海辺の触手のお姉さん
転ばないように気を付けながら、岩場を進んでいく。
本当に気を付けないと、すぐにでも足を滑らしてしまいそうだった。岩場の凹凸が激しいわけでも、滑りやすいわけでもない。ただ、ぼく自身が急ぐ足を抑えきれないだけだ。どくんどくんと高鳴る心臓の鼓動に合わせて、指の先まで熱が流れて、息まで熱っぽくなる。薄いシャツに汗がにじむ。
だんだんと足場が悪くなってきたから、もっと気を付けて進まなければならない、そう分かっているのに気持ちばかり焦って何度か足を踏み外し、半ズボンが濡れてしまった。でもそんなことを気にしていられない。
早く、早く。
あと少し、もう少し、あの洞窟まで行けば――。
「はぁ、はぁ……」
岩場の影に隠されたような洞窟に、ぼくは足を踏み入れた。薄暗いけど、何度も来ているから大丈夫だ。じゃりじゃりと足音を立てて進んでいくと、いよいよぼくの鼓動は激しさを増し、内から鼓膜を揺らす。肌をなでる風はひんやりと気持ちいいけれど、その下の肉は熱が収まらない。
あと少し、そこの角を曲がれば――。
「……あら、早かったのね」
洞窟の奥深くには、魔物のお姉さんが居た。ぼくが一刻も早く会いたかったお姉さん――スキュラさんだ。青い瞳に整った顔立ち、うなじあたりで結んだ薄い布だけで隠した上半身や、肩にかかる長さの波打つ茶色の髪。そのどれもが人間と大きな違いはないけれど、スキュラさんは一目で魔物だとわかる。彼女の下半身はタコのような触手でできているのだ。腰巻の上は人間で、下はタコという奇怪な姿だったけど、ぼくはそんなスキュラさんの姿も魅力的だと思っていた。
「そんなに息を切らせて、早く会いたかった？」
「はい、ぼくっ、はやくスキュラさんに会いたくてっ」
「うふふ、嬉しい……♡」
触手をうねうねと動かしながらにじり寄ってくるスキュラさんに、ぼくは心臓が跳ね上がった。何も言えずに目をぱちくりさせていると、スキュラさんはくすりと笑った。
「急いでたのは会いに来たかっただけ？」
「え、あの……」
「私と早く……えっちしたかったのよね♡」
見透かされていた。ぼくはなにも言えずにもじもじとしていると、スキュラさんはもう一度笑って背を向けた。
「ね、服脱がせてくれる？」
「え、あっ……！」
「首のところの結び目をほどくだけだから。ほら、はやく♡」
ぼくは何度も喉を鳴らしながら、服の結び目へと手を伸ばした。震える手でむすび目をほどくと、いとも簡単に布が彼女の体から離れた。スキュラさんの体、今見えているシミ一つない背中の向こう側に晒された柔らかなものを想像して、また喉が鳴った。
スキュラさんは肩越しにぼくを見ると、心底楽しそうに笑って「下もとって♡」と囁いた。ぼくはまた震えながら彼女の腰巻きの結び目をほどいた。はらりと落ちた布の下から、ぷるりと大きなお尻が現れた。ほんのりと汗ばんだそれは、たまらなく煽情的だった。
肩越しにこちらを見ていたスキュラさんは笑みを浮かべると、むにゅんとお尻をぼくの股間に押し当ててきた。思わず腰を引こうとすると、いつの間にか触手が体に巻き付き身動きが取れなくなっていた。
「あぅ、うあっ……」
ズボンの上からでも、そのむっちりとした柔らかさとボリュームが伝わってくる。半勃ちになってしまったぼくのそれを、ずりずりむにゅりと大きなお尻でこすり上げられる。体が熱い、全身から汗が噴き出して止まらない。スキュラさんはしばらくぼくのものをお尻で擦り上げて楽しんでいるようだった。
そのうちに彼女の息も上がってきた。そればかりか、体をくねらせながら自分の胸を揉みしだいているようだ。さらにはくちゅくちゅと水音まで聞こえ始めた。スキュラさんは自分の割れ目を指でいじり始めていた。聞こえてくる淫靡な水音が、ぼくの理性を溶かしていく。
「ふふ♡もっとぎゅってしましょ♡」
そう言って彼女は振り向くと、長い舌でぼくの唇を舐め上げた。青い瞳に映るのは、興奮しきって顔を真っ赤にしたぼくの顔だけだった。ぼくはスキュラさんに促されるまま彼女を抱きしめた。柔らかい肌同士が触れ合い、ぼくはますます欲情してしまう。スキュラさんの触手に捕らえられたまま、ぎゅっと抱き合っていると例えようもない幸福感と、それ以上の興奮が頭を支配する。
お互いの吐息がかかる距離で見つめ合うと、スキュラさんはふわりと微笑んでそっと口づけをした。最初はついばむように、それから徐々に激しくなるそれに、ぼくの思考は奪われていった。ぬるりと入り込んできたスキュラさんの舌がぼくのそれと絡み合って、唾液を交換しあう。とろりと甘酸っぱいそれを飲み込むと、体の奥が熱くなるような気がして、ぼくはさらに夢中になってスキュラさんを求めた。
「はむ、んちゅ……ちゅるる♡」
「はぁ、あむ、んんっ♡ ぷあっ、ス、キュラさ……」
「ふふ、可愛い♡」
そう言うとスキュラさんはそっと腰を持ち上げ、彼女の秘部をぼくのものに擦りあてた。気が付かない間に、ぼくは裸になっていた。ぼくの服も下着も無造作に床に散らばっているのが、なんだか妙に煽情的だった。すっかり張り詰めたぼくのものを優しく撫で上げながら、スキュラさんは妖艶な笑みを浮かべて腰をくねらす。ぼくの先走りとスキュラさんの愛液が混ざりあい、くちゅくちゅと淫靡な水音を立てる。ぼくのものはビクビク痙攣しっぱなしで、すぐにでも出してしまいそうだった。
