連載小説
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放送最終回!あんなことやこんなことも色々教えちゃうぜスペシャル!!!(後編)
ミレーヌ
「あー、あー、マイクテス、マイクテス・・・」
フレイヤ
「どうやらつながっているようですね」
ミレーヌ
「ほー、一時はどうなるかと思ったのじゃ」
フレイヤ
「視聴者の皆様この度もこのような不祥事を起こしてしまいもうしわけありませんでした」
ミレーヌ
「せっかくの最終回だというのに真に申し訳ないのじゃ」
フレイヤ
「ともかく、気を取り直して後編をお送りしたいと思いますのでよろしくお願いいたします」
ミレーヌ
「うむ、それじゃ時間も惜しいこともあるからさっそく次のコーナーにいくのじゃ!」

ゲストVSパーソナリティーのコーナー

ミレーヌ
「というわけでやってまいりましたSM072地下闘技場!」
フレイヤ
「いよいよ今回でラストバトルとなるわけですか・・・たった4回くらいしか使っていないというのになんだか随分ボロボロになってますね」
ミレーヌ
「そりゃー毎回毎回アホみたいに破壊されてるんじゃから当然じゃろ。むしろ未だに原型留めているほうが不思議じゃわい」
フレイヤ
「まあそれはさておき、まずは今回のルール説明といきましょう」
ミレーヌ
「そうじゃな。コホン、今回のバトルルールは以下の通りじゃ。

メイン:集団戦
ルール:リーダーを確保せよ!
文字通り敵チームのリーダーを確保すると勝利。
今回リーダーは指示のみ行い武装および攻撃を禁止とする。
今回も例によって殺害は厳禁である。

とこんな感じじゃな。今回の講座で集団戦をメインに教えたわけじゃし、おまけにまだ登場していないゲストキャラもわんさか居るのじゃから一石二鳥じゃ♪」
フレイヤ
「ということはまだ登場していないゲストキャラがチームを組むわけですか?それだとこっちの数が合わないんじゃ・・・」
ミレーヌ
「問題ナッシングじゃ!ちゃんと頭数はそろえておるわ!つうことじゃからさっそくチーム紹介じゃ!」

フレイヤチーム紹介

リーダー
ヴァル・フレイヤ(フレイヤ物語より)
メンバー
ターキン・レオン(フレイヤ物語より)
バフォメット:ミレーヌ(激闘!!!バトルクラブ!!!より)
サラマンダー:ブレイズ・ソラリス( 戦闘狂火竜が恋する乙女になる物語より)
フレン・ユーフ( 戦闘狂火竜が恋する乙女になる物語より)
ホブゴブリン:ルリリー(激闘!!!バトルクラブ!!!より)

フレイヤ
「えっ!?なんですかこれ!ウチの作者が出したキャラばかりじゃないですか!おまけにかなりの戦闘力を持った人ばかり、これ本当に大丈夫なんですか?」
ミレーヌ
「何を言ってるんじゃ、これくらいならまだ何とかなるレベルじゃよ。強いといってもちょっとした集団なら無敵を誇れるくらいじゃし問題ないじゃろう」
フレイヤ
「十分問題な気がするですけど・・・」
ミレーヌ
「それはゲストチームのキャラを見てから言うんじゃな。というわけでゲストチームの紹介じゃ!」

ゲストチーム紹介

リーダー
エルクハルト・フォン・クレールヘン(英雄の羽より)
メンバー
エンジェル:ユリア(英雄の羽より)
インキュバス:キッド・リスカード(海賊と人魚を始めとする殆どの作品より)
ホープ=レイ=ファストサルド(白勇者と黒勇者〜白と黒の交わり語りより)
リリム:リリス=ファストサルド(白勇者と黒勇者〜白と黒の交わり語りより)
ピクシー:ステラ(ステラのラジオ キラキラ☆星より)

