連載小説
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序章 その店は幻のように
その店は、時折人気のないところや目立たないところに現れてはカードゲームを好むものや人生に悩みのあるもの、はたまたとくに悩みもなさそうなものの目に止まりそのものを引き込む…当然だ、私達は悩みがないように見えてもなんとなくわかってしまう。だからこそ彼らの悩みを何とかしたいと思ってこの店を作ることにしたのだから…

私達はこの世界のものではない、魔界と呼ばれるところから来た文字通りの魔物だ。そして私達は人間の男の精がなければ大幅な制約を受けてしまう。そして人間が傷ついたり苦しんだりするのは可能なら避けたいしそのためなら多少強引な手も使う。
この店は比較的穏やかな手段を用いたものだと思う…魔界にながれてきたこの地の人間によって自分達の世界とは外の世界あることがわかりそこにはたくさんの未婚の男が居ると言われて期待ではち切れんばかりに希望が膨らみ私達は苦労の末に異界を繋ぐ門が完成した。
だがいきなり行けば警戒されることは想像できるのでまずは1度の数を少数に、そして私達に警戒心を持ちにくい人達を選定する必要がある。そこで浮かんだのは心が疲弊している人とこの世界にも断片的とはいえ私達の情報がありそれを知る人達が居ることを斥候の報告で知った。
我々がこのプロジェクトを実行して2ヶ月ほどし何人かの人間がこちらを受け入れてくれたことで我々のプロジェクトは次の段階に進むべきだと結論を出した。具体的に言えばもう少し目立つところで店を開き少しづつこちらの世界の人間に受け入れてもらい最終的に争いのない世界を作る。それが我々のプロジェクトの最終目標だ


さて、次はどの場所に店を開こうか…とパソコンからメールを開いて見てみるといくつか候補が上がっていた。まずはこの候補地のいずれかにしよう… と考える。

少し考えて4ヵ所に絞れた、まずはこの辺りからいってみることにしよう…幸い次に出そうと思う店はこの店の他に2、3ヵ所にしようと思っていたから丁度良いとも取れる。

それからさらに数週間して、人間に化けた同胞と空間を作るのに長けた同胞が使われていない、かつそういう人間の多そうな場所を見つけてきた。これから準備をして数日後には彼らを助けるために動かなければならない…!!



さらにそれから数日し、店も完成した。後は調査のために派遣した同胞からの情報をもとに候補の住んでいるところのポストに限定の広告を入れてくれば来る可能性は五分五分だ…


さあ、待っているから早く来なさい…♪貴殿方の居場所はこちらなのだから…♪

22/09/10 00:49更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです

今回は導入編です

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