嗚呼、オートマトン様
電気羊の夢を見ていた。私はどこで生まれたのだろう。はっきりとしているのは、私はこの子を育てなくては、というそういった使命感、そして温かい気持ちだった。
×
オートマトンの彼女が何を考えているのかは、まだ十二年しか生きていない僕にはこれっぽっちもわからない。無表情で、無機質。なんで僕のそばから離れないのかわからなかった。調べたところによれば、古代文明の遺産だとか、そういった遺跡から出土される──そして、現代の技術では一から作ることが極めて困難らしい。多くの人が彼女を売ってくれと僕に迫った。中には、とんでもない大金を持ってきた。
でも、嫌だった。
「ご主人様、顔色が優れませんが」
オートマトンの、メイド服を着た彼女がそう問うた。抑揚に乏しい平坦な声音。精緻な絡繰は多少の感情なら再現できるが、彼女は特別無表情だ。
「ううん。なんでもない」
僕は必死に邪念を振り払う。勉強中に余計なことを考えている場合ではない。
彼女の無機質な目が僕のペン先を追う。スペルのミスを、そっと冷たい手を重ねて指摘して、直してくれた。無感情なのに、どこか暖かくて優しい声。
「雑念が見られます」
唐突にそう言われた。僕は「そんなことない」と否定したが、彼女の目はすっかり僕の股間に向けられていた。
「それを、どう説明なさるのでしょう」
「これは……その、」
「コキ捨てさせていただきます」
「だめ! 君は加減を知らないじゃないか!」
「見知らぬ女性と交わるのは衛生上極めて危険です。わたくしが『いい』と判断する方以外との交わりは禁止と、そうおっしゃったはずです」
こうなると彼女は──いや、あらゆるオートマトンは止まらない。彼女たちの動力源は精液なのだ。つまり、体よく僕を気遣うくせに、本当はただ彼女がムラムラしているというだけだろう。
「無様にお召し物を汚す前に、わたくしが搾り取らせていただきます」
「や、優しくしてね。ほんと、毎日毎日大変で──」
「わたくしに口答えしてはダメです」
彼女のひんやりとした手が僕の陰茎をぐっと握った。恥ずかしいけれど、僕のちんちんは皮をかぶっている。オートマトンの、作り物なのに……いや、だからこそ精緻な動きが可能な舌先が皮を捲った。にゅるっとした感触が亀頭をまさぐって、熱いくらいに温められた口内でじゅるじゅると吸い上げられる。
「ねえ……っ、だめ……」
「お黙りください。じゅるっ、んぐっ……はぁっ、全く、なんですかこの悪臭は。しっかり洗ってあげてますが、なぜ一日でこんなに……」
激しい口淫は終わらない。淫靡な音が部屋中に響く。僕は座ったままガクガク腰を震わせた。
「おや、苦しそうですね。ですが、射精はこっちでするようにと毎日言っておりますよね」
スカートを持ち上げる彼女。対面座位で僕に跨った。そして、何の躊躇いもなく女陰に僕のいちもつを導く。ぐぐ、と抵抗があって、それからじゅるっ、と食われるようにおさまった。
「っ、ぁあっ」
「我慢してください。わたくしはあなた様の、あなた様だけのオートマトン。そうですとも。わたくしだけがご主人様を理解し、必要としている」
耳元でそう呟く。脳に刻み込むように。
「わたくしだけを愛して。愛してくださいね。ふふっ……わたくし、だけを」
「うぅっ、だめだよ……オート、マトンは……、だって……」
「愛しなさい。ほーらほーら。こうやって、子宮に導かれて、ぐっぐっ、て。優しく、強く絞られるのが大好きですよね。こうやってぐねぐねされて、締め上げられて。んっ、じゅるるっ、んぶっ、じゅぼっ」
激しいキス。舌が入り込み、口の中を引っ掻き回されて、吸われる。その間も腰は激しく上下していた。ぎしぎしと椅子が鳴り、僕はもう限界だった。口を離して、つい大きな声で言った。
「お願いっ、射精させて!」
「じゃあ、わたくしだけを愛すると、そう誓ってくださいませ」
「あいっ、愛します! オートマトン様の旦那になります! だからっ……」
「いい子ですね。ほーら、びゅーってしなさい」
ぐっ、と膣肉が締まった。僕は大きく跳ねて、射精する。どくどくと精液が溢れ、彼女はそれでも無表情で、けれど口角を持ち上げた。
「ご主人様、まだまだですよ。わたくしを妻にしたのなら、もっともっと家族サービスしてくださいませ」
「えっ……」
「じゃあ、このまま続けましょう。平気ですよ。ちゃんと、年老いるその時まで、ずっとずっと愛して差し上げます。永遠に、永遠に……」
