逃げた先には…
「教団ねえ…」
俺は橘 輝。
異世界の人間だ。
異世界っていうのは俺はこの世界の人間ではないからだ。
それでコイツらが言うにはこの世界には魔物がいるらしい…
そいつを倒すために召喚されたみたいだ。
傍迷惑と言うか身勝手と言うか…
召喚された人の都合などを考えているのか?
「あなたには今日から魔物を倒すためにこの教団の下頑張ってもらう」
「嫌だ」
「何故だ?」
「勝手に人を召喚した上に命令ですか?ふざけてんのか?」
「あなたは神に選ばれたんですよ?」
「その神様とやら連れてこい、ぶん殴ってやる」
「なんと身の程知らずな…」
「何が身の程知らず?こっちはな幸せで争いもなくて平和な世界にいたんだ。その平和な生活ぶっ壊された上に二度と自分の生活に戻ることは叶わない?お前らは俺の世界の人間をなんだと思ってやがる」
「神の前ではそのようなことは意味をなさない。あなたは神の名の下この教団のために…」
「嫌だね、第一俺の世界じゃ殺しあうことなんてないし…何よりそれを許しては行けない世界だったからな。俺に至っては動物を殺したことさえないのにどうやって戦えと言うんだ」
「そのようなものはこの教団の下訓練をすれば…」
「それ以外にも魔物の姿を知らないから見せてみろ。それと偽者を見せたり嘘を言ってみろ。ぶっ飛ばすぞ?戦場で大事なことは情報だ。少しでも違うとまともに戦うこともできなくなる、それが理由で戦況が一気に劣勢になることもあるんだ。それがわかったらちゃんとしたもの見せろ」
「詳しいですね…戦いに置いてのことが…」
「いくら平和でも昔もそうだった訳じゃない。昔のやつらの知恵だ。それが今になってもあるだけ、わかったら全部話せ。それから判断する」
「いいでしょう…」
それから教団の者は魔物について説明を始めてた。
「戦う理由なくね?相手に敵意がないのに戦うとか理解できない」
「魔物はそこにいるだけで害なのですよ!?」
「見た目が女の姿をしている…やりずれぇ…」
「そんなものは飾りです!」
「偉い人にはわからねえってか?そんな簡単に割り切れるほど自分の世界の常識は切れねえよ」
「それは神と人の敵で…」
「俺の世界の人間だったら友好的になるんだろうな…」
「なっ!?」
「俺の世界じゃ敵意を抱かないやつに武器を向けるほど馬鹿じゃない。確かに争うかもしれないが最終的には和解するんじゃないか?」
「これは穢れし魔物です!」
「俺の世界にも一応神みたいなものをいると思って崇めてるやつもいるし魔物をそう見るやつもいる。だかな面白いことにな…」
「何が面白いのですか…!」
「俺の世界の人は自分達の姿に近いものや知能をもったものを殺すことに戸惑うのさ」
「そんな…」
「そこら辺の家畜でさえそうだからな…全ての生き物には命があり、平等って考えてるし。俺もそうだし」
「平等…」
「お前驚きすぎだな…俺以外に召喚したやついないのかよ」
「この教団の中ではあなたが初めてです」
「そうか…そうそう、邪神を崇める宗教も少なからずいたな確か」
「なぜ邪神なんか!」
「大勢が崇めてる神様がなにもしてくれない役立たずだからじゃないの?」
「」