「うぅ、スキュラさん……！」
「なあに？」
「いれて、はやくいれてぇ……っ」
「かわいいおねだり……♡」
「おねがい、スキュラさんっ……♡」
「もちろんいいわ、私もはやく欲しいから……♡」
スキュラさんはぼくのものを割れ目に押し当てると、ゆっくりと腰を落としてきた。スキュラさんの中は熱くてにゅるにゅるの触手でいっぱいの蜜壺のようだ。その触手のたちをかき分けて奥へと挿入っていく感覚に、ぼくの口から上ずった声が漏れ、全身ががくがく震える。膣肉の触手が柔らかくぼくのものを包んで、なで回すように絡みついてくる。スキュラさんは赤らんだ顔でぼく抱きしめ、耳元で甘い声で囁いた。
「わかる？ わたしのなかにあなたがいるの♡」
「うあっ、すご……きもちいい……っ」
「うごかしてあげる……♡」
スキュラさんの言葉と同時に、ぼくの体に巻き付いた触手たちがうごめいた。スキュラさんとぼくを緩く締め上げるようにして密着させ、身動きが取れなくなる。そのまま膣内だけがにゅぐにゅぐと動き始め、ぼくのものをしごき始める。ぼくたちはお互いに体を密着させたまま快楽を貪った。スキュラさんの大きな胸の膨らみがぼくの胸板に押し付けられる。耳にかかる彼女の甘く熱い吐息がぞくぞくとくすぐったい快感を与えてくれる。
ぼくは動かせない腰を無意識のうちに動かそうとしていた。スキュラさんの奥に、もっと奥に入りたい。触手の森の奥底の子宮口にぼくの先端をぐりぐりと押しつけるたびに、目の前がチカチカするほどの気持ちよさが襲ってくる。スキュラさんも気持ちいのか、耳元で小さく、ぼくだけに聞こえるように甘い声を漏らしている。それが嬉しくて、ぼくはさらに強く彼女の中へ押し込んだ。
「あぁっ、そんなに奥……んぅっ、だめぇ……♡」
「うあぅっ……スキュラさんっ、きもち、いい……っ！」
「わたしも、あんっ♡とってもきもちいいっ、よぉ……♡」
スキュラさんはそう言ってまたキスをしてくれた。口の中に入ってくる彼女の舌を夢中でしゃぶる。同時にぼくの体に巻き付いた触手の吸盤もちゅうちゅうと吸いついてきた。ぬるぬるとした吸盤が全身に吸い付いてくる快感は、まるで全身に深いキスをされているようだった。甘く愛にあふれたキスを全身に浴びせられて、スキュラさんの中で射精したいという欲求がどんどん膨れ上がっていき、抑えられなくなっていく。
「スキュラさん……もうでちゃう……」
「いつでもだして♡あなたのどろどろしたの、ちょうだい……♡」
スキュラさんはそう言うとより一層激しく膣内を動かしはじめた。にゅるりとぼくのカリ首に膣肉の触手が巻き付き、しゅるしゅると蠢く。びくびくと震える竿の部分にも膣内触手がまとわりつき、射精を促すようにぬるぬるとしごきあげてくる。そして一番深いところ、子宮がでぼくの先端をぎゅっと抱きしめるように包み込み、吸い付き、ぼくの精を求める。
「ああぁっ、でる……！」
「きて♡濃いの一番奥にちょうだい♡」
「あっ、ああっ……あああっ――――ッ！！！」
どくん、と音が聞こえそうなほどに勢いよく、ぼくはスキュラさんの奥に白濁液を吐き出してしまった。何度も脈打ちながら、彼女の中にぼくのものを注ぎ込んでいく。あまりの量の多さに、入り切らなかったものが結合部から溢れ出し、泡立ち始めた粘液と一緒になってぼたぼたとこぼれ落ちる。
ぼくのものを全部搾り取ろうとするかのように、スキュラさんの膣内はうねり続けた。腰のあたりが痺れるような感覚と一緒にがくがくと下半身が震え始めたけど、スキュラさんの触手が安心させるようにやさしく巻き付いてきて、ぼくの頭を撫でてくれた。ぼくは射精の快感と愛する人の抱擁の安堵に包まれながら。最後の一滴まで彼女に注ぎ込んだ。
「こんなにたくさん……ふふっ、嬉しい……♡」
「スキュラさ、あぁ……っ」
「ん？どうしたの？」
「もっと、もっとシたいです……っ」
射精後に来る冷めたような感覚は、スキュラさん相手だとなぜだか感じることはなかった。それどころか、もっとスキュラさんと気持ちよくなりたいという気持ちで胸がいっぱいになってしまう。射精の快感が抜けきらない頭で胸の内に湧き出てきた欲望を口にすると、スキュラさんはぺろりと舌なめずりをして、
「当たり前じゃない♡一回だけなわけないでしょ♡」
赤らみ汗ばんだ顔で笑みを浮かべると、スキュラさんはまたぼくの口を塞いだ。ゆったりと口の中を嘗め回されながら、ぼくは優しく押し倒された。触手のベッドの上に横になり、スキュラさんに馬乗りにされる格好だ。スキュラさんは腰をくねらせ、にゅるにゅると膣内もうごめく。抜かないままぼくの勃起を促してくれているのだ。ぐちゅぐちゅと音立ててスキュラさんが腰を振るたびに、大きなおっぱいが震える。
「また大きくなってきた♡んぅっ♡」
「スキュラさんっ……うぁ、あっ……！」
「私が動いてあげるからキミはリラックスしたまま気持ちよくなって、びゅ〜って射精することだけ考えてればいいの♡」
スキュラさんの言葉を聞き終わる前にぼくのものは完全に硬さを取り戻していた。スキュラさんはそれを見て嬉しそうに微笑むと、上下運動を始めた。ぱんっぱんっと間隔をあけて肌同士がぶつかり合う音が響き始める。それと同時にぼくのものはどんどん熱を帯びて硬くなっていく。
「あんっ♡もおっ、すぐに硬くしちゃって♡」
「うあっ！だっ、て……スキュラさんのなかきもちっ、よくてぇ……」
