連載小説
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3.始まりはラッキースケベから!
 スズメの鳴き声と窓から漏れる光に目を覚ますと、見覚えのない天井。
辺りを見回すと何もない部屋に床に積まれた段ボール。
俺は寝ぼけた頭を徐々に回転させ、そして鮮明になる昨日の出来事。

「そういえば、昨日は巡子さんと・・・」

やがて全て思い出すにはそんなに時間はかからなかった。
此処は今まで住んでた家ではなく『天龍荘』のあてがわれた部屋。
そんでもってこのアパートの大家さんである『龍田 巡子』さんは魔物と呼ばれる人為らざる生き物、でもとても優しくて美人。
そして昨晩はそんな巡子さんと初エッチ・・・。
あの時の巡子さんの顔、そして膣内の感触を思い出すと、朝立ちとは別の意志でペニスが固くなった。

「まぁ何はともあれ、腹ァ減ったな」

俺はベットから起き上がるとさっさと着替え、部屋を出ると、とても良い匂いが鼻をくすぐる。
匂いの正体は何なのか、既に知っている俺は足早に食堂の方へと向かった。
食堂へ向かうと、料理の作っている最中の、俺の愛しの人の後ろ姿があった。

「あら純八さん、おはようー」
「おはよう巡子さん」

巡子さんは俺に気付いたのか振り向き、昨日と変わらずおっとりとした表情をしていた。
ただ、人化の魔法は使っておらず、鱗に覆われた手や蛇のように長い下半身を隠してはいなかった。
あの手で包丁とか箸とか握れるのか・・・器用だなぁ。

しばらくして料理が完成し、二人で一緒に食べた後、巡子さんが皿を回収しているのが今の状況である。

「あそうそう純八さん、貴方のエッチな本全部捨ててきちゃいましたー」
「なぁっ!?」

そんな巡子さんが唐突に爆弾発言をかましてきた。
ちょっと待って!何年間もかけて段ボール一個分まで集めた俺のお宝本をっ!?

「だって、あんなので貴方の精液が無駄に出されるなんて勿体ないことしないでー」

俺が抗議する前に巡子さんがムッとした顔でテーブルから身を乗り出して来た。
確か、昨日巡子さんから魔物にとって好きな男性の精液はどんな食べ物よりも美味い好物なんだとか・・・。

「昨日も言ったでしょー抜きたくなったら好きな時にいつでも私を使っていいのよー」

すると巡子さんはおもむろに着ていたセーターの首元の襟を指で引っかけて下の方へと伸ばした。
そこからは何も付けていない、ノーブラの白く柔らかそうな乳房が谷間を作り覗いていた。
彼女の仕草に俺はついペニスを勃起させてしまった。
折角自分の身体で抜いて良いと言うのだ、使わせて貰おうじゃないの。

「それじゃあ、パイズリして」
「ふふ・・・良いわよー」

彼女は俺の要求に二つ返事で返し、なんの躊躇もなくセーターを脱ぐと、ピンク色の突起がついたGカップはありそうな大きな乳房がぷるんと一瞬だけ揺れ顔を出した。

「はい、貴方専用のおっぱいよー、どうぞ召し上がれ♥」

そして潤滑油代わりに唾液を垂らすと既に外に出しておいた俺の勃起ペニスを胸で挟み込んだ。
胸が触れた瞬間、胸を持ち上げる巡子さんの指が埋まるほど柔らかいそれは、まるでシルクのシーツに包まれたような感触がした。
巡子さんは更にその胸を上下に動かし、俺のペニスを扱いていく。
それは膣内に入れるのとは別の気持ちよさがあり、すぐにでも射精してしまいそうだった。

「ふふ♥・・・純八さんのオチンチンビクビクいってるのが分かるよーそれじゃあ次は・・・あむっ♥」

次ぎに巡子さんは追い打ちとばかりに谷間から顔を出したペニスの亀頭を口で加えこんだ。

「れるっ・・・じゅぷっ・・・♥」

乳房を上下に動かしながら、舌は鈴口や亀頭全体を絶え間なく舐め回し、唇はカリを揉むように締め付けてくる。
俺は彼女のそのツヤのある水色の髪に触れ、そっと撫でた。

「じゅぷ・・・ん〜♪」

頭を撫でられて嬉しかったのか巡子さんの目元が笑い喉から嬉しそうな声が響き、俺もその仕草に可愛げを感じ頭を撫で続けた。

「もうちょっとで・・・出そうかなっ」

俺の言葉に巡子さんは今度は乳房を交互に動かし初め、絶え間なく扱かれたペニスはあっという間に暴発させてしまった。

「んっ♥・・・じゅぷ・・・ちゅうぅ・・・」

巡子さんは精液を全て口内で受け止め、そして尿道に残ったモノまで吸い上げると口を離し、咀嚼するように口を動かした後、ゴクンと喉が鳴り全て飲み干してしまった。

「フフ・・・ご馳走様♥」

頬を紅潮させて微笑むその姿に俺はドキリとしてしまった。
このまま続けて本番に行ってみたいと思ったが、今日はいろいろやることがあるので夜まで待つことにしよう。


「ところで今日は何か用事?」
「まぁ、荷物整理終わった後に明日入学式だから今日のウチに学校やその周辺でも見てこようかなって」

その後、食器の片付けを手伝った後、荷物を一通り部屋内に置き、外出をする事にした。
春の涼しい風が吹き、植木の桜から花びらが舞い飛ぶその光景は春を思わせ、『桜真町』と言う名に相応しく思えた。

校舎に到着しルートを確認した後は辺りをブラブラする事にした。
確かに親父の言ってた通り、特に目立った物は無く、住宅街が建ち並ぶだけだ。
一応駅前にはカラオケやパチンコ店なんかはあるらしいが逆を言えばそれだけしかないと言えるだろう。

それから小高い坂道を登った先に紅い鳥居が見えた。
近くまで歩いてみると、割と大きく、その奥は桜の木が何本も並ぶように植えられ、石垣の道は桜の花びらで埋め尽くされていた。
神社か何かなのだろうか、俺は興味が沸き鳥居を潜った。
平日の真っ昼間なのか人のいる気配は無く、ただ桜の木の下は花見の場所取りに使う四角い囲いがいくつもあった。
奥の方を進むとそれなりに立派な社が建っていた。
ただ社の前に置いてあるのは狛犬の石像ではなく、狐の物になっていた。

「お稲荷様ってヤツか・・・ん?」

俺は不意に近くでバシャっと水の音を耳にした。
脇に置いてある手水舎かと思ったがどうも違うようだ。

 バシャッ

また聞こえた。
今度は社の後ろの方から聞こえたので俺はすぐさま其方へと歩を進めた。
水の音は定期的に聞こえ、俺が近づく度に音は大きくなる。
音の正体はこの角を曲がった先だろう。俺は身を乗り出すように角から身体を出した。

「なっ・・・・」
「え?・・・・」

俺はその先の光景に目を奪われてしまった。

金髪の耳と尻尾の生えた女性が白装束を着て水を被っていた。

「みみっ・・・」
「喝っ!」

その瞬間、女性が指を3本立ててその手を俺の前に突きだし叫ぶと、突風が吹き荒れた。
14/09/17 08:17更新 / ふじやん
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■作者メッセージ
足早にここまで書きましたが、ここから先はのんびりと書いていく予定です。

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