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第七章 訓練と依頼の日記 その五(バトル、シリアス、微ギャグ)
ズダダダダダダダダダ・・・・・・

ネル「隊長〜、なんか後方から砂煙が見えますよ〜」

セレスト「あれは、恐らくはホルンの巻き上げてる砂煙でしょう」

のほほんとした会話に冷静に受け答えをしているこの二人は中堅部隊の隊長と副隊長だったりする。

ホルン「伝令ー!!!」

セレストの言ったとおり伝令に来たのはホルンだった。
凄い勢いで走り、その足で蹴り上げる砂煙は完璧に後ろの視界が消えてしまうほどにもくもくとあがっていた。

ズザーーーーー!!!

ホルン「伝令を伝えに参りました!」

セレスト達の手前で急ブレーキをして、ビシッと敬礼をするホルン。

セレスト「・・・」

ホルン「あれ?なんでそんなに砂まみれになっているんですか?」

セレスト「自分の胸に手を当てて考えなさい」

言われるがまま胸に手を当てるホルン。
しかし、本当に心当たりが無いのか、頭からクエスチョンマークが飛び交っていた。

セレスト「は〜、もういいです。それより伝令は何ですか?」

ホルン「は、はい!えーと伝令!・・・でん・・・れい・・・」

セレスト「どうしましたか?早く言いなさい」

ホルン「えーと、そのー、伝令・・・忘れました!」

ビシッと敬礼して伝えられた言葉はその場を凍りつかせるには十分な言葉であった。

ネル「相変わらず物覚えが悪いんだね〜ホルンちゃんって」

のほほんとした言葉が聞こえたが誰も反応しない。

セレスト「・・・お前、お前という奴は・・・」

セレストの怒気を孕んだ言葉とその後ろからゴゴゴゴゴという効果音が出そうな雰囲気にホルンは完璧に涙目になっていた。
そんなときだった。

ネル「あっまた誰か来たよ〜」

セレスト「何?」

後方から再び人影が見え始めた。

セレスト「今度は三人か?」

カリン「伝令!」
コリン「伝令!」
マリン「で、伝令!」

三姉妹「伝令だー!(です!)」

後ろからやってきたのはホルンの忘れ癖を心配して送られた三姉妹だった。

セレスト「お前達は、フレイヤ先生の」

カリン「おう、姉貴の仲間だ」

コリン「ところで伝令は伝わっていますか?」

セレスト「いや、このバカがど忘れしたせいで聞いていない」

マリン「ご、ごめんなさい」

カリン「いやいや、なんでお前が謝るの?」

ホルン「そうだよ、マリンちゃんが気にすることじゃないさ」

セレスト「そうだな、むしろホルンお前が謝るんだ!」

ホルン「ご、ごめんなさい、ごめんなさい!!!」

コリン「それよりも伝令ですが」

セレスト「ああ、いったい何なんだ?」

コリン「伝令内容は・・・」

コリン説明中・・・

セレスト「なるほど、しかし危険な賭けだ」

カリン「大丈夫だって、姉貴なら絶対成功させるって」

コリン「伝令は伝えたので私達は戻りますがホルンさんは残ってくださいね」

ホルン「えっ?何で?」

マリン「で、伝令ができなかった罰として、潔く散って来いってフレイヤお姉ちゃんが」

ホルン「そ、そんな〜!!!」

セレスト「わかった、私が責任を持ってその任にあたろう」

ホルン「それってさっきの作戦のことだけだよね?決して私を散らせようってことじゃないよね?」

セレスト「各自戦闘態勢を取れ!もう間もなく前線部隊がやってくるはずだ!我々は前線部隊を援護して戦線を維持をするのが役目だ!心して掛かれ!!!」

中堅部隊全員「おおおおおおお!!!!!」

ホルン「無視しないでよ〜!!!」

ネル「隊長〜前線部隊が来たよー!」

セレスト「よし!いくぞ!!!」

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

前線部隊

べル「皆頑張ってください。あともう少しで中堅部隊と合流できます!」

走りながら必死に鼓舞をするべル。

クー「だけどさすがに疲れてきたよ」

フィー「へろへろだにゃ」

レナ「その割にはまだまだ動けるんだから大丈夫だぴょん」

疲れたといいながら頑張って走る三バカもといワートリオ。

レイティア「走れー!足を止めれば確実にやられる。意地でも中堅部隊まで走るんだ!!!」

右翼部隊全員「おおおおお!!!!」

右翼部隊はレイティアの鼓舞で必死に走っていた。

チャチャ「疲れたアルー、誰かおんぶしてほしいアルー、もしおんぶしてくれたら後で私が直々に遊んであげるね」

男子K「よっしゃー隊長どうぞ俺の背中に」

男子M「バカやろーてめえはもうヘロヘロじゃねえか、ここは俺に任せておけ!」

男子N「いやいや君も引っ込みたまえ、そんな小さな体ではおんぶなどできまいて」

セリーナ「みんな欲望丸出しだね。というかそんなに遊びたいなら私が遊んであげるのに」

左翼部隊はやはり欲望丸出しで逃げていた。

必死に逃げているがやはり人間と魔物の差なのかだんだんと体力切れを起こす男子がずるずると後退しては捕まり、割られるという展開が続いていた。
もうすでにだんしは右翼部隊が2人、左翼部隊は3人中央部隊が1人という状態になっていた。

