アタシはあんたのことが大好きなの!!
きゃぁぁぁぁ!!
俺は悲鳴が聞こえた空を見上げる…え?何あれ?こっち向かって落ってくる、
うわぁぁぁぁ!ぐふ!!
空から降ってきた“それ”は逃げ遅れた俺にクリティカルヒット。
なんで俺がこん…な目…に…
…この出会い(?)が俺の人生を変えることになるなんて、その時の俺は考えもしなかった。
俺ことシンはギルドで依頼を受けようとしていた。依頼といっても、森に生えている薬草やらキノコなどを採取してくるという、どこかの狩猟ゲームにあるような簡単なものだ。
「んで、今日は何を採ってくれば良いんですか?」
「依頼書をご覧ください。」
「報酬ってどれ位貰えるんですか?」
「依頼書をご覧ください。」
「もう…良いです。」
「では行ってらっしゃいませ。」
愛想がいまいちない受付嬢に送り出され、俺は目的の薬草を採りに森へ向かった。
森に入って目的の薬草を探していると、
きゃぁぁぁぁ!!
俺の頭上で女の子の悲鳴が聞こえた。ふっと視線を真上に向ける。
え?何あれ?こっちに向かって落ちて…くる!?
その時にはもう遅かった。
うわぁぁぁ!ぐふ!!
落ちてきた“物体”は俺に直撃。受け止めようとした、が無理だった。そのままの勢いで尻持ちをつく。
痛てて、全く何なんだいったい?
俺は落ってきた物体に目を向けた。黒い翼に鳥の足。…ハーピー?
うん?この子、翼に怪我してる!?
気絶している彼女をおんぶし、俺は足早に街へ戻った。
「まぁ、安静にしていれば治るよ。」
彼女を診察した医者、ケネスはそう言った。大したことなくて良かった、と俺が言うとケネスがくすりと笑った。
「シンは優しい過ぎる位優しいね。」
「誉めてんのか?それともバカにしてんのか?」
「もちろん誉めてるんだよ、でも、彼女の世話は誰がす…」
その時、
「う、うんん」
彼女が目を覚ました。ケネスはすぐに彼女に近づいた。
「名前は何?それと痛む所とかない?」
「…名前はアリル、あんたがアタシを助けてくれたの?」
「うん、でも、君を見つけてここまで連れて来てくれたのは彼だよ。」
ケネスが俺の方を指差す。そして、アリルもこちらを見る。が、ふん!と鼻を鳴らしてそっぽを向いてしまう。
「翼の具合はどう?」
「まだ少し痛い。だから少しの間止めて欲しいんだけど。」
「それはちょっと…今日はいろいろと患者さんとかが来るから。」
「…だったら俺の家に来るか?」
何言ってんだよ俺。彼女が俺の家に来たがる訳が…
「…あ、あんたがどうしてもって言うなら…」
来たいのかよ!?
「え、じゃあ来てくれると…嬉しい…かな?。」
「しょ、しょうがないわねww ふ、ふん!感謝しなさい!」
成り行きはどうであれ、俺とアリル、二人の生活が始まった。でもなんで俺と会話する時だけ彼女はぎこちないんだ?
アリルが家に来てから1ヶ月が経った。俺とアリルはまたケネスの元に来ていた。
「うん、これならもう飛べそうだね。」
「本当!?やったー♪」
また飛べるようになったことを喜んでいるアリル。何気なく俺はアリルに言った。
「良かったな、これで帰れるな。」
「…う…ん。」
この時の俺には分からなかった。なぜアリルが悲しそうな返事をしたのか。
その日の深夜。
俺はなかなか寝付けずにいた。そっとベッドから起き、腰掛けた。そして俺はアリル
とあった事を思い出していた。買い物、初めての料理、etc…。
本当に楽しかった。
俺がいろいろ思い出していると、コンコン、と扉がノックされた。
「シン、まだ起きてる?」
「ああ、起きているよ。鍵とかしてないから用事なら入って良いよ。」
俺がそう言うと扉がゆっくり開きアリルが入ってきた。悲しそうな顔をしている。
「シンは私のこと、どう思ってるの?」
「どうって?」
「はぁ、じゃあアタシから言う。アタシは………アタシはあんたのことが大好きなの!!だから、ずっとアタシをここにいさせ……きゃ!」
俺はアリルを抱きしめた。そして、優しく彼女の頭を撫でた。
「俺もアリルのことが好きだ。もし、アリルさえ良ければ一緒に暮らそう?」
「え?本当に良いの?迷惑じゃない?」
「もちろん」
「あ、ありがとう、シン。ん、」
ん!?アリルの唇と俺の唇が重なる。柔らかく甘いアリルの唇。
その時俺は思った。アリルとずっと一緒にいよう、と。
俺は悲鳴が聞こえた空を見上げる…え?何あれ?こっち向かって落ってくる、
うわぁぁぁぁ!ぐふ!!
