二本目の尾
季節も変わろうとする頃、龍瞳は一週間の半分を魅月尾の家で過ごすようになっていた。
二人は二日に一回のペースで交わり、龍瞳の身体能力は徐々に上がっていった。龍瞳の活躍は海を渡りジパングまで広まり、そちらからも依頼が来るようになっていた。
龍瞳がジパングに渡り仕事を終えて帰ってくると、日も落ちきらない内から交わり始めるということが度々あった。
魅月尾はその性格故に、日も落ちきらぬ内からということに少し抵抗を感じていたが、その時の龍瞳がいつもより激しく、また責め方がいつもよりもネットリとしていて秘部すらも触られない内にイッてしまい、その上龍瞳は抜かずに五回戦はするので魅月尾は内心とても楽しみになってしまっていたのだ。
この日目覚めた魅月尾はお尻の少し上、尾の付け根当たりにムズムズとした違和感を感じていた。そのムズ痒さとくすぐったさから無意識のうちにクネクネと身体をよじらせていた。
魅月尾は龍瞳の腕枕から頭をどけると、布団から抜け出し下着代わりの白い着物を纏い、その上から夕顔の模様が散りばめられた白い着物を纏った。
彼女は二人分の朝食を用意し、自分たちの寝ていた隣の部屋の円卓の上に並べた。
薄暗かった部屋には障子の向こうから日光が射し、部屋の中を明るく照らしていた。魅月尾は隣の部屋に移り、気持ちよさそうに寝ている龍瞳を起こした。
「起きてください、朝ですよ」
「…ん…、朝か…」
龍瞳は目を細く開けて明るいことを確認して、大きく欠伸と延びをした。そして布団から抜け出した彼は下着のみを身に着けただけで殆ど裸に近かく、束ねられていない髪は彼の背中を覆っていた。
魅月尾は彼の身体をぼぅーっと見つめて頬を赤く染めていた。
「…顔を洗ってくる」
「あ、はい。タオルは用意してありますから」
「ああ」
顔を洗って戻ってきた龍瞳は髪をいつものように束ね、服をきっちりと着ていた。
二人は膳の前に座って食べ始めたが、魅月尾はやはりあのむず痒さとくすぐったさで身を軽くよじっている。
「………」
「…どうかしたの?」
「え?いいえ、何も…」
「…そう」
魅月尾は必死で身体を動かしそうになるのを我慢しながら何とか食事を済ませた。そのあとすぐに魅月尾は町へ出かける龍瞳を見送りに玄関に行った。
「行って来ます」
「行ってらっしゃい」
「昼過ぎには帰れると思うから」
「はい」
龍瞳が扉を閉めて少しして、魅月尾の我慢は限界になってしまった。
「なぁぁ〜〜っ
何なのこれぇ〜〜」
魅月尾はその場にへたり込んで身体をクネクネとくねらせた。延々と伝わってくるくすぐったいようなむず痒い感覚。彼女ははしたないと思いながらもその伝わってくる感覚の発信源を掻いたが、全く効果はなかった。
「うぅ〜〜」
魅月尾の眉間には皺が寄せられ、両手に拳を作って身体を左右にねじってその刺激から逃れようとしたが、当然逃れられるわけがなかった。
とうとう変化すらも解け始め、黒髪は金色に変わり、耳が生え、尾が現れた。その尾は身体と同じように激しくうねり、耳はピクピクと動いていた。
我慢をやめてから少し時間が経つと、刺激は弱まったようにも感じたので魅月尾は何とか立ち上がり布団と食器の片づけを始めた。
しかし家事をしている時も終始その感覚に襲われ続け、魅月尾はクネクネと身体を動かし続けた。
魅月尾は家事を済ませると、一階で一番大きな部屋である自室に入った。そしてその部屋の左側にある寝室へ入り、ベッドへ俯せに倒れ込んだ。
「うぅ………」
魅月尾は枕を抱き掴んだ。彼女のお尻と尻尾は左右にフリフリと動いている。
