彼女は幼馴染?いえ、喧嘩馴染みです!
やあー画面の前の諸君!元気にしてるかな〜?
ん?お前誰だって?
俺の名前は「赤羽神児(あかはね しんじ)」とある街の高校に通うごく普通の高校生さ!
さて、何故その俺が皆に話をかけたかというと・・・
「おーす!神児!今日も喧嘩(バトル)しようぜ!」
何のことは無い・・・・・・現実逃避をしたかっただけなんだ。
今俺の目の前にいるのは俺の幼馴染・・・いや喧嘩馴染みかな?のオーガで名前は「鬼丸嵐(おにまる らん)」俺と同じく高校生だ。
「あのな〜会っていきなり喧嘩(バトル)は無いだろラン」
「ん?なんだもしかして体調悪いのか?・・・あっそういえば、この間うっかり肋骨を折っちまったんだよな・・・なんだその傷が治ってないならそういえばいいのに〜」
ブチッ
「はぁ〜?何言ってんのお前?お前ごときの攻撃で俺がどうにかなるわけねえだろうが!自惚れてんじゃねえぞコラッ!」
ブチッ
「あんたこそ何言ってんの?この間あたしが一発入れただけで気絶してただろうが!弱いくせにいきがってんじゃねえよ!」
「やんのかゴラーッ!」
「やったろうかっゴラーッ!」
これが俺たちの日常、ランが喧嘩をふっかけてきては、それを売り言葉に買い言葉で俺が喧嘩を買ってしまう。
ここは一応通学路でしかも今は朝の通学中の時間だ。
当然他の学生も一緒に登校しているわけだが、もはや慣れしたしんだ日常の一つのごとく特に慌てるものはなく、逆に「おお!またやってるぜ」「はい、賭けた賭けた!大穴は神児がランに一発ねじ込むだ!」「よっしゃ!今日こそ頼むぜ神児!俺を儲けさせてくれよ!」「ランの姉貴の勝ちに決まってんだろうが!今日も一発良いのをいれてくださいよ姉貴!」等もはや観戦ムード一色に染まってしまう。
もう気が付いたやつもいると思うが俺は喧嘩馴染みとは言えランに一回も勝ったことがない。正確には一撃もいれたことがない。当然だ。
俺は人間であいつはオーガだ。身体能力的に考えても勝ち目はゼロに近い。
だから最近は結構喧嘩をするのが怖くなってきている。だけど・・・だからと言って見下されてしまったらそれこそ男として不甲斐ないし、情けなさ過ぎる。だからつい・・・いつも喧嘩を買ってしまっている。
「今日こそてめえの顔面に一発ねじ込んでやるぜ!」
「いつものように返り討ちにしてやんよ!」
さてそろそろ状況説明をしてても皆も飽きてくるころだろう・・・というわけでここからは戦闘描写だ!
この言葉をかわぎりに俺はいつものように地面を蹴り、ランの懐にもぐりこもうとする。
ランもそれを分かっているのでいつものようにもぐりこもうとするラインに拳を置いて振り切ってくる。
当然俺もそれを知っているのでわずかな動作でその拳を避けて右ボディブローを放つ。
だがその動きも分かっていたと言わんばかりに右手で受け止める。
俺はやばいと瞬時に理解し、拳を戻そうとするが時既に遅くガッシリと拳を捕まれ離れることを許されない。
ニッコリと笑うあいつが俺の拳を引き、強引に体を引き寄せる。
その勢いのまま膝蹴りを繰り出すが・・・
「あめぇ!」
今まで何度もこのパターンで負けたんだ!そう簡単に食らうかってーの!
俺は素早く膝を抱えて膝蹴りをかわして、着地を決めると俺の右手をつかんでいるランの手に目掛けて後ろ蹴りを放つ!
しかし、これも予想済みだったといわんばかりに手を離して、距離を取り、構え直して即座に俺の方に飛び込んでくる。
よし!予想通りだ!このまま渾身の右を放ってカウンターを決めてやる!