教団の者は言葉も話せなくなっていた。
「現に俺の世界に勇者なんていないし、お前らが今の魔物は淫らで穢れてるったって人間も負けず劣らずで穢れてるのにさあ。違いがわからない」
「神の子である我々が穢れてるわけがない!」
「子をなすための行為だろ?それを穢れてるって、それがあって俺ら産まれてきたんだろ、それを…」
「もういい…」
「あ?」
「この者を牢屋に叩き込んでしまえ!」
「なっ!?テメェ!」
「どうやらあなたとはわかり会えないようだ、仕方ない。あなたのようなものを野放しにしておくわけにはいかない」
「お前らが勝手に召喚した上に…くっ!」
「連れていけ!」
「自分にとって都合が悪くなるとこうか!」
輝は牢屋に閉じ込められてしまっていた。
(あの野郎、クソッ!どうやって逃げ足す?上には一応光があるけど…)
そのところを見る、一応穴はあり通れそうだが…
(高過ぎる…例え登れても降りるときが…どうする…)
輝は万事休すとなっていた。
逃げるにしてもどうしようもない。
輝は何であのとき教団のやつとぶつかったか、後悔していた。
味方の振りをして逃げ出すことも出来ただろうが…
(考えてても仕方ないか…チャンスを窺うとしますか…どうしても間違ってると思うと口を出しちまうんだよなぁ)
そのチャンスは意外と早く来ることとなる。
「牢屋を変えるから出ろ」
「何で牢屋を変えるんだよ」
「こことは違ったところを使う、それだけのことに理由がいるか?」
「そりゃそうだ」
輝は教団の者に連れられて移動をしていた。
その時、あの男がやって来た。
口論をしていた男だ。
「どうですか?考えを改めましたか?」
「残念ながら」
「そうですが…連れていきなさい」
「わかりました」
(どうにかして逃げ出せないか…手は繋がれてるが後ろにではないからどうにか転んでも起き上がれる。紐で繋がれてるわけではないから…いっそのこと一か八か…)
「どうしたん…」
「おりゃあ!」
「なっ!?」
輝は一人を突き飛ばし逃げ出すことに成功した。
しかしこれから逃げ切れるかと言ったらわからない。
ただ逃げるために走るしかない。
「逃げだした異世界の人間を捕まえろ!もし魔物に捕まったらどんなことになるかわからない!」
「待て!」
(テメェらとこにいるくらいなら魔物に捕まった方がいくらかましだわ!)
近くの森に逃げ込みとにかく走る。
子供の頃は森の中で遊んだりをしていた輝からしたら地の利がある。
「クソッ!どこに逃げる!?とにかく体力の続く限り走るか!」
そうしてればアイツらも俺を見失うかもしれない。
「長いこと走ってんのにまだアイツら追い掛けてくるか!?」
(どんだけ俺はこの世界でヤバい存在なんだ!?神に選ばれた人間だからか!?それでも三十分ぐらい追いかけてくるなんて長すぎる)
実際はもっと掛かっているのだか…走っていて気にしてられる余裕もない。
かなりの長さを移動したことも確かだ。
「逃げ込めるとこはないか!…!?」
その時輝は後ろばかり気にして前を見ていなかった。
それでも木にぶつかるなんてこともなく走っていた。
木にぶつかったとも思っていたがどうも違う。
(なんだ?って魔物!?)