×
オートマトンの彼女が何を考えているのかは、まだ十二年しか生きていない僕にはこれっぽっちもわからない。無表情で、無機質。なんで僕のそばから離れないのかわからなかった。調べたところによれば、古代文明の遺産だとか、そういった遺跡から出土される──そして、現代の技術では一から作ることが極めて困難らしい。多くの人が彼女を売ってくれと僕に迫った。中には、とんでもない大金を持ってきた。
でも、嫌だった。
「ご主人様、顔色が優れませんが」
オートマトンの、メイド服を着た彼女がそう問うた。抑揚に乏しい平坦な声音。精緻な絡繰は多少の感情なら再現できるが、彼女は特別無表情だ。
「ううん。なんでもない」
僕は必死に邪念を振り払う。勉強中に余計なことを考えている場合ではない。
彼女の無機質な目が僕のペン先を追う。スペルのミスを、そっと冷たい手を重ねて指摘して、直してくれた。無感情なのに、どこか暖かくて優しい声。
「雑念が見られます」
唐突にそう言われた。僕は「そんなことない」と否定したが、彼女の目はすっかり僕の股間に向けられていた。
「それを、どう説明なさるのでしょう」
「これは……その、」
「コキ捨てさせていただきます」
「だめ! 君は加減を知らないじゃないか!」
「見知らぬ女性と交わるのは衛生上極めて危険です。わたくしが『いい』と判断する方以外との交わりは禁止と、そうおっしゃったはずです」
こうなると彼女は──いや、あらゆるオートマトンは止まらない。彼女たちの動力源は精液なのだ。つまり、体よく僕を気遣うくせに、本当はただ彼女がムラムラしているというだけだろう。
「無様にお召し物を汚す前に、わたくしが搾り取らせていただきます」
「や、優しくしてね。ほんと、毎日毎日大変で──」
「わたくしに口答えしてはダメです」
彼女のひんやりとした手が僕の陰茎をぐっと握った。恥ずかしいけれど、僕のちんちんは皮をかぶっている。オートマトンの、作り物なのに……いや、だからこそ精緻な動きが可能な舌先が皮を捲った。にゅるっとした感触が亀頭をまさぐって、熱いくらいに温められた口内でじゅるじゅると吸い上げられる。
「ねえ……っ、だめ……」
「お黙りください。じゅるっ、んぐっ……はぁっ、全く、なんですかこの悪臭は。しっかり洗ってあげてますが、なぜ一日でこんなに……」
激しい口淫は終わらない。淫靡な音が部屋中に響く。僕は座ったままガクガク腰を震わせた。
「おや、苦しそうですね。ですが、射精はこっちでするようにと毎日言っておりますよね」
スカートを持ち上げる彼女。対面座位で僕に跨った。そして、何の躊躇いもなく女陰に僕のいちもつを導く。ぐぐ、と抵抗があって、それからじゅるっ、と食われるようにおさまった。
「っ、ぁあっ」
「我慢してください。わたくしはあなた様の、あなた様だけのオートマトン。そうですとも。わたくしだけがご主人様を理解し、必要としている」
耳元でそう呟く。脳に刻み込むように。
「わたくしだけを愛して。愛してくださいね。ふふっ……わたくし、だけを」
「うぅっ、だめだよ……オート、マトンは……、だって……」
「愛しなさい。ほーらほーら。こうやって、子宮に導かれて、ぐっぐっ、て。優しく、強く絞られるのが大好きですよね。こうやってぐねぐねされて、締め上げられて。んっ、じゅるるっ、んぶっ、じゅぼっ」
激しいキス。舌が入り込み、口の中を引っ掻き回されて、吸われる。その間も腰は激しく上下していた。ぎしぎしと椅子が鳴り、僕はもう限界だった。口を離して、つい大きな声で言った。
「お願いっ、射精させて!」
「じゃあ、わたくしだけを愛すると、そう誓ってくださいませ」
「あいっ、愛します! オートマトン様の旦那になります! だからっ……」
「いい子ですね。ほーら、びゅーってしなさい」
ぐっ、と膣肉が締まった。僕は大きく跳ねて、射精する。どくどくと精液が溢れ、彼女はそれでも無表情で、けれど口角を持ち上げた。
「ご主人様、まだまだですよ。わたくしを妻にしたのなら、もっともっと家族サービスしてくださいませ」
「えっ……」
「じゃあ、このまま続けましょう。平気ですよ。ちゃんと、年老いるその時まで、ずっとずっと愛して差し上げます。永遠に、永遠に……」
21/12/06 22:29更新 / 蕾雅之銀狐