そう思って、途中で絶望した。
「前より反応が良くなったけど・・・それこそ甘いね!」
俺が右を出すよりも早くランは俺の懐に到達し、拳を腹に打ち込まれていた。
そして、いつものようにこう思って意識を閉ざしていく。
『ああ・・・また負けた』
といつものように意識を失った俺が目を覚ます場所は決まって学校の保健室。見慣れた天井を見て起き上がろうとするが腹が痛くてすぐにまた寝てしまう。
「痛っ!こりゃ、また折っちまったかな?」
とりあえずは救急車待ちかな?と本当に悲しいがいつものようにそう考えていたときだった。
「大変だ!隣町の不良どもが殴りこみに来てるぞ!!!」
とこれまたいつものように懲りもせずに不良どもがやってきたらしい。
あいつらもこりないな〜またいつものようにランにボコられるというのにご苦労なことだ。
「やっべーぞ!あいつらの人数!軽く500人はいるぞ!いったいどこからあんだけ連れてきたんだよ!!?」
・・・・・・はっ?500人・・・ちょっと待てよ、お前ら暇人か?学校はどうしたんだよ?っていうか・・・いくらランでも・・・その人数はやべえだろう!!!
気が付けば俺は折れた骨の痛みなんぞ忘れて保健室を飛び出し校庭に向かっていた。
校庭に着くとそこには何十人と横たわる不良どもと金属バットや鉄パイプといった凶器を使い多勢に無勢で襲い掛かる不良ども、そして額が切れたのか血を流しながら素手で不良どもと戦うランの姿があった。
しかし、いくら最強の名を欲しいままにしてるランでも何百人の不良に襲われれば何発かもらってしまうのは当然の話であり、一斉に振り下ろされたうちの一発をもろに後頭部に食らってしまう。その一発がかなりきつかったのかとうとう倒れこんでしまう。
そのランに不良どもは千載一遇と言わんばかりに一斉に殴りかかる。
その光景を見たとたん俺の頭のどこかでブチンと何かが切れる音がした。
「てめえらーっ!!!なにしてやがんだーっ!!!」
俺は不良どもの元にたどり着くと近くにいたやつに一発殴りこんで吹っ飛ばす。
すると不良どもは俺の存在に気が付き声を荒げる。
「なんだ!てめえは!?」
「うるせえー!!!俺はそいつの喧嘩馴染みだっ!!!そいつを倒していいのは俺だけだーっ!!!」
その後は近寄ってくる不良やランに近づく奴を殴り飛ばし続ける。
と最初は威勢良く活躍していたが、次第に体力切れと骨折の痛みでキレがなくなり圧倒的な人数の前に押され始める。
やっべー・・・勢いで喧嘩始めたけど。無理が祟ったか・・・意識が朦朧としてきやがった。
だけど・・・
「ランに手を出す奴は・・・・・・死んでも許せるかーっ!」
もはや意地と気迫だけで攻撃していたが、不良どもも俺の異常な気迫の前にびびったのか徐々に後ろに下がる。
だがその中でビビりながらも恐怖に打ち勝とうと前に出てくる馬鹿がいた。
「び、ビビる必要なんてないぜ!こいつさえ倒せば、あとは死にぞこないの大戦鬼だけなんだ!俺たちの天下はもうすぐなんだ!!!!!」
鉄パイプ片手に走り出す馬鹿、あと数十歩で奴の鉄パイプは俺の頭をかち割るんだろうなとまるで他人事のように考える。
その時だった。
「あたしの喧嘩馴染みに・・・・・・何手を出してんだ?」
襲い掛かる鉄パイプをつかみ、まさしく鬼の形相と呼ぶにふさわしいランの姿がそこにあった。
「てめえら・・・全員・・・生きて帰れると思うなーっ!!!!!」
そこから先はまさに阿鼻叫喚の地獄絵図にふさわしい展開が繰り広げられていた。
復活したランはさっきまでの劣勢が嘘のように次々と殴り飛ばし、蹴り飛ばし、ついに何百人といた不良どもを一人残らず倒してしまっていた。
・・・なんだ、俺が助けなくてもよかったんじゃね?これ・・・
ランが最後の一人を倒し終わるとすぐに俺の元にやってきていた。その表情は困惑に包まれていて、なんか・・・すごくらしくなかった。
「馬鹿やろう!なんで助けになんか来たんだよ!お前怪我してるんだぞ!」
「人が助太刀に参上したってのに馬鹿やろうは無いだろう・・・」
まったくこいつは・・・本当に・・・・・・えっ?
なんで・・・おまえ・・・泣いてんの?
「ばか・・・やろう・・・ばか・・・やろう・・・お前に勝っていいのはあたしだけなんだ・・・それなのにあんな体で助太刀に来て・・・もしも・・・あいつらの攻撃を食らってたら・・・どうする気なんだよ・・・」
・・・もしかして、俺のことを心配して・・・・・・泣いてんのか?
