連載小説
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『清潔ゴブリン』
 『まて!? 我で何をする気だ!?』

 「首を切ってみんなのところへいく――」

 『そんなことは許さん!』

 「死なせてくれ……サンフランベルジュ……もう僕には何もない………………帰る故郷も友も守るべき民も仕え守るべき王も……苦楽を共にした仲間も……愛する者もそしてそのリーナを僕はこの手で切り裂いた……この手でこの手で……最後の守るべき国すら……消え去った……僕は最後に残ったこの国を守ることだけが……戦う動機だった……それがないなら……僕はどうしたら……」

 『だとして死んでどうする! 全てを失ったともにすこした我がいる! 世界を救った勇者をこの刃で手にかけることは我の誇りをけなし粉々にするだけだ! 世界を救った勇者の末路がそんなものなら我はこの世界など二度と救わぬ。お前は世界を救った幸せになる権利がある! もしそれでも死にたいなら我が朽ち果てるまで墓守をしてやる! お前は一人ではない! 我は常にともにいる!』

 「じゃあ僕はどうはどうしたら……」

 『我とともに旅をしよう。その旅路のはてお前が死を選ぶならそれていい朽ち果てるまでともにいてやる!』

【「おい勇者! 仮に魔王倒したらそれからどうする」

 「なんだよいきなり珍しいいね。君がそんなこと言うなんて」

 「そりゃ最終決戦前夜だろ。希望にあふれた話しようぜ」

 「あらいいこと言うじゃない。筋肉ゴリラ頭の中まで筋肉のくせに!」

 「なんだと高飛車女!」

 「いったわね 筋肉だるま」

 「はい! はーい! 私魔王を倒して真の聖女になって傷ついた人たち皆をもっと! もっーーと! 救いたいでーす!」

 「おっと いいねえ。こんなやつと言いあうより面白しれーな。俺は俺の育ったボロボロの孤児院を魔王討伐の手柄で建て替えて大きくして俺の血の繋がらない弟妹たちが毎日腹いっぱいメシが食えるように王様にしたもらうぜ!」

 「私は私を追い出した学園の無能どもをぎゃふんといわせてお父様を見返してやるの!」

 「僕の夢は大事な人をもう失わないことだよ。当然皆もね。さあもう寝よう 明日は運命の日だ 万全状態にしてみんなで絶対生きて帰ろう」】

【「フハハハハハハハハハハハハハハ! どうだ! この我の不可視の斬撃は? 忌まわしい光の神の使途の足がなくなったぞ!」

 「――ッッッッッッッッッッッッ!?」

 「私はここまでのようです。勇者様――さん――さん手筈通り頼みましたよ。魔王を倒してください」

 「まさか忌まわしい光の使途がこんな芸当をするとはな本来なら貴様らまとめて両足を切り飛ばしてやったものをこれで一日一つしか使えん不可視の刃を使ってしまった。だが杞憂だったようだな。貴様らの恐怖を感じるぞ! 早く絶望し血を浴びせ鮮血と絶望の魔王たるこの我の力になるとがいい! 鮮血と絶望こそこの我の力の源泉! 恐怖とは精神を絶望に染めるのだ!」

 「だったら私たちの勝ちね。たった一回しか使えない技で私たちを殺そうとしたということは、そこまで私たちを恐れている証拠。確実に勝てるなら不意打ちなんて絶対しない皆行くわよ 私達の傷を肩代わりしてくれた――のためにも勝つわよ。勇者、――」

 「ふははははははははははは! それは素直に認めよう! 確かにあの時は脅威に感じた! だが今確信した貴様らはこの我には勝てん! 何故ならこの我は鮮血と絶望を糧とする絶望の魔王! ここまで血と絶望が集まり負けることなどあり得ぬ!」】

魔物娘は登場しないのでここでは投稿できませんが清潔さゴブリンの前日談
小さな村に魔王を倒せるレベルの聖剣を名も伝えず残した魔王を倒し世界を救うが仲間とも故郷思い人最後に残った国さえ失てしまった悲しき一人の勇者の物語せっかくできたので一応投稿
清潔ゴブリン~第一の章~出会いと襲撃~23/12/17 16:44
清潔ゴブリン~第二章〜絶望の荒野に降臨する闇をは払う光の聖剣に認められし伝説の光の勇者〜その者は――ゴブリン〜23/12/18 06:21
清潔ゴブリン~最終章〜めでたしめでたし〜23/12/27 18:49

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