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第四話 「お〜い。大丈夫か〜?」 「あ、はい。助かりました」 「「私達からもありがとう」なのです」 ま、助かったのは良いけど…。 「…彼女達は?」 「え?僕のガールフレンドですけど?」 「…」 爆発しろ。 「で、なんでこんなことに?」 まぁどうせ探索中に襲われたとかだろうけ 「青姦してたrグゲブォッ!?」 「「ダーリン!」」 「あ」 思わず手が出てしまった。 「だが私は謝らない」 「ナゼェ!?」 「大体、探索中に青姦なんてしてた方が悪い。家でしてろ」 どうりでなんか全員中途半端に服が着れてないと思ったら…ちょっと目のやり場に困るから着て貰いたいんだが…。 思いが通じたのか佇まいを正してくれたから疑問に思ったことを聞いてみる。 「というかなんで魔物となんだ?人じゃなくて」 ずっと疑問に思ってたことだ。この前のアルラウネもなんか俺のことをガン見してたし…。 第一、魔物ってすごく危険だと思うんだけどな…。 「彼女達も別に人に害があるわけじゃないんだよ?」 「ほう…」 「彼女達は女性しかいないらしくてね、それで僕たちみたいな人間の男が必要らしいんだ」 「へぇ…知らなかったな」 実際、普通に考えたら殺し殺されの世界なはずだからな。 …なにをトチ狂ったのかは知らないが、元の世界だとよく擬人化されてたけど…まぁ可愛かったし、ヌいたこともあるし、仕方ないね。 「とはいっても…毎日はちょっときついね」 「爆発しろ」 「!?」 はぁ…ま、何はともあれ。 「俺が近くにいてよかったな」 「そうだね、感謝してるよ」 「…ところで、もっと教えてくれないか?」 「彼女達のこと?」 「まぁ、魔物って言う意味ならそうなるのかな?」 「いいよ。お互いに依頼を片付けてからで良いかな」 「むしろそうしてくれ」 「ちなみに依頼は?」 「薬草。じゃあまた後でな。帰りは街道のところで落ち合おう」 「わかったよ」 「「じゃ〜ね〜」」 多分、あいつ等は川に向かったな。 こっちも早々に終わらせるか…。 「よう」 「あ、どうも」 「「やっほー」」 「姦しいな」 「そこが彼女達のいいところだよ」 ノロケ話は聞くつもりないからさっさと切り上げちまおう。 「で、魔物達について教えてくれるか?」 「もちろん」 このリア充から聞いたところによると、魔物達は決して人を害するつもりはなく、むしろ一緒に生活しようとしているらしい。だが、教会やらほとんどの国は過去に魔物達がまだ凶暴だった頃が忘れられずに認めるつもりがないそうだ。 実際中には嗜虐的性質の魔物もいるらしく、自分たちがそう思われているのを逆手にとって、恐怖させながら精子を貰うらしい。 ところで、彼女達と激しくしても死ぬことはないらしく、こいつも毎夜毎夜激しくしても全然萎えないらしい。所謂絶倫ですね、わかります。死ね。 「なるほど、大体分かった。死ね」 「さっきからどうして」 「彼女いないやつの妬みだ、すまん」 「まぁ僕も一週間前まで似たような状況だったから君の事は言えた義理じゃないけど…」 「すまんな。こっちに来てからあんまり時間が…っと」 「?君は旅人なのかい?」 ああ、そっかこういう扱いか。 まぁ異世界から来たとかいっても信じないだろうし…。 「そんなとこだ」 「「面白そう、今度聞かせて!」」 「…機会があればね…」 っと、もうギルドに着いたか。 「あ、もうここか…今日は助かったよ。ありがとう」 「ま、人助けは嫌いじゃないんで」 多分色々と済ませたらまた会うだろう。 まったく騒がしい一日だ。 ギルドから報酬を貰って宿に行こうとしたら食事に誘われてせっかくだから付き合う事にした。食事代は出してくれるそうだし。ちなみに依頼の金額は100eで、取りすぎた分は買い取ってもらって50e、安すぎやしないかと思ったら薬草自体はよく取れるそうなので10gで5eという安さだった。 この町にある唯一の飯屋で夕食を食べ(森の探索で半日ほどかかった)、宿屋で延長料金払って寝る事にした。 明日には本格的な魔法の練習といくか…。 翌朝、ご飯を食べてから昨日と同じ依頼を受ける。というか、この薬草の依頼ってのは二つあったみたいで、基本はこの町の収入源になっているもの、もう一つは今日のみたいに個人が頼むものだ。 それで今日受けたのは前者だ。手早く採取して、魔法の練習しよう。 さてと…いくか…。 薬草の採取を手短に終わらせ、なるべく日当たりのいい場所にいく。 ちょうど、結構な範囲に日光が降り注いでいるところがあったからここにしよう。 近くにあった大きな岩を的にして弓を取り出す。 「『ショック・アロー』」 弦を引き絞って魔法の弓を放つ。カン!っていう甲高い音がして弾かれた。 まぁ威力重視じゃないし、威力がなくて当然なんだけど。 さてと…次は普通の魔法を使ってみよう。 右手を突き出して魔力を込める。 慣れないから優しく…優し〜く…。 「『ショット』」 俺が呟いた瞬間、ポフッという音がして右手から白く光るオタマジャクシみたいな玉が打ち出され…漂ってるなこれ?魔法の名前自体適当につけたしな…。 的にしている岩にぶつかると、溶けるようにして消えてしまった。だめだこりゃ。 次はもっと強く込めて…。 「『ショット』!」 ドン!と大きな音がして、俺の体が後ろに吹き飛ばされた。相当な威力だ、これはしっかり調整しないとな…。 体の節々が痛いけど、これくらいなら大丈夫だな。 その後いくつか魔法の練習をやって、結局スタングレネードと魔法弾を撃てるようにしかならなかった。こりゃ専門家でも呼ばないと無理かな…。 …………数日後………… 「指名…ですか?」 「はい!おめでとうございます!こんなに早く指名が来るなんて…正直驚きです」 今日、ギルドに行くと突然カウンターまで引っ張られた。 何事だろうと思っていたらなんと個人指名の依頼だった。 とはいっても、俺が心当たりがあるのは勇者関連なんだが…。 「はぁ…」 「?嬉しくないんですか?」 「…実感がわかないんですよ…そんな突然指名だとか…」 「確かに突然のことでこんがらがってるんでしょうね」 そうじゃないんだけど…。 「それでその指名依頼というのは?」 「指名依頼というのは依頼者が直接頼む依頼のことです。仲介場所は各ギルドと決まっていますが、依頼内容、報酬、そのた情報は一切我々は知りえることができません。しかし依頼が発生したということはギルド証に記載されるので大丈夫です」 「はぁ…それで依頼主は?」 「今日の午後にここに来るそうなので宿で待機していてください」 「わかりました」 う〜ん…それにしても個人依頼か…どんなのだろう? 『今日の日記:須藤康介 魔法の練習というのはなかなか面白く、ゆえに辛いものだった。ぬるま湯に浸かってきた私個人でやるには少々荷が重すぎたのかもしれない。 なんでもできるような力を手に入れても実行できるか否か、それを思い知った気分だ。 そういえば、指名依頼、アレの内容も気になる。まぁそれは当事者から直接聞き出そう。 今日は短く簡潔に終えることにする』
14/03/15 00:51 up
どうもです、まだ寒いですね… またその内新しいの始めるかもしれないのでよろしくお願いします 忘れてました、1、2、3話を改変いたしましたのでよろしければそちらもご覧ください kieto
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