読切小説
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EYE - 俺の左目が君の左目 -
雪が融け、小鳥が囀り、草木は葉を付け始める
春の季節が到来した。
旅人たちは再び歩を進め
他の生き物も再び活動を始める、そんな季節。

一人の旅人もまた、春の到来を心待ちにしていた。
ジェイル=ミラディア。
それが彼の名だ。
普段は軽口を叩くような男だが
ひとたびハープを持てば
美しい音色と透き通る声で全ての者を魅了するほどの才を持っている。
また治癒に関して高度の技術を有している実力者でもあるのだ。
そんな彼は今
街外れにある川の畔に立っていた。



<Main View>

目の前には向こう岸に渡るための赤い橋
・・・と、
それを渡る鎧の女。

「おいっ、鎧女っ!ちょっと待てよ」

実際
鎧を纏っている女など見たこと無いし
怪しいと思って、声かけるのだって躊躇したくなっちまうとこだが
そうもいかないんだよなぁ、これが。

「怪我してんだろ?」

怪我してる奴をほっとけないからな

「なんだ貴様、丸腰でよく私の前に姿を現せたな」

鎧女は両目を閉じたまま振り返る。
おっ・・・なかなかの美人じゃねぇか!

「その目。怪我してんだろ?見せてみろよ、俺こう”見えて”治癒魔法得意なんだぜ」

「・・・なんだ、全く殺気が無いと思ったらただの薬師か。」

「薬師じゃねぇよ」

「お前のなりは知ったことではないが、これは生まれつきだ。気にするな」

特に怒る様子もなくさらりと言ってのける。

「それより気になるのは、なぜお前が目を見ずに私の障害を見抜いたのかということだ」

ま、最初は誰だって驚くよな

「俺の目には術式を組み込んでんだ。左の紅眼には相手の損傷ヵ所や弱体ヵ所が見えて、右の蒼眼には相手の治癒頸や滋養ツボなんかが見えるようになってる」

「紅・・・蒼・・・」

少し俯きながら俺の言葉を復唱する。
ああ、そういうことか

「色、わかんねぇよな」

「・・・ああ」

「見てぇと思ったことは?」

「無いこともない。だがそんな想いは既に捨てた、見えないことで見えるものがあることにも気付いたからな」

「へぇ、奥が深いこった」

俺も女も橋の上に立ち止まり、互いの存在を感じながら話す。

「そういえば薬師。お前はなぜここにいる」

「だから薬師じゃねぇって。俺は旅してっからな」

「旅の薬師か、奇遇だな。私も旅をしている。」

もう突っ込むのはやめ!話進まねぇし!

「なんで旅してんだ?」

「お前・・・私を見て何とも思わないのか?」

女は怪訝そうな顔をする。
鎧で旅する女ねぇ・・・

「・・・変態?」

「斬るぞ」

眉間に少ししわを寄せ、剣の柄に手をかける鎧女。

「わ、わかった!鎧美人だな?!」

「・・・多少無理があったような気がするが、免罪。」

免罪って、おいおい
有罪だったらどうなってたんだよ!

「本当に知らんのか・・・?」

「おう」

「・・・私はデュラハンという魔物だ」

「へぇ・・・あんたがデュラハン」

「見たこと・・・無いのか?」

「ない」

「・・・」

「・・・」

「お前本当に旅の薬師か?」

「だから薬師じゃねぇよ」

「ならなんだ?」

「旅の歌人」

「・・・」

どうせ言うんだろ
お前が歌人とは笑えるな、とかさ。

「お前が歌人とは笑えるな」

まんまキタァーーーーー!!!

「笑えるな」

二度言うなよっ!

「と、言いたいところだが」

この時初めて、鎧女が微笑んだ。
何というか・・・綺麗だなぁ、おい。

「実に興味深い。私のために一曲歌ってくれないか?」

歌ってくれ・・・か
こんな風に求められたのはいつ以来だろう
確かに
これまで俺が歌えば人は集まってきた
だが歌って欲しいと言われた事はなかった
素直に嬉しいっ!