いつもなら今頃は自室の大きな窓の側で椅子に座って、暖かな日の光を浴びてぼぉっと休んでいる頃だ。しかし、今日はそんな暇はない。
魅月尾は時折ベッドの上を転がったり、足を擦り合わせたり、身体をくねらせたりして刺激に耐えていた。
そろそろ正午も過ぎようと言う時、魅月尾にもう一つの感覚が沸き上がってきた。その感覚とは、紛うことなき性欲であった。
いつの間にか身体が高揚し、脈は大きく、顔は赤く染まって息は荒くなっていった。
魅月尾は性欲に抗えず、左手を着物の襟から中へ入れて胸を弄び、右手を股の間に侵入させ、自慰行為を始めた。
魅月尾が己の秘部に軽く振れると、ヌルヌルとした愛液が指に絡み付いてきた。いつも以上に濡れている大陰唇の間に指を沈め、一番敏感な突起を指の腹で刺激する。
「はぅっ…!」
いつもの自慰では感じることの無かった程の快感が身体を突き抜けた。右手でその突起をいじくりながら、左手は弾力のある綺麗な胸を変形させ続けていた。
「あんっ…あぁっ…」
(もっとぉ…もっと激しくぅ…)
秘部を擦る指の動きをだんだん速くし出してから三十秒もしない間に、魅月尾の身体がビクンビクンッと揺れた。
「はぁっ…ハァっ…はぁっ…
だめ……どうして…?」
いつもなら治まるまでは行かずとも多少軽減されるはずの性欲。だがいつも以上の快感を得たにも関わらず、性欲はまったく退く気配を見せなかった。
魅月尾は未だに秘部に手をやり、その指を動かし続けた。
「うあぁぁんっ!
―ハァッ…はぁ…はぁ…はぁんっ…」
魅月尾は既に十回以上も絶頂を迎えていた。そして、彼女が喘ぎ声に交えて発していたのは龍瞳の名前だった。切なく求め、何度も何度も彼の名を呼んでいた。
全く衰えない性欲、全身に広がったように錯覚しているあの疼き。彼女の身体には満足に力は入らず、下腹部はピクピクと痙攣を繰り返していた。
「ただいまぁ」
待ち望んだ声。
今の魅月尾にはそれが、砂漠で彷徨った果てに見つけたオアシスのように、また、凍え死にそうな吹雪の中で目に届いた暖かな灯のように感じられた。
「―龍瞳様ぁ…」
魅月尾はガクガクと震える足でベッドから立ち上がり、寝室から自室へのたった一つのドアを寄り掛かるようにして開けて自室に移り、その自室から廊下への襖を開けた。
そこには龍瞳が立っていて、魅月尾は彼を見るなりしがみ付いた。
「ど、どうした、魅月尾」
着物をはだけさせてしがみ付いてきた、汗をかいた魅月尾を見て龍瞳は驚いた。
「はぁ…はぁ…ダメ…なのぉ…」
「なにがダメなんだ?」
「治まらないの…堪らないのぉ…自分でやってもダメなんですぅ…
龍瞳様ぁ…私を…滅茶苦茶にしてぇ…」
「お、おい…」
魅月尾は龍瞳の着物の帯を外し、前の開いた着物の中に両腕を入れて絡めるように抱きしめた。
龍瞳に魅月尾から発せられる何とも言えない香りが届いた。いやらしい格好の魅月尾と香りと魔力が相まって龍瞳を誘惑し、ついに龍瞳は魅月尾を彼女の自室の床に押し倒した。
薄赤い壁の部屋の床は茶色い木の床で、その上に魅月尾の着物がシーツのように広げられた。肌着の白い着物は汗によって僅かに湿り、お尻の辺りは大量の愛液によって外側の着物まで濡れていた。
「龍瞳様ぁ…、―やあぁんっ」
龍瞳は魅月尾に覆い被さり彼女の両胸の間から首筋に舌を這わせ、左手で秘部を撫で回した。
「こんなに濡らして…まるで漏らしたみたいだね…」
彼は彼女の獣耳に口元を入れてしまうように近づけて囁いた。
「はぁん、ぃ…言わないでぇ…」
