連載小説
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第1話:告ッ…白ッッ!(前編)
〜斬鬼 景華之譚〜
私は斬鬼 景華(ざんき かげはな)、落武者である。そして逢魔学園風紀委員長でもある。
私は今、悩んでいる。そう滅茶苦茶悩んでいる。何故かって?

……氷堂 夜路(ひょうどう よるみち)。私の幼馴染である。あやつとは幼少からの友であり、剣腕を磨き合ってきた仲でもある。初めて出会ったのは我が家の道場だ。第一印象は“髪・瞳の色が綺麗で、女子(おなご)のように可愛かった”ということだ。
その上でもう一度言おう。私は今、悩んでいる。そう滅茶苦茶悩んでいる。何故かって?そう…告ッ…白ッッ!
もう察したろう…そう、私は夜路が好きだッッ!!夜路に告白したいのだッッ!!しかしどうしたものか…。
相談するか?しかし誰を頼る!?他の妖怪、魔物娘連中………イヤ、ダメだ。ロクな答えが返ってくるとは思えぬっ。特にサキュバスとかラミア辺りの連中にこの手の相談する気にはなれんっ!どうする?どうする!?…よし、こうn──


???
「…さん。」
「景華さん?」
景華
「ハイッッ!!!」
???
「!?」
景華
「ハッ!!?…マ、マリア殿!?」
マリア殿
「えっと(^^;…景華さん。大丈夫?何か悩んでいる感じだったけど。」
「私でよければ聞いても良くて?」
景華
「う、うむ。」


彼女は吉良 マリア(きら -)。「ドラキュラ伯爵の血を引いている」と噂される逢魔学園生徒会長であり、私が気兼ねなく悩み事を相談できる同性の友人の一人である。
……そしてその佇まい、その微笑み…太陽の如しッッ♡


景華
「じ、実は…(暫し沈黙)」
マリア殿
「何?」
景華
「実は私、その、好きな殿方がいるのだ…っ///」
「それで、その…そ、その殿方に我が想いを伝えたいのだ…ッッ!」
マリア殿
「まあ…♡」
景華
「しかし、そのどうすればよいのか…皆目見当がつかぬのだ。」
「どうすればよいのか是非教えてほしい!頼む!!」
マリア殿
「それなら…手紙はどう?」
景華
「恋も武芸も尋常に行きたいのだッッッ!!」
「斯様な、遠回しなことなど…出来ぬッッ!!!」
マリア殿
「それなら直接…というのはどう♡?」
景華
「恥ずかしいッッ、恥ずかし過ぎるッッッ!!!!」
「……しかし、尋常にというのならそれがよい…と思う。」
「…覚悟は…決まったッッ!!!」
マリア殿
「まあ!」
景華
「ありがとう、マリア殿!おかげで決心がついた!!」
マリア殿
「それならあとは即決即断よ!!」


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〜氷堂 夜路之譚〜
俺は氷堂 夜路(ひょうどう よるみち)、逢魔学園風紀委員である。
俺は今中等部時からの悪友たちとババ抜きに興じているが、内心悩んでる。そう、めちゃんこ悩んでる。

……斬鬼 景華(ざんき かげはな)。俺の幼馴染で「落武者」という妖怪である。まあ早い話が“生前の心を持ったまま蘇ったゾンビ”といったトコだろうか(まあ景華は生まれつきの落武者だが)。彼女とは彼女の家にある道場で出会った。第一印象は“青い肌に驚いたが、よく見たら凛としてカッコ可愛い”といったトコ。そんな彼女とはそれ以来、お互いに剣腕を磨き合ってきた間柄でもある。
…もう一度言う。俺は内心悩んでる。そう、めちゃんこ悩んでる。もう分かるな。ああ、そうだ…俺は景華が好きだ……そう…告ッ…白ッッ!
景華に告白したい。が、どーする?どうs──


???
「…路。」
「夜路?」
夜路
「!? …ハッ、え…あ、吉田?」
吉田
「大丈夫?」
「夜路のターンだけど。」
夜路
「ああ、悪ィ。」
???
「熱あんの?」
夜路
「三浪…大丈夫だ。」
三浪
「そっか…ならイイんだけど。」
???
「なんか悩んでるのか?」
「俺達で良ければ相談に乗るが。」
夜路
「ありがとう、小野」


吉田 孝一(よしだ こういち)、ノリがイイヤツで中等部時からの悪友の1人だ。
小野 耀太(おの ようた)、同じく中等部時からの悪友。高校生と思えないほどの長身で…顔が渋いッ!本人は老け顔と気にしてるが、さっき言ったように俺から見たら渋顔だ。
三浪 京介(みなみ きょうすけ)、同じく中等部からの悪友。前髪がかなり奇抜で毛先が金髪だが、実は地毛。マジで地毛。
3人ともよき友である。


夜路
「その…実は俺、景華が好きなんだ////」
吉田&三浪
「おおっ!」
夜路
「でも…(沈黙)」
小野
「どうした?」
夜路
「その“手紙”にするか、“直接言う”か…どっちかで悩んでるんだよ。」
吉田
「な…」
三浪
「なるほど。」
吉田
「じゃあ“手紙”は?」
夜路
「周りの視線がハズイ////」
三浪
「じゃ“直接”は?」
夜路
「………////」
小野
「じゅ、重症だな(・ω・;)」
三浪
「押し倒しちゃえば♡?」
夜路
「凍らせるぞ(・ω・ #)?」
三浪
「う(>*<)…。」
小野
「流石にそりゃ無いだろう。」
三浪
「だ、だよね(^^; 」
吉田
「じゃ逆に聞くけどさ。夜路的にはどっちが恥ずかしくない?」
「要するに“恥ずかしさ的にこっちがマシ”ってのは。どうよ?」
夜路
「それ言われたら…やっぱ“直接”がマシだ。」
「…サンキュ、吉田。なんかモヤモヤ吹っ飛んだ気がするわ。」
吉田
「やったね☆」

小野
「よし。」
三浪
「あーくそ。」
「俺がビリか…」
小野
「そんじゃ今日はお前のおごりな、三浪。」
三浪
「じゃファミマでハーゲンダッツのカップアイスってどう?」
吉田
「ま、またすごいヤツ来たね(^^; 」
夜路&小野
「お、おう…(・・; 」


(教室の戸を開ける音)
ん?誰か来たようだ。


景華
「夜路、ちょっといいか?」
夜路
「景華?どうした?」
景華
「来てくれないか?私とお主と二人で話したいのだ。」
夜路
「…? いいけど。」


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To be continued⇒
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23/03/22 19:31更新 / bj12.bom
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■作者メッセージ
ぶるあぶるあぶるあぶるあぶるああああああああああああああああ……
ハイイイイイイイイイッッデビュー作ウウウウウウウウーーーーーーーッッ!!!!!

…ということで大興奮する檀黎斗、あるいは涅隊長バリに狂喜してるbj12.bomですッッ!!色々拙いトコあるかもですが、生暖かい目で見守って下さると嬉しいです!(^^)!
というわけで第2話でお会いしましょう。bj12.bomでした。

Presented by “bj12.bom”



※再アップしました。

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