「いいぜ、とりあえず向こう岸にある岩んとこに座ろうや」



<Side View>

ガチャ、ガチャ・・・ガスッ

私が岩だと思われる場所に腰掛けると
薬師は向かい側に立って準備をしているようだ
気配で分かる。

ポロン〜ポロン〜・・・

ハープを使うのか
未だ声しか聞いたことは無いが
軽口のわりには出来る男なのかも知れない。

「鎧ちゃん、名前教えてもらっていいかな?」

鎧ちゃん・・・
危うく丸腰の相手を斬ってしまうところだった。

「・・・レイラ=インテリカ」

少し低い声で応えてみる。

「あ、あれ?怒ってる?」

流石に向こうも察したようだ。
何というか・・・
こいつと話していると充実感があるな

「続けろ」

笑いそうになりそうなところを堪え
表情を引き締め返答する。

「お、おう」

コホンという咳払いの後

「では誇り高き種族デュラハンのレイラに向けて歌います。曲名は『5−1=私に欠けたもの』」

穏やかなハープの音色が聞こえてくる。

「必要ない〜そんな風に〜思っていた〜〜・・・♪」

聞こえてきた歌声に私は度肝を抜かれた。
先程まで軽口を叩いていた男は、あっという間に歌人となっていた
この声がそれを物語っている。
声質は話していたときと全く異なっており
声だけ聞けば別人に思えてくるほど。
歌の詞についても
相手の感情や生い立ちを的確に捉えた
体にスッと染みこんでくるような内容だ。
正直なところ
とても魅力的だった。
未だ彼の姿を見たことはないが
ずっと一緒にいたい。
隣で歌を歌ってもらっていたい。
そう思ってしまうほどに

「願いが叶うなら〜〜〜・・・色を教え〜てください〜・・・♪」

ポロロロポロロロ・・・ポロン・・・

「ふぅ・・・どうだった?」

声は完全に会話モードに切り替わっていた。
 上手だな
・・・と言いたいところだがこの声には何か癪だ

「まるで別人だな」

「よく言われるぜ」

へへ、と自慢げに話している姿が目に浮かぶようだ。

「そういえば名前を聞いていなかったな」

「俺の名前はジェイル=ミラディア。」

手を差し伸べられているような気配がある。
手を差し出すと、彼は私の手を握ってきた。
本当に積極的な奴だ
・・・嫌いではないがな

「よろしくなレイラちゃん」

ぎゅぅぅぅぅぅ

「もう一度言ってみろ」

握っている手に力を込める。

「痛いっ!いだだだだだだだだ痛い痛い」

「力は私の方が強いのだぞ?もう少し言葉を選べ」

「わ、わかった、わーったよ!潰れるって!」

手の力を緩和させる。
ふふ、本当に退屈しない奴だ

「ところでジェイル。お前の旅の目的は何だ?」

「俺か?俺はただ歌いたいだけだ。特に行く宛なんかないさ」

「そうか・・・」

なら・・・
とりあえず共に行動しても問題・・・ないよな?

「なあジェイル、提案なんだが・・・」

「ん?何?」

くそっ、なぜここまで緊張するんだ!
別に疾しいことをしているわけではないのだぞ?
言え!言ってしまえ!

「い・・・一緒に・・・」

こんな弱々しくてどうする?!
一緒に行きたいのは、私
・・・いや、向こうだっ
そうだ
一緒にいてもいいぞ、という感じを出せば良いのかも知れんな
・・・それにしても
ここまでドキドキするのは、一度殺されそうになったとき以来だ
あぁ・・・心臓が痛い



<Main View>

「一緒に旅をしてやろう」

「・・・は?」

思わず間抜けな声が出た。
話が唐突過ぎるわ!

「ほら、盗賊に襲われたときなどは一人だと大変だろう?だから、な」

「はぁ」

「な、なんだ、不服か?」

もじもじ(していないかもしれないが)甘えるような口調で尋ねられる。
おふっ!
甘え口調と強気言葉のギャップに思わずキュン!

「そんなことねぇよ」

魔物だろうが何だろうが、こんな美人と旅できるんだ
願ったり叶ったりだぜ

「むしろ嬉しいくらいさ。よろしくなレイラちゃん。」

「ば、ばか。そんな恥ずかしい呼び方をするな!」

俺は赤くなるレイラを嬉しくなって見つめる。

「行くぞ!」

彼女はそっぽを向き、先頭になってずんずん歩いていく。

「行くってどこにだよ」

立ち止まる。

「とりあえずお互いのことをもっと良く知る必要があるだろう。」

そう言ってこちらに向き直る。

「だから話そう。歩きながら、宛もなくゆっくりと」

こちらに微笑むレイラ。
それを見た時の俺の胸の高鳴り。
・・・確信した
俺は彼女に恋しちまってんだなって・・・



<Another View>

「うひひひ、あいつ丸腰と旅することになったらしいぞ?」

「丸腰?あいつも落ちたな」

「なら今が絶好の機会かも知れない」

「やっちまおうぜ」

林の中で密談が交わされている。
木々に身を隠しており、何かを待ち伏せているようだ。

「そろそろ奴の首を取って置かねぇと、仕事になんねーからな」

「・・・おい!来たぞ!」

「さぁ、仕事と行きますか」



<Main View>

「狙われてるから旅するねぇ・・・大変だな」

「だから私に立ち止まることは許されない。それは死ぬということだからな」

レイラは自分の今までを細部に至るまで教えてくれた。
己の背負っているものに向き合ってきた事
不自由さとの共存を可能とした事
旅の途中で孤独感を感じた事。
俺が話を聞いてて思ったのは
彼女は魔物である以前に一人の女性だということだ。
だから俺も話した、自分のことを。
彼女が安心出来るように、一つずつ、ゆっくりと。

「私は仲間というのを持ったことがない・・・不安なんだ、果たして私はお前を仲間として扱えているのか」

「あははは、そんな事考えてたのかよ」

「そんな事?」

レイラの眉がぴくりと動く。

「だぁぁぁーーーー!違う違う悪い意味じゃないってぇ!」

「ならどういう意味だ?」

彼女からとんでもない威圧感を感じる。
怒気・・・いや殺気?!