「ふふっ、かわいい♡じゃあもっと良くしてあげる♡」
スキュラさんは腰を振りながら、ぼくの乳首を触手でなで始めた。くにゅくにゅと先端を押しつぶすようにしながら、こりこりと弄ぶように転がしていく。その刺激にぼくの口から喘ぎ声が漏れ、それを満足げにスキュラさんは見ている。ぼくの上で腰を動かすスキュラさんの動きはゆっくりとしたストロークで、彼女の中にいるぼくのものを愛してくれるような動きだ。射精したばかりで疲れたぼくを気遣うような動きに、ぼくは胸の奥でスキュラさんが大好きだと実感していた。
「スキュラさん……ぼく、ぼく……！」
スキュラさんはくすりと笑うと、身体を倒してきて、ぼくの目の前に顔を持ってきた。ぼくたちはお互いの顔を見つめ、どちらからともなくキスをした。スキュラさんの触手が背中や腕に絡みつき、抱きしめるようにしてくる。スキュラさんの舌先がぼくの歯列や上顎を刺激してくる。まるで触手のように動くそれは、とてもいやらしくて愛おしかった。甘酸っぱい想いが唾液に乗って口の中を満たしていく。それをこくり、こくりと飲み込むたびに、大好きという思いが全身を駆け巡る。
「ぷぁ……ふふ、そろそろイキたいのよね？また出そうなんでしょ？」
唇を離すとスキュラさんは妖艶な笑みを浮かべた。淫靡な雰囲気を纏ったスキュラさんが、腰をぐっと押しつけてぐりぐりと回すように動かしてきた。それだけでも凄まじい快感なのに、ぼくの先端がちょうど子宮口にぴったりとくっつく形になる。子宮口がぱくぱくと開いてぼくのものをくわえ込み、早くちょうだいと催促しているようだ。
「うっ、あぁっ……んむ、あ……スキュラさん……！」
「んちゅ、ぷあ♡あぁんっ♡ほらぁ、出して♡」
スキュラさんの腰使いが激しくなる。それに呼応するようにぼくの射精感が高まってきた。スキュラさんはぼくの耳元で甘く囁きながら、ぎゅっと強く抱き締めてきた。柔らかい感触と甘い匂いに包まれて、ぼくはすぐに限界を迎えてしまった。
「ふぁっ、出ま、すっ……！」
「だして♡もう一回私の中にだして♡」
「ひあっ、でる……あっ、あああ――――っ！！」
びくんっ、とぼくの身体が跳ね上がり、お腹の奥から熱いものがこみ上げてくる。勢いよく吐き出された白濁液がスキュラさんの最奥部に叩きつけられると、彼女もびくんと体を跳ねさせた。射精の快感のさ中、スキュラさんがぼくの首筋に吸いついてきた。ちぅっという音とともに僅かな痛みが走る。そこからじんわりとした熱が広がり、ぼくはまたどきりとする。そのまま何回か首筋にキスされて、最後にぺろりと舐められた。
「んっ……ちゅっ、ふふふっ♡いっぱい出たわね♡」
「はぁ、はぁ……スキュラさん……」
「まだ足りないって顔してる♡」
スキュラさんはくすりと笑うと、繋がったままぼくを抱きかかえるように持ち上げ、そのまま後ろに倒れこんだ。ちょうどぼくがスキュラさんを押し倒したような格好だ。姿勢を変えるときにつなぎ目からぼくの精液があふれて、足を伝った。スキュラさんはぼくの手を取り、自分の胸に押し付けた。柔らかく張りのある乳房の弾力が伝わってくる。
「あ、わ……っ」
「ふふ、男の子はおっぱい好きよね♡」
「はいっ、すき、です……っ」
「正直ね♡ほら、もっと揉んでいいのよ♡」
そう言ってスキュラさんはぼくの手を掴んで動かし始めた。むにゅりと柔らかな胸の形が変わり、掌に乳首を擦り付けてくる。その感覚が気持ち良くてぼくは夢中になって手を動かした。次第に硬く尖ってきた先端が掌に当たるようになり、ぼくはそこを指先で弄んだ。スキュラさんは自分の胸をいじられていることに興奮したのか、膣内がきゅっと締まった。
「うあっ、なか締まって……っ」
「ちょっと硬くなってきた♡おっぱいの効果絶大ね♡」
「う……は、はい……」
「じゃあそのままおっぱいもみもみしながら、今度はキミが動いて♡」
ぼくはスキュラさんに言われるがまま、大きな胸を両手で揉みながら、腰をゆっくり動かし始めた。膣内はどろどろとした感触で、触手の膣肉がゆるゆるとぼくの動きに合わせて揺れる。スキュラさんは胸への刺激で感じているようで、甘い声を上げていた。ぼくが動くたびに結合部から愛液と精液が混じった液体が溢れ出し、水音が響く。スキュラさんの抑え目な喘ぎ声と、おっぱいの感触、膣内のあったかい気持ちよさ、それに漏れ出たぼくとスキュラさんの体液が混じった臭いに、ぼくのものはまた硬く張り詰めていた。
「またおっきく……んっ♡なったわね♡」
「はい、あぁっ……！」
「もう、まだ出し足りないのね♡また私の中に出したいのね♡」
ぼくがこくりと無言でうなずくとスキュラさんは「かわいい♡」と満足げな笑みを浮かべて、ぼくの頬に手を伸ばしてきた。
「キミの好きなように私を犯していいよ♡」
「は、はいっ、スキュラさん……！ううっ……あぁっ！！」
ぼくはスキュラさんの腰を掴み、ぐっと引き寄せた。深く突き刺すようにして抽挿を始めると、子宮口と鈴口が何度も触れ合うほどになった。そのまま激しいピストン運動を続ける。ぱちんっ、ばつんっという肌同士がぶつかる音の中、おっぱいを両手で揉みしだく。柔らかな肉が手のひらの中で形を変えていく感触にぼくは荒く息を吐く。スキュラさんの口からも甘く高い嬌声が上がり、ぼくはそれが嬉しくてさらに動きを強めた。