言葉と吐息だ耳にかかる。彼女はそれだけで感じ、更に愛液を増した。龍瞳は重ねて耳たぶを甘噛み、胸を揉みほぐした。
「あぁん あっ ひゃぁ きゃぁん…」
今度は首筋から胸元まで下を這わせ、固く勃った乳首を吸い上げた。
「やあぁぁぁんっ ダメぇぇぇ、ダメですぅぅっ」
「君がやれって言ったんだろ?」
龍瞳は舌の先で「つつつ〜」と彼女の身体に下を這わせ、ヘソを通り金色の陰毛の生え始めた辺りまで来ると、両手で足をガバッと開いた。
「そんな…は、恥ずかしいですぅ…」
魅月尾はそう言ったが嫌ではなかった。龍瞳は秘部に口を付けて音をわざとたてるようにすすった。
「ひゃあぁぁあんっ」
「…凄い量だよ、ほんとに。
自分で何回イったの?」
「分からないですぅ…あんっ」
「僕も我慢できない…入れるよ」
龍瞳はズボンと下着を脱ぎ捨て、二人は完全に裸になった。龍瞳はそそり勃つ陰茎を彼女の穴に挿入した。
ヌルッとした愛液が簡単にそれを招き入れ、キツく締まる彼女がそれを話さない。
「うあっ、今日はまた一段と締め付けが…
…動かすよっと」
「ああぁぁんっ―!」
龍瞳は深く突いた。それを皮切りに龍瞳の腰は力強く魅月尾の中を突き上げた。
「あんっ やぁっ すごいっ…ああぁんっ もっと…もっとぉ…」
「もっとだな?」
龍瞳は彼女の言葉通り腰を激しく突き動かした。
「あっ あっ うあぁっ んっ やぁぁ きゃあぁぁん!」
龍瞳が挿入してから魅月尾は更に三度絶頂に達し、また体位を四つん這いに変えて今イッた。四つん這いと言っても魅月尾は力が入らないため、上体はべったりと床に着き、背中を反らせてお尻を突き上げているという格好だった。
龍瞳は腰の動きを休めず、迫ってきた快感に辿り着こうとしていた。
「魅月尾…出すよ」
「出して…イッパイ出してぇ」
「うっ―!」
「うぁああぁぁん―」
龍瞳は精を彼女の体内に大量に排出した。
その時、魅月尾の尾の付け根から元々あった尾に沿うように淡い輝きを放って金色の毛の生えた新たな尾が生えた。
「魅月尾、尾が…」
「え…?」
龍瞳が腰の動きを止めようとした。
「だめッ、最後まで、私がイくまでやめないでぇ!」
「ああ、わかったよ」
龍瞳は増して激しく腰を動かし突き上げた。そして魅月尾がイくまで時間はかからなかった。
「あっ あっ イ…くぅぅぅっ!」
魅月尾は一際大きな声を上げて身体を振るわせ、龍瞳が抜くとばたりと力無く崩れた。二本の尾がひくひくと動いていた。
「…ビッショビショ…だな」
「そう…ですね…」
「それにしても尾が生える寸前って、あんなになるのか」
「…そうみたいです…私初めてだったから分からなかったですけど…」
妖狐や稲荷は、精を吸い取り魔力を蓄えて尾の数を増やす。その尾が生える寸前はどうやらムズムズとした感覚があり、精を速く接種するために性欲が大幅に高まって精を十分な量得るまでは治まらないらしい。
魅月尾は二十回近く激しい絶頂を迎えたために腰砕けになってしまい、龍瞳のあぐらの上に身体を抱かれて、座らされていた。
「はは…」
「どうしたんですか?」
「いや、あんな乱れたところを見るのは初めてだからな」
「うぅ…言わないでください…恥ずかしいです…」
「ごめんごめん。もうちょっとしたら夕食の準備しなきゃ。魅月尾は動けないみたいだから、今夜は僕が作るよ」
「ごめんなさい…」
「謝らなくて良いよ」
龍瞳は新しい着物を取ってくると彼女に着せ、台所に消えていった。
暫くして、とてもいい匂いが魅月尾の鼻に届いた。