「と、とりあえず、すぐに怒るのはやめた方がいいな、うん」

「そ・・・そうか」

俺の言葉を聞いて、レイラは急にしおらしくなってしまった。
あれ?俺が悪い感じ?

「お前は・・・すぐ怒る女は嫌いか・・・?」

え?どういう意味?

「嫌い・・・なのか」

「うーーーん。まぁ・・・それが必要ならそれもいいと思うけどな」

「いい?・・・つまり好きなのか?」

「そ、そういう事になるな」

いつにも増して突っ込んでくるなぁ
そんな重要な質問か、これ。

「そうか、良かった・・・」

良かったって何が??
レイラは顔を赤らめながら微笑む。
目を閉じている彼女にとって一番似合う表情だ。

「な、なんか湿っぽくなっちまったな。」

話を強引に切り替える。

「ここらで一曲歌ってやるか」

「本当か?!」

ズズイっとこちらに身を乗り出してくるレイラ。

「お、おおう・・・まあな」

「楽しみだ」

ニコニコとこっちを向いている彼女を見ていると
歌うことがもっと好きになりそうな
そんな気分にさせてくれる笑顔だった。
俺の隣に
こんなに歌を楽しみにしてくれているなんて・・・
感・激!!

「それでは聞いてく・・・・」

「おっと、そこまでだ」

「「!!!」」

声が聞こえたかと思うと
木陰から柄の悪い男達がぞろぞろと出てきて
あっという間に俺たちを取り囲んだ。

「ようやく見つけたぜ『心眼のデュラハン』」

心眼て・・・かっこいいじゃねぇかレイラ!

「俺たちの仲間をよくも殺ってくれたなぁ」

うおっ
盗賊何人いんだよ!大丈夫か?!

「言いがかりだな、向こうがこちらを殺しに来たのを返り討ちにしただけ。正当防衛だ」

「知ったこっちゃねぇ。殺ったもんは殺ったんだ、落とし前付けてもらおうじゃねぇか」

盗賊達は刃物を振り回しながら
ゲスな笑みを浮かべ躙り寄ってくる。

「ジェイル、行けるか?」

「やれるだけやるさ」

「死なないでくれ」

「お互い様だろ」

っても素手でどこまで行けるか・・・

「ぅおおらぁっ!!」

盗賊の一人がレイラに向かって刃物を振るう。
彼女はそれを紙一重で避け、男の鳩尾に拳掌を叩き込む。
男はそのまま一直線に吹き飛び、岩へ轟音と共に激突した。
その後も
次々と振るわれる刃物を避け
相手の隙を突いて攻撃を仕掛ける
鮮やかな戦いっぷりだった。
盲目ながらどこにそんな力があるのか
その姿はまさに戦姫。
見とれるほど美しく、鮮血を浴びるその姿がとても艶やかだった。

「だりゃぁぁぁっ!!」

「おっとぉっ!」

つい見とれてちまってた!
こっちも頑張らねば

「らあっ」

やはり相手は素手の俺にも刃物を使ってくる。
俺は右目を閉じる。
左目を通して相手を見据えると
損傷点が赤い点となってあらわれる。

「よいしょぉぉぉっ!!」

その点を的確に狙い
殺すとまではいかないものの戦闘不能くらいにする事は出来る。
これが俺の限界っ!
ーーーーーーーーと、
キラッといくつもの銃口が木陰から覘いているのに気が付く
標的はもちろんレイラ。
やべぇって!
俺は彼女の背後に回り両手を広げ仁王立ち。
直後

パーン!パパパーン!パンパンパン!!