「あんっ♡激し、すぎぃっ♡」
「ごめんなさい、でも止まらなくてっ……！」
「んぅっ♡あっ♡いいのよ♡そのまま好きにして♡もっともっと強くして♡」
スキュラさんが触手の足でぼくのお尻を挟み込むと、そのまま締め上げてきた。柔らかくぬるついた触手ががきゅうっと密着してきて、気持ち良さと愛おしさで思わず射精してしまいそうになる。なんとか我慢していると、スキュラさんは汗ばんだ顔で悪戯っぽい笑みを浮かべて囁いた。
「ねぇ、キスして？」
「は、はいっ、ん……ちゅ」
「んむ、んぅっ♡んっんっ♡ちゅぅうっ♡」
ぼくはスキュラさんに覆いかぶさり、唇を重ねた。舌を差し入れ、絡めあう。お互いの唾液を交換しあいながら、激しく求め合った。その間も下半身はずっと繋がっていて、どくんどくんという脈動を感じていた。スキュラさんが絶頂に向かって高まっていくにつれて膣内が激しく痙攣する。それが例えようもなくうれしくて、気持ちよくて、ぼくの頭の中はスキュラさんでいっぱいになった。
「んむっ、すき……好きですスキュラさん、あぅっ……だい、好きですっ！」
「んちゅ、ぷあ……♡もっと、言って♡好きってもっと言って♡」
「好き、です！大好き、ぁっ、ですっ愛して、ますっ！」
「ああぁっ♡すきっ♡わたしも、だい好きっ♡」
「スキュラさんっ嬉しいですっ、ぼくっ、ああっ……っ！」
腰の奥から熱いものがこみ上げてくる。限界まで張り詰めたものが射精を求めて震えていた。ぼくはぐっと歯を噛んでこらえて、腰を振り続けた。ぐちゅぐちゅと精液と愛液を混ぜ合わせながら、スキュラさんの中をこすり続ける。ぼくの動きに合わせてスキュラさんの身体がびくびくと跳ね、ぼくの大好きなスキュラさんの顔がとろけていく。
「ああっ♡イくっ♡わたしもイくっ♡」
「ぼくもっ、もう限界です……っ♡」
「きてっ♡一番奥にだしてっ♡キミの精子でいっぱいにして♡」
「ああっ、ぅっ、あああっ―――――♡」
限界を迎えたぼくのものはびゅーびゅーと大量の白濁した液体を解き放った。それはスキュラさんの最奥へと注ぎ込まれ、子宮を満たした。それでもなお収まりきらない分が逆流して結合部からごぽごぽ溢れ出す。スキュラさんはその感覚すらも快感なのか、背筋を反らしながらぶるりと身を震わせた。止まらない射精の快楽に姿勢を保っていられず、ぼくはスキュラさんの上に倒れこんだ。
「すごい量……♡おなかのなかいっぱい……♡」
「はぁっ、ああっ……♡」
「まだびゅるびゅる出てる♡最後までだしちゃいなさい♡」
スキュラさんは、ぼくをきゅっと抱きしめると、また頭を優しくなでてくれた。ぼくはそれに応えるように彼女の首元へ頬ずりした。すると彼女はくすくす笑いながら、ぼくの首筋や背中を撫でてくれる。そうしているうちにだんだん落ち着いてきたのか、呼吸も整ってきた。少し冷静になると、自分が口にしたことへの恥ずかしさがこみ上げてきた。
あんなに恥ずかしげもなく「好きです」「愛してる」なんて口走ってしまうなんて。普段はこんなこと絶対に言えっこないはずなのに。でもさっきは抵抗なく言葉が出てきたのだ。それどころか、言わなければ気が済まないような気分だった。毎日のようにこうして交わっているけれど、あんなことを言ったのは初めてだった。スキュラさんはどう思っているかわからないけど、ぼくは本気でスキュラさんのことを……。
「あの……」
「どうかした？」
「いえ、なんでも……」
「そう？じゃあもう少しこうしてましょう♡」
スキュラさんはそれ以上追及せず、またぼくを優しく抱きしめてくれた。きっとぼくが何を考えているかわかっているんだろうなと思う。でも今は伝える勇気がない。いつかちゃんと言えるようになるまで待っていてほしい。そんなことを考えていると、不意に下腹部のあたりがきゅうっと締め付けられる感じがあった。スキュラさんの膣内の触手たちが、まるで早く次の子種をよこせと言っているかのようにビクビク震えていた。そして、それが合図であったかのように、ぼくのものもまた硬度を取り戻していった。
「……まだ足りないみたいね♡」
「えっと、その……はい」
スキュラさんの指摘に、思わず赤面してしまう。するとスキュラさんは妖艶な笑みを浮かべて、
「じゃあ、孕ませてもらうまで今日は続けましょうか♡」
「え、はらま……えっ……」
「さっき言ってたでしょう、私を愛してるって……♡」
「あっ、えと、あぅ……っ」
「ほら♡まだまだ出せるわよね♡」
◆
あれから数時間後。ぼくらはお互い何度目かもわからない絶頂を迎え、気絶するように眠りについた。翌朝目を覚ますと、目の前には全裸のスキュラさんの肢体が広がっていた。海に漂う海藻のように広がる触手の真ん中、スキュラさんの秘部には触手の一本が栓をするように張り付いている見えた。
あの中には昨日ぼくが出したもので満たされているんだ。それをスキュラさんはこぼさない様にしているんだ。そんなことを想像すると顔が熱くなる。そうだ、ぼくは彼女と一晩中繋がっていたんだ。そう思うだけで胸がきゅんとする。
（スキュラさんとの子供、できたかな……？）
ふと気が付くと、いつの間にかスキュラさんは目を覚ましていて、ぼくの方を見ていた。彼女は今までで一番の笑みを浮かべて、ぼくの精子でいっぱいになったお腹をいとおしそうに撫でた。
それは、ぼくの疑問への答えのようだった。
「おはよう、私の旦那様♡」
