突然凶暴になる女の子っていいよね
これは小さな町に住んでいた青年の話
童貞を卒業したい、最近はずっとこのことについて考えている。
彼女でもいればいいのかもしれないが不運なことに自分の世代は奇跡的に男ばかりでむさ苦しい。そして別の町に行くのはなんだかためらってしまう。田舎者と馬鹿にされたくないからだ。
娼館にでも行けばいいのだろう。そんな度胸はなかった。お金は消えるし裏の恐しいお兄さん方が出てくるかもしれないのが嫌だ。
そうやって望んでおきながら自分は逃げてきた。
だから成人して何年も経つのに童貞である。
冒険者になればとも思ったが才能に乏しいので諦めた。
我ながら情けない人生だ、穴があったら入りたい。
次の日、俺は仕事帰りに娼館に通う度胸もなく真っすぐ家に向かう。その途中のことだった。
（魔物出没注意？）
木製の掲示板にその旨の張り紙が張ってある。
近くの野原で鳥型の魔物が目撃されているから注意とのこと。
魔物は全員女の子だけど危険かつ好色であるらしく教会は魔物との交わりを禁止している。
……でももう魔物の女の子でいいや。
好色だったら経験豊富かもしれないし俺みたいな童貞でもOKしてくれるだろう。
そうとなればこの性欲由来の行動力で行ってみよう。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
次の日、昼頃にコソコソと隠れながら野原に着く。
童貞を捨てる、人に見つかるかもの二重の意味でドキドキした。
景色が良くてつい目的を忘れ……だめだ、童貞を捨てに来たんだ！心が落ち着いたからって忘れてはいけない。
野原にはあの張り紙のことがあってか人は俺以外いない。
で、童貞を捨てるために準備としてぽんぽこ商店なる店で避妊具は買った。魔物と交わるのは教会で犯罪としているが避妊具越しなら実質まぐわっていないのと同義で無罪。
確かシュレディンガーのなんとか理論だったかな？（犯罪だし理論も違う）
勇気と本能で来てみたが誰もいない。魔物すらだ。
あーあ、せっかく準備していたのになぁ〜
……影？一瞬視界が暗くなった。
そんなものここにないぞ？
見上げてみると＿＿人が飛んでいる！すごい！
……とまではならないが驚いた。あの子はハーピーか。確かに張り紙のとおり鳥型の魔物がいる。
落ち着けよ俺、まずは声をかけなきゃ始まらない！大丈夫だ声をかけるだけなら教会も禁止していない。合法だ。
最初は軽い挨拶程度のことから……天気の話とか？
とりあえず無難に声をかけよう。焦るな、焦ってもなにもない。
ハーピさんは地上に降り立つ。それから少し俺の方を見たがすぐに別の所を向く。
意を決して彼女に近づく。ヤバい心臓がドクドクし始めた。
落ち着け！
無理！
まずは挨拶からだ……深呼吸。
「あ、あの……」
「？」
声をかけるとハーピーさんは振り向いた。茶色の羽毛と髪が特徴的、改めて見ると綺麗な人だ。
落ち着け、失敗してもそれはそれなんだ今は挑め！
だめだ頭の中真っ白になる！！
「＿＿お、俺の童貞貰ってくれませんか！」
……あれ？今自分でなんて言った？すごく馬鹿なことを言った気がする！いや言ったな！
「あ、すみません！ははは何言ってるんですかね馬鹿なことを「ん〜、いいよ♪」＿＿へ？」
嘘だろ！？
「いや、そ、そのあ、えっと……ごめんなさい」
「どうしたの？ドーテーをもらって欲しいんでしょ？」
「それはそうでけど……なんというか口が滑ったといいますか……」
「やっぱりワタシじゃいやなの？」
「そんなことないですよろしくお願いします」
ありがとうございます！貴女は俺の救世主です！
救いの女神でございます！
「でもさすがに名前も知らないヒトとはね〜？ワタシはリーム。あなたは？」
「お、俺は＿＿といいます」
「へ〜、〇〇って言うんだぁ〜これでワタシと〇〇は知ってる仲、これからずーっとよろしくね！」
「は、はい！」
この人が初めての人になるんだ、優しい雰囲気ののほほんとした感じな女の子が……とても不思議な気持ちだ。
