私のそばにずっといなさい!
京華さん!! 僕と付き合ってください
またか、と弁当を食べながら俺こと謙弥は思う。
ここ数日必ず目撃している光景だったからだ。
しかしなにより、その男子生徒がどんな末路を通るか大体見当がつくから思った事でもあった。
結果から言うとその男子生徒は玉砕した
そして泣きながら出て行った。
きれいな黄色の毛並みを持つ美少女が「アンタなんかに興味ないから、どっか行ってくんない?」と、その男子生徒の顔を見ることもなく、ただむしゃむしゃと弁当を食べながら言い放ったからだろう。
そして、今の今のままでトマトのように顔を赤くし、いわゆる“良い返事”というのを期待していた男子生徒を見送った(?)後はこれといったこともなく昼ご飯の時間は終わった。
ちなみに京華というのは俺の好きな人であり、妖狐である。 そして、今は昼休みである。
遊びに行く生徒、読者する生徒、友達と語り合う生徒、いろいろな生徒がいる。俺も語り合う生徒の一部だった。
「イヤ〜、さっきのはすごかったね〜。」と、うんうん頷きながらしゃべる佐藤。「あれは一種の無双ゲームみたいだな。なんかこうバッタバッタ男子をふっていくところがさ。」と、田中がなにげなしに言った。
その言葉が気に入らなかったらしく。 「何?そんなに私をからかって楽しいの!?」
恐怖すら感じるオーラを放ちながら近づいてきた。
「いや、別にそんなじゃねぇよ」と、田中が言う。「じゃあなんなのよ!?」と、声を荒げながら言う京華。さすがにそろそろ止めないと魔物娘の京華でも怒って喧嘩になりそうだ。そして俺は止めようとした。しかし、京華の肩に触れようした時、
「邪魔すんじゃ、ないわよ!!」と、尻尾で後ろに吹き飛ばされた。
ガン!!
頭を机にぶつけたようだった。というかその通りだった。凄まじい衝撃が脳を揺さぶっているようだった。そして意識を失った。
目が覚める見慣れない天井があった。そしてそこが保健室だと気づくのに数秒を要した。
えっと、確か俺•••京華に吹っ飛ばされたんだよな? それで、え〜と、う〜ん、まぁいいか。それよりさっきから右側が重いな。うん? え•••••••えぇぇぇぇ!!
謙弥を尻尾で吹っ飛ばした。その時はなんとも思わなかった。でも、目の前にいる二人が、「謙弥!!」「けんちゃん!!」と叫んだ。えっ、振り返ってみると謙弥が頭から血を流していた。私は謙弥にすぐ駆け寄った。血は後頭部から出ていた。二人もすぐ駆け寄ってきた。私は、「あんた逹のせいだからね!」そう、言うと分かった、分かったと、適当にあしいらい謙弥の体を背負い保健室まで走っていった。
もちろん私もついていった。
保健室まで運んでくると後は楽だった。保健室の先生がパパッと処置してくれた。私は看病という名目で5、6時間を休んだ。保健室の先生もいいわよと、言ってくれた。しかし、看病といっても何をすればいいか私には分からない。私は椅子に座り謙弥の寝ているベッドに体を預けた。そしてゆっくり瞼を閉じた。
夢を見ていた。私の小さい頃の夢。 私と一緒に遊んでくれた友達、好きだった男の子がどこか遠くへ走っていってしまうそんな夢。私は泣いた。誰かが声を掛けてくれるまで。 でも誰も声を掛けてはくれなかった。 誰か! 誰でもいいから!! そばに居てよ、•••誰か•••
そんな時、やっと聞こえた。
“え•••••••えぇぇぇ!!”という彼の声が。
私はゆっくり目を開けた。そこにはあたふた困惑している彼の顔があった。
なんで京華がここに居るだ!? 俺は目が覚めたばかりということもあり、異常なまでにびっくりしてしまった。しかし、俺があたふたしていると京華は急に抱きついてきた。
「そばに居てよ•••もう、嫌いとか言わないからぁ••お願いだからそばに居てよ•••」と、俺の胸に顔を押しつけ涙声で言った。
俺はゆっくりと片手を彼女の背中にあて、もう片方の手を頭にそっと置いた。
いつもあんなに気丈に振る舞っているのに、本当はとても不器用で寂しがり屋な京華のことが俺は前から好きだった。そして、今その気持ちを伝えようと思った。
私の頭をゆっくり撫でながら謙弥は言った。「好きだ、大好きだ。」はっ、と顔を上げると、そこには照れくさそうに笑う謙弥の顔があった。「けんやー!」「ん!!」「んふ、んんん」
「プハッ、ハァハァ」「えへへ♪♪謙弥、これからはずーっと私のそばにいなさい♪♪」と、ぱたぱたと尻尾を振りながら言った。今日初めて俺に彼女が出来た。ツンデレ妖狐の。