本当に気を付けないと、すぐにでも足を滑らしてしまいそうだった。岩場の凹凸が激しいわけでも、滑りやすいわけでもない。ただ、ぼく自身が急ぐ足を抑えきれないだけだ。どくんどくんと高鳴る心臓の鼓動に合わせて、指の先まで熱が流れて、息まで熱っぽくなる。薄いシャツに汗がにじむ。
だんだんと足場が悪くなってきたから、もっと気を付けて進まなければならない、そう分かっているのに気持ちばかり焦って何度か足を踏み外し、半ズボンが濡れてしまった。でもそんなことを気にしていられない。
早く、早く。
あと少し、もう少し、あの洞窟まで行けば――。
「はぁ、はぁ……」
岩場の影に隠されたような洞窟に、ぼくは足を踏み入れた。薄暗いけど、何度も来ているから大丈夫だ。じゃりじゃりと足音を立てて進んでいくと、いよいよぼくの鼓動は激しさを増し、内から鼓膜を揺らす。肌をなでる風はひんやりと気持ちいいけれど、その下の肉は熱が収まらない。
あと少し、そこの角を曲がれば――。
「……あら、早かったのね」
洞窟の奥深くには、魔物のお姉さんが居た。ぼくが一刻も早く会いたかったお姉さん――スキュラさんだ。青い瞳に整った顔立ち、うなじあたりで結んだ薄い布だけで隠した上半身や、肩にかかる長さの波打つ茶色の髪。そのどれもが人間と大きな違いはないけれど、スキュラさんは一目で魔物だとわかる。彼女の下半身はタコのような触手でできているのだ。腰巻の上は人間で、下はタコという奇怪な姿だったけど、ぼくはそんなスキュラさんの姿も魅力的だと思っていた。
「そんなに息を切らせて、早く会いたかった？」
「はい、ぼくっ、はやくスキュラさんに会いたくてっ」
「うふふ、嬉しい……♡」
触手をうねうねと動かしながらにじり寄ってくるスキュラさんに、ぼくは心臓が跳ね上がった。何も言えずに目をぱちくりさせていると、スキュラさんはくすりと笑った。
「急いでたのは会いに来たかっただけ？」
「え、あの……」
「私と早く……えっちしたかったのよね♡」
見透かされていた。ぼくはなにも言えずにもじもじとしていると、スキュラさんはもう一度笑って背を向けた。
「ね、服脱がせてくれる？」
「え、あっ……！」
「首のところの結び目をほどくだけだから。ほら、はやく♡」
ぼくは何度も喉を鳴らしながら、服の結び目へと手を伸ばした。震える手でむすび目をほどくと、いとも簡単に布が彼女の体から離れた。スキュラさんの体、今見えているシミ一つない背中の向こう側に晒された柔らかなものを想像して、また喉が鳴った。
スキュラさんは肩越しにぼくを見ると、心底楽しそうに笑って「下もとって♡」と囁いた。ぼくはまた震えながら彼女の腰巻きの結び目をほどいた。はらりと落ちた布の下から、ぷるりと大きなお尻が現れた。ほんのりと汗ばんだそれは、たまらなく煽情的だった。
肩越しにこちらを見ていたスキュラさんは笑みを浮かべると、むにゅんとお尻をぼくの股間に押し当ててきた。思わず腰を引こうとすると、いつの間にか触手が体に巻き付き身動きが取れなくなっていた。
「あぅ、うあっ……」
ズボンの上からでも、そのむっちりとした柔らかさとボリュームが伝わってくる。半勃ちになってしまったぼくのそれを、ずりずりむにゅりと大きなお尻でこすり上げられる。体が熱い、全身から汗が噴き出して止まらない。スキュラさんはしばらくぼくのものをお尻で擦り上げて楽しんでいるようだった。
そのうちに彼女の息も上がってきた。そればかりか、体をくねらせながら自分の胸を揉みしだいているようだ。さらにはくちゅくちゅと水音まで聞こえ始めた。スキュラさんは自分の割れ目を指でいじり始めていた。聞こえてくる淫靡な水音が、ぼくの理性を溶かしていく。
「ふふ♡もっとぎゅってしましょ♡」
そう言って彼女は振り向くと、長い舌でぼくの唇を舐め上げた。青い瞳に映るのは、興奮しきって顔を真っ赤にしたぼくの顔だけだった。ぼくはスキュラさんに促されるまま彼女を抱きしめた。柔らかい肌同士が触れ合い、ぼくはますます欲情してしまう。スキュラさんの触手に捕らえられたまま、ぎゅっと抱き合っていると例えようもない幸福感と、それ以上の興奮が頭を支配する。
お互いの吐息がかかる距離で見つめ合うと、スキュラさんはふわりと微笑んでそっと口づけをした。最初はついばむように、それから徐々に激しくなるそれに、ぼくの思考は奪われていった。ぬるりと入り込んできたスキュラさんの舌がぼくのそれと絡み合って、唾液を交換しあう。とろりと甘酸っぱいそれを飲み込むと、体の奥が熱くなるような気がして、ぼくはさらに夢中になってスキュラさんを求めた。
「はむ、んちゅ……ちゅるる♡」
「はぁ、あむ、んんっ♡ ぷあっ、ス、キュラさ……」
「ふふ、可愛い♡」
そう言うとスキュラさんはそっと腰を持ち上げ、彼女の秘部をぼくのものに擦りあてた。気が付かない間に、ぼくは裸になっていた。ぼくの服も下着も無造作に床に散らばっているのが、なんだか妙に煽情的だった。すっかり張り詰めたぼくのものを優しく撫で上げながら、スキュラさんは妖艶な笑みを浮かべて腰をくねらす。ぼくの先走りとスキュラさんの愛液が混ざりあい、くちゅくちゅと淫靡な水音を立てる。ぼくのものはビクビク痙攣しっぱなしで、すぐにでも出してしまいそうだった。
「うぅ、スキュラさん……！」
「なあに？」
「いれて、はやくいれてぇ……っ」