そんな彼らの目の前にとうとう中堅部隊の姿が見えたのだ。

べル「はっ!中堅部隊だ。みんな後もう少しで中堅部隊に合流できる!ガンバレー!」

前線部隊全員「おおおおおおおお!!!!!!」

男子A「た、隊長!奴らが敵前線部隊がもうすぐ追いついてきます!」

ベルが後ろを向くとユキチームの前線部隊が目と鼻の先まで迫っていた。
このままでは追いつかれるそう思った矢先だった。

 ヒュッ パーン

突然風船が割れる音がした。
さらに続けざまに一つまた一つと割られる音が響いた。
何事かと思ったがその理由が分かった。

セレスト「放てー!!!!!!」

そう中堅部隊が弓矢で援護を開始してくれたため追撃をしてくる敵前線部隊に弓矢が命中しているのだ。
ベルは瞬時に頭を切り替えた。

べル「皆逃げるのはここまでにして、ここで奴らを迎え撃つよ!」

その言葉を聞いた前線部隊はすぐに振り返り戦闘態勢を取る。

べル「中堅部隊の弓矢攻撃を突破してきた奴らを撃退するんだ!」

前線部隊「おおおおおおお!!!!!!」

前線部隊と中堅部隊の連携で敵の追撃を食い止め始めた頃。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ユキチーム本陣

ユキ「む、追撃が止まったか」

双眼鏡をのぞきつぶやくユキ先生。

ユキ「フレイヤさんもなかなかやるようだが、やはりどこか甘い。
よし皆集まってくれ」

ユキの一声で集まる生徒達。

ユキ「今から呼ぶもの意外は前線の援護に向かってくれ。一気に攻め込み大将の首を取ってもらいたい」

生徒達「はい!!!!!」

ユキに呼ばれたのは稲荷の恵とダークエンジェルのクリスとデュラハンのネリーネとネレイスのマイだった。

ユキ「今呼んだものは私の護衛だ。そろそろ私達も前線付近まで向かう。いざという時に前線部隊を放置して孤立無援というのはまずいからな。すぐに行動できるように前線の真後ろまで向かいそのまま指揮に入ろうと思う。異論はあるか?」

誰も異論は唱えなかった。

ユキ「よしでは行動開始だ!!!」

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

フレイヤチーム本陣

シルミア「大将、狙い通りに向こうの大将が動きやがりました」

フレイヤ「そうか、ティナがどこまで掘ったか分かるか?」

シルミア「・・・恐らくは前線部隊が陣取っている場所あたりまで進んでるんじゃないですかね」

フレイヤ「・・・よし、皆最後の作戦だ。これが成功すれば私達は勝てるはずだ。皆の力を私に貸してくれ」

シルミア「私はとっくに貸していますが」

エスト「(こくり)」

カリン「姉貴のためなら何でもするぜ」

コリン「私も前回のような失態は犯しません」

マリン「が、頑張ります」

フレイヤ「よしいくぞ!」

フレイヤ達は向かった。
ティナの掘った穴の中へと。

   −−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

今日はここまでだ。しかし日記のつもりで書いているのだが、これでは日記じゃない気がするな。
まあいいか、恐らくは次で書き終われるはずだ。
続きはまた明日だ。
今日はカリン達が筋肉痛で動けないらしいからストレッチだけにしておこう。

                                   ○月×日 ヴァル=フレイヤ
11/04/15 15:56更新 / ミズチェチェ
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■作者メッセージ
どうも久しぶりです。
仕事が忙しく、さらには最近風邪を引いたり、身内の不幸があったり、いろいろあったのでしばらくこれませんでしたがやっと書きにこれました。

もうすぐ模擬戦争も終わりが近づいてきました。
この話が書き終わったら、しばらくはフレイヤ物語を休めて、バトルクラブや読みきりなどを書いて修行したいなと考えています。
理由は簡単、俺の文才の無さにフレイヤ物語が迷走を始めてしまいそうなので、いろいろ書いて出直そうかなと考えたからです。
とりあえず、今のままじゃフレイヤが可愛そうだ!
フレイヤをより輝かせるために次回を持って一時休載という名の完結をお送りしたいと思います。
さて今回の話はどうでしたでしょうか?
感想をお待ちしております。

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