連載小説
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2.彼女が出来ました!(年上)
漫画やアニメでたとえるなら『カポーン』って音がするであろう。
俺は一人風呂場の湯船に浸かっていた。
風呂場と言っても湯船は十数人は入れそうな程広く、周りは加工されていない石で囲まれ温泉と言っても差し支え無いほど豪華である。
そかしそんな感動にも浸ることなく、俺はひと思いに耽っていた。

「美人の女性と一つ屋根の下・・・か・・・」

全世界の男性が夢見るであろう理想に今俺は直面しているのだ。
だがいざ実現してみると割と怖い。
もし下手に手を出したら嫌われてしまうのではないか、もしかしたら美人局ってヤツかもしれない。
俺本来のチキンハートに恐怖心が心の中で渦を巻いて増大に膨れあがらせる。
だがそれと同時に「もしかしたら・・・」なんていう期待が片隅にあったりもする。

「スゴイ色っぽかったなぁ龍田さん・・・」

柔らかそうな唇に食器を洗ってたときに見えたお尻のラインに大きな胸。
そして先ほどの大胆な行動に、湯船の中で俺のペニスは固くなりだしていた。

「やっべ・・・」

来ることは無いだろうが龍田さんには見せられない光景だ。
俺はすぐさまさっきまでの想像を振り払って自制心を保つことにした。

そう、絶対に来ることはないと思っていたのだ。
突如、風呂場の扉がガララと音を立てて開いた。
今このアパートには俺以外いるのはただ一人・・・それはつまり・・・。
まさかと思い俺は音に釣られ扉の方を見てしまった。

「新田さーん入るねー」

そう、もしかしなくても入って来たのは龍田さんだ。
俺はすぐに壁の方を見たが、俺は見てしまった。
龍田さんは頭を髪留めで止めている以外なにも来ていない。
身体に巻くデカイタオルなどすら無い、真っ裸だったのだ。

「ちょっ!ちょちょちょ龍田さん!なんで入って来たのですか!?」
「それはねー新田さんに用があって来たのよー」

俺に用事?そんなのの為にわざわざ裸で入りに来たのか!?

「そ、そんなの今じゃなくてもいいでしょ!今上がりますのでそっち向いてて下さいっ!」
「いーえ、今じゃないとダメな事なの」

俺は直視出来なかったが、彼女のそのおっとりとした声にはどこか今までとは違う真剣みがあった。
そしてチャプという音と湯船に波紋が走った。これは見なくても分かる。
彼女は大胆にも湯船に入ってきたのだ。

「た、たた龍田さん!?」
「このままでいいから聞いてね、私新田さんに謝りにきたの」

謝りに来た?もしかしてさっきの逆セクハラの事か?

「それってさっきのことですか?」
「そうだよーゴメンナサイ、この町に来るの初めてだったからリラックスさせてあげようと思ってつい調子に乗っちゃった」

正直言うと貴方みたいな人が一緒に風呂に入ってくるのもさっきのと大して変わらないんデスガ。
この人には羞恥心っていうのがないのか?

「それともう一つだけ謝らなくちゃいけないことがあるんだ」

もう一つ?他に何かやったっけ?

「実はねーアブナイ人を住まわせるわけにはいかないから貴方の荷物の中、ちょっと覗いちゃった」
「なっ!?」

なん・・・だと・・・途端、彼女の口から放たれた言葉に俺はつい勢いよく彼女の方を振り向いた。
そこには、ちょっと申し訳なさげな顔をする龍田さん、それに付属した二つの白い双球が湯船にプカプカと浮いていた。
俺は一瞬だけ目を見開き、そして視線を龍田さんの顔にだけ集中させる。
幸い入浴剤か何かなのかお湯は白く濁っており、その双球の先端も俺の再び血が溜まって来たペニスも此処からでは見えることはない。
俺はすぐ前に銭湯で見た汚いオッサンの裸を想像する。
しかし問題はそこじゃない、俺の荷物を見ちまったって事はまさか"アレ"も・・・。

