急に動いたら
「えー…あの、部隊長?」
言葉が喉から出づらい。青年はすっかり固くなる。
「リサとお呼びください。そんなに固くなさらず」
先ほど青年の部下となった「ハザマ=リサ」は優しく青年に話しかける。
「あのー…、うー…え、その、ちょっと」
それでも青年は固い。それにますますの声が出にくくなっている。
「どうしました?何かありましたらこの私に仰せください」
その言葉を聞いて、青年は思いきってリサに伝える。
「じゃ、じゃあ離れてくれない…?」
青年は雑務をするため自分用の机に向かって座っているのだが、リサはちょこんと青年の膝の上に座っている。尻尾は上機嫌のようなのか上下左右に揺れている。
当然、目の前にリサがいれば作業になるはずもなく、青年はすっかり困り果てていた。青年の胸とリサの背中はピッタリ密着し、お互いの体の熱を共有する。
青年の顔と耳はすっかり真っ赤。体が火照ってくる。
リサは何の悪びれもなかった。
「あ、申し訳ありません」
ハッとなってリサが動く。どうやら分かってくれたみたいd
「どうぞ、ペンです。私にお気になさらずに」
じゃなかった。リサは青年がペンを探していると思ったのか、リサが持っていたペンを青年にわたした。青年はリサの純粋さと天然さに圧倒され、つい
「あ、ありがと」
と言ってしまった
青年は呆気に取られた。出会って数分、新しい自分の部屋でさぁ仕事をしようと思った瞬間リサが突然膝の上に乗ってきた。突然過ぎて止める暇すなかった。
彼女は見ての通りリザードマンだ。どうやら若のことを気に入ってるみたいだから何をするか分からん。だからその時が来たら覚悟しろよ。
よく意味が分からなかったスミス副騎士団長の別れ際の言葉。今ようやく意味がわかった気がした。
こうなってしまった今はもう逃げるとは無理だろう。そう悟った青年はしかたなく書類を片付けることにした。しかし青年は問題に直面する。
(え、作業するって言っても、どうやって?)
目の前はリサの後頭部。ポニーテールなので綺麗に整えられた髪が青年の鼻をくすぐる。石鹸か、シャンプーの良い香りがする。
(ちょっと背筋を伸ばして部隊長の顔の横から覗けば書類は見るが問題は手だ)
念願の隊長になっての初仕事だってのに何俺は真剣に考えているんだ、と思ったが深く考えないようにした。
(部隊長の脇の下に腕を通せば手が使える。よし、これでいこう)
リサの腕の下を通して書類を書く作戦、略してリサ腕下作戦。何だか二の腕見てるみたいだな。
青年は今にも反りたちそうな息子を心頭滅却して抑え、覚悟を決めて腕をとおす。
ゆっくりと、リサの体に当たらないように…、慎重n
「そういえばまだ隊長のお名前を聞いてませんでしたね(ムニュ)」
リサが突然振り替えってきた。そのせいで青年の腕にリサの2つの大きな桃がぶつかる。
「あっ…!」
青年はリサの突然の行動に反応するも時すでに遅し。
リサはさっきの表情のまま固まり、動かなくなった。
「………………………」
「………………………」
二人ともすっかり固まる。
すこし時間がたってリサが動いた。こちらを向いてきた。目には今にも泣きそうに涙をためていた。
「隊長…説明してください」
子供が拗ねたような表情と声とは裏腹に大人びた対応に、青年は土下座意外の謝罪方法が見つからなかった。
動きが止まっていたあの数分間はそれはそれで幸せだった。と、青年は思った。
言葉が喉から出づらい。青年はすっかり固くなる。
「リサとお呼びください。そんなに固くなさらず」
先ほど青年の部下となった「ハザマ=リサ」は優しく青年に話しかける。
「あのー…、うー…え、その、ちょっと」
それでも青年は固い。それにますますの声が出にくくなっている。
「どうしました?何かありましたらこの私に仰せください」
その言葉を聞いて、青年は思いきってリサに伝える。
「じゃ、じゃあ離れてくれない…?」
青年は雑務をするため自分用の机に向かって座っているのだが、リサはちょこんと青年の膝の上に座っている。尻尾は上機嫌のようなのか上下左右に揺れている。
当然、目の前にリサがいれば作業になるはずもなく、青年はすっかり困り果てていた。青年の胸とリサの背中はピッタリ密着し、お互いの体の熱を共有する。
青年の顔と耳はすっかり真っ赤。体が火照ってくる。
リサは何の悪びれもなかった。
「あ、申し訳ありません」
ハッとなってリサが動く。どうやら分かってくれたみたいd
「どうぞ、ペンです。私にお気になさらずに」
じゃなかった。リサは青年がペンを探していると思ったのか、リサが持っていたペンを青年にわたした。青年はリサの純粋さと天然さに圧倒され、つい
「あ、ありがと」
と言ってしまった
青年は呆気に取られた。出会って数分、新しい自分の部屋でさぁ仕事をしようと思った瞬間リサが突然膝の上に乗ってきた。突然過ぎて止める暇すなかった。
彼女は見ての通りリザードマンだ。どうやら若のことを気に入ってるみたいだから何をするか分からん。だからその時が来たら覚悟しろよ。
よく意味が分からなかったスミス副騎士団長の別れ際の言葉。今ようやく意味がわかった気がした。
こうなってしまった今はもう逃げるとは無理だろう。そう悟った青年はしかたなく書類を片付けることにした。しかし青年は問題に直面する。
(え、作業するって言っても、どうやって?)
目の前はリサの後頭部。ポニーテールなので綺麗に整えられた髪が青年の鼻をくすぐる。石鹸か、シャンプーの良い香りがする。
(ちょっと背筋を伸ばして部隊長の顔の横から覗けば書類は見るが問題は手だ)
念願の隊長になっての初仕事だってのに何俺は真剣に考えているんだ、と思ったが深く考えないようにした。
(部隊長の脇の下に腕を通せば手が使える。よし、これでいこう)
リサの腕の下を通して書類を書く作戦、略してリサ腕下作戦。何だか二の腕見てるみたいだな。
青年は今にも反りたちそうな息子を心頭滅却して抑え、覚悟を決めて腕をとおす。
ゆっくりと、リサの体に当たらないように…、慎重n
「そういえばまだ隊長のお名前を聞いてませんでしたね(ムニュ)」
リサが突然振り替えってきた。そのせいで青年の腕にリサの2つの大きな桃がぶつかる。
「あっ…!」
青年はリサの突然の行動に反応するも時すでに遅し。
リサはさっきの表情のまま固まり、動かなくなった。
「………………………」
「………………………」
二人ともすっかり固まる。
すこし時間がたってリサが動いた。こちらを向いてきた。目には今にも泣きそうに涙をためていた。
「隊長…説明してください」
子供が拗ねたような表情と声とは裏腹に大人びた対応に、青年は土下座意外の謝罪方法が見つからなかった。
動きが止まっていたあの数分間はそれはそれで幸せだった。と、青年は思った。
13/09/28 23:34更新 / 若葉 波菜(ワカバ ハナ)
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