そう目の前には人とは違った姿をした魔物がいた。
その魔物は確か書物に乗っていた姿に似ていた。
(この姿は確か…)
「人虎…」
「お前は誰だ?ん?」
「魔物だと…!?」
「…お前追いかけられていたのか?」
「ああ…」
「おい!魔物!その人間を渡せ!」
「嫌だと言ったら?」
「こちらには数がいるぞ」
「ふんっ」
その人虎の魔物は鼻で笑い馬鹿にした。
「魔物の癖に…!」
「いいぞ、一人をよってたかって追いかけ回す性根の腐ったやつらは灸を据えることにする」
「皆やれ!」
教団の者達が攻撃に移り剣を振る。
それにたいして人虎は一瞬で一人残らず蹴散らす。
「まだやるか?」
「くっ!」
「早く連れて消えろ」
「いいでしょう…次はこうなるとは思わないでください」
教団の者が捨て台詞を吐いて退いていく。
「呆気ねぇ…」
「大丈夫か?」
「いや、疲労で限界だ…」
「おい!?」
輝はその場で意識を失った。
「ううん…」
「目が覚めたか?」
「ああ…あんたは…そうか気を失って…悪い、ここはどこだ?」
「私の家だ。ほら飲みな水だ」
「どうも…う…く…ぷはっ!」
「どうして追いかけられてたか説明してもらえるな?」
「いいぜ」
輝は全部を話す。
自分のいた場所追いかけられていた理由。全てを。
「なるほどな」
「驚かないな」
「よく聞く話だ、アイツらは自分の都合しか考えていない」
「俺もそう思う」
「これからどうするんだ?」
「どうするも未だにアイツらに目を付けられてるだろうから逃げることしかないかね」
「…そうか、なら私のとこで住まないか?」
「はあ?聞いてた?追いかけ回されて逃げなきゃならんのに、それ以前にお前に迷惑…」
「既に掛かってる」
「それは悪かったよ…でもこれ以上掛けるわけにはいかないだろ」
「私は強いから大丈夫だ」
「それでも心配になるだろ」
「気にするな、関わったんだ。最後まで関わらせろ。後味が悪い」
「すまない」
「それとここはあの場所からさらに離れてる」
「どれくらいだ」
「普通の人間だと半日は使うんじゃないか?」
「離れすぎだろ!お前あんなところにどんな理由でいたんだ!」
「人の都合を聞くものじゃない」
「お前も俺のあれこれ聞いたじゃん…」
「それはそれこれはこれ」
「まあいいや、それじゃあお世話になる」
「それでいい」
「そういや名前は何て言うんだ?俺は橘 輝」
「異世界の人間らしく珍しい名前だな。私はラタエ」
「俺からしたら珍しいが、この世界の基準だとわからないな」
「気にしなくていいんじゃないのか?この世界ですら珍しい名前が普通になってるくらいだし」
「それどうなんだ…」
輝はラタエに助けられ一緒に住むこととなった。
ラタエは助けてくれるといってる辺り面倒見がいいのだろう。
輝は自分の世界で出来たことを使い。
ラタエの手伝いとかをしていた。
たまに教団の者が来たとラタエがいい。
それを一人残らず捕まえて縄で縛り、魔物が良く通る道に投げたりしていた。
多分夫に一人残らずされてると思う。恐ろしい…
そんなある日。
「おい、ラタエ大丈夫かよ。顔真っ赤だぞ」
「気に…しなくて…いい」
「言葉が途切れ途切れになってて大丈夫な訳があってたまるか。寝てろ」
「いや、本当に…」
「なんか作ってやるから。魔物は風邪に掛からないんだよな?疲労?」
「だから!」
「良いから良いから」
輝はそう言ってラタエの体に触れた。
その瞬間。
「ハア〜〜……」
「おい!?」
ラタエが突然力を失い、もたれ掛かってきた。
「どうしたんだ?」
「…」
ラタエが輝を見る。
その目はギラつき何かを欲するように見えた。
「何か顔についてるか?」
「…」
「おいどうし…ん!?」
突然ラタエは輝の唇にキスをする。
それは最初は触れるようなキスだったが…
「ちょ!ん!?んん!」
「ちゅっ、ちゅる…うん…れろ…」
舌を中に入れ絡ませる。
荒々しく嫌らしいキスをしていた。
輝はいきなりのことでかなり動揺していた。
(えっ!?なんで?何がどうしてこうなった?考えろ…考えろ…)
「輝♪」
「は、はい…?」