フレイヤ
「・・・・・・」
ミレーヌ
「いや気持ちはわかるんじゃがさめざめと泣くでない」
フレイヤ
「私もうゴールしてもいいですよね・・・」
ミレーヌ
「いや、ゴールも何もスタートすらしていないのじゃが」
フレイヤ
「だってこれどう考えても勝ち目無いですよ!」
ミレーヌ
「いや、さっきまで自分のチームをみて大丈夫なのかと言っていたじゃろうが」
フレイヤ
「今は別の意味で大丈夫なのかと言いたいですよ!あきらかに殺意満々じゃないですかこのチーム!リーダーは天才万能軍師のエルさん!メンバーは前衛から後方支援まで万能キャラだし!どうやって勝てと申しますか!」
ミレーヌ
「いや、じゃからリーダー確保でエルを封じるために攻撃と武装を禁止にしたではないか」
フレイヤ
「・・・たしかに、エルさんは封じれてますけど」
ミレーヌ
「それだけでも十分に勝機は出るはずじゃよ・・・5%くらい」
フレイヤ
「もう駄目だー!」
ミレーヌ
「ええい!つべこべ言う出ない!戦う前から弱音を吐きおってからに!おぬしは今までの講座で何を学んでおったのじゃ!もしもここが戦場だとしたらおぬしは最低のリーダーじゃぞ!」
フレイヤ
「さ、さいてい・・・」
ミレーヌ
「たとえどんな絶望が待っていようが最後まで希望を見せるのがリーダーの役目じゃ。それが出来ねばリーダーの意味が無いのじゃ」
フレイヤ
「・・・すいません私が間違っていました。もう弱音は吐きません。全力で勝ちにいきます!」
ミレーヌ
「それでこそリーダーじゃ。さて、さっそくチームに分かれて作戦会議じゃ!とは言ってもすでにそれぞれのチームにはもう別々の部屋に集まってもらっておるから集まっていないのはワシらだけなんじゃよ」
フレイヤ
「・・・なんでそれを早く言わないんですか!ちなみに作戦会議時間は後どれくらいですか!?」
ミレーヌ
「後15分くらいだったりして・・・てへぺろ♪」
フレイヤ
「絶対後で泣かしますからね」


ゲスト会議室

エル
「というわけで大体の戦術は伝わったと思うのだけれど何か質問はあるかしら?」
キッド
「とりあえず一つ聞きたいことがあるんだが」
エル
「何かしら?」
キッド
「あんた確か男だったよな?」
エル
「ええ、そうよ。ちなみに今は縛りプレイでツンデレ口調を強要されているわ」
キッド
「OK、それも理解はしているんだが・・・なんで、なんでゴスロリドレスなんざ着てるんだよ!!!」
エル
「わ、私だって好きで着ている訳じゃないわ!!!べ、別に視聴者サービスとかのために来てるんじゃなくあくまでもリーダーは非武装だからこの服装にしただけなんだから勘違いしないでよね!!!」
ステラ
「メタいところ、バーソロミュ様の要望にあったのよねこれ。そこに目を付けたここの作者が前回のエルさんが女装してもいい発言を証拠として突きつけ、エルさんのお仲間が持ってきた服を強引に着せたって流れよ」
キッド
「・・・すまん苦労してるんだな」
エル
「わ、わかってくれたなら。別に良いわよ謝らなくても」
ユリア
「やっぱり、普段の逞しいエルさんも素敵ですが、こんなにかわいいエルさんはもっと素敵です♪(赤い何かが流れている)」
ホープ
「なんか僕達、凄い場違いなところに来た気がするのは気のせいなのかな」
リリス
「いいえ、その感覚が普通だと思うわ。私も凄く居心地悪いし」
ホープ&リリス
「はぁー・・・」