銃が一斉掃射。
無数の鉛玉が俺の体にめり込む。
ああ・・・やばいな・・・俺・・・超かっこいいじゃん・・・
銃声・火薬臭そして、血の臭いからレイラは背後を振り返る。
視線が交わることはない
何しろ彼女は目が見えないのだから。
だが彼女は気付く。
幾年にもわたって研ぎ澄ませてきた四感で感じ取る
すぐ側で仁王立ちする俺の存在を。

「ジェ・・・イ、ル?」

声・・・掛けてやりたい、けど・・・

がぼぉっ

「ジェイル!!」

血、出ちまった・・・

「行け・・・前に、進め・・・」

「っ!! だが!」

「終わる、まで、立ってて・・・やる・・・から」

「そんな・・・」

「・・・」

「約束、だぞ?」

コクッ

既に声を出すことは出来ない。
先程の頷きが彼女に伝わったかすらわからない。
もう、見守ってやることしか・・・
あぁ、痛ぇな・・・意識も・・・

「はぁぁぁぁぁっ!!!」

レイラの怒声が響く。
彼女は辺りを目まぐるしく動き
次々と盗賊を狩っていく。
彼女からは明らかに怒気が感じられ
盗賊達も彼女の逆鱗に触れた事を後悔していることだろう。
・・・・・・・・
・・・・・
・・・
・・

どれくらい時間が経ったんだ。
もしかすると彼女が怒り始めて
まだ一秒経っていないのかもしれない。
長い、長いな

どんっ

体に何かがぶつかる。
辛うじて動く腕で
それに触れる。
・・・硬ぇなぁ・・・ゴツゴツしてんな・・・

「終わっ、たぞ?」

鎧か・・・
そっか・・・終わったのか・・・

「向こうに温泉を見つけた、行こうジェイル」

温泉、治癒効果はありそうだ・・・
俺はレイラに支えてもらいながらその場所まで行く。

「着替えてくる。待っていろ」

そう言って少し離れたところで鎧を脱ぎ始める。
ああ、エロいですよ〜、レイラさ〜ん
そんなサービスカットを眺めながら、俺は頸を探す。
・・・・・・あった。
一番下の肋骨のさらに下
頸の流れが見える。
よいしょ
そこを指で突くと、体中に埋まっていた鉛玉が全て体外へと排出される。
これが限界、だな

「用意が出来た、入ろう」

タオル一枚を身に纏い
ヒタヒタと冷たい岩の上を歩み寄ってくる。
長い銀髪は結い上げてあり
そこから見える彼女のうなじは他を魅了するものがあった。
ちょ、この角度最高

「服、脱げるか?」

レイラは俺の隣に膝を着き
前屈みになって、俺に顔を近づける。

「いや・・・頭と右手しか動かないかな」

「ならじっとしていろ、私がやってやる」

目が見えないはずの彼女だが
俺の衣服をいとも簡単に脱がしてしまった。
幸いなのは彼女の目が本当に見えないこと。
彼女の目の前で自己主張している俺の息子を見ずに済むのだから。
ホント、良かった

「よし、立て」

どっちをですか?
とか言おうという衝動にかられたが
俺の大事なものが千切られそうなのでやめた。
彼女の手に素直に掴まり体を立たせる。

「行くぞ」

レイラに支えられながらゆっくりと温泉に浸かる。

「ぐっ・・・!」

傷口に熱い湯が触れる
直後、全身に激痛が走った。

「大丈夫か?!」

「あ゛ぁ・・・問題、ない・・・」

いや、痛いよ。ほんとに

「心配するな、私がここにいる」

俺の隣に寄り添っているレイラ。
肩を寄せ合い
互いの温もりを感じながらゆったりとした時間を過ごす。

「すまなかった、私と一緒にいたばかりに・・・」

「気にすんなよ。俺が好きでいたんだから」

そう、俺が好きで
お前を、好きで

「そう言ってくれると私も嬉しい、ぞ」

そう言うと
レイラは頭を俺にあずけてきた。
瞬間
俺の中にあった想いが
伝えたい想いが溢れ出す

「こうしてると、なんか恋人同士みたいだ」

「・・・え?」

彼女は驚いた表情で俺を見る。
俺も彼女に向き直り
真剣な面持ちで言い放つ。

「レイラ。出会ったときからお前に一目惚れだった。付き合って下さい」

「・・・」

沈黙が場を支配する。

「また・・・」

「ん?」

「また、私のために・・・歌ってくれるか?」

「もちろん」

「一生か?」

「ああ」

「今回のような事が起こってもか?」

「おう、言ったろ?俺は治癒魔法が得意なんだ。何度倒れても、また起きあがるさ」

がばっ

レイラが俺に抱きつく。

「私から言おうかと思っていたが・・・先を越されたな」

痛いほど、きつくきつく抱きしめられる。

「わたしも好きだ。歌を歌っているお前、軽口を叩くお前、すべてまとめて、だ」

「お、おう」

そこまで想われてると考えたら、なんか急にハズくなってきた

「私を一生、宜しく頼む。」

なんか付き合うだけに収まりそうに無いな
・・・ま、それを前提とした想いだったけどさ

「よし!傷口も塞がったし、揚がるか」

傷口は完璧では無いものの
ちょっとやそっとじゃ開かないほどの皮を張っていた。

「ああ」

俺の後にレイラも続く。


揚がった後も
二人は汗が引くまでそのままの姿でいた。
それにしても・・・綺麗な体だ。
濡れたタオル越しに見える彼女の肢体は
実に艶やかしいものだった。

「・・・ジェイル」

びくっ!