いつも俺と喧嘩をすることしか頭に無いと思っていたのに・・・・・・
「わりぃ・・・心配かけちまったな」
「・・・本当に・・・悪いと思ってんのか?」
「ああ。だってさ・・・喧嘩馴染みとはいえ、女を悲しませちまったんだ。さすがにな・・・」
「!!?・・・・・・だ、だったら・・・約束しろ!もう2度とあたし以外の奴と喧嘩をしないってな!・・・お前と喧嘩をしていいのは・・・あたしだけなんだからな!!!」
ああ〜・・・なんていうか・・・やっとわかった。
俺が最近喧嘩を怖くなった理由が・・・多分、俺、ランに惚れちまったんだな。
だから・・・惚れた女に拳を向けるのが怖くなってたんだ。
そんでランの場合は・・・多分逆で好きだからこそ、俺に喧嘩を売ってきてたんだろうな。
今考えてみればあいつが楽しそうに笑ってるのって俺と喧嘩をしている時だけなんだよな・・・
はぁ〜・・・気づいちまった以上、ここで返事を返さなきゃ男じゃねえな。
「わかったよ。男『赤羽神児』の名にかけて誓うぜ!今後はお前以外とは絶対喧嘩はしねえよ。約束だ!」
「!!?・・・ああ!約束だ!」
おお〜・・・今までに見たことが無いくらいのとびっきりの笑顔だ。
しかし・・・こう、なんというか、ここまで男心をくすぐってくるんだから、お返しにあいつの乙女心を刺激してやっても・・・バチはあたんないよな?
「そのかわり・・・お前は俺の将来の妻になるていう条件付きだけどな」
「なっ!?な、なななななななな・・・・・・あ、あたしが妻!!!?」
「そう。妻」
「・・・・・・vjんmrcつウェvmfdbc!!!????!!!☆♪❤」
あっ・・・今までに無いくらい、とびっきりの赤面をして倒れちゃった。
っていうか・・・うおっ!体全体から煙が出始めていやがるぞ!?
だれかーっ!救急車を呼んでくれーっ!!!!!
これは俺とあいつの馴れ初めの物語である。
ん?お前誰だって?
俺の名前は「赤羽神児(あかはね しんじ)」とある街の高校に通うごく普通の高校生さ!
さて、何故その俺が皆に話をかけたかというと・・・
「おーす!神児!今日も喧嘩(バトル)しようぜ!」
何のことは無い・・・・・・現実逃避をしたかっただけなんだ。
今俺の目の前にいるのは俺の幼馴染・・・いや喧嘩馴染みかな?のオーガで名前は「鬼丸嵐(おにまる らん)」俺と同じく高校生だ。
「あのな〜会っていきなり喧嘩(バトル)は無いだろラン」
「ん?なんだもしかして体調悪いのか?・・・あっそういえば、この間うっかり肋骨を折っちまったんだよな・・・なんだその傷が治ってないならそういえばいいのに〜」
ブチッ
「はぁ〜?何言ってんのお前?お前ごときの攻撃で俺がどうにかなるわけねえだろうが!自惚れてんじゃねえぞコラッ!」
ブチッ
「あんたこそ何言ってんの?この間あたしが一発入れただけで気絶してただろうが!弱いくせにいきがってんじゃねえよ!」
「やんのかゴラーッ!」
「やったろうかっゴラーッ!」
これが俺たちの日常、ランが喧嘩をふっかけてきては、それを売り言葉に買い言葉で俺が喧嘩を買ってしまう。
ここは一応通学路でしかも今は朝の通学中の時間だ。
当然他の学生も一緒に登校しているわけだが、もはや慣れしたしんだ日常の一つのごとく特に慌てるものはなく、逆に「おお!またやってるぜ」「はい、賭けた賭けた!大穴は神児がランに一発ねじ込むだ!」「よっしゃ!今日こそ頼むぜ神児!俺を儲けさせてくれよ!」「ランの姉貴の勝ちに決まってんだろうが!今日も一発良いのをいれてくださいよ姉貴!」等もはや観戦ムード一色に染まってしまう。
もう気が付いたやつもいると思うが俺は喧嘩馴染みとは言えランに一回も勝ったことがない。正確には一撃もいれたことがない。当然だ。
俺は人間であいつはオーガだ。身体能力的に考えても勝ち目はゼロに近い。
だから最近は結構喧嘩をするのが怖くなってきている。だけど・・・だからと言って見下されてしまったらそれこそ男として不甲斐ないし、情けなさ過ぎる。だからつい・・・いつも喧嘩を買ってしまっている。
「今日こそてめえの顔面に一発ねじ込んでやるぜ!」
「いつものように返り討ちにしてやんよ!」
さてそろそろ状況説明をしてても皆も飽きてくるころだろう・・・というわけでここからは戦闘描写だ!
