコリン。
すると、遠くから笑い声がきこえる。
「すげ〜！！さすが、オエちゃんの巻き取り術だ。」
「今日習ったばっかりだったのに、もう使えるんだ〜。いいな〜。」
と、クラスメートの声だった。そして、
「えへへ。でも、やっぱりあの子を的にすると練習しやすいわ〜。あの子見て！間抜けな宙吊り状態よ〜。あはは！！」
と、コリンは足のロープを解こうと腕を伸ばすが届かない。
その光景を見たクラス一の秀才にしてクラス一のいじめっ子である「オエ・ストラリア」は、ニヤニヤしてカリンにこう言った。
「あ？そんなに解きたいなら解いてあげる〜。泥の上でねぇ！！あはっはっは！！」
と、コリンの体が少しずつ近くにあった泥の水溜りに動き出す。
「いやだ。やめて！！おろして！！」
と、コリンが叫ぶもオエはやめようとしない。
ついに彼の体が浮いて今その位置に止まった。
「離さないで！！お願い！！いやだぁぁ！！」
と、次の瞬間・・・ロープが解けた。
彼は、泥の中に頭から突っ込んだ。
「げぽっ・・・・うぶ・・・・おえぇぇ。」
泥を吐き出す泥まみれの彼を見てオエはさらに大声で笑った。
近くの取り巻き達二人もげらげらと笑う。
「あっはっはっは！！！！見た？見た見た？きったな〜い！！」
「うわ！きったなぁ。泥のコリンだ。ウケル〜！！」
「てかさ〜もう学校来んなよ。クラスが穢れる〜！！」
コリンも、ついに怒りを露にして立ち上がり、オエに向けて魔法を詠唱したが、
「ぷすん・・・」と指先から煙しか出ない。失敗だ。
「くそ！くそう！！フレイム！！アイス！！クエイク！！何で、出来ないんだ！！」
と、コリンのお腹の辺りに鈍い衝撃が走った。
そのまま、吹っ飛ぶコリン。
オエが魔法で彼に土の塊をぶつけたのだ。
強度にしてボーリングの玉の硬さの塊を・・・
どさりと、コリンの体が地面に激突する。
「うう・・・げほっ！げほっ！！くそぅ・・・」
むせるコリンを見たオエは笑い涙を出しながら、彼をののしった。
「ふん。へたくそコリンの分際でこのあたしに歯向かうなんて・・・ついに頭を使うのもへたくそになっちゃったのかなぁ〜？はははは！！」
コリンは、悔しくて家に向かって走り出した。
後ろから、オエと取り巻きたちが笑い声を上げる。
悔しい・・・ただその感情が彼の中で渦巻いていた。
が、彼の不運はここだけではない。
家が本当の地獄だった。
家に帰ると、母親が出てきていきなり怒鳴ってきた。
「ああ！また、泥だらけにして！！洗濯するこっちの身にもなりなさい！！それに、先生からさっき電話がかかってきて『彼には才能が無い』って言われたのよ！！どうしてくれるの！！まだお兄ちゃんたちが有名だったからいいものを・・・恥かいたわ本当に！！」
と、また兄弟たちの話が始まった。
コリンには、もう成人で自立している二人の兄がいる。
一人は、国の中でも一・二を争う有名校を主席で卒業し、魔物研究所というところで所長として働いている。
もう一人は、魔法の実技で一人でドラゴン（♂）を消し飛ばした実力者として伝説になっているほどのハンターだ。
まさに、エリートの中のエリート。
コリンが兄弟とは思えないほどの有名人となっている。
「で・・・でも・・・・服の泥ｈ「言い訳なんか聞きたくありません！！ほら！さっさと着替えてらっしゃい！！」
と、言い返そうとするコリンを母はぴしゃりと黙らせるとため息をついて小声でつぶやいた。
「はぁ・・・・生まれてこなければよかったのに・・・・」
その言葉に、コリンは全身の血が引いたような感覚がした。
眩暈もする。気持ち悪い。
ついに、コリンは家を飛び出した。泣きそうな顔で・・・
コリンが、去った後に母親はこんなことを考えていた。
「・・・・・・どこかで事故死でもしてくれないかなぁ・・・・面汚し。」
コリンは、走り続けた。とにかく走った。
そして、森の中で開けた場所に出るとしゃがんで泣いた。
それから、泣き終えた彼は立ち上がりつぶやいた。
「・・・・・・・・・練習・・・・・するんだ。」
と、彼は立ち上がり目の前に子供と同じくらいのわらで作った人形を立てた。
ここは、彼の練習場所。誰にも見せたことが無い。
人形の目の前に立つと指に力をこめて魔法を唱えた。
「絶対・・・成功するんだ・・・・フレイム！！」
が、またもや煙のみ。彼はめげずに練習した。