「我慢できないんだ、いいだろ?」
「が、我慢?」
「私の種族知ってるみたいだったんだ、ならわかるだろ?」
「種族…あっ」
(そうだったー!確か人虎って発情期が周期的に来るって読んだあれにあった…てことは…)
「いいだろ?」
「…」
「嫌なのか?」
「嫌じゃ…ない、てか今更だろキスしといて」
「それじゃあ…」
「俺はラタエのこと嫌いじゃない…むしろ好きだ」
「輝…」
「助けてくれたことは感謝してるし、優しくしてくれた女を嫌いになるほど馬鹿じゃない。それと…」
「それと?」
「俺は惚れっぽいんだ」
「!」
「好きだ、優しいお前が好きだ、助けてくれたお前が好きだ、一緒にいて寂しさを消してくれたお前が好きだ、力強いお前が好きだ、この世界での不安を包んでくれたお前が好きだ」
「私も輝が好きだ…」
「俺はいいよ」
「本当にいいんだな?もう我慢できないんだぞ?」
「頑張る」
「輝ー♪」
「おお!?」
ラタエが服をすごい早さで脱がしていき、輝は直ぐに産まれたままの姿となる。
「大きいな♪もしかして最初からこうなってたのか♪」
「好きな女にキスされて抱きつかれてこうならなかったら、俺はそいつを疑うわ」
「もういいよな?体が疼いて仕方ないんだ」
「さっきからそればっかだな、我慢の仕方は知らんのか」
「今までずっと耐えてきたんだぞ、一度もしたことがなかったんだ無理を言わないでくれ♪」
「初めて…なのか、俺が…」
「そうだ、お前が私の初めてなんだぞ♪」
「嬉しいな、来い、ラタエ」
ラタエは輝に抱きつきながら女のそこに輝のそれをあてがい降ろしていく。
中に飲み込まれ輝はぐぐもった声をだし耐える。
その途中、若干の抵抗を感じそれを貫いた。
中は驚くほどに良く、経験のない輝には余りにも耐えられるものではなかった。
「ぐっ!ぅあ!」
「あぁぁぁあああ♪出てるぅ♪」
直ぐに輝は限界を迎え、ラタエの今までそれに汚されたことのないとこを自分の精で汚す。
その感覚が更に輝を興奮させ勢いは留まることを知らない。
長い時間を経て射精が終わる。
「はぁ…はぁ…早いぞ輝…」
「気持ちよすぎんだよ…なんだこれ…聞いてな…い!?」
「んっ…ふっ…あっ」
「おま!少し休ませ…て!?」
「嫌だ♪やっとお前と…ん、できたんだ。やめるつもりはない♪」
「イったばっかに…これは…くっ!酷…くな、くあぁ!」
「もっともっと♪一杯だしてもらわなくちゃ♪」
「微妙に後悔したー!」
「その後悔も直ぐになくなる…あっ…膨らんでる、また出るんだ♪」
「今イったら死ぬ…」
「大丈夫、大丈夫♪死なない、死なない♪ああああああああ♪」
「がっ!ぐっ、なっ…ぃ…」
ラタエの中に二度目の射精をする。
輝が言葉に感じられない言葉をだし。
ラタエは大きな矯声をあげる。
「まだまだ硬いな♪」
「もしかして…」
輝は少し怯えた表情で聞く。
「続行♪」
「いやっ、やめっ!ああああああああああああ!」
二人の夜はまだまだ長いみたいだ。
「♪」
「死ぬかと思った…」
昨日の夜は長いこと混じりあい、輝は何度ラタエの中に射精をしたかわからない。
軽く二十回を越えていると思う。
「出来たかなぁ♪」
「何が?」
「お前と私の子供♪」
「出来てるかもな…あんだけやっといて出来なかったら…」
「またすればいいな」
「真顔で恐ろしいことを…」
「嫌か…?」
「泣きそうな目で見るな!わかった!その時はやる!」
「やった♪」
「俺は確実に尻を敷かれてるな…ベッドの上でもこいつに敷かれるのか…」
「じゃあ、次は輝が上になる?」
「よし、させろ。その時はさせろ」
「輝から攻められるのか、それもいいな♪」
「駄目だ、勝てる気がしねぇ…」
輝に平和がやって来た。
異世界に来て彼はその世界での幸せを手に入れることに成功したのだった。
俺は橘 輝。
異世界の人間だ。
異世界っていうのは俺はこの世界の人間ではないからだ。
それでコイツらが言うにはこの世界には魔物がいるらしい…
そいつを倒すために召喚されたみたいだ。
傍迷惑と言うか身勝手と言うか…
召喚された人の都合などを考えているのか?