この言葉をかわぎりに俺はいつものように地面を蹴り、ランの懐にもぐりこもうとする。
ランもそれを分かっているのでいつものようにもぐりこもうとするラインに拳を置いて振り切ってくる。
当然俺もそれを知っているのでわずかな動作でその拳を避けて右ボディブローを放つ。
だがその動きも分かっていたと言わんばかりに右手で受け止める。
俺はやばいと瞬時に理解し、拳を戻そうとするが時既に遅くガッシリと拳を捕まれ離れることを許されない。
ニッコリと笑うあいつが俺の拳を引き、強引に体を引き寄せる。
その勢いのまま膝蹴りを繰り出すが・・・
「あめぇ!」
今まで何度もこのパターンで負けたんだ!そう簡単に食らうかってーの!
俺は素早く膝を抱えて膝蹴りをかわして、着地を決めると俺の右手をつかんでいるランの手に目掛けて後ろ蹴りを放つ!
しかし、これも予想済みだったといわんばかりに手を離して、距離を取り、構え直して即座に俺の方に飛び込んでくる。
よし!予想通りだ!このまま渾身の右を放ってカウンターを決めてやる!
そう思って、途中で絶望した。
「前より反応が良くなったけど・・・それこそ甘いね!」
俺が右を出すよりも早くランは俺の懐に到達し、拳を腹に打ち込まれていた。
そして、いつものようにこう思って意識を閉ざしていく。
『ああ・・・また負けた』
といつものように意識を失った俺が目を覚ます場所は決まって学校の保健室。見慣れた天井を見て起き上がろうとするが腹が痛くてすぐにまた寝てしまう。
「痛っ!こりゃ、また折っちまったかな?」
とりあえずは救急車待ちかな?と本当に悲しいがいつものようにそう考えていたときだった。
「大変だ!隣町の不良どもが殴りこみに来てるぞ!!!」
とこれまたいつものように懲りもせずに不良どもがやってきたらしい。
あいつらもこりないな〜またいつものようにランにボコられるというのにご苦労なことだ。
「やっべーぞ!あいつらの人数!軽く500人はいるぞ!いったいどこからあんだけ連れてきたんだよ!!?」
・・・・・・はっ?500人・・・ちょっと待てよ、お前ら暇人か?学校はどうしたんだよ?っていうか・・・いくらランでも・・・その人数はやべえだろう!!!
気が付けば俺は折れた骨の痛みなんぞ忘れて保健室を飛び出し校庭に向かっていた。
校庭に着くとそこには何十人と横たわる不良どもと金属バットや鉄パイプといった凶器を使い多勢に無勢で襲い掛かる不良ども、そして額が切れたのか血を流しながら素手で不良どもと戦うランの姿があった。
しかし、いくら最強の名を欲しいままにしてるランでも何百人の不良に襲われれば何発かもらってしまうのは当然の話であり、一斉に振り下ろされたうちの一発をもろに後頭部に食らってしまう。その一発がかなりきつかったのかとうとう倒れこんでしまう。
そのランに不良どもは千載一遇と言わんばかりに一斉に殴りかかる。
その光景を見たとたん俺の頭のどこかでブチンと何かが切れる音がした。
「てめえらーっ!!!なにしてやがんだーっ!!!」
俺は不良どもの元にたどり着くと近くにいたやつに一発殴りこんで吹っ飛ばす。
すると不良どもは俺の存在に気が付き声を荒げる。
「なんだ!てめえは!?」
「うるせえー!!!俺はそいつの喧嘩馴染みだっ!!!そいつを倒していいのは俺だけだーっ!!!」
その後は近寄ってくる不良やランに近づく奴を殴り飛ばし続ける。
と最初は威勢良く活躍していたが、次第に体力切れと骨折の痛みでキレがなくなり圧倒的な人数の前に押され始める。
やっべー・・・勢いで喧嘩始めたけど。無理が祟ったか・・・意識が朦朧としてきやがった。
だけど・・・
「ランに手を出す奴は・・・・・・死んでも許せるかーっ!」