突然の呼びかけ。
なんか心を読まれた気分だ。

「ど、ど、どうした?」

動揺を隠しきれない俺、情けない

「なんだ、その・・・」

言い淀むレイラ。

「い、言ってみろよ」

動揺を隠しきれない俺、未だに。

「キス・・・しても良いか?」

「キ、キス?」

「だめか?」

顔を赤くしている彼女から
それが勇気の必要な言動であったことが見て取れる。

「い、いいぞぅ」

「・・・ありがとう」

素直なお前も可愛いよ
と言いたいところだが、記憶が飛ぶくらい殴られそうだからやめた

「んっ・・・」

ゼロ距離で彼女を感じる。
息が顔にかかり、なんともくすぐったい。

「ふっ・・・ちゅ、はむ・・・・ふ・・・ぅ」

彼女は俺の胸に手を置き、体重をこちらにあずけてくる。
それに応えるように
俺は彼女の腰に手を回し、力強く抱き寄せる。

「んぅ、んっ・・・むぅ、じゅ、んぁ」

どんどん激しくなっていく長いキス。
互いの口内に互いの舌が進入。
唾液の甘さ
歯を介して伝わってくる犯す激しさ
互いに経験したことのない心地良いものだった。

「むは・・・、はぁ、はぁ、はぁ」

長いキスの終わりに
俺は強く思うようになった。
もっと彼女を知りたい
もっと触れていたいと。

「レイラ、後ろを向いてくれるか?」

「ん・・・」

彼女は素直に後ろを向いて座る。
俺は背後から手を伸ばし
彼女の体に張り付いていたタオルをとり
形の整った美しい乳房を優しく掴む。

「ひゃぅ!・・・な、何をする!」

「いいから」

「何がいいと言うのだ!人の体をいきなり触るとは・・・」

「・・・」

気丈に振る舞う彼女をしり目に
乳房を掴んでいる手を動かし始める。

「んっ、た、ただで済むとお、もうなよ、ぁっ」

乳房を下から上に持ち上げるように揉み
時々掴んでいる手の指で
桃色の先端を擦る。

「あぁ・・・んぁ・・・やっ・・・んぅ」

抵抗を試みようとレイラの手が俺の手に伸びるが
押し寄せる快感に力を入れることすらままならない彼女の手は
あっさりと離れていく。

「はぁん・・・んっくっ・・・ぁん・・・ふぁ、あんっ、ああっ」

閑散とした周囲に
レイラの喘ぎ声のみが響き渡る。
そして

「ぁぁぁぁぁぁぁ・・・・・・っっ・・・」

ビクンビクン

彼女の体が跳ね出す。

「んはっ、はぁ、はぁ、はぁ」

「どうだった?」

恐らく初めての感覚だろう。
今まで人と親しく接することの無かった彼女にとって。

「はぁ、はぁ、はぁ・・・ふぅ〜・・・」

さすが戦士。
息を整えるのが速い

がっ

え?
なんだ、この股間に感じる違和感は・・・
俺は視線を落とす。

「!!」

白くて細長い指の手に
俺の息子が握られていた。

「言っただろう?ただでは済まさんと」

や、やばい
レイラが、レイラ様が笑っている?!

「私も魔物だ、ここが感じやすい事くらい知っているぞ?」

ぐっと力の入る彼女の手。
俺はその絶妙な締め付け具合に快感を覚えていた。

「くっ・・・」

「ふふふ、声が出るほど気持ち良いか」

ほらほらと握る力を強めたり弱めたり。
不規則なその動きに
俺の限界はすぐそこまで来ていた。
彼女の裸体を見ているだけで随分欲情しているのだ
無理もない。

「熱くなってきたぞ?もう逝くのか」

今度は射精を促すように
手を上下に動かし扱き始める。

「ぐぅっ・・・」

彼女の顔は息がかかるほど接近しており

「我慢などしてどうする?ほら、逝け」

耳元でそう囁かれた途端

びゅるるるる〜〜〜〜、びゅん、びゅん

射精が始まる。
その間も手は動き、精を出そう出そうとする。

びくんびくん

痙攣が始まる。

「んふふ、良い匂いだ・・・」

彼女は俺の出した精液にまみれており
それを手で触り
わざとらしく舐めてみせる。

「今度は私に挿してみるか?」

レイラはさらに前屈みになり
俺の股間近くに顔を埋める。

「まず準備をしないとな・・・ちゅっ」

彼女は射精して間もない鈴口に、軽くキスをした。

ビクン

それだけにも関わらず大きな反応を見せる。

「敏感なのだな。だがまだまだこれからだ、こんな事で感じていては精が保たないぞ?」

そう言うと彼女は自分の乳房で俺のペニスを挟み込む。
膣内を模しているような圧迫感。
ペロっと先端を刺激する舌のぬるぬるした感触。
隙のない交接だった。

「んむ、ん、ん、ふっ、ちゅ、ぴちゃ、ぴちゃ」

どんどん硬く
そしてどんどん熱くなっていく。
主導権は完全にレイラが掌握していた。
最初は俺の方が有利だと思ったんだけどなぁ・・・

「ほら、次は私の口に出してみろ」

もう、ノリノリやん
なんて突っ込んでいると
再び射精衝動の波が押し寄せてきた。

「やばっ・・・」

思わず声に出る。

「そうか、来るか。ふぉい、ひふへもひひほ」

多分、「いつでもいいぞ」って言ったんだよな?

