読切小説
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快楽のとぐろ
起きる、昨日の残りの米をやはり昨日の夕飯の残りのおかずとかき込み職場へと最寄り駅から発つ
適当に業務を終え電車に揺られ帰り夕飯を食べゲームをして寝る
それが俺の日常

日常は薄氷の上に成り立っているが割れなければ意識などするまい、しかしきっかけはいつも些細なことだ

ふと空を見上げると雲一つなく月が綺麗に見えたから歩いて帰ろうとしただけなのだ


「〜♪〜〜♪『あ、あの!』ッ!」
見知らぬ人に歌声を聞かれることほど恥ずかしいことはあるまい、それが"某女児向けアニメ"の曲なら羞恥心は察するに余りある、察しろ。
しかしその見知らぬ女は音の外れた歌声とまともな大人の道を外れた男に対する不快感から声をかけたのではないようであった
『すみません、足を挫いてしまって…よろしければ手を貸していただけませんか?』
「ええ、絆創膏くらいなら鞄に入れてますよ、お怪我はありませんか」
女は森沿いの道の端に倒れていた、下半身は草の中にあり一体何をしていたのか少なからず疑問はあるがめっちゃ可愛い子が助けを求めてたら駆けつけるに決まってるだろ
「足を挫いたんですよね?見せていただいても?」
まずは彼女を引っ張り出さなければ、そして草をかき分けた俺の目に映ったのは

「は」──────企画外なほどに巨大な蛇であった。

蛇というのは動物であり、動物であるならば頭がある、しかし"それ"を辿れども行き着く先は柔らかく微笑む彼女のみ
瞬間感じる生命の危機、生まれて初めての出来事にそれでも身体は動いていた
『ん…来てくださってありがとうございます』
彼女より一歩、遅かったが。
俺の目と鼻の先に可愛らしさの極地としか表現できない顔がある
そんな彼女の眼前には血の気が引き青くなった男がいるのだろう
『怖がらせて、しまいましたか…?』
彼女はさらに顔を寄せ、唇同士が触れた
それだけの口づけ、しかし全身に安心と喜びがじんわりと広がってゆく
『酷いことも、痛いこともしません、ただ…』
「ただ…?」
俺が反応を示したことに喜ぶかのように頬を緩め、彼女は耳元で甘ったるく囁いた
『愛を、受け取って下さい♡』
その声と同時に器用にズボンを脱がされ俺の下半身を蛇腹が擦り始める、にゅるにゅるとした汁気は俺のものだけではあるまい
「うあっ!」
突然先端部がぬかるみの中に飲まれる感触、そのまま少しづつ引きずり込まれ最奥へ至った途端
『んっ!あぁ…!』
彼女が甘い悲鳴を上げ
「ぇ…あ!ああああああああ!!」
それに呼応し子宮口が吸い付き膣全体がポンプのように脈打ち始める
訳もわからない内に射精し、しかし異変は終わらない、壊れた蛇口のごとく白濁を噴き出しその上絶頂感がいつまで経っても引かないのだ、己の脈動とは関係なくひたすらに吸い出されていく
人間の限界を遥かに超える快楽から逃れようと手足をばたつかせるがいつのまにか全身に巻き付いた蛇体がそれを許さない
身動き一つ出来ず暴力的に与えられる快感、その原因たる彼女は幸せそうに顔を蕩けさせ喘いでいる



何時間、過ぎただろうか
仲間たちから貰った助言の甲斐なく初めての交尾に我を忘れていたラミアの少女はやったのことで正気を取り戻したようだ
『ごめんなさい…ごめんなさい…でも気持ちよかったなぁ♡これからも、ずぅっとよろしくお願いしますね、旦那様♡』
自重の何倍もの精液を吐き出し気を失った男を愛しそうに眺めながら少女は告げる
これから延々と続く新たな日常を
21/03/15 06:03更新 / 武士

■作者メッセージ
処女厨です、失礼、処女作です。

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