「ちょっとまって・・・それって・・・」
「ウン♪貴方、変わった趣味してるのね♪」

その言葉で一瞬で俺の頭は真っ白になった。
覗かれちゃヤバイモン入ってたのかって?ハイ、ありましたよ、ありましたとも。

俺のお宝本のエロ同人、しかもサキュバスとかラミアとかハーピーとか所謂モンスター娘が殆どですよ。

オワッタ・・・エロ本見つかるのも十分にアレだけどこんなモンで抜いてたら別のベクトルでアブナイ人だよ・・・。
もう生きていけない・・・鬱だ死のう・・・。

「ま、待ってよ、男の人だししかも思春期だもの、そんなんで追い出したりはしないわ」

すると慌てた声で龍田さんのフォローが入る。
もしかしてそんなに絶望しきった顔してた?

「それに溜まってた方が身体に悪いわよーソレを拗らせて犯罪に走ったら元も子もないわよー」

そうだよなーそんな拗らせたヤツがいるから石頭のジジイ共が規制しろだの騒ぐんだよなぁ。でなくて!

「もういいです!逆に辛いです!」

俺は恥ずかしさのあまり両手で顔を覆うまるで女の子がやるような仕草をしてしまう。
これが所謂公開処刑ってヤツか・・・。

「フフ・・・ところでーもしもの話だけどいいかなー?」

そんな俺に龍田さんは言葉を投げかける。
ただそれはさっきと同じ真剣みが混ざった物だった。

「もし・・・もしもだよ・・・そんな美人でカワイイモンスターの女の子が『貴方とシたい』って言ってきたらあなたはどうする?」
「シたいってそれって・・・」
「それは勿論、"セックス"よ。あぁその後食べられるとか美人局とかではないっていう確信があってよ」

女性の口から出てはいけない言葉に俺の心臓は今にも飛び出しそうな勢いだった。
美人なモンスター・・・俺はついサキュバスの羽と尻尾の生えた龍田さんを想像してしまう。

「そりゃあ・・・でもそんな美人のモンスターなんて現実世界にはいませんし・・・」

だから妄想で抜くのだ。じゃなくて!何真剣に答えちゃってるの!

「そうだよねー・・・現実にはいないよねー・・・じゃぁここからが本題。

新田さんが私の正体を知っても受け入れてくれるっていうなら・・・私の身体好きにしていいよー」

のぼせたのかな・・・俺はなんかとんでもない言葉が耳に入った気がする。
俺はその言葉につられ再び龍田さんの方を向いてしまう。
彼女の顔は俺のほぼ間近まで来ており、更にはいつの間にか四つん這いの格好になっているのか、お湯からはその白い背中、そしてお尻が顔を出していた。
またすぐに視線を逸らそうと思ったが、今度は龍田さんのそのいかにも真剣な眼差しに釘付けとなり、彼女の身体を直視する形となった。

「好きなときにおっぱいを触ってもいいし、その固くなったおチンポも舐めてあげるし、私のナカに入れて注いじゃうのもOK、だから・・・」

彼女の口から凄く淫猥な言葉が放たれる。
もう何度目か分からない驚きを隠せない俺に隙を与えないかの如く、龍田さんは湯船から勢いよく立ち上がった。

「こっちを向いて、よく見て」

完全に先端まで見えるその大きな双球、綺麗なくびれがかった腰、そして陰毛がまったく生えていない股。
それら全てが俺の目の前でダイレクトに見えてしまってる。
龍田さんって見た目より痴女だったのだろうか。
そんな幻滅に近い事を考えていると、突然、バチンと彼女が付けていた髪留めが触れることなく外れ、その勢いで彼女の髪がばさっと広がると同時に彼女の髪の色彩が薄くなり水色になると頭から何かが生えてきた。
それだけじゃない、手足に鱗が生えだし、手には鋭い爪が、足は次第に一体化し、湯船から鱗で覆われた長く太い尻尾が飛び出してきた。

