02話 ゴブリンと湖それからマーメイド
「わあ、大きな湖!」
そこには教科書に白黒で、絵本にクレヨンで塗られたものしか見たことのない風景がありました。
教会の中でずっと育っていた僕は、庭園の噴水以外の水たまりは知りませんでした。
「これで一休みできますね」
彼女が水の精霊であるおかげで、水場は簡単に察知できました。
旅になれない僕には心強いです。
「水分があれば、きっと果実も見つかるだろうね」
「お魚もいますから食事には困らないはずです」
さて、釣りにしますか!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 武器は装備しないと意味がないよ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「しかし釣り竿がないという体たらく」
なんだか水面の揺らぎに馬鹿にされている気になってきた。
「申し訳ございません…」
「どうしよう」
そこらの木の枝でも折ってみようか。でも糸がないし…
「ご…ご主人さまの下の方の竿ではみゅベシャァ」
さすが水の精霊。地面にたたきつけられた上で踏まれて水風船みたいに破裂しても次の瞬間治ってる。
「運が良かったね。君がフェアリーだったら死んでいるところだったよ」
「…生まれてきてごめんなさい」
しょげて地面にへたり込む彼女。仕方がないので人差し指を差し延ばす。
「その脳みそ桃色病、一緒に治そうね?」
「はい♪」
ぎゅっと指にしがみついてくる。かわいい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 もう予約ついてるから 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「「「やいっそこのオス!やっつけてやるぞー!!」」」
「げっゴブリン×3」
どう見ても蛮族コスプレの女の子達だけど。ううっ、油断したなあ…僕は破門されて完全に孤立無援。
リウムを使役すればなんとか切り抜けれるかもだけど、そうすると魔法汚染が…。
「ダメです!この方は私のご主人様なのでダメなのです!!」
頭の上にのって髪の毛にぎゅーっとつかまってる。彼女に無理はさせられない。なにより小さい脳みそがこれ以上ピンクになってほしくない。
「えっ…予約済み?」
「ど、どうするよ?」
「横取りは良くないと思うな…」
えっ、なにこの流れ効いてるの?レイプは良くって寝取りはだめなの?
「「「やっぱやめる!!!」」」
どういう判断だ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 我々の釣り竿 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「で、港町出身だからこの釣り竿を仕入れたと」
三人の中でいちばん気が強そうな子が教えてくれた。
「そうなんだぞ〜♪ほら、お・し・え・て・や・る・か・らぁ〜♪」
水面に糸を伸ばす僕の背中に幼い胸をムニュムニュと押しつけながらゆらゆら釣り竿を揺らして指導を受ける。
あからさまに釣り竿を性器に見立てて操縦している…いやらしい…。
正直、教会での美人局対策講座を受けてなかったら心折れて股間立ってたかもしれない。あぶないあぶない。
「ご、ご主人様をユーワクしないでください〜!」
いや、お前が言うな。
「姉さま〜!私も教える、教える〜!」
彼女らは姉妹だったのか。一番幼く見えるので彼女が末っ子だろうか。
「…あれ、姉さま糸引いてない?」
するとこの落ち着いた物腰の子は二女かな。
「なんだとぅ!?」
急に引きが来たので。
「ご主人様、がんばって!」
「にーちゃん引いて、おもいっきり!!」
とりあえず全力を出してみた。
…眼と眼が合う瞬間、マーメイドと気付いた。
「…こ、こんな餌に釣られまめーいど…」
「マーメイドはそんな声で鳴かない」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 大丈夫だ、問題ない 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「つまり淡水魚のマーメイドさんで」
「それなりの湖でしたが、最近は上流からの水が汚れてしまい、水藻などが減ってしまって…」
ぐぅ〜。という音が聞こえるが早いか、マーメイドさんはおなかを押さえて顔を赤くし俯いてしまいました。
「あう…お恥ずかしい限りです」
「ねーちゃん、ここで会えたのも何かの縁だし、いっしょにお昼しようぜ〜♪」
「そうそう、人が多いほうがたのしいし!」
「お代は結構よ、森や湖の恵みを分けてもらったのは私たちのほうだし」
「あうあう…ありがとうございます」
「…ん、マーメイドさん、お魚食べて大丈夫ですか?」
共食いにならないのかなあ。
「はい、私肉食魚なので♪」
笑って見せた八重歯がかわいらしい。
「む〜…ご主人様、浮気はいけないです」
「まず一の相手がないので浮気も何もないでしょ。あと髪の毛を引っ張らないでくれる?」
「えっ」
「えっ、なにそれ髪の毛にプロレス?痛い痛い痛い!」
そこには教科書に白黒で、絵本にクレヨンで塗られたものしか見たことのない風景がありました。
教会の中でずっと育っていた僕は、庭園の噴水以外の水たまりは知りませんでした。
「これで一休みできますね」
彼女が水の精霊であるおかげで、水場は簡単に察知できました。
旅になれない僕には心強いです。
「水分があれば、きっと果実も見つかるだろうね」
「お魚もいますから食事には困らないはずです」
さて、釣りにしますか!