SM072地下闘技場

ミレーヌ
「というわけで再び闘技場じゃ!というかよくあんな短時間で作戦を思いつき説明できたのぉー・・・」
フレイヤ
「誰のせいだと思ってるんですか・・・」
ミレーヌ
「ハイ、スイマセン。ゼンブワタシガワルイノデスジャ」
レオン
「まあまあフレイヤ、そう怒るなよとりあえず間に合ったんだし」
フレイヤ
「まあ、今に始まったことじゃないですから別に良いですけど。さてそろそろバトルを始めないと視聴者もいい加減痺れを切らしそうなので始めるとしましょうか?」
エル
「ええ、こっちは準備万端よ。いつでも始められるわ」
フレイヤ
「・・・・・・エルさんついに」
ミレーヌ
「フレイヤ!皆まで言うでない・・・あやつの趣味にとやかく言うのは失礼じゃ。ここは暖かい目で見守ってやるのが大人の礼儀じゃ」
エル
「みなさん、全力で攻撃してくださいね。大丈夫です殺さなければ失格にはならないんですから。殺さない程度に全力でお願いしますわ」
ユリア
「ひっ!いつものエルさんじゃないです!」
キッド
「なあ、すまないがさっさと始めてくれないか?収集つかなくなってきてるし・・・」
フレイヤ
「そうですね・・・そういえば審判はどうするんですかミレーヌさん?」
ミレーヌ
「審判にはマスター=ジャッジを呼んでおいたので問題は無いのじゃ!」
マスター
「・・・貴様らやるなら早く準備をしろ。視聴者が暴動を起こすぞ」
フレイヤ
「いつからいたんですか・・・まあともかく暴動が起きる前に始めてしまいましょう。皆さん準備をお願いします!」


ここからは戦闘描写になりますので名前は消えます。


フレイヤが宣言を行った後、両チームは左右に分かれ陣形を組み始めた。
フレイヤ率いるチームは前衛に左からレオン、ブレイズ、ルリリー、フレンと並び、後方にリーダーであるフレイヤにその前方にミレーヌが立つと言う前衛を主軸とした近接特化型の陣形を敷いた。

対して、エル率いるチームは前衛にキッドとホープの2人で少し間を開けて並び、中衛にキッドの後ろにステラ、ホープの後ろにリリスという形で立ち、後方にエルとユリアが立つという全機能をフルに使う万能型の陣形を敷いていた。

両者が陣形を敷き、静かに戦闘態勢に入る。

「始め!!」

審判が両チームの様子を確認した後に開始を宣言する。

「先手必勝です!前衛!作戦通りに突撃してください!ミレーヌは前衛の援護をしてください!」

フレイヤの指示が響き渡り、それぞれが頷き行動を開始する。

「前衛と中衛!まずは様子見よ!迎撃体制を取って!」

エルもすかさず指示を飛ばし、迎え撃つ体制を敷く。
それぞれがそれに答えて戦闘態勢を整え、突撃してくる敵を見据える。
フレイヤチームの前衛4人は一斉に走り出し敵陣に突っ込んでゆく、しかし横並びに一直線に走るわけではなくブレイズとルリリーが先頭を走り、その斜め後ろをレオンとフレンが追いかける形で走っている状態だった。
その様子を見てエルは一つの指示を飛ばす。

「キッド!ショットガンで迎撃!中衛は魔法でけん制して!」
「あいよ!まあ、麻酔弾だから死ぬ心配はねえが悪く思うなよ!」
「まあ、あたしの魔法ってけん制にしか使えないしね『サンダー』!」
「ピクシーの魔力とは思えないほどの内容量を持ってる人が何いってるのかしら?」

ステラは初級雷魔法とは思えない威力のサンダーを放ち、リリスは魔力の塊を無数に発現させ前衛に放つ。そしてそこにキッドのショットガンも加わり前衛にとっては絶望的な攻撃が容赦なく襲い掛かろうとしていた。

