読切小説
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蒼翠の狩人
ダーン!

空に響く一発の銃声。

俺はこの音が好きだ。

「おお、仕留めたのは猪か。」

俺は狩人だ。名前は『栗谷 麻也(クリタニ アサヤ)』だ。

目が青いので『蒼き狩人』などと呼ばれているが、はてさて誰が言い出したのか…。

今俺は鬱蒼と茂った森にいた。

仲間は今そばにいるやつと俺を合わせて三人、といっても狩猟しているのは俺だけでそばにいるやつは今回は観測役、もう一人は山菜を取りにいっている。

俺は今仕留めたばかりの猪に近づき、二人で持てるように足を縛り、棒を通した。

そしてさぁ二人で運ぼうとしたとき、俺は殺気を感じ、棒を払いのけると急いで銃に弾をこめた。

今俺が使っているのは銃身が二つ横に並んでいる猟銃だった。

それを殺気を感じたほうに向けて一射。

乾いた音を堪能する暇なく、周囲を警戒した。

そばにいた仲間はまったく気付いておらず、俺が何のために撃ったのか分かっていないようだった。

「お、おめぇなに…」

「黙っててくれ、何かいる。」

俺はそれだけ言って再び構えた。

そして俺は木陰の中からこちらを覗く複数の目のようなものを見つけた。

そこに向けてまた一射。

だが弾丸は外れ木の枝を跳ね飛ばしただけだった。

「くそっ。」

俺は焦りからか、うっかり装填しようとした弾を落としてしまった。

どうやらそれを見逃してくれる相手ではなかったようだ。

瞬間、俺の左側から殺気が感じられ私は前に転がった。

その弾みで銃を落としてしまったが、咄嗟に山刀を抜き、殺気を放ってきた獲物を見た。

それは腕に二本の鎌を持つマンティスだった。

「まままままままま魔物!?」

「騒ぐな!気が散る!」

俺も魔物というものを見るのは初めてだった。

そもそも去年成人式を迎えたばかりで未だに『恋愛』の『れ』の字も知らず、ましてやそういうのにうつつを抜かす時間がなかった。

農村であるこの村を支えるために食い扶持は自分で狩らなければならないからだ。

だから幼少期から祖父に狩猟の何たるかを聞き漏らさず覚え、まだ若いながらも異名を持つまでになったのだ。

そんな俺ですら今魔物と対峙して足が震えている。

今にも気絶してしまいそうだった。

「…。」

「…。」

生唾を飲み込む音がいやに大きく聞こえ、俺はこの緊張から早く脱したいと思った。

「おい!こっちからなんか激しい音が…」

そこへ幸か不幸か山菜をとりにいっていたやつが戻ってきた。

マンティスがそちらの方へ気が向いた瞬間、俺は転がりながら銃を拾い上げ
、マンティスのほうへ向け引き金を引こうとした。

だが、マンティスはそれよりも早く俺の懐に飛び込み右手の鎌を振るった。

咄嗟に俺は銃を盾にしてそれを避けた。

鎌の一撃をもろに受けた銃は銃身が綺麗に切り裂かれた。

「くっ!」

どこまでいけるか分からないが、俺は再び山刀を抜いてマンティスに踊りかかった。

「いやぁぁぁぁぁ!」

マンティスは表情を崩さぬまま俺の刀を受け流した。

そもそも俺は剣術など学んでないため素人同然の太刀筋だっただろう。

だが、時間を稼ぐことはできたはずだ。

「早く逃げろ!獲物はおいていってしまえ!」

