連載小説
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続いていく幸せ
イヴの妹が産まれてさらに数日…

アイン「お」

卵が動いた

セラ『…♪』

アイン「そういえば、この子はうまれたとたんに姪っ子がいるんだよな」

セラ『そうだね、そういえば』

アイン「無事に産まれてこいよ、まずはそこからだからな…」

セラ『…❤️』

久々にセラの翼を見る…

アイン「!?」

七色だったのがさらに細かく分かれた色合いになり、王族が持っているような絵画に使われるような深く多彩な色合いだ

セラ『これも、アインのお陰だよ♪』

アイン「そうか…」

セラ『…❤️』

アイン「そうだな」

セラはあれから私の精しか口にして居ないが、どんどん魅力的になっている

セラ『…❤️』

そうしていると、リタが部屋に来た

リタ『父さん、母さん、魔王さま顔負けの乱れ具合だよ…』

アイン「え」

リタ『たまには違うことしたら?』

セラ『んー?』

リタ『たまにはどこかでかけたりしてみたら?』

アイン「なるほど…」

セラ『なら、出掛けてみる?』

アイン「そうだな…」

久々の外出だ…

あれから年月が経ち、我々のことを英雄と呼ぶものたちは減った

アイン「やっと普通の夫婦として居られるな」

セラ『そうだね…』

セラはあれから虹色の箇所を白一色にする技を覚えたのでばれにくいのだ

アイン「久々の外出は楽しいな」

セラ『うん…♪』

それから夕方までぶらぶら探訪して、帰ってきた

リタ『ご飯できてるよ』

アイン「ああ、ありがとう」

それから三世代で夕食にした、今さらだが私が祖父になるとは思わなかった…

???『お祖父様たち、顔見るの久々かも…』

彼女はエミリア、リタの娘で私たちにとっては孫だ

リタ『魔王さま顔負けの乱れっぷりだしね…』

エディ「凄いですね…」

アイン「求められたら断りはしない、それを続けていたらこうなっていた」

エミリア『わたしにも、いつかそんなだんなさまできるかな?』

アイン「必ずとは言えないが、できると思うよ。出会いがあれば、な。」

イヴ『赤ちゃん、いつ産まれるかな』

アイン「二、三ヶ月ほど後だろうな」

セラ『…♪』






















それから二ヶ月半経ち、卵の殻が壊れ始めた

アイン「来るな…」

セラ『うん…♪』

そして卵が割れるとそこに居たのは、漆黒の鱗と眼、髪を持つ竜の赤子だった

アイン「黒…?」

セラ『この子、私のおとうさん似だ…♪』

アイン「そうなのか」

セラ『うん、私のおとうさんは真っ黒な竜だったから』

アイン「なるほど…」

セラ『むしろ白いのわたしだけだったよ』

アイン「何だと」

セラ『まあ、それでなにかが変わるかと言えば変わらなかったけどね』

アイン「生きてるうちに会いたかったな」

セラ『うん…』

アイン「まあ、過ぎたことは仕方ないか」

セラ『名前、つけないとね』

アイン「そうだな」

セラ『案、あるか?』

アイン「色合い的にノワールってのはどうかな」

セラ『良いかも』

イヴ『赤ちゃんの名前、決まったんだ』

リタ『みたいね』

アイン「ああ、悪いな」

リタ『黒いんだ』

アイン「セラの父親似らしい」

イヴ『そうなんだ…』

名前も決まったところでそれから数日して、私は国の画家を呼んだ

アイン「悪いな、来てもらって」

その画家は家柄が良くなかったため評価されていなかったが、女王の手により国で有数の画家になった経歴がある

画家「いやいや、影の英雄とその家族の絵なら喜んで描かせてもらうよ」

アイン「そういってもらえるなら、ありがたい」

画家「女王様にはたくさん報酬をもらったんだ、手は抜かないよ」

アイン「ああ、ありがとう」






















それから数週間して、絵は完成した

アイン「お疲れ様だな」

飲み物を渡す

画家「ああ、ありがとう」

セラ『すごいのできたね…♪』

それは、私達家族とアイラたち家族ががみんないる絵だ

アイン「ああ…」

早速客間に飾ることにする

アイラ『おっきいですね…』

アイン「そうだな…」

カイル「俺たちまで良かったのか?」

アイン「もちろん」

アイラ『…♪』

セラ『ふふ…♪』

それこそ、おわりのない幸せな日々はここから始まるのだから

おわり
20/10/27 00:03更新 / サボテン
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■作者メッセージ
どうも、サボテンです。

此れにて鋼腕と白竜の刻む詩はひとまずおしまいとなります

ご意見、ご感想などありましたらよろしくお願いします

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