第4章 交易都市[テスク] BACK NEXT

―同日 正午前 ギルドマスターの部屋
 
「よくきたのう、ミツキ。・・ほほう、いい顔をしておる」

 ドアを開けると、目の前の大きな机からちょこんと出た頭が言った。
 外側のドアの色とは対照的に、部屋の内装は赤を基調とした落ち着いたものだったので俺は少し安心した。

「色々とあって疲れておるだろう。そこのイスに座るのじゃ」

「は・・はぁ」

 俺は困惑を隠しきれなかったが、言われた通りイスに座った。顔を見る限り‘ギルドマスター’はミミィより少し年上か同年代くらいの幼い少女だった。
 
 ・・本当に彼女がここのリーダーなのだろうか。

「話はロムルから聞いたぞ。この世界によく来た。おぬしには期待しておるからのぅ」

 そう言うと目の前の少女はふふふ…と笑った。小さな頭には山羊のような角が生えているところを見ると、どうやらこの少女も魔物のようだ。

「わしはギルドマスター兼サバト・テスク支部のリーダー、モモンじゃ」

 ・・突然自己紹介をしたようだが、俺にはサバトとは何なのかと、どう反応すればよいのか両方とも分からず、はぁ、としか言えなかった。
 するとそんな俺を見てむっとした顔をするとモモンは言った。

「む、おぬし信じておらんな。こんなちっちゃい子供がここのリーダーなのかと」

「わしはこう見えても、それはそれは偉くて強〜いバフォメットなんじゃぞ。すごい魔法だってお手のものじゃ」

「・・使わんがのぅ」

「いや、この流れからしたら使って見せるのが普通じゃないの!?」

「疲れるしメンドくさいからいやじゃ」

 ツッコミ(?)を入れた俺をことごとく否定して、モモンと名乗るバフォメットはひょいと椅子から立ち上がると、こちらに向かって歩いてきた。

 座っているときは見えなかったが、両手は茶色のふさふさした毛で覆われていて、三本の指は猫のものにそっくりだった。足の方も手と同様に毛に覆われていたが、先端は山羊のものだった。
 そして何より目を引いたのは、ビキニから見えてはいけない部分だけを最小限残したような服装だった。しかもそんな恰好をしているのは小○生にしか見えない、つまり言い換えるなら幼女だ、ということを忘れてはいけない。

(・・目の前に立たれると、非常に目のやり場に困るんですけど・・)
 そう思っていると、モモンは俺に何かを差し出した。受け取ってみると、どうやら何かの鍵のようだ。

「この鍵は?」

「ついてくれば分かるぞ。・・ほれ、わしの手を握るのじゃ」

 どうやらどこかに連れて行かれるようだ。俺がモモンの手を握ると、ふわふわした毛に埋もれるように柔らかな肉球があるのが分かった。

ブォン

 何かが振動するような音がして目の前の景色がぼやけた後、気がつくと先ほどの街のどこかにいた。

「これで分かったじゃろう?わしは他にもすごい魔法はたくさん使えるんじゃからな」

そう言ってモモンは得意げな顔をしていた。・・いわゆるどや顔ってやつだ。
目の前には古びた小さめの家があった。

「さっきの鍵はここの?」

「そうじゃ。おぬしは身寄りがないのじゃろうし、いつまでも宿屋などの仮住まいでは何かと大変じゃろうと思ってな」

「どうもありがとう」

 俺はこの時本当にモモンに感謝し、礼を言った。

「礼には及ばん。ほら早く中に入ってみんか」

 俺は鍵を開け、モモンに急かされながら家の中に入っていった。

―同日 同刻 古びた家・玄関

 






 ・・・・こ れ は ひ ど い。
 
 俺は家の中に足を踏み入れて真っ先にそう思った。
 
 家の中は数カ月、いや数年の間誰も住んでいなかったらしく、どこもかしこも数pもの埃で覆われていた。

(・・さっきのありがとうは撤回だ)
 そう思いながら慎重に埃を舞い上げないように玄関を上がって廊下を進んでいくと、台所とやや大きめの机が置いてある居間があった。
 とりあえず居間のガラス窓を開け、換気し始める。家の中の淀んだ空気が幾分かマシになったところで、俺はゆっくりと後ろを向いて、埃を踏まないようにふわふわと浮いているモモンに言った。