「かわいいおねだり……♡」
「おねがい、スキュラさんっ……♡」
「もちろんいいわ、私もはやく欲しいから……♡」
スキュラさんはぼくのものを割れ目に押し当てると、ゆっくりと腰を落としてきた。スキュラさんの中は熱くてにゅるにゅるの触手でいっぱいの蜜壺のようだ。その触手のたちをかき分けて奥へと挿入っていく感覚に、ぼくの口から上ずった声が漏れ、全身ががくがく震える。膣肉の触手が柔らかくぼくのものを包んで、なで回すように絡みついてくる。スキュラさんは赤らんだ顔でぼく抱きしめ、耳元で甘い声で囁いた。
「わかる？ わたしのなかにあなたがいるの♡」
「うあっ、すご……きもちいい……っ」
「うごかしてあげる……♡」
スキュラさんの言葉と同時に、ぼくの体に巻き付いた触手たちがうごめいた。スキュラさんとぼくを緩く締め上げるようにして密着させ、身動きが取れなくなる。そのまま膣内だけがにゅぐにゅぐと動き始め、ぼくのものをしごき始める。ぼくたちはお互いに体を密着させたまま快楽を貪った。スキュラさんの大きな胸の膨らみがぼくの胸板に押し付けられる。耳にかかる彼女の甘く熱い吐息がぞくぞくとくすぐったい快感を与えてくれる。
ぼくは動かせない腰を無意識のうちに動かそうとしていた。スキュラさんの奥に、もっと奥に入りたい。触手の森の奥底の子宮口にぼくの先端をぐりぐりと押しつけるたびに、目の前がチカチカするほどの気持ちよさが襲ってくる。スキュラさんも気持ちいのか、耳元で小さく、ぼくだけに聞こえるように甘い声を漏らしている。それが嬉しくて、ぼくはさらに強く彼女の中へ押し込んだ。
「あぁっ、そんなに奥……んぅっ、だめぇ……♡」
「うあぅっ……スキュラさんっ、きもち、いい……っ！」
「わたしも、あんっ♡とってもきもちいいっ、よぉ……♡」
スキュラさんはそう言ってまたキスをしてくれた。口の中に入ってくる彼女の舌を夢中でしゃぶる。同時にぼくの体に巻き付いた触手の吸盤もちゅうちゅうと吸いついてきた。ぬるぬるとした吸盤が全身に吸い付いてくる快感は、まるで全身に深いキスをされているようだった。甘く愛にあふれたキスを全身に浴びせられて、スキュラさんの中で射精したいという欲求がどんどん膨れ上がっていき、抑えられなくなっていく。
「スキュラさん……もうでちゃう……」
「いつでもだして♡あなたのどろどろしたの、ちょうだい……♡」
スキュラさんはそう言うとより一層激しく膣内を動かしはじめた。にゅるりとぼくのカリ首に膣肉の触手が巻き付き、しゅるしゅると蠢く。びくびくと震える竿の部分にも膣内触手がまとわりつき、射精を促すようにぬるぬるとしごきあげてくる。そして一番深いところ、子宮がでぼくの先端をぎゅっと抱きしめるように包み込み、吸い付き、ぼくの精を求める。
「ああぁっ、でる……！」
「きて♡濃いの一番奥にちょうだい♡」
「あっ、ああっ……あああっ――――ッ！！！」
どくん、と音が聞こえそうなほどに勢いよく、ぼくはスキュラさんの奥に白濁液を吐き出してしまった。何度も脈打ちながら、彼女の中にぼくのものを注ぎ込んでいく。あまりの量の多さに、入り切らなかったものが結合部から溢れ出し、泡立ち始めた粘液と一緒になってぼたぼたとこぼれ落ちる。
ぼくのものを全部搾り取ろうとするかのように、スキュラさんの膣内はうねり続けた。腰のあたりが痺れるような感覚と一緒にがくがくと下半身が震え始めたけど、スキュラさんの触手が安心させるようにやさしく巻き付いてきて、ぼくの頭を撫でてくれた。ぼくは射精の快感と愛する人の抱擁の安堵に包まれながら。最後の一滴まで彼女に注ぎ込んだ。
「こんなにたくさん……ふふっ、嬉しい……♡」
「スキュラさ、あぁ……っ」
「ん？どうしたの？」
「もっと、もっとシたいです……っ」
射精後に来る冷めたような感覚は、スキュラさん相手だとなぜだか感じることはなかった。それどころか、もっとスキュラさんと気持ちよくなりたいという気持ちで胸がいっぱいになってしまう。射精の快感が抜けきらない頭で胸の内に湧き出てきた欲望を口にすると、スキュラさんはぺろりと舌なめずりをして、
「当たり前じゃない♡一回だけなわけないでしょ♡」
赤らみ汗ばんだ顔で笑みを浮かべると、スキュラさんはまたぼくの口を塞いだ。ゆったりと口の中を嘗め回されながら、ぼくは優しく押し倒された。触手のベッドの上に横になり、スキュラさんに馬乗りにされる格好だ。スキュラさんは腰をくねらせ、にゅるにゅると膣内もうごめく。抜かないままぼくの勃起を促してくれているのだ。ぐちゅぐちゅと音立ててスキュラさんが腰を振るたびに、大きなおっぱいが震える。
「また大きくなってきた♡んぅっ♡」
「スキュラさんっ……うぁ、あっ……！」
「私が動いてあげるからキミはリラックスしたまま気持ちよくなって、びゅ〜って射精することだけ考えてればいいの♡」
スキュラさんの言葉を聞き終わる前にぼくのものは完全に硬さを取り戻していた。スキュラさんはそれを見て嬉しそうに微笑むと、上下運動を始めた。ぱんっぱんっと間隔をあけて肌同士がぶつかり合う音が響き始める。それと同時にぼくのものはどんどん熱を帯びて硬くなっていく。
「あんっ♡もおっ、すぐに硬くしちゃって♡」
「うあっ！だっ、て……スキュラさんのなかきもちっ、よくてぇ……」
「ふふっ、かわいい♡じゃあもっと良くしてあげる♡」