びゅっ、びゅるるん、びゅるん、びゅ、びゅ

「んっ・・・じゅるっ、んく、むはっ、はむっ、ん・・・」

俺の出した白濁液をどんどん飲み干していく。
のどを鳴らしながらそれを吸う様は
本当に淫らで
とても美しかった。
そう見えるのはきっと
それだけ俺がレイラにぞっこんという事なんだろな

「はぁ・・・随分たくさん出してくれるな」

「はぁ、はぁ、そ、そうかぁ?」

「ああ、この分なら次も大丈夫だな?」

「お、おい」

俺が静止しようとしたのを気にも留めず
いよいよ最終局面に突入していった。
レイラは俺に跨る。
そんなに見下ろされると
何か別の方面に目覚めちゃいそうだ
まぁ、見下ろすっていう表現は彼女に当てはまらないかも知れんけど・・・
彼女は腰を浮かせながら、俺の生殖器を何度か扱く。
すると
それはすぐに再生し、上を指し示しながら機を待っている。

「お前のは本当に元気だな、私の夫として申し分ないぞ?」

その後「私は純潔だが、精一杯頑張るぞ」との前置きがあり
いよいよこの瞬間がやってくる。

「行くぞ?」

「ああ」

さっきから口数が少なくなっている事が自分でもわかる。
きっと緊張してるんだろう
恐らく彼女も・・・

ずぶ・・・

「んあっ・・・んんっ、くぅっ」

俺の上で苦悶の表情を浮かべるレイラ。
だが、その進行を止めようとはしなかった。
彼女なりの決意なんだろう
俺はそれを尊重してやりたい
そう思ったから口を出すことはしなかった。

ずぶずぶずぶ・・・

どんどん彼女に吸い込まれていく

先端でプチっという何かが弾ける感じがあった。

「いやっ、んんんんぁぁぁぁっ!!」

どうやら俺の槍は
彼女の膜を貫き通したらしい。
互いの股間部分に血が滲んできているのがわかる。
・・・そうこうしているうちに
俺のペニスは根元までくわえ込まれていた。

「はぁ、はぅっ、はぁ、はぁ」

膣内は驚くほど柔らかく
先程のフェラとは比べものにならないほどの快感
言うならば別世界が広がっていた。
レイラは上体をこちらに倒し
腰を振りやすい体勢をつくる。
丁度その柔らかな乳房が、俺の胸板に押しつけられる形。

「いくぞ・・・はんっ、あぁっ、あ」

腰が動き始める。
互いの体が熱をもち始め
だんだんと汗ばんできているのも分かる。

「やん、あんっ、んくっ、やっ、あっ、あぁんっ」

腰にくる重みは
程よい安心感と快感をこちらに伝えてくる。
恐らく彼女もそれを感じているだろう。
その内
俺の性器は痺れだし、彼女の性器が締まりだす。
そして
射精

「んあっ、んうっ、んんっ、あんっ」

流れ出る精を一滴残らず飲み干す彼女の受け皿。
膣の締まりによって
射精は留まることをしらない。
どんどんどんどん搾り取られていく。

「はぁっ・・・はぁ、はぁ、はぁ」

波が去って間もなく
レイラは俺の上からおり荒い息を整える。
俺も上体を起こし彼女の意向を見つめる。

「ふぅ・・・初夜だからな、このぐらいで勘弁してやろう」

勘弁してやろうって・・・
まだやる気だったのかよ・・・ホント、計り知れない体力だ

「今度は、俺にも、リード、させろよ」

「ふっ、私を一度くらい負かしてから言うんだな」

なんでバトる必要が?

「随分と汚れてしまった。入り直すか」

俺もそれに賛成し
二人は夜が深まるのを
温かな温泉の中でゆっくりと過ごした。


- 街の宿 -

宿主が融通の利く奴で良かった
こんな夜更けだったが、無事に寝床を確保できた。

「ふぁ〜〜〜〜ぁ、本格的に眠くなってきたぜ」

「今日一日で随分と色々なことがあったからな、無理もないだろう」

くぁ・・・っと上品に欠伸をすると
レイラは、ベッドの上にコテンと横になった。

「こうしていると・・・今日初めて会った気がしないな」

全くその通り。
随分と前から知り合いだったような感覚だ

「恋に時間は関係ないってやつだ」

ちょっとそれらしいことを言ってみる

「流石歌人だ。くさいな」

く、くさい・・・
やっぱくさいのか・・・

「そう落ち込むな」

やっぱり心読めんのかぁ?