「させないのじゃ!『マジックシールド』!」

ミレーヌが魔法を唱えたと同時にエルチームのけん制攻撃が前衛に当たり、激しい爆音とともに砂煙が舞い始める。
見る人が見れば絶望とも言える光景だ。
しかし・・・

「気をつけて!突撃してくるわよ!」

エルが激を飛ばすのと同時にフレイヤチームの前衛4人組は砂煙の中から勢いよく飛び出しそれぞれの獲物を構えて突撃する。

「なかなかの攻撃だね〜♪ミレーヌの援護が無ければあぶなかったよ」
「でも今ので決められなかったのが運の尽きって奴です〜」
『食らえ!(です〜)』

ブレイズが刀身が真っ赤に染まった大剣を振りかぶり、ルリリーは地面を這うようにして迫りタックルの体制を取る。

「させません!」

そこにホープが迎え撃つように前に出て大剣を構える。
ブレイズが横なぎに払った大剣をホープは力が乗る前の支点で弾き、返す刃でブレイズに攻撃する。
ブレイズは舌打ちをしながらもとっさに弾かれた勢いを利用し、横に身を投げ出しそれを回避する。その続けざまにタックルを仕掛けるルリリーに対して、大剣を放して捕まえようとする手を逆に掴み一回転して投げたのだ。

「うそ〜です〜!」

息もつかせぬ勢いで隙を狙った攻撃は通じずに投げられて前線から外れてしまうルリリー。

「まだだ!!!」
「僕達も忘れないでください!」

ルリリーを投げ飛ばし、隙だらけになったホープをレオンとフレンは一斉に攻撃を仕掛ける。

「ちっ!させるかよ!」
「おっとキミの相手は私だよ♪」

キッドがホープを助けようとショットガンを構えた直後にいつのまにか接近していたブレイズがそれを妨害する。
援護するものも無く、己を守る武器も無い、討ち取れると確信した直後にレオンとフレンは目を疑った。

「この程度で僕を討ち取れると思っていたのなら少々心外ですね」

何故なら、その手にいつ装備したのか、先ほど手放した大剣が握り締められていたからだ。ホープはその大剣を用いて二人の攻撃をあっさりと受け止めて弾き返していた。弾き返された二人はたたらを踏んで後退する。

「こう見えても僕は元白勇者・・・このCounterReflect(カウンターリフレクト)を破った人はいないんですよ」
「カウンターリフレクト・・・やはり一筋縄ではいきませんか」
「ああ、フレイヤが言っていたとおりだな」
「余所見をしている場合じゃないと思うんだけどな〜」
「同感ね!」
『!!!」

ふいに後方と前方から声が聞こえ、レオンは後方の声を確認するためにフレンに背中を預ける形で振り返り、フレンは前方の声のするほうを凝視する。レオンはいつやってきたのかしれない細身の剣を持ったリリスの姿を見、フレンは高速で空を飛んでレイピアを構えるステラの姿を見る。
瞬時に持っている武器でそれらの攻撃を受け止め、振り払い、攻撃を返すが、リリスは唐突に姿を消し、ステラは後方に飛び上がり難なく攻撃圏内から逃げてゆく。

「ちっ、消えやがった。これが噂に聞く転移魔術ってゆうやつか、なるほどなさっきのホープってやつが武器をいつの間にか持っていたのはこのためか」
「それにこのヒットアンドウェイはかなり厄介ですよ。向こうには強力な盾役がいるおかげでなんの憂いもなく攻撃が出来ますからね」
「まったくだぜ・・・だが愚痴った所で状況は変わらねえしな、気を抜かなければ攻撃はそうそう食らわねえはずだ。魔法に関してはミレーヌが抑えてくれる手筈だし、あの海賊やろうはブレイズが抑えてくれている。ここは俺達が突破するしかねえだろう?」
「それもそうですね・・・ここでつまづいたらブレイズさんに笑われてしまいそうですし、頑張らさせていただきますよ!」