俺がそう叫ぶと腰が抜けていた二人は我先にと森を抜けていった。

俺も二人が見えなくなると距離を取り、ポーチの中にあった動物が嫌がる匂いの出る玉を足元に投げ、逃げた。

急いで森を抜け、村へ帰った。

先に逃げた二人は森の近くに立てられた小屋の中で休んでいた。

「なんなんだ?あの魔物は…。」

「お、オラ初めて見ただ!」

「んだ!なげぇもん振り回しておっかなかったな…。」

二人は興奮気味に話しており、俺が入ってきたことに気付いてないようだった。

俺はいつもするようにヤカンに水をいれ沸かした。

ひとまず何か飲み物を飲みたかった。

極度の緊張から開放されたからだろうか、今の俺には冷静に対処しようとする意思と、ふつふつと沸き起こる怒りの念があった。

「魔物がいるなんざ聞いてねぇよ…。」

「おお、すまねぇ。オラ達だけ先に出てきちまって…」

「気にするな…だが暫くはやめておいた方がいいかもな。」

言わずもがな森に入ることを、である。

二人もそれに同意したようだった。

だが、俺は自分でそのことを言ったとき心に淀みが浮かんだ。

許すまじ…と。

銃を壊され、獲物を置いていく羽目になり、散々だった。

そのことを再認識すると、どうしてもせめて一矢報いたかった。

その夜、村で集会が開かれ、安全が確認されるまで森に入ることを禁じることが決まった。

だが、俺はそもそもその決定に従うつもりはなく、更に無断で森に入り、あのマンティスと決着をつけるつもりでいた。

後日、改めて装備を整え、俺はまだ封鎖が完了していない森へ足を踏み出した。

今回は前のとは違い、装弾数も射程もまったく違う猟銃だった。

しかも今回は大型の動物を仕留めるためのスラッグ弾という巨大な弾を持ってきていた。

格好は森の緑に溶け込みやすい緑色の外套を羽織り、布で口を覆った。

俺はすぐに前にマンティスと出会った場所までやってきた。

俺はそこの木陰で息を潜め、マンティスが来るのを待った。

何故自分がこの方法をとったのかは分からない、むしろこの方法だと見つからない可能性のほうが大きい。

だが、俺の直感が告げていた。

必ずここに現れると。

はたして獲物は現れた。

おそらく獲物を探しているのだろう、触角を動かしながら辺りをキョロキョロしているのが見えた。

俺は狙いを定め、一射した。

甲高い音が響き、マンティスの体が仰向けに倒れた。

…これで終わりか?

だが、俺がそう思った瞬間、マンティスは一瞬で起き上がるとまっすぐ俺の方へ飛び上がった。

まだ距離があるうちに次弾を薬室に叩き込みもう一射。

それをなんとマンティスは自身の鎌で弾き飛ばした。

俺が唖然としている中、マンティスは俺の目の前に降り立ち、その鎌を振るおうとした。

その瞬間、四方から網が持ち上がり、マンティスの体を絡めとった。

「!」

「かかったな!阿呆が!」

今度こそ、と再び引き金を引こうとした。

だが、俺は引き金を引くことができなかった。

銃口を向けた先はマンティスの頭、そしてそいつと目が合った。

エメラルドのように美しく輝く人の目のような眼光に思わず見惚れた。

獲物を前にしてそれに魅了されてしまうとは猟師失格だな…。

その隙にマンティスは網を切り裂き、俺を押さえつけた。

しかし!

