連載小説
[TOP][目次]
六月十五日 我が家でお泊り会 其の一
中間テストが終わった今日は午前中で帰宅中である。
僕こと河野翔は同居人であるマリア・シルヴァーノと腐れ縁の相坂徹とそして阪野レヴァンさんと共に帰っている。

「本当に二人は泊まるの?」
「当たり前だろ?久しぶりに彰三さんに会いたいと思ってな?」
「私も河野くんの家に行きたい〜♪」
「翔は渡さないから…」

最近はマリアもレヴァンさんも仲が良いのか悪いのかわからない…―
そして今日は僕の家で二人が泊まることになった。

◇〜紗代視点〜

私が○○視点となるのは初めてですよね?
初めまして三根紗代というジョロウグモです。
えッ?ただの人間にしか見えませんか?
あぁ、申し訳ありません、実は私はちょっと訳がありまして…―
まぁ、それはまたの機会にお話しいたします。

「「ただいま」」

おやッ?翔さんとマリアあんが帰ってきましたね。
私は台所から出てきて玄関に向かうと…―

「「お邪魔します」」

あらッ?これは珍しいですねぇ…、徹さんとそしてインプでしょうか?
それにしても…羽の色と髪の色が違うような…―
まぁ、良いでしょう…、私は翔さんとマリアさんといちよう(・・・・)徹さんとインプ(?)の子から鞄を預かり居間まで運びます。
ふぅ…ッ、私は声が出ないので視点交代と致します。

◇〜徹視点〜

俺は翔の家に来るのはざっと二年ぶりである。
俺は中学二年に入った時は部活をしていた為でもある。
話は戻って今日は幼馴染の翔の家に泊まることになった。
どうしてかって?それは俺の家の事情であって…―

「どうしたの相坂くん?」
「んあッ?何でもないぜ?」

俺の顔を下から見上げているのはマリアと共に転校してきたアークインプ(彼女本人から聞いた)の阪野レヴァンである。
俺は知っている…、なぜならはこのレヴァンは…―

「…意外と胸が大きい」
「もうッ!変態さん♪」

レヴァンは片目をつぶり人差し指で俺の口を塞ぐ。
なんだこのロリは…、犯罪的に可愛いと思うのは俺だけか?
などと考えているといつの間にか俺ら四人は翔の家の居間にいた。

「どうしたの翔?最近はボーッとしてるけど…」
「いやッ、何でもねぇよ?」
「そうかなぁ…?」

俺は何とか誤魔化して着替えを取りに家に戻ることにした。
それでどうやらレヴァンの奴も着替えを取りに行くことになり俺とレヴァンは自分の鞄を持って一旦帰宅をすることにした。

◇〜マリア視点〜

徹とレヴァンが着替えを取りに帰った。
今は居間で私と翔の二人っきりである。
しかし一番注意しないといけないのは紗代である。
彰三は町内会に出席していて今日は帰りが遅くなるとのことである。
翔と交われるのは紗代が食材の買い物に行った時だ。

「ねぇ…マリア」
「は、はひゅいッ!?」

私は考え事をしていると突然翔が声をかけてきたので返事をすると舌を噛みました。
私は半泣きで舌を出しながら手で仰ぐ。

「イタタッ…」
「大丈夫?うわッ…、血が出てる。ちょっと待てって」
「うん…ッ」

私は返事をすると翔は微笑んで立ち上がり私の頭を撫でてから台所方面に向かった。
そして現在一人である。
その間に考えてみたいと思う。
お父様やお母様は大丈夫なのかと…―
うぅん…、今は良いや…だって翔が居ないと私はダメなんだと思う。
私も恋愛に呆けているわね…、こんな暖かい家族が羨ましい。
ちょっと自分の部屋に戻ろうかな?

◇〜翔視点〜

僕は紗代さんに濡れたタオルを貰い居間に戻ると…―

「マリア濡れたタオルを持ってきた…よッ?あれマリア?」

僕はとりあえずマリアの部屋に向かうことにした。
彼女の部屋は二階にある。
そして僕はその部屋に通じる階段を上ると徐々にすすり泣きをする声がした。
そして僕は彼女の部屋の前にたどり着く。
そしてドアを二回ノックする。

「…マリアどうかした?」
「…ひっく…何でもない…」
「…マリア泣いてるの?」
「…ぐすッ…泣いてなんか…ないわよ…」

嘘だと僕は思うが僕は言わない。
だって泣きちときは泣けば良いし怒りたいときは怒れば良いと思う。
これは人や魔物も同じことだと思う。
でも今は…―

「…マリア入るぞ?」
「…入ってこないで」

僕は彼女になんて言われようが関係なく彼女の部屋に入る。
するとそこには夕日で輝く銀髪の長髪をした目元を赤くしたマリアがベットの上で赤と白のチェック柄の四角いフリル付きのクッションを抱いて女子座りをしている。

「…入ってこないでって…ひっく…言ったじゃない…」
「…マリア」
「…何よ…ッ!?」

僕は彼女のベットの乗り彼女を抱きしめる。
すると彼女の肩が震えていた。

「どうしたんだよ…何に怯えているの?」
「…貴方にはわからない」
「だから教えて欲しい」

僕は抱きしめたまま彼女に問いかける。
すると彼女の腕が僕の背中に回され彼女が話し出す。
それは依然までいた魔界にいる家族や友達のことや僕らの暖かさなどについて考えていると部屋に戻り泣いていたのだと彼女は言った。

「…そうだったんだ」
「…翔は何も悪くないからね?」
「…そらそうだ」
「それは酷くないッ!?」
「そうかな?まともな判断だとは思うけど?」
「もう…ッ、翔は意地が悪い」
「それは君も同じだろ?」
「そうね?」

そして僕らは笑いあった。
それも…悲しいことを忘れるかのように…―
12/04/08 17:15更新 / パンドラ
戻る 次へ

■作者メッセージ
作成遅れました。
いやぁ〜ッ…この後どうしようか迷ってます。
本当にどうしよう…(^^;;

感想や指摘があれば何なりと言ってください。

TOP | 感想 | RSS | メール登録

まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33