連載小説
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挨拶がわりの アカオニ
オッス!オラ凄腕の魔物ハンター井口 冬瀬(いぐち ふゆせ) アラサーの独身男性!

え!? なに? この魔物娘のはびこる現代で魔物ハンターなんかいらないって?

…それがいるんだよ。 何故って…
目の前にでかくて臭いアカオニがダッシュで向かってきてるから。
オレのスーツに泣いて鼻汁をつけている男子高校生もセットにいる。
オイオイ、このスーツアルマーニなんだけど。

「た、たたた、助けっ、たす、」

「ガアアアアアアアアアaaaaa!!!!」

パン、乾いた音が深夜のトンネルに響く。
右手に持ってるサブマシンガンが白い息を吐く。
それをふっと吹き消し、崩れ落ちるアカオニを見て、ため息をついた。



ーーー“旧世代”の魔物。
この現代日本にまだ残っている魔物娘のオリジナル。
妖怪や洋モノのバケモノ、魔界から来たヤツもいる。
それらが何らかの原因で“人を食らう”魔物として残っている。
オレの仕事はそれを始末することだ。
…まあもっとも殺すわけじゃないが。

「あ、ありがとう、ございます。」

もう説明が終わったあと、アルマーニのスーツにしがみついてた鼻汁くんがお礼を言う。中々礼儀正しいね、キミ。
「イヤ〜仕事だから…それよりもキミ、別の意味で逃げた方がいいよ〜」
「へ?」
ごきっ
あ、“始まった”
ごきべきぼきっ しゅるしゅるしゅる。
鼻汁くんと一緒に倒れたアカオニを見る。

“変身”が始まったのだ。

凶悪な顔は、大人びた美人の顔に
デカイ胸板は、メロンみたいなたわわな果実に、
ゴツい下半身は、ぷりっとしたお尻とむっちりとしたふとももに、
旧世代の魔物は絶世の美女に変わった。
これがオレの仕事である。

印魔弾

旧世代の魔物を魔物娘にする弾。
それでオレは人知れず魔物を“始末”しているのだーーって
「んちゅ、じゅる、ん、んむ、」あーー“喰われてる”
「んーーー❗ た、たすけーー」「ごめん、お幸せに」

魔物として襲っているということは、魔物娘になったとき、それは好意に変わる。

要は撃ったやつらは即ゴールイン。
うらやましい。

でもオレは人間のまま生きて、死にたいのだ。
インキュバスになるなんてゴメンだし、魔物娘も好きじゃない。

だからオレは探すのだ。
今はウルトラレアになってしまった普通の女の子を、
「絶対!結婚してやるーー!チキショー!」

ーー魔物ハンターは結婚したい!!!ーーー




その後、
未公開シーン
「終わったぞー」
「こっちも確認した。ありがとう❤️二人の籍は登録したから安心して、」
「なあ、これっていつまで続くの?」
「魔物がいなくなるまで(はあと)」
「遠いなあ…」
まあいいや、といって、
『魔王』とかかれている画面を消した。
20/06/23 08:20更新 / ぐだぐだ
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■作者メッセージ
矛盾は流してくださいお願いします
ツッコミはいれてもらって構いません。
魔物化描写ちょっとキツいですかね…

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