ずっとというのはどうかわからないけど。
「〇〇、まずはワタシと何をしたい？」
リームからそう聞かれた。いきなりがっついても引かれるし……最初は……うん。
「キス、はだめですか？」
「いいよはいちゅ〜」
リームが顔を近づけてくる。こんなにも綺麗な人としちゃうんだ。俺にはもったいな過ぎるのに。
自分からも近づいて唇が触れ合う。
「「＿＿＿＿」」
リームが羽根で身体を包んで来る。
あ、抱擁力がすごくて緊張してるのに安心感と心地よさが気持ちいい。溶ける。
ゆっくりと口づけして、ゆっくりと唇が離れる。
リームの色白な顔が仄かに赤くなっていることが目に入った。
「……ぷはっ、どうだったかな？」
「あ、温かくて湿ってるのが気持ちいい、です」
「そっか。ワタシは〇〇のことをもっと感じられて幸せって感じだった///」
ヤバい、魔物の女の子可愛すぎる。無理。
やっぱり思い出にとかそれだけじゃ嫌だ。
「＿＿やんっ♡あたってるよ///」
「あ、ご、ごめんなさい！」
一回のキスだけで俺の息子がバッキバキになってる……くっそ恥ずかしい。流石に興奮しすぎだろ！
「いいの、それだけワタシとシタいんでしょ？」
「………はい」
「やっぱり♡〇〇はえっちなんだ♡」
「ううっ」
女の子に言われてしまってつい前かがみ気味になる。もうちょい耐えろよ俺！
「ドーテー捨てたいんでしょ？ならもうヤッちゃおうよ♡」
頬を赤らめてリームは耳元で囁く。
『＿＿セ ッ ク ス♥』
「はうっ！？あぁっ！？！？」
囁かれてその瞬間イッた、
絶頂で小さく痙攣して精液が噴き出す感覚、ズボンの中に温かい液体が浸透する感覚が伝わってくる。
数秒の喜びの後は悲惨、情けなさが逆に頭を支配して涙すら浮かぶ。
「え？出ちゃった……の？嘘よね？」
「……ごめんなさい」
絶対引かれた！俺弱すぎるんですけど！
こんなの童貞云々じゃなくて別次元の問題だろ！
情けなさすぎて息子も萎えてきたし最悪。
「はぁーっ………」
リームさんもため息ついてるしもう死にたい。めちゃくちゃエッチで優しい女の子にも限界というものはあるだろうしどんな表情をして失望してるか見たくない！
「ねぇ〇〇」
「……はい」
すみませんすみませんすみませんすみませぇぇぇん！！！
「ワタシね、お互いの初めては素敵な思い出にしようとしてたんだよ？」
「はい」
「なのにあわあわしたり触る前からイクとかさぁ？」
「本当にごめんなさい」
もうこれ以上言われたら立ち直れない。童貞インポ確定コースだ。
「必死に優しくしようと耐えてるのにそんなことされたらさぁ？もうブチ犯すしかないじゃん♡♡♡このドスケベドーテー野郎♡♡♡」
「……ごめ、はい？」
「＿＿あっ、あっ、あぁっ！！もう出ないから！止まってぇ！」
「やだ♡絶対ェ止まってやるかっての♡」
数分後リームに豹変騎乗位和逆レ※プをされていた。さらにもうすでに2回射精している。童貞喪失は何でもなかったかのようにただ挿入されてその快感に堪らず出して昂らせてまた出したで今に続く。
パン、パン、と腰を打ち付けられて子種をひたすら絞り取られる憐れな獲物となりイキ果てる。
これが魔物と交わった者の末路。
「＿＿だいたいさ、なんで一回イッたのに入れた瞬間出すん？オ※ンポの躾けてできてないとかとんだ駄※ンポドーテーだな♡♡」
「だってリームさんのがすごく締め付けて来てっ！アウッ！？」
「人のせいにするな♡発情期呼び込み君の分際で申し訳ないって気持ちあんの？」
「ごめんなさい！あっ待って！締まってる！……イ゛グッ！！！」
「だーめ♡まだ出すな♡」
もっと膣圧が強くなり出ようとする精子を止めてしまう。
「うっ、あ、れ？で、出ない！？うっ！」
強い締め付けをしながらまたリームは腰を動かす。それにより凄まじい快感と射精できない辛さがのしかかる。
「我慢しろっ雑魚※ンポ！〇〇はさ、メスを気持ちよくさせようとかないの？まぁまだ百歩引いてドーテーだしテクとかだってあるかもだし仕方ないのもわかるよ？」
「くっ、あ、……っごめ、ごめん」