「新田さん・・・これが私の正体、貴方でいうところのモンスターよ」

その豊満な乳房や股は隠れることは無かったが、身体の半分以上が人間とは別の物に変化しており、龍田さんの顔からはあの柔らかい印象はなく、何処か神々しかった。

「ラミ・・・ア?」
「うーん正確には違うわねー、私は"龍"って呼ばれてるわ、そして私達みたいなモンスターは纏めて"魔物"って呼ばれているの」

龍ってあの玉を7つ集めたら願いを叶えてくれるあの龍の事か?
そんなどうでも良いことを考えながら目の前の非現実的な光景に固まってるのか、俺はその姿に目を離せないでいた。

「それじゃあ本題に戻って・・・新田さん、この姿は怖いかしら?抱いてくれるかしら?」

そうだ、本題はそこだ。
もしこの姿にビビらずにいればこのまま龍田さんとエッチできるチャンスなのだ。
顔よし、胸もお尻もまさに俺好みなのだ、こんな機会二度と来ないに決まっている。

「言っておくけど、人間じゃないところは目を瞑るっていうのは無し、全部含めて・・・私のこと好きでいてくれるかしら?」

龍田さんが念押しの一言を投げかける。
俺は覚悟を決め、真っ直ぐ視線を龍田さんから放す事無く立ち上がる。
ペニスは完全に勃起しているが構うモンか。

「ああ、俺は龍田さんの全部が好きです。この角も、鱗に覆われた手や尻尾もすべて、そして今すぐ貴方とエッチしたい!」

龍田さんの変化した黄色い瞳を見つめながら、今の本心をつつみ隠さずに言った。

「じゃあ・・・証拠、見せて欲しいなー」

龍田さんは一瞬目を逸らすと、ちょっと疑ってるような目をしながらも頬を紅色に染めている。
これはもう向こうも何をして欲しいか、何をされるのか期待していると見ていいだろう。

俺は彼女の肩を掴むと自分の唇をその柔らかそうな薄桜色の唇に合わせた。

「ん・・・ぷちゅ♥」

彼女の唇は実際柔らかく、ぷるぷると揺れるのがダイレクトに伝わってくる。
龍田さんは俺の背中や頭に腕を回しより密着してきた。
乳房は俺の胸板で柔らかく潰れ、爪や鱗はまるで柔肌と全く同じであった。
キスをしながら彼女の目を覗くと湿っぽく潤んでおり、目尻に水が溜まっていた。

「くちゅ・・・新田さん♥・・・んんっ♥」

その後、龍田さんは口を開けると下を俺の口内へと入れてきた。
歯茎、舌と口の中全体を舐められ、俺はそれだけでもペニスに何か溜まっていく感覚になり、ぺちぺちと龍田さんのお腹を叩いていた。

「ふふ・・・このままだと出ちゃいそうね・・・それじゃあ、シよっか♪」

龍田さんの口が離れ銀色の糸が一本舌と舌で繋がっている。
俺は眼前で言われた誘惑の一言に深く考えるまでもなくコクリと頷くだけであった。
彼女に手を引かれ湯船から出ると、龍田さんは浴室のタイル床に自分の尻尾を敷くように動かし、「此処に寝て」と自分の尻尾を指さし、俺は言われるがままに尻尾に頭と預けた。
尻尾も鱗で覆われているとは思えないくらい柔らかく、低反発枕と良い勝負ができそうなくらいの心地よさだった。
そして龍田さんは俺に覆い被さるように身体を低くしてきた。

「見て、貴方にキスされただけでこんなに濡れちゃった・・・これならもう膣入れても十分だよね♥」

龍田さんはそういうと右手で無下の女性器をくぱぁと左右に開く。
サーモンピンクのソレからは水や汗とは違う透明な液体がどくどくと流れ出ており、物欲しそうにヒクヒクと震え動いていた。
俺は初めて見る女性器に目を見開き、ペニスは更に鎌首をもたげた。

「ホントに・・・龍田さんとヤれるのですか?」
「ここまで来ちゃったら、私の方がガマン出来ないわよー」

夢ではなくホントに美人なモンスター娘とセックス出来る。
もしかしたらヤり終えた後頭から食われるかもしれない、精魂尽きるまで搾り取られるかもしれない。
だが今の俺にはそれでもいいから早く目の前の美女とヤりたいいう思いで一杯だった。
そして、龍田さんは床に手をつくと、一気に俺のペニスを自分の膣へと刺し入れた。