すぐに手が届くところに例の臭いが出る玉があり、俺はそれを地面に叩き付けた。

すぐに臭いが広がり、マンティスの手が緩んだところで俺は近くの茂みに隠れた。

あの臭いを至近距離で受けたのだ、そう早く回復するまい。

だが、俺の目論みはすぐに破られることになった。

俺は相手を見誤っていたのだ、いつも狩っている獣か、知性を持った魔物かを。

弾を込めようとしていた俺の頭上にマンティスが現れたのだ。

最初俺は何が起こったのかわからなかった。

完全に油断していたのだ。

また玉を投げようとしたがそれよりも早くマンティスは俺の両手をなんと縄を使って縛り上げた。

さながらどこぞの仕事人みたいに。

それと同時に、ああ、もう死ぬのかと確信して俺は目を閉じた。

だが、いつまでたっても想像していた痛みはいくら待っても来ず、不審に思い目を開けた。

目の前にはこちらを無表情に見つめるあの目があった。

「…質問…」

そうマンティスが呟いた。

俺は最初何を言われたのかわからなかった。

「なに?」

「質問、なんで撃たなかった?」

「…答える義理はない。」

冷たくあしらった。

どうせすぐに死ぬのだ、こういう風にしていても仕方がないと思った。

だが、マンティスの方は事情が違うらしく、俺の服から武器になりそうな物を全部ひっぺ返し、遠くに放った。

すると危険はないと判断したのか、私を縛っていた縄を切り裂いた。

「…こちらからも質問したいのだが…」

「…。」

好きにすれば?とでもいう風に、マンティスはこちらを向いた。

「どうやって臭いを防いだ?」

「…。」

するとマンティスは自分の鼻に手をやると何かを外した。

「…これ。」

それは鼻栓だった。

しかも山を降りたコンビニで売っているようなものである。

「そういうわけか…ああ、拍子抜けしたな…で、何で殺さないんだ?」

しかし、マンティスの顔はキョトンとしており、何を言われたのか理解していないようだった。

だが、次の言葉で何故俺を捕らえたのかは分かった。

「子作りする人間を殺す必要なんてない。」

と言ったからだ。

一瞬何を言われたのか理解できなかったが、すぐに理解して顔から火が出るんじゃないかと思うくらい赤くなったのが自分でも分かった。

前も言ったが、俺は恋愛に極端に疎い。

それを知ってか知らずか、彼女はすでに俺の外套を切り裂き、ズボンに鎌の先端を入れようとしていた。

「!す、ストップ!」

驚いて素っ頓狂な声を上げて静止させた。

「…何故?」

「こっちのセリフだ!何をしている!?」

「子作りの準備。」

「いやそうじゃなくてだな…」

ふと目を上にずらすと俺は彼女の頭から垂れる触角が動いているのを見た。

そして理解した。ああ、考え方が違うんだなと。

だが、流石に俺はこんな場所で営むつもりはなかった。

そもそもお互いを良く知らないわけであって、俺は鑑定するように彼女の体を見た。

顔は整って瞳は美しく、髪の毛は伸ばし放題だったが、決して汚いわけではなく、むしろ清潔にしていて、胸は大きく、いかにも俺好みだった。

尻はよい形に膨らんで太ももも張りがあって柔らかそうだった。

「…。」

「私とじゃ…嫌?」

観察していると、突然目が合い、そう聞いてきた。

「嫌と言うわけではないが…」

「じゃあしよう。」

「いやだからさ…」

「ダメ?」

「うぅ…」

彼女は目を潤ませながら下から見上げるように俺を見てそう聞いてきた。

流石に断りきれなくなり、渋々承諾した。

まぁ期待しなかったわけではないが…。

だが、場所は流石にいやなので、俺の家に連れ込むことにした。

俺の家は森から比較的近いところにあってので、他の村人にばれずに連れてこられた。

そして、俺が衣服を全て脱ぎ、寝床でマンティスと向かい合った。

そこで俺はまだ名前を聞いていないことを思い出した。

というかお互いに名乗りさえあげていなかった。

「あ〜言い忘れていたが俺は栗原麻也だ、そっちは?」

「…翠(ミドリ)。」

「いい名前だ。」

「…。」

我慢できなくなったようで翠は俺を押し倒した。

いくら魔物でも前戯は必要だろう、というかそうしないと俺のモノが立たないので、押し倒された状態で翠の腰に手を回して近くに寄せ、その潤んだ唇を思い切り吸った。

「ん、チュ」

「ぬ、レロ」

暫く卑猥な水音が続き、堪能したところでお互いに顔を離して私は翠の胸を揉んだ。

それは強く握れば弾けてしまうのではないかと思うほど弾力に優れ俺の右手が埋まってしまった。

「柔らかい…。」

赤ん坊の頃以外で女性の胸を触ったことはなかったのでどう扱おうか迷っていたら、翠が俺の手をとり、教えてくれた。

「…こう。」

「む、難しいな…。」

優しく揉みながらも時々強く揉んで強弱をつけたり、出てきた乳首を引っ張った。

「ひゃっ!」

「そうか、ここがいいのか。」

段々要領が分かってきたのでコリコリと乳首をこすると翠が嬌声を上げた。