前線が硬直状態にある中エルはするどく戦況を睨み、考えを巡らせていた。

(ここまでは予想通りの展開ね。だけど・・・あのフレイヤがこんな単純な作戦しか立てないとは思えないのよねぇ。今フレイヤがやっているのは前衛の突破力を信じた単純な力押しの作戦・・・・・・もしかしたら、誘っているのかしら?こっちには転移魔術持ちのリリスとユリアさんが居るというのに後方には一人しか護衛を置いてない、何かの罠を感じるわね・・・それなら)
「ユリアさん申し訳ないのだけれど、前線に加わってくれるかしら?」
「えっ?でもそうしたらエルさんが無防備な状態になってしまいますがいいんですか?」
「かまいません・・・本当はリリスの転移魔術で確保に向かいたいところだけど何か嫌な予感がするのよねぇ。だからここは多少のリスクに目を瞑ってでも前衛の突破に力を注ごうと思うの」
「わかりました!それじゃ私も前線に加わってきますね!」
「ごめんないさいね、ユリアさんの手を煩わせることになってしまって」
「いいんですよ♪エルさんお役に立てるだけで私は幸せなんですから♪」
「うっ!・・・そんな笑顔を見せられても何もしてあげられないだからね!」
「くすくす・・・わかってますよ♪では行ってきますね」

ユリアは綺麗な純白の羽を1、2回ほど軽く羽ばたかせた後ふわりと浮き上がり、そこから勢いよく飛び上がり天井ギリギリまで行くとそのまま前線に向かって滑空を始める。

「はぁー!!!」

ユリアは持っている剣を構えて前線戦っているブレイズに攻撃を仕掛ける。

「ちっ、援軍ってわけかい」
「余所見してる場合じゃないだろうがー!!!」
「その通りだね・・・!!」

キッドが長剣で切りかかってくるのをかわした後ブレイズは大きく飛びずさりユリアの追撃をかわす。

「よし、こいつを食らえ!」

すかさずキッドはショットガンを構えて打ち込む。
が弾丸はブレイズに命中することなく見えない壁に阻まれたかのように止まり地面に落ちてしまう。

「無駄さ、さっきミレーヌがかけた魔法はアイツの魔力が続く限り魔法や飛び道具といったものを阻む効果のあるものさ、まあその代わり直接攻撃は防げないんだけどね」
「なるほどそれで先ほどは無防備に突撃が出来たのですね」
「そういうことさ天使様、さて天使様はこの血なまぐさい戦場に何をしに来られたのですかね?」
「もちろん勝つために戦いに来たのですよ」
「いいのかい?あんたはたしか後ろで後方支援とエルの護衛を担当していたはずだろう?」
「そのエルさんより頼まれたのです。前線を突破するためにと」
「そうかい、まあそういう指示が出たってことはあの作戦はやめたってことか?」
「そういうことです」
「まあいいか!俺のやることはあまり変わらねえしな、そういうことなら早く突破しちまうか!」
「はい!」

キッドは先ほどの説明を受けてショットガンは無意味と考えホルスターに収納し長剣のみを構え、ユリアも普段の清楚な雰囲気はどこへやらしっかりとした眼差しでブレイズを見つめて剣を構える。

「どうやら一時的な支援ではなく本格的に潰しに来たってとこだね・・・仕方が無いか」

ブレイズはしずかに目を閉じるとまるで瞑想をするかのごとく微動だにしなくなった。キッドとユリアは何かあるのかと身構える。
すると心なしか熱気を感じ始める。同時に言いようのしれない威圧感も感じ始めていた。

「まずい!二人とも早く攻撃して!!!」
「もう遅いぜ」

エルが何をするのかを察知して激をとばしたが時既に遅くブレイズがつぶやくと同時に膨大な魔力が溢れると同時にブレイズの体から紅蓮の炎が巻き起こり始める。

「な!?」
「なんていう魔力!?」
「天使様よ〜、うかつに戦場に来たことを後悔させてやるぜ!!!」

そういうとブレイズは二人に接近しある構えを取る。

「いくぜ!『火竜の舞』!!!」

宣言すると同時にブレイズは大剣とは思えないほどすばやい剣技を繰り出していく、一つ斬っては次につながるようにさらに斬り、その姿はまるで舞を踊っているかのような洗練さも感じられた。
だが舞を踊っているように感じたとしてもそれを呆然と見ていられる状況ではなかった。一つ避け損なえばあっという間に切り刻まれてしまうことから二人はただ必死に防ぎ、避けるしかなかった。