「・・どうしたんだこの家。何があったらこんなことに?」

「そういえばこの家は20年前に入居者が出ていったきり誰も来ておらんかったのう。・・懐かしいもんじゃな」

「いや20年前ってどんだけ前から生きてるんだよ!?ってか俺このままじゃ住めないんですけど!?」

「レディーに遠慮もなく年齢を聞くとは失礼じゃぞ!」

「いや聞いてないから。・・まあそんなことはいいとして、ここを掃除しないと・・」

 俺はそう呟いて、肩ほどにあるモモンの足を掴んだ。

「!?ミツキ、何をする気じゃ?」

「掃除、手伝ってくれますよね・・?」

「いやじゃ」

「どうしても?」

「いやじゃと言っておろう!それよりわしの足を離さんか!」

「・・なら仕方がない」

 俺はこう見えて(?)昔は「くすぐり魔人」として皆に恐れられたほど他人をくすぐるのが得意だった。
 ・・変態だって?まあそうと言えばそうかもしれない。

 そういうわけで俺は掴んでいたモモンの足(正確には爪)の裏をくすぐり始めた。

「な、何をする気じゃ・・はひゃひゃひゃひゃ、や、やめんか!そこをくすぐるな、駄目じゃと言って・・わひゃひゃひゃひゃ」

「手伝ってくれますか?」

「じゃ、じゃからいやと・・はひゃひゃひゃひゃ、はひ、はひ、はひ・・・」

「わ、分かったからくすぐるのをやめてくれぃ〜」
 
 あまりのくすぐったさに我慢できなくなったのか、モモンはぜいぜいと息を切らして言った。
 さすがにこれ以上はかわいそうになってきたので、俺はくすぐるのをやめた。

「はあ、はあ、はあ、なんて奴じゃ。こんな幼い少女をもてあそびおって」

「自分で言うのはどうかと思うけど。・・とりあえず、この埃をどうにかしないと」

 俺はそう言ってさっそく掃除に取りかかった。

それから40分後・・・

「よし、とりあえず居間と台所、寝室と浴室はきれいになったな」

 あの後廊下に2つあったドアを開けてみると、寝室と浴室だと分かり、どちらも居間と同じように埃にまみれていた。モモンに埃を(おそらく魔法で)除去してもらった後に、俺がタンス(なぜか中はどれも埃一つなくきれいだった)の中から見つけた布きれを台所の水道で濡らし、水ぶきすることで部屋と廊下のほとんどはだいぶマシになった。
 
 初めは嫌がっていたモモンも時折ブツブツ「いやじゃ、メンドくさい・・」と言いながらも結局最後まで掃除を手伝ってくれた。

 そして今、残るは台所にある南京錠のかかったドアだけになったが・・・

(これ絶対にヤバいものとかが封印されてるんじゃないか・・?)
 モモンに訊ねても「分からん」と言うばかりだし、非常に恐い。

(鍵は家のものと同じようだし、いつまで悩んでてもいつか開けるしかないよな・・)
 俺は覚悟を決め、南京錠に鍵を差し込んだ。

ガチャッ

重々しい音がして南京錠が外れ、ドアがゆっくりと内側に開いた。
 中を覗いてみると、予想以上に広い部屋で、なぜかどこにも埃は積もっていないようだ。たくさんの棚があり、所々に新鮮そうな食料と何に使うか分からない実験機具らしきもの、それと数冊の分厚い本があった。
 
 モモンによると、ここは保管庫で、魔法によって中に入っているものは腐ったり、劣化したりしなくなるそうだ。

 とりあえず無事に掃除は終わり、俺が礼を言うとモモンは

「まあよい。わしにも少しばかり責任があるからの」

 どうやらくすぐったことには怒ってならしいので安心した。

それからすぐにモモンは「おぬしに他に渡すものを忘れておった」と言って消えてしまった。・・考えてみると昨日は風呂にも入らず、今は埃と汗まみれになって体中ベトベトになっていたので、つい先ほどきれいにした風呂に入ってみることにした。

 浴室にはシャワーとバスタブがあり、浴室に入る前の部屋には洗濯機によく似たものとタオルが入った鏡と洗面台のついたドレッサーがあった。

 俺は今まで着ていた制服を脱ぎ、腰にはタオルを巻いて浴室に入った。
 
 シャワーで体の汚れを落とした後、ドレッサーに入っていた石鹸と(おそらくシャンプーだと思われる)ねばねばで体と頭を念入りに洗うと、俺はお湯を溜めておいたバスタブに浸かった。

(何だか生き返ったような気分だなぁ・・・)