空から降ってきた“それ”は逃げ遅れた俺にクリティカルヒット。
なんで俺がこん…な目…に…
…この出会い(?)が俺の人生を変えることになるなんて、その時の俺は考えもしなかった。
俺ことシンはギルドで依頼を受けようとしていた。依頼といっても、森に生えている薬草やらキノコなどを採取してくるという、どこかの狩猟ゲームにあるような簡単なものだ。
「んで、今日は何を採ってくれば良いんですか?」
「依頼書をご覧ください。」
「報酬ってどれ位貰えるんですか?」
「依頼書をご覧ください。」
「もう…良いです。」
「では行ってらっしゃいませ。」
愛想がいまいちない受付嬢に送り出され、俺は目的の薬草を採りに森へ向かった。
森に入って目的の薬草を探していると、
きゃぁぁぁぁ!!
俺の頭上で女の子の悲鳴が聞こえた。ふっと視線を真上に向ける。
え?何あれ?こっちに向かって落ちて…くる!?
その時にはもう遅かった。
うわぁぁぁ!ぐふ!!
落ちてきた“物体”は俺に直撃。受け止めようとした、が無理だった。そのままの勢いで尻持ちをつく。
痛てて、全く何なんだいったい?
俺は落ってきた物体に目を向けた。黒い翼に鳥の足。…ハーピー?
うん?この子、翼に怪我してる!?
気絶している彼女をおんぶし、俺は足早に街へ戻った。
「まぁ、安静にしていれば治るよ。」
彼女を診察した医者、ケネスはそう言った。大したことなくて良かった、と俺が言うとケネスがくすりと笑った。
「シンは優しい過ぎる位優しいね。」
「誉めてんのか?それともバカにしてんのか?」
「もちろん誉めてるんだよ、でも、彼女の世話は誰がす…」
その時、
「う、うんん」
彼女が目を覚ました。ケネスはすぐに彼女に近づいた。
「名前は何?それと痛む所とかない?」
「…名前はアリル、あんたがアタシを助けてくれたの?」
「うん、でも、君を見つけてここまで連れて来てくれたのは彼だよ。」
ケネスが俺の方を指差す。そして、アリルもこちらを見る。が、ふん!と鼻を鳴らしてそっぽを向いてしまう。
「翼の具合はどう?」
「まだ少し痛い。だから少しの間止めて欲しいんだけど。」
「それはちょっと…今日はいろいろと患者さんとかが来るから。」
「…だったら俺の家に来るか?」
何言ってんだよ俺。彼女が俺の家に来たがる訳が…
「…あ、あんたがどうしてもって言うなら…」
来たいのかよ!?
「え、じゃあ来てくれると…嬉しい…かな?。」
「しょ、しょうがないわねww ふ、ふん!感謝しなさい!」
成り行きはどうであれ、俺とアリル、二人の生活が始まった。でもなんで俺と会話する時だけ彼女はぎこちないんだ?
アリルが家に来てから1ヶ月が経った。俺とアリルはまたケネスの元に来ていた。
「うん、これならもう飛べそうだね。」
「本当!?やったー♪」
また飛べるようになったことを喜んでいるアリル。何気なく俺はアリルに言った。
「良かったな、これで帰れるな。」
「…う…ん。」
この時の俺には分からなかった。なぜアリルが悲しそうな返事をしたのか。
その日の深夜。
俺はなかなか寝付けずにいた。そっとベッドから起き、腰掛けた。そして俺はアリル
とあった事を思い出していた。買い物、初めての料理、etc…。
本当に楽しかった。
俺がいろいろ思い出していると、コンコン、と扉がノックされた。
「シン、まだ起きてる?」
「ああ、起きているよ。鍵とかしてないから用事なら入って良いよ。」
俺がそう言うと扉がゆっくり開きアリルが入ってきた。悲しそうな顔をしている。
「シンは私のこと、どう思ってるの?」
「どうって?」
「はぁ、じゃあアタシから言う。アタシは………アタシはあんたのことが大好きなの!!だから、ずっとアタシをここにいさせ……きゃ!」
俺はアリルを抱きしめた。そして、優しく彼女の頭を撫でた。
「俺もアリルのことが好きだ。もし、アリルさえ良ければ一緒に暮らそう?」
「え?本当に良いの?迷惑じゃない?」
「もちろん」
「あ、ありがとう、シン。ん、」
ん!?アリルの唇と俺の唇が重なる。柔らかく甘いアリルの唇。
その時俺は思った。アリルとずっと一緒にいよう、と。
13/03/21 12:40更新 / 狐目の男