「フレイム！！フレイム！！フレイム！！・・・・・くそう。」
いくらやっても煙しか出ない。が彼は練習を続けた。
と、彼をこっそり見つめる魔物がいた。ノームだ。
彼の必死の練習を木の陰から見ている。
そのノームが小さく呟いた。
「彼・・・・力・・・・・入れすぎ・・・・・」
そのまま彼を見つめるノーム。コリンは気づかずに練習していた。
それから一時間後・・・・・
コリンは、息切れをしていた。疲れたのかその場に座り込む。
彼の唱えた数は１０００回以上。
しかし、煙しか出てこなかった。
一度も成功しなかったのだ。
「なんで・・・・なんで・・・・ダメなんだよぉ・・・ぐすっ・・・ひくっ」
ついに泣き出すコリン。すると、どこからか声が聞こえてきた。
「さっきから・・・・・・力・・・・・入れすぎ・・・・・」
その声に驚いたコリンは立ち上がり辺りを見回した。
「だ・・・だれ？どこにいるの？見ないでよ！！」
少し置いて返事が返ってくる。
「指先・・・・違う・・・・手・・・全体に・・・力を・・・込める。」
と、どうやら魔法のやり方を言っているようだ。
「手全体って・・・こんなふう・・・かな？」
コリンは、指先でなく手のひら全体にゆっくり力を込めて呪文を唱えた。
「フレイム！！」
ぷすん・・・・また失敗だ。
コリンは、ついに膝から崩れ落ちた。
彼は絶望の眼差しで地面を見ていた。
「そ・・そんな・・・・・やっぱり・・・・やっぱり・・・・・・僕は・・・・・お・おちこぼれなんだぁぁぁぁぁぁ！！！！」
ついに、頭を抱えて発狂するコリン。
するとさっきの声の主がこう言った。
「もう・・・・あきらめる・・・・のか？」
コリンの精神は、もうどん底に落ち込んでいた。
「ああぁぁぁああああぁぁぁぁぁあああああああぁぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ！！！」
コリンは、地面を殴りつけて叫ぶ。
「なんで・・・なんでだよぉぉ！！できないんだよぉ！！このままいじめられるだけなんだよぉ・・・・ぐす・・・・・ひくっ・・・・・ひくっ」
森の中でありったけ叫ぶコリン。声の主はそのまま続けた。
「どうやら・・・体質的に・・・魔力が・・・流れ・・・にくい・・・ようだ。」
その言葉に、コリンはさらに叫ぶ。
「じゃあどうすればいいんだよ？どうすればふつうに魔法が使えるんだよ？落ちこぼれの僕に、ぼくにぃぃぃ！！！！！！」
声がかれても叫び続けた。
するとうつむくコリンを誰かが撫でた。
コリンが頭を上げると、目の前に一匹のノームがいた。
そのノームは、コリンの頭を撫でるとふっと微笑み彼を抱き上げた。
「ふわ・・・だ・誰？」
驚くコリン。そのノームはゆっくりと話す。
「ずっと・・・地面から・・・みてた・・・・・いじめの・・・・ところも。」
ノームは、コリンの頭をさらに撫でる。
「ま・さか・・・・・あの泥？」
コリンは、自分がさっき落ちた泥の水溜りがこの魔物だということを知った。
「ああ・・・私の・・一部・・・だ・・・・・かわいそうな・・・・コリン・・・・・いいから・・・泣きなさい・・・私の・・・・腕の中で。」
と、やさしく言葉をかけながら頭を撫でるそのノームにいつの間にかコリンは心が落ち着き始めていた。
まるで、地球そのものに抱かれたような暖かい感覚。
コリンの今までの悲しみや苦しみや悔しさが一気にこみ上げてきて、コリンはとうとうそのノームの腕の中で泣きじゃくった。
ノームはただ、やさしく頭を撫でて彼の悲しみを受け止めた。
そのまま、数分が経ち・・・
落ち着いたコリンはノームの腕からそっと地面に降り立ち、その顔は笑っていた。
ノームも、微笑んで目の前の頭を撫でた。
「ふ・ふふ。あはは。あの・・・・ありがとう。あなたの名前は？」
「クレイ・・・・・・よ。」
その口数の少ないノームにコリンは自分の心の内を打ち明けた。
それを、ただクレイは聞いていた。
コリンは、このとき人生で初めて安心感を感じていた。
「あの・・・・どうして、僕のことを？落ちこぼれなのに・・・あっ。」
コリンは、驚いた。クレイが、彼のほほに付いていた泥をぬぐったのだ。
「ただ・・・・かわいそう・・・・・と・・・思った。」
クレイは、次に彼の服についていた泥も落としてくれた。