 俺は夢見心地になりながら目を閉じてゆったりとくつろいでいた。

 しばらくそうしてそろそろ出ようかと思った時、突然浴室の曇りガラスのドアが開いた。
 一体誰だと思い薄目を開けると、そこには

 仁王立ちするモモンの姿があった。
 ・・しかも全裸だ。

 俺は驚き慌てて前をタオルで隠した。

「ミツキぃ、風呂に入るなら先にそうと言えばよいものを・・。まあ良かろう。ほれ、湯船から上がってここに座れ。わしが背中を流してやろう」

「いやもう洗ったから大丈b」

「よいからここに座れ、早く」

 浴室の出口はモモンに塞がれており、どうすることもできないので、俺は嫌な予感がしつつもモモンに言われた通り風呂桶に座った。

「よしよし。ではわしが‘身体中’きれいにしてやるからのぅ」

 モモンはそう言ってぺたぺたと歩いて俺の後ろに回り込むと、ふわふわの毛が生えた両手に石鹸をつけ、泡立ててから俺の背中をごしごしと洗い始めた。
(これ絶対洗うだけじゃないよな・・よだれ垂れてたし。俺、食われるな・・・)
 自分の身に迫る危険を察知しつつも、俺は(少なくとも)外見は幼いモモンの魅力に逆らえずにいた。

 しばらくすると案の定、モモンの手が俺の全身をまさぐり始めた。

「ほほう・・おぬし、なかなか良い体格じゃのう・・ムフフフ」

 かなり危ないことを言いながらモモンは俺の背中に胸を押し当ててきた。2つの突起が背中にこすれ合って、とうとう俺のダメ息子は完全に勃起してしまった(タオルの下で)。
 それに気づいたモモンは

「おやおや、困った息子じゃ、ちっちゃな少女にされてこんなにしてしまうとはのぅ」

 そう言ってせっかく隠していたタオルを取り去ると、ふわふわの毛で覆われた右手で俺のモノをゆっくりとしごき始めた。
 
 モモンの手が上下に動くたびに、俺の一物はふわふわの部分と少しざらざらした肉球に刺激され、頭の中に言いようもない快感が走った。また、小○生ほどの少女にされている背徳感が、その快感をより強めているようにも思えた。
 さらに浴室内にはモモンが左手で自分を慰める音も加わり、俺はとうとう我慢の限界に達した。

「も、もう限界だ・・出るっ!!」

ビュルビュルッ!

 俺の一物からはこれでもかというほどの量の精が放たれた。

「こ・・こら!もったいないではないか、まったくもう少し我慢できなかったのか?」

 モモンは慌てて床のタイルにこぼれた精子を指ですくうと、その小さな口へためらいなく運んだ。その様子は少女とは思えないほど艶めかしく見えた。

 早くも俺のモノは再度固くなり始めていた。すると、後ろから抱きつくような格好になっていたモモンは耳元で囁いた。

「ミツキ・・・次はおぬし、どうしたいのじゃ?」

 その一言で俺の理性はどこかへ消し飛んでしまった。
 
 俺はモモンの身体に黙って手をまわすと、彼女は進んで俺の前へと来た。
 モモンの秘部は周囲のきれいな肌色とは違い淡い桃色に染まり始めていて、そこからは一筋の愛液が流れていた。
 もちろん毛などは生えておらず、ツルツルだった。

「モモン、入れるよ・・・」

 俺はそう言ってモモンの腰を持ち上げると、向かい合うようにして膝の上に座らせた。そして、モモンの秘孔にモノをあてがうと、一気に腰を突き上げた。

「はうっ・・お、おぬし、なかなか、大きいのぅ」

「うっ、さすがにきついな・・」

 モモンの中はぐちょぐちょになっていたが、俺のモノをぎゅうぎゅうと締め付け、俺の頭の中を再度電撃が走ったような快感が襲った。

 彼女は身震いすると、しだいに自分から腰を振り始め、そのスピードもどんどんと速くなっていった。
 接合部からは愛液がこぼれ、モモンは快感にあえいでいるようだ。

(はぁ、はぁ、まさかこんな小さい子ともヤることになるなんてな・・)
 俺はそう考えつつ、また射精したいという欲求が高まってきたのを感じた。

「モモン、もう、そろそろ・・」

「果てそうか?はぁっ、いいぞっ、出してしまえっ・・くぅっ・・!」

「・・う、うあっ!」

 俺が精子をモモンの膣内に放出すると同時に、彼女の中は今までにないほどきつく締めつけてきた。おそらく彼女も絶頂に達したのだろう。

「ふぅ、ふぅ、まったく、こんなに出しおって・・フフフ」

 満足そうな表情をしてモモンはそう言うと、一物を未発達の膣からゆっくりと抜き、そこからはどっと俺の精子があふれ出てきた。明らかに最初の時より多い。


10分後・・・

 俺たちはお互い身体を洗いなおし、今はモモンが俺の上に乗っかるようにして2人で湯船に浸かっていた。

「疲れを癒すはずがさらに疲れるなんて思ってもいなかったよ・・」

「そんなこと言って、おぬしも楽しんでおったろう?」

 モモンは俺の呟きに答えるようにこちらを振り返って言った。

「うっ・・否定はできないけど」

「まあわしも久しぶりに魔力をヒトから補給できたし、おぬしはおぬしで気持ちよかったのじゃからお互いの得になったわけじゃし、良かろう?」

「・・・まあいいか」

(まさかこんな少女とすることになるとは思っていなかったと言えば嘘になるが、この世界で当たり前(?)に行われていることは元の世界では一部犯罪モノだよな・・)
 そう考えていると急にモモンが口を開いた。