「二人とも僕のほうは良いから!あっちのほうの援護に回って!このままじゃ突破されてしまう!!!」
「わかったわ!」
「ええ〜!!!あんなのに突っ込むの〜!!?」
「つべこべ言わずに行くわよ!」
「そんな〜あたしはただのピクシーなのに〜!!!」

リリスはステラの首根っこを掴むと転移魔術を用いて少し離れたもう一つの戦場へと消える。

「へぇ〜、なかなかいい状況判断をするな、だが俺達を侮ってないか?」
「侮ってませんよ、ですがあんなのを見せられたらこういう風にするしかないじゃないですか。それに僕に傷一つ付けられないあなたたちには負ける気はしません」
「正論ですね。ですけどこれこそチャンスだと思いますけどね」
「なぜ?」
「だって」
「これならどっちかは突破できるからな!」

そういうが早くレオンとフレンはそれぞれ別方向に別れて抜けようとする。

「くっ!そういうことですか!ですが」

とっさにホープはフレンを追いかけその動きを止めることに成功するのだが。

「よし抜けたぜ!フレン後は頼んだぜ!」

レオンに前線を突破させてしまう。

「これで勝負はあいましたね」
「・・・・・・それはどうですかね?」
「ぬおっ!?」
「!?」

突然レオンの驚く声が聞こえ、その方向を見ると。

「あら〜、どちらに向かわれるのかしらオ・ジ・サ・マ♪」

レオンの前に転移で現れ道を塞ぐリリスの姿があった。

「おいおい、あっちの援護に向かったんじゃなかったのかよ?」
「ええ、援護には向かったわ。でも、ずっととは誰も言っていないわ」
「そうかい・・・だが後もう少しって所なんだ意地でも通させてもらうぜ」
「悪いのだけれどそうもいかないのよね。というわけでちょっと向こうに招待しようと思うの」

すると目の前にいたリリスは消え、いつのまにか背後に来て抱きつきレオンを連れて転移をしていた。
気がつくとそこはブレイズのまん前で今まさに斬りかかられそうになっていた。

「うおー!!!マジかー!!!」

ガシーンというするどい金属音を立てレオンはブレイズの攻撃を防ぐ。

「なっレオン!なぜお前が攻撃を防いでいる!?」
「いや〜、あの姉ちゃんに転移させられちまってよ。この様だ」
「それじゃ、私はホープのサポートに回るからよろしくお願いね」

そういうと、再びリリスは消えてしまう。

「よくわかんねえけど、攻撃が止まったんなら今度はこっちから行くぜ!」
「あれほどするどい剣戟は初めてでしたが、エルさんほどではありませんね。もう2度も出させませんよ」
「同感!っていうか絶対出させないわよ!あんな怖い攻撃!!!」

こうしてさらに硬直状態が続く中フレイヤは焦っていた。

(まずい、当初の思惑とかなりズレている。転移で一気に捕まえに来るものと思っていたのにその様子が全然無い。それどころか真正面から前衛を潰しにきている。今は拮抗しているかもしれないけど、いずれ疲弊してしまう・・・・・・こうなったら、一か八か)
「ミレーヌさん、マジックシールドは解いて良いです。その代わりに全ての魔力を注ぎ込むつもりで前線に攻撃を仕掛けてください」
「なぬ!?正気かフレイヤ、それだと前線の味方まで巻き込むぞ!」
「もちろん皆さんには撤退させますから、私が合図をしたら放ってください」
「しかし、恐らくはあのホープとかいう若造に跳ね返されるぞ?それでも良いのか?」
「かまいません、用は目立てばいいのです」
「目立つ・・・良くはわからんが目立たせればいいのじゃな?」
「はい」
「とりあえず了解したのじゃ」