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 武器は装備しないと意味がないよ 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「しかし釣り竿がないという体たらく」
なんだか水面の揺らぎに馬鹿にされている気になってきた。
「申し訳ございません…」
「どうしよう」
そこらの木の枝でも折ってみようか。でも糸がないし…
「ご…ご主人さまの下の方の竿ではみゅベシャァ」
さすが水の精霊。地面にたたきつけられた上で踏まれて水風船みたいに破裂しても次の瞬間治ってる。
「運が良かったね。君がフェアリーだったら死んでいるところだったよ」
「…生まれてきてごめんなさい」
しょげて地面にへたり込む彼女。仕方がないので人差し指を差し延ばす。
「その脳みそ桃色病、一緒に治そうね?」
「はい♪」
ぎゅっと指にしがみついてくる。かわいい。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 もう予約ついてるから 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「「「やいっそこのオス!やっつけてやるぞー!!」」」
「げっゴブリン×3」
どう見ても蛮族コスプレの女の子達だけど。ううっ、油断したなあ…僕は破門されて完全に孤立無援。
リウムを使役すればなんとか切り抜けれるかもだけど、そうすると魔法汚染が…。
「ダメです!この方は私のご主人様なのでダメなのです!!」
頭の上にのって髪の毛にぎゅーっとつかまってる。彼女に無理はさせられない。なにより小さい脳みそがこれ以上ピンクになってほしくない。
「えっ…予約済み?」
「ど、どうするよ?」
「横取りは良くないと思うな…」
えっ、なにこの流れ効いてるの?レイプは良くって寝取りはだめなの?
「「「やっぱやめる!!!」」」
どういう判断だ。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 我々の釣り竿 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「で、港町出身だからこの釣り竿を仕入れたと」
三人の中でいちばん気が強そうな子が教えてくれた。
「そうなんだぞ〜♪ほら、お・し・え・て・や・る・か・らぁ〜♪」
水面に糸を伸ばす僕の背中に幼い胸をムニュムニュと押しつけながらゆらゆら釣り竿を揺らして指導を受ける。
あからさまに釣り竿を性器に見立てて操縦している…いやらしい…。
正直、教会での美人局対策講座を受けてなかったら心折れて股間立ってたかもしれない。あぶないあぶない。
「ご、ご主人様をユーワクしないでください〜!」
いや、お前が言うな。
「姉さま〜!私も教える、教える〜!」
彼女らは姉妹だったのか。一番幼く見えるので彼女が末っ子だろうか。
「…あれ、姉さま糸引いてない?」
するとこの落ち着いた物腰の子は二女かな。
「なんだとぅ!?」
急に引きが来たので。
「ご主人様、がんばって!」
「にーちゃん引いて、おもいっきり!!」
とりあえず全力を出してみた。
…眼と眼が合う瞬間、マーメイドと気付いた。
「…こ、こんな餌に釣られまめーいど…」
「マーメイドはそんな声で鳴かない」
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜 大丈夫だ、問題ない 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
「つまり淡水魚のマーメイドさんで」
「それなりの湖でしたが、最近は上流からの水が汚れてしまい、水藻などが減ってしまって…」
ぐぅ〜。という音が聞こえるが早いか、マーメイドさんはおなかを押さえて顔を赤くし俯いてしまいました。
「あう…お恥ずかしい限りです」
「ねーちゃん、ここで会えたのも何かの縁だし、いっしょにお昼しようぜ〜♪」
「そうそう、人が多いほうがたのしいし!」
「お代は結構よ、森や湖の恵みを分けてもらったのは私たちのほうだし」
「あうあう…ありがとうございます」
「…ん、マーメイドさん、お魚食べて大丈夫ですか?」
共食いにならないのかなあ。
「はい、私肉食魚なので♪」
笑って見せた八重歯がかわいらしい。
「む〜…ご主人様、浮気はいけないです」
「まず一の相手がないので浮気も何もないでしょ。あと髪の毛を引っ張らないでくれる?」
「えっ」
「えっ、なにそれ髪の毛にプロレス?痛い痛い痛い!」
10/10/09 23:51更新 / お茶の香り
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