二人は二日に一回のペースで交わり、龍瞳の身体能力は徐々に上がっていった。龍瞳の活躍は海を渡りジパングまで広まり、そちらからも依頼が来るようになっていた。
龍瞳がジパングに渡り仕事を終えて帰ってくると、日も落ちきらない内から交わり始めるということが度々あった。
魅月尾はその性格故に、日も落ちきらぬ内からということに少し抵抗を感じていたが、その時の龍瞳がいつもより激しく、また責め方がいつもよりもネットリとしていて秘部すらも触られない内にイッてしまい、その上龍瞳は抜かずに五回戦はするので魅月尾は内心とても楽しみになってしまっていたのだ。
この日目覚めた魅月尾はお尻の少し上、尾の付け根当たりにムズムズとした違和感を感じていた。そのムズ痒さとくすぐったさから無意識のうちにクネクネと身体をよじらせていた。
魅月尾は龍瞳の腕枕から頭をどけると、布団から抜け出し下着代わりの白い着物を纏い、その上から夕顔の模様が散りばめられた白い着物を纏った。
彼女は二人分の朝食を用意し、自分たちの寝ていた隣の部屋の円卓の上に並べた。
薄暗かった部屋には障子の向こうから日光が射し、部屋の中を明るく照らしていた。魅月尾は隣の部屋に移り、気持ちよさそうに寝ている龍瞳を起こした。
「起きてください、朝ですよ」
「…ん…、朝か…」
龍瞳は目を細く開けて明るいことを確認して、大きく欠伸と延びをした。そして布団から抜け出した彼は下着のみを身に着けただけで殆ど裸に近かく、束ねられていない髪は彼の背中を覆っていた。
魅月尾は彼の身体をぼぅーっと見つめて頬を赤く染めていた。
「…顔を洗ってくる」
「あ、はい。タオルは用意してありますから」
「ああ」
顔を洗って戻ってきた龍瞳は髪をいつものように束ね、服をきっちりと着ていた。
二人は膳の前に座って食べ始めたが、魅月尾はやはりあのむず痒さとくすぐったさで身を軽くよじっている。
「………」
「…どうかしたの?」
「え?いいえ、何も…」
「…そう」
魅月尾は必死で身体を動かしそうになるのを我慢しながら何とか食事を済ませた。そのあとすぐに魅月尾は町へ出かける龍瞳を見送りに玄関に行った。
「行って来ます」
「行ってらっしゃい」
「昼過ぎには帰れると思うから」
「はい」
龍瞳が扉を閉めて少しして、魅月尾の我慢は限界になってしまった。
「なぁぁ〜〜っ
何なのこれぇ〜〜」
魅月尾はその場にへたり込んで身体をクネクネとくねらせた。延々と伝わってくるくすぐったいようなむず痒い感覚。彼女ははしたないと思いながらもその伝わってくる感覚の発信源を掻いたが、全く効果はなかった。
「うぅ〜〜」
魅月尾の眉間には皺が寄せられ、両手に拳を作って身体を左右にねじってその刺激から逃れようとしたが、当然逃れられるわけがなかった。
とうとう変化すらも解け始め、黒髪は金色に変わり、耳が生え、尾が現れた。その尾は身体と同じように激しくうねり、耳はピクピクと動いていた。
我慢をやめてから少し時間が経つと、刺激は弱まったようにも感じたので魅月尾は何とか立ち上がり布団と食器の片づけを始めた。
しかし家事をしている時も終始その感覚に襲われ続け、魅月尾はクネクネと身体を動かし続けた。
魅月尾は家事を済ませると、一階で一番大きな部屋である自室に入った。そしてその部屋の左側にある寝室へ入り、ベッドへ俯せに倒れ込んだ。
「うぅ………」
魅月尾は枕を抱き掴んだ。彼女のお尻と尻尾は左右にフリフリと動いている。
いつもなら今頃は自室の大きな窓の側で椅子に座って、暖かな日の光を浴びてぼぉっと休んでいる頃だ。しかし、今日はそんな暇はない。