「あなたには今日から魔物を倒すためにこの教団の下頑張ってもらう」
「嫌だ」
「何故だ?」
「勝手に人を召喚した上に命令ですか?ふざけてんのか?」
「あなたは神に選ばれたんですよ?」
「その神様とやら連れてこい、ぶん殴ってやる」
「なんと身の程知らずな…」
「何が身の程知らず?こっちはな幸せで争いもなくて平和な世界にいたんだ。その平和な生活ぶっ壊された上に二度と自分の生活に戻ることは叶わない?お前らは俺の世界の人間をなんだと思ってやがる」
「神の前ではそのようなことは意味をなさない。あなたは神の名の下この教団のために…」
「嫌だね、第一俺の世界じゃ殺しあうことなんてないし…何よりそれを許しては行けない世界だったからな。俺に至っては動物を殺したことさえないのにどうやって戦えと言うんだ」
「そのようなものはこの教団の下訓練をすれば…」
「それ以外にも魔物の姿を知らないから見せてみろ。それと偽者を見せたり嘘を言ってみろ。ぶっ飛ばすぞ?戦場で大事なことは情報だ。少しでも違うとまともに戦うこともできなくなる、それが理由で戦況が一気に劣勢になることもあるんだ。それがわかったらちゃんとしたもの見せろ」
「詳しいですね…戦いに置いてのことが…」
「いくら平和でも昔もそうだった訳じゃない。昔のやつらの知恵だ。それが今になってもあるだけ、わかったら全部話せ。それから判断する」
「いいでしょう…」
それから教団の者は魔物について説明を始めてた。
「戦う理由なくね?相手に敵意がないのに戦うとか理解できない」
「魔物はそこにいるだけで害なのですよ!?」
「見た目が女の姿をしている…やりずれぇ…」
「そんなものは飾りです!」
「偉い人にはわからねえってか?そんな簡単に割り切れるほど自分の世界の常識は切れねえよ」
「それは神と人の敵で…」
「俺の世界の人間だったら友好的になるんだろうな…」
「なっ!?」
「俺の世界じゃ敵意を抱かないやつに武器を向けるほど馬鹿じゃない。確かに争うかもしれないが最終的には和解するんじゃないか?」
「これは穢れし魔物です!」
「俺の世界にも一応神みたいなものをいると思って崇めてるやつもいるし魔物をそう見るやつもいる。だかな面白いことにな…」
「何が面白いのですか…!」
「俺の世界の人は自分達の姿に近いものや知能をもったものを殺すことに戸惑うのさ」
「そんな…」
「そこら辺の家畜でさえそうだからな…全ての生き物には命があり、平等って考えてるし。俺もそうだし」
「平等…」
「お前驚きすぎだな…俺以外に召喚したやついないのかよ」
「この教団の中ではあなたが初めてです」
「そうか…そうそう、邪神を崇める宗教も少なからずいたな確か」
「なぜ邪神なんか!」
「大勢が崇めてる神様がなにもしてくれない役立たずだからじゃないの?」
「」
教団の者は言葉も話せなくなっていた。
「現に俺の世界に勇者なんていないし、お前らが今の魔物は淫らで穢れてるったって人間も負けず劣らずで穢れてるのにさあ。違いがわからない」