「ジェイル」

「あん?」

「後ろ向け」

「なんで?」

「着替える」

「いいだろ、さっき散々見てたんだから」

「・・・ジェイル」

「はい、すみません」

やばい、これが尻に敷かれるってやつなのか?!
そうなのか?!
だってあの声、殺気こもってるんだもん!

ガチャン・・・スルッ・・・

衣擦れの音がする。
この場合「鎧擦れ」?
俺の想像力がもっと豊かだったら
きっとこの音だけで、目の前に物体を具現化できるんだろう
妄想力を極限に高めろ!!
う〜〜〜〜ん!モンモンモンモン

「もういいぞ」

許可が出たんで妄想を強制終了します
よろしいですか?
・・・はい(Y)

振り向くと
薄くて白いシーツを一枚身に纏った
彼女のなんともエロい姿。
体の滑らかな曲線のシルエットが映し出されている。

「え、エロいっすね」

声に出ちゃった

「なんだ欲情したか?だが今日はもう終わりだ、疲れている」

「はぁ、おやすみ」

「ふふ、そう言ってくれる人が近くにいるのは幸せだな。・・・おやすみ」

消灯。
室内が静まりかえる。
規則的な呼吸だけが辛うじて聞こえるだけだ。

「すぅ・・・すぅ・・・すぅ・・・」

ホントにすぐ寝た!
レイラの方から寝息が聞こえる。

「レイラ」

試しに呼んでみる

「ぅ・・・すぅ・・・すぅ・・・」

相当疲れたらしい
こんなにも早く眠りが深いとは
・・・だが俺としては好都合だった。

内緒で渡したいものがあったから・・・

俺は自分の荷物からペンとインクを取り出す。
そして鏡を見ながら左目付近に魔法陣を描いていく。
ちゃんと涙腺のあたりも入るように・・・っと
よし、出来上がりぃ!
ゆっくりと彼女の顔の近くに移動し
細心の注意を払って顔を近づけていく。

「すぅ・・・すぅ・・・すぅ・・・」

互いの息がかかる領域に入る。
もちろんこちらは息を止めて
ゆっくりゆっくりと
そして
俺の額と彼女の額が
触れる。
コォォ・・・と俺たちは光り出す。
ここまで来れればもう大丈夫だ
あとは術が終わるまで彼女が目覚めることはない。

「レイラ・・・お前は喜んでくれるか?それとも・・・」

そっと彼女の唇に唇を重ねる。

「怒っちゃうかな?」

光が失われていき
辺りが再び暗くなっていく。
さ、寝るかぁ・・・
俺はおもむろに荷物を漁り
ゴム質の糸が手に当たったのを感じ、引っ張り出す。
俺は横たわりながら
ゴムの糸を両耳にかけ
閉じた左目を覆った。



<Side View>

ゴーーン、ゴーーン、ゴーーン

部屋に置いてあるであろう置き時計の音がする。
ん・・・朝か
上体を起きあがらせる。
隣のベッドから動く気配は感じない。
まだ寝ているのか

ふわっ・・・

ん?
風が入ってきている。
どうやら昨夜から窓が開放されたままだったようだ。
しょうがない奴だ、窓を全開にして起こしてやろう
ベッドから降り
風の吹き込む方に足を運ぶ。
カーテンであろう布がふわふわと顔に当たる距離まで来ると
私はカーテンを開け放った!

きゅっ・・・

「・・・っ!!」

な、なんだ・・・?
左目に違和感を感じる・・・。
心なしか光を感じるような気がしなくもない。
目蓋の上から左目を触る
すると
そこから来る圧迫感。
私は
恐る恐る
目蓋を
持ち上げる

「・・・・なっ!!!」

脳に映像が映し出される。
何がなんだかわからない。
なんだこれは!なんだこの映像は?!