実際は声だけでイッてしまい雄としての自信を消失しているだけなのだがリームにはどうでもいい。
「でも気概が無くない？メス孕ませる気概が、ンッ♡さぁ！」
「え？で、でもそんなことしたら、あうっ！」
「まさか産まれる子ども達に『君たちはお母さんに力づくで絞られるだけの雑魚チン精子で体の半分はできてまーす！』ってレッテル貼りするわけ？あっ♡だめに決まってんでしょ！ちゃんと性欲爆発種付けしろ♡」
「で、でもそれじゃ赤ちゃんが産まれて！」
「もうヤッてるしワタシと〇〇はツガイだろ？頑張って孕ませろ！……もしかしてワタシのこと嫌いになったのか？ひどいことを言ったからもう子づくりエッチしたくない……のか？」
どこか縋り付くような口調が聞こえる。
下半身と心の底から熱いものがこみ上げてきた。
本能に別の情報が書き込まれるように心に刻まれていく。
もう人間のオスとしての役目を放棄させられて魔物を子種で養い子種を仕込む魔物用のオスになるのだと。
教会が禁忌とした甘くて情熱的で残酷な支配の虜となってしまった。
脳の一部が書き換えられていくような何かを感じて強くリームの身体を抱きしめる。
「きゃっ！？」
上下に動かしてた腰も止まり周囲の鳥の鳴き声が小さく聞こえるだけの静けさが訪れた。
「……リームさん、情けなくてごめん。それと童貞をもらってくれてありがとう」
「いや、別に礼なんて言わなくても///」
リームも自然と抱きしめ返す。
昨日まで他人だった二人が心を互いに近づけ合う。
「今からバカみたいなことを言うかもしれないけど、いい？」
「……今更やめるとかナシだからな」
「違うよ。＿＿＿＿＿＿リームさんのことが好きです。今日会ったばかりだけど俺と結婚してくれませんか？」
もうこの人しかいない、離れて欲しくない、その代わり幸せにしてみせるという気持ちを込めて言った。
「喜んでお受けします。ふつつか者ですがどうかよろしくお願いします＿＿あ な た♡」
身体が繋がった後に心も繋がった。
そして彼に気を失いそうなほどの快楽が襲ってくる。
契った魔物に、彼女のオスとして役目を果たすためにイチモツが届く一番深くまで挿入しなおし、腟の締め付けを乗り越えて精を吐き出す。
「お゛っ！？出てるっ♡♡〇〇待って、勢いヤバっ♡熱っつ♡止まんないしっ♡♡オ゛ォ゙ッ゙♡♡」
過去に青年が自慰で経験したことのない量の精液がリーナの子宮へ注がれていく。
「気もぢぃごれッ゙♡絶対産んでや゛る゛ッ゙♡♡い、イグ、イグイ゛グゥゥゥ─────ッ゙♡♡♡」
リームの股の割れ目から収まりきれない精子がダバダバと流れ落ちる。
「ハァッ♡ハァ♡ハァッ……イッちゃったよ♡……ふふっ、よく頑張ったね〇〇ッ」
抱き寄せたまま眠ってしまった彼の頭を翼で撫でて愛でる。さっきまでの凶暴さが嘘のように優しい眼差しを向けていた。
童貞を捨てた青年は優しい笑顔と羽毛に包まれて幸せなのだろう。そして彼が町に戻ることはなかった。
お世話になりましたと土下座して退職届は出した。
───────────────────
人間の男としての役目を放棄した魔物娘の番達はどこに行くのか？
一つは魔物娘の縄張り、次に番のいた地域を魔物娘の縄張りに塗り潰す、他にはどちらでもないどこか。
青年は魔物娘達の縄張りで暮らしている。
最初の数ヶ月はひたすら互いを求め交尾して閉じこもっていたが娘ができたかも、とリームの一言で働き始めた。
リームをお金はあるといったが娘の食い扶持くらいは稼ぐと以前よりもやる気に満ちた人生を送っている。
「＿＿おかえりなさい、あなた♡」
「うんただいま。リームさん」
本能に従った結果人生を魔物に支配され生殖能力も同族ではない魔物が繁殖するために使われ精神すら余すとこなく魔物の虜にされた愚か者だったとしても彼は愛されている。
対して妻は自身との愛の果てに卵を身ごもってお腹と乳房が大きくなり生物の使命を全うするよう母を自覚していく。
だからこそ人間のオスとしての使命を縛られたとしても愛と熱情は青年を父に成長させるのだ。
（『あなた』か、今日の夜は長くなるな）