魅月尾は時折ベッドの上を転がったり、足を擦り合わせたり、身体をくねらせたりして刺激に耐えていた。
そろそろ正午も過ぎようと言う時、魅月尾にもう一つの感覚が沸き上がってきた。その感覚とは、紛うことなき性欲であった。
いつの間にか身体が高揚し、脈は大きく、顔は赤く染まって息は荒くなっていった。
魅月尾は性欲に抗えず、左手を着物の襟から中へ入れて胸を弄び、右手を股の間に侵入させ、自慰行為を始めた。
魅月尾が己の秘部に軽く振れると、ヌルヌルとした愛液が指に絡み付いてきた。いつも以上に濡れている大陰唇の間に指を沈め、一番敏感な突起を指の腹で刺激する。
「はぅっ…!」
いつもの自慰では感じることの無かった程の快感が身体を突き抜けた。右手でその突起をいじくりながら、左手は弾力のある綺麗な胸を変形させ続けていた。
「あんっ…あぁっ…」
(もっとぉ…もっと激しくぅ…)
秘部を擦る指の動きをだんだん速くし出してから三十秒もしない間に、魅月尾の身体がビクンビクンッと揺れた。
「はぁっ…ハァっ…はぁっ…
だめ……どうして…?」
いつもなら治まるまでは行かずとも多少軽減されるはずの性欲。だがいつも以上の快感を得たにも関わらず、性欲はまったく退く気配を見せなかった。
魅月尾は未だに秘部に手をやり、その指を動かし続けた。
「うあぁぁんっ!
―ハァッ…はぁ…はぁ…はぁんっ…」
魅月尾は既に十回以上も絶頂を迎えていた。そして、彼女が喘ぎ声に交えて発していたのは龍瞳の名前だった。切なく求め、何度も何度も彼の名を呼んでいた。
全く衰えない性欲、全身に広がったように錯覚しているあの疼き。彼女の身体には満足に力は入らず、下腹部はピクピクと痙攣を繰り返していた。
「ただいまぁ」
待ち望んだ声。
今の魅月尾にはそれが、砂漠で彷徨った果てに見つけたオアシスのように、また、凍え死にそうな吹雪の中で目に届いた暖かな灯のように感じられた。
「―龍瞳様ぁ…」
魅月尾はガクガクと震える足でベッドから立ち上がり、寝室から自室へのたった一つのドアを寄り掛かるようにして開けて自室に移り、その自室から廊下への襖を開けた。
そこには龍瞳が立っていて、魅月尾は彼を見るなりしがみ付いた。
「ど、どうした、魅月尾」
着物をはだけさせてしがみ付いてきた、汗をかいた魅月尾を見て龍瞳は驚いた。
「はぁ…はぁ…ダメ…なのぉ…」
「なにがダメなんだ?」
「治まらないの…堪らないのぉ…自分でやってもダメなんですぅ…
龍瞳様ぁ…私を…滅茶苦茶にしてぇ…」
「お、おい…」
魅月尾は龍瞳の着物の帯を外し、前の開いた着物の中に両腕を入れて絡めるように抱きしめた。
龍瞳に魅月尾から発せられる何とも言えない香りが届いた。いやらしい格好の魅月尾と香りと魔力が相まって龍瞳を誘惑し、ついに龍瞳は魅月尾を彼女の自室の床に押し倒した。
薄赤い壁の部屋の床は茶色い木の床で、その上に魅月尾の着物がシーツのように広げられた。肌着の白い着物は汗によって僅かに湿り、お尻の辺りは大量の愛液によって外側の着物まで濡れていた。
「龍瞳様ぁ…、―やあぁんっ」
龍瞳は魅月尾に覆い被さり彼女の両胸の間から首筋に舌を這わせ、左手で秘部を撫で回した。
「こんなに濡らして…まるで漏らしたみたいだね…」
彼は彼女の獣耳に口元を入れてしまうように近づけて囁いた。
「はぁん、ぃ…言わないでぇ…」
言葉と吐息だ耳にかかる。彼女はそれだけで感じ、更に愛液を増した。龍瞳は重ねて耳たぶを甘噛み、胸を揉みほぐした。
「あぁん あっ ひゃぁ きゃぁん…」