「ヒグッ・・・・キュンンンンンンンンン♥」

その瞬間、龍田さんは目を見開き、身体を弓なりに反らせ肩が大きく震えた。どうやら入れただけでイってしまったのだろう。
そして俺も、彼女がイった瞬間に膣内が締め付けられた事により、今まで溜まっていた精液がダム決壊し彼女の膣内へと注がれた。

「ハァ・・・ハァ・・・」
「ハァ・・・お互い入れられただけでイっちゃったねー」

お互い繋がったまま肩で息をし、肺からほぼ出た酸素を取り入れる。
しばらくして俺はあることに気付いた。
俺と彼女の接合部からは白濁した液体に混じって紅い血が流れている事に。

「龍田さん・・・もしかして」
「そうだよーこれが初めてなのー」

痛みは無いのか、龍田さんは苦笑いをした。

「笑っちゃうよねーこんなオバサンが初々しく処女を守ってたなんて」
「いや、それより・・・そんな大事な物俺なんかに・・・」

そうだ、こんな偶然上がり込んだ平々凡々な俺なんかに、そう言おうと思った矢先、俺の唇にこれ以上言わないでと彼女の指が一本置かれた。

「違うの、新田さんだから、こんな姿でも私を好きでいてくれる貴方だから、私は貴方を愛したいと思ったの、貴方になら私の初めてをあげてもいいと思ったの」

そして、より真剣な眼差しで顔を真っ赤にしながら龍田さんは俺の手を自分の胸元まで寄せた。

「順番が逆になっちゃたケド・・・新田さん、私、龍田 巡子は貴方を愛してます。
・・・それとも・・・こんなオバサンより同い年のこの方がいいかしら?」

そして、自分は選ばれないんじゃないかと言う不安一杯の顔をする。
でもその全てが、俺には愛おしく見えた。

「龍田さんは十分魅力的ですよ。
それに言ったじゃないですか。俺は全部が好きだって」
「それじゃぁ・・・」
「こんな俺でよければ宜しくお願いします」

龍田さんの目頭からは一粒の涙が零れたもしかしなくてうれし涙だろう。
そんな彼女の姿をみてドキッとした俺は彼女の膣内でペニスがムクムクと元気を取り戻した。

「新田さんはまだ元気みたいねーそれじゃあ続きね♪」
「出来れば俺のことは純八って呼んで下さい」
「じゃあ私も巡子って呼んで、あと敬語も無し」
「分かったよ、巡子さん」

巡子さんは嬉しそうに笑うとゆっくりと腰を上下に動かし初め、徐々にそのスピードが上がっていく。

「うん♥・・・はぁ・・・アンッ♥・・・っ」

激しいピストン運動に巡子の乳房も連動するように揺れ、それは視覚的に射精を促していき、膣内もまるで別の生き物のようにペニスを扱いていく。

「ヒィンッ・・・純八さんッ・・・キス・・・してぇ♥」

巡子さんは俺の腕に頭を回すと、おねだりをするように舌をちょっとだけ出し唇を近づけてきた。
その仕草がとても可愛く、俺は彼女の頭を掴みその唇にむしゃぶりついた。

「うん"ッ♥・・・ぷちゅ・・・くちゅう・・・」

その瞬間膣内の締め付けが強くなり、俺のペニスは再び射精の準備を始めていた。
だがここでまた先にイッちゃ男が廃る。彼女には気持ちよくなって貰わないと。
そんな使命感に駆られ俺も腰を動かした。

「ひうぅっ♥・・・純八さんッ♥・・・イイッ・・・ソレいいのぉっ♥」

巡子さんは唇を放し、舌をだらしなく垂らしながら喘ぎ声を浴室中に響かせた。
俺は最初に会った彼女のおっとりとした顔を思い出し、今彼女は俺の肉棒にヨガっていると思うと、何かしらの征服感に心が満たされる感覚がした。