「んんっ・・・眩しいぃ・・・」

背後からジェイルの声がする。

「レイラ、起きたのか?」

声のする方に”目”をやると
そこには人間らしき生物がいた。
これが・・・人間?
形はおおよそ察しが付いていたものの
改めて目にすると驚く。

左を見るともう一人。
衣服を身につけていない、長い髪の人間がこちらを見ている。

「それは鏡だ」

「これが・・・」

「そしてこの中に映っている女性がレイラだ」

「わた・・・し」

そして気付く
ジェイルの左目に眼帯が付いていることに。
それを”見た”瞬間
心の奥底から怒りが湧き上がる。

「ジェイル!貴様っ!」

ジェイルに掴みかかりベッドに押し倒す。

「その左目はどうしたっ!」

「・・・」

「答えろ!・・・返答次第ではただでは済まさんぞ」

彼を掴む手に力を入れる。

「レイラのその左目だ」

「なぜっ!」

「証さ、俺とレイラが一生を共に過ごすという証」

「・・・っ!!」

「これ以外に渡せそうなものが無かったからな」

「・・・」

「俺の大事な”もの”だからな、レイラに持っていて欲しい」

「・・・か」

「ん?」

「・・・ばか」

「ああ」

「今頃・・・持っていても・・・どう使っていいか、わからないだろ」

不甲斐ない。
彼の気持ちをわかってあげられなかった自分が。
目頭が熱くなる。
焼けるような熱さ、滲む視界。

「おお、もう使いこなしてるじゃねぇか」

「・・・ぇ?」

驚いた反動で
目から雫がこぼれ落ちる。

「それをみんな『 涙 』っていうんだ」

「・・・ぁぁ・・・あああああぁぁぁっ」

それを聞いた途端
とても嬉しくなって
とても悲しくなって
生まれて初めて
泣いた。
彼の胸に顔を埋め
大声で泣いた。
涙は流せても
涙の止め方は知らなくて
止めようとも思わなくて
受け止めてくれる彼の温もりが嬉しくて
泣いた。
彼をずっと手放したくないと、そう感じたから。



- 2 years After -


「cry、暗い〜、闇の中で〜〜も〜〜〜〜〜・・・♪」

歌が終わる。

パチパチパチパチッ

拍手喝采
一人のために歌っていたはずが
いつの間にか人集りが出来ていた。
「良かった」「素晴らしい」などの好評をしてくれる。

「ジェイルさ〜ん!私にも歌ってくださ〜〜いっ!」

遠くから呼んでいるのは
おっとりした雰囲気を持っている美少女だった。

「よぉーーし!今行く・・・」

と、

ゆらっ・・・

「ひっ!!」

先程まで彼の目の前に座っていた女性が立ち上がる。
漆黒の鎧からは
明らかに不機嫌そうなオーラが放たれている。

「・・・ジェイル、何処へ行く?」

彼女の紅い左目が彼を射抜く。
もし、その蒼い眼帯の下にもう一つ目があれば
相手を見つめるだけで射殺せるほどに。

「いや、これは、その・・・違うんだ!」

彼の蒼い右目は恐怖におののき
紅い眼帯の下は脂汗でビチョビチョだ。

「どう違う・・・」

ポキポキと拳を鳴らす姿は
まさしく鬼。
周囲の人々は「やれー」「逃げろ〜」と
見慣れた状況に盛り上がっている様子。

「お、俺だってやるときはやるぞ」

ジェイルは攻撃に備えて構える。
共に生きていく誓いをしたあの日以来
彼は彼女に戦いの術を教えてもらっていた。
その甲斐あって
大抵の修羅場はくぐり抜けられるようになった。

「ほぅ・・・」

彼女は拳を硬く握る。
この時彼は忘れてしまっていた。
彼女が今まで手加減しながら練習に付き合ってくれていたことを。

「・・・ふんっ!」

「えっ・・・」

どごっ!!

スピードは桁違い。
いつの間にか懐に入られ
ボディーブローを打ち込まれてしまった。
頭が下がったところを
すかさず胸ぐらを掴まれる。

「お前の妻はだれだ?」

「・・・・・・あなた、様です」

「死にたいのか?」

「い・・・・いいえ」

「んっ!」

彼女は強引に自分の唇を押しつける。
ヒュ〜〜と周囲の群衆が冷やかす。

「むはっ、すまんな娘よっ!私たちはもう行かねばならない!」

唇を解放すると
先程ジェイルに呼びかけた娘に叫ぶ。

「わかりました〜〜〜、また来て下さいね〜〜〜!!」

それを聞くと
「行くぞ」とジェイルを立ち上がらせ再び歩き始める。

二人はその容姿から『 独眼の旅人 』として全地にその名を轟かせ
今や「 蒼眼の歌 紅眼の美貌 」を一目見ようと
大勢の人が旅の行く先々で
彼らの訪れを待っているほどだった。
・・・旅の目的。
今でもそんなものは無い。
だが、彼らを待っている人がいるのだ。
旅人が春を待ちわびるように
今か今かと
二人の到来を・・・

「今日の夜も、私がリードだな」

「レ、レイラァァーーーッ!!」

fin
10/10/07 19:53更新 / パっちゃん

■作者メッセージ
久しぶりの読み切り投稿です。
何かス○ィービーワ○ダーを見てたら
無性にこの設定が書きたくなりました。

レイラの色がわからない設定は苦労しました;
視点を提示する工夫をしてみたんですが如何だったでしょうか?
連載そっちのけでの投稿でした!ではではっ!

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