スキュラさんは腰を振りながら、ぼくの乳首を触手でなで始めた。くにゅくにゅと先端を押しつぶすようにしながら、こりこりと弄ぶように転がしていく。その刺激にぼくの口から喘ぎ声が漏れ、それを満足げにスキュラさんは見ている。ぼくの上で腰を動かすスキュラさんの動きはゆっくりとしたストロークで、彼女の中にいるぼくのものを愛してくれるような動きだ。射精したばかりで疲れたぼくを気遣うような動きに、ぼくは胸の奥でスキュラさんが大好きだと実感していた。
「スキュラさん……ぼく、ぼく……！」
スキュラさんはくすりと笑うと、身体を倒してきて、ぼくの目の前に顔を持ってきた。ぼくたちはお互いの顔を見つめ、どちらからともなくキスをした。スキュラさんの触手が背中や腕に絡みつき、抱きしめるようにしてくる。スキュラさんの舌先がぼくの歯列や上顎を刺激してくる。まるで触手のように動くそれは、とてもいやらしくて愛おしかった。甘酸っぱい想いが唾液に乗って口の中を満たしていく。それをこくり、こくりと飲み込むたびに、大好きという思いが全身を駆け巡る。
「ぷぁ……ふふ、そろそろイキたいのよね？また出そうなんでしょ？」
唇を離すとスキュラさんは妖艶な笑みを浮かべた。淫靡な雰囲気を纏ったスキュラさんが、腰をぐっと押しつけてぐりぐりと回すように動かしてきた。それだけでも凄まじい快感なのに、ぼくの先端がちょうど子宮口にぴったりとくっつく形になる。子宮口がぱくぱくと開いてぼくのものをくわえ込み、早くちょうだいと催促しているようだ。
「うっ、あぁっ……んむ、あ……スキュラさん……！」
「んちゅ、ぷあ♡あぁんっ♡ほらぁ、出して♡」
スキュラさんの腰使いが激しくなる。それに呼応するようにぼくの射精感が高まってきた。スキュラさんはぼくの耳元で甘く囁きながら、ぎゅっと強く抱き締めてきた。柔らかい感触と甘い匂いに包まれて、ぼくはすぐに限界を迎えてしまった。
「ふぁっ、出ま、すっ……！」
「だして♡もう一回私の中にだして♡」
「ひあっ、でる……あっ、あああ――――っ！！」
びくんっ、とぼくの身体が跳ね上がり、お腹の奥から熱いものがこみ上げてくる。勢いよく吐き出された白濁液がスキュラさんの最奥部に叩きつけられると、彼女もびくんと体を跳ねさせた。射精の快感のさ中、スキュラさんがぼくの首筋に吸いついてきた。ちぅっという音とともに僅かな痛みが走る。そこからじんわりとした熱が広がり、ぼくはまたどきりとする。そのまま何回か首筋にキスされて、最後にぺろりと舐められた。
「んっ……ちゅっ、ふふふっ♡いっぱい出たわね♡」
「はぁ、はぁ……スキュラさん……」
「まだ足りないって顔してる♡」
スキュラさんはくすりと笑うと、繋がったままぼくを抱きかかえるように持ち上げ、そのまま後ろに倒れこんだ。ちょうどぼくがスキュラさんを押し倒したような格好だ。姿勢を変えるときにつなぎ目からぼくの精液があふれて、足を伝った。スキュラさんはぼくの手を取り、自分の胸に押し付けた。柔らかく張りのある乳房の弾力が伝わってくる。
「あ、わ……っ」
「ふふ、男の子はおっぱい好きよね♡」
「はいっ、すき、です……っ」
「正直ね♡ほら、もっと揉んでいいのよ♡」
そう言ってスキュラさんはぼくの手を掴んで動かし始めた。むにゅりと柔らかな胸の形が変わり、掌に乳首を擦り付けてくる。その感覚が気持ち良くてぼくは夢中になって手を動かした。次第に硬く尖ってきた先端が掌に当たるようになり、ぼくはそこを指先で弄んだ。スキュラさんは自分の胸をいじられていることに興奮したのか、膣内がきゅっと締まった。
「うあっ、なか締まって……っ」
「ちょっと硬くなってきた♡おっぱいの効果絶大ね♡」
「う……は、はい……」
「じゃあそのままおっぱいもみもみしながら、今度はキミが動いて♡」
ぼくはスキュラさんに言われるがまま、大きな胸を両手で揉みながら、腰をゆっくり動かし始めた。膣内はどろどろとした感触で、触手の膣肉がゆるゆるとぼくの動きに合わせて揺れる。スキュラさんは胸への刺激で感じているようで、甘い声を上げていた。ぼくが動くたびに結合部から愛液と精液が混じった液体が溢れ出し、水音が響く。スキュラさんの抑え目な喘ぎ声と、おっぱいの感触、膣内のあったかい気持ちよさ、それに漏れ出たぼくとスキュラさんの体液が混じった臭いに、ぼくのものはまた硬く張り詰めていた。
「またおっきく……んっ♡なったわね♡」
「はい、あぁっ……！」
「もう、まだ出し足りないのね♡また私の中に出したいのね♡」
ぼくがこくりと無言でうなずくとスキュラさんは「かわいい♡」と満足げな笑みを浮かべて、ぼくの頬に手を伸ばしてきた。
「キミの好きなように私を犯していいよ♡」
「は、はいっ、スキュラさん……！ううっ……あぁっ！！」
ぼくはスキュラさんの腰を掴み、ぐっと引き寄せた。深く突き刺すようにして抽挿を始めると、子宮口と鈴口が何度も触れ合うほどになった。そのまま激しいピストン運動を続ける。ぱちんっ、ばつんっという肌同士がぶつかる音の中、おっぱいを両手で揉みしだく。柔らかな肉が手のひらの中で形を変えていく感触にぼくは荒く息を吐く。スキュラさんの口からも甘く高い嬌声が上がり、ぼくはそれが嬉しくてさらに動きを強めた。
「あんっ♡激し、すぎぃっ♡」
「ごめんなさい、でも止まらなくてっ……！」