「ダメェ♥・・・純八さぁん・・・イく・・・イっちゃうぅぅぅ♥」

彼女の絶頂は近いようだ。
巡子さんはラストスパートとばかりに腰のピストンを更に早める。
その事により俺の射精もいつも以上に早く暴発してしまいそうになる。

「巡子さん・・・そろそろ出すよ・・・」
「射精るのね♥・・・出して♥・・・膣内にぃ・・・膣出してぇぇ♥」

俺はペニスの先端に当たる膣内の端っこを捕らえ、そこ目がけ腰を目一杯に打ち付ける。
膣内も更に締め付け、お互い限界のようだ。

「イックゥゥゥゥゥゥゥゥゥ――――――――――っ♥」

そして、巡子さんの肩が大きく震え、俺も彼女の膣内へと射精をした。
その後、彼女は俺の方へと力無く倒れ込み、焦点の合ってない目で荒い息を上げていた。

「ハァ・・・・ハァ・・・純八さぁん♥」
「巡子さん・・・」

玉のような汗を肌に貼り付け、艶っぽく笑う彼女に、俺は唇を会わせた。
今度は恋人同士がやるような静かなキスだ。


「今更だけど・・・今起こってることって全部現実なんだよな・・・夢じゃないんだよなぁ」
「ところがどっこい、これが現実ですよー」

それから、俺達は汗を洗い流すため再び湯船に浸かっていた。
流石に3回目をする体力は俺には残っていなかったので、一緒に肩を並べて入ってるだけだ。
そこで巡子さんから自分達の事を話してくれた。

曰く、巡子さんは元々この世界の人じゃなかったらしい。
彼女が元いた世界は彼女のような、それこそサキュバスやラミアといったモンスター、通称魔物がごく当たり前にいた世界だそうだ。
彼女の世界の魔王がサキュバスである為、全ての魔物がみんな美女でなにより人間の男とのエッチが大好きらしい。
しかし、魔物は魔物しか生むことが出来ず、いずれくる男性不足を解決する方法の一つとして、魔王の娘の一人が異世界へ渡る扉を開いたらしい。
で、扉は定期的に開かれ、じわじわと魔物は俺達の世界で増えてきているらしいが、今はまだ正体を隠し人間として生活しているらしい。
巡子さんもその一人だそうだ。

「ところでもし、俺が巡子さんの正体を知って拒否ったらどうしてたんですか?」
「その時は魅了の魔法で貴方を骨抜きにしてたわねー」

あと魔物は総じて魅了の魔法を備えており、それで男性を捕まえて一生の伴侶にしてしまうとか。
魔物って美人だけど肉食系なんだなぁ。

「それじゃあもう一つ・・・もし俺以外・・・例えば俺より先に魔物の女の子とか大好きな男が此処に来ていたら・・・巡子さんはもしかして・・・」

俺はちょっと怖かったがこれだけは確認しておきたかった。
なんか青っぽくて独占欲強そうな気がするか、巡子さんが俺以外の男に股を開いているのだけは想像したくなかったのだ。

「そこは大丈夫・・・信頼のおける魔物に貴方以外の男性がこないように手を回してくれたから」

と、巡子さんは不安がる俺を安心させるかの用に微笑んだ。
なんでも巡子さんの他にもマンションや寮を経営して伴侶となる男性を捕まえようとする魔物はいるらしく、それらの物件を刑部狸という商売に長けた魔物が管理しており、彼女の能力で男性に相性の良い魔物が経営している物件を教えてくれるとのことだ。
それまでは他の人には紹介していないらしい。

「って事はあの不動産屋のねーちゃんも魔物だったってワケか・・・」
「ふふ・・・あの人には感謝しなくちゃ」

あの店に入った瞬間から全て仕組まれた事だと知ると、俺は一杯くわされた感じがした。

「でもー悪くないでしょ?」

巡子さんは俺の顔を覗くように見て、俺が何を思ったのか悟ったかのように微笑んだ。

「ああ、悪くない」

確かに、普通では絶対あり得ることではなく、普通じゃ絶対に出会えない出会いは、とても心地良い。
俺は静かに微笑む彼女と静かに口づけを交わした。
14/09/18 23:45更新 / ふじやん
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■作者メッセージ
人生で初めて書いたよHシーンなんて・・・
Hシーンって滅茶苦茶長くなりますね。
多分Hシーンが入る話は割と長くなると思います。

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