コリンはただクレイに任せていた。
と、クレイがコリンのズボンに目線を向けていた。
コリンは恥ずかしそうにクレイに言った。
「あ・・・・あの！ここはいいですから・・・本当にありがとうございます。」
が、クレイはコリンのズボンに目を向けたままだ。
気まずくなったコリンは帰ろうとするが手をクレイにつかまれ押し倒された。
「クレイさん？・・・・・あの・・・・・この状態は・・・・恥かしいんだけど？」
が、クレイは彼の耳にそっと呟いた。
「大丈夫・・・・けいやく・・・・・すれば・・・・・まほう・・・・使える・・・・けいやく・・・・・する？」
が、コリンにはまったく聞こえていない。
ただ、コリンはクレイから漂う甘い匂いと耳に呟かれたときに息がそよ風のように流れたのを感じて真っ赤になっていた。
「え？けいやく？・・・・・だめだよ。こんな落ちこぼれ・・んむ！！」
いきなり、クレイがキスをしてきた。
目をぐるぐるさせるコリンにさらに呟いた。
「あなた・・・・守る・・・・・これからも・・・・・だから・・・・けいやく・・・・・しよ？」
クレイは、さらにキスをした。
コリンは、ただクレイに体をゆだねていた。
森の中で、二人の声だけが響く。
「んむ・・・・・んん・・・・・むちゅ・・・・・ちゅぱ・・・・・・」
「はぶ・・・・・んはぁ・・・・んん・・・・・・ぷはぁ・・・・・・」
そして、今度はコリンの耳の穴に舌をもぐらせた。
コリンの口から声が漏れる。
「ひゃん！！・・・・・あっ・・・ああ・・・・まっ・・て・・・くすぐったいよぉ・・・」
「んふ・・・・ちゅぱ・・・・・・じゅる・・・・・じゅるるる！！！！！・・・かわいい。」
と、クレイは顔を離すと今度は彼の股間を見た。
そこには、もうギンギンになっている。
「くす。もしかして・・・・はじめて？」
と、さっきまで無表情だったクレイがなにやらエロい目でコリンを見ていた。
「う・・・・・見ちゃダメ！！あ・・・ちょっ・・・・ズボン返して！！あ、ああ、パンツまで下ろさないで！！うわ！地面からつるみたいなものが！あ、ああああぁぁぁぁ！！！！」
パンツまで脱がされた。
満足そうに見つめるクレイの前には恥かしさから顔を両手で覆っている素っ裸のコリンがいた。
「うう・・・・・恥かしい・・・・パンツ・・・・・」
「ふ。地面よ・・・・彼の四肢を・・・・・拘束せよ。」
と、クレイが地面に手を当てるとさっきのつるが彼両手足首を捕まえて強引に広げる。
「ああ！！見ないでぇ・・・・・はずかしいよぉ・・・・」
コリンは涙目で訴えるが逆効果だった。
クレイはそそり立つそれをつかんで上下にこすりながら、彼の無法備になった乳首にしゃぶりついた。
「じゅるるるるっ！！！じゅる・・・・ぴちゃぴちゃ・・・・かりっ！！」
「ひゃぁぁぁぁ！！！！ああ！！ああああ！！んひゃう！！」
情けない声を出したコリンは自分の声に恥かしく思った。
と、彼の乳首から口を離したクレイはもう限界までたったコリンのあれをおっぱいではさんでこすった。
ずりっ！！ずりずりずりずり・・・・・
コリンもさっきの責めで限界が来ていたのだろう。すぐに射精してしまった。
白い濃い液体がクレイの胸にかかった。
クレイは、その液体をおいしそうに飲み干すと、コリンの上に馬乗りになりまだそそり立つそれをつかんでこう言った。
「はあ・・・・仕上げ・・・・・だ・・・・・一気に・・・・・けいやく・・・・・しよう？・・・・・いい？」
コリンは真っ赤になってうつむくと、コクリと小さく頷いた。
クレイがゆっくりと腰を落とす。
まず先端が触れた。それだけで、クレイは声を漏らした。
そして、中ほどまで入ってくるとコリンが始めての感覚に声を漏らす。
「ひゃあ！！・・・・・・あぁ・・何・・こりぇ・・暖かくてぇ・・やわらかい・・・・気持ちいいよぉ・・・・」
その言葉に一気にテンションが上がったクレイはゆっくりだが腰を下ろすスピードを上げていった。口から声が漏れる。
「んはぁ・・・・・・いい・・・・・さい・・・・こう・・・・・こ・・りん・・・あつい・・・・んん！！」
そして、ついに全部入った。
クレイは、大きく息を漏らすと彼に覆いかぶさるようにのしかかった。
丁度、大きな胸がコリンの顔に押し付けられている。