フレイヤは再び戦場を見据え、撤退の合図を図りはじめる。

「みなさん一時撤退!距離を離して下がってください!!!!!」

響き渡るフレイヤの声に皆は驚愕の表情を浮かべながらも全力で撤退を始める。

「ここで撤退?いったい何を狙って・・・」
「ミレーヌさんお願いします!」
「任せるのじゃ。『地獄の雷神よ、そなたの力、我に貸し与えたまえ、ヘルスパーク』!!!」

ミレーヌが手早く詠唱を終えると先ほどまで前線だった頭上に魔方陣が展開され異空間が形成される。そして、そこから地獄の雷というにふさわしい黒い雷が連続で降り注ぎ始める。

「そんなものは僕には通用しない!」

そういうとホープは黒い雷に向かって飛び上がり、それらを全て反射させて攻撃を防いでしまう。
フレイヤはここぞとばかりに叫ぼうとした瞬間だった。

ドカドカドッカーン!!!

その音を聴き全員が天井を凝視すると先ほどの雷が全て天井に向かってあたり、天井の壁を崩落させ闘技場に次々と降り注いでいく光景が目に入った。その光景に一同は慌て始める。

「なんてことだ!このままじゃ闘技場が崩壊するぞ!」
「おいおい、ちいとこれはまずくねえか?」
「いや、不味すぎるわよ!このままじゃつぶされちゃうわ!」
「仕方が無いここは一時脱出するしかないわね」
「ごめんなさい僕があんな方向に反射させたばかりに」
「今はそんなことを気にしているときではありません!まずは脱出が優先です!」
「でもどうやって脱出するんですか!?」
「それならルリリーの掘った穴を使うです〜!」
『!!?』
「みんなとりあえず、穴の中に入ってください!」
「この分じゃともうどうしようもあるまい、試合も中止じゃ。良いなエル?」
「かまわないわ、さすがにこの状況でバトルするほど人間やめてないし」
「そうと決まったらさっさと入れ!入って安全が確保された場所で転移でも何でもすればいい!」

この言葉をかわぎりに次々とルリリーが掘ったであろう穴の中に入っていく。
闘技場は大きな音を立て崩壊を続けついには地上の地層も崩れて完全に闘技場は埋もれてしまったのだった。

穴の中に入ったフレイヤ達はリリスとユリアの転移魔術を用いて地上に脱出を果たすと疲労困憊といった表情を見せる。

「はあー、とりあえず助かったわ」
「すいません、エルさんせっかくの試合がこのような形になってしまって」
「仕方ないわ、まさかあそこで崩壊するとは思っていなかったもの」
「今回は引き分けという形になるんですかねミレーヌさん?」
「いや今回はどちらかというと無効試合じゃろ。なんだかんだで決着ついておらんし」
「やっぱ、そうなりますか。まあ仕方がないですね」
「さて、とりあえずめでたくSM072放送局を破壊してしまったわけじゃが?どうしようかのぉ・・・」
『・・・・・・・・・』

ミレーヌの言うとおり、SM072放送局は地下闘技場の崩落と元々ラジオ放送中の事故も合わさり完全に瓦礫の山と化していた。

「後でデルフィニアさんに頭下げて立て直してもらうしかないんじゃないかな・・・」
「下手したら殺されるかも知れんのぉ・・・」
「とりあえず・・・手元に残った放送機器で締めちゃいますか・・・」
「そうじゃな・・・」

ED 「ゆず」の「栄光の架け橋」

ミレーヌ
「とりあえず、EDはバトルとは関係ないが栄光の架け橋を流してみるのじゃ」
フレイヤ
「今回あったのは栄光でも何でもないですけどね」
ミレーヌ
「どちらかというと、挫折のほうじゃなこれは」
フレイヤ
「とりあえず最後のスポンサー紹介をさせていただきます」