「んぅっ♡あっ♡いいのよ♡そのまま好きにして♡もっともっと強くして♡」
スキュラさんが触手の足でぼくのお尻を挟み込むと、そのまま締め上げてきた。柔らかくぬるついた触手ががきゅうっと密着してきて、気持ち良さと愛おしさで思わず射精してしまいそうになる。なんとか我慢していると、スキュラさんは汗ばんだ顔で悪戯っぽい笑みを浮かべて囁いた。
「ねぇ、キスして？」
「は、はいっ、ん……ちゅ」
「んむ、んぅっ♡んっんっ♡ちゅぅうっ♡」
ぼくはスキュラさんに覆いかぶさり、唇を重ねた。舌を差し入れ、絡めあう。お互いの唾液を交換しあいながら、激しく求め合った。その間も下半身はずっと繋がっていて、どくんどくんという脈動を感じていた。スキュラさんが絶頂に向かって高まっていくにつれて膣内が激しく痙攣する。それが例えようもなくうれしくて、気持ちよくて、ぼくの頭の中はスキュラさんでいっぱいになった。
「んむっ、すき……好きですスキュラさん、あぅっ……だい、好きですっ！」
「んちゅ、ぷあ……♡もっと、言って♡好きってもっと言って♡」
「好き、です！大好き、ぁっ、ですっ愛して、ますっ！」
「ああぁっ♡すきっ♡わたしも、だい好きっ♡」
「スキュラさんっ嬉しいですっ、ぼくっ、ああっ……っ！」
腰の奥から熱いものがこみ上げてくる。限界まで張り詰めたものが射精を求めて震えていた。ぼくはぐっと歯を噛んでこらえて、腰を振り続けた。ぐちゅぐちゅと精液と愛液を混ぜ合わせながら、スキュラさんの中をこすり続ける。ぼくの動きに合わせてスキュラさんの身体がびくびくと跳ね、ぼくの大好きなスキュラさんの顔がとろけていく。
「ああっ♡イくっ♡わたしもイくっ♡」
「ぼくもっ、もう限界です……っ♡」
「きてっ♡一番奥にだしてっ♡キミの精子でいっぱいにして♡」
「ああっ、ぅっ、あああっ―――――♡」
限界を迎えたぼくのものはびゅーびゅーと大量の白濁した液体を解き放った。それはスキュラさんの最奥へと注ぎ込まれ、子宮を満たした。それでもなお収まりきらない分が逆流して結合部からごぽごぽ溢れ出す。スキュラさんはその感覚すらも快感なのか、背筋を反らしながらぶるりと身を震わせた。止まらない射精の快楽に姿勢を保っていられず、ぼくはスキュラさんの上に倒れこんだ。
「すごい量……♡おなかのなかいっぱい……♡」
「はぁっ、ああっ……♡」
「まだびゅるびゅる出てる♡最後までだしちゃいなさい♡」
スキュラさんは、ぼくをきゅっと抱きしめると、また頭を優しくなでてくれた。ぼくはそれに応えるように彼女の首元へ頬ずりした。すると彼女はくすくす笑いながら、ぼくの首筋や背中を撫でてくれる。そうしているうちにだんだん落ち着いてきたのか、呼吸も整ってきた。少し冷静になると、自分が口にしたことへの恥ずかしさがこみ上げてきた。
あんなに恥ずかしげもなく「好きです」「愛してる」なんて口走ってしまうなんて。普段はこんなこと絶対に言えっこないはずなのに。でもさっきは抵抗なく言葉が出てきたのだ。それどころか、言わなければ気が済まないような気分だった。毎日のようにこうして交わっているけれど、あんなことを言ったのは初めてだった。スキュラさんはどう思っているかわからないけど、ぼくは本気でスキュラさんのことを……。
「あの……」
「どうかした？」
「いえ、なんでも……」
「そう？じゃあもう少しこうしてましょう♡」
スキュラさんはそれ以上追及せず、またぼくを優しく抱きしめてくれた。きっとぼくが何を考えているかわかっているんだろうなと思う。でも今は伝える勇気がない。いつかちゃんと言えるようになるまで待っていてほしい。そんなことを考えていると、不意に下腹部のあたりがきゅうっと締め付けられる感じがあった。スキュラさんの膣内の触手たちが、まるで早く次の子種をよこせと言っているかのようにビクビク震えていた。そして、それが合図であったかのように、ぼくのものもまた硬度を取り戻していった。
「……まだ足りないみたいね♡」
「えっと、その……はい」
スキュラさんの指摘に、思わず赤面してしまう。するとスキュラさんは妖艶な笑みを浮かべて、
「じゃあ、孕ませてもらうまで今日は続けましょうか♡」
「え、はらま……えっ……」
「さっき言ってたでしょう、私を愛してるって……♡」
「あっ、えと、あぅ……っ」
「ほら♡まだまだ出せるわよね♡」
◆
あれから数時間後。ぼくらはお互い何度目かもわからない絶頂を迎え、気絶するように眠りについた。翌朝目を覚ますと、目の前には全裸のスキュラさんの肢体が広がっていた。海に漂う海藻のように広がる触手の真ん中、スキュラさんの秘部には触手の一本が栓をするように張り付いている見えた。
あの中には昨日ぼくが出したもので満たされているんだ。それをスキュラさんはこぼさない様にしているんだ。そんなことを想像すると顔が熱くなる。そうだ、ぼくは彼女と一晩中繋がっていたんだ。そう思うだけで胸がきゅんとする。
（スキュラさんとの子供、できたかな……？）
ふと気が付くと、いつの間にかスキュラさんは目を覚ましていて、ぼくの方を見ていた。彼女は今までで一番の笑みを浮かべて、ぼくの精子でいっぱいになったお腹をいとおしそうに撫でた。
それは、ぼくの疑問への答えのようだった。
「おはよう、私の旦那様♡」
22/09/17 14:11更新 / TakoTako