「神の子である我々が穢れてるわけがない!」
「子をなすための行為だろ?それを穢れてるって、それがあって俺ら産まれてきたんだろ、それを…」
「もういい…」
「あ?」
「この者を牢屋に叩き込んでしまえ!」
「なっ!?テメェ!」
「どうやらあなたとはわかり会えないようだ、仕方ない。あなたのようなものを野放しにしておくわけにはいかない」
「お前らが勝手に召喚した上に…くっ!」
「連れていけ!」
「自分にとって都合が悪くなるとこうか!」
輝は牢屋に閉じ込められてしまっていた。
(あの野郎、クソッ!どうやって逃げ足す?上には一応光があるけど…)
そのところを見る、一応穴はあり通れそうだが…
(高過ぎる…例え登れても降りるときが…どうする…)
輝は万事休すとなっていた。
逃げるにしてもどうしようもない。
輝は何であのとき教団のやつとぶつかったか、後悔していた。
味方の振りをして逃げ出すことも出来ただろうが…
(考えてても仕方ないか…チャンスを窺うとしますか…どうしても間違ってると思うと口を出しちまうんだよなぁ)
そのチャンスは意外と早く来ることとなる。
「牢屋を変えるから出ろ」
「何で牢屋を変えるんだよ」
「こことは違ったところを使う、それだけのことに理由がいるか?」
「そりゃそうだ」
輝は教団の者に連れられて移動をしていた。
その時、あの男がやって来た。
口論をしていた男だ。
「どうですか?考えを改めましたか?」
「残念ながら」
「そうですが…連れていきなさい」
「わかりました」
(どうにかして逃げ出せないか…手は繋がれてるが後ろにではないからどうにか転んでも起き上がれる。紐で繋がれてるわけではないから…いっそのこと一か八か…)
「どうしたん…」
「おりゃあ!」
「なっ!?」
輝は一人を突き飛ばし逃げ出すことに成功した。
しかしこれから逃げ切れるかと言ったらわからない。
ただ逃げるために走るしかない。
「逃げだした異世界の人間を捕まえろ!もし魔物に捕まったらどんなことになるかわからない!」
「待て!」
(テメェらとこにいるくらいなら魔物に捕まった方がいくらかましだわ!)
近くの森に逃げ込みとにかく走る。
子供の頃は森の中で遊んだりをしていた輝からしたら地の利がある。
「クソッ!どこに逃げる!?とにかく体力の続く限り走るか!」
そうしてればアイツらも俺を見失うかもしれない。
「長いこと走ってんのにまだアイツら追い掛けてくるか!?」
(どんだけ俺はこの世界でヤバい存在なんだ!?神に選ばれた人間だからか!?それでも三十分ぐらい追いかけてくるなんて長すぎる)
実際はもっと掛かっているのだか…走っていて気にしてられる余裕もない。
かなりの長さを移動したことも確かだ。
「逃げ込めるとこはないか!…!?」
その時輝は後ろばかり気にして前を見ていなかった。
それでも木にぶつかるなんてこともなく走っていた。
木にぶつかったとも思っていたがどうも違う。
(なんだ?って魔物!?)