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この番組は

・軍神も堕とす至高の甘味…ユリス一のパティシエール『セプテット・シュプレヒコール』
・本に囲まれて知識浴などいかが?『ロンドネル大図書館』(from【英雄の羽】よりbyバーソロミュ様)
・高級感溢れる空間でネコマタの皆々が貴方達をやさしく出迎えます。
日本屈指の料理店から看板を分けてもらった創作料理とともに心行くまでお楽しみください。
(from『ニャン♪ニャン♪ニャン♪』)byjackry様
・片田舎でのんびりゴルフとお風呂を。御利益のある稲荷神社がホテル内にあります。
実際に稲荷がいるのは内緒だよ『福来ホテル かみおりの宿』
・真に環境にいいものを目指して『Re nature』(from『満月の夜の約束』by沈黙の天使)
・ホテルも移動手段もチケットも、旅のコンセプト相談まで、
旅に関することなら何から何まで 「福来観光」(from 『知らなかった気持ち』 by沈黙の天使様)
・人魔共に共存できる世界を!『ファストサルド領地』(白勇者と黒勇者〜白と黒の交わり語り〜) byネームレス様

以上のスポンサーの提供でお送りいたしております。


ミレーヌ
「今回は全スポンサーを出してみたのじゃ」
フレイヤ
「こうしてみると結構スポンサーいるんですね」
ミレーヌ
「うむ、こんなアホ作者のためにありがたいことじゃ」
フレイヤ
「さて今回で最終回となったわけですが・・・はたして参考になったのでしょうか?」
ミレーヌ
「今回はちょっと無理があったような気がするのじゃ」
フレイヤ
「なんか、いろいろカオスな結果になりましたしね」
ミレーヌ
「ある意味では参考になるかもしれんのぉ〜」
フレイヤ
「さてここでみなさんに最後のお知らせをさせていただきます」
ミレーヌ
「うむ、作者よりメッセージを預かっておるのじゃ。『まずはここまでご愛読いただいたことを感謝申し上げます。さて、今回にてバトル講座は終了となるわけですが、この講座が参考になったのなら幸いですがこれはあくまでも私が考えた知識なのでこれが全てあてはまるかというとそうではないと思います。こういった枠にとらわれずに自由に書くことを望みます。最後に私はバトルというのは殺戮だとか虐殺とかいうのは含まれないものと考えます。やはり、バトルと言うのはお互いが全力の力で戦い見るものを熱くさせるものであるべきだと思っています。もちろんその結果でキャラが死亡することもあると思いますが、それは全力を尽くした結果ゆえのことだからバトル成分としては間違っていないと思います。用は一方的な展開はバトルじゃないということです。これが私がバトルを書く時の思いです。この思いも一つ参考になれば幸いです。皆様が良きバトルに恵まれんことを願いまして挨拶とさせていただきます』とのことじゃ」
フレイヤ
「とりあえず、今回をもって本ラジオは最終回となります。短い放送でしたがここまで視聴していただき本当にありがとうございました!」
ミレーヌ
「このような結果で終わることを真に申し訳なく思うのじゃ。本当にすまんのじゃ!」
フレイヤ
「それでは、みなさんさようなら〜!!!」
ミレーヌ
「さようならなのじゃ〜!!!!!」
12/11/03 18:14更新 / ミズチェチェ
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■作者メッセージ
はい!というわけで後編を投稿させていただきました。
いや〜強いキャラクターがこれだけ集まるとマジ辛いッス。
正直言ってキャラクターの全性能を使うことも出来なかったし、何よりどう考えても死者が出てしまう展開しか思いつかなかったので半ば強引に無効試合という形になってしまいました。せっかくキャラ応募していただいた作者の皆様並びにこの見苦しいバトル展開を読んでいただいた読者様にあらためてお詫び申し上げます。
今後はまだ未完結の作品をちびちびと投稿していきたいと思っていますのでどうぞよろしくお願いします。

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まろやか投稿小説ぐれーと Ver2.33