「さてミツキ、話は変わるがおぬしのために新しい服を持ってきてやったぞ。今までの格好のままでは色々と不便じゃろうからな。他にも保管庫に役に立つものを少々入れておいたから後で見るとよいじゃろう」

「分かった。気に留めておくよ」

 ・・・モモンはモモンなりに俺のことを考えてくれているようでありがたかった。
 
 そうしてしばらく温かいお湯に浸かった後、俺たちは風呂から出た。モモンはサバトの会議があると言って、服を着るとすぐにいなくなってしまった。
 俺は棚の上に置いてあったモモンが用意してくれたらしい服を着た。見た目は旅人が着ているような普通のものだ。
 
 髪をタオルで拭きながら浴室を出ると、ちょうど何者かがコンコン、と入口のドアをノックする音が聞こえた。
 一体誰かと思いドアを開けると、そこにはロムルとミミィが立っていた。

「ギルドマスターに言われたわけではないのだが、君のことが少し心配になってな。家の中の魔具の使い方を色々教えてやろうと思っているんだが・・どうかな?」

「ちょうど掃除が終わったところなんだ。助かるよ」

俺はそう言って彼らを中に通した。

 それからロムルは俺に魔具(とは言っても台所のガスコンロに似た点火装置と、浴室のこれまた洗濯機にしか見えない装置)の使い方を教えてくれた。どちらも動力源は魔力という点が決定的に違った唯一の点だとも言えた。
 
 その間に俺はミミィにお願いして、家のタンスの中の物を全て居間に集めてもらっていた。
 俺の前に住んでいた人の物は調理器具や皿など以外には、小さなお守りのようなものが数個だけで、唯一あった大きなものはふかふかの絨毯だけだった。
(それにしてもこの大きさの絨毯がタンスに入るのか?・・まあいいか)
 とりあえずミミィとロムルに手伝ってもらい絨毯を居間の床に敷いて、家の中の整理が終わった。

 そうこうしているうちに時刻はとっくに正午を過ぎていたが、俺は2人へのお礼に遅めの昼食を作ることにした。俺は一応寮生活をしていたので、自炊は得意だった。
 とりあえず保管庫にあったもので野菜炒めを作り、パンを添えて盛り付けた。

 しばらくして遅めの昼食を居間で食べ終えると、皆でゆっくり話をすることにした。
 ・・・と言っても、ミミィは明らかに食べすぎてお腹がパンパンになっており、絨毯に寝転がるとすぐに眠ってしまったが。

「一旦これで落ち着いただろうから、今日と明日はゆっくり休むといい。明後日になったら、ギルドに来てくれ、だそうだ」

「色々とどうもありがとう」

「いや、礼には及ばん。忘れるなよ、明日ではなく、明後日だからな」

 そうロムルは言うと、寝たままのミミィをおぶって帰っていった。
 
 一人になった俺は保管庫へ向かった。先ほどまでは空だったが、モモンのおかげで少量の食料と分厚い本が数冊の他には、何に使うか分からない理科の実験器具みたいな物が隅にまとめて置いてあった。

(あんなもの一体何に使うんだよ・・・)
 本を居間に持っていき、先ほど洗っておいた制服をタンスにしまうと、俺は分厚い本を読み始めた。
 
 一冊目はどうやら魔物図鑑のようで、様々な種類の魔物がイラスト付きで解説されていた。一通り読んで分かったのは、どの魔物も男を食べるということだ(性的な意味で)。
 二冊目の本と三冊目の本は英語で書かれていてよく分からなかったが、魔法と何かの薬のことがかかれているようだ。

 ふと壁にかかった古い時計を見ると、もう5時を回ろうとしている所だった。急に疲れを覚えた俺は、寝室へ行きそのままベッドに横たわると、すぐに眠ってしまった・・・
10/12/31 21:22 up
 今年もあとわずかになりました。
 来年もいい年になるといいですね。
 
 さて、残り2時間ちょっと何しようか・・

 
 それと、何かあればここにご連絡ください(・o・)
 感想とか色々ご指摘などいただくと、死ぬほど嬉しがります。
 masacripon@yahoo.co.jp
 
 それではみなさんよいお年を(・w・)b
masapon
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