そう目の前には人とは違った姿をした魔物がいた。
その魔物は確か書物に乗っていた姿に似ていた。
(この姿は確か…)
「人虎…」
「お前は誰だ?ん?」
「魔物だと…!?」
「…お前追いかけられていたのか?」
「ああ…」
「おい!魔物!その人間を渡せ!」
「嫌だと言ったら?」
「こちらには数がいるぞ」
「ふんっ」
その人虎の魔物は鼻で笑い馬鹿にした。
「魔物の癖に…!」
「いいぞ、一人をよってたかって追いかけ回す性根の腐ったやつらは灸を据えることにする」
「皆やれ!」
教団の者達が攻撃に移り剣を振る。
それにたいして人虎は一瞬で一人残らず蹴散らす。
「まだやるか?」
「くっ!」
「早く連れて消えろ」
「いいでしょう…次はこうなるとは思わないでください」
教団の者が捨て台詞を吐いて退いていく。
「呆気ねぇ…」
「大丈夫か?」
「いや、疲労で限界だ…」
「おい!?」
輝はその場で意識を失った。
「ううん…」
「目が覚めたか?」
「ああ…あんたは…そうか気を失って…悪い、ここはどこだ?」
「私の家だ。ほら飲みな水だ」
「どうも…う…く…ぷはっ!」
「どうして追いかけられてたか説明してもらえるな?」
「いいぜ」
輝は全部を話す。
自分のいた場所追いかけられていた理由。全てを。
「なるほどな」
「驚かないな」
「よく聞く話だ、アイツらは自分の都合しか考えていない」
「俺もそう思う」
「これからどうするんだ?」
「どうするも未だにアイツらに目を付けられてるだろうから逃げることしかないかね」
「…そうか、なら私のとこで住まないか?」
「はあ?聞いてた?追いかけ回されて逃げなきゃならんのに、それ以前にお前に迷惑…」
「既に掛かってる」
「それは悪かったよ…でもこれ以上掛けるわけにはいかないだろ」
「私は強いから大丈夫だ」
「それでも心配になるだろ」
「気にするな、関わったんだ。最後まで関わらせろ。後味が悪い」
「すまない」
「それとここはあの場所からさらに離れてる」
「どれくらいだ」
「普通の人間だと半日は使うんじゃないか?」
「離れすぎだろ!お前あんなところにどんな理由でいたんだ!」
「人の都合を聞くものじゃない」
「お前も俺のあれこれ聞いたじゃん…」
「それはそれこれはこれ」
「まあいいや、それじゃあお世話になる」
「それでいい」
「そういや名前は何て言うんだ?俺は橘 輝」
「異世界の人間らしく珍しい名前だな。私はラタエ」
「俺からしたら珍しいが、この世界の基準だとわからないな」
「気にしなくていいんじゃないのか?この世界ですら珍しい名前が普通になってるくらいだし」
「それどうなんだ…」
輝はラタエに助けられ一緒に住むこととなった。
ラタエは助けてくれるといってる辺り面倒見がいいのだろう。
輝は自分の世界で出来たことを使い。
ラタエの手伝いとかをしていた。
たまに教団の者が来たとラタエがいい。
それを一人残らず捕まえて縄で縛り、魔物が良く通る道に投げたりしていた。
多分夫に一人残らずされてると思う。恐ろしい…
そんなある日。
「おい、ラタエ大丈夫かよ。顔真っ赤だぞ」
「気に…しなくて…いい」
「言葉が途切れ途切れになってて大丈夫な訳があってたまるか。寝てろ」
「いや、本当に…」
「なんか作ってやるから。魔物は風邪に掛からないんだよな?疲労?」
「だから!」
「良いから良いから」
輝はそう言ってラタエの体に触れた。
その瞬間。
「ハア〜〜……」
「おい!?」
ラタエが突然力を失い、もたれ掛かってきた。
「どうしたんだ?」
「…」
ラタエが輝を見る。
その目はギラつき何かを欲するように見えた。
「何か顔についてるか?」
「…」
「おいどうし…ん!?」
突然ラタエは輝の唇にキスをする。
それは最初は触れるようなキスだったが…
「ちょ!ん!?んん!」
「ちゅっ、ちゅる…うん…れろ…」
舌を中に入れ絡ませる。
荒々しく嫌らしいキスをしていた。
輝はいきなりのことでかなり動揺していた。