童貞を卒業したい、最近はずっとこのことについて考えている。
彼女でもいればいいのかもしれないが不運なことに自分の世代は奇跡的に男ばかりでむさ苦しい。そして別の町に行くのはなんだかためらってしまう。田舎者と馬鹿にされたくないからだ。
娼館にでも行けばいいのだろう。そんな度胸はなかった。お金は消えるし裏の恐しいお兄さん方が出てくるかもしれないのが嫌だ。
そうやって望んでおきながら自分は逃げてきた。
だから成人して何年も経つのに童貞である。
冒険者になればとも思ったが才能に乏しいので諦めた。
我ながら情けない人生だ、穴があったら入りたい。
次の日、俺は仕事帰りに娼館に通う度胸もなく真っすぐ家に向かう。その途中のことだった。
（魔物出没注意？）
木製の掲示板にその旨の張り紙が張ってある。
近くの野原で鳥型の魔物が目撃されているから注意とのこと。
魔物は全員女の子だけど危険かつ好色であるらしく教会は魔物との交わりを禁止している。
……でももう魔物の女の子でいいや。
好色だったら経験豊富かもしれないし俺みたいな童貞でもOKしてくれるだろう。
そうとなればこの性欲由来の行動力で行ってみよう。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
次の日、昼頃にコソコソと隠れながら野原に着く。
童貞を捨てる、人に見つかるかもの二重の意味でドキドキした。
景色が良くてつい目的を忘れ……だめだ、童貞を捨てに来たんだ！心が落ち着いたからって忘れてはいけない。
野原にはあの張り紙のことがあってか人は俺以外いない。
で、童貞を捨てるために準備としてぽんぽこ商店なる店で避妊具は買った。魔物と交わるのは教会で犯罪としているが避妊具越しなら実質まぐわっていないのと同義で無罪。
確かシュレディンガーのなんとか理論だったかな？（犯罪だし理論も違う）
勇気と本能で来てみたが誰もいない。魔物すらだ。
あーあ、せっかく準備していたのになぁ〜
……影？一瞬視界が暗くなった。
そんなものここにないぞ？
見上げてみると＿＿人が飛んでいる！すごい！
……とまではならないが驚いた。あの子はハーピーか。確かに張り紙のとおり鳥型の魔物がいる。
落ち着けよ俺、まずは声をかけなきゃ始まらない！大丈夫だ声をかけるだけなら教会も禁止していない。合法だ。
最初は軽い挨拶程度のことから……天気の話とか？
とりあえず無難に声をかけよう。焦るな、焦ってもなにもない。
ハーピさんは地上に降り立つ。それから少し俺の方を見たがすぐに別の所を向く。
意を決して彼女に近づく。ヤバい心臓がドクドクし始めた。
落ち着け！
無理！
まずは挨拶からだ……深呼吸。
「あ、あの……」
「？」
声をかけるとハーピーさんは振り向いた。茶色の羽毛と髪が特徴的、改めて見ると綺麗な人だ。
落ち着け、失敗してもそれはそれなんだ今は挑め！
だめだ頭の中真っ白になる！！
「＿＿お、俺の童貞貰ってくれませんか！」
……あれ？今自分でなんて言った？すごく馬鹿なことを言った気がする！いや言ったな！
「あ、すみません！ははは何言ってるんですかね馬鹿なことを「ん〜、いいよ♪」＿＿へ？」
嘘だろ！？
「いや、そ、そのあ、えっと……ごめんなさい」
「どうしたの？ドーテーをもらって欲しいんでしょ？」
「それはそうでけど……なんというか口が滑ったといいますか……」
「やっぱりワタシじゃいやなの？」
「そんなことないですよろしくお願いします」
ありがとうございます！貴女は俺の救世主です！
救いの女神でございます！
「でもさすがに名前も知らないヒトとはね〜？ワタシはリーム。あなたは？」
「お、俺は＿＿といいます」
「へ〜、〇〇って言うんだぁ〜これでワタシと〇〇は知ってる仲、これからずーっとよろしくね！」
「は、はい！」
この人が初めての人になるんだ、優しい雰囲気ののほほんとした感じな女の子が……とても不思議な気持ちだ。
ずっとというのはどうかわからないけど。
「〇〇、まずはワタシと何をしたい？」