それが面白くもあり俺は集中的に乳首を攻めた。

「ほれほれ、もっと声を上げなさい。」

「…そんなヒャン!こと言ったってヒッ!」

強情だな、と思い俺は思いっきり翠の乳首を吸った。

「アン!」

「ふふ…そっちから誘ってきたんだからな?」

口で乳首を甘く噛みながら俺は腰にあてていた手を翠の秘所まで伸ばした。

すでに濡れていたそこを俺は押し上げた。

「ここに欲しいんだろ?」

「…。」

声を上げると嬌声しか出なくなってしまったようで、コクコクと首を縦に振った。

「…俺のももう限界なんだ…。」

俺の息子もギンギンに反り立ち、先端から糸を引いていた。

そして翠の腰に手を当て、ゆっくりと狙いを定めるように翠の膣内に入れた。

「ハァン♥」

「これは…すごい…。」

膣内は俺のチンコを離さないようにしっかりと掴んでいた、かと思えば俺の精子を全部持っていこうといやらしくうねっていた。

「動くぞ。」

やり方がわからず、とにかく奥まで到達させようと無理にねじ込もうとした。

「…あせらないで。」

「…む、すまん。」

「もっとゆっくり、何度も動かしながらナカに入れていけばいいから…。」

彼女に優しく諭されたのでゆっくりとほぐすように突きはじめた。

「こうか?」

「そう…ゆっくり…ハン♥」

少し慣れてきたところでもっと突いてやろうと激しく前後運動をし始めた。

「ファッ♥もっと、ゆっくり♥」

だが、どうやら俺の方が正解だったようで何度か続けるとチンコの先端に明らかに具合の違うものが当たった。

「…ここか?」

「…そう。」

そうかここが…。

「あ、大きくなった。」

わざわざ言わんでいい!

実際恥ずかしくなるが二周りほど大きくなっていた。

だが、

「お前がもっと気持ちよくなるだろ?」

「…うん♥」

「じゃぁもっと激しくしないとな」

狩人のスタミナなめるなよ?

「いくぞ…!」

「きてぇ…いっぱい出して…♥」

俺は今まで異常に腰を振る速さを上げ、抜けきるか抜けきらないかギリギリから一気に奥まで出し入れした。

「ファッ!?あっ♥あっ♥あっ♥あっ♥」

水音と翠が奏でるハーモニーを聞きながら、俺は一心不乱に腰を振った。

「もう…だめ…」

すると突然翠の中が一気に締まり、精液を残らず搾り取ろうと波打った。

「!出るっ!」

「あっ♥イクっ!イッちゃう♥♥」

子宮を貫かんばかりに俺は腰を翠に押し付け、その膣内に欲望の塊である子種を注ぎ込んだ。

「イクぅぅぅぅぅ♥♥♥」

タマが空になるのではないかと思うほどの量を翠のナカにぶちまけ、俺は一瞬気が遠くなった。

「はぁ…はぁ…」

「ふふ…まだまだいけるよね?」

あれ?一発やったら終わりなんじゃ…。

「夜は長いからね♥」

「いやもうでな…アッー」

どうやら寝かさせてくれないようだ…。






〜三ヵ月後〜





ターン!と山に銃声がこだました。

「よし仕留めた」

「…鉛はあまり良くない」

「大丈夫だろ。それに精をつけなきゃ始まらないし」

「…うん////」

どうもこの山はもともと一箇所が魔界になっていたようで、今ではこの村を含めた一帯が明緑魔界となっていた。

「はははは、蒼翠の狩人殿等は仲がよろしいですな!」

今この場には俺と翠以外に若返った…実際腰が曲がってヨボヨボだった爺さん方が魔物達の魔力を受けて元気になっていた…ように感じる爺さんが二人とそれぞれの伴侶であるゴブリンとダークエルフがいた。

「まぁ、若者同士ですから」

「我々も負けていられませんな!」

「もちろんですわ、ああ早く無様にのた打ち回りながら死んでいく様が見たいものです」

「おじいちゃんも頑張ってね!」

「おう!任された!」

上から順にダークエルフの旦那さん、ダークエルフさん、ゴブリンの旦那さん、ゴブリンさんだ。

今、村と魔界を使って新しくベッドタウンを作ろうかという計画があるらしいが、正直なところやめてもらいたい。

排気ガスとかいろんなのでこの森や山がなくなるのは悲しい。

そもそも俺はこの狩人という職業が天職だと思っている。

だから俺は最後まで反対するし、他の人達も大方同意してくれてる。

さぁ、次の獲物を探しに行こう。





〜END〜












13/09/22 01:27更新 / kieto

■作者メッセージ
どうもです、最初に言っておきますが、連載中の『ワイバーンを見つけて…』とは関係ないのであしからず。

さて、この作品ですが息抜きにぼちぼち書いていたものです。

精描写や一人称など自分でもあまり勝手が分からないので変なとこらがあると思いますが、見逃してください。

もう秋になりましたね、一年も半分切りましたが、皆さんがんばっていきましょう!

それではまた、良い日を

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