またか、と弁当を食べながら俺こと謙弥は思う。
ここ数日必ず目撃している光景だったからだ。
しかしなにより、その男子生徒がどんな末路を通るか大体見当がつくから思った事でもあった。
結果から言うとその男子生徒は玉砕した
そして泣きながら出て行った。
きれいな黄色の毛並みを持つ美少女が「アンタなんかに興味ないから、どっか行ってくんない?」と、その男子生徒の顔を見ることもなく、ただむしゃむしゃと弁当を食べながら言い放ったからだろう。
そして、今の今のままでトマトのように顔を赤くし、いわゆる“良い返事”というのを期待していた男子生徒を見送った(?)後はこれといったこともなく昼ご飯の時間は終わった。
ちなみに京華というのは俺の好きな人であり、妖狐である。 そして、今は昼休みである。
遊びに行く生徒、読者する生徒、友達と語り合う生徒、いろいろな生徒がいる。俺も語り合う生徒の一部だった。
「イヤ〜、さっきのはすごかったね〜。」と、うんうん頷きながらしゃべる佐藤。「あれは一種の無双ゲームみたいだな。なんかこうバッタバッタ男子をふっていくところがさ。」と、田中がなにげなしに言った。
その言葉が気に入らなかったらしく。 「何?そんなに私をからかって楽しいの!?」
恐怖すら感じるオーラを放ちながら近づいてきた。
「いや、別にそんなじゃねぇよ」と、田中が言う。「じゃあなんなのよ!?」と、声を荒げながら言う京華。さすがにそろそろ止めないと魔物娘の京華でも怒って喧嘩になりそうだ。そして俺は止めようとした。しかし、京華の肩に触れようした時、
「邪魔すんじゃ、ないわよ!!」と、尻尾で後ろに吹き飛ばされた。
ガン!!
頭を机にぶつけたようだった。というかその通りだった。凄まじい衝撃が脳を揺さぶっているようだった。そして意識を失った。
目が覚める見慣れない天井があった。そしてそこが保健室だと気づくのに数秒を要した。
えっと、確か俺•••京華に吹っ飛ばされたんだよな? それで、え〜と、う〜ん、まぁいいか。それよりさっきから右側が重いな。うん? え•••••••えぇぇぇぇ!!
謙弥を尻尾で吹っ飛ばした。その時はなんとも思わなかった。でも、目の前にいる二人が、「謙弥!!」「けんちゃん!!」と叫んだ。えっ、振り返ってみると謙弥が頭から血を流していた。私は謙弥にすぐ駆け寄った。血は後頭部から出ていた。二人もすぐ駆け寄ってきた。私は、「あんた逹のせいだからね!」そう、言うと分かった、分かったと、適当にあしいらい謙弥の体を背負い保健室まで走っていった。
もちろん私もついていった。
保健室まで運んでくると後は楽だった。保健室の先生がパパッと処置してくれた。私は看病という名目で5、6時間を休んだ。保健室の先生もいいわよと、言ってくれた。しかし、看病といっても何をすればいいか私には分からない。私は椅子に座り謙弥の寝ているベッドに体を預けた。そしてゆっくり瞼を閉じた。
夢を見ていた。私の小さい頃の夢。 私と一緒に遊んでくれた友達、好きだった男の子がどこか遠くへ走っていってしまうそんな夢。私は泣いた。誰かが声を掛けてくれるまで。 でも誰も声を掛けてはくれなかった。 誰か! 誰でもいいから!! そばに居てよ、•••誰か•••
そんな時、やっと聞こえた。
“え•••••••えぇぇぇ!!”という彼の声が。
私はゆっくり目を開けた。そこにはあたふた困惑している彼の顔があった。
なんで京華がここに居るだ!? 俺は目が覚めたばかりということもあり、異常なまでにびっくりしてしまった。しかし、俺があたふたしていると京華は急に抱きついてきた。
「そばに居てよ•••もう、嫌いとか言わないからぁ••お願いだからそばに居てよ•••」と、俺の胸に顔を押しつけ涙声で言った。
俺はゆっくりと片手を彼女の背中にあて、もう片方の手を頭にそっと置いた。
いつもあんなに気丈に振る舞っているのに、本当はとても不器用で寂しがり屋な京華のことが俺は前から好きだった。そして、今その気持ちを伝えようと思った。
私の頭をゆっくり撫でながら謙弥は言った。「好きだ、大好きだ。」はっ、と顔を上げると、そこには照れくさそうに笑う謙弥の顔があった。「けんやー!」「ん!!」「んふ、んんん」
「プハッ、ハァハァ」「えへへ♪♪謙弥、これからはずーっと私のそばにいなさい♪♪」と、ぱたぱたと尻尾を振りながら言った。今日初めて俺に彼女が出来た。ツンデレ妖狐の。
13/03/16 19:49更新 / 狐目の男