リームからそう聞かれた。いきなりがっついても引かれるし……最初は……うん。
「キス、はだめですか？」
「いいよはいちゅ〜」
リームが顔を近づけてくる。こんなにも綺麗な人としちゃうんだ。俺にはもったいな過ぎるのに。
自分からも近づいて唇が触れ合う。
「「＿＿＿＿」」
リームが羽根で身体を包んで来る。
あ、抱擁力がすごくて緊張してるのに安心感と心地よさが気持ちいい。溶ける。
ゆっくりと口づけして、ゆっくりと唇が離れる。
リームの色白な顔が仄かに赤くなっていることが目に入った。
「……ぷはっ、どうだったかな？」
「あ、温かくて湿ってるのが気持ちいい、です」
「そっか。ワタシは〇〇のことをもっと感じられて幸せって感じだった///」
ヤバい、魔物の女の子可愛すぎる。無理。
やっぱり思い出にとかそれだけじゃ嫌だ。
「＿＿やんっ♡あたってるよ///」
「あ、ご、ごめんなさい！」
一回のキスだけで俺の息子がバッキバキになってる……くっそ恥ずかしい。流石に興奮しすぎだろ！
「いいの、それだけワタシとシタいんでしょ？」
「………はい」
「やっぱり♡〇〇はえっちなんだ♡」
「ううっ」
女の子に言われてしまってつい前かがみ気味になる。もうちょい耐えろよ俺！
「ドーテー捨てたいんでしょ？ならもうヤッちゃおうよ♡」
頬を赤らめてリームは耳元で囁く。
『＿＿セ ッ ク ス♥』
「はうっ！？あぁっ！？！？」
囁かれてその瞬間イッた、
絶頂で小さく痙攣して精液が噴き出す感覚、ズボンの中に温かい液体が浸透する感覚が伝わってくる。
数秒の喜びの後は悲惨、情けなさが逆に頭を支配して涙すら浮かぶ。
「え？出ちゃった……の？嘘よね？」
「……ごめんなさい」
絶対引かれた！俺弱すぎるんですけど！
こんなの童貞云々じゃなくて別次元の問題だろ！
情けなさすぎて息子も萎えてきたし最悪。
「はぁーっ………」
リームさんもため息ついてるしもう死にたい。めちゃくちゃエッチで優しい女の子にも限界というものはあるだろうしどんな表情をして失望してるか見たくない！
「ねぇ〇〇」
「……はい」
すみませんすみませんすみませんすみませぇぇぇん！！！
「ワタシね、お互いの初めては素敵な思い出にしようとしてたんだよ？」
「はい」
「なのにあわあわしたり触る前からイクとかさぁ？」
「本当にごめんなさい」
もうこれ以上言われたら立ち直れない。童貞インポ確定コースだ。
「必死に優しくしようと耐えてるのにそんなことされたらさぁ？もうブチ犯すしかないじゃん♡♡♡このドスケベドーテー野郎♡♡♡」
「……ごめ、はい？」
「＿＿あっ、あっ、あぁっ！！もう出ないから！止まってぇ！」
「やだ♡絶対ェ止まってやるかっての♡」
数分後リームに豹変騎乗位和逆レ※プをされていた。さらにもうすでに2回射精している。童貞喪失は何でもなかったかのようにただ挿入されてその快感に堪らず出して昂らせてまた出したで今に続く。
パン、パン、と腰を打ち付けられて子種をひたすら絞り取られる憐れな獲物となりイキ果てる。
これが魔物と交わった者の末路。
「＿＿だいたいさ、なんで一回イッたのに入れた瞬間出すん？オ※ンポの躾けてできてないとかとんだ駄※ンポドーテーだな♡♡」
「だってリームさんのがすごく締め付けて来てっ！アウッ！？」
「人のせいにするな♡発情期呼び込み君の分際で申し訳ないって気持ちあんの？」
「ごめんなさい！あっ待って！締まってる！……イ゛グッ！！！」
「だーめ♡まだ出すな♡」
もっと膣圧が強くなり出ようとする精子を止めてしまう。
「うっ、あ、れ？で、出ない！？うっ！」
強い締め付けをしながらまたリームは腰を動かす。それにより凄まじい快感と射精できない辛さがのしかかる。
「我慢しろっ雑魚※ンポ！〇〇はさ、メスを気持ちよくさせようとかないの？まぁまだ百歩引いてドーテーだしテクとかだってあるかもだし仕方ないのもわかるよ？」
「くっ、あ、……っごめ、ごめん」
実際は声だけでイッてしまい雄としての自信を消失しているだけなのだがリームにはどうでもいい。