今度は首筋から胸元まで下を這わせ、固く勃った乳首を吸い上げた。
「やあぁぁぁんっ ダメぇぇぇ、ダメですぅぅっ」
「君がやれって言ったんだろ?」
龍瞳は舌の先で「つつつ〜」と彼女の身体に下を這わせ、ヘソを通り金色の陰毛の生え始めた辺りまで来ると、両手で足をガバッと開いた。
「そんな…は、恥ずかしいですぅ…」
魅月尾はそう言ったが嫌ではなかった。龍瞳は秘部に口を付けて音をわざとたてるようにすすった。
「ひゃあぁぁあんっ」
「…凄い量だよ、ほんとに。
自分で何回イったの?」
「分からないですぅ…あんっ」
「僕も我慢できない…入れるよ」
龍瞳はズボンと下着を脱ぎ捨て、二人は完全に裸になった。龍瞳はそそり勃つ陰茎を彼女の穴に挿入した。
ヌルッとした愛液が簡単にそれを招き入れ、キツく締まる彼女がそれを話さない。
「うあっ、今日はまた一段と締め付けが…
…動かすよっと」
「ああぁぁんっ―!」
龍瞳は深く突いた。それを皮切りに龍瞳の腰は力強く魅月尾の中を突き上げた。
「あんっ やぁっ すごいっ…ああぁんっ もっと…もっとぉ…」
「もっとだな?」
龍瞳は彼女の言葉通り腰を激しく突き動かした。
「あっ あっ うあぁっ んっ やぁぁ きゃあぁぁん!」
龍瞳が挿入してから魅月尾は更に三度絶頂に達し、また体位を四つん這いに変えて今イッた。四つん這いと言っても魅月尾は力が入らないため、上体はべったりと床に着き、背中を反らせてお尻を突き上げているという格好だった。
龍瞳は腰の動きを休めず、迫ってきた快感に辿り着こうとしていた。
「魅月尾…出すよ」
「出して…イッパイ出してぇ」
「うっ―!」
「うぁああぁぁん―」
龍瞳は精を彼女の体内に大量に排出した。
その時、魅月尾の尾の付け根から元々あった尾に沿うように淡い輝きを放って金色の毛の生えた新たな尾が生えた。
「魅月尾、尾が…」
「え…?」
龍瞳が腰の動きを止めようとした。
「だめッ、最後まで、私がイくまでやめないでぇ!」
「ああ、わかったよ」
龍瞳は増して激しく腰を動かし突き上げた。そして魅月尾がイくまで時間はかからなかった。
「あっ あっ イ…くぅぅぅっ!」
魅月尾は一際大きな声を上げて身体を振るわせ、龍瞳が抜くとばたりと力無く崩れた。二本の尾がひくひくと動いていた。
「…ビッショビショ…だな」
「そう…ですね…」
「それにしても尾が生える寸前って、あんなになるのか」
「…そうみたいです…私初めてだったから分からなかったですけど…」
妖狐や稲荷は、精を吸い取り魔力を蓄えて尾の数を増やす。その尾が生える寸前はどうやらムズムズとした感覚があり、精を速く接種するために性欲が大幅に高まって精を十分な量得るまでは治まらないらしい。
魅月尾は二十回近く激しい絶頂を迎えたために腰砕けになってしまい、龍瞳のあぐらの上に身体を抱かれて、座らされていた。
「はは…」
「どうしたんですか?」
「いや、あんな乱れたところを見るのは初めてだからな」
「うぅ…言わないでください…恥ずかしいです…」
「ごめんごめん。もうちょっとしたら夕食の準備しなきゃ。魅月尾は動けないみたいだから、今夜は僕が作るよ」
「ごめんなさい…」
「謝らなくて良いよ」
龍瞳は新しい着物を取ってくると彼女に着せ、台所に消えていった。
暫くして、とてもいい匂いが魅月尾の鼻に届いた。
10/06/03 00:31更新 / アバロン
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