もはや意地と気迫だけで攻撃していたが、不良どもも俺の異常な気迫の前にびびったのか徐々に後ろに下がる。
だがその中でビビりながらも恐怖に打ち勝とうと前に出てくる馬鹿がいた。
「び、ビビる必要なんてないぜ!こいつさえ倒せば、あとは死にぞこないの大戦鬼だけなんだ!俺たちの天下はもうすぐなんだ!!!!!」
鉄パイプ片手に走り出す馬鹿、あと数十歩で奴の鉄パイプは俺の頭をかち割るんだろうなとまるで他人事のように考える。
その時だった。
「あたしの喧嘩馴染みに・・・・・・何手を出してんだ?」
襲い掛かる鉄パイプをつかみ、まさしく鬼の形相と呼ぶにふさわしいランの姿がそこにあった。
「てめえら・・・全員・・・生きて帰れると思うなーっ!!!!!」
そこから先はまさに阿鼻叫喚の地獄絵図にふさわしい展開が繰り広げられていた。
復活したランはさっきまでの劣勢が嘘のように次々と殴り飛ばし、蹴り飛ばし、ついに何百人といた不良どもを一人残らず倒してしまっていた。
・・・なんだ、俺が助けなくてもよかったんじゃね?これ・・・
ランが最後の一人を倒し終わるとすぐに俺の元にやってきていた。その表情は困惑に包まれていて、なんか・・・すごくらしくなかった。
「馬鹿やろう!なんで助けになんか来たんだよ!お前怪我してるんだぞ!」
「人が助太刀に参上したってのに馬鹿やろうは無いだろう・・・」
まったくこいつは・・・本当に・・・・・・えっ?
なんで・・・おまえ・・・泣いてんの?
「ばか・・・やろう・・・ばか・・・やろう・・・お前に勝っていいのはあたしだけなんだ・・・それなのにあんな体で助太刀に来て・・・もしも・・・あいつらの攻撃を食らってたら・・・どうする気なんだよ・・・」
・・・もしかして、俺のことを心配して・・・・・・泣いてんのか?
いつも俺と喧嘩をすることしか頭に無いと思っていたのに・・・・・・
「わりぃ・・・心配かけちまったな」
「・・・本当に・・・悪いと思ってんのか?」
「ああ。だってさ・・・喧嘩馴染みとはいえ、女を悲しませちまったんだ。さすがにな・・・」
「!!?・・・・・・だ、だったら・・・約束しろ!もう2度とあたし以外の奴と喧嘩をしないってな!・・・お前と喧嘩をしていいのは・・・あたしだけなんだからな!!!」
ああ〜・・・なんていうか・・・やっとわかった。
俺が最近喧嘩を怖くなった理由が・・・多分、俺、ランに惚れちまったんだな。
だから・・・惚れた女に拳を向けるのが怖くなってたんだ。
そんでランの場合は・・・多分逆で好きだからこそ、俺に喧嘩を売ってきてたんだろうな。
今考えてみればあいつが楽しそうに笑ってるのって俺と喧嘩をしている時だけなんだよな・・・
はぁ〜・・・気づいちまった以上、ここで返事を返さなきゃ男じゃねえな。
「わかったよ。男『赤羽神児』の名にかけて誓うぜ!今後はお前以外とは絶対喧嘩はしねえよ。約束だ!」
「!!?・・・ああ!約束だ!」
おお〜・・・今までに見たことが無いくらいのとびっきりの笑顔だ。
しかし・・・こう、なんというか、ここまで男心をくすぐってくるんだから、お返しにあいつの乙女心を刺激してやっても・・・バチはあたんないよな?
「そのかわり・・・お前は俺の将来の妻になるていう条件付きだけどな」
「なっ!?な、なななななななな・・・・・・あ、あたしが妻!!!?」
「そう。妻」
「・・・・・・vjんmrcつウェvmfdbc!!!????!!!☆♪❤」
あっ・・・今までに無いくらい、とびっきりの赤面をして倒れちゃった。
っていうか・・・うおっ!体全体から煙が出始めていやがるぞ!?
だれかーっ!救急車を呼んでくれーっ!!!!!
これは俺とあいつの馴れ初めの物語である。
12/05/04 23:39更新 / ミズチェチェ