(えっ!?なんで?何がどうしてこうなった?考えろ…考えろ…)
「輝♪」
「は、はい…?」
「我慢できないんだ、いいだろ?」
「が、我慢?」
「私の種族知ってるみたいだったんだ、ならわかるだろ?」
「種族…あっ」
(そうだったー!確か人虎って発情期が周期的に来るって読んだあれにあった…てことは…)
「いいだろ?」
「…」
「嫌なのか?」
「嫌じゃ…ない、てか今更だろキスしといて」
「それじゃあ…」
「俺はラタエのこと嫌いじゃない…むしろ好きだ」
「輝…」
「助けてくれたことは感謝してるし、優しくしてくれた女を嫌いになるほど馬鹿じゃない。それと…」
「それと?」
「俺は惚れっぽいんだ」
「!」
「好きだ、優しいお前が好きだ、助けてくれたお前が好きだ、一緒にいて寂しさを消してくれたお前が好きだ、力強いお前が好きだ、この世界での不安を包んでくれたお前が好きだ」
「私も輝が好きだ…」
「俺はいいよ」
「本当にいいんだな?もう我慢できないんだぞ?」
「頑張る」
「輝ー♪」
「おお!?」
ラタエが服をすごい早さで脱がしていき、輝は直ぐに産まれたままの姿となる。
「大きいな♪もしかして最初からこうなってたのか♪」
「好きな女にキスされて抱きつかれてこうならなかったら、俺はそいつを疑うわ」
「もういいよな?体が疼いて仕方ないんだ」
「さっきからそればっかだな、我慢の仕方は知らんのか」
「今までずっと耐えてきたんだぞ、一度もしたことがなかったんだ無理を言わないでくれ♪」
「初めて…なのか、俺が…」
「そうだ、お前が私の初めてなんだぞ♪」
「嬉しいな、来い、ラタエ」
ラタエは輝に抱きつきながら女のそこに輝のそれをあてがい降ろしていく。
中に飲み込まれ輝はぐぐもった声をだし耐える。
その途中、若干の抵抗を感じそれを貫いた。
中は驚くほどに良く、経験のない輝には余りにも耐えられるものではなかった。
「ぐっ!ぅあ!」
「あぁぁぁあああ♪出てるぅ♪」
直ぐに輝は限界を迎え、ラタエの今までそれに汚されたことのないとこを自分の精で汚す。
その感覚が更に輝を興奮させ勢いは留まることを知らない。
長い時間を経て射精が終わる。
「はぁ…はぁ…早いぞ輝…」
「気持ちよすぎんだよ…なんだこれ…聞いてな…い!?」
「んっ…ふっ…あっ」
「おま!少し休ませ…て!?」
「嫌だ♪やっとお前と…ん、できたんだ。やめるつもりはない♪」
「イったばっかに…これは…くっ!酷…くな、くあぁ!」
「もっともっと♪一杯だしてもらわなくちゃ♪」
「微妙に後悔したー!」
「その後悔も直ぐになくなる…あっ…膨らんでる、また出るんだ♪」
「今イったら死ぬ…」
「大丈夫、大丈夫♪死なない、死なない♪ああああああああ♪」
「がっ!ぐっ、なっ…ぃ…」
ラタエの中に二度目の射精をする。
輝が言葉に感じられない言葉をだし。
ラタエは大きな矯声をあげる。
「まだまだ硬いな♪」
「もしかして…」
輝は少し怯えた表情で聞く。
「続行♪」
「いやっ、やめっ!ああああああああああああ!」
二人の夜はまだまだ長いみたいだ。
「♪」
「死ぬかと思った…」
昨日の夜は長いこと混じりあい、輝は何度ラタエの中に射精をしたかわからない。
軽く二十回を越えていると思う。
「出来たかなぁ♪」
「何が?」
「お前と私の子供♪」
「出来てるかもな…あんだけやっといて出来なかったら…」
「またすればいいな」
「真顔で恐ろしいことを…」
「嫌か…?」
「泣きそうな目で見るな!わかった!その時はやる!」
「やった♪」
「俺は確実に尻を敷かれてるな…ベッドの上でもこいつに敷かれるのか…」
「じゃあ、次は輝が上になる?」
「よし、させろ。その時はさせろ」
「輝から攻められるのか、それもいいな♪」
「駄目だ、勝てる気がしねぇ…」
輝に平和がやって来た。
異世界に来て彼はその世界での幸せを手に入れることに成功したのだった。
14/02/16 18:14更新 / 幸せのためのキセキ