コリンは、やわらかく暖かいおっぱいに顔をうずめた。
吐息が、彼女の胸を刺激してクレイはぴくぴくと震えた。
「ん・・・・・んん！！息がぁ・・・・・・かかって・・・・・しんどう・・・・くるぅぅ！！」
彼女は、彼の頭を力いっぱい抱きしめて吐息を感じた。
するとコリンは、彼女の乳首に吸い付いてすすり始めた。
ずるる！！・・・・じゅじゅ！！じゅるる！！
クレイは、我慢できずに声を上げる。
「はぁ！！・・・・・ああ！！！ち・くび・・・・いい！！・・・・もっと・・・・すって・・・・・あはぁ！！」
そのまま、最後にコリンは乳首を甘噛みした。
・・・・・・・こりゅん！！
クレイの体に電撃のようなものが走りクレイはいってしまった。
体が、プルプルと、震える。
「あ、はあ・・・っか・・・・・あ・・・・・ん・・・・・」
そしてクレイがいった瞬間、彼女の中もきゅきゅっ！！としまり、コリンもいってしまった。
どくん！！・・・・どくん・・どくん・・・どくどくどく・・・・・
クレイの中に一気に射精したコリンも体を小刻みに震わせてぐったりと力が抜けた。
「はあ・・・・・あ・なかに・・・そそがれ・・・・・てる・・・・あたたかい・・・・」
「はあ・・・はあ・・・中が・・クレイのなかが・・・・僕のを吸ってる・・・」
そして、そのまま二人はこの快感の余韻に浸っていた。
ちゅんちゅん・・・
朝日が差す森の中でコリンは目が覚めた。
コリンは体を起こすと辺りを見回して見つけた。
自分の横にクレイが眠っていた。
すー・・・すー・・・と寝息が聞こえる。
と、クレイも目が覚めたようだ。
体を起こしてコリンを見ると微笑んだ。
そして、小声で呟いた。
「おはよう・・・・・マスター。」
こうして、彼女は正式にコリンの精霊となったのだ。
それから・・・・・・・
いつの間にか時は流れ、卒業式。
コリンは、胸に赤いバラをさして式に参加していた。
彼は、今日で卒業だ。
そして、校長からの最優秀生徒の発表が行われた。
静まり返る体育館。
校長の声だけが響く・・・・・
「最優秀首席生徒の発表を行います。この賞は『学習・実技・精神』の三つの項目でもっとも優秀な成績を持った生徒に与えられる賞です。この賞を授与した生徒は『国立・魔道賢者付属中学校』への推薦を得ることが出来ます。では、発表します・・・・・・・最優秀首席生徒は・・・・・・」
校長の声が体育館の隅々に響き渡る。
そして、
「・・・・・・・『コリン・マックエンダー』。」
コリンは、あの契約の後でクレイにこんなことを言われた。
「マスターの・・・・魔力は・・・・正常に・・・・・戻しました・・・・これで・・・ふつうに・・・・まほうが・・・使える・・・はずです。」
確かにそうだった。
多少のミスはあったけれども、コリンは通常の魔法を無詠唱（呪文を唱えなくても）で放てる所まで成長していた。
おかげで、今までいじめてきたやつらに仕返しすることが出来た。
仕返しその一〜オエ〜
「へたくそコリンはへったくそ〜。きゃはは！！」
相変わらず侮辱するオエの足元に軽い自爆魔法を仕掛けておいた。
放てば、オエはべそをかいてあろうことか漏らしていた。
周りの取り巻き達も今のコリンには勝てないと悟ったのかオエから離れていた。
オエは、仕返ししようと考えているようだが行動までは起こせないようだった。
仕返しその二〜先生〜
「はあ〜無駄だろうけど、コリンくん。あの人形に炎系呪文を当ててみて？」
と、めんどくさそうに言ってきた。
コリンは、小さな火の玉を指先で作りわら人形の内部に埋め込んで起爆させた。
すると、わら人形どころか大きなクレーターが出来ていた。
ついでに近くにあった他の人形も消し飛ばしてしまった。
先生は、腰を抜かして慌ててコリンから離れた。
これで、もう馬鹿にされないだろうと思った。
が、この後でクレイに怒られた。
「魔法は・・・仕返しの・・・道具じゃ・・・・ないです・・・」
なので、これ以上の仕返しはやめておいた。
そして彼は卒業して未来へ進んでいく。
その腰には、クレイのシンボルである土で出来た人形を下げていた。
これは、単なる召還アイテムらしい・・・
彼は、落ちこぼれから一気に有名人になっていた。
もう彼は一人じゃない・・・・
10/10/03 15:54更新 / 暗がりの青年