「でも気概が無くない？メス孕ませる気概が、ンッ♡さぁ！」
「え？で、でもそんなことしたら、あうっ！」
「まさか産まれる子ども達に『君たちはお母さんに力づくで絞られるだけの雑魚チン精子で体の半分はできてまーす！』ってレッテル貼りするわけ？あっ♡だめに決まってんでしょ！ちゃんと性欲爆発種付けしろ♡」
「で、でもそれじゃ赤ちゃんが産まれて！」
「もうヤッてるしワタシと〇〇はツガイだろ？頑張って孕ませろ！……もしかしてワタシのこと嫌いになったのか？ひどいことを言ったからもう子づくりエッチしたくない……のか？」
どこか縋り付くような口調が聞こえる。
下半身と心の底から熱いものがこみ上げてきた。
本能に別の情報が書き込まれるように心に刻まれていく。
もう人間のオスとしての役目を放棄させられて魔物を子種で養い子種を仕込む魔物用のオスになるのだと。
教会が禁忌とした甘くて情熱的で残酷な支配の虜となってしまった。
脳の一部が書き換えられていくような何かを感じて強くリームの身体を抱きしめる。
「きゃっ！？」
上下に動かしてた腰も止まり周囲の鳥の鳴き声が小さく聞こえるだけの静けさが訪れた。
「……リームさん、情けなくてごめん。それと童貞をもらってくれてありがとう」
「いや、別に礼なんて言わなくても///」
リームも自然と抱きしめ返す。
昨日まで他人だった二人が心を互いに近づけ合う。
「今からバカみたいなことを言うかもしれないけど、いい？」
「……今更やめるとかナシだからな」
「違うよ。＿＿＿＿＿＿リームさんのことが好きです。今日会ったばかりだけど俺と結婚してくれませんか？」
もうこの人しかいない、離れて欲しくない、その代わり幸せにしてみせるという気持ちを込めて言った。
「喜んでお受けします。ふつつか者ですがどうかよろしくお願いします＿＿あ な た♡」
身体が繋がった後に心も繋がった。
そして彼に気を失いそうなほどの快楽が襲ってくる。
契った魔物に、彼女のオスとして役目を果たすためにイチモツが届く一番深くまで挿入しなおし、腟の締め付けを乗り越えて精を吐き出す。
「お゛っ！？出てるっ♡♡〇〇待って、勢いヤバっ♡熱っつ♡止まんないしっ♡♡オ゛ォ゙ッ゙♡♡」
過去に青年が自慰で経験したことのない量の精液がリーナの子宮へ注がれていく。
「気もぢぃごれッ゙♡絶対産んでや゛る゛ッ゙♡♡い、イグ、イグイ゛グゥゥゥ─────ッ゙♡♡♡」
リームの股の割れ目から収まりきれない精子がダバダバと流れ落ちる。
「ハァッ♡ハァ♡ハァッ……イッちゃったよ♡……ふふっ、よく頑張ったね〇〇ッ」
抱き寄せたまま眠ってしまった彼の頭を翼で撫でて愛でる。さっきまでの凶暴さが嘘のように優しい眼差しを向けていた。
童貞を捨てた青年は優しい笑顔と羽毛に包まれて幸せなのだろう。そして彼が町に戻ることはなかった。
お世話になりましたと土下座して退職届は出した。
───────────────────
人間の男としての役目を放棄した魔物娘の番達はどこに行くのか？
一つは魔物娘の縄張り、次に番のいた地域を魔物娘の縄張りに塗り潰す、他にはどちらでもないどこか。
青年は魔物娘達の縄張りで暮らしている。
最初の数ヶ月はひたすら互いを求め交尾して閉じこもっていたが娘ができたかも、とリームの一言で働き始めた。
リームをお金はあるといったが娘の食い扶持くらいは稼ぐと以前よりもやる気に満ちた人生を送っている。
「＿＿おかえりなさい、あなた♡」
「うんただいま。リームさん」
本能に従った結果人生を魔物に支配され生殖能力も同族ではない魔物が繁殖するために使われ精神すら余すとこなく魔物の虜にされた愚か者だったとしても彼は愛されている。
対して妻は自身との愛の果てに卵を身ごもってお腹と乳房が大きくなり生物の使命を全うするよう母を自覚していく。
だからこそ人間のオスとしての使命を縛られたとしても愛と熱情は青年を父に成長させるのだ。
（『あなた』か、今日の夜は長くなるな）
24/06/15 20:23更新 / お前も純愛モノを読まないか？